JP2555034Y2 - 遊星歯車機構 - Google Patents
遊星歯車機構Info
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- JP2555034Y2 JP2555034Y2 JP1991012138U JP1213891U JP2555034Y2 JP 2555034 Y2 JP2555034 Y2 JP 2555034Y2 JP 1991012138 U JP1991012138 U JP 1991012138U JP 1213891 U JP1213891 U JP 1213891U JP 2555034 Y2 JP2555034 Y2 JP 2555034Y2
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- JP
- Japan
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- gear
- pinion gear
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Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、遊星歯車機構に関し、
さらに詳しくは、キャリアによるピニオンギヤの支持構
造に関する。
さらに詳しくは、キャリアによるピニオンギヤの支持構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、オ−トマチックトランス
ミッションに用いられる遊星歯車機構にあっては、サン
ギヤの周りを回転するピニオンギヤはキャリアによって
支持され、キャリアの固定あるいは固定解除に応じて外
周の歯に噛み合っているリングギヤを介した出力側への
動力伝達経路を設定するようになっており、そして、こ
のキャリアは、ピニオンをはさんで、軸方向一方に位置
するフロント部と軸方向他方に位置するリア部とを例え
ば、ボルト結合することで一体化されるようになってい
る。
ミッションに用いられる遊星歯車機構にあっては、サン
ギヤの周りを回転するピニオンギヤはキャリアによって
支持され、キャリアの固定あるいは固定解除に応じて外
周の歯に噛み合っているリングギヤを介した出力側への
動力伝達経路を設定するようになっており、そして、こ
のキャリアは、ピニオンをはさんで、軸方向一方に位置
するフロント部と軸方向他方に位置するリア部とを例え
ば、ボルト結合することで一体化されるようになってい
る。
【0003】つまり、キャリアは、端板をなすフロント
部とリヤ部とのいずれか一方にボルト挿通用の柱を固定
し、そして、この柱とは別に、サンギヤおよびピニオン
ギヤの挿通部を設け、サンギヤおよびピニオンギヤをそ
れぞれ挿通したうえで、柱にボルトを挿通してキャリア
の一体化を行い、この一体化を行う時点でリングギヤに
ピニオンギヤを噛み合わせるようになっている。
部とリヤ部とのいずれか一方にボルト挿通用の柱を固定
し、そして、この柱とは別に、サンギヤおよびピニオン
ギヤの挿通部を設け、サンギヤおよびピニオンギヤをそ
れぞれ挿通したうえで、柱にボルトを挿通してキャリア
の一体化を行い、この一体化を行う時点でリングギヤに
ピニオンギヤを噛み合わせるようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上述したキ
ャリアの構造にあっては、ピニオンとリングギヤとの噛
み合い精度に影響するキャリアの組立て精度がフロント
部とリヤ部とにおけるボルト挿通孔の精度に依存するた
めに、リングギヤとの噛み合いが円滑に行われずに、異
音が発生したり、また、共締めによるキャリア自体の剛
性が充分でない場合がある。さらに、このようなキャリ
アの構造にあっては、ピニオンギヤを組み立てるのに加
えて、キャリアのフロント部とリヤ部との組立ても必要
になるために、組立て工数が多くなってしまう虞れがあ
った。
ャリアの構造にあっては、ピニオンとリングギヤとの噛
み合い精度に影響するキャリアの組立て精度がフロント
部とリヤ部とにおけるボルト挿通孔の精度に依存するた
めに、リングギヤとの噛み合いが円滑に行われずに、異
音が発生したり、また、共締めによるキャリア自体の剛
性が充分でない場合がある。さらに、このようなキャリ
アの構造にあっては、ピニオンギヤを組み立てるのに加
えて、キャリアのフロント部とリヤ部との組立ても必要
になるために、組立て工数が多くなってしまう虞れがあ
った。
【0005】そこで、このような問題を解消するため
に、キャリアをフロント部とリヤ部とを予め一体に構成
し、この一体化されたキャリアの隙間内にピニオンギヤ
を装填するようにして、上述したキャリアの組立て工数
および剛性を改善することが提案されている。また、こ
のような構造にあっては、キャリアに支持されるピニオ
ンギヤが、その軸方向での抜け止めを行うことが必要に
なるが、従来では、ピニオンギヤの軸方向一端側に位置
するキャリアの端板の一方外面に、抜け止め用の端板を
新たに取り付けるようになっている。
に、キャリアをフロント部とリヤ部とを予め一体に構成
し、この一体化されたキャリアの隙間内にピニオンギヤ
を装填するようにして、上述したキャリアの組立て工数
および剛性を改善することが提案されている。また、こ
のような構造にあっては、キャリアに支持されるピニオ
ンギヤが、その軸方向での抜け止めを行うことが必要に
なるが、従来では、ピニオンギヤの軸方向一端側に位置
するキャリアの端板の一方外面に、抜け止め用の端板を
新たに取り付けるようになっている。
【0006】しかしながら、このようなピニオンギヤの
抜け止め構造にあっては、端板がピニオンギヤの軸方向
の端部を塞いでしまうので、ピニオンギヤの軸受部に対
する潤滑経路が形成されなくなり、結果として、ピニオ
ンギヤの焼き付きを起こす虞れがあった。そこで、本考
案の目的は、キャリアに軸支されるピニオンギヤの潤滑
部を簡単な構造により構成することのできる構造を備え
た遊星歯車機構を得ることにある。
抜け止め構造にあっては、端板がピニオンギヤの軸方向
の端部を塞いでしまうので、ピニオンギヤの軸受部に対
する潤滑経路が形成されなくなり、結果として、ピニオ
ンギヤの焼き付きを起こす虞れがあった。そこで、本考
案の目的は、キャリアに軸支されるピニオンギヤの潤滑
部を簡単な構造により構成することのできる構造を備え
た遊星歯車機構を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本考案は、遊星歯車機構にわけるピニオンギヤを回
転自在に支持するキャリアにおいて、上記キャリアを、
上記ピニオンギヤの軸方向一端に位置する一方の端板と
軸方向他端に位置する他方の端板とを一体的に成形した
ものとし、この端板におけるピニオンギヤの軸方向一端
の外径をリングギヤの内径よりも小さくし、軸方向他端
の外径を上記リングギヤのスラスト方向の力を受けるこ
とのできる大きさに設定し、かつ、上記端板におけるリ
ングギヤの内径よりも小さい側の端板に、上記リングギ
ヤの内径よりも大きく設定されるとともに、上記ピニオ
ンギヤの内部に形成してあるオイル溝の開口に対向する
位置をオイル案内面として形成されたピニオンギヤの抜
け止め用のリテーナを取り付けたことを特徴としてい
る。
め、本考案は、遊星歯車機構にわけるピニオンギヤを回
転自在に支持するキャリアにおいて、上記キャリアを、
上記ピニオンギヤの軸方向一端に位置する一方の端板と
軸方向他端に位置する他方の端板とを一体的に成形した
ものとし、この端板におけるピニオンギヤの軸方向一端
の外径をリングギヤの内径よりも小さくし、軸方向他端
の外径を上記リングギヤのスラスト方向の力を受けるこ
とのできる大きさに設定し、かつ、上記端板におけるリ
ングギヤの内径よりも小さい側の端板に、上記リングギ
ヤの内径よりも大きく設定されるとともに、上記ピニオ
ンギヤの内部に形成してあるオイル溝の開口に対向する
位置をオイル案内面として形成されたピニオンギヤの抜
け止め用のリテーナを取り付けたことを特徴としてい
る。
【0008】
【作用】本考案によれば、キャリアの組み付け作業を省
略して遊星歯車機構を構成することができ、しかも、キ
ャリアからの潤滑オイルが吐き出されると、リテ−ナの
案内面を介してピニオンギヤのオイル溝内に取り込まれ
るとともに、リングギヤのスラスト方向の変位も阻止で
きる。
略して遊星歯車機構を構成することができ、しかも、キ
ャリアからの潤滑オイルが吐き出されると、リテ−ナの
案内面を介してピニオンギヤのオイル溝内に取り込まれ
るとともに、リングギヤのスラスト方向の変位も阻止で
きる。
【0009】
【実施例】以下、図1および図2において、本考案実施
例の詳細を説明する。図1は、本考案実施例による遊星
歯車機構の全体構成を示しており、この遊星歯車機構
は、例えば、ベルトとプ−リとを用いた無段変速装置に
適用されるようになっている。すなわち、この無段変速
装置はケ−ス1を備え、このケ−ス1は、ボルトにより
互いに締結される一方1Aおよび他方1Bに2分割さ
れ、その一方の内部には、フルードカップリング2、前
後進切り換え機構3およびベルト・プ−リ機構4のうち
の一方のプ−リ4Aがそれぞれ1次軸5に対して同軸上
に配置してあり、また、この各機構の近傍には、ベルト
・プ−リ機構4における出力側に相当する2次軸6およ
び減速機構における各ギヤを支持するための軸8および
デファレンシャルギヤを内蔵したデファレンシャルギヤ
ボックス9が配置してある。なお、符号7は、1次軸5
および2次軸6を支持する軸受を示している。
例の詳細を説明する。図1は、本考案実施例による遊星
歯車機構の全体構成を示しており、この遊星歯車機構
は、例えば、ベルトとプ−リとを用いた無段変速装置に
適用されるようになっている。すなわち、この無段変速
装置はケ−ス1を備え、このケ−ス1は、ボルトにより
互いに締結される一方1Aおよび他方1Bに2分割さ
れ、その一方の内部には、フルードカップリング2、前
後進切り換え機構3およびベルト・プ−リ機構4のうち
の一方のプ−リ4Aがそれぞれ1次軸5に対して同軸上
に配置してあり、また、この各機構の近傍には、ベルト
・プ−リ機構4における出力側に相当する2次軸6およ
び減速機構における各ギヤを支持するための軸8および
デファレンシャルギヤを内蔵したデファレンシャルギヤ
ボックス9が配置してある。なお、符号7は、1次軸5
および2次軸6を支持する軸受を示している。
【0010】上述した前後進切り換え機構3は、図2に
示す遊星歯車機構3Aにより構成されており、この遊星
歯車機構3Aは、サンギヤ3A1、キャリア3A2、ピ
ニオンギヤ3A3およびリングギヤ3A4によって構成
されている。上述したサンギヤ3A1は、無段変速機構
における1次軸5に回転自在に支持され、そして、キャ
リア3A2は、この1次軸5の外周面に形成されている
スプラインに結合させて固定されている。
示す遊星歯車機構3Aにより構成されており、この遊星
歯車機構3Aは、サンギヤ3A1、キャリア3A2、ピ
ニオンギヤ3A3およびリングギヤ3A4によって構成
されている。上述したサンギヤ3A1は、無段変速機構
における1次軸5に回転自在に支持され、そして、キャ
リア3A2は、この1次軸5の外周面に形成されている
スプラインに結合させて固定されている。
【0011】そして、上述したキャリア3A2は、ピニ
オンギヤ3A3の軸方向一端に位置するフロント端板3
A2aとこれと反対側のリヤ端板3A2bとがピニオン
ギヤ支持用軸の挿通箇所以外の位置に渡された柱部材
(図示されず)を介して一体成形されているものであっ
て、ピニオンギヤ3A3はその隙間から挿入されて支持
用軸3A3aを挿通されることでキャリア3A2に支持
されるようになっている。
オンギヤ3A3の軸方向一端に位置するフロント端板3
A2aとこれと反対側のリヤ端板3A2bとがピニオン
ギヤ支持用軸の挿通箇所以外の位置に渡された柱部材
(図示されず)を介して一体成形されているものであっ
て、ピニオンギヤ3A3はその隙間から挿入されて支持
用軸3A3aを挿通されることでキャリア3A2に支持
されるようになっている。
【0012】また、上述したキャリア3A2は、ピニオ
ンギヤ3A3のフロント端板3A2aの外径をリングギ
ヤ3A4の内径より小さくされて、リングギヤ3A4内
への挿入を許容できるようになっており、そして、これ
と反対側のリヤ端板3A2bの外径はリングギヤ3A4
の外径よりも大きくされてリングギヤ3A4のスラスト
方向の力を受けてスラスト方向のうちの一方側への位置
ずれを阻止するようになっている。このキャリア3A2
におけるリヤ端板3A2bの外周には周知構造の多板ク
ラッチ3A5が、そして、リングギヤ3A4の外周には
周知構造の多板ブレ−キ3A6がそれぞれ設けられてお
り、図示しない油圧制御機構による油圧制御によって、
トルクコンバ−タからの入力回転の伝達経路を切り換え
るようになっている。
ンギヤ3A3のフロント端板3A2aの外径をリングギ
ヤ3A4の内径より小さくされて、リングギヤ3A4内
への挿入を許容できるようになっており、そして、これ
と反対側のリヤ端板3A2bの外径はリングギヤ3A4
の外径よりも大きくされてリングギヤ3A4のスラスト
方向の力を受けてスラスト方向のうちの一方側への位置
ずれを阻止するようになっている。このキャリア3A2
におけるリヤ端板3A2bの外周には周知構造の多板ク
ラッチ3A5が、そして、リングギヤ3A4の外周には
周知構造の多板ブレ−キ3A6がそれぞれ設けられてお
り、図示しない油圧制御機構による油圧制御によって、
トルクコンバ−タからの入力回転の伝達経路を切り換え
るようになっている。
【0013】一方、上述したキャリア3A2におけるピ
ニオンギヤ3A3の軸方向一端、つまり、外径がリング
ギヤ3A4よりも小さくされている側のフロント端板3
A2aには、リテ−ナ3A7が取り付けてある。すなわ
ち、リテ−ナ3A7は、リングギヤ3A4の内径よりも
大きい外径を設定されてリングギヤのスラスト方向のう
ちの他方への位置ずれを阻止できるようにされていると
共に、ピニオンギヤ3A3の支持用軸3A3aの内部に
形成されているオイル溝3A3bに対向する位置に傾斜
片からなる案内面3A7aを形成されている。上述した
案内面3A7aは、キャリア3A2に形成されているオ
イル溝3A2cから飛散するオイルを受けて図示矢印で
示すように、支持用軸3A3aのオイル溝3A3b内に
案内するようになっている。
ニオンギヤ3A3の軸方向一端、つまり、外径がリング
ギヤ3A4よりも小さくされている側のフロント端板3
A2aには、リテ−ナ3A7が取り付けてある。すなわ
ち、リテ−ナ3A7は、リングギヤ3A4の内径よりも
大きい外径を設定されてリングギヤのスラスト方向のう
ちの他方への位置ずれを阻止できるようにされていると
共に、ピニオンギヤ3A3の支持用軸3A3aの内部に
形成されているオイル溝3A3bに対向する位置に傾斜
片からなる案内面3A7aを形成されている。上述した
案内面3A7aは、キャリア3A2に形成されているオ
イル溝3A2cから飛散するオイルを受けて図示矢印で
示すように、支持用軸3A3aのオイル溝3A3b内に
案内するようになっている。
【0014】本実施例は以上のような構造であるから、
キャリア3A2の隙間にピニオンギヤ3A3を挿入し、
フロント端板3A2a側から支持用軸3A3aを挿入す
ることにより、ピニオンギヤ3A2の組み付けが行わ
れ、この状態で、リングギヤ3A4の内径よりも小さい
外径を設定されているフロント端板3A2aを、図にお
いて右側からリングギヤ3A4の軸方向に沿って挿入す
ることにより、リングギヤ3A4に対するキャリア3A
2の組み付けが行われる。そして、この組み付けが完了
した時点で、リテ−ナ3A7をフロント端板3A2aに
取り付けることによって、ピニオンギヤ3A3の抜け止
めが行われる。この時点では、キャリア3A2のフロン
ト端板3A2aの外径とリテ−ナ3A7の外径とにより
リングギヤ3A4のいずれのスラスト方向への位置ずれ
も阻止されることになる。このようにして、組み付けら
れた遊星歯車機構3Aにおいては、キャリア3A2内に
形成されているオイル溝から飛散するオイルがリテ−ナ
3A7の案内面3A7aに受け止められてピニオンギヤ
3A3のオイル溝3A3b開口面に案内されてピニオン
ギヤの潤滑が行われる。
キャリア3A2の隙間にピニオンギヤ3A3を挿入し、
フロント端板3A2a側から支持用軸3A3aを挿入す
ることにより、ピニオンギヤ3A2の組み付けが行わ
れ、この状態で、リングギヤ3A4の内径よりも小さい
外径を設定されているフロント端板3A2aを、図にお
いて右側からリングギヤ3A4の軸方向に沿って挿入す
ることにより、リングギヤ3A4に対するキャリア3A
2の組み付けが行われる。そして、この組み付けが完了
した時点で、リテ−ナ3A7をフロント端板3A2aに
取り付けることによって、ピニオンギヤ3A3の抜け止
めが行われる。この時点では、キャリア3A2のフロン
ト端板3A2aの外径とリテ−ナ3A7の外径とにより
リングギヤ3A4のいずれのスラスト方向への位置ずれ
も阻止されることになる。このようにして、組み付けら
れた遊星歯車機構3Aにおいては、キャリア3A2内に
形成されているオイル溝から飛散するオイルがリテ−ナ
3A7の案内面3A7aに受け止められてピニオンギヤ
3A3のオイル溝3A3b開口面に案内されてピニオン
ギヤの潤滑が行われる。
【0015】
【考案の効果】以上、本考案によれば、キャリアを予め
一体成形することにより、ピニオンギヤの組み付け後に
おける端板同士の組立てをなくすることで組立て工数を
少なくすることができる。また、このような構成のキャ
リアを用いる場合、キャリアの軸方向の一方のリンクギ
ヤの内径よりも小さくした場合のピニオンギヤ抜け止め
用のリテーナに、ピニオンギヤのオイル溝に向けてキャ
リア側から飛散したオイルを導入させることができるの
で、ピニオンギヤの潤滑用として特別な構造を必要とし
ないですむ。 さらに、リングギヤの一方へのスラスト
力を軸方向他端に位置する他方の端板で受け、もう一方
へのスラスト力をリテーナで受けることで、リングギヤ
のスラスト方向の移動を抑えつつキャリアの一体構造を
達成できる。リテーナがピニオンギヤのオイル溝に向け
てキャリア側から飛散したオイルを導入する機能を備え
ているため、リテーナにリングギヤのスラスト移動防止
とオイル案内の両機能を同時に備えることができ、前後
進切換機構としての構造簡略化、不部品点数低減、大型
化の抑制を図ることができる。
一体成形することにより、ピニオンギヤの組み付け後に
おける端板同士の組立てをなくすることで組立て工数を
少なくすることができる。また、このような構成のキャ
リアを用いる場合、キャリアの軸方向の一方のリンクギ
ヤの内径よりも小さくした場合のピニオンギヤ抜け止め
用のリテーナに、ピニオンギヤのオイル溝に向けてキャ
リア側から飛散したオイルを導入させることができるの
で、ピニオンギヤの潤滑用として特別な構造を必要とし
ないですむ。 さらに、リングギヤの一方へのスラスト
力を軸方向他端に位置する他方の端板で受け、もう一方
へのスラスト力をリテーナで受けることで、リングギヤ
のスラスト方向の移動を抑えつつキャリアの一体構造を
達成できる。リテーナがピニオンギヤのオイル溝に向け
てキャリア側から飛散したオイルを導入する機能を備え
ているため、リテーナにリングギヤのスラスト移動防止
とオイル案内の両機能を同時に備えることができ、前後
進切換機構としての構造簡略化、不部品点数低減、大型
化の抑制を図ることができる。
【図1】本考案実施例による遊星歯車機構を適用される
装置の一例を示す全体構成図である。
装置の一例を示す全体構成図である。
【図2】本考案実施例による遊星歯車機構の要部を説明
するための断面図である。
するための断面図である。
3 前後進切り換え機構 3A 遊星歯車機構 3A1 サンギヤ 3A2 キャリア 3A2a フロント端板 3A2b リヤ端板 3A3 ピニオンギヤ 3A3a 支持用軸3A3b オイル溝 3A4 リングギヤ 3A7 リテ−ナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−107859(JP,A) 実開 昭60−91845(JP,U) 実開 昭62−49052(JP,U) 実開 昭54−117464(JP,U) 実公 平2−39073(JP,Y2)
Claims (1)
- 【請求項1】遊星歯車機構におけるピニオンギヤを回転
自在に支持するキャリアにおいて、上記キャリアを、上
記ピニオンギヤの軸方向一端に位置する一方の端板と軸
方向他端に位置する他方の端板とを一体的に成形したも
のとし、この端板におけるピニオンギヤの軸方向一端の
外径をリングギヤの内径よりも小さくし、軸方向他端の
外径を上記リングギヤのスラスト方向の力を受けること
のできる大きさに設定し、かつ、上記リングギヤの内径
よりも小さい側の端板に、上記リングギヤの内径よりも
大きく設定されるとともに、上記ピニオンギヤの内部に
形成してあるオイル溝の開口に対向する位置をオイル案
内面として形成されたピニオンギヤの抜け止め用のリテ
ーナを取り付けたことを特徴とする遊星歯車機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991012138U JP2555034Y2 (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | 遊星歯車機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991012138U JP2555034Y2 (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | 遊星歯車機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0614597U JPH0614597U (ja) | 1994-02-25 |
JP2555034Y2 true JP2555034Y2 (ja) | 1997-11-19 |
Family
ID=11797155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991012138U Expired - Fee Related JP2555034Y2 (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | 遊星歯車機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2555034Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8544483B2 (en) | 2005-04-01 | 2013-10-01 | Tel Fsi, Inc. | Barrier structure and nozzle device for use in tools used to process microelectronic workpieces with one or more treatment fluids |
US8668778B2 (en) | 2006-07-07 | 2014-03-11 | Tel Fsi, Inc. | Method of removing liquid from a barrier structure |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004162795A (ja) * | 2002-11-13 | 2004-06-10 | Toyota Motor Corp | 遊星歯車装置の潤滑構造 |
JP4581562B2 (ja) * | 2004-02-03 | 2010-11-17 | 日本精工株式会社 | 無段変速装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58185268A (ja) * | 1982-04-23 | 1983-10-28 | Canon Inc | 記録素子駆動方式 |
JPH0728354Y2 (ja) * | 1988-09-07 | 1995-06-28 | 高橋金物株式会社 | 鎌 錠 |
-
1991
- 1991-02-12 JP JP1991012138U patent/JP2555034Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8544483B2 (en) | 2005-04-01 | 2013-10-01 | Tel Fsi, Inc. | Barrier structure and nozzle device for use in tools used to process microelectronic workpieces with one or more treatment fluids |
US8656936B2 (en) | 2005-04-01 | 2014-02-25 | Tel Fsi, Inc. | Barrier structure and nozzle device for use in tools used to process microelectronic workpieces with one or more treatment fluids |
US8899248B2 (en) | 2005-04-01 | 2014-12-02 | Tel Fsi, Inc. | Barrier structure and nozzle device for use in tools used to process microelectronic workpieces with one or more treatment fluids |
US8668778B2 (en) | 2006-07-07 | 2014-03-11 | Tel Fsi, Inc. | Method of removing liquid from a barrier structure |
US8967167B2 (en) | 2006-07-07 | 2015-03-03 | Tel Fsi, Inc. | Barrier structure and nozzle device for use in tools used to process microelectronic workpieces with one or more treatment fluids |
US8978675B2 (en) | 2006-07-07 | 2015-03-17 | Tel Fsi, Inc. | Method and apparatus for treating a workpiece with arrays of nozzles |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0614597U (ja) | 1994-02-25 |
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