JP2003222205A - 減速装置 - Google Patents

減速装置

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JP2003222205A
JP2003222205A JP2002018634A JP2002018634A JP2003222205A JP 2003222205 A JP2003222205 A JP 2003222205A JP 2002018634 A JP2002018634 A JP 2002018634A JP 2002018634 A JP2002018634 A JP 2002018634A JP 2003222205 A JP2003222205 A JP 2003222205A
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plate
pin
carrier
planetary gear
sun gear
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JP2002018634A
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Takeshi Kise
武司 黄瀬
Shingo Kishimoto
新吾 岸本
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/08General details of gearing of gearings with members having orbital motion
    • F16H57/082Planet carriers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H1/00Toothed gearings for conveying rotary motion
    • F16H1/28Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion
    • F16H1/46Systems consisting of a plurality of gear trains each with orbital gears, i.e. systems having three or more central gears

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Retarders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置全体を小型化し、かつ部品点数を削減す
る。 【解決手段】 遊星歯車減速機構32に用いるプレート
37に複数の係合孔37Bを設け、この係合孔37B
(溝係合孔部37B2)をキャリア36の各ピン35に
設けた全周溝35Aに係合させることにより、止め輪等
を用いることなく、1枚のプレート37のみを用いて各
遊星歯車34と太陽歯車33の軸方向への移動を規制す
る。また、遊星歯車減速機構38に用いるプレート43
に複数の係合孔43Bを設け、この係合孔43B(溝係
合孔部43B2)をキャリア42の各ピン41に設けた
全周溝41Aに係合させることにより、止め輪等を用い
ることなく、1枚のプレート43のみを用いて各遊星歯
車40の軸方向への移動を規制する。これにより、止め
輪を不要とした分、ピン35,41の軸方向寸法を短く
することができ、減速装置31の小型化を図ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル、油圧クレーン等の建設機械に搭載される旋回装置、
走行装置、あるいは油圧クレーンに搭載されるロープウ
インチ等に用いて好適な減速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等
の建設機械は、自走可能な下部走行体と、該下部走行体
上に旋回可能に搭載された上部旋回体とにより大略構成
されている。そして、下部走行体に搭載される走行装
置、下部走行体と上部旋回体との間に搭載される旋回装
置には、回転源の出力を増大するための遊星歯車式の減
速装置が設けられている(例えば、特開平8−2470
19号公報、特開平9−257107号公報等)。
【0003】そこで、この種の従来技術による減速装置
を、油圧ショベルの旋回装置に適用した場合を例に挙
げ、図14及び図15を参照しつつ説明する。
【0004】図中、1は油圧ショベルの下部走行体と上
部旋回体との間に設けられた旋回輪で、該旋回輪1は、
下部走行体側の丸胴2に固着された内輪1Aと、上部旋
回体側の旋回フレーム3に固着された外輪1Bと、内輪
1Aと外輪1Bとの間に配設された複数の鋼球1C(1
個のみ図示)とからなり、内輪1Aの内周側には全周に
亘って内歯1Dが形成されている。そして、旋回フレー
ム3に固着された外輪1Bが内輪1Aの周囲を回転する
ことにより、上部旋回体が下部走行体上で旋回する構成
となっている。
【0005】4は下部走行体と上部旋回体との間に設け
られた旋回装置で、該旋回装置4は、旋回輪1に回転力
を伝達することにより上部旋回体(旋回フレーム3)を
下部走行体(丸胴2)上で旋回させるものである。ここ
で、旋回装置4は、回転源としての油圧モータ5と、該
油圧モータ5の出力軸5Aの回転を減速し、旋回輪1に
大きな回転力(トルク)を伝達する後述の減速装置11
とにより大略構成されている。
【0006】11は油圧モータ5(出力軸5A)の回転
を減速する遊星歯車式の減速装置で、該減速装置11
は、後述のハウジング12、各遊星歯車減速機構13,
20、出力軸27等により構成されている。
【0007】12は減速装置11の外殻をなす筒状のハ
ウジングで、該ハウジング12は、軸方向の上側に位置
する円筒状の上側ハウジング12Aと、軸方向の下側に
位置する段付き円筒状の下側ハウジング12Bとにより
構成されている。そして、上側ハウジング12Aの上端
側には油圧モータ5が取付けられ、下側ハウジング12
Bの下端側は旋回フレーム3に固着されている。また、
上側ハウジング12Aの内周側には、後述の遊星歯車1
5,22が噛合する内歯12Cが全周に亘って形成され
ている。
【0008】13はハウジング12内に設けられた1段
目の減速歯車機構としての遊星歯車減速機構で、該遊星
歯車減速機構13は、図15に示すように、油圧モータ
5の出力軸5Aにスプライン結合された太陽歯車14
と、該太陽歯車14と上側ハウジング12Aの内歯12
Cとに噛合しつつ太陽歯車14の周囲を公転する複数の
遊星歯車15(1個のみ図示)と、これら各遊星歯車1
5を回転可能に支持する複数本のピン16(1本のみ図
示)を有したキャリア17とにより大略構成されてい
る。
【0009】18は遊星歯車減速機構13の軸方向の端
部に設けられたプレートで、該プレート18は薄肉な円
板状に形成されている。そして、プレート18の中心部
には油圧モータ5の出力軸5Aが遊挿される中心孔18
Aが穿設され、プレート18の外周側には各ピン16が
挿通される複数のピン挿通孔18B(1個のみ図示)が
穿設されている。
【0010】ここで、プレート18は、各ピン挿通孔1
8Bをピン16に挿通した状態で、該ピン16の上端側
に凹設された全周溝16AにCリング等の止め輪19を
嵌着することにより、ピン16に対して抜止め状態に取
付けられる。そして、プレート18は、各遊星歯車15
の端面と太陽歯車14の端面とに当接(摺接)すること
により、これら各遊星歯車15と太陽歯車14が軸方向
へ移動するのを規制するものである。
【0011】20は遊星減速歯車機構13の下側に位置
してハウジング12内に設けられた2段目の減速歯車機
構としての遊星歯車減速機構で、該遊星歯車減速機構2
0は、遊星歯車減速機構13のキャリア17にスプライ
ン結合された太陽歯車21と、該太陽歯車21と上側ハ
ウジング12Aの内歯12Cとに噛合しつつ太陽歯車2
1の周囲を公転する複数の遊星歯車22(1個のみ図
示)と、これら各遊星歯車22を回転可能に支持する複
数本のピン23(1本のみ図示)を有したキャリア24
とにより大略構成されている。
【0012】25は遊星歯車減速機構20の軸方向の端
部に設けられたプレートで、該プレート25は薄肉な円
板状に形成されている。そして、プレート25の中心部
には太陽歯車14が遊挿される中心孔25Aが穿設さ
れ、プレート25の外周側には、各ピン23が挿通され
る複数のピン挿通孔25B(1個のみ図示)が穿設され
ている。
【0013】ここで、プレート25は、各ピン挿通孔2
5Bをピン23に挿通した状態で、該ピン23の上端側
に凹設された全周溝23Aに止め輪26を嵌着すること
により、ピン23に対して抜止め状態に取付けられる。
そして、プレート25は、各遊星歯車22の端面に当接
(摺接)することにより、これら各遊星歯車22が軸方
向に移動するのを規制するものである。
【0014】27は上,下の軸受28,28を介してハ
ウジング12内に回転可能に設けられた出力軸で、該出
力軸27は、各遊星歯車減速機構13,20によって減
速された油圧モータ5の回転を出力するものである。こ
こで、出力軸27の上端側には、遊星歯車減速機構20
のキャリア24にスプライン結合される軸スプライン
(雄スプライン)27Aと、該軸スプライン27Aの下
側に位置して後述のナット30を螺着するための雄ねじ
部27Bとが形成されている。
【0015】29は出力軸27の下端側に設けられたピ
ニオンで、該ピニオン29は、下側ハウジング12Bの
下端側から下方に突出し、旋回輪1の内輪1Aに形成さ
れた内歯1Dに噛合している。そして、ピニオン29
は、遊星歯車減速機構13,20によって2段減速され
た出力軸27の回転を旋回輪1(内輪1A)に伝達する
ものである。
【0016】30は遊星歯車減速機構20のキャリア2
4と上側の軸受28との間に位置して出力軸27の上端
側に配設された円板状のナットで、該ナット30は、そ
の内周側に形成された雌ねじ30Aを出力軸27の雄ね
じ部27Bに螺入することにより、各軸受28を軸方向
に与圧するものである。
【0017】従来技術による減速装置11は上述の如き
構成を有するもので、旋回装置4が作動して油圧モータ
5の出力軸5Aが回転すると、この出力軸5Aの回転が
遊星歯車減速機構13,20によって2段減速されて出
力軸27に伝わり、ピニオン29が大きなトルクをもっ
て回転する。そして、ピニオン29が旋回輪1の内輪1
Aに設けた内歯1Dと噛合しつつ内輪1Aに沿って公転
し、このピニオン29の公転力がハウジング12を介し
て旋回フレーム3に伝わることにより、旋回フレーム3
が丸胴2上で旋回する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による減速装置11は、遊星歯車減速機構13を
構成する各遊星歯車15等の軸方向への移動を規制する
プレート18を、止め輪19を用いてキャリア17のピ
ン16に対して抜止めし、遊星歯車減速機構20を構成
する各遊星歯車22の軸方向への移動を規制するプレー
ト25を、止め輪26を用いてキャリア24のピン23
に対して抜止めする構成となっている。
【0019】このため、ピン16の軸方向にプレート1
8と止め輪19とを重ねて配置することによりピン16
の軸方向寸法が増大し、ピン23の軸方向にプレート2
5と止め輪26とを重ねて配置することによりピン23
の軸方向寸法が増大し、減速装置11全体の軸方向寸法
が大きくなってしまうという問題がある。
【0020】一方、遊星歯車減速機構13の組立時に
は、キャリア17の各ピン16に遊星歯車15とプレー
ト18とを挿通した後、止め輪19をピン16の全周溝
16Aに取付ける必要があり、遊星歯車減速機構20の
組立時には、キャリア24の各ピン23に遊星歯車22
とプレート25とを挿通した後、止め輪26をピン23
の全周溝23Aに取付ける必要がある。
【0021】このため、遊星歯車減速機構13,20の
部品点数が増大してしまうだけでなく、これら遊星歯車
減速機構13,20を組立てるときの作業性も低下して
しまうという問題がある。
【0022】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、装置全体を小型化することができ、かつ
部品点数を削減できるようにした減速装置を提供するこ
とを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明は、回転源が設けられる筒状のハウジング
と、該ハウジング内に設けられ回転源の回転を減速する
減速歯車機構と、ハウジング内に回転可能に設けられ該
減速歯車機構により減速された回転を出力する出力軸と
を備え、減速歯車機構は、太陽歯車と、該太陽歯車に噛
合する複数の遊星歯車と、該各遊星歯車を回転可能に支
持する複数のピンを有したキャリアとにより構成してな
る減速装置に適用される。
【0024】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、減速歯車機構の軸方向の端部には各遊星歯車の
端面に当接する1枚のプレートを設け、該プレートには
キャリアの各ピンに係合して各遊星歯車の軸方向への移
動を規制する複数の係合孔を設けたことにある。
【0025】このように構成したことにより、プレート
に設けた係合孔をキャリアの各ピンに係合させるだけ
で、止め輪等を用いることなく、1枚のプレートによっ
て各遊星歯車の軸方向への移動を規制することができ
る。これにより、止め輪を不要にできる分だけピンの軸
方向寸法を短くすることができ、装置全体の小型化を図
ることができる。また、止め輪を不要とすることにより
部品点数を削減することができ、組立時の作業性を向上
することができる。
【0026】請求項2の発明は、各ピンの外周側には全
周溝を設け、プレートの各係合孔は、ピンに挿通される
ピン挿通孔部と、該ピン挿通孔部に連続しピンの全周溝
に係合する溝係合孔部とにより構成したことにある。
【0027】このように構成したことにより、プレート
のピン挿通孔部をピンに挿通した後、該プレートをピン
の径方向にスライドさせると、ピン挿通孔部に連続する
溝係合孔部がピンの全周溝に係合するので、プレートを
各ピンに対して抜止め状態に取付けることができる。
【0028】請求項3の発明は、プレートには太陽歯車
またはキャリアに嵌合することにより該プレートの径方
向への移動を規制する嵌合部を設ける構成としたことに
ある。
【0029】このように構成したことにより、プレート
の嵌合部が太陽歯車またはキャリアに嵌合した状態で
は、プレートの径方向への移動が規制されるので、ピン
の全周溝に係合したプレートの溝係合孔部が、該全周溝
から離脱するのを抑えることができ、プレートを各ピン
に対して抜止め状態に保持しておくことができる。
【0030】請求項4の発明は、太陽歯車にはその回転
中心と同心状に環状の突起部または環状溝を設け、プレ
ートの嵌合部は、該プレートに穿設され太陽歯車の突起
部に嵌合する嵌合孔またはプレートに突設され太陽歯車
の環状溝に嵌合する嵌合突起により構成したことにあ
る。
【0031】このように構成したことにより、太陽歯車
の突起部にプレートの嵌合孔を嵌合させる、または太陽
歯車の環状溝にプレートの嵌合突起を嵌合させるだけ
で、プレートの径方向への移動を規制することができ、
プレートを各ピンに対して抜止め状態に保持しておくこ
とができる。
【0032】請求項5の発明は、キャリアにはその回転
中心と同心状に環状溝または環状の突起部を設け、プレ
ートの嵌合部は、該プレートに突設されキャリアの環状
溝に嵌合する嵌合突起またはプレートに穿設されキャリ
アの突起部に嵌合する嵌合孔により構成したことにあ
る。
【0033】このように構成したことにより、キャリア
の環状溝にプレートの嵌合突起を嵌合させる、またはキ
ャリアの突起部にプレートの嵌合孔を嵌合させるだけ
で、プレートの径方向への移動を規制することができ、
プレートを各ピンに対して抜止め状態に保持しておくこ
とができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る減速装置の実
施の形態を、油圧ショベルの旋回装置に適用した場合を
例に挙げ、図1ないし図13を参照しつつ詳細に説明す
る。なお、本実施の形態では上述した従来技術と同一の
構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものと
する。
【0035】図中、31は従来技術による減速装置11
に代えて本実施の形態に用いた遊星歯車式の減速装置
で、該減速装置31は、従来技術による減速装置11と
ほぼ同様に、ハウジング12、後述の遊星歯車減速機構
32,38、出力軸27等により構成されるものの、各
遊星歯車減速機構32,38の構成が、従来技術による
ものとは異なるものである。
【0036】32はハウジング12内に設けられた1段
目の減速歯車機構としての遊星歯車減速機構で、該遊星
歯車減速機構32は、図2等に示すように、油圧モータ
5の出力軸5Aにスプライン結合された太陽歯車33
と、該太陽歯車33と上側ハウジング12Aの内歯12
Cとに噛合しつつ太陽歯車33の周囲を公転する3個の
遊星歯車34と、これら各遊星歯車34を回転可能に支
持する3本のピン35を有したキャリア36と、後述の
プレート37とにより大略構成されている。
【0037】ここで、太陽歯車33の内周側は、油圧モ
ータ5の出力軸5Aがスプライン結合される穴スプライ
ン(雌スプライン)33Aとなり、太陽歯車33の上面
中央には、太陽歯車33の回転中心、即ち、穴スプライ
ン33Aの中心と同心状に環状の突起部33Bが一体に
設けられている。そして、突起部33Bは、後述するプ
レート37の嵌合孔37Aが嵌合することにより、該プ
レート37が径方向に移動するのを規制するものであ
る。
【0038】一方、キャリア36の内周側は、後述の太
陽歯車39がスプライン結合される穴スプライン36A
となり、キャリア36の上面中央には、穴スプライン3
6Aの中心と同心状の有底穴36Bが凹設されている。
ここで、有底穴36Bの穴径は、太陽歯車33の歯先径
よりも僅かに大きく設定され、後述する遊星歯車減速機
構32の組立時には、キャリア36の有底穴36B上に
太陽歯車33が載置される構成となっている(図5参
照)。
【0039】また、キャリア36の下面には、キャリア
36の回転中心、即ち、穴スプライン36Aの中心と同
心状に環状溝36Cが凹設され、この環状溝36Cは、
後述するプレート43の円筒部43Aが嵌合することに
より、該プレート43が径方向に移動するのを規制する
ものである。
【0040】さらに、キャリア36に立設された各ピン
35の上端側外周には、環状の全周溝35Aが凹設さ
れ、該全周溝35Aには後述するプレート37の溝係合
孔部37B2が係合する構成となっている。
【0041】37は遊星歯車減速機構32の軸方向の端
部に設けられた1枚のプレートで、該プレート37は、
従来技術によるプレート18に代えて本実施の形態に用
いたもので、各遊星歯車34の端面と太陽歯車33の端
面とに当接(摺接)することにより、これら各遊星歯車
34と太陽歯車33の軸方向への移動を規制するもので
ある。
【0042】ここで、プレート37は、図3に示すよう
に、全体として薄肉な円板状に形成され、プレート37
の中心部には、太陽歯車33の突起部33Bに嵌合する
嵌合孔37Aが穿設され、プレート37の外周側には、
キャリア36の各ピン35に係合する後述の各係合孔3
7Bが穿設されている。
【0043】37B,37B,…はプレート37の外周
側に穿設された3個の係合孔で、これら各係合孔37B
は、キャリア36の各ピン35に係合することにより、
各遊星歯車34と太陽歯車33とが軸方向に移動するの
を規制するものである。そして、各係合孔37Bは、ピ
ン35に挿通されるピン挿通孔部37B1と、該ピン挿
通孔部37B1から径方向に連続し、ピン35の全周溝
35Aに係合する長孔状の溝係合孔部37B2とにより
構成されている。
【0044】ここで、図4等に示すように、ピン挿通孔
部37B1の孔径はピン35の外径よりも大きく設定さ
れている。また、溝係合孔部37B2の孔径Aは、ピン
35の外径よりも小さく、かつ全周溝35Aの外径aよ
りも僅かに大きく設定されている。
【0045】なお、本実施の形態では、3個の係合孔3
7Bのうち1個(図3中の左端側に位置するもの)が、
プレート37の外径寸法等との関係で、該プレート37
の外周側に開口した切欠状に形成されている。しかし、
図3に示す形状に限定されるものではなく、例えばプレ
ート37の外径寸法を大きくすることにより、3個の係
合孔37Bを同一形状に形成してもよい。
【0046】そして、プレート37は、図4及び図5に
示すように、各係合孔37Bのピン挿通孔部37B1を
ピン35に挿通した状態で、径方向(図4中の矢示B方
向)にスライドさせることにより、図6及び図7に示す
ように、溝係合孔部37B2がピン35の全周溝35A
に係合する構成となっている。これにより、プレート3
7を、止め輪等を用いることなく各ピン35に対して抜
止め状態に取付けることができ、プレート37は、図2
に示すように、各遊星歯車34の端面と太陽歯車33の
端面とに当接(摺接)し、これら各遊星歯車34と太陽
歯車33とを、軸方向への移動を規制した状態で位置決
めすることができる。
【0047】また、図2に示すように、プレート37の
溝係合孔部37B2をピン35の全周溝35Aに係合さ
せた状態で、プレート37の嵌合孔37Aが太陽歯車3
3の突起部33Bに嵌合することにより、プレート37
が径方向に移動するのを規制することができる。これに
より、プレート37の溝係合孔部37B2が、ピン35
の全周溝35Aから離脱するのを抑えることができるの
で、減速装置31の作動時において、プレート37を各
ピン35に対して確実に抜止め状態に保持しておくこと
ができる。
【0048】さらに、各係合孔37Bをピン挿通孔部3
7B1とこれに連続する溝係合孔部37B2とにより構
成しているので、溝係合孔部37B2がピン35の全周
溝35Aに係合した状態で、ピン35の外周側の一部
が、ピン挿通孔部37B1内に位置するようになる。こ
のため、ピン35の外周側のうちピン挿通孔部37B1
内に位置する部分と遊星歯車34との間に、ハウジング
12内に充填された潤滑油(図示せず)が効率良く供給
され、各遊星歯車34を長期に亘って円滑に回転させる
ことができる。
【0049】38は遊星歯車減速機構32の下側に位置
してハウジング12内に設けられた2段目の遊星歯車減
速機構で、該遊星歯車減速機構38は、図2に示すよう
に、遊星歯車減速機構32のキャリア36にスプライン
結合された太陽歯車39と、該太陽歯車39と上側ハウ
ジング12Aの内歯12Cとに噛合しつつ太陽歯車39
の周囲を公転する3個の遊星歯車40(1個のみ図示)
と、これら各遊星歯車40を回転可能に支持する複数本
のピン41(1本のみ図示)を有したキャリア42と、
後述のプレート43とにより大略構成されている。
【0050】ここで、キャリア42の内周側は、出力軸
27の軸スプライン27Aがスプライン結合される穴ス
プライン42Aとなり、遊星歯車減速機構38によって
減速された回転が、キャリア42を介して出力軸27に
伝わる構成となっている。
【0051】また、キャリア42に立設された各ピン4
1の上端側外周には、環状の全周溝41Aが凹設され、
該全周溝41Aには、後述するプレート43の溝係合孔
部43B2が係合する構成となっている。
【0052】43は遊星歯車減速機構38の軸方向の端
部に設けられた1枚のプレートで、該プレート43は、
従来技術によるプレート25に代えて本実施の形態に用
いたもので、各遊星歯車40の端面に当接(摺接)する
ことにより、これら各遊星歯車40の軸方向への移動を
規制するものである。
【0053】ここで、プレート43は、図8に示すよう
に、全体として薄肉な円板状に形成され、プレート43
の中心部には、内周側に太陽歯車39が遊挿され、キャ
リア36の環状溝36Cに嵌合する嵌合突起としての円
筒部43Aが突設されている。また、プレート43の外
周側には、キャリア42の各ピン41に係合する後述の
各係合孔43Bが穿設されている。
【0054】43B,43B,…はプレート43の外周
側に穿設された3個の係合孔で、これら各係合孔43B
は、キャリア42の各ピン41に係合することにより、
各遊星歯車40が軸方向に移動するのを規制するもので
ある。そして、各係合孔43Bは、ピン41に挿通され
るピン挿通孔部43B1と、該ピン挿通孔部43B1か
ら径方向に連続し、ピン41の全周溝41Aに係合する
長孔状の溝係合孔部43B2とにより構成されている。
【0055】ここで、ピン挿通孔部43B1の孔径は、
ピン41の外径よりも大きく設定され、溝係合孔部43
B2の孔径は、ピン41の外径よりも小さく、かつ全周
溝41Aの外径よりも僅かに大きく設定されている。
【0056】なお、本実施の形態では、3個の係合孔4
3Bのうち1個(図8中の左端側に位置するもの)が、
プレート43の外径寸法等との関係で、該プレート43
の外周側に開口した切欠状に形成されている。しかし、
図8に示す形状に限定されるものではなく、例えばプレ
ート43の外径寸法を大きくすることにより、3個の係
合孔43Bを同一形状に形成してもよい。
【0057】そして、プレート43は、上述したプレー
ト37と同様に、各係合孔43Bのピン挿通孔部43B
1をピン41に挿通した状態で、径方向にスライドさせ
ることにより、溝係合孔部43B2がピン41の全周溝
41Aに係合する構成となっている。これにより、プレ
ート43を、止め輪等を用いることなく各ピン41に対
して抜止め状態に取付けることができ、プレート43
は、図2に示すように、各遊星歯車40の端面に当接
(摺接)し、これら各遊星歯車40をピン41の軸方向
への移動を規制した状態で位置決めすることができる。
【0058】また、図2に示すように、プレート43の
溝係合孔部43B2をピン41の全周溝41Aに係合さ
せた状態で、プレート43の円筒部43Aがキャリア3
6の環状溝36Cに嵌合することにより、プレート43
が径方向に移動するのを規制することができる。これに
より、プレート43の溝係合孔部43B2が、ピン41
の全周溝41Aから離脱するのを抑えることができるの
で、減速装置31の作動時において、プレート43を各
ピン41に対して確実に抜止め状態に保持しておくこと
ができる。
【0059】さらに、各係合孔43Bをピン挿通孔部4
3B1とこれに連続する溝係合孔部43B2とにより構
成しているので、溝係合孔部43B2がピン41の全周
溝41Aに係合した状態で、ピン41の外周側の一部
が、ピン挿通孔部43B1内に位置するようになる。こ
のため、ピン41の外周側のうちピン挿通孔部43B1
内に位置する部分と遊星歯車40との間に、ハウジング
12内に充填された潤滑油(図示せず)が効率良く供給
され、各遊星歯車40を長期に亘って円滑に回転させる
ことができる。
【0060】本実施の形態による減速装置31は上述の
如き構成を有するもので、各遊星歯車減速機構32,3
8によって油圧モータ5の回転を2段減速し、出力軸2
7に大きな回転力を伝達する基本的作動については、従
来技術による減速装置11と格別差異はない。
【0061】然るに、本実施の形態による減速装置31
は、プレート37に、キャリア36の各ピン35に係合
する係合孔37Bを設けると共に、プレート43に、キ
ャリア42の各ピン41に係合する係合孔43Bを設け
ることにより、減速装置31を組立てるときの作業性が
向上できるようになっており、以下、この減速装置31
の組立作業について説明する。
【0062】まず、例えば図9に示すように、ハウジン
グ12の下側ハウジング12Bに軸受28を介して出力
軸27を回転可能に取付け、該出力軸27の雄ねじ部2
7Bにナット30を螺入することにより、軸受28を軸
方向に与圧する。そして、例えば予め組立てておいた2
段目の遊星歯車減速機構38をハウジング12内に組付
け、該遊星歯車減速機構38の各遊星歯車40を、上側
ハウジング12Aの内歯12Cに噛合させる。
【0063】ここで、遊星歯車減速機構38を組立てる
ときには、まず、キャリア42に各ピン41を立設し、
該各ピン41に遊星歯車40をそれぞれ挿通する。そし
て、プレート43に穿設した各係合孔43Bのピン挿通
孔部43B1を、ピン41の上端部に挿通した後、プレ
ート43を径方向にスライドさせることにより、該プレ
ート43の溝係合孔部43B2を、ピン41の全周溝4
1Aに係合させる。これにより、プレート43を、止め
輪等を用いることなく各ピン41に対して抜止め状態に
取付けることができ、プレート43は、各遊星歯車40
の端面に当接することにより、該各遊星歯車40の軸方
向への移動を規制する。そして、プレート43に設けた
円筒部43Aの内周側を通じて、太陽歯車39をキャリ
ア42の中央部に配置し、該太陽歯車39を各遊星歯車
40に噛合させることにより、遊星歯車減速機構38を
組立てることができる。
【0064】このように、プレート43に係合孔43B
を設け、この係合孔43Bの溝係合孔部43B2をピン
41の全周溝41Aに係合させることにより、止め輪等
を用いることなく、プレート43をピン41に対して軸
方向に抜止めすることができるので、遊星歯車減速機構
38の組立工数を減らすことができ、組立時の作業性を
向上することができる。
【0065】次に、遊星歯車減速機構38をハウジング
12内に組付けた状態で、図10に示すように、予め組
立てておいた1段目の遊星歯車減速機構32を、ハウジ
ング12内に組付ける。
【0066】ここで、遊星歯車減速機構32を組立てる
ときには、まず、図4及び図5に示すように、キャリア
36に各ピン35を立設し、該各ピン35に遊星歯車3
4をそれぞれ挿通した後、太陽歯車33を、各遊星歯車
34に噛合させつつキャリア36の有底穴36B上に載
置する。そして、プレート37に穿設した各係合孔37
Bのピン挿通孔部37B1を、ピン35の上端部に挿通
する。
【0067】このとき、太陽歯車33は、キャリア36
に凹設された有底穴36B上に載置されているため、太
陽歯車33に突設した突起部33Bの端面とプレート3
7との間には、プレート37が径方向にスライドするの
を許す微小な隙間C(図5参照)が形成されている。
【0068】そして、プレート37のピン挿通孔部37
B1をピン35の上端部に挿通した状態で、プレート3
7を径方向(図4中の矢示B方向)にスライドさせるこ
とにより、図6及び図7に示すように、プレート37の
溝係合孔部37B2を、ピン35の全周溝35Aに係合
させる。これにより、プレート37を、止め輪等を用い
ることなく各ピン35に対して抜止め状態に取付けるこ
とができ、プレート37は、各遊星歯車34の端面に当
接することにより、該各遊星歯車34の軸方向への移動
を規制する。そして、太陽歯車33の突起部33Bが、
プレート37との間に上述の隙間Cを確保しつつ該プレ
ート37の嵌合孔37Aとほぼ同心状に位置合わせされ
た状態で、遊星歯車減速機構32を組立てることができ
る。
【0069】このように、プレート37に係合孔37B
を設け、この係合孔37Bの溝係合孔部37B2をピン
35の全周溝35Aに係合させることにより、止め輪等
を用いることなく、プレート37をピン35に対して軸
方向に抜止めすることができるので、遊星歯車減速機構
32の組立工数を減らすことができ、組立時の作業性を
向上することができる。
【0070】次に、図11に示すように、遊星歯車減速
機構32をハウジング12内に挿入し、各遊星歯車34
を上側ハウジング12Aの内歯12Cに噛合させると共
に、キャリア36の穴スプライン36Aを、遊星歯車減
速機構38を構成する太陽歯車39にスプライン結合す
る。そして、遊星歯車減速機構32の太陽歯車33が、
遊星歯車減速機構38の太陽歯車39上に載置された状
態で、ハウジング12内に各遊星歯車減速機構38,3
2が組付けられる。
【0071】このとき、遊星歯車減速機構38のプレー
ト43に突設された円筒部43Aが、キャリア36の下
面に設けた環状溝36Cに回転可能に嵌合する。一方、
1段目の太陽歯車33が、2段目の太陽歯車39によっ
て上方に押上げられることにより、太陽歯車33の突起
部33Bが、プレート37の嵌合孔37Aに回転可能に
嵌合する。
【0072】これにより、プレート43の径方向への移
動を、円筒部43Aとキャリア36の環状溝36Cとの
嵌合によって規制することができ、プレート37の径方
向への移動を、嵌合孔37Aと太陽歯車33の突起部3
3Bとの嵌合によって規制することができる。このた
め、減速装置31の作動時に、プレート37の溝係合孔
部37B2がピン35の環状溝35Aから離脱するのを
抑えることができ、プレート43の溝係合孔部43B2
がピン41の全周溝41Aから離脱するのを抑えること
ができるので、これらプレート37,43によって各遊
星歯車34,40が軸方向に移動するのを確実に阻止
し、減速装置31を長期に亘って円滑に作動させること
ができる。
【0073】そして、上述の如くハウジング12内に各
遊星歯車減速機構38,32を組付けた後、ハウジング
12上に油圧モータ5を取付け、該油圧モータ5の出力
軸5Aを太陽歯車33の穴スプライン33Aにスプライ
ン結合することにより、図2に示す如くの減速装置31
を組立てることができる。
【0074】かくして、本実施の形態による減速装置3
1は、遊星歯車減速機構32を構成する各遊星歯車34
の端面と太陽歯車33の端面とに当接するプレート37
に複数の係合孔37Bを設け、該各係合孔37B(溝係
合孔部37B2)をキャリア36の各ピン35に設けた
全周溝35Aに係合させることにより、止め輪等を用い
ることなく、1枚のプレート37のみを用いて各遊星歯
車34と太陽歯車33の軸方向への移動を規制すること
ができる。また、遊星歯車減速機構38を構成する各遊
星歯車40の端面に当接するプレート43に複数の係合
孔43Bを設け、該各係合孔43B(溝係合孔部43B
2)をキャリア42の各ピン41に設けた全周溝41A
に係合させることにより、止め輪等を用いることなく、
1枚のプレート43のみを用いて各遊星歯車40の軸方
向への移動を規制することができる。
【0075】このため、例えば従来技術による減速装置
11に用いた止め輪19,26を不要にでき、この止め
輪19,26を不要とした分、ピン35,41の軸方向
寸法を短くすることができるので、減速装置31の小型
化を図ることができる。
【0076】また、止め輪19,26を不要とすること
により部品点数を削減することができ、かつ、減速装置
31を組立てるときの組立工数を低減することができる
ので、減速装置31の製造コストの低減にも寄与するこ
とができる。
【0077】なお、上述した実施の形態では、1段目の
遊星歯車減速機構32を構成するプレート37に嵌合孔
37Aを設け、該嵌合孔37Aを太陽歯車33の上面に
設けた突起部33Bに嵌合させることによりプレート3
7の径方向への移動を規制し、2段目の遊星歯車減速機
構38を構成するプレート43に円筒部43Aを設け、
該円筒部43Aをキャリア36の下面に設けた環状溝3
6Cに嵌合させることによりプレート43の径方向への
移動を規制する構成としている。
【0078】しかし、本発明はこれに限るものではな
く、例えば図12に示す第1の変形例、または図13に
示す第2の変形例の如く構成してもよい。
【0079】即ち、図12に示す第1の変形例の如く、
1段目の遊星歯車減速機構32を構成するプレート3
7′の中心部に嵌合突起としての円筒部37A′を突設
し、この円筒部37A′を太陽歯車33′の上面に設け
た環状溝33A′に嵌合させることによりプレート3
7′の径方向への移動を規制し、2段目の遊星歯車減速
機構38を構成するプレート43′の外周縁部に嵌合突
起としての円筒部43A′を突設し、この円筒部43
A′をキャリア36′の外周面36A′に嵌合させるこ
とによりプレート43′の径方向への移動を規制する構
成としてもよい。
【0080】また、図13に示す第2の変形例の如く、
1段目の遊星歯車減速機構32を構成するプレート3
7″の外周縁部37A″を、内歯12Cが設けられた上
側ハウジング12Aの内周面12Dに嵌合させることに
よりプレート37″の径方向への移動を規制し、2段目
の遊星歯車減速機構38を構成するプレート43″の中
心部に嵌合孔43A″を設け、この嵌合孔43A″をキ
ャリア36″の下面に設けた嵌合突起としての円筒部3
6A″に嵌合させることによりプレート43″の径方向
への移動を規制する構成としてもよい。
【0081】また、上述した実施の形態では、2段の遊
星歯車減速機構32,38を備えた減速装置31を例に
挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、
例えば1段、または3段以上の遊星歯車減速機構を備え
た減速装置にも適用することができる。
【0082】さらに、上述した実施の形態では、減速装
置31を油圧ショベルの旋回装置に適用した場合を例に
挙げたが、本発明はこれに限らず、例えば油圧ショベル
等の下部走行体に搭載される走行装置、あるいは油圧ク
レーンに搭載されるロープウインチ等にも適用すること
ができる。
【0083】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、減速歯車機構の軸方向の端部に設けられる1枚の
プレートに、キャリアの各ピンに係合して各遊星歯車の
軸方向への移動を規制する複数の係合孔を設ける構成と
したので、プレートに設けた係合孔をキャリアの各ピン
に係合させることにより、止め輪等を用いることなく、
1枚のプレートによって各遊星歯車の軸方向への移動を
規制することができる。このため、止め輪を不要にでき
る分だけピンの軸方向寸法を短くすることができ、装置
全体の小型化を図ることができる。また、止め輪を不要
とすることにより部品点数を削減することができ、組立
時の作業性を向上することができる。
【0084】また、請求項2の発明によれば、プレート
の各係合孔を、キャリアのピンに挿通されるピン挿通孔
部と、該ピン挿通孔部に連続しピンの外周側に設けた全
周溝に係合する溝係合孔部とにより構成したので、プレ
ートのピン挿通孔部をピンに挿通した後、該プレートを
ピンの径方向にスライドさせることにより、溝係合孔部
をピンの全周溝に係合させることができ、プレートを各
ピンに対して抜止め状態に取付けることができる。しか
も、溝係合孔部がピンの全周溝に係合した状態で、ピン
の外周側の一部がピン挿通孔部内に位置するようになる
ので、ピンの外周側のうちピン挿通孔部内に位置する部
分と遊星歯車との間に潤滑油を効率良く供給することが
でき、遊星歯車を長期に亘って円滑に回転させることが
できる。
【0085】また、請求項3の発明によれば、プレート
に、太陽歯車またはキャリアに嵌合する嵌合部を設ける
構成としたので、プレートの嵌合部が太陽歯車またはキ
ャリアに嵌合することにより、該プレートの径方向への
移動を規制することができる。これにより、減速装置の
作動時に、プレートの溝係合孔部がピンの全周溝から離
脱するのを抑えることができ、プレートを各ピンに対し
て抜止め状態に保持しておくことができる。
【0086】また、請求項4の発明によれば、太陽歯車
にはその回転中心と同心状に環状の突起部または環状溝
を設け、プレートの嵌合部は、太陽歯車の突起部に嵌合
する嵌合孔または太陽歯車の環状溝に嵌合する嵌合突起
により構成したので、太陽歯車の突起部にプレートの嵌
合孔を嵌合させる、または太陽歯車の環状溝にプレート
の嵌合突起を嵌合させることにより、プレートの径方向
への移動を規制することができる。
【0087】さらに、請求項5の発明によれば、キャリ
アにはその回転中心と同心状に環状溝または環状の突起
部を設け、プレートの嵌合部は、キャリアの環状溝に嵌
合する嵌合突起またはキャリアの突起部に嵌合する嵌合
孔により構成したので、キャリアの環状溝にプレートの
嵌合突起を嵌合させる、またはキャリアの突起部にプレ
ートの嵌合孔を嵌合させることにより、プレートの径方
向への移動を規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る減速装置の実施の形態を油圧ショ
ベルの旋回装置に適用した状態で示す断面図である。
【図2】図1中のハウジング、出力軸、各遊星歯車減速
機構、プレート等の要部を拡大して示す要部拡大断面図
である。
【図3】1段目の遊星歯車減速機構に用いるプレート単
体を示す斜視図である。
【図4】1段目の遊星歯車減速機構の太陽歯車、遊星歯
車、キャリア、ピン、プレートを、プレートのピン挿通
孔部をピンに挿通した状態で示す平面図である。
【図5】遊星歯車減速機構の太陽歯車、遊星歯車、キャ
リア、ピン、プレートを図4中の矢示V−V方向からみ
た断面図である。
【図6】遊星歯車減速機構の太陽歯車、遊星歯車、キャ
リア、ピン、プレートを、プレートの溝係合孔部をピン
の全周溝に係合させた状態で示す平面図である。
【図7】遊星歯車減速機構の太陽歯車、遊星歯車、キャ
リア、ピン、プレートを図6中の矢示VII−VII方向から
みた断面図である。
【図8】2段目の遊星歯車減速機構に用いるプレート単
体を示す斜視図である。
【図9】ハウジング内に2段目の遊星歯車減速機構を組
付ける状態を示す断面図である。
【図10】ハウジング内に1段目の遊星歯車減速機構を
組付ける状態を示す断面図である。
【図11】ハウジング内に2段の遊星歯車減速機構を組
付けた状態を示す断面図である。
【図12】本発明に係る減速装置の第1の変形例を示す
図2と同様の要部拡大断面図である。
【図13】本発明に係る減速装置の第2の変形例を示す
図2と同様の要部拡大断面図である。
【図14】従来技術による減速装置を油圧ショベルの旋
回装置に適用した状態で示す断面図である。
【図15】図14中のハウジング、出力軸、各遊星歯車
減速機構、プレート等を拡大して示す拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
5 油圧モータ(回転源) 12 ハウジング 27 出力軸 29 ピニオン 32,38 遊星歯車減速機構(減速歯車機構) 33,39,33′ 太陽歯車 33B 突起部 34,40 遊星歯車 35,41 ピン 35A,41A 全周溝 36,42,36′,36″ キャリア 36C,33A′ 環状溝 37,43,37′,43′,37″,43″ プレー
ト 37A,43A″ 嵌合孔(嵌合部) 37B,43B 係合孔 37B1,43B1 ピン挿通孔部 37B2,43B2 溝係合孔部 43A,37A′,43A′,36A″ 円筒部(嵌合
突起)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J027 FA18 FA19 FA36 FB10 GB03 GC01 GC22 GD04 GD08 GD12 GE26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転源が設けられる筒状のハウジング
    と、該ハウジング内に設けられ前記回転源の回転を減速
    する減速歯車機構と、前記ハウジング内に回転可能に設
    けられ該減速歯車機構により減速された回転を出力する
    出力軸とを備え、前記減速歯車機構は、太陽歯車と、該
    太陽歯車に噛合する複数の遊星歯車と、該各遊星歯車を
    回転可能に支持する複数のピンを有したキャリアとによ
    り構成してなる減速装置において、 前記減速歯車機構の軸方向の端部には前記各遊星歯車の
    端面に当接する1枚のプレートを設け、該プレートには
    前記キャリアの各ピンに係合して前記各遊星歯車の軸方
    向への移動を規制する複数の係合孔を設ける構成とした
    ことを特徴とする減速装置。
  2. 【請求項2】 前記各ピンの外周側には全周溝を設け、
    前記プレートの各係合孔は、前記ピンに挿通されるピン
    挿通孔部と、該ピン挿通孔部に連続し前記ピンの全周溝
    に係合する溝係合孔部とにより構成してなる請求項1に
    記載の減速装置。
  3. 【請求項3】 前記プレートには前記太陽歯車またはキ
    ャリアに嵌合することにより該プレートの径方向への移
    動を規制する嵌合部を設ける構成としてなる請求項1ま
    たは2に記載の減速装置。
  4. 【請求項4】 前記太陽歯車にはその回転中心と同心状
    に環状の突起部または環状溝を設け、前記プレートの嵌
    合部は、該プレートに穿設され前記記太陽歯車の突起部
    に嵌合する嵌合孔または前記プレートに突設され前記太
    陽歯車の環状溝に嵌合する嵌合突起により構成してなる
    請求項3に記載の減速装置。
  5. 【請求項5】 前記キャリアにはその回転中心と同心状
    に環状溝または環状の突起部を設け、前記プレートの嵌
    合部は、該プレートに突設され前記キャリアの環状溝に
    嵌合する嵌合突起または前記プレートに穿設され前記キ
    ャリアの突起部に嵌合する嵌合孔により構成してなる請
    求項3に記載の減速装置。
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