JP2555018B2 - プラントの制御方法及びその装置 - Google Patents

プラントの制御方法及びその装置

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JP2555018B2
JP2555018B2 JP61046176A JP4617686A JP2555018B2 JP 2555018 B2 JP2555018 B2 JP 2555018B2 JP 61046176 A JP61046176 A JP 61046176A JP 4617686 A JP4617686 A JP 4617686A JP 2555018 B2 JP2555018 B2 JP 2555018B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はプラント制御方法に係り、特に大規模プラン
トにおいて運転員が持つ運転操作に関する知識をIF−TH
EN形式のルールにして制御装置に入力しておき、このル
ールを適用してプラントを自動的に運転制御するルール
ベース型のプラント制御方法に関する。
〔従来の技術〕
原子力発電プラントのような大規模プラントでは、従
来PID制御方式及びシーケンス制御方法等によりプラン
ト各系統の運転が自動化されてきた。しかし、各系統の
協調をとつたプラント全体の運転操作は、運転員にまか
されている場合が多い。この場合、運転員は、長年の経
験や知識に基づいてプラントの状態を把握し、その状態
に適応した操作を行つている。このような運転員の操作
を自動化する方法としては、従来のシーケンス制御方法
などを活用する方法と、最近種々の分野で注目されてい
る知識工学的手法を活用する方法が考えられる。前者
は、一般的には運転操作の内容をすべて計算機プログラ
ムの形で入力しておく方法である。これに対して、後者
は、「もしプラントの状態が〜であれば〜をする」とい
うようなIF−THEN(条件部−操作部)形式の運転操作方
法に関する文字列で記述した制御ルールを、計算機のデ
ータベース(知識工学では、ルールベースや知識ベース
とも言う)に入力しておき、推論機構と呼ばれる計算機
プログラムにより、プラント状態と上記制御ルールを比
較照合して、運転操作方法を決定する方法である。後者
の知識工学的手法を用いる方式では、専門家の知識を自
然言語に近い形で入力でき、かつ、その知識は計算機プ
ログラムではなくデータとして扱えるので、知識の修
正,追加も容易となることから、前者に比べて、制御ソ
フトウエアの作成,保守が容易となり、専門家の知識を
プラント制御に直接活用することが容易となるという長
所がある。
このように知識工学的手法を用いたルールベース型の
プラント制御装置としては、これまで特願昭58−40571
号の「プラント計装制御装置」などが知られている。こ
れらの発明では、IF−THEN形式のルールとプラント状態
とを比較照合することによりプラントの運転操作方法を
決定することが記載されている。
しかしながら、大規模プラントにこのような従来のル
ールベース型の制御装置を適用しようとした場合、次の
ような問題点が生じる。
(1)運転操作内容を決定する適切な制御ルールを選択
処理する時間が長すぎる。すなわち、大規模プラントで
は、正常時,異常時,事故時に対応して適用する制御ル
ールの数は膨大となるため、プラントの状態に応じた適
切な制御ルールを選択処理(推論処理)する時間が長く
なる。プラントを実時間で制御するためには、推論処理
時間の短縮が必要である。
(2)不適切な制御ルールを適用してしまう可能性があ
る。すなわち、例えばプラントの正常時と異常時とで運
転操作方法が異なる場合、それらの制御ルールを明確に
区別しておかなければ、不適切な制御ルールを選択処理
して誤つた操作をしてしまう可能性がある。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、制御ルールの推論処理時間を短縮で
きしかもプラント状態変化に伴つて不要な制御ルールの
選択を防止できるプラント制御方法を提供することにあ
る。
〔発明の概要〕
本発明の特徴は、検出されたプラントの状態量に基づ
いてプラント状態を求め、得られたプラント状態に対応
するプラント制御ルール群を、制御ルール群選択ルール
を用いて、記憶手段に記憶されてしかも前記プラント状
態に応じて種類分けされた複数のプラント制御ルール群
の中から選択し、前記プラント状態に対応するプラント
制御ルールを、選択された前記プラント制御ルール群の
中から選択することにある。
一般に、ルールベース型のプラント制御方法あるいは
装置では、プラントの種々の状態に対応した自動運転を
継続できるようにするため制御ルールの数は膨大とな
る。本発明は、プラントの状態をある特定な状態に限定
すれば実際に適用する制御ルールの数が少なくなり、か
つ、矛盾のない完備した制御ルールを作成し易くなるこ
とに着目して生まれたものである。
〔発明の実施例〕
第1図は、本発明の好適な一実施例であるルールベー
ス型のプラント制御装置のシステム構成を示している。
第1図において、11は沸騰水型原子力発電プラントの
ような複数の操作機器を有するプラント、12は制御棒制
御装置、再循環流量制御装置、給水流量制御装置などプ
ラントの各系統を直接制御するサブループ制御装置、13
はプラントに設けられた計測装置である。1は計算機処
理装置、7は外部の記憶装置、8は入力装置、9は出力
装置、10は表示装置である。計算機処理装置1は、制御
ルール群選択部2、運転操作内容決定部3、出力内容編
集部4、記憶部5及び6及びプラント状態把握部14を有
している。
入力装置8は、計測装置13にて測定されたプラント11
の状態量、すなわちプラントデータを計算機処理装置1
に入力する。入力装置8が入力したプラントデータは、
プラント状態把握部14に伝えられる。プラント状態把握
部14は、入力したプラントデータに基づいてプラントの
現在の状態把握し、この状態をそれを示す文字列に変換
したプラント状態を記憶部5に書込む。さらに、プラン
ト状態把握部14は現在のプラントデータ、プラント11に
何らかの異常が発生した場合には、プラントの異常状態
を示す文字列のプラント状態とともに異常発生前の正常
時のプラントデータを記憶部5に書込む。第2図に記憶
部5の詳細内容を示す。記憶部5は、文字列で記憶され
た表わしたプラント状態テーブル51、現在のプラントデ
ータテーブル52、異常発生前のプラントデータテーブル
53、運転操作指示テーブル54等を有している。プラント
状態テーブル51、現在のプラントデータテーブル52及び
異常発生前のプラントデータテーブル53には、プラント
状態把握部14から出力されたプラント状態、現在のプラ
ントデータ及び異常発生前のプラントデータがそれぞれ
記憶される。
記憶装置7は、プラント制御ルール群選択ルール、プ
ラントの状態毎に分類してあるプラントの運転操作を決
定するプラント制御ルール群、計算機処理装置1に必要
なプログラム等を格納している。すなわち記憶装置7
は、第3図に示すようにプラント制御ルール群選択ルー
ルフアイル71、プラント正常時制御ルールフアイル72、
プラント異常時制御ルールフアイル73、プラント事故時
制御ルールフアイル74及び処理プログラムフアイル75を
有している。72〜74はプラント制御ルール群のフアイル
である。第4図はプラント制御ルール群選択ルールフア
イル71に記憶されているプラント制御ルール群選択の一
例を示している。第5図はプラント正常時制御フアイル
72に記憶されているプラント正常時制御ルールの一例
を、第6図及び第7図はプラント異常時制御ルールフア
イル73に記憶されているプラント異常時制御ルールの一
例を、及び第8図はプラント事故時制御ルールフアイル
74に記憶されているプラント事故前制御ルールの一例を
示している。第9図は処理プログラムフアイル75に記憶
された制御ルール群選択部2での処理手順(プログラ
ム)を示し、第10図は処理プログラムフアイル75に記憶
された運転操作内容決定部3での処理手順(プログラ
ム)を示している。
制御ルール群選択部2は、第9図の処理手順に基づい
て記憶部6のメモリ62に記憶されている複数のプラント
制御ルール群選択ルールのうちプラントの現在の状態に
対応するプラント制御ルール群選択ルールを選択し、選
択したプラント制御ルール群選択ルールに対応したプラ
ント制御ルール群を選択して記憶部6に記憶させる。運
転操作内容決定部3は、第10図の処理手順に基づいて検
索されたプラント制御ルール群の中の1つのプラント制
御ルールと記憶部5に記憶されているプラント状態テー
ブル51の内容とを比較照合してプラントの運転操作内容
(プラント11の被操作機器と必要に応じてその操作量)
を決定し、この決定事項を記憶部5の運転操作指示テー
ブル54(第2図)に記憶させる。出力内容編集部4は、
出力装置9を介してサブループ制御装置12に出力する制
御信号、及び表示装置10に出力する表示データを運転操
作指示テーブル54に記憶されている情報に基づいて編集
する。記憶部6は、第11図に示すように制御ルール群選
択ルールメモリ61、及び制御ルール群選択部2にて検索
されたプラント制御ルール(運転操作内容決定に用いる
ルール)を記憶するメモリ62を有する。
以下、本実施例の動作を説明する。計測装置13にて測
定されたプラント11の状態量、すなわちプラントデータ
は、入力装置8を介してプラント状態把握部14に入力さ
れる。例えば、原子炉内に挿入される制御棒のうち#
(22−19)の制御棒がスクラムパイロツト弁の故障によ
つて、炉心内に全挿入されたと仮定する。計測装置13、
すなわち、全制御棒の位置検出器、炉心への再循環流量
の検出器及び中性子検出器の出力信号が、入力装置8を
介してプラント状態把握部14は、これらの出力信号に基
づいて把握した「制御棒シングルスクラム発生」とのプ
ラント状態を把握し、このプラント状態を記憶部5のプ
ラント状態テーブル51(第2図)に記憶させる。プラン
ト状態把握部14は、現在のプラントデータ、すなわち現
在の原子炉出力(中性子検出器の出力)、再循環流量及
び各制御棒の引抜き位置(位置検出器の出力)を記憶部
5のプラントデータテーブル52に記憶させるとともに、
異常発生前におけるプラントデータをプラントデータテ
ーブル53に記憶される。現在のプラントデータで#(22
−19)の制御棒が引抜き位置0(全挿入)となつてい
る。ここで、プラント状態テーブル51には、単にプラン
ト状態把握部14から出力されたプラント状態だけでな
く、制御ルール群選択部2及び運転操作内容決定部3の
処理過程で認識されたプラント状態も含まれる。
次に、ルール群選択部2は、第9図に示す処理手順に
基づく処理を行う。この処理手順は、記憶装置7に記憶
されており、計算機処理装置1の起動とともに記憶装置
7から呼び出されて記憶部6に記憶され、同時にルール
群選択部2内に取込まれる。
ルール群選択部2は、第9図に示す処理手順を取込ん
だ後、ステツプ21の実行前に記憶装置7のプラント制御
ルール群選択ルールフアイル71からプラント制御ルール
群選択ルールを取出して記憶部6のメモリ62に記憶する
(第9図に図示していない)。プラント制御ルール群選
択ルールフアイル71に記憶されているプラント制御ルー
ル群選択ルールについて詳細に説明する。ルール201
は、プラント状態が正常か否かを判定するルールであ
る。ルール202〜205は、どのプラント制御ルール群を選
択するかを決定するとともにプラント状態が例えば「プ
ラント状態は異常」と認識するルールである。例えば、
ルール203は、「もし、CRシングルスクラムが発生し、
かつ、異常時処理が終了していなければ、プラント状態
は異常であり、プラント異常時の制御ルール群を選択し
なさい」という意味をもつている。
制御ルール選択部2は、第9図に示す処理手順のステ
ツプ21により、記憶部5のプラント状態テーブル51に記
憶されているプラント状態に基づいて、記憶部6のメモ
リ61に記憶されている制御ルール群選択ルールの条件部
(IF部)が全て成立する(プラント制御ルール群選択ル
ールの条件部に記述されている文字列データが、すべて
プラント状態テーブル51に記憶されているプラント状態
の文字列データ中に含まれている)制御ルール群選択ル
ール、すなわち実行可能なプラント制御ルール群選択ル
ールを選択する。プラント状態テーブル51に記憶された
プラント状態が第2図に示す通りであり、かつ、プラン
ト制御ルール群選択ルールが第4図に示す通りであつた
場合、ルール203が選択される。ここで「not(×××
×)」はプラント状態テーブル51に(××××)という
文字列が示されるプラント状態が記憶されていなけれ
ば、その条件が満たされることを意味する。
次に処理手順のステツプ22の処理が行なわれる。すな
わち、ステツプ21にて選択された制御ルール群選択ルー
ルのTHEN部の処理、すなわちTHEN部に示された対応する
プラント制御ルール群が現在使用しているプラント制御
ルール群と異なつている場合にそのプラント制御ルール
群を記憶装置7から選択して記憶部6のメモリ62に記憶
させる処理を実行する。具体的には、ステツプ21で選択
されたルール203のTHEN部の処理が行われる。ルール203
のTHEN部に示された「プラント状態は異常」という状態
は、プラント状態テーブル51に示された状態と同じてあ
つてプラント異常時の制御ルール群がすでに記憶部6の
メモリ62に記憶されている。この場合、ステツプ22にて
プラント異常時の制御ルール群がメモリ62に記憶される
ことはない。しかし、以前においてプラント正常時の制
御ルール群がメモリ62に記憶されていた場合には、ステ
ツプ22においてプラント異常時の制御ルール群がルール
203のTHEN部の指示により記憶装置7のプラント異常時
制御ルールフアイル73から読出されてメモリ62に記憶さ
れる。
このプラント異常時の制御ルール群は、第6図及び第
7図に示されている。プラント異常時の制御ルール群に
おける制御ルールの形式は、第4図で示したルールの形
式と基本的には同一である。しかし、第6図及び第7図
に示される制御ルールは、変数 等とが含まれている点、操作部(THEN部)の内容にさら
に「if〜then〜」の形式のルールが含まれている点、及
び操作部に「action」という記号が使われている点で第
4図に示すルールと異なつている。変数 等は、ルールをある意味で抽象化したものである。制御
ルールに変数が含まれていなければ、その変数の値が計
算されて変数のかわりに計算された値が代入される。す
なわち例えば、変数 の代りに#(22−19)というような具体的な数値(記
号)が代入される。また、制御ルールの操作部に含まれ
る「if〜then〜」形式のルールの意味は、通常のルール
と同じ意味を持つている。例えば、第6図に示すルール
404は、異常制御棒の操作が終了している状態のとき選
択され、操作部実行のとき、異常になつた制御棒の引抜
き位置が異常前の引抜き位置と等しければ、「異常時処
理は終了」などのメツセージが、記憶部5のプラント状
態テーブル51に記憶される。また、ルール402に示した
ようなaction部は、変数 を計算した後、これらの値を記憶部5の運転操作指示テ
ーブル54に記憶される。
次に、ステツプ21及び22によつて選択されたプラント
制御ルール群の制御ルールを用いて運転操作内容(操作
する機器と必要に応じてその操作量)を決定する手順に
ついて述べる。このような運転操作内容は、運転操作決
定部3が第10図に示す処理手順に基づいて決定される。
第10図に示す処理手順も、記憶装置7に記憶されてお
り、計算機処理装置1の起動とともに記憶装置7から呼
出されて記憶部6に記憶され同時に運転操作決定部3内
に取込まれる。運転操作決定部3は、まずステツプ31の
処理を行う。すなわち、記憶部5のプラント状態テーブ
ル51に記憶されているプラント状態は記憶部6のメモリ
62に記憶されている制御ルールの条件部(IF部)とを比
較し、条件部がすべて成立する実行可能な制御ルールを
リストアツプする。プラント状態が第2図のプラント状
態テーブル51に示す状態である時、第6図及び第7図の
プラント異常時の制御ルール群においてはルール401及
び402が選択される。次のステツプ32は、実行可能な制
御ルールの中から1つの制御ルールを選択する。ステツ
プ32にて、例えばルール401が選択されたとする。そし
てステツプ33にて、実行可能な制御ルールの操作部(TH
EN)部の処理を行う。このとき、変数の値が計算され、
得られた変数の値は運転操作指示テーブル54に記憶され
る。その他のプラント状態を表わすメツセージは、プラ
ント状態テーブル51に記憶される。すなわち、ステツプ
33によりルール401のTHEN部のメツセージが、プラント
状態でテーブル51に記憶される。その後、ステツプ34に
て実行可能な制御ルールが他に存在するか否かを判定す
る。存在する場合には、ステツプ32及び33の処理が繰返
えされる。本実施例では、ルール402があるので、ステ
ツプ32及び33の処理が実行される。ステツプ33において
ルール402のTHEN部のメツセージは、プラント状態テー
ブル51に記憶されると共に、action部の文字列は変数 が計算された後、運転操作指示テーブル54に記憶され
る。ここで異常CRに関する変数 は、第2図のプラントデータ52及び53に基づいて は24と計算され、その得られたそれらの値が に代入される。
出力内容編集部4は、運転操作指示テーブル54に記憶
された操作内容を編集して、この操作内容を出力装置9
を介してサブループ制御装置12に伝える。サブループ制
御装置12は、指示された操作内容に基づいてプラント11
の機器を操作する。同時に出力内容編集部4は、運転指
示テーブル54の内容を表示装置10に表示する。これによ
り、運転員が自動運転の操作内容を容易に確認できる。
第12図は、CRTまたはプリンタに表示する運転操作指示
の内容、及びそのときのプラント状態を示す画面の例を
示す。
異常制御棒の操作が終了した場合、運転操作決定部3
は、入力したプラント状態に基づいて第6図のルール40
3によりそれを認識し、次にルール404とルール405によ
つて異常時処理が終了したかあるいは異常制御棒の操作
が不能であつたか否かが判定される。異常制御棒の操作
が不能である場合、運転操作決定部3は、ルール406と
ルール408に基づく、制御棒引抜き操作シーケンスに従
つて制御棒の引抜き操作を決定する。最後に、ルール40
7によつて、運転操作決定部3は異常時処理が終了した
ことを認識する。運転操作決定部3にて決定された操作
部内容を実行した場合におけるプラント状態は、プラン
ト状態把握部14にて把握される。
その後は、プラント状態が正常であることをルール群
選択部2が第4図のルール201により把握する。従つ
て、ルール群選択部2は、プラント正常時の制御ルール
群を選択し、この制御ルール群を対象として運転操作決
定部3は適切な運転操作を決定する。なお、第2図にお
いて、プラント状態テーブル51に新たな状態が追加され
るときは、その反対のプラント状態は自動的に消去され
る。すなわち、「notプラント状態は異常」のメツセー
ジが出力された場合、「プラント状態は異常」の文字列
は消去される。
第5図に示されるプラント正常時の制御ルール群及
び、第8図に示されるプラント事故時の制御ルール群の
各を制御ルールは、第6図,第7図に示したプラント異
常時の制御ルール群73に示した制御ルールと異なり、プ
ラント状態に応じて適用すべき制御ルールの内容が異な
ることがわかる。例えば、第6図,第7図のルール402
及びルール408と、第5図のルール303及びルール305及
び第8図のルール501とはいずれも制御棒操作に関する
ルールであるが、その意味、内容は異なる。
以上述べた本発明の一実施例によれば、運転操作内容
決定を用いる制御ルールの数を実際に適用する場合は大
幅に低減することが可能となるので、制御ルールを推論
処理(選択・処理)する時間を短縮して実時間で動作さ
せることが可能となる。また、制御ルールが適用される
プラントの状態が明確となるので、不適切な制御ルール
が選択されるのを未然に防止することが容易となると共
に、矛盾のない制御ルールを作成,保守することが容易
となる効果がある。また、原子力発電プラントのような
大規模プラントでは、制御ルールの数は膨大となるの
で、本発明の効果はより顕著になる。さらに専門家の知
識を直接活用したルールベース型のプラント制御装置を
実現できるので、制御ソフトウエアの開発,保守がより
簡単となる。
なお、本発明の他の実施例として、プラント制御ルー
ル群を前述の実施例の如くプラントが正常時,異常時及
び事故時の状態に分割するだけでなく、さらに細分化す
る方法が考えられる。例えば、プラント状態が正常であ
つても、運転のフユーズは、起動運転,定格出力運転,
負荷追従運転及び停止運転などに分類できる。プラント
状態が異常の場合も、各種の異常に対応した運転操作に
分類できる。プラント制御ルール群をこのようなモード
毎にさらに細分化すれば、制御ルールの推論処理時間を
さらに短縮できるという効果がある。
また、他の実施例として、計算機処理装置1がただ1
つではなく、複数個の計算機処理装置を用いる方法があ
る。制御ルールを細分化して分類すると、制御ルールの
選択処理に要する時間が長くなるという欠点が生じる
が、この欠点は、制御ルール群選択部2と運転操作内容
決定部3をそれぞれ別々の計算機処理装置で処理すれば
解決できる。
また、他の実施例として、決定した運転操作内容を表
示装置にのみ出力して、プラントを直接制御しない方法
もある。この場合、制御装置は運転ガイダンス装置とし
て使われる。制御装置あるいは制御ルール等の信頼性が
十分確認できない開発初期の段階に、この実施例は有用
な運転ガイダンス装置を提供すると共に、不適切な制御
ルールを容易に発見、修正できるという効果がある。
本発明の他の実施例として、プラント制御ルール群を
記憶部6にすべて記憶しておき、制御ルールを推論処理
するときにその範囲を限定する方法がある。例えば、プ
ラント状態が異常であれば、ルール401〜499までを運転
操作決定に用いるようにする。その結果、計算機処理装
置1が外部の記憶装置7より制御ルールを頻繁にロード
する時間が零となるので、プラント制御ルール群の切換
えに要する時間を短縮できるという効果がある。
また、本発明の一実施例では、プラント制御ルール群
を選択するのに文字列で表現されたルールを使用した
が、ルールを使用するのではなく、直接計算機プログラ
ムにより選択する方法を用いることも可能である。この
場合、プログラムの柔軟性は低下するが、プラント制御
ルール群の数が少なければプログラムがより簡単となる
効果がある。
〔発明の効果〕
本発明によれば、運転操作内容の決定に直接使用する
制御ルールの数を低減することが可能となるので、制御
ルールの推論処理(選択・処理)時間を大幅に短縮する
ことが可能となる。しかもプラント状態の変化に伴つて
不要になる制御ルールの選択を未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の好適な一実施例であるプラント制御方
法を実施する装置の構成図、第2図は第1図の記憶部5
の記憶内容を示す説明図、第3図は第1図の記憶装置7
のフアイル構成を示す説明図、第4図はプラント制御ル
ール群選択ルールの詳細説明図、第5図はプラント正常
時の制御ルール群の制御ルールを示す説明図、第6図及
び第7図はプラント異常時の制御ルール群の制御ルール
を示す説明図、第8図はプラント事故時の制御ルール群
の制御ルールを示す説明図、第9図は第1図の制御ル〜
ル群選択部2にて実行される処理手順の説明図、第10図
は第1図の運転操作内容決定部3にて実行される処理手
順の説明図、第11図は第1図の記憶部6の記憶内容を示
す説明図、第12図は表示装置10の表示状態を示す説明図
である。 1……計算機処理装置、2……制御ルール群選択部、3
……運転操作内容決定部、4……出力内容編集部、5,6
……記憶部、7……記憶装置、8……入力装置、9……
出力装置、10……表示装置、11……プラント、12……サ
ブループ制御装置、13……計測装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 直之 日立市森山町1168番地 株式会社日立製 作所エネルギー研究所内 (72)発明者 西沢 靖雄 日立市森山町1168番地 株式会社日立製 作所エネルギー研究所内 (72)発明者 丹治 順一 日立市森山町1168番地 株式会社日立製 作所エネルギー研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−167708(JP,A) 特開 昭60−173635(JP,A) 特開 昭61−26112(JP,A) 特開 昭61−9729(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラントを制御する多数のプラント制御ル
    ールを有するものであってプラント状態によって採用さ
    れる可能性のあるプラント制御ルールをプラント状態毎
    に分類分けして複数のプラント制御ルール群として用意
    しておくと共に、これらプラント制御ルール群を群単位
    で選択する制御ルール群選択ルールを用意しておき、検
    出したプラントの状態量によって判定したプラント状態
    に基づき前記制御ルール群選択ルールを用いて1つのプ
    ラント制御ルール群を選択し、この選択されたプラント
    制御ルール群の中から今回採用すべきプラント制御ルー
    ルを決定すると共に採用するプラント制御ルールを表示
    装置に表示させるようにしたことを特徴とするプラント
    の制御方法。
  2. 【請求項2】プラントの状態量を検出する手段と、制御
    ルール群選択ルールを記憶している第1メモリと、プラ
    ント状態によって採用される可能性のあるプラント制御
    ルールをプラント状態毎に分類分けした複数のプラント
    制御ルール群を記憶している第2メモリと、検出された
    前記状態量によって判定したプラント状態に基づき前記
    制御ルール群選択ルールを用いて1つのプラント制御ル
    ール群を前記第2メモリから選択し、選択された前記プ
    ラント制御ルール群の中から今回採用すべきプラント制
    御ルールを選択して出力する演算手段と、前記演算手段
    から出力されたプラント制御ルールを表示する手段とか
    らなるプラントの制御装置。
JP61046176A 1986-03-05 1986-03-05 プラントの制御方法及びその装置 Expired - Lifetime JP2555018B2 (ja)

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