JP2554313C - - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ビル建設等の施工のときに構築物の回りに組む足場の墜落防止用ガ
ードに関する。 【0002】 【従来技術】 高層建築等の建設工事、外壁塗装等の施工の際に、構築物の回りに組まれる足
場は、高所での作業を伴うことから、当然のことながら、安全性が求められる。
この安全性には、足場を建込む際の安全性と、足場を組み立てた後の安全性とが
含まれる。足場は、労働安全衛生法規則により安全基準が規定されており、この
ため足場の構成部品は、基本的には、2本の垂直パイプとこれら垂直パイプの上
端に連結された横パイプとからなる建枠と、ブレース(交差筋かい)と、布板と
からなり、これらの寸法はJIS規格により規格化されている。 【0003】 組立後の足場の形態は、構築物の壁面に沿って内外に配置された2列の垂直パ
イプと、各列の垂直パイプに固定されたブレースと、内外の垂直パイプを連結す
る横パイプ間に掛け渡された布板とからなり、足場の組立は、垂直パイプと横パ
イプとからなる建枠を構築物の壁面に沿って建込み、この建枠にブレース(交差
筋かい)および布板を組み付ける作業を繰り返しながら、建枠を連結ピンを用い
て順次上方に段階的に延長させることにより行われる。 【0004】 足場を組立てる際の安全性を確保するため、延長した建枠に対して布板を掛け
渡したときに、必ず、当該布板の側方に墜落防止用ガードが存在するようにした
ものが、既に、山陽産業株式会社および江戸川機鋼株式会社から市販されている
。 【0005】 山陽産業株式会社のものについて説明すると、ブレースを予め組み込んだ手摺
枠を有し、この手摺枠を建枠に組み付けたときに、手摺枠の上半分が建枠の上端
から上方に突出して墜落防止用ガードを構成するようになっている。また、江戸
川機鋼株式会社のものは、建枠が、2本の垂直パイプと、これら垂直パイプの中
間部を連結する横パイプとからなるH型枠で構成され、これにより建枠を建込ん
だとき、垂直パイプの上半分に位置するブレースが墜落防止用ガードを構成する
ようになっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】 山陽産業株式会社のものにあっては、手摺枠にブレースを組み込んであるため
、手摺枠それ自体が足場の基本的な構造体の一部を構成するものであり、したが
って、建枠を上方に延長させる毎に、その都度、手摺枠をクレーン等で所定位置
まで持ち上げて建枠に固定しなければならない。この作業は、足場を解体すると
きにも同様にクレーン等を使用して行われる。他方、江戸川機鋼株式会社のもの
にあっては、H型枠という特別な建枠を新たに購入する必要がある。 【0007】 そこで、本発明の目的は、特別な建枠を新たに購入するまでもなく、規格化さ
れた構成部品からなる一般的な足場に対して、その設置作業および除去作業を容
易なものにすることのできる足場の墜落防止用ガードを提供することにある。 本発明の更なる目的は、建枠を上方に延長するのに応じて作業者が単に押し上
げ及び/又は引き上げるだけで容易に設置することができるようにした足場の墜
落防止用ガードを提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】 本発明は、足場を見たときに、足場用構成部品は規格化され、このため建枠の
垂直パイプの径が一律に規定され、また、列をなす垂直パイプの間隔が一定であ
ると共に、垂直パイプは上方にまっすぐに延びていることから、これをガイド部
材として活用できる点に着目して構成されたものである。更に、列をなす建枠の
隣合う垂直パイプの間が開放空間となっている点に着目して構成されたものであ
る。すなわち、隣合う垂直パイプに取付けが行われるブレースは、垂直パイプに
対して他の列の側に偏在した状態で取付られているのが現状であり、したがって
、垂直パイプの周面のうち、他の列側の側面以外の部分には何も存在しておらず
、加えて、列方向に隣り合う垂直パイプの互いに対向する側面間の空間には、上
下方向において何も存在していない点に着目して構成されたものである。 【0009】 すなわち、本発明は、規格化された構成部品である建枠、布板を有し、これら
構成部品を段階的に組み上げることにより構築される足場に取り付けられる墜落
防止用ガードにを前提として、基本的には、 前記建枠の列をなす一の垂直パイプの外周面の一部と他の垂直パイプの外周面
の一部とに係合し、これら垂直パイプの列方向と直交する方向の力に抗しながら
前記一の垂直パイプと前記他の垂直パイプとに案内されて移動する手段を有する
構成としてある。 【0010】 ここに、一の垂直パイプおよび他の垂直パイプは、これらの間の間隔が一定で
あることから別段限定されるものではないが、典型的には、建枠の列方向に隣り
合う垂直パイプである。これら一の垂直パイプと他の垂直パイプとに案内された
移動手段は、垂直パイプから突出する部材、具体的にはブレース取り付け用ピン
と干渉しないものであればよい。換言すれば、移動手段は、垂直パイプの周面の
うちブレース取付用ピンが起立している側面を除く面と係合し、且つ垂直パイプ
の列方向と直交する方向の力に抗することのできるものであればよい。また、こ
の移動手段を、垂直パイプに対して摺接しながら移動する摺動部材て構成しても
よく、或いは、それ自体が軸中心に自転する転動部材で構成してもよい。 【0011】 上記移動手段は、一の垂直パイプと他の垂直パイプとが、列方向に隣合う垂直
パイプである場合、これらの間に配置される本体の各側に設ければよいが、この
場合、列方向に隣り合う垂直パイプの互いに対向する側面と係合するようにする
のが好ましく、具体的な形態として、垂直パイプを走行する車輪で構成すること
ができる。車輪を採用する場合、この車輪に、隣合う垂直パイプの互いに対向す
側面を受け入れる円周溝を設けることができる。この円周溝の好ましい具体的な
形態としては、垂直パイプ間に配置れる本体は、これら垂直パイプで挟まれる空
間から内外に偏在していても差し支えないが、極力、列方向に並ぶ垂直パイプと
面一の状態を作りたいのであれば、隣合う垂直パイプでは挟まれる空間に本体を
配置するようにすればよい。また、本発明による墜落防止用ガードは、それ自体
が、足場の構造体、つまり建枠およびブレースに代わって、足場の構造体を構成
するものではなく、単に、作業者の安全を確保するためのものであるため、この
目的に適合する形態及び/又は材質を選択すればよく、したがって軽量化に対す
る設計上の自由度が大きい。 【0012】 また、好ましくは、車輪を本体に対して横方向に変位可能に取付けると共に、
対応する垂直パイプ側に向けて車輪を付勢する付勢手段を設けてもよい。この場
合、車輪が対応する垂直パイプと係合する第1位置と、該垂直パイプから離脱す
る第2位置とに択一的に車輪を変位させる操作部材を設けるのが望ましい。 【0013】 これらの具体的な形態としては、横ロッドを覆うようにしてバネ受け部材を本
体に取り付け、このバネ受け部材と横ロッドに設けられた突部との間に配設した
圧縮スプリングによって上記付勢手段を構成することができる。また、横ロッド
を、バネ受け部材を貫通して水平方向内方に延長させ、この横ロッドの内端に対
して、軸を介して、操作レバーを揺動自在に取り付けて、この操作レバーを倒し
たときに、操作レバーの一端がバネ受け部材の外壁面と係合して、横ロッドを強
制的に内方に変位させ、これにより対応する垂直パイプから車輪を離脱できるよ
うにしてもよい。 【0014】 また、本発明の墜落防止用ガードにおいて、より好ましい態様として、本体に
、横方向に延びるロック位置で固定されるストッパを取り付けてもよい。この場
合、ストッパの外端部の下角部に、ロック位置で足場に含まれる横方向に延びる
構成部材の上面と係合する係合部を形成し、また、このストッパを、その外端部
が下方に向けて変位しつつ前記横方向に延びる構成部材との干渉を回避するよう
に本体に対して揺動自在に取り付けると共に、ストッパをロック位置方向に付勢
するストッパ付勢手段を設けてもよい。ここに、足場の横方向に延びる構成部材
としては、代表的には、内外列の垂直パイプの上端を互いに連結する横パイプが
考えられる。 【0015】 【作用】 本発明によれば、基本的には、規格化された構成部品を段階的に組み上げるこ
とにより構築される足場において、この足場を段階的に上方に延長するに応じて
、作業者がガードを上方に引き上げる或いは押し上げるだけで、ガードは垂直パ
イプから離脱することなく、この垂直パイプに案内されて所定位置まで移動する
ことになる。このことは、足場を解体するときにも言える。したがって、特別な
建枠を新たに購入するまでもなく、規格化された構成部品からなる一般的な足場
に対して、墜落防止用ガードの設置作業つまりクレーン等を使用しなくとも、位
置決めを含めて容易に設置することが可能になる。同様のことは、ガードを取り
外すときにも言える。勿論、規格化された構成部品からなる足場を対象とするも
のであることから、ガードの大きさ、垂直パイプと係合する移動手段は、画一化
したもので足り、個別的な足場に適合するようにオーダメイドで製造する必要は
なく、汎用品として製造することができるため、量産効果によって安価に提供す
ることが可能になる。また、軽量化に対する設計上の自由度が大きいことから、
墜落防止用ガードを軽量化して作業者の労力を軽減することも可能である。 【0016】 垂直パイプと係合する移動手段を車輪で構成した場合、車輪が垂直パイプ上を
転動して移動することから、ガードを移動させる際の摩擦抵抗を小さなものにす
ることができ、したがって作業者がガードを持ち上げるとき、その作業を軽減す ることができる。勿論、この車輪に、隣合う垂直パイプの互いに対向する側面を
受け入れる円周溝を設けたときには、車輪それ自体が、垂直パイプの列方向と直
交する方向の力に抗する手段をも構成することになる。 【0017】 墜落防止用ガードの本体に対して車輪を横方向に変位可能に取り付け、更に、
この車輪を対応する垂直パイプ側に向けて付勢手段を設けたときには、この付勢
手段によって車輪が、常時、垂直パイプに押し付けられた状態になっていること
から、車輪と垂直パイプとの係合が確実なものとなり、ガードの脱落防止に対し
て効果的である。これに加えて、車輪が対応する垂直パイプと係合する第1位置
と、垂直パイプから離脱する第2位置とに車輪を変位させる操作部材を設けたと
きには、垂直パイプにガードを最初に組み付けるとき、つまり墜落防止用ガード
の初期設置の際、作業者が操作部材によって車輪を第2位置にセットすることに
より、その作業を簡便なものとすることが可能になる。勿論、隣り合う垂直パイ
プの所定位置にガードを置いた後、操作部材を操作部材を再び操作して、車輪を
第1位置にセットすれば、車輪は対応する垂直パイプと係合状態になり、その後
は、ガードを持ち上げるだけで、車輪は垂直パイプと係合状態を維持しながらこ
の垂直パイプに案内されて走行することになる。 【0018】 また、墜落防止用ガードに上述したストッパを設けたときには、作業者が所定
位置までガードを持ち上げ、又は引き上げるだけで、ストッパが自動的にストッ
パ付勢手段によってロック位置をとり、その結果、自動的にガードの固定が行わ
れることになる。したがって、作業者が特別にガードを所定位置に固定するため
の作業を行う必要がなくなる。足場を解体するときには、ストッパの外端部を押
し下げた状態にしたうえで、ガードを下降させればよい。 本発明の他の目的及びその利点は、以下の実施例の説明から明らかとなろう。 【0019】 【実施例】 以下に、添付した図面を参照して本発明の実施例を説明する。 図1は組み上げられた足場および本発明にかかる墜落防止用ガードの正面図、 また図2は図1に示す足場および墜落防止用ガードの側面図である。 図1、図2において、参照符号1は足場を示す。足場1は、概略的に、建枠2
とブレース4とアームロック6と布板7で構成されている。尚、図2では、布板
7の図示を省略してある。建枠2は垂直パイプ8と横パイプ10とを有し、垂直
パイプ8は構築物12に沿って2列に並設される(図2参照)。説明の都合上、
各列に配置された垂直パイプを識別する必要があるときには、内側列(構築物側
)に配置された垂直パイプ8に符号「A」を付記し、外側列に配置された垂直パ
イプ8に符号「B」を付記することとする。隣合う内側列の1本の垂直パイプ8
Aと外側列の1本の垂直パイプ8Bとは、互いに横パイプ10で連結されており
、横パイプ10は予めこれら垂直パイプ8A、8Bの上端に溶接されて、一体化
されている。 【0020】 足場1の組立作業について説明すると、先ず、図1に示すように、各段の建枠
2を建込みながら各列の隣合う2本の垂直パイプ8と8との間にブレース4の組
み付けが行われる。このブレース4の組み付けは、各垂直パイプ8の上端部と下
端部とに固定されているピン14(図2参照)に対してブレース4の端部を差し
込むことによって行われる。ここに、ピン14は、図2から理解できるように、
内外の垂直パイプ8A、8Bに対して横パイプ10と同じ側に突設されている。 【0021】 図3は、図1のIIIーIII線に沿った断面図である。図3を参照するとより明ら
かであるように、ピン14は、すなわち、内側列の垂直パイプ8Aにあっては外
側列の垂直パイプ8Bと対面する面に固定され、外側列の垂直パイプ8Bにあっ
ては内側列の垂直パイプ8Aと対面する面に固定されている。そして、このよう
にして建枠2の建込みが完了した後、横パイプ10に対して布板7の掛け渡しが
行われる。足場1の上方への延長は、上述した手順を反復することにより段階的
に行われ、建枠2は、下段の垂直パイプ8の上端開口と上段の垂直パイプ8の下
端開口とに挿入される連結ピン16を用いて段階的に延長される。ここに、連結
ピン16は、垂直パイプ8とほぼ同一径を有し、連結ピン16で接続された上 下の垂直パイプ8と8と間は、ほぼ面一の状態になっている(図1および図2参
照)。更に、この連結部にアームロック6が設けられる。図3に示すように、ア
ームロック6の取付けは、アームロック6の上端および下端を上述したピン14
に差し込むことにより行われ、従って、アームロック6も、ブレース4と同様に
、垂直パイプの他の列側に偏位した状態で取付けられている。 【0022】 このような足場1は、従来から既知のものであるので、これ以上の説明を省略
するが、建枠2、ブレース4等の構成部品はJIS規格で規格化され、また足場
1の設置にあたっては、労働安全衛生法規則に規定されている。ちなみに、各列
の隣合う垂直パイプ8と8との間隔は1800mmであり、垂直パイプ8の長さ寸
法は1700mmである。また、垂直パイプ8の外径は、直径42.7mmである。
尚、建枠2と構築物12とは壁つなぎによって連結される。また、図2に示す符
号18は補強パイプである。 【0023】 足場1には、各列の隣合う垂直パイプ8、8間に墜落防止用ガード20が設け
られている。図4は、垂直パイプに対して他の列側から見た、図1に示される墜
落防止用ガード20の詳細図である。図4に示すように、墜落防止用ガード20
は、その本体22が、アルミニューム製角パイプで構成された矩形の形状を有す
る下枠22aと、下枠22aから上方に設けられたアルミニューム製アーチ22
bと、このアーチ22b内中央に配置されたアルミニューム製横バー22cとで
形成されている。本体22は、その幅寸法Wが、隣合う垂直パイプ8と8との間
の間隔Lよりも若干小さく(W<L)、これら垂直パイプ8と8とで挟まれた空
間内に配置されている。本体22の下部には、下枠22aの各側に、上下に間隔
を隔てて2つの車輪24が設けられ、車輪24は、下枠22aから各垂直パイプ
8に向けて横方向に突出している。 【0024】 図5は、車輪24の取付構造を詳細に示す部分拡大図である。また、図6は、
図5に示す車輪24と垂直パイプ8との関係を示す図4のV−V方向から見た図
である。以下、図5および図6を参照しつつ説明する。車輪24は、車輪受け部 材26に、軸28を介して、回転自在に取付られ、軸28は垂直パイプ8の長手
方向と直交する方向に延びて、車輪24の円周溝24aが垂直パイプ8の側面と
係合している。円周溝24aは、図6から理解されるように、垂直パイプ8の径
と略同一の径を有する断面略半円の円弧溝とされている。車輪受け部材26には
、ロッド30の外端が固定され、ロッド30は横方向に枠22aを貫通して、枠
22aの内側に侵入している。枠22aには、その内側に、横ロッド30の内側
部分を覆うようにしてコ字状のバネ受け部材32が固設され、バネ受け部材32
の内壁面32aはバネ受けを構成している。横ロッド30は、そのバネ受け部材
32に囲まれた部分に設けられたピン30aを有し、このピン30aは横ロッド
30から径方向外方に突出している。ピン30aと部材32の内壁面32aとの
間には、圧縮スプリング34が配設され、スプリング34により車輪24は枠2
2aから離れる方向つまり垂直パイプ8に向けて付勢されている。尚、図5に示
す符号36は、枠22aに設けられた回り止めピンである。横ロッド30には、
回り止めピン36に対応する位置に、横方向に延びる長孔38が形成され、この
長孔38内に回り止めピン36が侵入している。これにより、横ロッド30の軸
回転が防止される。 【0025】 横ロッド30は、バネ受け部材32を貫通して内方に延び、ロッド30の内端
30bには、軸40を介して、レバー42が揺動自在に取り付けられている。レ
バー42は上下方向に延び、その一端部42aが操作部とされ、他端には円弧状
のカム面42bが形成されて、これによりレバー42は車輪24を作動位置と退
却位置とに変位させる操作手段を構成している。すなわち、レバー42を図5に
示す位置から矢印A方向に90度回転させることにより、レバー42のカム面4
2bはバネ受け部材32の外壁面32bと係合する。これに伴い横ロッド30は
図面に向かって右方向に変位され、車輪24は垂直パイプ8から離間した退却位
置をとる。他方、レバー42を図5に示す直立姿勢にしたときには、レバー42
と外壁面32bとの係合が解除されて、車輪24は圧縮スプリング34によって
左方に付勢された作動位置をとる。 【0026】 また、図4等に示されているように、本体22の下部には、また、枠22aの
各側の上側車輪24の上方に夫々ストッパ46が設けられている。 図7は、図4に示す左側ストッパの詳細図である。図7に拡大して示すように
、ストッパ46は、枠22aに対して軸48を中心に揺動するアーム板50を有
する。アーム板50は、その外端部の下角部に、横パイプ10の上側面と係合す
る係合部50aを有し、係合部50aは横パイプ10の外形に沿った形状に切欠
かれている。アーム板50の外端部には、また、その上角部に円弧状に切欠かれ
たガイド部50bを有する。また、アーム板50の内端部には、長手方向に沿っ
て延びる長孔50c(以下、横孔という)が形成されている。他方、枠22aに
は、軸48に隣接した位置に上下に延びるブラケット52が固設され、ブラケッ
ト52には、上下方向に延びる長孔52a(以下、縦孔という)が形成されてい
る。そして、これら横孔50cと縦孔52aとの間にはピン54が挿入され、こ
れにより、アーム板50の揺動範囲を規制する規制手段が構成されている。すな
わち、アーム板50は、水平方向に延びる第1位置(図7に実線で示す位置)と
、この第1位置から反時計方向Aに揺動した第2位置(同図に仮想線で示す位置
)との範囲で揺動可能とされている。アーム板50は、図4および図5に示すよ
うに、その内端部とバネ受け部材32との間に張り渡された引っ張りバネ56に
よって、第1位置方向に付勢されている。 【0027】 図8は、墜落防止用ガードの設置作業の過程を示す説明図である。墜落防止用
ガード20は、足場1の第1段目を組み立てたときに取付られる。ガード20の
取付けに先だって、先ず、レバー42を操作して、車輪24を退却位置にセット
する。その後、ガード20を隣合う垂直パイプ8と8とで挟まれた空間に置いた
後に、再びレバー42を操作して、車輪24を作動位置にセットする。これによ
り、各車輪24は、圧縮スプリング34によって対応する垂直パイプ8に対して
確実に係合する。次に、作業者は、ガード20を足場1の上端部まで持ち上げる
と(図8参照)、引っ張りバネ56によって水平状態にあるアーム板50は、そ
の外端のガイド部50bが横パイプ10に当接し、更にガード20を持ち上げる
と、横パイプ10との干渉によって、アーム板50は、第2位置に向けて(図7 に示すB方向)に揺動し、横パイプ10に対して摺接しつつ横パイプ10を通り
過ぎる。アーム板50が横パイプ10との係合状態から開放されると、アーム板
50は引っ張りバネ56のバネ力によって第1位置つまり横パイプ10の上側面
と係合する水平状態に復帰し、この第1位置でロックされる。これにより、ガー
ド20は、自動的に足場1の上端部に固定される(図8参照)。 【0028】 続いて、足場1の第2段目の組立てが完了した後、図9に示すように、作業者
は第1段目の布板の上に立った状態で、ガード20を引き上げ、そのまま第2段
目の垂直パイプ8の上端部まで持ち上げると、上述したように、アーム板50は
自動的に第2段目の横パイプ10と係合して、足場1の上端部に固定される(図
10参照)。この状態で、ガード20は、垂直パイプ8の上端、つまり布板から
約850mm上方に突出した状態となる。そして、足場1を延長する度毎に、上記
の要領で、ガード20は足場1の上端部に固定され、足場1の最終的な組立てが
完了したときには、ガード20はそのまま最上段に置かれる。以上、足場1の延
長に伴ってガード20を持ち上げる例を説明したが、隣合う1組の垂直パイプ8
と8との間に複数のガード20を取付け、足場1の最上段に加え、構築物に対す
る作業の安全性を特に確保する必要のある中間段にそのまま配置させ続けてもよ
いことは勿論である。また、足場1を解体するときには、逆の手順で行えばよい
が、カード1のロック解除(アーム板50の解放)は、ガード20を若干持ち上
げた状態にしたうえで、アーム板50の外端部をバネ力に抗して押し下げ、その
ままガード1を下降させて横パイプ10を通過させるようにすればよい。 【0029】 上述したように、本実施例によれば、先ず、車輪24が退却位置をとり得るた
め、ガード20の初期設置の作業が容易となる。また、作業者は、単に、ガード
20を引き上げるだけで、ガード20を足場1の上端部に自動的に固定すること
ができる。ここに、ガード20は、アルミニュームで作られているため、軽量で
あることから、作業者1人でガード20の設置作業を行うことができる。また、
ガード20の上昇動は、車輪24が垂直パイプ8で案内されて走行することによ
り行われることから、その動き自体滑らかであると共に、ガード20と垂直パイ プ8との相対的な位置決めは、垂直パイプ8によって自動的に行われることにな
る。 【0030】 また、車輪24は、各列の隣合う垂直パイプ8と8との互いに対向する面に対
して、これに対応する断面略半円の円周溝24aを備えていることから、円周溝
24aの両側の縁部と垂直パイプ8との係合によって、ガード20はその垂直パ
イプ8からの離脱が防止される。更に、車輪24は、圧縮スプリング34によっ
て、常時、対応する垂直パイプ8に押し付けられているため、隣合う垂直パイプ
8と8との間の間隔が多少変化したとしても、垂直パイプ8から離脱してしまう
ことが防止される。 【0031】 以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明は、これに限定されるこ
となく、以下の変形例を包含するものである。 上記実施例においては、車輪24が、垂直パイプ8の径と略同一の径を有する
断面略半円の円弧溝円周溝24aを有するが、該溝は、垂直パイプの側面と当接
する平らな溝部と、垂直パイプの列方向と直交する方向の力に抗するように、そ
の幅方向各端にフランジ部分を設けた凹形状であってもよい。 また、上記車輪24は垂直パイプの直径よりも小さい幅を有する円形車輪とし
、さらに、車輪受け部材26の両側壁を垂直パイプに向かって延長して垂直パイ
プを把持させて、垂直パイプの列方向と直交する方向の力に抗するようにし、垂
直パイプの側面と摺接させてもよい。 【0032】 また、上記実施例では、各ロッド30に1個の車輪24を使用しているが、垂
直パイプ円周方向に設けられた複数個の車輪を使用してもよい。 また、上記実施例では、ガード20の各側に上下に位置した2個の車輪24を
使用しているが、かならずしも2個である必要はなく、上下方向に設けられた3
個以上の車輪24を使用してもよい。 【0033】 更に、上記実施例では、移動する手段として車輪24を使用しているか、垂直 パイプに案内されて移動することができ、かつ、垂直パイプの列方向と直交する
方向の力に抗するものであれば、かならずしも回転部材でなくてもよく、他の手
段、例えば、摺動部材であってもよい。この場合、たとえば、該摺動部材は、垂
直パイプ8の径と略同一の径を有する断面略半円であってもよく、また、垂直パ
イプ8に沿って上下に延びる長さを有していてもよい。 また、上記実施例では、ストッパ46は、そのアーム板50が横パイプ10と
の係合状態となって、ガード20を固定させるようになっているが、必ずしも横
パイプ10に係合させなくてもよく、足場を構成する横方向に延びる構成部材で
あればよく、例えば、図2に示される建枠の側面に取り付けられた補強パイプ1
8に係合させてもよい。この場合、上記実施例で車輪24の上方に設けられてい
るストッパ46を、ガード20の各側に取り付けられた2つの車輪の下方に設け
る。また、布板7に固定してもよい。 【0034】 【発明の効果】 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、規格化された構成部品から
なる足場を前提として、特別な建枠を新たに購入するまでもなく、一般的な足場
に対して、その位置決め作業を含む墜落防止用ガードの設置作業および除去作業
を容易化することができる。また、軽量化に対する設計上の自由度が大きいこと
から、墜落防止用ガードの軽量化によって作業の労力を軽減することができる。
また、垂直パイプと係合する移動手段として、車輪を採用したときには、作業者
の労力を一層軽減することができる。また、車輪を対応する垂直パイプに向けて
付勢手段を設けたときには、車輪と垂直パイプとの係合を確実なものにすること
ができ、これにより垂直パイプからの車輪の離脱防止を確実なものにするこがで
きる。また、車輪を第1位置と第2位置との変位させる操作部材を設けたときに
は、墜落防止用ガードの初期設置を簡単なものにすることができる。
ードに関する。 【0002】 【従来技術】 高層建築等の建設工事、外壁塗装等の施工の際に、構築物の回りに組まれる足
場は、高所での作業を伴うことから、当然のことながら、安全性が求められる。
この安全性には、足場を建込む際の安全性と、足場を組み立てた後の安全性とが
含まれる。足場は、労働安全衛生法規則により安全基準が規定されており、この
ため足場の構成部品は、基本的には、2本の垂直パイプとこれら垂直パイプの上
端に連結された横パイプとからなる建枠と、ブレース(交差筋かい)と、布板と
からなり、これらの寸法はJIS規格により規格化されている。 【0003】 組立後の足場の形態は、構築物の壁面に沿って内外に配置された2列の垂直パ
イプと、各列の垂直パイプに固定されたブレースと、内外の垂直パイプを連結す
る横パイプ間に掛け渡された布板とからなり、足場の組立は、垂直パイプと横パ
イプとからなる建枠を構築物の壁面に沿って建込み、この建枠にブレース(交差
筋かい)および布板を組み付ける作業を繰り返しながら、建枠を連結ピンを用い
て順次上方に段階的に延長させることにより行われる。 【0004】 足場を組立てる際の安全性を確保するため、延長した建枠に対して布板を掛け
渡したときに、必ず、当該布板の側方に墜落防止用ガードが存在するようにした
ものが、既に、山陽産業株式会社および江戸川機鋼株式会社から市販されている
。 【0005】 山陽産業株式会社のものについて説明すると、ブレースを予め組み込んだ手摺
枠を有し、この手摺枠を建枠に組み付けたときに、手摺枠の上半分が建枠の上端
から上方に突出して墜落防止用ガードを構成するようになっている。また、江戸
川機鋼株式会社のものは、建枠が、2本の垂直パイプと、これら垂直パイプの中
間部を連結する横パイプとからなるH型枠で構成され、これにより建枠を建込ん
だとき、垂直パイプの上半分に位置するブレースが墜落防止用ガードを構成する
ようになっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】 山陽産業株式会社のものにあっては、手摺枠にブレースを組み込んであるため
、手摺枠それ自体が足場の基本的な構造体の一部を構成するものであり、したが
って、建枠を上方に延長させる毎に、その都度、手摺枠をクレーン等で所定位置
まで持ち上げて建枠に固定しなければならない。この作業は、足場を解体すると
きにも同様にクレーン等を使用して行われる。他方、江戸川機鋼株式会社のもの
にあっては、H型枠という特別な建枠を新たに購入する必要がある。 【0007】 そこで、本発明の目的は、特別な建枠を新たに購入するまでもなく、規格化さ
れた構成部品からなる一般的な足場に対して、その設置作業および除去作業を容
易なものにすることのできる足場の墜落防止用ガードを提供することにある。 本発明の更なる目的は、建枠を上方に延長するのに応じて作業者が単に押し上
げ及び/又は引き上げるだけで容易に設置することができるようにした足場の墜
落防止用ガードを提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】 本発明は、足場を見たときに、足場用構成部品は規格化され、このため建枠の
垂直パイプの径が一律に規定され、また、列をなす垂直パイプの間隔が一定であ
ると共に、垂直パイプは上方にまっすぐに延びていることから、これをガイド部
材として活用できる点に着目して構成されたものである。更に、列をなす建枠の
隣合う垂直パイプの間が開放空間となっている点に着目して構成されたものであ
る。すなわち、隣合う垂直パイプに取付けが行われるブレースは、垂直パイプに
対して他の列の側に偏在した状態で取付られているのが現状であり、したがって
、垂直パイプの周面のうち、他の列側の側面以外の部分には何も存在しておらず
、加えて、列方向に隣り合う垂直パイプの互いに対向する側面間の空間には、上
下方向において何も存在していない点に着目して構成されたものである。 【0009】 すなわち、本発明は、規格化された構成部品である建枠、布板を有し、これら
構成部品を段階的に組み上げることにより構築される足場に取り付けられる墜落
防止用ガードにを前提として、基本的には、 前記建枠の列をなす一の垂直パイプの外周面の一部と他の垂直パイプの外周面
の一部とに係合し、これら垂直パイプの列方向と直交する方向の力に抗しながら
前記一の垂直パイプと前記他の垂直パイプとに案内されて移動する手段を有する
構成としてある。 【0010】 ここに、一の垂直パイプおよび他の垂直パイプは、これらの間の間隔が一定で
あることから別段限定されるものではないが、典型的には、建枠の列方向に隣り
合う垂直パイプである。これら一の垂直パイプと他の垂直パイプとに案内された
移動手段は、垂直パイプから突出する部材、具体的にはブレース取り付け用ピン
と干渉しないものであればよい。換言すれば、移動手段は、垂直パイプの周面の
うちブレース取付用ピンが起立している側面を除く面と係合し、且つ垂直パイプ
の列方向と直交する方向の力に抗することのできるものであればよい。また、こ
の移動手段を、垂直パイプに対して摺接しながら移動する摺動部材て構成しても
よく、或いは、それ自体が軸中心に自転する転動部材で構成してもよい。 【0011】 上記移動手段は、一の垂直パイプと他の垂直パイプとが、列方向に隣合う垂直
パイプである場合、これらの間に配置される本体の各側に設ければよいが、この
場合、列方向に隣り合う垂直パイプの互いに対向する側面と係合するようにする
のが好ましく、具体的な形態として、垂直パイプを走行する車輪で構成すること
ができる。車輪を採用する場合、この車輪に、隣合う垂直パイプの互いに対向す
側面を受け入れる円周溝を設けることができる。この円周溝の好ましい具体的な
形態としては、垂直パイプ間に配置れる本体は、これら垂直パイプで挟まれる空
間から内外に偏在していても差し支えないが、極力、列方向に並ぶ垂直パイプと
面一の状態を作りたいのであれば、隣合う垂直パイプでは挟まれる空間に本体を
配置するようにすればよい。また、本発明による墜落防止用ガードは、それ自体
が、足場の構造体、つまり建枠およびブレースに代わって、足場の構造体を構成
するものではなく、単に、作業者の安全を確保するためのものであるため、この
目的に適合する形態及び/又は材質を選択すればよく、したがって軽量化に対す
る設計上の自由度が大きい。 【0012】 また、好ましくは、車輪を本体に対して横方向に変位可能に取付けると共に、
対応する垂直パイプ側に向けて車輪を付勢する付勢手段を設けてもよい。この場
合、車輪が対応する垂直パイプと係合する第1位置と、該垂直パイプから離脱す
る第2位置とに択一的に車輪を変位させる操作部材を設けるのが望ましい。 【0013】 これらの具体的な形態としては、横ロッドを覆うようにしてバネ受け部材を本
体に取り付け、このバネ受け部材と横ロッドに設けられた突部との間に配設した
圧縮スプリングによって上記付勢手段を構成することができる。また、横ロッド
を、バネ受け部材を貫通して水平方向内方に延長させ、この横ロッドの内端に対
して、軸を介して、操作レバーを揺動自在に取り付けて、この操作レバーを倒し
たときに、操作レバーの一端がバネ受け部材の外壁面と係合して、横ロッドを強
制的に内方に変位させ、これにより対応する垂直パイプから車輪を離脱できるよ
うにしてもよい。 【0014】 また、本発明の墜落防止用ガードにおいて、より好ましい態様として、本体に
、横方向に延びるロック位置で固定されるストッパを取り付けてもよい。この場
合、ストッパの外端部の下角部に、ロック位置で足場に含まれる横方向に延びる
構成部材の上面と係合する係合部を形成し、また、このストッパを、その外端部
が下方に向けて変位しつつ前記横方向に延びる構成部材との干渉を回避するよう
に本体に対して揺動自在に取り付けると共に、ストッパをロック位置方向に付勢
するストッパ付勢手段を設けてもよい。ここに、足場の横方向に延びる構成部材
としては、代表的には、内外列の垂直パイプの上端を互いに連結する横パイプが
考えられる。 【0015】 【作用】 本発明によれば、基本的には、規格化された構成部品を段階的に組み上げるこ
とにより構築される足場において、この足場を段階的に上方に延長するに応じて
、作業者がガードを上方に引き上げる或いは押し上げるだけで、ガードは垂直パ
イプから離脱することなく、この垂直パイプに案内されて所定位置まで移動する
ことになる。このことは、足場を解体するときにも言える。したがって、特別な
建枠を新たに購入するまでもなく、規格化された構成部品からなる一般的な足場
に対して、墜落防止用ガードの設置作業つまりクレーン等を使用しなくとも、位
置決めを含めて容易に設置することが可能になる。同様のことは、ガードを取り
外すときにも言える。勿論、規格化された構成部品からなる足場を対象とするも
のであることから、ガードの大きさ、垂直パイプと係合する移動手段は、画一化
したもので足り、個別的な足場に適合するようにオーダメイドで製造する必要は
なく、汎用品として製造することができるため、量産効果によって安価に提供す
ることが可能になる。また、軽量化に対する設計上の自由度が大きいことから、
墜落防止用ガードを軽量化して作業者の労力を軽減することも可能である。 【0016】 垂直パイプと係合する移動手段を車輪で構成した場合、車輪が垂直パイプ上を
転動して移動することから、ガードを移動させる際の摩擦抵抗を小さなものにす
ることができ、したがって作業者がガードを持ち上げるとき、その作業を軽減す ることができる。勿論、この車輪に、隣合う垂直パイプの互いに対向する側面を
受け入れる円周溝を設けたときには、車輪それ自体が、垂直パイプの列方向と直
交する方向の力に抗する手段をも構成することになる。 【0017】 墜落防止用ガードの本体に対して車輪を横方向に変位可能に取り付け、更に、
この車輪を対応する垂直パイプ側に向けて付勢手段を設けたときには、この付勢
手段によって車輪が、常時、垂直パイプに押し付けられた状態になっていること
から、車輪と垂直パイプとの係合が確実なものとなり、ガードの脱落防止に対し
て効果的である。これに加えて、車輪が対応する垂直パイプと係合する第1位置
と、垂直パイプから離脱する第2位置とに車輪を変位させる操作部材を設けたと
きには、垂直パイプにガードを最初に組み付けるとき、つまり墜落防止用ガード
の初期設置の際、作業者が操作部材によって車輪を第2位置にセットすることに
より、その作業を簡便なものとすることが可能になる。勿論、隣り合う垂直パイ
プの所定位置にガードを置いた後、操作部材を操作部材を再び操作して、車輪を
第1位置にセットすれば、車輪は対応する垂直パイプと係合状態になり、その後
は、ガードを持ち上げるだけで、車輪は垂直パイプと係合状態を維持しながらこ
の垂直パイプに案内されて走行することになる。 【0018】 また、墜落防止用ガードに上述したストッパを設けたときには、作業者が所定
位置までガードを持ち上げ、又は引き上げるだけで、ストッパが自動的にストッ
パ付勢手段によってロック位置をとり、その結果、自動的にガードの固定が行わ
れることになる。したがって、作業者が特別にガードを所定位置に固定するため
の作業を行う必要がなくなる。足場を解体するときには、ストッパの外端部を押
し下げた状態にしたうえで、ガードを下降させればよい。 本発明の他の目的及びその利点は、以下の実施例の説明から明らかとなろう。 【0019】 【実施例】 以下に、添付した図面を参照して本発明の実施例を説明する。 図1は組み上げられた足場および本発明にかかる墜落防止用ガードの正面図、 また図2は図1に示す足場および墜落防止用ガードの側面図である。 図1、図2において、参照符号1は足場を示す。足場1は、概略的に、建枠2
とブレース4とアームロック6と布板7で構成されている。尚、図2では、布板
7の図示を省略してある。建枠2は垂直パイプ8と横パイプ10とを有し、垂直
パイプ8は構築物12に沿って2列に並設される(図2参照)。説明の都合上、
各列に配置された垂直パイプを識別する必要があるときには、内側列(構築物側
)に配置された垂直パイプ8に符号「A」を付記し、外側列に配置された垂直パ
イプ8に符号「B」を付記することとする。隣合う内側列の1本の垂直パイプ8
Aと外側列の1本の垂直パイプ8Bとは、互いに横パイプ10で連結されており
、横パイプ10は予めこれら垂直パイプ8A、8Bの上端に溶接されて、一体化
されている。 【0020】 足場1の組立作業について説明すると、先ず、図1に示すように、各段の建枠
2を建込みながら各列の隣合う2本の垂直パイプ8と8との間にブレース4の組
み付けが行われる。このブレース4の組み付けは、各垂直パイプ8の上端部と下
端部とに固定されているピン14(図2参照)に対してブレース4の端部を差し
込むことによって行われる。ここに、ピン14は、図2から理解できるように、
内外の垂直パイプ8A、8Bに対して横パイプ10と同じ側に突設されている。 【0021】 図3は、図1のIIIーIII線に沿った断面図である。図3を参照するとより明ら
かであるように、ピン14は、すなわち、内側列の垂直パイプ8Aにあっては外
側列の垂直パイプ8Bと対面する面に固定され、外側列の垂直パイプ8Bにあっ
ては内側列の垂直パイプ8Aと対面する面に固定されている。そして、このよう
にして建枠2の建込みが完了した後、横パイプ10に対して布板7の掛け渡しが
行われる。足場1の上方への延長は、上述した手順を反復することにより段階的
に行われ、建枠2は、下段の垂直パイプ8の上端開口と上段の垂直パイプ8の下
端開口とに挿入される連結ピン16を用いて段階的に延長される。ここに、連結
ピン16は、垂直パイプ8とほぼ同一径を有し、連結ピン16で接続された上 下の垂直パイプ8と8と間は、ほぼ面一の状態になっている(図1および図2参
照)。更に、この連結部にアームロック6が設けられる。図3に示すように、ア
ームロック6の取付けは、アームロック6の上端および下端を上述したピン14
に差し込むことにより行われ、従って、アームロック6も、ブレース4と同様に
、垂直パイプの他の列側に偏位した状態で取付けられている。 【0022】 このような足場1は、従来から既知のものであるので、これ以上の説明を省略
するが、建枠2、ブレース4等の構成部品はJIS規格で規格化され、また足場
1の設置にあたっては、労働安全衛生法規則に規定されている。ちなみに、各列
の隣合う垂直パイプ8と8との間隔は1800mmであり、垂直パイプ8の長さ寸
法は1700mmである。また、垂直パイプ8の外径は、直径42.7mmである。
尚、建枠2と構築物12とは壁つなぎによって連結される。また、図2に示す符
号18は補強パイプである。 【0023】 足場1には、各列の隣合う垂直パイプ8、8間に墜落防止用ガード20が設け
られている。図4は、垂直パイプに対して他の列側から見た、図1に示される墜
落防止用ガード20の詳細図である。図4に示すように、墜落防止用ガード20
は、その本体22が、アルミニューム製角パイプで構成された矩形の形状を有す
る下枠22aと、下枠22aから上方に設けられたアルミニューム製アーチ22
bと、このアーチ22b内中央に配置されたアルミニューム製横バー22cとで
形成されている。本体22は、その幅寸法Wが、隣合う垂直パイプ8と8との間
の間隔Lよりも若干小さく(W<L)、これら垂直パイプ8と8とで挟まれた空
間内に配置されている。本体22の下部には、下枠22aの各側に、上下に間隔
を隔てて2つの車輪24が設けられ、車輪24は、下枠22aから各垂直パイプ
8に向けて横方向に突出している。 【0024】 図5は、車輪24の取付構造を詳細に示す部分拡大図である。また、図6は、
図5に示す車輪24と垂直パイプ8との関係を示す図4のV−V方向から見た図
である。以下、図5および図6を参照しつつ説明する。車輪24は、車輪受け部 材26に、軸28を介して、回転自在に取付られ、軸28は垂直パイプ8の長手
方向と直交する方向に延びて、車輪24の円周溝24aが垂直パイプ8の側面と
係合している。円周溝24aは、図6から理解されるように、垂直パイプ8の径
と略同一の径を有する断面略半円の円弧溝とされている。車輪受け部材26には
、ロッド30の外端が固定され、ロッド30は横方向に枠22aを貫通して、枠
22aの内側に侵入している。枠22aには、その内側に、横ロッド30の内側
部分を覆うようにしてコ字状のバネ受け部材32が固設され、バネ受け部材32
の内壁面32aはバネ受けを構成している。横ロッド30は、そのバネ受け部材
32に囲まれた部分に設けられたピン30aを有し、このピン30aは横ロッド
30から径方向外方に突出している。ピン30aと部材32の内壁面32aとの
間には、圧縮スプリング34が配設され、スプリング34により車輪24は枠2
2aから離れる方向つまり垂直パイプ8に向けて付勢されている。尚、図5に示
す符号36は、枠22aに設けられた回り止めピンである。横ロッド30には、
回り止めピン36に対応する位置に、横方向に延びる長孔38が形成され、この
長孔38内に回り止めピン36が侵入している。これにより、横ロッド30の軸
回転が防止される。 【0025】 横ロッド30は、バネ受け部材32を貫通して内方に延び、ロッド30の内端
30bには、軸40を介して、レバー42が揺動自在に取り付けられている。レ
バー42は上下方向に延び、その一端部42aが操作部とされ、他端には円弧状
のカム面42bが形成されて、これによりレバー42は車輪24を作動位置と退
却位置とに変位させる操作手段を構成している。すなわち、レバー42を図5に
示す位置から矢印A方向に90度回転させることにより、レバー42のカム面4
2bはバネ受け部材32の外壁面32bと係合する。これに伴い横ロッド30は
図面に向かって右方向に変位され、車輪24は垂直パイプ8から離間した退却位
置をとる。他方、レバー42を図5に示す直立姿勢にしたときには、レバー42
と外壁面32bとの係合が解除されて、車輪24は圧縮スプリング34によって
左方に付勢された作動位置をとる。 【0026】 また、図4等に示されているように、本体22の下部には、また、枠22aの
各側の上側車輪24の上方に夫々ストッパ46が設けられている。 図7は、図4に示す左側ストッパの詳細図である。図7に拡大して示すように
、ストッパ46は、枠22aに対して軸48を中心に揺動するアーム板50を有
する。アーム板50は、その外端部の下角部に、横パイプ10の上側面と係合す
る係合部50aを有し、係合部50aは横パイプ10の外形に沿った形状に切欠
かれている。アーム板50の外端部には、また、その上角部に円弧状に切欠かれ
たガイド部50bを有する。また、アーム板50の内端部には、長手方向に沿っ
て延びる長孔50c(以下、横孔という)が形成されている。他方、枠22aに
は、軸48に隣接した位置に上下に延びるブラケット52が固設され、ブラケッ
ト52には、上下方向に延びる長孔52a(以下、縦孔という)が形成されてい
る。そして、これら横孔50cと縦孔52aとの間にはピン54が挿入され、こ
れにより、アーム板50の揺動範囲を規制する規制手段が構成されている。すな
わち、アーム板50は、水平方向に延びる第1位置(図7に実線で示す位置)と
、この第1位置から反時計方向Aに揺動した第2位置(同図に仮想線で示す位置
)との範囲で揺動可能とされている。アーム板50は、図4および図5に示すよ
うに、その内端部とバネ受け部材32との間に張り渡された引っ張りバネ56に
よって、第1位置方向に付勢されている。 【0027】 図8は、墜落防止用ガードの設置作業の過程を示す説明図である。墜落防止用
ガード20は、足場1の第1段目を組み立てたときに取付られる。ガード20の
取付けに先だって、先ず、レバー42を操作して、車輪24を退却位置にセット
する。その後、ガード20を隣合う垂直パイプ8と8とで挟まれた空間に置いた
後に、再びレバー42を操作して、車輪24を作動位置にセットする。これによ
り、各車輪24は、圧縮スプリング34によって対応する垂直パイプ8に対して
確実に係合する。次に、作業者は、ガード20を足場1の上端部まで持ち上げる
と(図8参照)、引っ張りバネ56によって水平状態にあるアーム板50は、そ
の外端のガイド部50bが横パイプ10に当接し、更にガード20を持ち上げる
と、横パイプ10との干渉によって、アーム板50は、第2位置に向けて(図7 に示すB方向)に揺動し、横パイプ10に対して摺接しつつ横パイプ10を通り
過ぎる。アーム板50が横パイプ10との係合状態から開放されると、アーム板
50は引っ張りバネ56のバネ力によって第1位置つまり横パイプ10の上側面
と係合する水平状態に復帰し、この第1位置でロックされる。これにより、ガー
ド20は、自動的に足場1の上端部に固定される(図8参照)。 【0028】 続いて、足場1の第2段目の組立てが完了した後、図9に示すように、作業者
は第1段目の布板の上に立った状態で、ガード20を引き上げ、そのまま第2段
目の垂直パイプ8の上端部まで持ち上げると、上述したように、アーム板50は
自動的に第2段目の横パイプ10と係合して、足場1の上端部に固定される(図
10参照)。この状態で、ガード20は、垂直パイプ8の上端、つまり布板から
約850mm上方に突出した状態となる。そして、足場1を延長する度毎に、上記
の要領で、ガード20は足場1の上端部に固定され、足場1の最終的な組立てが
完了したときには、ガード20はそのまま最上段に置かれる。以上、足場1の延
長に伴ってガード20を持ち上げる例を説明したが、隣合う1組の垂直パイプ8
と8との間に複数のガード20を取付け、足場1の最上段に加え、構築物に対す
る作業の安全性を特に確保する必要のある中間段にそのまま配置させ続けてもよ
いことは勿論である。また、足場1を解体するときには、逆の手順で行えばよい
が、カード1のロック解除(アーム板50の解放)は、ガード20を若干持ち上
げた状態にしたうえで、アーム板50の外端部をバネ力に抗して押し下げ、その
ままガード1を下降させて横パイプ10を通過させるようにすればよい。 【0029】 上述したように、本実施例によれば、先ず、車輪24が退却位置をとり得るた
め、ガード20の初期設置の作業が容易となる。また、作業者は、単に、ガード
20を引き上げるだけで、ガード20を足場1の上端部に自動的に固定すること
ができる。ここに、ガード20は、アルミニュームで作られているため、軽量で
あることから、作業者1人でガード20の設置作業を行うことができる。また、
ガード20の上昇動は、車輪24が垂直パイプ8で案内されて走行することによ
り行われることから、その動き自体滑らかであると共に、ガード20と垂直パイ プ8との相対的な位置決めは、垂直パイプ8によって自動的に行われることにな
る。 【0030】 また、車輪24は、各列の隣合う垂直パイプ8と8との互いに対向する面に対
して、これに対応する断面略半円の円周溝24aを備えていることから、円周溝
24aの両側の縁部と垂直パイプ8との係合によって、ガード20はその垂直パ
イプ8からの離脱が防止される。更に、車輪24は、圧縮スプリング34によっ
て、常時、対応する垂直パイプ8に押し付けられているため、隣合う垂直パイプ
8と8との間の間隔が多少変化したとしても、垂直パイプ8から離脱してしまう
ことが防止される。 【0031】 以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明は、これに限定されるこ
となく、以下の変形例を包含するものである。 上記実施例においては、車輪24が、垂直パイプ8の径と略同一の径を有する
断面略半円の円弧溝円周溝24aを有するが、該溝は、垂直パイプの側面と当接
する平らな溝部と、垂直パイプの列方向と直交する方向の力に抗するように、そ
の幅方向各端にフランジ部分を設けた凹形状であってもよい。 また、上記車輪24は垂直パイプの直径よりも小さい幅を有する円形車輪とし
、さらに、車輪受け部材26の両側壁を垂直パイプに向かって延長して垂直パイ
プを把持させて、垂直パイプの列方向と直交する方向の力に抗するようにし、垂
直パイプの側面と摺接させてもよい。 【0032】 また、上記実施例では、各ロッド30に1個の車輪24を使用しているが、垂
直パイプ円周方向に設けられた複数個の車輪を使用してもよい。 また、上記実施例では、ガード20の各側に上下に位置した2個の車輪24を
使用しているが、かならずしも2個である必要はなく、上下方向に設けられた3
個以上の車輪24を使用してもよい。 【0033】 更に、上記実施例では、移動する手段として車輪24を使用しているか、垂直 パイプに案内されて移動することができ、かつ、垂直パイプの列方向と直交する
方向の力に抗するものであれば、かならずしも回転部材でなくてもよく、他の手
段、例えば、摺動部材であってもよい。この場合、たとえば、該摺動部材は、垂
直パイプ8の径と略同一の径を有する断面略半円であってもよく、また、垂直パ
イプ8に沿って上下に延びる長さを有していてもよい。 また、上記実施例では、ストッパ46は、そのアーム板50が横パイプ10と
の係合状態となって、ガード20を固定させるようになっているが、必ずしも横
パイプ10に係合させなくてもよく、足場を構成する横方向に延びる構成部材で
あればよく、例えば、図2に示される建枠の側面に取り付けられた補強パイプ1
8に係合させてもよい。この場合、上記実施例で車輪24の上方に設けられてい
るストッパ46を、ガード20の各側に取り付けられた2つの車輪の下方に設け
る。また、布板7に固定してもよい。 【0034】 【発明の効果】 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、規格化された構成部品から
なる足場を前提として、特別な建枠を新たに購入するまでもなく、一般的な足場
に対して、その位置決め作業を含む墜落防止用ガードの設置作業および除去作業
を容易化することができる。また、軽量化に対する設計上の自由度が大きいこと
から、墜落防止用ガードの軽量化によって作業の労力を軽減することができる。
また、垂直パイプと係合する移動手段として、車輪を採用したときには、作業者
の労力を一層軽減することができる。また、車輪を対応する垂直パイプに向けて
付勢手段を設けたときには、車輪と垂直パイプとの係合を確実なものにすること
ができ、これにより垂直パイプからの車輪の離脱防止を確実なものにするこがで
きる。また、車輪を第1位置と第2位置との変位させる操作部材を設けたときに
は、墜落防止用ガードの初期設置を簡単なものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は組み上げられた足場および本発明にかかる墜落防止用ガードの正面図。
【図2】
図2は図1に示す足場および墜落防止用ガードの側面図。
【図3】
図3は、図1の線III-III に沿った断面図。
【図4】
図4は、垂直パイプに対して他の列側から見た、図1に示される墜落防止用ガ
ード20の詳細図。 【図5】 図5は、車輪24の取付構造を詳細に示す部分拡大図。 【図6】 図6は、図5に示す車輪24と垂直パイプ8との関係を示す図4のV−V方向
から見た図。 【図7】 図7は、図4に示す左側ストッパの詳細図。 【図8】 図8は、墜落防止用ガードの設置作業の過程を示す説明図。 【図9】 図9は、図8と同じ、墜落防止用ガードの設置作業の過程を示す説明図。 【図10】 図10は、図8と同じ、墜落防止用ガードの設置作業の過程を示す説明図。 【符号の説明】 1 足場 2 建枠 4 ブレース 6 アームロック 7 布板 8 垂直パイプ8 10 横パイプ 12 構築物 14 ピン 18 補強パイプ 20 墜落防止用ガード 24 車輪 26 車輪受け部材 30 ロッド 34 圧縮スプリング 46 ストッパ 50 アーム板 56 引っ張りバネ
ード20の詳細図。 【図5】 図5は、車輪24の取付構造を詳細に示す部分拡大図。 【図6】 図6は、図5に示す車輪24と垂直パイプ8との関係を示す図4のV−V方向
から見た図。 【図7】 図7は、図4に示す左側ストッパの詳細図。 【図8】 図8は、墜落防止用ガードの設置作業の過程を示す説明図。 【図9】 図9は、図8と同じ、墜落防止用ガードの設置作業の過程を示す説明図。 【図10】 図10は、図8と同じ、墜落防止用ガードの設置作業の過程を示す説明図。 【符号の説明】 1 足場 2 建枠 4 ブレース 6 アームロック 7 布板 8 垂直パイプ8 10 横パイプ 12 構築物 14 ピン 18 補強パイプ 20 墜落防止用ガード 24 車輪 26 車輪受け部材 30 ロッド 34 圧縮スプリング 46 ストッパ 50 アーム板 56 引っ張りバネ
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 規格化された構成部品である建枠、布板を有し、これら構成
部品を段階的に組み上げることにより構築される足場に取り付けられる墜落防止
用ガードにおいて、 前記建枠の列をなす一の垂直パイプの外周面の一部と他の垂直パイプの外周面
の一部とに係合し、これら垂直パイプの列方向と直交する方向の力に抗しながら
前記一の垂直パイプと前記他の垂直パイプとに案内されて移動する手段を有する
、ことを特徴とする足場の墜落防止用ガード。 【請求項2】 前記一の垂直パイプと前記他の垂直パイプとが前記建枠の列
方向に隣合う垂直パイプである、請求項1に記載の墜落防止用ガード。 【請求項3】 規格化された構成部品である建枠、布板を有し、これら構成
部品を段階的に組み上げることにより構築される足場に取り付けられる墜落防止
用ガードにおいて、 前記建枠の列方向に隣合う垂直パイプ間に配置される本体と、 該本体の各側に設けられ、前記隣合う垂直パイプの互いに対向する側面と夫々
係合し、これら垂直パイプの列方向と直交する方向の力に抗しながら、これら垂
直パイプに案内されて走行する車輪とを有する、ことを特徴とする足場の墜落防
止用ガード。 【請求項4】 前記車輪が前記本体に対して横方向に変位可能に取付られ、 更に、対応する前記垂直パイプ側に向けて前記車輪を付勢する付勢手段を有す
る、請求項3に記載の墜落防止用ガード。 【請求項5】 前記車輪は、前記本体に対して、該車輪が対応する前記垂直
パイプと係合する第1位置と、該垂直パイプから離脱する第2位置との間で変位
可能に取り付けられ、 更に、前記車輪を前記第1位置と前記第2位置とに択一的に変位させる操作部
材を有する、請求項3又は請求項4に記載の墜落防止用ガード。 【請求項6】 規格化された構成部品である建枠、布板を有し、これら構成
部品を段階的に組み上げることにより構築される足場に取り付けられる墜落防止
用ガードにおいて、 前記建枠の列方向に隣合う垂直パイプ間に配置される本体と、 該本体の各側に設けられ、前記隣合う垂直パイプの互いに対向する側面と夫々
係合し、これら垂直パイプの列方向と直交する方向の力に抗しながら、これら垂
直パイプに案内されて走行する車輪と、 該車輪を回転自在に支持する車輪受け部材から水平方向内方に延びて、前記本
体に対して横方向に変位可能に取付られた横ロッドと、 前記本体に設けられ、前記横ロッドを横方向外方に付勢する付勢手段とを有す
る、ことを特徴とする足場の墜落防止用ガード。 【請求項7】 前記本体に取付られ、前記横ロッドを覆うようにして設けら
れたバネ受け部材を有し、該バネ受け部材と前記横ロッドに設けられた突部との
間に配設された圧縮スプリングで前記付勢手段が構成され、 更に、前記横ロッドは、前記バネ受け部材を貫通して水平方向内方に延び、 該横ロッドの内端には、軸を介して、操作レバーが揺動自在に取付られ、 該操作レバーを倒したときに、該操作レバーの一端が前記バネ受け部材の外壁
面と係合して、前記横ロッドを強制的に内方に変位させ、これにより前記車輪が
対応する前記垂直パイプから離脱する、ことを特徴とする請求項6に記載の墜落
防止用ガード。 【請求項8】 前記本体に取り付け取付られ、横方向に延びるロック位置で
固定されるストッパを有し、 該ストッパは、その外端部の下角部に、前記ロック位置で前記足場に含まれる
横方向に延びる構成部材の上面と係合する係合部を有し、また、該ストッパは、
その外端部が下方に向けて変位しつつ前記横方向に延びる構成部材との干渉を回
避するように前記本体に対して揺動自在に取り付けられ、 更に、前記ストッパを前記ロック位置方向に付勢するストッパ付勢手段を有す
る、請求項3乃至請求項7のいずれか1項に記載の墜落防止用ガード。 【請求項9】 前記建枠が、構築物に隣接して配置される内側列の垂直パイ プと、該内側列の垂直パイプの外側に配置される外側列の垂直パイプと、これら
の垂直パイプの上端を互いに連結する横パイプとを含み、 前記ストッパは、前記ロック位置で、前記建枠の前記横パイプと係合する、請
求項8に記載の墜落防止用ガード。 【請求項10】 前記本体が、前記建枠の列方向に隣合う垂直パイプで挾ま
れた空間に配置されるものである、請求項3乃至請求項9のいずれか1項に記載
の墜落防止用ガード。
Family
ID=
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