JP2554216Y2 - 積極式開口装置 - Google Patents

積極式開口装置

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JP2554216Y2
JP2554216Y2 JP7527191U JP7527191U JP2554216Y2 JP 2554216 Y2 JP2554216 Y2 JP 2554216Y2 JP 7527191 U JP7527191 U JP 7527191U JP 7527191 U JP7527191 U JP 7527191U JP 2554216 Y2 JP2554216 Y2 JP 2554216Y2
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史 吉田
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、織機の綜絖枠を上下
動させて、たて糸を開口させる積極ドビー又は積極カム
機の積極式開口装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の積極式開口装置は、例えば実公昭
2−30465号公報に開示されているように、綜絖
枠、枠ジョイント、ジャッキレバー、アジャストピー
ス、ジョイントロッド、カムレバーをピン連結したリン
ク装置によって綜絖枠を上下動させるようになってい
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】綜絖枠を上下動させて
たて糸を開口すると、たて糸の強いテンションに抗して
開口しなければならないので、ドビー又はカム機本体に
大きな負荷が作用する。そのためにリンク装置の連結ピ
ンには強い圧縮力や剪断力が働いて連結ピンが摩滅す
る。特に織機の高速化に伴ってドビー、カム機も高速化
すると連結ピンの摩耗が大きくなる。従って、リンク装
置の連結ピンの摩耗が高速化を促進するための大きな課
題となっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】この考案は斯かる従来の
課題を解決するものであって、この考案の積極式開口装
置は、綜絖枠とジャッキレバーを枠ジョイントで連結
し、少なくとも2個のジャッキレバーを連結ロッドで連
結して、ジャッキレバーの揺動で綜絖枠を上下動させる
たて糸の開口装置において、ジャッキレバーの支軸と枠
ジョイント連結ピンの略中心を結ぶ線上の枠ジョイント
連結腕にスプリングハンガーを回動自在に軸支し、この
スプリングハンガーと機枠に固着したスプリング支持ブ
ラケットの間に引張スプリングを張設したことを特徴と
する。
【0005】
【作用】ジャッキレバーを揺動させて綜絖枠を上下動さ
せると、引張スプリングの張力が綜絖枠の上下動する方
向に作用し、綜絖枠の移動量に応じてスプリングの力
(モーメント)が大きくなる。
【0006】従って、綜絖枠を上下動させてたて糸を開
口したときに、たて糸の強いテンションを相殺するよう
に引張スプリングの張力が作用する。
【0007】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図面の積極カム
機に基づいて説明する。
【0008】綜絖枠2と左右のジャッキレバー3、4の
枠ジョイント連結腕5、5を枠ジョイント6の両端にピ
ン連結7、8し、左右のジャッキレバー3、4の枠ジョ
イント連結腕5と直交する方向に突出している連結腕
9、9に連結ロッド10がピン連結11されている。ジ
ャッキレバー3、4は、ボトムステイ(機枠)12に取
付けたブラケットに支持されている支軸14に回動自在
に支承されている。
【0009】右のジャッキレバー4には、揺動腕15が
突設されていて、揺動腕15に取付けたアジャストピー
ス16と、カム17の回転によって揺動運動するカムレ
バー18にジョイントロッド19の両端がピン連結2
0、21されている。従って、カム17の回転によって
左右のジャッキレバー3、4が揺動して綜絖枠2が上下
動する。
【0010】斯かる構成の積極式開口装置1は、例えば
前記実公平2−30465号公報にも記載されているよ
うに既知の開口装置であり、本考案の実施例には既知の
開口装置1に下記の構成が付設されている。
【0011】左のジャッキレバー3には、五角形の枠状
に打ち抜いた板金製のスプリングハンガー23が、ジャ
ッキレバーの支軸14と枠ジョイント連結ピン8の中心
を結ぶ線上の枠ジョイント連結腕5に回動自在に軸支さ
れている。本実施例では図4に示すようにロ−ラ状の軸
24を嵌着したピン25の両端をスプリングハンガー2
3にカシメ付け、ジャッキレバー3に嵌着したブッシュ
26をスプリングハンガー23の軸24に遊嵌して回動
するようになっている。
【0012】スプリングハンガー23に複数のばね係止
ピン27がカシメ付けてある。そしてスプリングハンガ
ー23はジャッキレバー3が揺動したとき、枠の内周が
ジャッキレバー3のボスの外周3aに接触しないよう
に、又、枠の外周の下端部が連結ロッド10に接触しな
いような形状に設定されている。
【0013】スプリングハンガー23と対向させてスプ
リング支持ブラケット28が前後一対のボトムステイ1
2にかけわたして固着され、スプリングハンガーのばね
係止ピン27とスプリング支持ブラケット28の間に、
所定の張力を付与された複数(図示例は7個)の引張ス
プリング30が張設されている。
【0014】本実施例の引張スプリング30は、図3に
示すように一端にはばね係止ピン27に引掛けるひよう
たん状の係止孔32を設けたスプリングフック31が、
他端にはスプリング支持ブラケット28の係止溝29に
引掛ける係止ピン34を熔着したスプリングフック33
が取着されていて、引張スプリング30の着脱が容易に
行なえるようになっている。従って、複数の引張スプリ
ング30の個数を加減することによってばねの張力を容
易に調整出来る。
【0015】斯かる構成であるから引張スプリング30
の張力は、図1、図2のようにジャッキレバー3の枠ジ
ョイント連結腕5が水平状態のときには(支軸14と連
結ピン8の中心を結んだ線が水平のとき)ジャッキレバ
ー3を上下どちらの方向へも作用しない。ジャッキレバ
ー3が上向きに揺動すると引張スプリング30の力もジ
ャッキレバー30を上向きに回動させる方向に作用す
る。ジャッキレバー3が下向きに揺動すると引張スプリ
ング30の力も下向き方向に作用する。そしてジャッキ
レバー3を回動させるスプリング30の力は、ジャッキ
レバー3の揺動量に応じて増大する。
【0016】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、ジャッキ
レバーを揺動させて綜絖枠を上下動し、たて糸を開口し
たときのたて糸の強いテンションを相殺するように引張
スプリングが作用するので、たて糸のテンションによる
負荷が大幅に低減される。そのために、開口装置におけ
るリンク装置の結合ピンの摩耗も減少し、積極ドビー又
は積極カム機の高速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示す部分正面図である。
【図2】積極カム機の実施例の正面図である。
【図3】引張スプリングの実施例の正面図である。
【図4】引張スプリング取付部分の断面図である。
【図5】スプリング支持ブラケットの部分斜視図であ
る。
【符号の説明】
2…綜絖枠 3・4…ジャッキレバー 5…枠ジョイント連結腕 6…枠ジョイント 10…連結ロッド 14…支軸 23…スプリングハンガー 28…スプリング支持ブラケット 30…引張スプリング

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 綜絖枠とジャッキレバーを枠ジョイント
    で連結し、少なくとも2個のジャッキレバーを連結ロッ
    ドで連結して、ジャッキレバーの揺動で綜絖枠を上下動
    させるたて糸の開口装置において、ジャッキレバーの支
    軸と枠ジョイント連結ピンの略中心を結ぶ線上の枠ジョ
    イント連結腕にスプリングハンガーを回動自在に軸支
    し、このスプリングハンガーと機枠に固着したスプリン
    グ支持ブラケットの間に引張スプリングを張設したこと
    を特徴とする積極式開口装置。
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JPH0527069U JPH0527069U (ja) 1993-04-06
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