JP2554135B2 - コークス乾式消火設備における副生ガス再循環方法および装置 - Google Patents

コークス乾式消火設備における副生ガス再循環方法および装置

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JP2554135B2 JP63202695A JP20269588A JP2554135B2 JP 2554135 B2 JP2554135 B2 JP 2554135B2 JP 63202695 A JP63202695 A JP 63202695A JP 20269588 A JP20269588 A JP 20269588A JP 2554135 B2 JP2554135 B2 JP 2554135B2
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英樹 高野
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、製鉄所等における休止中のコークス乾式消
火設備(以下CDQと言う。)にサイクロン石炭燃焼炉等
を付設して、CDQ内においてガス化反応を行わせる場合
の燃焼ガス温度制御用副生ガス再循環方法および装置に
関するものである。
[従来の技術] 第2図は従来技術の例で、「製鉄研究第325号(198
7)」に記載された、製鉄所等において使用されてい
る、コークス炉から押し出される赤熱コークスを冷却す
るとともに冷却時に得られる廃熱を回収するCDQプロセ
スフロー概念図である。
第2図において、51はCDQ、52はバケット搬送車、53
はコークスバケット、54はクレーン、55は装入ホッパ、
56は冷却コークス排出装置、57はダクト、58は1次除塵
器、59はボイラ、60は2次除塵器、61は循環ガスブロワ
である。
コークス炉から押し出された約800〜900℃の赤熱コー
クスはコークスバケット53内に装入され、バケット搬送
車52によってCDQ近傍まで搬送される。搬送された赤熱
コークスは、コークスバケット53内に装入された状態で
クレーン54等で吊り上げられ、装入ホッパ55を経てCDQ5
1内に投入される。
CDQ51内に投入された赤熱コークスは、ボイラ59で冷
却され、1次除塵器58および2次除塵器60で除塵され、
循環ガスブロワ61によって昇圧された後、CDQ51の炉底
部から送入される約100〜200℃の清浄な排ガスによって
冷却されたのち、CDQ51の底部から冷却コークス排出装
置56によって外部に取り出される。
一方、赤熱コークスを冷却したガスは約900〜1000℃
に昇温され、CDQ51の上部からダクト57を経て前記の1
次除塵器58、ボイラ59および2次除塵器60に送入されて
吸熱、除塵され、大半をCDQ51内の赤熱コークス冷却用
に再循環されるとともに一部は大気中に放出される。
[発明が解決しようとする課題] このように、CDQは本来赤熱コークスを冷却するとと
もに、冷却に使用された高温のガスを回収し、該高温ガ
スの熱回収を行う目的で製作され使用されて来た。その
ため、熱回収の効率アップが図れるように、循環ガスの
全量がCDQの底部から導入されるような構成となってい
る。
このCDQ51が製鉄所の高炉やコークス炉の操業停止等
に伴って停止した際に、該CDQにサイクロン石炭燃焼炉
等を付設し、該CDQ51内においてサイクロン石炭燃焼炉
から排出された燃焼ガスを高温状態に維持させ、例えば
チャーと水蒸気とによって C+H2O→CO+H2 のガス化反応を行わせて副生ガスを発生させるととも
に、下流側に配設したボイラ59内等においてクリンカト
ラブルを発生させないためにCDQ51排ガスの冷却を行お
うとする場合、従来のCDQ51と同じように、赤熱コーク
ス冷却用排ガス送入口の位置を炉底部のみとした場合
は、CDQ51内に送入されたサイクロン石炭燃焼炉発生ガ
ス温度が過度に低下し、CDQ51内で上記の反応による副
生ガスを発生させることが困難になるという不具合を有
していた。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するための手段は、前記特許請求の範
囲に記載したCDQにおける副生ガス再循環方法および装
置である。すなわち、 (1)サイクロン燃焼炉を付設したコークス乾式消火設
備における副生ガス再循環方法において、低温の副生ガ
スを前記コークス乾式消火設備の炉壁部と前記コークス
乾式消火設備の出口ダクトとに、流量制御しつつ送入す
るコークス乾式消火設備における副生ガス再循環方法。
(2)サイクロン燃焼炉を付設したコークス乾式消火設
備における副生ガス再循環装置であって、副生ガス冷却
ボイラの2次側に連結された副生ガス再循環主ダクト
と、該副生ガス再循環主ダクトから分岐し前記コークス
乾式消火設備の炉壁部と前記コークス乾式消火設備の出
口ダクトとに連結された副生ガス送入ダクトと、これら
副生ガス送入ダクトに配設された流量制御弁と、を設け
てなるコークス乾式消火設備における副生ガス再循環装
置である。
[実施例] 以下、本発明の構成と作用について、実施例に基づい
て説明する。
第1図は本発明装置の一実施例を示すもので、CDQに
サイクロン石炭燃焼炉を付設し、該CDQに送入された高
温燃焼ガスの温度制御に、低温の副生ガスを使用した、
CDQにおける副生ガス再循環装置の概念図である。
第1図において、1はCDQ、2はサイクロン石炭燃焼
炉、3はCDQ出口ダクト、4は前記CDQ1の底部もしくは
側壁下部に連結された副生ガス送入ダクトII、5は前記
CDQ1の側壁上部に連結された副生ガス送入ダクトIII、
6は前記CDQ出口ダクト3に連結された副生ガス送入ダ
クトIV、4D,5D,6Dはそれぞれ前記副生ガス送入ダクト4,
5,6に配設された流量制御弁、7はボイラ、8はボイラ
2次側ダクト、9は1次集塵器、10は誘引送風機、11は
放散筒、12は2次集塵器、13は昇圧ブロワ、14は副生ガ
ス再循環主ダクトIである。上記のような本発明装置実
施例の作用と、本発明方法実施例の構成を以下に説明す
る。
サイクロン石炭燃焼炉2(以下、単に燃焼炉2という
こともある。)内投入された微粉炭等の燃料は、低い空
・燃比(空気と燃料との重量比)の燃焼用空気によって
燃焼炉2内で高温・高熱負荷の雰囲気のもとで強い旋回
を行ないがら燃焼、燃焼灰の大部分を燃焼炉2の内周壁
に付着、溶融させて燃焼炉2の下部から排出し、約1500
℃の高温の燃焼ガスは燃焼灰の一部と未燃のチャーを含
有した状態でCDQ1内に流入する。
燃焼炉2内では空・燃比の低い燃焼用空気による燃焼
によって、主として 2C+O2→2CO の反応が行われるが、燃焼炉2は炉容積が小さいことに
より、燃料の投入から排出までの燃焼炉2内の滞留時間
は約0.2秒と短く、必ずしも上記の反応が完結せず、燃
料の一部は未燃チャーの状態でCDQ1内に流入する。
CDQ1にはボイラ7で冷却され、1次集塵器9で除塵さ
れ、誘引送風機10で昇圧された副生ガスが副生ガス再循
環主ダクトI14を経て、副生ガス送入ダクトII4によって
CDQ1の側壁下部もしくは底部に、副生ガス送入ダクトII
I5によってCDQ1の側壁上部に送入されている。
燃焼炉2から送入された約1500℃の燃焼ガス中に副生
ガス送入ダクトII4を通じて、流量制御弁4Dで流量制御
しながら低温の副生ガスを混入し、約1200℃の雰囲気温
度を維持させたCDQ1内においては、燃焼ガス中のチャー
と水蒸気や二酸化炭素とが反応し、 C+H2O→CO+H2 C+CO2→2CO のごとく、COガスを生ぜしめる。約1200℃の燃焼ガスを
直接ボイラ7内に送入した場合、燃焼ガス中のチャーあ
るいは燃焼灰がクリンカ状になり、ボイラ伝熱面に弊害
をもたらす。
これを防止するためにCDQ1の側壁上部に連結した副生
ガス送入ダクトIII5およびCDQ出口ダクト3に連結した
副生ガス送入ダクトIV6から、低温の副生ガスを、前記
副生ガス送入ダクト5,6に配設された流量制御弁5D,6Dに
より流量制御しながら前記燃焼ガス中に送入し、燃焼ガ
スの温度を約800℃程度に維持させる。
これによって前記のボイラ7の伝熱面に対する弊害が
除去される。反応が完結したガスはCDQ出口ダクト3を
経てボイラ7に送入され、熱交換によって冷却されたの
ち1次集塵器9によって除塵され、誘引送風機10に流入
する。
誘引送風機10によって昇圧された副生ガスは、サイク
ロン石炭燃焼炉2の起動時、あるいは停止時等の、ガス
中のCO濃度が低い間は放散筒11から大気中に燃焼、放出
されるが、CO濃度が計画値を保持している間は2次集塵
器12によって更に清浄化され、昇圧ブロワによって必要
な値まで加圧されたのち、他のプロセスに送られるとと
もに、一部はCDQ1内のガス温度調節の目的でCDQ1内に返
戻される。
[発明の効果] 本発明は以上説明したように構成されていることによ
り、以下に記載するような効果を奏する。
すなわち、休止中のCDQにサイクロン石炭燃焼炉を付
設するとともに、従来CDQの底部のみに配設されていた
赤熱コークス冷却用ガスの送入口を、CDQの側壁部およ
びCDQ出口ダクトにも配設して、それぞれのガス流量を
調節することにより、CDQ内のガス温度をチャーのガス
化反応の継続に適した条件に調整が可能となるととも
に、ボイラに送入する燃焼ガスの温度をボイラ伝熱面に
弊害をもたらすことのない温度まで低下させることが可
能となり、その結果低温かつ清浄な高濃度の副生ガスを
低いコストで、効率よくかつ安全に生成し得るという効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に基づく実施例を示すもので、CDQにサ
イクロン石炭燃焼炉を付設し、該CDQに送入された高温
燃焼ガスの温度制御に、低温の副生ガスを使用した、CD
Qにおける副生ガス再循環装置の概念図である。 第2図は従来の技術の例である。 1……CDQ、2……サイクロン石炭燃焼炉、3……CDQ出
口ダクト、 4……副生ガス送入ダクトII、5……副生ガス送入ダク
トIII、 6……副生ガス送入ダクトIV、4D,5D,6D……流量制御
弁、 7……ボイラ、8……ボイラ2次側ダクト、9……1次
集塵器、 10……誘引送風機、11……放散筒、12……2次集塵器、 13……昇圧ブロワ、14……副生ガス再循環主ダクトI、
51……CDQ、 52……バケット搬送車、53……コークスバケット、54…
…クレーン、 55……装入ホッパ、56……冷却コークス排出装置、57…
…ダクト、 58……1次除塵器、59……ボイラ、60……2次除塵器、 61……循環ガスブロワ。
フロントページの続き (72)発明者 中村 恵造 東京都港区浜松町2丁目4番1号 川崎 重工業株式会社東京本社内 (72)発明者 高野 英樹 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 吉田 克典 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社千葉製鉄所内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サイクロン燃焼炉を付設したコークス乾式
    消火設備における副生ガス再循環方法において、低温の
    副生ガスを前記コークス乾式消火設備の炉壁部と前記コ
    ークス乾式消火設備の出口ダクトとに、流量制御しつつ
    送入することを特徴とするコークス乾式消火設備におけ
    る副生ガス再循環方法。
  2. 【請求項2】サイクロン燃焼炉を付設したコークス乾式
    消火設備における副生ガス再循環装置であって、 副生ガス冷却ボイラの2次側に連結された副生ガス再循
    環主ダクトと、該副生ガス再循環主ダクトから分岐し前
    記コークス乾式消火設備の炉壁部と前記コークス乾式消
    火設備の出口ダクトとに連結された副生ガス送入ダクト
    と、これら副生ガス送入ダクトに配設された流量制御弁
    と、を設けてなることを特徴とするコークス乾式消火設
    備における副生ガス再循環装置。
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