JP2553975B2 - 増速切換機構を具備する前輪舵取り車両 - Google Patents

増速切換機構を具備する前輪舵取り車両

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JP2553975B2
JP2553975B2 JP3242094A JP24209491A JP2553975B2 JP 2553975 B2 JP2553975 B2 JP 2553975B2 JP 3242094 A JP3242094 A JP 3242094A JP 24209491 A JP24209491 A JP 24209491A JP 2553975 B2 JP2553975 B2 JP 2553975B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、増速切換機構を具備す
る前輪舵取り車両に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、トラクター等の圃場内での作
業性の向上、特に旋回時の旋回半径を小さくすることを
目的として、増速切換機構を作動するための操作機構を
前部デフ軸の中央部に位置するナックルアーム部に設
け、ハンドルの舵取り操作に連動してナックルアーム部
が一定回転角度以上になった場合に、操作機構を介して
増速切換機構を作動させ、所望の増速を前輪に与えるこ
とができる前輪舵取り車両が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、かかる従来
の前輪舵取り車両において、操作機構は、ハンドルとは
直接連結されていないので、ハンドル操作に対する感応
が鈍感であり、確実に倍速機構を作動させることができ
ないという問題点があった。
【0004】また、操作機構が設けられているナックル
アーム部は、土や草等が非常に絡みやすい個所であり、
そのため、操作機構が損傷したり、作動不能となる等の
事故を招来していた。
【0005】本発明は、上記問題点を解決することがで
きる増速切換機構を具備する前輪舵取り車両を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】変速装置と前輪デフ装
置との間に増速用デフ機構を介設して、同増速用デフ機
構の入力部である回転ハウジングを変速装置に連動連結
し、同増速用デフ機構の一方の出力部であるピニオン軸
を前輪デフ装置に連動連結し、他方の出力部である中間
回転筒を上記回転ハウジングに係脱自在に係合する脱着
クラッチと、同中間回転筒の回動を減速乃至停止可能の
多板クラッチとに連動連結すると共に、上記脱着クラッ
チと多板クラッチとに、操舵機構のピットマンアーム支
持軸を、ピットマンアーム支持軸と一体的に回動する移
動スリーブに取付けた上下押圧ローラと増速切換操作板
との当接によって連結ロッドを直線的に作動させるカム
機構を介し連動連結し、操舵機構の設定角度以上の操向
操作と連動して脱着クラッチと多板クラッチとを作動さ
せて、ピニオン軸と中間回転筒との係合を解除すると共
に、中間回転筒の回動を減速乃至停止させる増速切換機
構を具備する前輪舵取り車両を提供せんとするものであ
る。
【0007】
【発明の効果】上記した構成により、本発明は、以下の
作用及び効果を奏する。
【0008】すなわち、変速装置と前輪デフ装置との間
に増速用デフ機構を介設して、同増速用デフ機構の入力
部である回転ハウジングを変速装置に連動連結し、同増
速用デフ機構の一方の出力部であるピニオン軸を前輪デ
フ装置に連動連結し、他方の出力部である中間回転筒を
上記回転ハウジングに係脱自在に係合する脱着クラッチ
と、同中間回転筒の回動を減速乃至停止可能の多板クラ
ッチとに連動連結すると共に、上記脱着クラッチと多板
クラッチとに、操舵機構のピットマンアーム支持軸を、
ピットマンアーム支持軸と一体的に回動する移動スリー
ブに取付けた上下押圧ローラと当接して増速切換操作板
との当接によって連結ロッドを直線的に作動させるカム
機構を介し連動連結し、操舵機構の設定角度以上の操向
操作と連動して脱着クラッチと多板クラッチとを作動さ
せて、ピニオン軸と中間回転筒との係合を解除すると共
に、中間回転筒の回動を減速乃至停止させることによっ
て、操舵機構の操舵量に応じて前輪駆動の増速比を無段
階に増大させることができ、スムーズな旋回を行うこと
ができる。特に、増速切換機構と操舵機構とをカム機構
を介して連動連結したことによって、上下押圧ローラと
増速切換操作板間の遊びを調節することで、前輪の操向
操作角度に対する増速切換作動開始時期を自在に設定す
ることができ、更に、上記操舵機構の操作角度と多板ク
ラッチの制動力との関係を自在に設定することができ、
機体の旋回を更にスムーズにすることができる。更に、
変速装置と前輪デフ装置との間に増速用デフ機構を介設
したことによって、既存の変速装置と前輪デフ装置とを
そのまま利用することができ、コストダウンをはかるこ
とが容易であ
【0009】増速切換機構の操作機構を、操舵機構の
ピットマンアーム支持軸にカム機構を介して連結するこ
とによって構成したので、ナックルアーム部から離隔し
た位置に操作機構を配置することができ、土や草が操作
機構に絡みつくのを可及的に防止でき、故障や作動不能
といった事故を確実に防止することができる。
【0010】
【実施例】以下、添付図に示す実施例に基づいて、本発
明を具体的に説明する。
【0011】図1において、Aはトラクターであり、同
トラクターAは、その前後部に、それぞれ、前輪と後輪
2とを取付けており、かかる前輪1及び後輪2は、とも
に、以下に説明する駆動機構によって駆動される。
【0012】即ち、図2に示す駆動機構の駆動系統図に
おいて、3はエンジン、4は主クラッチ、5は主変速装
置、6は副変速装置、7は後輪デフ装置であり、同デフ
装置7のデフヨーク軸8は最終減速装置9を介して各後
輪2に連動連結される。なお、10は各デフヨーク軸8の
外端部に設けられた後輪ブレーキである。
【0013】なお、上記構成において、主変速装置5、
副変速装置6は、ミッションケース内に内蔵されてい
る。
【0014】また、11は前輪駆動系を示し、同前輪駆動
系11は、副変速装置6に歯車列12及び自在継手13を介し
て連結した前輪駆動軸14と、同前輪駆動軸14と連結した
前輪デフ装置15とからなり、同前輪デフ装置15の各デフ
ヨーク軸16は、歯車列17を介して前輪1に連結され、ま
た、前輪1は、キングピン廻りに操向動作可能となって
いる。
【0015】上記前輪駆動系11において、前輪駆動軸14
と前輪デフ装置15との間には、増速切換機構Bが設けら
れている。
【0016】図3及び図4を参照して、かかる増速切換
機構Bの構成を詳細に説明する。
【0017】図中、21は前輪デフ装置15を内蔵し、かつ
ケース揺動支持部21a によって左右に揺動自在に支持さ
れたフロントアクスルケースであり、同フロントアクス
ルケース21は、その後部に、後方に向けて延出した筒状
ケーシング20の基端を突設しており、同筒状ケーシング
20は、その中途部を、上端を機枠22に固定した軸受24に
よって支持されている。
【0018】なお、機枠22の底部には、クラッチハウジ
ング49 (図7参照) と図示しないオイルパンとが設けら
れており、筒状ケーシング20は、これらに接触しないよ
うに配設される。
【0019】また、かかる筒状ケーシング20は、その内
部に、前輪デフ装置15から前輪駆動軸14に向けて、前輪
デフ装置15の歯車列を噛合するベベルギヤ27を前端に具
備するピニオン軸29と、後端を自在継手13によって前輪
駆動軸14と連動連結した増速切換機構入力軸30とを直列
に配設している。
【0020】また、31は増速切換機構入力軸30の全長に
わたって同心円的にかつ相対回転自在に取付けた中間回
転筒であり、同中間回転筒31は、その後端側に、軸線方
向に摺動自在だがスプラインによって中間回転筒31と一
体回転する摺動カム体32を取付けており、同摺動カム体
32は、脱着クラッチとしてのドッグクラッチ33を介し
て、増速切換機構入力軸30の後端側にスプラインを介し
て連結したフランジ34と着脱自在に係合している。
【0021】なお、摺動カム体32はヨーク支持軸35によ
って揺動自在に枢支した揺動ホーク36によって軸線方向
に移動されるものであり、かかる揺動ホーク36は、後述
する操舵機構Dと、操作機構Cによって連動連結されて
おり、その揺動によって、ドッグクラッチ33の係合離脱
を行うことができるとともに、以下に述べる多板クラッ
チ37を作動することができる。
【0022】即ち、多板クラッチ37は、図4に示すよう
に、中間回動筒31の中途であって、摺動カム体32に隣接
した位置に取付けており、同多板クラッチ37は、揺動ヨ
ーク36の揺動に起因する摺動カム体32の軸線方向移動に
よってスプリング38を圧縮し、中間回動筒31を筒状ケー
シング20に固定してその回転を停止することができる。
【0023】また、40はピニオン軸29の後端に設けた増
速用デフ機構であり、同デフ機構40は、ピニオン軸29の
後端回りに同心円的に回転ハウジング41を取付け、同回
転ハウジング41の内面にピニオン軸29の軸線と直交する
方向に軸線を有するベベルギヤ42を取付け、同ベベルギ
ヤ42の前面と後面とをそれぞれピニオン軸29の後端に固
着したベベルギヤ43と中間回転筒31の前端に一体的に形
成したベベルギヤ44と噛合させている。
【0024】ついで、上記構成を有する増速切換機構B
の作用について説明する。
【0025】エンジン3を始動し、主クラッチ4を接続
すると、エンジン3の動力は、主クラッチ4、主変速装
置5、副変速装置6、後輪デフ装置7及び最終減速装置
9を介して各後輪2へ伝達される。
【0026】一方、副変速装置6から前輪駆動軸14, 増
速切換機構B、前輪デフ装置15を介して各前輪1へ伝達
されるので、トラクターAは、この前輪1及び後輪2の
四輪を駆動輪として走行することになる。 しかして、
直進走行時には、前輪1と後輪2とを同じ速度で駆動さ
れる標準駆動状態となるが、これを第2図に示す駆動系
統説明図を参照して説明すると、以下の如くなる。
【0027】即ち、後述する操舵機構Dが揺動ホーク36
を作動する程度には操舵されていない場合、多板クラッ
チ37は作動しておらず、従って、中間回転筒31は筒状ケ
ーシング20に固定されていない。一方、ドッグクラッチ
33によって増速切換機構入力軸30は中間回転筒31と一体
的に連結された状態にある。
【0028】そのため、前輪駆動軸14の回転は、増速切
換機構入力軸30から回転ハウジング41及び中間回転筒31
に伝達され、そして、ベベルギヤ42, ベベルギヤ43, ピ
ニオン軸29, ベベルギヤ44, 中間回転筒31を、前輪駆動
軸14と同一速度で回転し、その後、前輪デフ装置15及び
前輪ヨーク軸16を介して前輪1に伝達されることにな
る。
【0029】一方、操舵機構Dが揺動ホーク36を作動す
る程度に操舵されると、揺動ホーク36は摺動体カム体32
を介して多板クラッチ37を押圧し、これによって、中間
回転筒31を筒状ケーシング20に固定するとともに、ドッ
グクラッチ33の離脱によって、増速切換機構入力軸30と
中間回転筒31との連結を解除する。
【0030】そのため、前輪駆動軸14の回転は、増速切
換機構入力軸30から回転ハウジング41に伝達されるが、
ベベルギヤ42からベベルギヤ43、ピニオン軸29、及びフ
ロントアクスルケース21への動力伝達経路のみが活きて
おり、これと、回転ハウジング41との相対回転によっ
て、差動歯車機構を形成し、ピニオン軸29とベベルギヤ
27とは、前輪駆動軸14の2倍の速度で回転し、その後、
前輪デフ装置15及び前輪ヨーク軸16を介して前輪1に伝
達される増速駆動状態となる。 従って、トラクターA
は小旋回半径でスリップを生じることなく、旋回するこ
とができる。
【0031】なお、上記増速作用において、本実施例に
係る増速切換機構Bは、多板クラッチ37と作動歯車装置
からなる増速用デフ機構40を具備するものであるため、
漸次に無段階的に増速することができ、かつ多板クラッ
チ37が負荷を吸収するので、圃場を傷めることがない。
【0032】次いで、図5から図7を参照して、後述す
る操舵機構Dの操舵に連動して増速切換機構Bを操作す
るために設けた操作機構Cの構成について説明する。
【0033】図5〜図7において、50はクラッチケーシ
ング49に回動自在に横架したピットマンアーム支点軸で
あり、同ピットマンアーム支点軸50は、後述する操舵機
構Dの略直下に配設されている。
【0034】そして、かかるピットマンアーム支点軸50
は、以下に説明する経路を介して前述の揺動ホーク35を
固着したヨーク支持軸35と連動連結されている。 即
ち、ピットマンアーム支点軸50は、図6及び図7に示す
ように、軸線方向に移動自在だが同支点軸50と一体的に
回転する移動スリーブ51を取付けており、同移動スリー
ブ51は、その一端側に、頂点を前方に向けた2等辺三角
形状の押圧ローラー取付板52を固着している。
【0035】そして、同押圧ローラー取付板52の後部上
下端の側面には、上下押圧ローラー53が回動自在に枢支
されている。
【0036】また、図6及び図7において、54は、上記
押圧ローラー53と対応する位置において、その後部に設
けた矩形切欠開口55内に摺動自在にピットマンアーム支
点軸50を嵌入した増速切換操作板である。また、かかる
増速切換操作板54は、押圧ローラー取付板52と同様に、
頂点を前方に向けた2等辺三角形状を有している。
【0037】そして、上記押圧ローラー53と増速切換操
作板54とによりカム機構Fを構成しており、同カム機構
Fは、移動スリーブ51の移動とともに押圧ローラー53が
実線で示す位置に移動した状態で、後述する操舵機構D
によってピットマンアーム支点軸50を回転すると、押圧
ローラー53,53 が押圧ローラー取付板52とともに揺動し
て、増速切換操作板54に当接かつ押圧すると、増速切換
操作板54は前方向に移動するようにしている。
【0038】また、56は、基端を増速切換操作板54の前
部に固着し、先端を増速切換機構Bに向けて延出した連
結ロッドであり、同連結ロッド56の先端は、基端を前述
したヨーク支持軸35に固着した揺動レバー57の先端に連
結されている。
【0039】かかる構成によって、増速切換操作板54の
前進移動は揺動レバー57及びそれと一体をなすヨーク支
持軸35及び揺動ヨーク36を揺動させることになり、この
揺動によって、多板クラッチ37が入り、増速切換機構B
は、増速モードに切り換えられることになる。
【0040】なお、連結ロッド56には、増速切換操作板
54側が故障した場合等に、増速切換機構Bを損壊するの
を防止するための衝撃吸収機構Eが取付けられている。
【0041】かかる衝撃吸収機構Eは、本実施例では、
図6及び図7に示すように、揺動レバー57の先端に連結
ロッド56の先端を摺動自在に挿入する貫通孔を有する駒
片60を設け、連結ロッド56の中途にストッパーナット61
を固着し、同ストッパーナット61と駒片60との間におい
て、連結ロッド56に同心円的にスリーブ62を軸線方向に
移動自在に装着し、同スリーブ62の先端にスリーブ62内
に配設したスプリング63によって前方向に付勢された当
接筒64を設け、同当接筒64の先端によって駒片60を押圧
し、揺動レバー57を揺動可能ととすることによって構成
している。
【0042】次に、上記操作機構Cを操作するための操
舵機構Dの構成について、図8〜図10を参照して説明す
る。
【0043】図中、70は運転席において傾斜状態に設け
た操舵ロッドであり、同操舵ロッド70は、その上端に操
舵ハンドル71を取りつけるとともに、その基端をギアボ
ックスステイ72に取付けたギアボックス73の入力軸に連
結している。
【0044】そして、同ギアボックス73の出力軸には、
操舵ハンドル71の回転に連動して上下揺動する揺動レバ
ー74の基端が連結されており、この揺動レバー74の先端
は、操舵ハンドル71の略直下に配設したピットマンアー
ム支持軸50に固着した揺動レバー75とドラッグロッド76
によって連結されている。
【0045】さらに、ピットマンアーム支持軸50には、
ピットマンアーム77の基端が固着されており、同ピット
マンアーム77の先端は、左側前輪1に取付けた舵取りア
ーム78とドラッグロッド79によって連結されている。
【0046】また、左右前輪1に取付けた舵取りアーム
78, 78は、タイロッド80によって連結されている。
【0047】かかる構成によって、操舵ハンドル71を回
転すると、ドラッグロッド76, ピットマンアーム77, ド
ラッグロッド79, 舵取りアーム78, タイロッド80を介し
て左右車輪1, 1を旋回操作することができる。
【0048】そして、上記操舵作用において、ピットマ
ンアーム支持軸50も必然的に回転することになり、同回
転によって、上記した如く、操作機構Cが作動して、増
速切換機構Bを作動させることになる。
【0049】また、本実施例は、上記構成の他に、所
謂、高低速切換時に増速切換機構Bを作動させないよう
にした構成にも特徴を有するものである。
【0050】以下、図6及び図7を参照して、かかる構
成について説明する。
【0051】即ち、図6及び図7において、90,90 は移
動スリーブ51上に軸線方向に間隔を開けて取付けた規制
プレートである。
【0052】そして、この規制プレート90,90 間には、
中央部を支軸91によって揺動自在に枢支された揺動レバ
ー92の前端が挿入されており、一方、同揺動レバー92の
後端には、一端を前記した操舵機構Dと同じ位置に配置
した高低速切換レバーLに結着したプッシュプル式のイ
ンナーワイヤ93の他端が結着されている。
【0053】そして、高低速切換レバーL (図1参照)
の高速側への切換動作に連動して、インナーワイヤ93を
介して揺動レバー92を揺動し、同揺動によって、移動ス
リーブ51を実線位置から仮想線位置まで移動し、同移動
にともなって、押圧ローラー53も増速切換操作板54との
係合位置 (実線位置) から非係合位置( 仮想線位置)に
移動することになる。
【0054】従って、高速時には、ピットマンアーム支
持軸50が回動しても、押圧ローラー53は、増速切換操作
板54に対して非係合位置にあるので、同操作板54を押圧
して前方へ移動させることはできず、従って、増速切換
機構Bは働かず、前輪1は、道路上での旋回において誤
って倍速旋回することがなく、安全な走行を確保でき
る。
【0055】なお、耕耘作業時等のように、高低速切換
レバーLが低速側にあるときは、移動スリーブ51及び押
圧ローラー53はともに実線で示す位置に移動し、押圧ロ
ーラー53は増速切換操作板54と対応する位置にあるの
で、操舵ハンドル71を切ると、これに連動して押圧ロー
ラー53も揺動し、操作板54を押圧して移動することがで
き、増速切換機構Bを作動させることができる。従っ
て、前輪1を倍速によって旋回することができ、急旋回
させることができる。
【0056】以上述べてきた構成及び作用によって、本
発明は、以下の効果を奏する。
【0057】増速切換機構Bの操作機構Cを、操舵ハ
ンドル71の下方に設けたハンドルギヤボックス72と連結
したピットマンアーム支持軸50に連結することによって
構成したので、操舵ハンドル71と増速切換機構Bとの間
の距離が短くなり、操舵ハンドル71の操作に感応して確
実な操作範囲を得ることができる。
【0058】増速切換機構Bの操作機構Cを、操舵ハ
ンドル71の下方に設けたハンドルギヤボックス73と連結
したピットマンアーム支持軸50に連結することによって
構成したので、従来と異なり、ナックルアーム部から離
隔した位置に操作機構Cを配置することができ、土や草
が操作機構Cに絡みつくのを可及的に防止でき、故障や
作動不能といった事故を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る増速切換機構を具備する前輪舵取
り車両(トラクター)の側面図である。
【図2】同駆動系統図である。
【図3】増速切換機構の配置説明図である。
【図4】増速切換機構の拡大構造説明図である。
【図5】操作機構の構造説明図である。
【図6】同要部拡大説明図である。
【図7】同要部拡大説明図である。
【図8】操舵機構の側面図である。
【図9】同背面図である。
【図10】要部平面図である。
【符号の説明】
A トラクター B 増速切換機構 C 操作機構 D 操舵機構 1 前輪 2 後輪 14 前輪駆動軸 21 フロントアクスルケース 50 ピットマンアーム支持軸 73 ハンドルギヤボックス

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速装置と前輪デフ装置(15)との間に増速
    用デフ機構(40)を介設して、同増速用デフ機構(40)の入
    力部である回転ハウジング(41)を変速装置に連動連結
    し、同増速用デフ機構(40)の一方の出力部であるピニオ
    ン軸(29)を前輪デフ装置(15)に連動連結し、他方の出力
    部である中間回転筒(31)を上記回転ハウジング(41)に係
    脱自在に係合する脱着クラッチと、同中間回転筒(31)の
    回動を減速乃至停止可能の多板クラッチ(37)とに連動連
    結すると共に、上記脱着クラッチと多板クラッチ(37)と
    に、操舵機構(D) のピットマンアーム支持軸(50)を、ピ
    ットマンアーム支持軸(50)と一体的に回動する移動スリ
    ーブ(51)に取付けた上下押圧ローラ(53)(53)と増速切換
    操作板(54)との当接によって連結ロッド(56)を直線的に
    作動させるカム機構(F) を介し連動連結し、操舵機構
    (D) の設定角度以上の操向操作と連動して脱着クラッチ
    と多板クラッチ(37)とを作動させて、ピニオン軸(29)と
    中間回転筒(31)との係合を解除すると共に、中間回転筒
    (31)の回動を減速乃至停止させる増速切換機構を具備す
    る前輪舵取り車両。
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