JP2609450B2 - 農用トラクタの走行伝動構造 - Google Patents

農用トラクタの走行伝動構造

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JP2609450B2 JP62160536A JP16053687A JP2609450B2 JP 2609450 B2 JP2609450 B2 JP 2609450B2 JP 62160536 A JP62160536 A JP 62160536A JP 16053687 A JP16053687 A JP 16053687A JP 2609450 B2 JP2609450 B2 JP 2609450B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は機体前部にエンジン及びこのエンジンの後面
に連結された主クラッチケースを配設するとともに、主
クラッチ機構からの出力を受けて後輪及び前輪に対して
出力するミッションケースを機体後部に配するととも
に、前輪を後輪と略等速で駆動する標準駆動状態と後輪
より高速で駆動する高速駆動状態とに切換可能な前輪駆
動速度切換装置を、ミッションケースから前輪への伝動
系内に介装してある農用トラクタの走行伝動構造に関す
る。
〔従来の技術〕
この種の農用トラクタの走行伝動構造において、前輪
駆動速度切換装置を配置するに、従来は、機体後部に配
設されたミッションケースの前端下部に設けてあった
(例えば、特開昭62−55226号公報参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
したがって、この前輪駆動速度切換装置は機体後部側
に位置することになり、走行機体としては重心が後部側
に片寄り、機体後端に耕耘装置等の作業装置を連結して
元々後重心状態にある傾向をより助長することになって
機体前端のバランスウェイトがより重いものになってい
た。
重量バランスの問題にだけ着目するのなら、前記前輪
駆動速度切換装置を後部のミッションから切り離して機
体前部側に配置すればよいが、これでは機体前部のエン
ジン部や主クラッチケースなどが存在する部位のさらに
下方に大きな前輪駆動速度切換装置の収納ケースが存在
することになる。このようにして機体前部腹下の懐空間
が極端に低くなるということは、農用トラクタとしては
致命的な欠陥であり、結局前記のように機体後部のミッ
ションの前端部に設けることなどの構成が採用されてい
た。
本発明の目的は、走行機体の後重心状態をできるだけ
解消できる状態で前輪駆動速度切換装置を配設し乍ら、
前輪駆動速度切換装置の取付部位を全体的にコンパクト
にまとめて、前後車輪間の懐空間を極力広くかつ地上高
を高く採れる農用トラクタの走行伝動構造を提供する点
にある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために講じた本発明の技術手段
は、機体前部にエンジン及びこのエンジンの後面に連結
された主クラッチケースを配設するとともに、前記主ク
ラッチケースの後面に前輪変速ケースを取付け、前記主
クラッチケースに内装された主クラッチ機構からの出力
を受けて後輪及び前輪の夫々に対して出力するミッショ
ンケースを、前輪変速ケースから離れた機体後部に配設
してある農用トラクタの走行伝動構造において、 [1]まず、本第1発明では、 前記主クラッチケースから機体後方へ向けて延出され
た出力軸の下方に前記ミッションケースの入力軸に伝動
連結される伝動軸を配し、この伝動軸と前記出力軸とを
ギヤ機構で伝動連結するとともに、 前記前輪変速ケース内における前記伝動軸の下方位置
に、機体後部側のミッションケースからの動力を前輪へ
の伝動系に伝える第2伝動軸を設け、その第2伝動軸か
らの動力を受けて、前輪を後輪と略等速で駆動する標準
駆動状態と後輪より高速で駆動する高速駆動状態とに切
換可能な前輪駆動速度切換装置を設け、 さらに、前記前輪駆動速度切換装置の下方に、前記前
輪駆動速度切換装置の動力を受けて前輪への動力を出力
する前輪出力軸を配置して、これらの前輪出力軸、前記
ギヤ機構、及び前記前輪駆動速度切換装置を、前記主ク
ラッチケースの後面に取付けられた前輪変速ケース内に
収容してある点にある。
[2]また、本第2発明では、 前記主クラッチケースから機体後方へ向けて延出され
た出力軸の下方に前記ミッションケースの入力軸に伝動
連結される伝動軸を配し、この伝動軸と前記出力軸とを
ギヤ機構で伝動連結するとともに、 前記前輪変速ケース内における前記伝動軸の下方位置
に、機体後部側のミッションケースからの動力を前輪へ
の伝動系に伝える第2伝動軸を設け、その第2伝動軸か
らの動力を受けて、前輪を後輪と略等速で駆動する標準
駆動状態と後輪より高速で駆動する高速駆動状態とに切
換可能な前輪駆動速度切換装置を設け、 この前輪駆動速度切換装置を、前記第2伝動軸の動力
を増速して第3伝動軸に出力可能な中継用のギヤ部材
と、前記第2伝動軸から中継用のギヤ部材側への動力伝
達を断ってほぼ同速で前記第3伝動軸に動力を伝達可能
なクラッチ機構とから構成するとともに、前記伝動軸に
おける前記ギヤ機構の装着部位よりも主クラッチケース
側部分に、変速動力を迂回させる中継用のギヤ部材を遊
嵌して、この前輪駆動速度切換装置を前記出力軸の下方
に位置させ、 さらに、前記前輪駆動速度切換装置の下方に、前記前
輪駆動速度切換装置の動力を受けて前輪への動力を出力
する前輪出力軸を配置して、これらの前輪出力軸、前記
ギヤ機構、及び前記前輪駆動速度切換装置を、前記主ク
ラッチケースの後面に取付けられた前輪変速ケース内に
収容してある点にある。
[3]また、本第3発明では、 前記主クラッチケースから機体後方へ向けて延出され
た出力軸の下方に前記ミッションケースの入力軸に伝動
連結される伝動軸を配し、この伝動軸と前記出力軸とを
ギヤ機構で伝動連結するとともに、 前記前輪変速ケース内における前記伝動軸の下方位置
に、機体後部側のミッションケースからの動力を前輪へ
の伝動系に伝える第2伝動軸を設け、その第2伝動軸か
らの動力を受けて、前輪を後輪と略等速で駆動する標準
駆動状態と後輪より高速で駆動する高速駆動状態とに切
換可能な前輪駆動速度切換装置を設け、 さらに、前記前輪駆動速度切換装置の下方に、前記前
輪駆動速度切換装置の動力を受けて前輪への動力を出力
する前輪出力軸を配置して、これらの前輪出力軸、前記
ギヤ機構、及び前記前輪駆動速度切換装置を、前記主ク
ラッチケースの後面に取付けられた前輪変速ケース内に
収容してあるとともに、 前記前輪変速ケースの上面側に配設したステアリング
ボックス内のステアリング機構と前記前輪駆動速度切換
装置とを、所定量以上のステアリング操作に基づいて前
記前輪駆動速度切換装置を高速駆動状態に切り換える連
係機構を介して連係させてある点にある。
〔作 用〕
上記構成を採用したことによる作用は次の通りであ
る。
a.前輪駆動速度切換装置は、主クラッチケースの後面に
連結された前輪変速ケース内に収容されることになるの
で、その取付位置が機体前部側になる、走行機体全体の
重心位置をミッションケース前端に取付けられた場合に
比べて前方に移行させることができる。
b.主クラッチケースからミッションケースへ動力を出力
する伝動軸は、主クラッチケースからの出力軸でなくて
それより一段下った位置の伝動軸であるから、この伝動
軸とミッションケース側入力軸とを連結するドライブシ
ャフト等は主クラッチケースの出力軸とミッションケー
ス側入力軸とを直接連結する場合に比べて低く位置する
ことになる。したがって、ドライブシャフト等の上方に
位置する操縦運転部のステップ位置を低くできる。
c.前輪駆動速度切換装置とギヤ機構とは同一の前輪変速
ケース内に収容してあるので、例えば、両者を別個のケ
ースに収容してそのケースどうしを連結する場合に比べ
ても、両ケースの合せ目に夫々に存在する周壁を省くこ
とができ、少なくともその周壁の厚さ分だけは前輪駆動
速度切換装置側ギヤとギヤ機構側のギヤとを近づけるば
かりでなく、前輪駆動速度切換装置とギヤ機構との一部
を互いに上下方向で重複させてより一層前輪変速ケース
のコンパクト化を図ることができる。
d.前輪駆動速度切換装置をギヤ機構より下方でその前輪
駆動速度切換装置より更に下方に前輪出力軸を配置する
構成によって、その前輪出力軸と前輪とを連係するに高
さ方向での段差を少なくでき、前輪出力軸と前輪とを連
係する連係機構において、段差を吸収するに必要なユニ
バーサルジョイント等にかかる負担を少なくできる。
e.前記出力軸を前輪駆動速度切換装置の下方に位置する
一方、後方ミッションケースへの出力用の伝動軸を前輪
駆動速度切換装置の上方に配置する構成によって、その
出力用の伝動軸の高さ位置や、後部のミッションケース
から前輪変速ケースへの伝動軸の配設高さを高くして、
前輪駆動速度切換装置を収容したケースと後輪との間の
懐空間を大きくし、この空間内において他の作業機等を
取り付けるにその昇降量を余裕をもって確保できる。
f.本第2発明では、前記ギヤ機構の装着部位よりも主ク
ラッチケース側における伝動軸部分に、変速動力を迂回
させる中継用のギヤ部材を遊嵌して、前輪駆動速度切換
装置を前記出力軸の下方に位置させるものであるから、
中継用のギヤ部材の支軸を前輪変速ケース内に別途配設
する必要がなく、配設スペースを節約する上で有効であ
り、しかも、そのように中継用のギヤ部材を前記ギヤ機
構の配設範囲と上下方向で大きく重視させた状態に配置
できることにより、より一層前輪変速ケースの小型化を
図ることができる。
g.本第3発明では、前記前輪変速ケースの上面側に配設
したステアリングボックス内のステアリング機構と前記
とを、所定量以上のステアリング操作に基づいて前記前
輪駆動速度切換装置を高速駆動状態に切り換える連係機
構を介して連係させてあるので、前輪駆動速度切換装置
の作動の入り切りを人為的に行う必要がなく、操作性の
面で有利なものである。しかもステアリング操作に連動
して作動するピットマンアームを前輪駆動速度切換装置
に近接して配置できるので、両者を連係する機構も簡単
かつコンパクトに構成しやすい。
〔発明の効果〕
イ.重心を少しでも前方側に移動させて機体前後バラン
スを改善することができとともに、ドライブシャフト位
置を主クラッチケースの出力軸よりも低くして、乗り降
りや居住性の面で優れたフラットな運転部ステップを備
えた農用トラクタを提供できる。
ロ.前輪駆動速度切換装置をギヤ機構に近接して配置す
ることができるので、上述のように前輪駆動速度切換装
置を収容したケースからミッションケースへ向けて出力
する伝動軸の設置位置は低くしながら、前輪駆動速度切
換装置に対するミッションケースからの戻りの動力を伝
える第2伝動軸の位置を対地的に高くして、地上高の低
下を回避することができる。
ハ.しかも、前輪出力軸を前記前輪駆動速度切換装置よ
りもさらに下方に位置させることによって、連動機構の
負担を軽くでき、ユニバーサルジョイントが異音を発生
する点を未然に回避できる。
ニ.本第2発明では、前輪駆動速度切換装置における中
継用のギヤ部材と、主クラッチからミッションケースへ
の伝動系を構成する前記ギヤ機構との前後の位置関係を
も考慮して、前記ミッションケースへの伝動系における
伝動軸部分に、変速動力を迂回させる中継用のギヤ部材
を遊嵌させることにより、中継用のギヤ部材を前記ギヤ
機構の配設範囲と上下方向で大きく重複させた状態に配
置でき、より一層車輪変速ケースの小型化を図ることが
できる。
ホ.本第3発明では、前輪駆動速度切換装置の作動の入
り切りをステアリング操作に連係させて自動的に行うこ
とができ、操作性の面で有利なものであるとともに、ス
テアリング操作と前輪駆動速度切換装置の操作とを連係
する機構も簡単かつコンパクトに構成しやすい。
〔実施例〕
第6図に示すように、機体前部にエンジン(1)、ラ
ジェータ(2)、その後方にステアリングハンドル
(3)及びステップ(50)を備えた操縦運転部(4)、
更にその後方にミッションケース(5)及び耕耘装置等
を昇降可能に連結するリンク機構(6)を備え、これら
諸機器を搭載した走行機体に前後駆動車輪(7),
(8)を配して4輪駆動式農用トラクタを構成してあ
る。
後記する前輪駆動速度切換装置(9)の配置構成につ
いて説明する。
第1図に示すように、エンジン(1)の後面に主クラ
ッチケース(10)を連結するとともに、この主クラッチ
ケース(10)の後面に後記するギヤ機構(49)と前輪駆
動速度切換装置(9)を内装したケースとしての前輪変
速ケース(11)を連結固定してある。この前輪変速ケー
ス(11)の上面にはハンドル操作軸(12)を軸支したス
テアリングギヤボックス(13)が固着されている。
次に、主クラッチから前輪駆動速度切換装置(9)へ
の伝動系を説明すると、第2図に示すように、主クラッ
チ機構(14)を設けた出力軸(15)を主クラッチケース
(10)より突出させて前輪変速ケース(11)内で支承す
るとともに、この前輪変速ケース(11)内に、前記出力
軸(15)の下方に位置して前記ミッションケース(5)
側入力軸(16)に動力伝達する第1伝動軸(17)、及
び、更にその下方にミッションケース(5)から前輪駆
動力を受ける第2伝動軸(18)、並びに、この第2伝動
軸(18)の内端に軸心を一致させた状態でその一端を相
対回転自在に嵌入保持させた第3伝動軸(19)、第3伝
動軸(19)の更に下方に前車軸ケース(20)への前輪出
力軸としての第4伝動軸(21)を夫々配備してある。
前記出力軸(15)に第1ギヤ(22)及び第1伝動軸
(17)に第2ギヤ(23)を取付けて、このギヤ機構(4
9)を介し第1伝動軸(17)に動力伝達を行うととも
に、第1伝動軸(17)よりミッションケース(5)へ伝
達された動力を前輪駆動力として第2伝動軸(18)に伝
達する。一方、第1伝動軸(17)に大小一対の第3ギヤ
(24)と第4ギヤ(25)とを一体形成した中継伝動部材
(26)を遊嵌するとともに、第3伝動軸(19)に摩擦多
板式油圧クラッチ機構(27)を設け、かつ、第2伝動軸
(18)の内端を第5ギヤ(28)に一体形成してある。
ここで、前記油圧クラッチ機構(27)は、前記第3ギ
ヤ(24)と常時咬合する第6ギヤ(29)を形成した油圧
クラッチケース(30)と、この油圧クラッチケース(3
0)と協働して摩擦多板を支持する回動部材(31)と、
一端に摩擦多板に作用するピストン(32)他端に第2伝
動軸(18)の内歯ギヤ(18A)と咬合離脱自在な外歯ギ
ヤを設けたクラッチスリーブ(33)と、から構成されて
いる。更に、第3伝動軸(19)の前端と第4伝動軸(2
1)との後端には夫々第7ギヤ(34)と第8ギヤ(35)
とがスプライン嵌着され、第4伝動軸(21)への伝動構
造が形成されている。
従って、前記クラッチスリーブ(33)を第2伝動軸
(18)の内歯ギヤ(18A)に咬合させると、第2伝動軸
(18)に伝達された動力はクラッチスリーブ(33)を介
して第3伝動軸(19)に伝達され、前輪(7)と後輪
(8)とを略同速で駆動する標準駆動状態を現出させる
とともに、クラッチスリーブ(33)を反対側に操作して
油圧クラッチ機構(27)を作動させると第2伝動軸(1
8)に伝達された動力は前記中継伝動部材(26)及びク
ラッチケース(30)を介して第3伝動軸(19)に伝達さ
れ、前輪(7)と後輪(8)に対して高速で駆動する高
速駆動状態を現出させる。
以上のような前輪駆動速度切換装置(9)に対する操
作機構を詳述する。第3図乃至第5図に示すように、こ
の操作機構は後記するような装置で構成されるが、カセ
ット式に一体にまとめられ、前輪変速ケース(11)の横
側面に対して取付取外し可能である。
まず、この操作機構の取付ケース(36)に対して横向
きの操作軸(37)を枢支するとともに、前記ステアリン
グギヤボックス(13)に軸支されたピットマンアーム
(38)と操作軸(37)に固着された操作アーム(39)と
を機械的に連係する連係機構としてのリンクプレート
(40)で連結して、ステアリング操作によって前記油圧
クラッチ機構(27)を作動させるべく構成してある。前
記操作軸(37)の内部側先端には支持ホルダー(41)が
操作軸(37)の回転を許容する状態で支持されるととも
に、この支持ホルダー(41)と前記取付ケース(36)内
壁面との間に亘って摺動ロッド(42)を架設して、この
摺動ロッド(42)を操作軸(37)の軸心(X)と直交す
る軸心(Y)方向に摺動可能に構成してある。
前記摺動ロッド(42)の一端には支持部材(43)を介
して回転ローラ(44)が取付けられるとともに、操作軸
(37)に対して一体回転可能でかつ前記軸心(X)方向
に摺動自在なカムプレート(45)がスプライン外嵌され
ている。第4図に示すように、このカムプレート(45)
にはこのカムプレート(45)の軸心(X)周りでの回転
によって前記回転ローラ(44)に作用して摺動ロッド
(42)を前記軸心(Y)方向に正逆移動させる小径円孔
部(45b)と大径円孔部(45a)とからなるカム面が形成
されている。
第3図乃至第5図に示すように、前記摺動ロッド(4
2)における前記支持部材(43)とは反対側端部には、
前記前輪駆動速度切換装置(9)のクラッチスリーブ
(33)に作用するシフトフォーク(46)が嵌着されてお
り、このシフトフォーク(46)は支持ホルダー(41)と
シフトフォーク(46)基端部との間に介在された第1ス
プリング(47)と、摺動ロッド(42)とシフトフォーク
(46)基端部との間に介在された第2スプリング(48)
とで中立付勢されるとともに、前記カムプレート(45)
と回転ローラ(44)との接当によって、移動規制されて
いる。
そして第4図に示すように、ステアリング操作量が所
定量以下(回転角40゜以下)である場合には、カムプレ
ート(45)の小径円孔部(45b)が回転ローラ(44)と
対応した位置にあり、この場合には回転ローラ(44)と
小径円孔部(45b)とが離間した状態でシフトフォーク
(46)は第4図に示すように図面上右側に位置し、クラ
ッチスリーブ(33)を前記内歯ギヤ(18A)に咬合させ
て前輪標準状態を現出する。
この標準駆動状態から、ステアリング操作によってピ
ットマンアーム(38)が揺動作動すると、2つの大径円
孔部(45a)の一方が回転ローラ(44)に作用して摺動
ロッド(42)を第3図左方向に移動させ、油圧クラッチ
機構(27)を作動させて高速駆動状態を現出させる。前
記カムプレート(45)にシフトフォークを装備して、こ
のカムプレート(45)を前記操作軸(37)の軸心(X)
方向に移動させて、回転ローラ(44)に対応する位置か
ら退避させると、ステアリング操作を行ってもカムプレ
ート(45)が摺動ロッド(42)を移動させることがな
く、前記シフトフォークが高速駆動状態を規制する機構
を構成する。
〔別実施例〕
前記ケース(11)内には前輪駆動速度切換装置(9)
及びギヤ機構(49)以外のものを収容してもよい。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする
為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構
造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る農用トラクタの走行伝動構造の実施
例を示し、第1図はエンジン・主クラッチケース・前輪
変速ケースとの配置構成を示す側面図、第2図は前輪変
速構造を示す縦断側面図、第3図は前輪変速操作構造を
示す横断平面図、第4図は前輪変速操作構造を示す縦断
側面図、第5図は前輪変速操作構造を示す縦断背面図、
第6図は農用トラクタの側面図である。 (1)……エンジン、(5)……ミッションケース、
(7)……前輪、(8)……後輪、(9)……前輪駆動
速度切換装置、(10)……主クラッチケース、(11)…
…前輪変速ケース、(13)……ステアリングボックス、
(14)……主クラッチ機構、(15)……伝動軸、(16)
……入力軸、(17)……伝動軸、(18)……第2伝動
軸、(21)……前輪出力軸、(26)……中継用のギヤ部
材、(27)……クラッチ機構、(40)……連係機構、
(49)……ギヤ機構。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機体前部にエンジン(1)及びこのエンジ
    ン(1)の後面に連結された主クラッチケース(10)を
    配設するとともに、前記主クラッチケース(10)の後面
    に前輪変速ケース(11)を取付け、前記主クラッチケー
    ス(10)に内装された主クラッチ機構(14)からの出力
    を受けて後輪(8)及び前輪(7)の夫々に対して出力
    するミッションケース(5)を、前輪変速ケース(11)
    から離れた機体後部に配設してある農用トラクタの走行
    伝動構造であって、 前記主クラッチケース(10)から機体後方へ向けて延出
    された出力軸(15)の下方に前記ミッションケース
    (5)の入力軸(16)に伝動連結される伝動軸(17)を
    配し、この伝動軸(17)と前記出力軸(15)とをギヤ機
    構(49)で伝動連結するとともに、 前記前輪変速ケース(11)内における前記伝動軸(17)
    の下方位置に、機体後部側のミッションケース(5)か
    らの動力を前輪(7)への伝動系に伝える第2伝動軸
    (18)を設け、その第2伝動軸(18)からの動力を受け
    て、前輪(7)を後輪(8)と略等速で駆動する標準駆
    動状態と後輪(8)より高速で駆動する高速駆動状態と
    に切換可能な前輪駆動速度切換装置(9)を設け、 さらに、前記前輪駆動速度切換装置(9)の下方に、前
    記前輪駆動速度切換装置(9)の動力を受けて前輪
    (7)への動力を出力する前輪出力軸(21)を配置し
    て、これらの前輪出力軸(21)、前記ギヤ機構(49)、
    及び前記前輪駆動速度切換装置(9)を、前記主クラッ
    チケース(10)の後面に取付けられた前輪変速ケース
    (11)内に収容してある農用トラクタの走行伝動構造。
  2. 【請求項2】機体前部にエンジン(1)及びこのエンジ
    ン(1)の後面に連結された主クラッチケース(10)を
    配設するとともに、前記主クラッチケース(10)の後面
    に前輪変速ケース(11)を取付け、前記主クラッチケー
    ス(10)に内装された主クラッチ機構(14)からの出力
    を受けて後輪(8)及び前輪(7)の夫々に対して出力
    するミッションケース(5)を、前輪変速ケース(11)
    から離れた機体後部に配設してある農用トラクタの走行
    伝動構造であって、 前記主クラッチケース(10)から機体後方へ向けて延出
    された出力軸(15)の下方に前記ミッションケース
    (5)の入力軸(16)に伝動連結される伝動軸(17)を
    配し、この伝動軸(17)と前記出力軸(15)とをギヤ機
    構(49)で伝動連結するとともに、 前記前輪変速ケース(11)内における前記伝動軸(17)
    の下方位置に、機体後部側のミッションケース(5)か
    らの動力を前輪(7)への伝動系に伝える第2伝動軸
    (18)を設け、その第2伝動軸(18)からの動力を受け
    て、前輪(7)を後輪(8)と略等速で駆動する標準駆
    動状態と後輪(8)より高速で駆動する高速駆動状態と
    に切換可能な前輪駆動速度切換装置(9)を設け、 この前輪駆動速度切換装置(9)を、前記第2伝動軸
    (18)の動力を増速して第3伝動軸(19)に出力可能な
    中継用のギヤ部材(26)と、前記第2伝動軸(18)から
    中継用のギヤ部材(26)側への動力伝達を断ってほぼ同
    速で前記第3伝動軸(19)に動力を伝達可能なクラッチ
    機構(27)とから構成するとともに、前記伝動軸(17)
    における前記ギヤ機構(49)の装着部位よりも主クラッ
    チケース(10)側部分に、変速動力を迂回させる中継用
    のギヤ部材(26)を遊嵌して、この前輪駆動速度切換装
    置(9)を前記出力軸(15)の下方に位置させ、 さらに、前記前輪駆動速度切換装置(9)の下方に、前
    記前輪駆動速度切換装置(9)の動力を受けて前輪
    (7)への動力を出力する前輪出力軸(21)を配置し
    て、これらの前輪出力軸(21)、前記ギヤ機構(49)、
    及び前記前輪駆動速度切換装置(9)を、前記主クラッ
    チケース(10)の後面に取付けられた前輪変速ケース
    (11)内に収容してある農用トラクタの走行伝動構造。
  3. 【請求項3】機体前部にエンジン(1)及びこのエンジ
    ン(1)の後面に連結された主クラッチケース(10)を
    配設するとともに、前記主クラッチケース(10)の後面
    に前輪変速ケース(11)を取付け、前記主クラッチケー
    ス(10)に内装された主クラッチ機構(14)からの出力
    を受けて後輪(8)及び前輪(7)の夫々に対して出力
    するミッションケース(5)を、前輪変速ケース(11)
    から離れた機体後部に配設してある農用トラクタの走行
    伝動構造であって、 前記主クラッチケース(10)から機体後方へ向けて延出
    された出力軸(15)の下方に前記ミッションケース
    (5)の入力軸(16)に伝動連結される伝動軸(17)を
    配し、この伝動軸(17)と前記出力軸(15)とをギヤ機
    構(49)で伝動連結するとともに、 前記前輪変速ケース(11)内における前記伝動軸(17)
    の下方位置に、機体後部側のミッションケース(5)か
    らの動力を前輪(7)への伝動系に伝える第2伝動軸
    (18)を設け、その第2伝動軸(18)からの動力を受け
    て、前輪(7)を後輪(8)と略等速で駆動する標準駆
    動状態と後輪(8)より高速で駆動する高速駆動状態と
    に切換可能な前輪駆動速度切換装置(9)を設け、 さらに、前記前輪駆動速度切換装置(9)の下方に、前
    記前輪駆動速度切換装置(9)の動力を受けて前輪
    (7)への動力を出力する前輪出力軸(21)を配置し
    て、これらの前輪出力軸(21)、前記ギヤ機構(49)、
    及び前記前輪駆動速度切換装置(9)を、前記主クラッ
    チケース(10)の後面に取付けた前輪変速ケース(11)
    内に収容してあるとともに、 前記前輪変速ケース(11)の上面側に配設したステアリ
    ングボックス(13)内のステアリング機構と前記前輪駆
    動速度切換装置(9)とを、所定量以上のステアリング
    操作に基づいて前記前輪駆動速度切換装置(9)を高速
    駆動状態に切り換える連係機構(40)を介して連係させ
    てある農用トラクタの走行伝動構造。
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