JP2553904Y2 - 電源切換器 - Google Patents
電源切換器Info
- Publication number
- JP2553904Y2 JP2553904Y2 JP1991018569U JP1856991U JP2553904Y2 JP 2553904 Y2 JP2553904 Y2 JP 2553904Y2 JP 1991018569 U JP1991018569 U JP 1991018569U JP 1856991 U JP1856991 U JP 1856991U JP 2553904 Y2 JP2553904 Y2 JP 2553904Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- contact
- power supply
- main
- auxiliary
- main contact
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Stand-By Power Supply Arrangements (AREA)
- Driving Mechanisms And Operating Circuits Of Arc-Extinguishing High-Tension Switches (AREA)
- Keying Circuit Devices (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、異なる2つの電源を択
一的に切り換えて負荷に接続するための電源切換器に関
する。電源供給の信頼性向上やエネルギーの有効利用等
の観点から、電源を複数系統、通常2系統、備えるとい
うのが近年の傾向である。例えば電灯設備、電動機、各
種電気機器等の負荷を有する工場、ビル等においては、
これまでの商用電源を第1電源とするのに加えて、都市
ガスや排熱等をエネルギー源とする第2電源を備えるよ
うになっている。この第2電源の代表例としてはコージ
ェネレーションシステムにおける発電機電源がある。
一的に切り換えて負荷に接続するための電源切換器に関
する。電源供給の信頼性向上やエネルギーの有効利用等
の観点から、電源を複数系統、通常2系統、備えるとい
うのが近年の傾向である。例えば電灯設備、電動機、各
種電気機器等の負荷を有する工場、ビル等においては、
これまでの商用電源を第1電源とするのに加えて、都市
ガスや排熱等をエネルギー源とする第2電源を備えるよ
うになっている。この第2電源の代表例としてはコージ
ェネレーションシステムにおける発電機電源がある。
【0002】本考案は、負荷への供給電源を、第1電源
から第2電源へまた第2電源から第1電源へ切り換える
ために用いる電源切換器について述べる。
から第2電源へまた第2電源から第1電源へ切り換える
ために用いる電源切換器について述べる。
【0003】
【従来の技術】図6は従来の電源切換器の原理構成図で
ある。本図において、電源切換器は、第1電源P1と負
荷Lの間に接続される第1接触子1と、第2電源P2と
負荷Lの間に接続され、第1接触子1に対し相補的に開
閉する第2接触子2からなる。相補的にとは、第1接触
子1が閉(または開)となるときに第2接触子2が開
(または閉)となることを意味する。いわばトランスフ
ァスイッチを構成する。両者が相補的に開閉することを
表すために図では、第1および第2接触子1,2の間を
一点鎖線でつないで示す。なお、第1および第2接触子
を駆動するための電磁コイル等については、ここでは記
載を省略している。
ある。本図において、電源切換器は、第1電源P1と負
荷Lの間に接続される第1接触子1と、第2電源P2と
負荷Lの間に接続され、第1接触子1に対し相補的に開
閉する第2接触子2からなる。相補的にとは、第1接触
子1が閉(または開)となるときに第2接触子2が開
(または閉)となることを意味する。いわばトランスフ
ァスイッチを構成する。両者が相補的に開閉することを
表すために図では、第1および第2接触子1,2の間を
一点鎖線でつないで示す。なお、第1および第2接触子
を駆動するための電磁コイル等については、ここでは記
載を省略している。
【0004】図7は従来の電源切換器の動作を表すシー
ケンス図である。本図中VL は負荷Lに印加される電圧
波形を表す。VL は実際には交流波形であるが、図では
理解し易いように直流波形で示している。本図のシーケ
ンスでは、まず第1電源P1が負荷Lに接続されてい
て、その後切換指令(1)により、第2電源P2に切り
換えられ、またしばらくして、切換指令(2)により第
1電源P1に戻る、という典型的なモードを表してい
る。
ケンス図である。本図中VL は負荷Lに印加される電圧
波形を表す。VL は実際には交流波形であるが、図では
理解し易いように直流波形で示している。本図のシーケ
ンスでは、まず第1電源P1が負荷Lに接続されてい
て、その後切換指令(1)により、第2電源P2に切り
換えられ、またしばらくして、切換指令(2)により第
1電源P1に戻る、という典型的なモードを表してい
る。
【0005】切換指令(1)が与えられる以前は電源切
換器内の第1および第2接触子1,2は図6に示すよう
な開閉状態になっている。そして、切換指令(1)が電
源切換器に与えられると、該電源切換器内の電磁コイル
の感応時間等による若干の遅延を経た後、第1接触子1
は閉から開となり、第2接触子2は開から閉となる。な
お、切換指令(2)が与えられた後は、上記と全く逆の
状態になる。
換器内の第1および第2接触子1,2は図6に示すよう
な開閉状態になっている。そして、切換指令(1)が電
源切換器に与えられると、該電源切換器内の電磁コイル
の感応時間等による若干の遅延を経た後、第1接触子1
は閉から開となり、第2接触子2は開から閉となる。な
お、切換指令(2)が与えられた後は、上記と全く逆の
状態になる。
【0006】上述した第1および第2接触子1,2の開
閉時における切換わり時間は、図中、t1として示され
ているが、 このt1は通常20〜30msとかなり長く設定
されている。その理由は次のとおりである。図6および
図7を参照すると、第1接触子1が閉から開に向うと
き、その開極直後からしばらくは第1接触子の接点対間
にアークが生ずる。もしこのアークが消えないとする、
実質的に第1接触子1は見かけ上閉のままであり、その
後、第2接触子2が閉になったとすると、第1電源P1
と第2電源P2との間でアーク短絡を生じてしまう。こ
の短絡アーク電流はきわめて大であり、障害を引き起こ
す。この場合、P1の交流電圧位相とP2の交流電圧位
相とが完全に一致しているときは、そのようなアーク短
絡は生じない。しかしながら実際には両者の交流電圧位
相が電源切換時において完全に一致することはまれであ
り、両者の交流電圧の間には位相ずれがある。この位相
ずれのために上記のアーク短絡が生ずることになる。
閉時における切換わり時間は、図中、t1として示され
ているが、 このt1は通常20〜30msとかなり長く設定
されている。その理由は次のとおりである。図6および
図7を参照すると、第1接触子1が閉から開に向うと
き、その開極直後からしばらくは第1接触子の接点対間
にアークが生ずる。もしこのアークが消えないとする、
実質的に第1接触子1は見かけ上閉のままであり、その
後、第2接触子2が閉になったとすると、第1電源P1
と第2電源P2との間でアーク短絡を生じてしまう。こ
の短絡アーク電流はきわめて大であり、障害を引き起こ
す。この場合、P1の交流電圧位相とP2の交流電圧位
相とが完全に一致しているときは、そのようなアーク短
絡は生じない。しかしながら実際には両者の交流電圧位
相が電源切換時において完全に一致することはまれであ
り、両者の交流電圧の間には位相ずれがある。この位相
ずれのために上記のアーク短絡が生ずることになる。
【0007】そこで一般的には、第1接触子1(または
第2接触子2)が開極してから第2接触子2(または第
1接触子1)が閉となるまでの時間を十分長くとり、一
方の接触子の開極時におけるアークが完全に消滅するの
を待って、他方の接触子を閉にしている。このために、
20〜30msの切換わり時間t1が要求されている。
第2接触子2)が開極してから第2接触子2(または第
1接触子1)が閉となるまでの時間を十分長くとり、一
方の接触子の開極時におけるアークが完全に消滅するの
を待って、他方の接触子を閉にしている。このために、
20〜30msの切換わり時間t1が要求されている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】上述した20〜30msの切
換わり時間t1は、負荷Lにとっては電源断(停電)の
時間に相当する。通常、このような20〜30ms程度の時間
の電源断は、一般の電灯負荷や電動機負荷等に何の障害
も生じさせない。ところが、近年、既述した各種電気機
器に、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、
ワードプロセッサ等のOA機器が多く含まれるようにな
った。これらのOA機器は電源断を最も嫌うものであ
り、その時間が長いといわゆるシステムダウンが生じて
しまう。つまり、これらのOA機器には電源の瞬断しか
許容されない。この瞬断は通常10ms程度である。なお、
このような瞬断しか許容しない電気機器は上記のOA機
器以外にも存在する。例えば、自己保持機能を備えたリ
レーシーケンス制御盤等である。
換わり時間t1は、負荷Lにとっては電源断(停電)の
時間に相当する。通常、このような20〜30ms程度の時間
の電源断は、一般の電灯負荷や電動機負荷等に何の障害
も生じさせない。ところが、近年、既述した各種電気機
器に、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、
ワードプロセッサ等のOA機器が多く含まれるようにな
った。これらのOA機器は電源断を最も嫌うものであ
り、その時間が長いといわゆるシステムダウンが生じて
しまう。つまり、これらのOA機器には電源の瞬断しか
許容されない。この瞬断は通常10ms程度である。なお、
このような瞬断しか許容しない電気機器は上記のOA機
器以外にも存在する。例えば、自己保持機能を備えたリ
レーシーケンス制御盤等である。
【0009】かくして、従来の電源切換器においては、
切換わり時間t1が長く、電源の瞬断しか許容しないよ
うな電気機器が負荷Lの中に含まれていると、当該電気
機器の正常動作に支障を及ぼすという問題が生ずる。も
し単純にそのt1を短縮するよう接触子1および2の駆
動機構を調整したとすれば、こんどは、上述した電源間
のアーク短絡という重大な障害を招いてしまう。
切換わり時間t1が長く、電源の瞬断しか許容しないよ
うな電気機器が負荷Lの中に含まれていると、当該電気
機器の正常動作に支障を及ぼすという問題が生ずる。も
し単純にそのt1を短縮するよう接触子1および2の駆
動機構を調整したとすれば、こんどは、上述した電源間
のアーク短絡という重大な障害を招いてしまう。
【0010】したがって本考案は上記問題に鑑み、アー
ク短絡を生じさせることなく、かつ、瞬断しか許容しな
い負荷にも対応し得る電源切換器を提供することを目的
とするものである。
ク短絡を生じさせることなく、かつ、瞬断しか許容しな
い負荷にも対応し得る電源切換器を提供することを目的
とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1は本考案に係る電源
切換器の原理構成図である。本考案に係る電源切換器は
図示する構成を有しており、参照番号11は、第1電源P
1と負荷Lの間に接続される第1主接触子(第1接触子
1に相当)、12は、第2電源P2と負荷Lの間に接続さ
れ、第1主接触子に対し相補的(図中、一点鎖線で示
す)に開閉する第2主接触子(第2接触子2に相当)、
21は、第1主接触子11に並列接続し、かつ、第1主接触
子11に連動(図中、点線で示す)してこれよりも早く
閉、遅く開となる第1補助接触子、22は、第2主接触子
12に並列接続し、かつ、第2主接触子12に連動(図中、
点線で示す)してこれよりも早く閉、遅く開となる第2
補助接触子、31は、第1補助接触子21に直列接続する第
1電流制限素子、32は、第2補助接触子22に直列接続す
る第2電流制限素子である。
切換器の原理構成図である。本考案に係る電源切換器は
図示する構成を有しており、参照番号11は、第1電源P
1と負荷Lの間に接続される第1主接触子(第1接触子
1に相当)、12は、第2電源P2と負荷Lの間に接続さ
れ、第1主接触子に対し相補的(図中、一点鎖線で示
す)に開閉する第2主接触子(第2接触子2に相当)、
21は、第1主接触子11に並列接続し、かつ、第1主接触
子11に連動(図中、点線で示す)してこれよりも早く
閉、遅く開となる第1補助接触子、22は、第2主接触子
12に並列接続し、かつ、第2主接触子12に連動(図中、
点線で示す)してこれよりも早く閉、遅く開となる第2
補助接触子、31は、第1補助接触子21に直列接続する第
1電流制限素子、32は、第2補助接触子22に直列接続す
る第2電流制限素子である。
【0012】さらに好ましくは、第3電流制限素子33を
設ける。この素子33は、第1主接触子11および第2主接
触子12の間の中間接続点と、第1補助接触子21および第
2補助接触子22の間の中間接続点との間に接続する。
設ける。この素子33は、第1主接触子11および第2主接
触子12の間の中間接続点と、第1補助接触子21および第
2補助接触子22の間の中間接続点との間に接続する。
【0013】
【作用】図2は本考案に係る電源切換器の動作説明に用
いるシーケンス図であり、前述した図7に対応する。切
換指令(1)が与えられると、まず第1主接触子11が開
極し、閉から開に変わる。このためVL は点線a1に沿
って下降しようとする。ところが、第1主接触子11より
も遅く開となる第1補助接触子21が遅れて開になるか
ら、図中の実線b1に沿ってVL が下降することにな
る。点線a1のカーブから実線b1のカーブに移る際、
電圧降下が生じている様子が図に示されているがこれ
は、主接触子11が開になった直後で、かつ、補助接触子
21が開になる直前に、第1電源P1と負荷Lの間に第1
電流制限素子31が挿入され、ここで電圧降下が生ずるか
らである。この電流制限素子31は、その後、補助接触子
21が開極した直後におけるアーク電流を抑制する役目を
果す。つまり補助接触子21はアークを伴うことなく開と
なる接触子である。しかし反面、このとき、負荷Lへの
供給電圧は低下してしまう。そこで、負荷Lへの供給電
圧の低下が該負荷の正常動作に支障を及ぼさないように
電流制限素子31(後述の第2電流制限素子32についても
同じ)の値を予め調整しておく。
いるシーケンス図であり、前述した図7に対応する。切
換指令(1)が与えられると、まず第1主接触子11が開
極し、閉から開に変わる。このためVL は点線a1に沿
って下降しようとする。ところが、第1主接触子11より
も遅く開となる第1補助接触子21が遅れて開になるか
ら、図中の実線b1に沿ってVL が下降することにな
る。点線a1のカーブから実線b1のカーブに移る際、
電圧降下が生じている様子が図に示されているがこれ
は、主接触子11が開になった直後で、かつ、補助接触子
21が開になる直前に、第1電源P1と負荷Lの間に第1
電流制限素子31が挿入され、ここで電圧降下が生ずるか
らである。この電流制限素子31は、その後、補助接触子
21が開極した直後におけるアーク電流を抑制する役目を
果す。つまり補助接触子21はアークを伴うことなく開と
なる接触子である。しかし反面、このとき、負荷Lへの
供給電圧は低下してしまう。そこで、負荷Lへの供給電
圧の低下が該負荷の正常動作に支障を及ぼさないように
電流制限素子31(後述の第2電流制限素子32についても
同じ)の値を予め調整しておく。
【0014】引続き、第2主接触子12よりも早く閉にな
る第2補助接触子22が閉となり、図中の実線b2に沿っ
てVL が上昇する。このときの第2補助接触子22の閉極
は第2電流制限素子32を通して行われる。この第2電流
制限素子32の存在により、第1電流制限素子31と併せ
て、P1とP2間の短絡に基づく第1主接触子21でのア
ーク短絡の発生が防止される。そしてこの補助接触子22
の閉極に引続いて本来の第2主接触子12が閉となる。図
中の点線a2は、図7における対応部分のVL に相当す
る。
る第2補助接触子22が閉となり、図中の実線b2に沿っ
てVL が上昇する。このときの第2補助接触子22の閉極
は第2電流制限素子32を通して行われる。この第2電流
制限素子32の存在により、第1電流制限素子31と併せ
て、P1とP2間の短絡に基づく第1主接触子21でのア
ーク短絡の発生が防止される。そしてこの補助接触子22
の閉極に引続いて本来の第2主接触子12が閉となる。図
中の点線a2は、図7における対応部分のVL に相当す
る。
【0015】以上の説明は、第1主および補助接触子1
1, 21が開へ、第2主および補助接触子12, 22が閉へそ
れぞれ切り換わる際の動作(切換指令(1)による)に
ついて述べたが、この逆に、切換指令(2)が与えられ
たとき、すなわち、第2主および補助接触子12, 22が開
へ、第1主および補助接触子21,11が閉へそれぞれ切り
換わる際の動作についても全く同様である。
1, 21が開へ、第2主および補助接触子12, 22が閉へそ
れぞれ切り換わる際の動作(切換指令(1)による)に
ついて述べたが、この逆に、切換指令(2)が与えられ
たとき、すなわち、第2主および補助接触子12, 22が開
へ、第1主および補助接触子21,11が閉へそれぞれ切り
換わる際の動作についても全く同様である。
【0016】図1に示す第3電流制限素子33は、次の役
目を果す。上記の切換指令(1)が与えられた場合を例
にとると、第1補助接触子21が開極するとき、第1電流
制限素子31により、ここでのアークは発生しない筈であ
る。しかし、万一このアークが発生し、かつ、第2主接
触子12が閉になるときまでこのアークが切れずに持続し
たとすると、このアークを介し第1および第2電源P1
およびP2間は短絡する。このような場合に対処すべ
く、第3電流制限素子33を設け、第1電流制限素子31と
併せて、当該アーク短絡の発生を抑圧する。
目を果す。上記の切換指令(1)が与えられた場合を例
にとると、第1補助接触子21が開極するとき、第1電流
制限素子31により、ここでのアークは発生しない筈であ
る。しかし、万一このアークが発生し、かつ、第2主接
触子12が閉になるときまでこのアークが切れずに持続し
たとすると、このアークを介し第1および第2電源P1
およびP2間は短絡する。このような場合に対処すべ
く、第3電流制限素子33を設け、第1電流制限素子31と
併せて、当該アーク短絡の発生を抑圧する。
【0017】結局、図2から明らかなとおり、開極時の
アークを生じさせることなく、従来の切り換わり時間t
1(20〜30ms)が、t2(10ms以下)へとほぼ半減せし
められ、高速の電源切換器が実現されることになる。
アークを生じさせることなく、従来の切り換わり時間t
1(20〜30ms)が、t2(10ms以下)へとほぼ半減せし
められ、高速の電源切換器が実現されることになる。
【0018】
【実施例】図3は本考案に基づく一実施例の結線図であ
り、3相3線式の場合を示している。勿論、単相や3相
4線式の場合にも適用可能である。なお、負荷Lのうち
OA機器等の単相負荷はいずれかの2相の間に接続され
る。本図中、前述した構成要素と同様のものには同一の
参照番号または記号を付して示す(以後の図において同
じ)。
り、3相3線式の場合を示している。勿論、単相や3相
4線式の場合にも適用可能である。なお、負荷Lのうち
OA機器等の単相負荷はいずれかの2相の間に接続され
る。本図中、前述した構成要素と同様のものには同一の
参照番号または記号を付して示す(以後の図において同
じ)。
【0019】本図中の電流制限素子(31, 32, 33)とし
てはそれぞれ抵抗(例えば2Ω)を用いたが、リアクト
ルを用いても構わない。また本図中の補助接触子(21,
22)は、既述のとおり、主接触子(11, 12)よりも早く
閉、遅く開となるいわば早閉遅開形の接触子であるが、
この早閉遅開動作を実現するために、図では“ゲタの
歯”状の構造の接触子として模式的に表している。すな
わち、このゲタの歯(導電体)の存在によって、対応す
る主接触子が閉になるときはこれよりも前に閉になり、
一方、主接触子が開になるときは、これよりも後に開と
なる。しかし、実際には、例えば次のような構造を採用
しており、単純かつ安価にその早閉遅開を実現する。
てはそれぞれ抵抗(例えば2Ω)を用いたが、リアクト
ルを用いても構わない。また本図中の補助接触子(21,
22)は、既述のとおり、主接触子(11, 12)よりも早く
閉、遅く開となるいわば早閉遅開形の接触子であるが、
この早閉遅開動作を実現するために、図では“ゲタの
歯”状の構造の接触子として模式的に表している。すな
わち、このゲタの歯(導電体)の存在によって、対応す
る主接触子が閉になるときはこれよりも前に閉になり、
一方、主接触子が開になるときは、これよりも後に開と
なる。しかし、実際には、例えば次のような構造を採用
しており、単純かつ安価にその早閉遅開を実現する。
【0020】図4は本考案に係る補助接触子およびこれ
と連動する主接触子の構成例を示す図である。本図にお
いて、上側は第1および第2主接触子11, 12であり、下
側は第1および第2補助接触子21, 22である。2つの主
接触子11および12は例えばシーソー形のクランク機構
(絶縁体)により相補的に開閉する。ただし図では簡略
のため一点鎖線でそのシーソー形のクランク機構を表
す。シーソーの中央の支点は41で示し、2つの主接触子
11および12は、図示する実線矢印の方向または点線矢印
の方向に上下動する。
と連動する主接触子の構成例を示す図である。本図にお
いて、上側は第1および第2主接触子11, 12であり、下
側は第1および第2補助接触子21, 22である。2つの主
接触子11および12は例えばシーソー形のクランク機構
(絶縁体)により相補的に開閉する。ただし図では簡略
のため一点鎖線でそのシーソー形のクランク機構を表
す。シーソーの中央の支点は41で示し、2つの主接触子
11および12は、図示する実線矢印の方向または点線矢印
の方向に上下動する。
【0021】また各主接触子の可動接点側にコイルばね
51, 52、接点板ばね61, 62が設けられており、主接触子
が開から閉に向うときは、これらのばね部材を圧縮しな
がら閉成し、これらのばね部材の復元力によって、各接
触子の接点対は弾性をもって接触し合い、良好な接触を
維持する。上述した第1および第2主接触子11, 12の構
造と同様の構造が、第1および第2補助接触子21, 22に
も適用される。したがって42は上述した支点、71, 72は
コイルばね、81, 82は接点板ばねである。
51, 52、接点板ばね61, 62が設けられており、主接触子
が開から閉に向うときは、これらのばね部材を圧縮しな
がら閉成し、これらのばね部材の復元力によって、各接
触子の接点対は弾性をもって接触し合い、良好な接触を
維持する。上述した第1および第2主接触子11, 12の構
造と同様の構造が、第1および第2補助接触子21, 22に
も適用される。したがって42は上述した支点、71, 72は
コイルばね、81, 82は接点板ばねである。
【0022】これら第1および第2補助接触子21, 22
は、第1および第2主接触子11, 12と“連動”して、か
つこれら主接触子11, 12に対し“早閉遅開”動作をす
る。この“連動”を実現するために、支点41と支点42を
同軸上に配置し(図中、点線で表す)、主接触子(11,
12)側のシーソー動作がそのまま補助接触子(21, 22)
側のシーソー動作として伝達されるようにする。
は、第1および第2主接触子11, 12と“連動”して、か
つこれら主接触子11, 12に対し“早閉遅開”動作をす
る。この“連動”を実現するために、支点41と支点42を
同軸上に配置し(図中、点線で表す)、主接触子(11,
12)側のシーソー動作がそのまま補助接触子(21, 22)
側のシーソー動作として伝達されるようにする。
【0023】また上記の“早閉遅開”動作については、
主接触子側の開極ストロークDに対し、補助接触子側の
開極ストロークdを短くすることによって実現する。例
えば、D=14mmに対し、d=12mmである。このため、補
助接触子側には介在物(上記の例によれば2mm厚)91お
よび92が固定接点側に挿入される。例えば第2主接触子
(第1主接触子11に関しても同じ)12が開から閉に向う
とき、これと連動して開から閉に向う第2補助接触子
(第1補助接触子21に関しても同じ)は、開極ストロー
クの違い(D>d)により、当然第2主接触子12よりも
早く閉になる。これにより“早閉”が達成される。な
お、このとき、ばね部材72, 82(52, 62も同じ)は十分
圧縮される。
主接触子側の開極ストロークDに対し、補助接触子側の
開極ストロークdを短くすることによって実現する。例
えば、D=14mmに対し、d=12mmである。このため、補
助接触子側には介在物(上記の例によれば2mm厚)91お
よび92が固定接点側に挿入される。例えば第2主接触子
(第1主接触子11に関しても同じ)12が開から閉に向う
とき、これと連動して開から閉に向う第2補助接触子
(第1補助接触子21に関しても同じ)は、開極ストロー
クの違い(D>d)により、当然第2主接触子12よりも
早く閉になる。これにより“早閉”が達成される。な
お、このとき、ばね部材72, 82(52, 62も同じ)は十分
圧縮される。
【0024】次に第2主接触子12が閉から開に向うと
き、第2補助接触子22も閉から開に向うが、開極ストロ
ークの違い(D>d)により、第2主接触子12の方が開
極し始めても、第2補助接触子22の方は依然閉のままで
あり開極しない。この間、該接触子22の上記ばね部材
(72, 82)は、その可動接点をその固定接点に押しつけ
ている。そして、第2補助接触子22がさらに開き、ばね
部材の復元力が完全に消失したとき(ばねが伸び切った
とき)、開極が始まる。ここに“遅開”が達成さる。し
たがって、ばね部材は、図4の構成例において、少なく
とも第1および第2補助接触子21, 22の側に備えられて
いる必要がある。
き、第2補助接触子22も閉から開に向うが、開極ストロ
ークの違い(D>d)により、第2主接触子12の方が開
極し始めても、第2補助接触子22の方は依然閉のままで
あり開極しない。この間、該接触子22の上記ばね部材
(72, 82)は、その可動接点をその固定接点に押しつけ
ている。そして、第2補助接触子22がさらに開き、ばね
部材の復元力が完全に消失したとき(ばねが伸び切った
とき)、開極が始まる。ここに“遅開”が達成さる。し
たがって、ばね部材は、図4の構成例において、少なく
とも第1および第2補助接触子21, 22の側に備えられて
いる必要がある。
【0025】実験例によれば、主接触子11, 12について
の切換わり時間t1(図2参照)が20msのとき(従来ど
おり)、補助接触子21, 22についての切換わり時間t2
(図2参照)は8〜10msであった。つまり、アーク短絡
を伴わない、8〜10msという高速切換えが確認された。
図5は本考案に係る電源切換器を構成する装置の概観を
表す図であり、正面から見た図である。また3相3線式
に対応したものであり、各3個の抵抗体(電流制限素
子)31, 32および33が合計9個配列されている。図中、
参照番号11および12は第1および第2主接触子の配置を
示し、21および22は第1および第2補助接触子の配置を
示す。補助接触子21, 22が使用状態にあるのは図2にお
いて、t1−t2(t1とt2の差)のわずかな時間で
あり、また、電流制限素子の介在により主接触子側より
も小さい電流を取扱うので、補助接触子は主接触子より
も小容量(小形)でよい。なお、図中の点線で示す部分
11′および12′は、電磁機構部分(図4のMG1,MG
2)ならびに既述のシーソー形のクランク機構部分の配
置を表し、また、21′および22′は既述のシーソー形の
クランク機構部分の配置を表す。
の切換わり時間t1(図2参照)が20msのとき(従来ど
おり)、補助接触子21, 22についての切換わり時間t2
(図2参照)は8〜10msであった。つまり、アーク短絡
を伴わない、8〜10msという高速切換えが確認された。
図5は本考案に係る電源切換器を構成する装置の概観を
表す図であり、正面から見た図である。また3相3線式
に対応したものであり、各3個の抵抗体(電流制限素
子)31, 32および33が合計9個配列されている。図中、
参照番号11および12は第1および第2主接触子の配置を
示し、21および22は第1および第2補助接触子の配置を
示す。補助接触子21, 22が使用状態にあるのは図2にお
いて、t1−t2(t1とt2の差)のわずかな時間で
あり、また、電流制限素子の介在により主接触子側より
も小さい電流を取扱うので、補助接触子は主接触子より
も小容量(小形)でよい。なお、図中の点線で示す部分
11′および12′は、電磁機構部分(図4のMG1,MG
2)ならびに既述のシーソー形のクランク機構部分の配
置を表し、また、21′および22′は既述のシーソー形の
クランク機構部分の配置を表す。
【0026】
【考案の効果】以上詳述したように本考案によれば、20
〜30msという長い電源切換え時間ではシステムダウンを
起こすようなOA機器等を含む負荷が接続される場合に
好適な、すなわち電源の瞬断で切換えを完了できる電源
切換器が実現される。
〜30msという長い電源切換え時間ではシステムダウンを
起こすようなOA機器等を含む負荷が接続される場合に
好適な、すなわち電源の瞬断で切換えを完了できる電源
切換器が実現される。
【図1】本考案に係る電源切換器の原理構成図である。
【図2】本考案に係る電源切換器の動作説明に用いるシ
ーケンス図である。
ーケンス図である。
【図3】本考案に基づく一実施例の結線図である。
【図4】本考案に係る補助接触子およびこれと連動する
主接触子の構成例を示す図である。
主接触子の構成例を示す図である。
【図5】本考案に係る電源切換器を構成する装置の概観
を表す図である。
を表す図である。
【図6】従来の電源切換器の原理構成図である。
【図7】従来の電源切換器の動作を表すシーケンス図で
ある。
ある。
11…第1主接触子 12…第2主接触子 21…第1補助接触子 22…第2補助接触子 31…第1電流制限素子 32…第2電流制限素子 33…第3電流制限素子 71, 72…コイルばね 81, 82…接点板ばね 91, 92…介在物 P1…第1電源 P2…第2電源 L…負荷
Claims (3)
- 【請求項1】 第1電源(P1)および第2電源(P
2)を択一的に切換えて負荷(L)に接続する電源切換
器において、 前記第1電源と前記負荷の間に接続される第1主接触子
(11)と、 前記第2電源と前記負荷の間に接続され、前記第1主接
触子に対し相補的に開閉する第2主接触子(12)と、 前記第1主接触子に並列接続し、かつ、該第1主接触子
に機械的に直結して連動し該第1主接触子よりも早く
閉、遅く開となる第1補助接触子(21)と、 前記第2主接触子に並列接続し、かつ、該第2主接触子
に機械的に直結して連動し該第2主接触子よりも早く
閉、遅く開となる第2補助接触子(22)と、 前記第1補助接触子に直列接続する第1電流制限素子
(31)と、 前記第2補助接触子に直列接続する第2電流制限素子
(32)と、からなることを特徴とする電源切換器。 - 【請求項2】 前記第1主接触子(11)および前記第2
主接触子(12)の間の中間接続点と、前記第1補助接触
子(21)および前記第2補助接触子(22)の間の中間接
続点との間に、第3電流制限素子(33)を接続する請求
項1に記載の電源切換器。 - 【請求項3】 前記第1補助接触子(21)および前記第
2補助接触子(22)の各々における接点対間の開極スト
ローク(d)を、前記第1主接触子(11)および前記第
2主接触子(12)の各々における接点対間の開極ストロ
ーク(D)よりも短く設定し、かつ、少なくとも該第1
および第2補助接触子の各々における前記接点対が相互
に弾性をもって接触し合うためのばね部材(71, 72, 8
1, 82)を有する請求項2に記載の電源切換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991018569U JP2553904Y2 (ja) | 1991-03-26 | 1991-03-26 | 電源切換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991018569U JP2553904Y2 (ja) | 1991-03-26 | 1991-03-26 | 電源切換器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04119939U JPH04119939U (ja) | 1992-10-27 |
JP2553904Y2 true JP2553904Y2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=31905046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991018569U Expired - Fee Related JP2553904Y2 (ja) | 1991-03-26 | 1991-03-26 | 電源切換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2553904Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5149550B2 (ja) * | 2007-06-12 | 2013-02-20 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 微小電気機械システムをベースとするソフトスイッチング |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5438520U (ja) * | 1977-08-18 | 1979-03-14 | ||
JPS618527A (ja) * | 1984-06-25 | 1986-01-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 加熱調理器 |
-
1991
- 1991-03-26 JP JP1991018569U patent/JP2553904Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5438520U (ja) * | 1977-08-18 | 1979-03-14 | ||
JPS618527A (ja) * | 1984-06-25 | 1986-01-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 加熱調理器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04119939U (ja) | 1992-10-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS6026413Y2 (ja) | スイツチング回路 | |
JP2553904Y2 (ja) | 電源切換器 | |
US5296786A (en) | Time delay relay arrangement | |
JP3489859B2 (ja) | 電源切替器 | |
JP3055579B2 (ja) | 電源切換器 | |
JPS61237326A (ja) | 遮断装置 | |
JPH08212879A (ja) | 電源の供給・遮断装置及びこの電源の供給・遮断方法 | |
JPH04354374A (ja) | ハイブリッドスイッチ | |
SU1723627A1 (ru) | Устройство дл симметрировани неполнофазных режимов | |
JP3748607B2 (ja) | 高圧配電線路用光制御開閉器 | |
JPWO2019049325A1 (ja) | 電力変換装置 | |
JP3587768B2 (ja) | 出力切換装置 | |
RU2224344C2 (ru) | Способ снижения потерь электрической энергии в сетях низкого напряжения и устройство для его осуществления | |
CN216646761U (zh) | 一种双速电机试验接线电路及装置 | |
JPH0757594A (ja) | 電気負荷の防護/制御装置 | |
JP2603662B2 (ja) | 回路保護器 | |
JPH03129614A (ja) | 高圧負荷開閉器 | |
JP2799050B2 (ja) | 断路器操作電源切換装置 | |
JP2002101671A (ja) | 系統連系インバータ | |
JPS6314799B2 (ja) | ||
JP2501883Y2 (ja) | 無電圧トリップ回路 | |
SU866651A1 (ru) | Устройство дл автоматического резервировани источника питани трехфазного асинхронного двигател | |
RU1814099C (ru) | Устройство дл электропитани нагрузки | |
JP3335797B2 (ja) | 電動機の制動装置 | |
JPH04168382A (ja) | 開閉器の動作の監視装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |