JP2553199Y2 - 力変換素子 - Google Patents

力変換素子

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JP2553199Y2
JP2553199Y2 JP1991113507U JP11350791U JP2553199Y2 JP 2553199 Y2 JP2553199 Y2 JP 2553199Y2 JP 1991113507 U JP1991113507 U JP 1991113507U JP 11350791 U JP11350791 U JP 11350791U JP 2553199 Y2 JP2553199 Y2 JP 2553199Y2
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厚志 塚田
裕 野々村
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L1/00Measuring force or stress, in general
    • G01L1/18Measuring force or stress, in general using properties of piezo-resistive materials, i.e. materials of which the ohmic resistance varies according to changes in magnitude or direction of force applied to the material

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、圧縮力を電気信号に変
換する、半導体のピエゾ抵抗効果を用いた力変換素子に
関し、特に、Si単結晶体に電流を流しながら前記Si
単結晶体の結晶面に垂直に圧縮力を作用させて、電流の
流れる方向に直交した方向から圧縮力に対応した電圧出
力を取り出す、π′63型力変換素子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体のピエゾ抵抗効果を検出原理とし
た力変換素子の構造としては、起歪材にSi,Ge等の
半導体を接合して起歪材に力を印加するもの、および半
導体に直接力を印加するものに分けられる。また、検出
方法としては、前記半導体への力の印加に伴う抵抗値の
変化を出力として取り出すもの、抵抗変化率の異なるも
のの組合わせによりホイートストンブリッジ出力を得る
もの、また、電流印加方向と電圧検出方向および力の印
加方向が全て直交して設定されたπ′63型といわれるも
の等がある。
【0003】本考案の力変換素子は、前記π′63型の素
子、すなわちピエゾ抵抗効果の電流−電圧直交型検知方
式を用いた素子に関するものである。
【0004】図9に従来の電流−電圧直交型力変換素子
の一例を示す(特願昭62−190409号公報参
照)。この力変換素子1000の構造は、Si単結晶体
1の(110)面の一方の面1aに水平断面形状が正方
形である力伝達ブロック体5を接合し、また、(11
0)面の他方の面1bに支持台座4を接合した構造とな
っている。そして、前記Si単結晶体1の一方の(11
0)面1a上における〈001〉方向から〈1−10〉
方向に+135°回転した方向に一対の入力電極2a,
2bが、また面1a上において前記入力電極2a,2b
から90°回転した方向に一対の出力電極3a,3bが
形成されている。
【0005】この力変換素子1000においては、圧縮
力Wは前記力伝達ブロック体5を介し、前記Si単結晶
体1の(110)面1aに垂直に印加される。そして、
圧縮力Wに対応した力変換素子1000の出力は、入力
電極2a,2bに直交した出力電極3a,3bの電極間
電圧として取り出される。
【考案が解決しようとする課題】上記力変換素子100
0は、Si単結晶体1の(110)面1aに垂直な〈1
10〉方向への力の印加に伴い発生する、〈110〉方
向の垂直応力б3 (б〈110 〉)による出力を得ること
を目的としたものである。この構造の素子1000にお
いては、支持台座4を剛体であると仮定すると、出力電
圧は力を印加した〈110〉方向の応力б3 のみにより
得られ、その場合の出力電圧ΔV′は数式1で表され
る。
【0006】
【数1】 数式1において、bは力伝達ブロック体5の受圧面の出
力電極方向の長さ、ρはSi単結晶体の比抵抗、Jは電
流密度、π′63はピエゾ抵抗係数である。
【0007】ところが、実際の力変換素子においては、
必ず<110>方向の応力б3 以外の応力が発生してし
まう。したがって、実際の素子出力ΔVは数式1では完
全に表現できず、6応力成分の全てを含めた数式2で表
現される。
【0008】
【数2】 このように、前記従来の力変換素子では、б3 以外のб
1 , б2 , б4 , б5, б6 の応力が発生しないものと
して取扱っており、これらによる出力ΔV2 の影響を考
慮した構造となっていない。このため、実際の素子にお
いては、б3 以外の応力成分による出力ΔV2 の負の効
果により、変換効率が低いという問題点を有する。
【0009】その理由を具体例を挙げて説明する。表1
および表2は、それぞれ比抵抗7.8Ω・cmのp型S
i単結晶体および比抵抗11.7Ω・cmのn型Si単
結晶体の各ピエゾ抵抗効果π′の値、および前記支持台
座が従来型の場合の応力ならびに数式1によって求めた
素子出力の符号を示している。
【表1】
【表2】 表1および表2に示すように、前記支持台座の水平断面
形状が正方形の場合には、p型およびn型いずれの場合
でもб3 による出力は負であるが、一方その他の応力に
よる出力(б1 およびびб2 の場合は正、б4 ,б5
よびб6 の場合は零)の合計はp型およびn型いずれの
場合においても正となりб3 による出力と逆符号のた
め、全体として素子出力を低下させることとなる。 (考案の目的) 本考案は、従来の電流−電圧直交型力変換素子に比べ、
力−電気変換効率を上げ、簡易な構造でありながら感度
の優れた力変換素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】本考案は、上記目的を達
成するために、圧縮力が加えられる面として(110)
面の結晶面を有するように形成されたn型Si単結晶体
と、前記n型Si単結晶体の(110)面上に、結晶の
〈001〉方向より135°回転した方向に対向して設
けた一対の第1電極と、その面上において前記入力電極
から90°回転した方向に設けた一対の第2電極からな
り、前記n型Si単結晶体の(110)面の結晶面と接
合され、圧縮力をその結晶面に垂直に伝達する力伝達ブ
ロック体と、前記n型Si単結晶体の、前記力伝達ブロ
ック体の接合された面に対向する面と接合され、このn
型Si単結晶体を支持するための支持台座と、を含む力
変換素子において、前記支持台座は、その水平断面形状
が短軸と長軸とを有する偏平形状であることを特徴とす
る。 (考案の着目点および概念) 実際の力変換素子においては、その出力は前述のように
数式2で表現され、また、従来の力変換素子によれば応
力б3 以外の応力による出力が素子出力を低下させるこ
とが判明した。しかし、我々の研究によれば、応力бの
方向によっては素子出力を増大させる場合があることを
見いだした。すなわち、表2に示したn型Si単結晶体
のπ′66に着目すると、その絶対値が他に比べて顕著に
大きいことがわかる。この現象を積極的に利用し、本来
の応力б3 による出力に他の応力による出力ΔV2 を重
畳させることができれば、素子出力を向上させることが
可能である。
【0010】次に、具体的にこの出力ΔV2 の特徴およ
び大きさについて検討する。
【0011】応力б3 以外の応力成分による出力ΔV2
は、数式3に示すように、応力б3以外の引張り,圧縮
応力(垂直応力)成分による出力ΔVnormalと剪
断応力による出力ΔVshearとの和で表される。
【0012】
【数3】 図9に示す前記力変換素子1000を例にとって説明す
ると、力伝達ブロック体5に力Wを印加したときには、
Si単結晶体1の(110)面1aに平行に応力が発生
することが判明した。この応力を、図2に示すように、
(110)面1aに垂直な任意の主応力面Sを考えて、
この主応力面Sに垂直な応力бb を用いて表現すれば、
前記電極配置からピエゾ抵抗係数π′61= π′62の関係
があるため、ΔV2 は数式3より数式4で表現される。
したがって、素子全体の出力ΔVは数式5で表わされ
る。
【0013】
【数4】
【数5】 数式4および数式5において、θは(110)面1a上
における〈001〉方向をθ=0°として反時計周りに
見た角度である。数式4において、( )内の第1項が
ΔVnormalに相当し、第2項がΔVshear
相当する。また、бb は支持台座の水平断面積がSi単
結晶体上の受圧面積より大きい場合、通常負の値(圧縮
応力)となる。
【0014】図3は、力変換素子にp型Si単結晶体お
よびn型Si単結晶体を用いた場合の、ピエゾ抵抗効果
による出力ΔV2 を数式4によって求め、出力ΔV2
角度θによる依存性を示したものである。この測定にお
いては、図9に示す従来の力変換素子1000と同様の
構成を有する素子をサンプルとして用いた。すなわち、
入力電極が〈001〉方向に対して+135°の角度を
なす方向に設けられたものを用いている。
【0015】図3(A)に示すように、p型Si単結晶
体の場合、(110)面に垂直な応力б3 以外の応力に
よる出力ΔV2 は、ほぼ全域にわたり正の値である。し
かしながら、表1に示すように、p型Si単結晶体にお
いては、応力б3 による出力ΔV′は負の値であるた
め、前記出力ΔV2 の重畳により、力変換素子全体とし
ての検出効率は低下することになる。
【0016】一方、図3(B)に示すように、n型Si
単結晶体を用いた場合、同図中において斜線で示した領
域では、応力б3 以外の応力による出力ΔV2 が負の値
となる。したがって、ΔV2 が負となるようにn型Si
単結晶体を用いた力変換素子の素子構造を設定すること
により、この出力ΔV2 を応力б3 による出力ΔV′
(表2に示すようにΔV′は負の値)に重畳させれば両
者は同符号であるため、素子出力を従来の構造の素子よ
りも大きくすることができる。
【0017】すなわち、支持台座をその水平断面形状が
短軸と長軸とを有する偏平形状、例えば長方形として、
ΔV2 が負の値となる領域のθ方向に長方形の長軸を設
定し、前記応力бb を支持台座の長軸方向へ選択的に合
致させることにより、素子出力を大きくすることができ
る。具体的には、図3(B)に示すように、бb が圧縮
応力、すなわち負の値の場合、ΔV2 が負の値を有しか
つ絶対値が最大となるのはθ=90°±180n°(n
は整数)のとき、すなわち〈1−10〉方向に長方形の
長軸が向く場合であること、ならびに<1−10>方向
に対して±約35°以内、より確実には±約30°以内
においてΔV2 が負の値を有することが判明した。
【0018】また、入力電極が<001>方向から45
°回転した方向に設けられた力変換素子についても、上
述と同様に出力ΔV2 の角度θによる依存性を調べた。
その結果を図4(A)および(B)に示す。同図(A)
はp型Si単結晶体について求めたものであり、同図
(B)はn型Si単結晶体について求めたものである。
【0019】p型Si単結晶体についてみると、図4
(A)に示すように、応力б3 以外の応力によるΔV2
は、ほぼ全域に亘り負の値を示す。そして、表3に示す
ように、応力б3 による出力ΔV′は正の値を示すた
め、このΔV2 の重畳により、力変換素子全体としての
検出効率は低下することが解る。
【0020】これに対し、n型Si単結晶体において
は、図4(B)に示すように、<001>方向に対し±
約35゜の範囲で正の値を示し、応力63による出力Δ
V′(表4に示すようにΔV′は正の値)と前記領域の
出力ΔV2を重畳させることにより、素子出力を大きく
することが可能となる。
【表3】
【表4】(考案の構成) 本考案の主要な力変換素子の構成を図1に示す。同図に
示す力変換素子100は、n型Si単結晶体10の(1
10)面10a上における〈001〉方向から135゜
回転した方向に一対の入力電極12a,12bが、また
同一面上において入力電極12a,12bの方向より9
0゜回転した方向に一対の出力電極14a,14b(一
方のみ図示する)が形成されている。このn型Si単結
晶体10の下面には、水平断面形状が長方形の支持台座
30が、〈001〉方向をθ=0゜としたときに、その
長軸Xが60゜±180n゜≦θ≦120゜±180n
゜(nは整数)となるように、換言すれば〈1−10〉
方向に対して±30゜以内となるように接合されてい
る。ただし、図1では、θ=90゜としてある。また、
前記Si単結晶体10の上面には、水平断面形状が正方
形の力伝達ブロック体20が接合されている。圧縮力W
は力伝達ブロック体20の上面から付加され、Si単結
晶体10の(110)面10aに垂直に印加される。
【作用】この力変換素子100の入力電極12a,12
b間に定電圧を印加、あるいは定電流を流した状態で、
力伝達ブロック体20の上面に力Wを加える。この力W
に対応した出力は出力電極14a,14b(一方のみ図
示する)間より取り出される。
【0021】本考案で特徴的なことは、この力変換素子
100の支持台座30の水平断面形状が短軸と長軸とを
有する偏平形状、例えば長方形であることにより、n型
Si単結晶体10の(110)面10aに垂直な圧縮力
が加わる時に発生する(110)面に平行な応力бb
最大値は、前記支持台座30の長軸X方向に発生する。
また、その長軸Xが〈1−10〉方向から±30°以内
の範囲にあることにより、数式2および図3(B)か
ら、б1,2 の垂直応力および剪断応力б6 による出力の
総和ΔV2 は、応力б3 による出力と同符号の負の値と
なる。したがって、応力б3 による出力ΔV’にこのΔ
2 が重畳され、力変換素子の出力が増大する。その結
果、力−電気変換効率が高く、感度の高い力変換素子を
構成することができる。
【0022】また、本考案において、図6に示すよう
に、n型Si単結晶体10の(110)面10a上にお
ける〈001〉方向から45°回転した方向に一対の入
力電極12a,12bを、またこの入力電極12a,1
2bから90°回転した方向に一対の出力電極14a,
14bを形成する場合においても上述の場合と同様な出
力の重畳効果を得ることができる。すなわち、水平断面
形状が長方形の支持台座30を、その〈001〉方向に
対して長軸Xが−30°±180n°≦θ≦30°±1
80n°(nは整数)となるように接合する。このよう
な構成とすることにより、数式2および図4(B)の結
果から明らかなように、応力б3 による出力ΔV′と応
力б3 以外による出力ΔV2 との符号が同じくなり、上
述の場合と同様に力変換素子の出力を増大させることが
可能となる。
【0023】図5は、上記力変換素子を構成する支持台
座の水平断面(長方形)の短軸と長軸との比(長軸/短
軸)を変化させた場合の出力の変化を示したものであ
る。この場合、入力電極間に電圧5Vを印加して電流を
流し、圧縮力Wとして15kgを加えた。図5に示すよ
うに短軸・長軸比が1.0の従来の場合と比較して、本
考案の力変換素子の出力ΔVは、最大で約20%程度向
上していることが確認された。本考案において支持台座
の短軸・長軸比は、1.0を越えて4.0以下であるこ
とが好ましい。
【0024】上記構成の装置においては、水平断面形状
が長方形の支持台座を用いて説明したが、一方向の径が
他方向の径より長い、すなわち短軸と長軸とを有する偏
平形状、例えば楕円形,菱形,平行四辺形等の他の偏平
形状の支持台座を用いてもよい。
【0025】また、本考案においてn型Si単結晶体と
は、n型Si単結晶体の単体のみならず、p型Si単結
晶体にリン等の不純物を拡散して部分的に形成したn型
結晶部を有する結晶体を含むものとする。
【0026】
【実施例】次に、本考案の実施例について説明する。
【0027】第1実施例 図1に、本考案の第1実施例にかかる力変換素子100
の斜視図を示す。
【0028】n型Si単結晶体10は、比抵抗が約12
Ω・cm、1.5cm平方で厚さ約100μmの直方体
をなし、(110)の結晶面10aを有する。このSi
単結晶体10の下面には、高さ0.5mm、幅3.0m
mおよび奥行き1.5mmの結晶化ガラス製の支持台座
30が接合されている。この支持台座30は水平断面形
状が長方形をなし、その長軸Xは〈1−10〉方向に延
びている。また、前記Si単結晶体10の上面には、
1.0mm平方で高さ0.5mmの結晶化ガラス製の力
伝達ブロック体20が接合されている。そして、前記S
i単結晶体10の(110)面10a上の〈001〉方
向から135°回転した方向に一対の入力電極12a,
12bが、また面10a上においてそれらから90°回
転した方向に一対の出力電極14a,14bが、アルミ
ニウムの真空蒸着により設けられている。
【0029】この力変換素子100の力伝達ブロック体
20に15kgの力Wを印加したときに発生する応力を
FEM解析によって求めたところ、支持台座30の長軸
X方向の応力成分б1 は負であり、圧縮応力が発生して
いることが確認された。また、このときの素子出力ΔV
は、図5に示すように、約130mVであり、短軸・長
軸比が1の従来タイプの約110mVに比べて格段に大
きい。
【0030】第2実施例 図6に、本考案の第2実施例にかかる力変換素子200
の斜視図を示す。
【0031】n型Si単結晶体10は、比抵抗が約12
Ω・cm、1.5mm平方で厚さ約100μmの直方体
をなし、(110)の結晶面10aを有する。前記Si
単結晶体10の下面には、高さ0.5mm、幅4.5m
mおよび奥行き1.5mmの結晶化ガラス製の支持台座
30が接合され、その長軸は〈001〉方向に延びてい
る。また前記Si単結晶体10の上面には、1.0mm
平方で高さ0.5mmの結晶化ガラス製の力伝達ブロッ
ク体20が接合されている。また、前記Si単結晶体1
0の(110)面10a上の〈001〉方向から45°
回転した方向に一対の入力電極12a,12bが、また
面上においてそれらから90°回転した方向に一対の出
力電極14a,14bが、アルミニウムの真空蒸着によ
り設けられている。
【0032】この力変換素子200の力伝達ブロック体
20に15kgの力Wを印加したときに発生する応力を
FEM解析によって求めたところ、支持台座30の長軸
X方向の応力成分б1 は負であり、圧縮応力が発生して
いることが確認された。また、このときの素子出力ΔV
は、約150mVであり、短軸・長軸比が1の従来タイ
プの約110mVに比べて格段に大きい。
【0033】第3実施例 図7に、本考案の第3実施例にかかる力変換素子300
の斜視図を示す。
【0034】n型Si単結晶体10は、比抵抗が約12
Ω・cm、1.0mm平方で厚さ約100μmの直方体
をなし、(110)の結晶面10aを有する前記Si単
結晶体10の下面には、高さ0.5mm、幅2.0mm
および奥行き1.0mmの結晶化ガラス製の支持台座3
0が接合され、その長軸は〈1−10〉方向に延びてい
る。また前記Si単結晶体10の上面には、1.0mm
平方で高さ0.5mmの結晶化ガラス製の力伝達ブロッ
ク体20が接合されている。また、前記Si単結晶体1
0の(110)面10a上の〈001〉方向から135
°回転した方向に一対の入力電極12a,12bが、ま
た面上においてそれらから90°回転した方向に一対の
出力電極14a,14bが、アルミニウムの真空蒸着に
より設けられている。
【0035】本実施例が前記第1実施例と異なるのは、
Si単結晶体10と力伝達ブロック体20とが同一の水
平断面形状および大きさを有し、Si単結晶体10と力
伝達ブロック体20とが完全に重なる状態で積層され、
かつ入力電極12a,12bおよび出力電極14a,1
4bがSi単結晶体10の側面に形成されている点にあ
る。このような構成とすることにより、Si単結晶体1
0上において、受圧面以外に流れる無効な電流分を少な
くすることができる。このため、素子の変換効率はさら
に向上する。
【0036】第4実施例 図8に、本考案の第4実施例にかかる力変換素子400
の斜視図を示す。本実施例においては、幅3.0mm、
奥行き1.5mm、高さ0.10mmのp型Si単結晶
体40の結晶面40a上に、リンを拡散することにより
n型の受圧層42を形成する。前記p型Si単結晶体4
0の下面には、高さ0.5mm、幅3.0mmおよび奥
行き1.5mmの結晶化ガラス製の支持台座30が接合
され、その長軸は〈1−10〉方向に延びている。ま
た、前記n型受圧層42の上面には、1.0mm平方で
高さ0.5mmの結晶化ガラス製の力伝達ブロック体2
0が接合されている。そして、前記p型Si単結晶体4
0の(110)面40a上の〈001〉方向から135
°回転した方向に、一対の入力電極12a,12bおよ
びn型受圧層42へのコンタクトホール16a,16b
が、また面上においてそれらから90°回転した方向
に、一対の出力電極14a,14bおよびn型受圧層4
2へのコンタクトホール18a,18bが、アルミニウ
ムの真空蒸着により設けられている。
【0037】本実施例においては、n型Si単結晶体と
して、p型Si単結晶体にリンなどの不純物を拡散する
ことにより形成したn型結晶部を用いた点に特徴を有す
る。このような構成によれば、Si単結晶体40の水平
断面積の大きさによらず、任意の領域に任意の比抵抗の
n型Si単結晶部を形成でき、また、電流が流れる領域
を規定することができる。
【0038】以上、本考案の好適な実施例についてのべ
たが、本考案はこれらに限定されるものではなく、その
要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0039】例えば、これらの実施例では水平断面形状
が長方形の支持台座について説明したが、б3 以外の応
力σ1 、σ2 、σ6 による出力ΔV2 の効果を大きくす
ることができればよく、その形状は長方形の他に楕円
形、菱形、平行四辺形等の形状であってもよい。また、
支持台座の材質としては、一方向の剛性が大きな材料、
例えばファイバー強化樹脂等を用いても同様な効果が得
られる。
【0040】
【考案の効果】本考案によれば、支持台座を特定の形状
とすることにより、垂直応力б3 による出力とこの応力
б3 以外の応力による出力とを重畳することができ、従
来の電流−電圧直交型力変換素子に比べ、力−電気変換
効率を上げ、簡易な構造でありながら感度の優れた力変
換素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案の第1実施例を概略的に示す斜
視図である。
【図2】図2は、結晶軸方向および主応力面の関係を示
す説明図である。
【図3】図3は、入力電極が〈001〉方向から135
°をなして構成された場合の出力ΔV2 のθに対する依
存性を示す図であり、同図(A)はp型Si単結晶体の
場合を示し、同図(B)はn型Si単結晶体の場合を示
す。
【図4】図4は、入力電極が〈001〉方向から45°
をなして構成された場合の出力ΔV2 のθに対する依存
性を示す図であり、同図(A)はp型Si単結晶体の場
合を示し、同図(B)はn型Si単結晶体の場合を示
す。
【図5】図5は、支持台座の短軸と長軸との比(長軸/
短軸)の変化に伴う出力ΔVの変化を表す図である。
【図6】図6は、本考案の第2実施例を概略的に示す斜
視図である。
【図7】図7は、本考案の第3実施例を概略的に示す斜
視図である。
【図8】図8は、本考案の第4実施例を示し、同図
(A)は斜視図、同図(B)は正面図、同図(C)は平
面図である。
【図9】図9は、従来の力変換素子の一例を示し、同図
(A)は平面図、同図(B)は正面図である。
【符号の説明】
10 n型Si単結晶体 12a,12b 入力電極 14a,14b 出力電極 20 力伝達ブロック体 30 支持台座 40 p型Si単結晶体 42 n型受圧層 X 長軸
フロントページの続き (72)考案者 大村 義輝 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 平2−36573(JP,A)

Claims (6)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮力が加えられる面として(110)
    面の結晶面を有するように形成されたn型Si単結晶体
    と、 前記n型Si単結晶体の(110)面上に、結晶の〈0
    01〉方向より135゜回転した方向に対向して設けた
    一対の第1電極と、その面上において前記第1電極から
    90゜回転した方向に設けた一対の第2電極とを有し、
    これら第1および第2の電極のいずれか一方を出力電極
    とし、他方を入力電極として用いる複数の電極と、 前記n型Si単結晶体の(110)面の結晶面と接合さ
    れ、圧縮力をその結晶面に垂直に伝達する力伝達ブロッ
    ク体と、 前記n型Si単結晶体の、前記力伝達ブロック体の接合
    された面に対向する面と接合され、このn型Si単結晶
    体を支持するための支持台座と、 を含む力変換素子において、 前記支持台座は、その水平断面形状が短軸と長軸とを有
    する偏平形状であり、 前記第1電極が入力電極のとき、前記支持台座の長軸は
    前記n型Si単結晶体の結晶の〈1−10〉方向に対
    し、±35゜の範囲にあり、および 前記第2電極が入力電極のとき、前記支持台座の長軸は
    前記n型Si単結晶体の結晶の〈001〉方向に対し、
    ±35゜の範囲にあ ることを特徴とする力変換素子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記支持台座の水平断面形状をなす偏平形状は、その短
    軸と長軸との比が1.0を越えて4.0以下である力変
    換素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記n型Si単結晶体は、平面的に見て前記支持台座よ
    り小さい面積を有することを特徴とする力変換素子。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、 前記n型Si単結晶体は、平面的に見て前記力伝達ブロ
    ック体より大きな面積を有し、該n型Si単結晶体の上
    面に前記第1および第2電極が形成されていることを特
    徴とする力変換素子。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、 前記n型Si単結晶体は、平面的に見て前記力伝達ブロ
    ック体と同じ形状および大きさを有していて、両者は重
    なる状態で積層され、該n型Si単結晶体の側面に前記
    第1および第2電極が形成されていることを特徴とする
    力変換素子。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、 前記n型Si単結晶体は、p型Si単結晶体にn型の不
    純物を拡散することにより形成されたn型結晶部から構
    成されることを特徴とする力変換素子。
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