JPH0682847B2 - 力変換素子 - Google Patents

力変換素子

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JPH0682847B2
JPH0682847B2 JP62190409A JP19040987A JPH0682847B2 JP H0682847 B2 JPH0682847 B2 JP H0682847B2 JP 62190409 A JP62190409 A JP 62190409A JP 19040987 A JP19040987 A JP 19040987A JP H0682847 B2 JPH0682847 B2 JP H0682847B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、圧縮力を検知する圧縮型ロードセルのような
力変換素子に関する。特にSi単結晶体に電流を流しなが
ら前記Si単結晶体の結晶面に垂直に圧縮力を作用させ
て、電流の流れる方向に直交した方向から圧縮力に対応
した電圧出力を取り出す新規な力変換素子に関するもの
である。
(従来の技術) 従来の力変換素子として代表的な圧縮型ロードセルは、
加えられた圧縮力に対応して生じる起歪体の歪みを、一
般にホイートストンブリッジ回路を形成するよう接着剤
を用いて前記起歪体へ複数貼付して電気的に結線した歪
ゲージへ伝達し、前記歪ゲージの抵抗変化に基づき生じ
る電圧出力の大きさとして検知するよう構成されてい
る。それに用いる歪ゲージも近年においてはSiを中心と
した半導体単結晶よなる半導体歪ゲージが主流を占めて
いる。
第2図は、接着剤を用いて半導体歪ゲージを起歪体に複
数貼付して構成した従来の圧縮型ロードセルの斜視図を
示したもので、10は加えられた圧縮力Wの作用するX方
向に並行して起歪体50の側面50aに接着剤60を用いて貼
付され半導体歪ゲージ、20は前記半導体歪ゲージ10の貼
付されたX方向と直交するY方向へ貼付された半導体歪
ゲージで、図上省略したが、側面50aと相対する側面に
も前記半導体歪ゲージ10,20と同様にして半導体歪ゲー
ジが貼付されており、これらの半導体歪ゲージは温度の
変化に伴う抵抗値の増減がもたらす特性への悪影響を低
減する目的で、ホイートストンブリッジ回路を形成する
よう結線されている。
さて、第2図の圧縮型ロードセルにあって、起歪体50の
頂面50bに加えられた圧縮力Wにより、半導体歪ゲージ1
0には接着剤60を介してX方向に作用した圧縮応力σx
による圧縮歪が、また、半導体歪ゲージ20には接着剤60
を介して起歪体50のポアソシ比νに伴うY方向の伸び歪
が作用し、ピエゾ抵抗効果による抵抗変化がもたらされ
る。
第3図は、第2図の従来の圧縮型ロードセルにおける半
導体歪ゲージ10の抵抗変化について説明するため、半導
体歪ゲージ10を拡大して示した図である。同図におい
て、11,11′は半導体歪ゲージ10の結晶面10aに設けら
れ、圧縮力Wの作用するX方向に形成された一対の相対
する出力電極、12,12′は一対の相対する入力電極で、
この場合、前記出力電極11,11′と兼用されて設けられ
ている。
さて、第3図の半導体歪ゲージ10において、加えられた
圧縮力Wに伴う起歪体の歪みに基づく垂直応力と呼ばれ
る圧縮応力σxが生じることにより、前記半導体歪ゲー
ジ10は、次の(1)式により示されるピエゾ抵抗効果に
よる抵抗変化ΔR/Rを引き起こす。
ΔR/R=π11′・σx ……(1) (1)式において、π11′は第3図の如く出力電極11,1
1′と入力電極12,12′とをX方向に設けた半導体歪ゲー
ジ10のX方向に圧縮応力σxが生じるよう圧縮力Wを加
えた半導体歪ゲージのピエゾ抵抗係数である。一般に半
導体歪ゲージは、前記ピエゾ抵抗係数π11′が最大とな
るよう、例えばp型のSi単結晶体よりなる半導体歪ゲー
ジではX方向が<111>方向となるよう、またn型のSi
単結晶体よりなる半導体歪ゲージではX方向が<100>
方向となるよう設計されている。
以上説明した第3図の半導体歪ゲージを接着剤により起
歪体へ複数貼付して、ホイートストンブリッジ回路を形
成するよう結線してなる第2図の従来の力変換素子とし
て代表的な圧縮型ロードセルにあっては、ここ数年新規
な圧縮力の検知方式を取り入れて構成した例はなく、以
下に述べる欠点を有していた。
(発明が解決しようとする問題点) 問題点 第1に、従来の圧縮型ロードセルは、半導体歪ゲージの
温度の変化に伴う抵抗値の増減がもたらす特性への悪影
響を低減し、加えられた圧縮力に対応し発生する電圧出
力を取り出すため、前記半導体歪ゲージを起歪体に複数
貼付して、ホイートストンブリッジ回路を形成するよう
結線するといった複雑で高いノウハウを要して製造され
ることから、特性のバラツキが大きく、高価なものとな
ることである。
第2に、半導体歪ゲージを起歪体に貼布する製造工程
が、特性上好ましくない接着剤によりなされていること
である。即ち、上記接着剤は起歪体の歪みを確実に半導
体歪ゲージへ伝達する役割を担っているにもかかわら
ず、クリープ,ヒステリシス等の悪影響を招き、さらに
は半導体歪ゲージへの起歪体の歪みの伝達を確実になし
得ないといった問題を引き起こし、圧縮型ロードセルの
信頼性を著しく低減させることになる。
本発明は、上記従来の力変換素子の問題点を解決するこ
と、即ち、温度による特性の変化が少なく、構造が簡単
で製造が容易であり、また、信頼性の高い力変換素子を
得ることを目的とするものである。
問題点の解明(着眼点) 以下、上記の目的を達成するための本発明の力変換素子
に至る着眼点について述べる。
本発明の第1の着眼点は、温度の変化に伴い増減する半
導体歪ゲージの抵抗値がもたらす特性への悪影響を低減
するために、従来は複数の半導体歪ゲージを用いてホイ
ートストンブリッジ回路が結線されていたが、これに代
えて1つのSi単結晶体で複数の歪みゲージを構成しよう
とする点である。
そのための手段として、1つのSi単結晶体に一対の出力
電極と入力電極とを交差して設け、望ましくは直交する
方向に相対して設ける構成とする。
第4図は、この第1の着眼点を詳しく説明するために示
した図で、1は結晶面1aが矩形(正方形を含む)となる
よう切り出した厚みと不純物濃度が均一なSi単結晶体、
11,11′は前記Si単結晶体の中心線Yより相等しい距離
として中心線X上に距離bを隔てて設けた一対の相対す
る出力電極、12, 12′は中心線Xより相等しい距離と
して中心線Y上に距離aを隔てて設けた一対の相対する
入力電極である。
このように、出力電極11,11′と入力電極12,12′とをSi
単結晶体1に設けることにより、11と12,12と11′,11′
と12′,12′と11との間の各抵抗値を相等しくでき、ま
た、Si単結晶体1の厚みと不純物濃度とが均一であるこ
とから、温度の変化に対する前記の各抵抗値もほぼ等し
くできる。
従って、入力電極12,12′よりSi単結晶体1に電流を流
し、出力電極11,11′より電圧出力を取り出すようにに
した場合のオフセット電圧は、温度の変化に左右される
ことなくほぼ零として維持されることになり、単一のSi
単結晶体1が前述した従来の複数の半導体歪ゲージに置
き換わることで第1の問題点が解決できる。
しかし、前記第1の着眼点によるSi単結晶体を用いたと
しても、前記Si単結晶体を起歪体へ貼付してなる従来の
力変換素子と同様、圧縮力に比例した起歪体の圧縮歪と
して検知する限りにおいては、接着剤を用いてSi単結晶
体への起歪体の歪みを伝達することにに変わりはなく、
接着剤に起因する第2の問題点は解決されない。
そこで本発明者らは、従来の圧縮型ロードセルにおける
圧縮力の検知方式によらず、第1の着眼点によるSi単結
晶体へ、さらに詳しく述べれば、前記Si単結晶体の結晶
面に直交するよう圧縮力を作用させた時の圧縮歪に基づ
くSi単結晶体のピエゾ抵抗効果を利用して圧縮力を検知
する新規な検知方式を取り入れた力変換素子として構成
することにより、第2の問題点が解決できることに着眼
した。
第5図は、支持基台300の頂面300aに接合固定され、面
積Aを有する結晶面1a全面に垂直に圧縮力Wが作用した
ことにより圧縮応力σz(=W/A)を生じた第4図のSi
単結晶体1を示すとともに、前記Si単結晶体1にて得ら
れる電圧出力の基本原理を説明するために示した斜視図
で、第4図のSi単結晶体1と同一材料には同一符号を付
し、その説明を省略する。
同図において、支持基台300は加えられた圧縮力Wによ
りSi単結晶体1に生じる圧縮応力σz以外のピエゾ抵抗
係数π63′の有効な利用を妨げる応力等を感知しないよ
う、圧縮力σzの生じるZ方向に十分な剛性を備えるよ
う配慮されている。上記支持基台300とSi単結晶体1と
の接合固定は、クリープまたはヒストリシス等の特性へ
の悪影響をもたらすことが懸念される接着剤を用いない
手段にてなされていることが望ましく、例えば絶縁性材
料よりなる支持基台300を用いて、静電接合方法によりS
i単結晶体1と接合固定することが考えられる。
しかし、上記支持基台300を構成する材料は絶縁性材料
に限らず、目的とするSi単結晶体1の確実な支持をな
し、Si単結晶体1に流す電流と取り出す電圧出力とに悪
影響を及ぼさない限りにおいては、導電性材料または半
導体材料を用い、静電接合方法以外の手段にて接合固定
されていても本質的に問題ない。
このように、Si単結晶体1を支持基台300に接合固定す
ることにより、Si単結晶体1の結晶面1aに垂直に圧縮力
Wが作用した場合、前記Si単結晶体1には単純な圧縮応
力σzのみが生じ、ピエゾ抵抗係数π63′を有効に利用
できる。
さて、第5図の如くY方向に設けた入力電極12,12′よ
りSi単結晶体1に電流を流し、距離bを隔ててX方向に
設けた出力電極11,11′より電圧出力ΔVを取り出すよ
うにして結晶面1aに垂直に圧縮力Wが加えられたことに
より、圧縮応力σzが生じたSi単結晶体1において得ら
れる電圧出力ΔVは、次の(2)式により書き表わされ
る。
ΔV=b・ρ・J2・π63′・σz ……(2) (2)式において、ρはSi単結晶体1の比抵抗、J2は電
流密度、π63′はピエゾ抵抗係数である。
従って、第5図のSi単結晶体1にてピエゾ抵抗係数
π63′に基づく電圧出力ΔVが実用上十分な大きさを持
つならば、第2の問題点が解決できる。
(問題点を解決するための手段) 上記着眼基づきなされた本発明の力変換素子は、 圧縮力が加えられる面として(110)面の結晶面を有す
るよう形成されたSi単結晶体と、 前記Si単結晶体上に結晶の<001>方向より45゜の方向
に対向して設けた一対の第1の電極と、<10>方向
より45゜の方向に対向して設けた一対の第2の電極とか
らなり、これら第1および第2の電極の一方を出力電極
とし、他方を入力電極として用いる複数の電極と、 前記Si単結晶体の(110)面の結晶面と接合され、圧縮
力をその結晶面に垂直に伝達する台座と 前記Si単結晶体の前記台座の接合された面に対向する面
と接合され、そのSi単結晶体を支持するための支持基台
と、 を備えている。
そして、本発明の一態様によれば、前記第1の電極およ
び第2の電極の少なくとも一方が、前記Si単結晶体の側
面に配置されたことを特徴とする(第4図)。
また、本発明の他の態様によれば、前記第1の電極およ
び第2の電極の少なくとも一方が、前記Si単結晶体の
(110)面の結晶面に配置されたことを特徴とする(第
9図)。
以下、上記構成について図面を用いてさらに詳細に説明
する。
第5図のSi単結晶体1において、電圧出力ΔVを得るた
めに不可欠なピエゾ抵抗係数π63′について、本発明者
らは代表的な次の4つの結晶面(100),(110),(11
1),(211)を有するSi単結晶体1について出力電極1
1,11′を設ける方向を変えて計算した。
この結果、(100),(111),(211)の場合、いずれ
の方向に出力電極を設けてもピエゾ抵抗係数π63′は零
となり、一方、(110)では出力電極を<001>方向より
45゜方向または<10>方向より45゜の方向に設ける
ことで絶対値が相等しく、最大のピエゾ抵抗係数π63
が存在することが判明した。
第6図は、比抵抗7.8Ω−cmのp型(110)面Si単結晶体
の前記ピエゾ抵抗係数π63′の計算結果を示したもの
で、出力電極を<001>方向より45゜の方向または<1
0>方向より45゜の方向に設けることで、最大のピエ
ゾ抵抗係数π63′の存在することがわかる。
従って、第5図の支持基台300に接合固定されたSi単結
晶体1において、結晶面1aが(110)面となるよう切り
出し、一対の相対する出力電極11,11′とを<001>方向
より45゜の方向に設け、後述する加圧手段を備えるとい
うような新規な圧縮力の検知方式を構成することで、本
発明の目的とする安価で信頼性の高い力変換素子が実現
できる。
なお、上記(110)面のSi単結晶体に設ける一対の相対
する出力電極と入力電極とは、出力電極を<10>方
向より45゜の方向に、また、入力電極<001>方向より4
5゜の方向に設けた場合でも、ピエゾ抵抗係数π63′を
同様に利用でき、本発明の目的とする力変換素子が実現
できることに変わりはなく、前記<001>,<10>
なる結晶方向は(110)面のSi単結晶体における代表的
な結晶方向を示したもので、これらの結晶方向と等価な
結晶方向においては全く同様に考えることができる。
そして、第5図のSi単結晶体1に設けた一対の相対する
出力電極11,11′と入力電極12,12′とは、Si単結晶体1
の側面に設けるよう示したが、これに限らず、前記出力
電極と入力電極とは少なくとも一方が結晶面1a上の圧縮
力の作用しない領域に配置されても全く問題ない。
また、第6図ではp型Si単結晶体1のピエゾ抵抗係数π
63′を示したが、勿論n型(110)面Si単結晶体にあっ
ても前記ピエゾ抵抗係数 π63′は、第7図の如くp型
の場合と同等の大きさを有して同様に存在する。
さらに、(110)面のp型および型のGe単結晶体にあっ
てもSi単結晶体と同様に実用上十分な大きさを有するピ
エゾ抵抗係数π63′が存在する。
さて、周知のように、Si単結晶体は機械的にも優れた強
度と弾性領域とを備えた材料である。しかし、前記Si単
結晶体に1点に集中して圧縮力が作用した場合、機械的
に優れた強度を備えていると言えども簡単に破壊してし
まうことは言うまでもない。
従って、支持基台300に接合固定された第5図のSi単結
晶体1を用いて力変換素子を構成するにあたっては、圧
縮力の伝達材料とSi単結晶体1の結晶面1aと接触面積が
極めて小さくなるようにして、Si単結晶体1の結晶面1a
に垂直に、集中して圧縮力が加わるよう構成することは
避けなければならない。
そこで本発明者らは、第5図のSi単結晶体1を用いて力
変換素子を構成するうえでの加圧方法に鑑み、Si単結晶
体1の結晶面1aに垂直に加えられる圧縮力が集中して加
わることのないよう、即ち圧縮力を常に分散して結晶面
1aに伝達する台座をSi単結晶体1の結晶面1aに接合固定
して、本発明の目的とする力変換素子を構成することに
した。
第1図は、第5図の支持基台300に接合固定されたSi単
結晶体1の結晶面1aに加えられた圧縮力Wを分散して伝
達する台座310が接合固定された本発明の力変換素子の
基本構造を示す平面図と側面図である。
同図において、台座310は頂面310aに加えられた圧縮力
Wを分散してSi単結晶体1の結晶面1aに伝達するため、
結晶面1aと台座310の接合面310bとが接合固定された接
合領域(接合面の面積)の外接円の半径d/2以上の高さ
Cを有している。
このように、高さCを有することにより、例えば台座31
0の頂面310aに集中し、Si単結晶体1の結晶面1aに垂直
に圧縮力Wが加わった場合でも、実用上は十分に前記圧
縮力Wを分散してSi単結晶体1の結晶面1aに伝達できる
ことから、Si単結晶体1に生じる圧縮応力σzは、Si単
結晶体の破壊応力に対して十分小さなものとなる。
ただし、台座310の高さCに関しての上限は、圧縮力W
に対して座屈を生じないこと、また圧縮力Wを分散して
Si単結晶体1に伝達し、電圧出力ΔVを得る場合の効率
を低減させない範囲として制約されることは言うまでも
ない。
なお、Si単結晶体1の結晶面1aに加えられる圧縮力が相
等しい場合は、台座310の接合面310bの大きさにより決
まる結晶面1aとの接合領域の大小に左右されず、得られ
る電圧出力は変わらない。
さらに、台座310とSi単結晶体1とが接合固定されたこ
とから、構成した力変換素子は引張力をも検知できる
が、一般に材料および接合固定部分の引張りに対する破
壊強度は圧縮の場合に反して極度に低下し、検知可能な
引張り力の範囲が制約され、圧縮の場合に反して小さく
なることは勿論である。
(作用および効果) 次に、本発明の基本構造を示す第1図の力変換素子にて
加えられた圧縮力に伴う電圧出力が得られる作用を簡単
に説明する。
加えられた圧縮力Wは、Si単結晶体1に流れる電流に対
し悪影響を及ぼさない、望ましくは絶縁材料よりなる台
座310により、Si単結晶体1のAなる面積を有する結晶
面1aに分散され伝達されることから、Si単結晶体1に圧
縮応力σz(=W/A)が生じる。
ここで、Si単結晶体1の結晶面1aが、出力電極11,11′
を設けた対向する辺の距離をb、入力電極12,12′を設
けた対向する辺間の距離をaとした矩形板として切り出
され、入力電極12および12′間にVなる電圧が印加され
ていると仮定すれば、(2)式をもとに次の(3)式に
て簡単に書き表わすことのできる電圧出力ΔVが出力電
極1,11′より取り出される。
ΔV=b/a・V・π63′・σz ……(3) 以上のように、圧縮力Wに比例した電圧出力ΔVが極め
て簡単に得られるわけである。ここで、面積Aの結晶面
1aに対し、例えば(1/4)Aなる面積の接合面310bを有
する台座310が接合固定された場合には、Si単結晶体1
に生じる圧縮応力σzが4倍の大きさとなるが、実際に
4σzなる圧縮応力の生じたSi単結晶体1の結晶面1aの
面積が1/4に減じたことに基づき、出力電極11,11′より
取り出される電圧出力ΔVは変わらない。
従って、製造の容易さを無視し、Si単結晶体の破壊のみ
に着目すれば、第1図の場合、Si単結晶体1の結晶面1a
に全面にわたり圧縮力Wが分散して加わるようにして、
さらに、圧縮力Wを分散させるに必要な実用上十分な高
さCを有する台座310をSi単結晶体1の結晶面1aに接合
固定するのが望ましいと言える。
次に、本発明の力変換素子によりもたらされる効果につ
いて説明する。
従来の力変換素子は、前述のように、ホイートストンブ
リッジ回路を形成するよう複数の半導体歪ゲージを起歪
体へ接着剤を用いて貼付し、電気的に結線して構成した
もので、その製造において、特に半導体歪ゲージの貼付
に際しては高いノウハウを必要とする複雑なものとな
り、構成した圧縮型ロードセルも高価なものであった。
また、特性上も上記接着剤に起因する悪影響は避けられ
ず、より特性の良い構造が簡単で安価なものが望まれ
た。
本発明の力変換素子は、圧縮力の伝達材料である台座を
介して圧縮力をSi単結晶体の結晶面へ加えるよう構成し
たことにより、上記従来の力変換素子のように接着剤の
もたらす特性への悪影響および起歪体のもたらす特性へ
の影響はなく、圧縮力に対するSi単結晶体のピエゾ抵抗
効果を有効に利用でき、圧縮力に比例した電圧出力を得
ることができる。
また、本発明によれば、1つのSi単結晶体がホイートス
トンブリッジ回路の機能を備えているので、圧縮型ロー
ドセルにて代表される従来の力変換素子における複数の
半導体歪ゲージの代わりに前記Si単結晶体に置き換える
ことができ、構造の簡単な安価な力変換素子が製造可能
である。
さらに、Si単結晶体を用いて構成した本発明の力変換素
子は、前記Si単結晶体がp−n接合領域を有していない
ことから、高温の領域に至るまで十分な性能を発揮でき
る利点がある。
(実施例の説明) 次に、本発明の実施例について説明する。
第8図は、本発明の第1の実施例として製造した力変換
素子1000の斜視図を示すものである。
第8図において、1は比抵抗約10Ω−cm、1mm平方で厚
さ0.2mmの結晶面が(110)のp型Si単結晶体で、前記Si
単結晶体1と熱膨張係数の近接した1mm平方で高さ1mmの
結晶化ガラスよりなる支持基台300へ静電接合されてい
る。
また、310は前記Si単結晶体1の結晶面へ、支持基台300
と同様静電接合された1mm平方で高さ1mmの結晶化ガラス
よりなる台座である。
また、同図において、11はSi単結晶体1より電圧出力を
取り出すため、<001>方向より45゜の方向に約0.2mmの
幅11wでアルミを真空蒸着して設けた出力電極で、同上
省略したが、反対面にも相対する出力電極11′が一対を
なすように設けられている。
さらに、12はSi単結晶体1に電流を流すため、<110>
方向から45゜の方向に約0.9mmの幅12wでアルミを真空蒸
着して設けた入力電極で、同上省略したが、反対面にも
相対する入力電極12′が一対をなすように設けられてい
る。
第10図においてAは、第8図に示す本発明の第1の実施
例の力変換素子1000におけるSi単結晶体1の1対の入力
電極12,12′間に電圧1Vを印加して電流を流し、圧縮力
Wを15kgまで加えて得られた電圧出力の大きさを示した
もので、この第1の実施例の力変換素子1000が、圧縮力
に比例した直線的で実用的な電圧出力を得ることがわか
る。
第9図は、本発明の第2の実施例による力変換素子2000
を示す平面図と側面図で、第8図の第1実施例と異な
り、一対の相対する出力電極と入力電極とをSi単結晶体
の結晶面上に設けたものである。
第9図において、Si単結晶体1は結晶面1aの広さを1.7m
m平方とし、高さ1mmのパイレックスガラスよりなる支持
基台301に静電接合したもので、設けた出力電極11,11′
と入力電極12,12′との形状,寸法がやや異なってはい
るものの、基本的には第5図のSi単結晶体1との相違は
ない。
第10図のBは、第9図の力変換素子2000におけるSi単結
晶体1の1対の入力電極12,12′間に電圧1Vを印加して
電流を流し、圧縮力Wを15kgまで加えて得られた電圧出
力の大きさを示したもので、この第2の実施例の力変換
素子2000も、第1の実施例と同様直線的な電圧出力が得
られていることがわかる。
以上の実施例にて説明したように、<001>方向より45
゜の方向に一対の相対する出力電極を、<10>方向
より45゜方向に一対の相対する入力電極とを設けた結晶
面が(110)のSi単結晶体を用い、台座を介して前記結
晶面に垂直に圧縮力が加えられるようにしたことで、Si
のピエゾ抵抗効果を有効に利用した力変換素子が実現で
きた。
なお、前記第1の実施例および第2の実施例では、Si単
結晶体を結晶化ガラス等の絶縁性材料よりなる支持基台
と台座とでサンドイッチするよう静電接合して力変換素
子を構成したが、前記支持基台は圧縮力が作用したとき
の圧縮応力以外の他の応力よる悪影響をSi単結晶体にも
たらさぬよう確実に支持し、台座は検知する圧縮力を確
実にSi単結晶体へ伝達するものであれば、前述したよう
に絶縁性材料に限定されず、静電接合以外の方法にて接
合固定されてもよい。
また、本発明の力変換素子を構成するSi単結晶体に設け
る出力電極と入力電極とは一対の相対するものとして説
明したが、必ずしもこれに限らず、基本的にホイートス
トンブリッジ回路機能を備えるよう、望ましくは直交す
る方向に設ければよく、例えば第11図の変形例に示すよ
うにオフセツト電圧をさらに零に調整するために、出力
電極を変形して設けてもよい。
即ち、第11図において、オフセット電圧調整用電極11″
を設け、出力電極11′との間にオフセット電圧調整用の
可変抵抗器70を接続し、可変抵抗器70の抵抗値を加減し
て、Si単結晶体1のオフセット電圧を調整することによ
り、Si単結晶体1のオフセット電圧をより厳密に零とし
て調整できる。
しかし、オフセット電圧の調整に関しては、外部抵抗を
用いて、例えば第9図において出力電極11′と入力電極
12′との間か、または出力電極11′と入力電極12との間
に前記外部抵抗を挿入することでも簡単に零として調整
できる。
さらに、本発明の力変換素子を構成しているSi単結晶体
において、前記Si単結晶体の不純物濃度が約5×1018/c
m3、または約2×1020/cm3となるように制御したp型の
Si単結晶体を用い、一定の電流を入力電極に印加するこ
とで得られる電圧出力が温度に対して常に一定となる、
いわゆる自己感度補償タイプのものとして本発明の力変
換素子が実現できることになる。
なお、本発明の力変換素子を構成している(110)面のS
i単結晶体は、Siウエハをもとに切り出すよう説明した
が、これに限らず、例えば絶縁性基板等を用いてエピタ
キシャル成長技術により形成したSi層を利用しても、ほ
ぼ同等の効果を得ることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の力変換素子の基本構造を示す平面図と
側面図、第2図は圧縮型ロードセルにて代表される従来
の力変換素子を示す斜視図、第3図は第2図の従来の力
変換素子を構成している半導体歪ゲージの拡大図、第4
図は本発明の第1の着眼点を示す説明図、第5図は本発
明の力変換素子を構成するSi単結晶体にて得られる電圧
出力の基本原理を説明するための図、第6図はp型(11
0)面のピエゾ抵抗係数π63′を示す図、第7図はn型
(110)面のピエゾ抵抗係数π63′を示す図、第8図は
本発明の第1の実施例を示す斜視図、第9図は本発明の
第2の実施例を示す平面図と側面図、第10図は本発明の
実施例として示した力変換素子の特性を示す図、第11図
は他の変形例を示す図である。 1……本発明の力変換素子を構成するSi単結晶体、11,1
1′……出力電極、12,12′……入力電極、300,301……
支持基台、310……台座、1000,2000……本発明の力変換
素子、10,20,30,40……半導体歪ゲージ、50……起歪
体、60……接着剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 貞幸 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 松井 正行 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 審査官 河本 充雄

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮力が加えられる面として(110)面の
    結晶面を有するよう形成されたSi単結晶体と、 前記Si単結晶体上に結晶の<001>方向より45゜の方向
    に対向して設けた一対の第1の電極と、<10>方向
    より45゜の方向に対向して設けた一対の第2の電極とか
    らなり、これらの第1および第2の電極の一方を出力電
    極とし、他方を入力電極として用いる複数の電極と、 前記Si単結晶体の(110)面の結晶面と接合され、圧縮
    力をその結晶面に垂直に伝達する台座と、 前記Si単結晶体の前記台座の接合された面に対向する面
    と接合され、そのSi単結晶体を支持するための支持基台
    と、 を備えたことを特徴とする力変換素子。
  2. 【請求項2】前記第1の電極および第2の電極の少なく
    とも一方が、前記Si単結晶体の側面に配置されたことを
    特徴とする特許請求の範囲(1)項記載の力変換素子。
  3. 【請求項3】前記第1の電極および第2の電極の少なく
    とも一方が、前記Si単結晶体の(110)面の結晶面に配
    置されたことを特徴とする特許請求の範囲(1)項記載
    の力変換素子。
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