JP2552583Y2 - 炉壁材 - Google Patents
炉壁材Info
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- JP2552583Y2 JP2552583Y2 JP1992015329U JP1532992U JP2552583Y2 JP 2552583 Y2 JP2552583 Y2 JP 2552583Y2 JP 1992015329 U JP1992015329 U JP 1992015329U JP 1532992 U JP1532992 U JP 1532992U JP 2552583 Y2 JP2552583 Y2 JP 2552583Y2
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- JP
- Japan
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- material layer
- substrate
- furnace wall
- heat insulating
- refractory material
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- Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えばセメントキルン
のダクト等に内張りされるパネル状の炉壁材に関する。
のダクト等に内張りされるパネル状の炉壁材に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば高温の排気ガスが流れるセメント
キルンのダクトにあっては、金属製のシェルを保護する
ために、そのシェルの内面に、耐熱性及び耐磨耗性に優
れた耐火物製の炉壁材を内張りすることが行われる。こ
の種の炉壁材として、近年では、鉄板と耐火材とを一体
化した図6に示すようなパネル状の炉壁材1が供されて
いる。
キルンのダクトにあっては、金属製のシェルを保護する
ために、そのシェルの内面に、耐熱性及び耐磨耗性に優
れた耐火物製の炉壁材を内張りすることが行われる。こ
の種の炉壁材として、近年では、鉄板と耐火材とを一体
化した図6に示すようなパネル状の炉壁材1が供されて
いる。
【0003】このものは、例えば一辺が250mmのほ
ぼ正方形状の鉄板2の上面に、結合性の向上のための複
数個のアンカー金具(図示せず)を溶接し、その部分
に、例えばプラスチック耐火物からなるパネル状の耐火
材層3をプレス成形により一体的に設けて構成されてい
る。また、耐火材層3は、鉄板2の一つの対角を構成す
る角部を露出させるように設けられており、鉄板2には
その露出部に位置してアンカー金具4が溶接により取付
けられている。
ぼ正方形状の鉄板2の上面に、結合性の向上のための複
数個のアンカー金具(図示せず)を溶接し、その部分
に、例えばプラスチック耐火物からなるパネル状の耐火
材層3をプレス成形により一体的に設けて構成されてい
る。また、耐火材層3は、鉄板2の一つの対角を構成す
る角部を露出させるように設けられており、鉄板2には
その露出部に位置してアンカー金具4が溶接により取付
けられている。
【0004】このように構成された炉壁材1は、ダクト
のシェルの内面に、多数枚を辺部同士が突合わされるよ
うに並べた状態で、鉄板2をシェルに溶接することによ
り内張りされるようになっている。さらにこの後、各炉
壁材1の角部における鉄板2露出部分に、不定形耐火物
が充填されることにより、ダクトの内面全体に、耐火材
がライニングされた状態とされるのである。
のシェルの内面に、多数枚を辺部同士が突合わされるよ
うに並べた状態で、鉄板2をシェルに溶接することによ
り内張りされるようになっている。さらにこの後、各炉
壁材1の角部における鉄板2露出部分に、不定形耐火物
が充填されることにより、ダクトの内面全体に、耐火材
がライニングされた状態とされるのである。
【0005】これによれば、例えばシェルに直接アンカ
ー金具を取付けて不定形耐火物のライニングを施すよう
な場合に比べ、施工作業を短時間で極めて簡単に行うこ
とができ、また、補修作業なども容易となるといった利
点を得ることができるものである。
ー金具を取付けて不定形耐火物のライニングを施すよう
な場合に比べ、施工作業を短時間で極めて簡単に行うこ
とができ、また、補修作業なども容易となるといった利
点を得ることができるものである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】上述のように、鉄板2
と耐火材層3とを予め一体化したパネル状の炉壁材1
は、施工作業が容易である等の優れた有用性を備えてお
り、広く供されている。ところが、耐火材層3は、熱伝
導性が比較的高いという事情があり、特に排気ガスが高
温となるような場合においては、鉄板2さらにはシェル
が高温となってしまいがちであった。
と耐火材層3とを予め一体化したパネル状の炉壁材1
は、施工作業が容易である等の優れた有用性を備えてお
り、広く供されている。ところが、耐火材層3は、熱伝
導性が比較的高いという事情があり、特に排気ガスが高
温となるような場合においては、鉄板2さらにはシェル
が高温となってしまいがちであった。
【0007】このため、この種のパネル状の炉壁材1に
あっては、特にシェルの温度の低下が要望される場合な
どに対応するために、断熱性をより向上させるといった
改善が求められているのである。
あっては、特にシェルの温度の低下が要望される場合な
どに対応するために、断熱性をより向上させるといった
改善が求められているのである。
【0008】従って、本考案の目的は、施工作業を容易
に行うことのできるものであって、断熱性の向上を図る
ことができる炉壁材を提供するにある。
に行うことのできるものであって、断熱性の向上を図る
ことができる炉壁材を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案の炉壁材は、全体
としてほぼ四角形パネル状をなし、金属製の炉殻の内面
に、複数個が辺部を突合わせた状態で溶接により内張り
されるものであって、金属製の基板上に、その基板より
も小さく構成され該基板の周辺部の内側に位置する断熱
パネルからなる断熱材層と、この断熱材層の上面及び周
縁部全体を覆うように設けられた耐火材からなる耐火材
層とを具備してなると共に、4つの角部のうち一方の対
角を構成する両角部に、前記耐火材層が切欠かれた形態
とされて前記基板が露出し且つその露出部分にアンカー
金具を有する基板露出部が設けられ、他方の対角を構成
する両角部に、前記耐火材層及び基板が切欠かれた形態
とされた切欠部が形成されているところに特徴を有する
ものである。
としてほぼ四角形パネル状をなし、金属製の炉殻の内面
に、複数個が辺部を突合わせた状態で溶接により内張り
されるものであって、金属製の基板上に、その基板より
も小さく構成され該基板の周辺部の内側に位置する断熱
パネルからなる断熱材層と、この断熱材層の上面及び周
縁部全体を覆うように設けられた耐火材からなる耐火材
層とを具備してなると共に、4つの角部のうち一方の対
角を構成する両角部に、前記耐火材層が切欠かれた形態
とされて前記基板が露出し且つその露出部分にアンカー
金具を有する基板露出部が設けられ、他方の対角を構成
する両角部に、前記耐火材層及び基板が切欠かれた形態
とされた切欠部が形成されているところに特徴を有する
ものである。
【0010】
【作用】本考案の炉壁材によれば、下面に金属製の基板
が配置されているので、例えばダクトのシェルの内壁等
の炉殻に溶接により簡単に取付けることができ、複数個
を並べるように取付けることによって耐火材のライニン
グの施工作業を容易に行うことができる。また、このと
き、最上面に配置されている耐火材層により、排気ガス
等に対する十分な耐熱性及び耐磨耗性を得ることができ
る。
が配置されているので、例えばダクトのシェルの内壁等
の炉殻に溶接により簡単に取付けることができ、複数個
を並べるように取付けることによって耐火材のライニン
グの施工作業を容易に行うことができる。また、このと
き、最上面に配置されている耐火材層により、排気ガス
等に対する十分な耐熱性及び耐磨耗性を得ることができ
る。
【0011】そして、耐火材層と基板との間には断熱パ
ネルからなる断熱材層が設けられているので、耐火材層
が高温の排気ガスなどにより高温となっても、その熱が
基板に伝達されることが極力防止され、ひいては炉殻
(シェル)が高温となることが防止される。この場合、
断熱材層の周縁部全体が耐火材層により覆われて断熱材
層が露出していないので、炉壁材同士間の目地部を高温
のガスが通過しても、断熱材層には直接当たらず、断熱
材層の保護を図ることができる。 しかも、炉壁材の角部
同士の突合わせ部分にて、基板露出部及びそれに隣合っ
た切欠部により、基板と炉殻との接合すべき部分、いわ
ば溶接しろが露出状態に確保される。この場合、基板露
出部及び切欠部は夫々対角状に設けられているので、必
ず基板露出部と切欠部とを隣合わせることができる。さ
らには、溶接作業後に、不定形耐火物等を充填して角部
同士の突合わせ部分を埋める際に、アンカー金具によっ
て、その充填材と炉壁材との固着強度を高めることがで
きる。
ネルからなる断熱材層が設けられているので、耐火材層
が高温の排気ガスなどにより高温となっても、その熱が
基板に伝達されることが極力防止され、ひいては炉殻
(シェル)が高温となることが防止される。この場合、
断熱材層の周縁部全体が耐火材層により覆われて断熱材
層が露出していないので、炉壁材同士間の目地部を高温
のガスが通過しても、断熱材層には直接当たらず、断熱
材層の保護を図ることができる。 しかも、炉壁材の角部
同士の突合わせ部分にて、基板露出部及びそれに隣合っ
た切欠部により、基板と炉殻との接合すべき部分、いわ
ば溶接しろが露出状態に確保される。この場合、基板露
出部及び切欠部は夫々対角状に設けられているので、必
ず基板露出部と切欠部とを隣合わせることができる。さ
らには、溶接作業後に、不定形耐火物等を充填して角部
同士の突合わせ部分を埋める際に、アンカー金具によっ
て、その充填材と炉壁材との固着強度を高めることがで
きる。
【0012】
【実施例】以下、本考案の一実施例について、図1乃至
図5を参照して説明する。図1及び図2は、本実施例に
係る炉壁材11の全体構成を示している。この炉壁材1
1は、全体としてほぼ正方形のパネル状をなし、基板1
2と、断熱材層13と、耐火材層14とを備えて構成さ
れている。
図5を参照して説明する。図1及び図2は、本実施例に
係る炉壁材11の全体構成を示している。この炉壁材1
1は、全体としてほぼ正方形のパネル状をなし、基板1
2と、断熱材層13と、耐火材層14とを備えて構成さ
れている。
【0013】このうち、基板12は、例えば厚さ3.2
mmの鉄板からなり、図4に示すように、左上及び右下
の角部が切欠かれた正方形状に形成されている。この場
合、基板12の一辺の長さ寸法は、例えば250mmと
されている。そして、図3にも示すように、この基板1
2の上面には、中央領域に位置して例えば9個のボルト
15が例えば溶接されて取付けられている。この場合、
ボルト15は頭部がなく軸部のみのいわゆる全ねじボル
トからなっている。
mmの鉄板からなり、図4に示すように、左上及び右下
の角部が切欠かれた正方形状に形成されている。この場
合、基板12の一辺の長さ寸法は、例えば250mmと
されている。そして、図3にも示すように、この基板1
2の上面には、中央領域に位置して例えば9個のボルト
15が例えば溶接されて取付けられている。この場合、
ボルト15は頭部がなく軸部のみのいわゆる全ねじボル
トからなっている。
【0014】そして、前記断熱材層13は、例えば厚み
が13mm、一辺の長さが200mmと前記基板12よ
りも一回り小さいパネル状をなし、前記ボルト15に対
応した9個の透孔13a(図3参照)が形成されてい
る。本実施例においては、この断熱材層13を構成する
断熱パネルとして、ニチアス株式会社製の「ルミボー
ド」を使用している。この「ルミボード」は、シリカ及
びカルシアを主成分としたセラミックファイバーを圧縮
成形して構成されたものであり、熱伝導率が例えば30
0℃で0.133kcal/mh℃と低く、また、曲げ
強度が例えば80kgf/cm2 と高いものとなってい
る。
が13mm、一辺の長さが200mmと前記基板12よ
りも一回り小さいパネル状をなし、前記ボルト15に対
応した9個の透孔13a(図3参照)が形成されてい
る。本実施例においては、この断熱材層13を構成する
断熱パネルとして、ニチアス株式会社製の「ルミボー
ド」を使用している。この「ルミボード」は、シリカ及
びカルシアを主成分としたセラミックファイバーを圧縮
成形して構成されたものであり、熱伝導率が例えば30
0℃で0.133kcal/mh℃と低く、また、曲げ
強度が例えば80kgf/cm2 と高いものとなってい
る。
【0015】かかる断熱材層13は、図3に示すよう
に、前記透孔13aに前記ボルト15が挿通されるよう
にして前記基板12の上面に載置され、前記ボルト15
の突出した先端部にナット16が締付けられることによ
り該基板12に取付けられる。また、このとき、ボルト
15には、ナット16と断熱材層13との間に挟まれる
ようにして、アンカー金具17が嵌挿されるようになっ
ている。このアンカー金具17は、両側部をV字形に開
くように折曲げ、中央部にボルト挿通孔を形成した金属
帯板から構成されている。
に、前記透孔13aに前記ボルト15が挿通されるよう
にして前記基板12の上面に載置され、前記ボルト15
の突出した先端部にナット16が締付けられることによ
り該基板12に取付けられる。また、このとき、ボルト
15には、ナット16と断熱材層13との間に挟まれる
ようにして、アンカー金具17が嵌挿されるようになっ
ている。このアンカー金具17は、両側部をV字形に開
くように折曲げ、中央部にボルト挿通孔を形成した金属
帯板から構成されている。
【0016】さらに、前記耐火材層14は、耐熱性及び
耐磨耗性に優れた例えば高アルミナ質のプラスチック耐
火物(本実施例では、日本碍子株式会社製の「CORL
INE−RM」を使用)からなり、前記断熱材層13を
取付けた基板12に対し、プレス成形により一体的に設
けられるようになっている。この際、前記アンカー金具
17により耐火材層14と基板12との結合性が高めら
れ、また、アンカー金具17がV字形となっていること
により、耐火材層14と断熱材層13とが分離しないよ
う固定されるようになっている。
耐磨耗性に優れた例えば高アルミナ質のプラスチック耐
火物(本実施例では、日本碍子株式会社製の「CORL
INE−RM」を使用)からなり、前記断熱材層13を
取付けた基板12に対し、プレス成形により一体的に設
けられるようになっている。この際、前記アンカー金具
17により耐火材層14と基板12との結合性が高めら
れ、また、アンカー金具17がV字形となっていること
により、耐火材層14と断熱材層13とが分離しないよ
う固定されるようになっている。
【0017】この耐火材層14は、前記断熱材層13を
含めた全体として、例えば厚みが40mm、一辺の長さ
が250mmの略正方形のパネル状をなし、図2に示す
ように、そのうち、一対角となる図で左上及び右下の角
部が前記基板12よりも若干大きく切欠かれ、また、も
う一方の対角となる図で右上及び左下の角部もそれより
小さく切欠かれた形状とされている。
含めた全体として、例えば厚みが40mm、一辺の長さ
が250mmの略正方形のパネル状をなし、図2に示す
ように、そのうち、一対角となる図で左上及び右下の角
部が前記基板12よりも若干大きく切欠かれ、また、も
う一方の対角となる図で右上及び左下の角部もそれより
小さく切欠かれた形状とされている。
【0018】これにて、耐火材層14は、断熱材層13
の上面及び周縁部全体を覆うようにして基板12に一体
化され、以て、基板12の上面に断熱材層13及び耐火
材層14を一体に備えたパネル状の炉壁材11が構成さ
れるのである。尚、このとき、基板12は一方の対角を
構成する図2で右上及び左下の角部において露出され、
この両基板露出部に、V字形の棒状のアンカー金具18
が溶接により取付けられるようになっている。また、他
方の対角を構成する図2で左上及び右下の角部には、基
板12及び耐火材層14が切欠かれた形態とされた切欠
部が形成される。この場合、基板12と耐火材層14と
の間のいわば切欠量が異なることにより、この切欠部に
おいて基板12の一部が露出した形態とされている。
の上面及び周縁部全体を覆うようにして基板12に一体
化され、以て、基板12の上面に断熱材層13及び耐火
材層14を一体に備えたパネル状の炉壁材11が構成さ
れるのである。尚、このとき、基板12は一方の対角を
構成する図2で右上及び左下の角部において露出され、
この両基板露出部に、V字形の棒状のアンカー金具18
が溶接により取付けられるようになっている。また、他
方の対角を構成する図2で左上及び右下の角部には、基
板12及び耐火材層14が切欠かれた形態とされた切欠
部が形成される。この場合、基板12と耐火材層14と
の間のいわば切欠量が異なることにより、この切欠部に
おいて基板12の一部が露出した形態とされている。
【0019】以上のように構成された炉壁材11は、図
5に示すように、例えば高温の排気ガスが流れるセメン
トキルンのダクトにおける金属製のシェル(図示せず)
の内壁に、多数枚を辺部同士を突合わせるように並べた
状態で、基板12の露出部分をシェルに溶接することに
より内張りされるようになっている。この後、各炉壁材
11の角部における基板12の露出部分に、例えばプラ
スチック耐火物等の充填材19が充填されるようになっ
ている。このとき、基板12の露出部分には、予めアン
カー金具18が溶接されているので、充填材19の大き
な固着強度が保たれるようになっている。これにより、
ダクトの内面全体に、耐火材がライニングされた状態と
されるのである。
5に示すように、例えば高温の排気ガスが流れるセメン
トキルンのダクトにおける金属製のシェル(図示せず)
の内壁に、多数枚を辺部同士を突合わせるように並べた
状態で、基板12の露出部分をシェルに溶接することに
より内張りされるようになっている。この後、各炉壁材
11の角部における基板12の露出部分に、例えばプラ
スチック耐火物等の充填材19が充填されるようになっ
ている。このとき、基板12の露出部分には、予めアン
カー金具18が溶接されているので、充填材19の大き
な固着強度が保たれるようになっている。これにより、
ダクトの内面全体に、耐火材がライニングされた状態と
されるのである。
【0020】上記構成によれば、金属製の基板12に耐
火材層14を一体化したパネル状の炉壁材11を、炉殻
たるシェルの内壁に溶接により取付けるものであるか
ら、例えばシェルに直接アンカー金具を取付けて不定形
耐火物のライニングを施すような場合に比べ、施工作業
を短時間で極めて簡単に行うことができ、補修作業など
も容易となるといった利点を得ることができるものであ
る。このとき、炉壁材11の角部同士の突合わせ部分に
て、基板露出部及びそれに隣合った切欠部により、基板
12とシェルとの接合すべき部分、つまりいわば溶接し
ろが露出状態に確保されるので、溶接作業を極めて容易
に行うことができる。この場合、基板露出部及び切欠部
は夫々対角状に設けられているので、必ず基板露出部と
切欠部とを隣合わせることができるものである。また、
シェルの内面に配置される耐火材層14によって、排気
ガスに対する十分な耐熱性及び耐磨耗性を得ることがで
きる。
火材層14を一体化したパネル状の炉壁材11を、炉殻
たるシェルの内壁に溶接により取付けるものであるか
ら、例えばシェルに直接アンカー金具を取付けて不定形
耐火物のライニングを施すような場合に比べ、施工作業
を短時間で極めて簡単に行うことができ、補修作業など
も容易となるといった利点を得ることができるものであ
る。このとき、炉壁材11の角部同士の突合わせ部分に
て、基板露出部及びそれに隣合った切欠部により、基板
12とシェルとの接合すべき部分、つまりいわば溶接し
ろが露出状態に確保されるので、溶接作業を極めて容易
に行うことができる。この場合、基板露出部及び切欠部
は夫々対角状に設けられているので、必ず基板露出部と
切欠部とを隣合わせることができるものである。また、
シェルの内面に配置される耐火材層14によって、排気
ガスに対する十分な耐熱性及び耐磨耗性を得ることがで
きる。
【0021】そして、耐火材層14と基板12との間に
は断熱材層13が設けられているので、熱伝導率の比較
的高い耐火材層14が高温の排気ガスにより高温となっ
ても、その熱が基板12にまで伝達されることが極力防
止され、ひいてはシェルが高温となることが防止される
ものである。
は断熱材層13が設けられているので、熱伝導率の比較
的高い耐火材層14が高温の排気ガスにより高温となっ
ても、その熱が基板12にまで伝達されることが極力防
止され、ひいてはシェルが高温となることが防止される
ものである。
【0022】さらに、耐火材層14は、断熱材層13の
上面だけでなく周囲部をも覆うように設けられているか
ら、例えば炉壁材11同士の間のいわば目地部が開いて
ここを高熱が通過することがあっても、断熱材層13が
直接高熱に晒されることを未然に防止することができる
ものである。
上面だけでなく周囲部をも覆うように設けられているか
ら、例えば炉壁材11同士の間のいわば目地部が開いて
ここを高熱が通過することがあっても、断熱材層13が
直接高熱に晒されることを未然に防止することができる
ものである。
【0023】このように本実施例の炉壁材11によれ
ば、施工作業を容易に行うことができ、耐熱性,耐磨耗
性に優れるといった従来のパネル状の炉壁材1の長所を
維持しつつ、従来のものに比べて、断熱性を飛躍的に向
上することができるという優れた特長が付加されたので
ある。この結果、耐磨耗性が要求され、且つシェルの低
温化が要望されるダクト等に使用するに最適な、極めて
有用性の高いものとなったのである。
ば、施工作業を容易に行うことができ、耐熱性,耐磨耗
性に優れるといった従来のパネル状の炉壁材1の長所を
維持しつつ、従来のものに比べて、断熱性を飛躍的に向
上することができるという優れた特長が付加されたので
ある。この結果、耐磨耗性が要求され、且つシェルの低
温化が要望されるダクト等に使用するに最適な、極めて
有用性の高いものとなったのである。
【0024】尚、本考案は上記実施例に限定されるもの
ではなく、例えばセメントキルンのダクトに限らず、各
種窯炉の炉壁の内張りなどにも使用することができ、ま
た、全体の形状や寸法,材質等も種々の変更が可能であ
るなど、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し
得るものである。
ではなく、例えばセメントキルンのダクトに限らず、各
種窯炉の炉壁の内張りなどにも使用することができ、ま
た、全体の形状や寸法,材質等も種々の変更が可能であ
るなど、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し
得るものである。
【0025】
【考案の効果】以上の説明にて明らかなように、本考案
の炉壁材によれば、金属製の基板上に、その基板よりも
小さい断熱パネルからなる断熱材層と、この断熱材層の
上面及び周縁部全体を覆う耐火材からなる耐火材層とを
具備すると共に、一方の対角を構成する両角部にアンカ
ー金具を有する基板露出部を設け、他方の対角を構成す
る両角部に切欠部を形成したので、施工作業を容易に行
うことのできるものであって、断熱性の向上を図ること
ができ、併せて、断熱材層の高温ガスからの保護を図る
ことができ、さらには溶接作業を容易に行うことができ
るという優れた実用的効果を奏するものである。
の炉壁材によれば、金属製の基板上に、その基板よりも
小さい断熱パネルからなる断熱材層と、この断熱材層の
上面及び周縁部全体を覆う耐火材からなる耐火材層とを
具備すると共に、一方の対角を構成する両角部にアンカ
ー金具を有する基板露出部を設け、他方の対角を構成す
る両角部に切欠部を形成したので、施工作業を容易に行
うことのできるものであって、断熱性の向上を図ること
ができ、併せて、断熱材層の高温ガスからの保護を図る
ことができ、さらには溶接作業を容易に行うことができ
るという優れた実用的効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すもので、全体の縦断正
面図
面図
【図2】全体の平面図
【図3】要部の拡大縦断正面図
【図4】基板の平面図
【図5】シェルへの施工状態を示す平面図
【図6】従来例を示す斜視図
図面中、11は炉壁材、12は基板、13は断熱材層、
13aは透孔、14は耐火材層、15はボルト、16は
ナット、17,18はアンカー金具、19は充填材を示
す。
13aは透孔、14は耐火材層、15はボルト、16は
ナット、17,18はアンカー金具、19は充填材を示
す。
Claims (1)
- 【請求項1】 全体としてほぼ四角形パネル状をなし、
金属製の炉殻の内面に、複数個が辺部を突合わせた状態
で溶接により内張りされるものであって、 金属製の基板上に、その基板よりも小さく構成され該基
板の周辺部の内側に位置する断熱パネルからなる断熱材
層と、この断熱材層の上面及び周縁部全体を覆うように
設けられた耐火材からなる耐火材層とを具備してなると
共に、 4つの角部のうち一方の対角を構成する両角部に、前記
耐火材層が切欠かれた形態とされて前記基板が露出し且
つその露出部分にアンカー金具を有する基板露出部が設
けられ、 他方の対角を構成する両角部に、前記耐火材層及び基板
が切欠かれた形態とされた切欠部が形成されていること
を特徴とする 炉壁材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992015329U JP2552583Y2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 炉壁材 |
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