JP2552410B2 - 2剤式毛髪処理剤組成物及び毛髪処理方法 - Google Patents

2剤式毛髪処理剤組成物及び毛髪処理方法

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JP2552410B2
JP2552410B2 JP3347338A JP34733891A JP2552410B2 JP 2552410 B2 JP2552410 B2 JP 2552410B2 JP 3347338 A JP3347338 A JP 3347338A JP 34733891 A JP34733891 A JP 34733891A JP 2552410 B2 JP2552410 B2 JP 2552410B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は毛髪に平滑性・柔軟感・
しっとり感等の感触、またヘアスタイルが広がり易い髪
にまとまりを付与するなどのコンディショニング効果を
有し、且つその効果が半永久的に持続する2剤式毛髪処
理剤組成物及び該2剤式毛髪処理剤組成物による毛髪処
理方法に関する。
【0002】
【従来技術】毛髪に平滑性・柔軟感・しっとり感等の感
触を付与するために一般的に行われている方法は、洗髪
後に使用しているリンス・トリートメントなどの剤に見
られる技術で、カチオン性重合物・カチオン性界面活性
剤・油剤・シリコン誘導体・保湿剤・タンパク及びその
加水分解物・動植物抽出物等のコンディショニング成分
を、毛髪表面もしくはその表層に残留させる方法であ
る。
【0003】しかし、そのようにして付与されたコンデ
ィショニング効果はたかだか1・2回程度の洗髪により
失われる一時的な感触改善効果しか有しない。ところ
が、今日の生活習慣に見られるように洗髪頻度はほぼ毎
日行うまでに増加しており、コンディショニング効果も
処理後初めて行う洗髪時にはほぼ完全に失われ、日々の
洗髪時に生じる毛髪間の摩擦・もつれによる物理的損傷
に対する保護能力に欠け、洗髪による毛髪の損傷は深刻
な問題となっている。
【0004】このため、耐シャンプー性に優れ半永久的
にコンディショニング効果が持続する剤の開発が切望さ
れている。従来、このような耐シャンプー性の優れたも
のとして、カチオン性又は両性ポリマーと、アニオン性
又は両性ポリマーとを剤として、アニオン性又は両性ポ
リマーを毛髪上に固定する技術、即ち電荷の異なるポリ
マー間のコンプレックスを使用する技術が提案されてい
る。このような、アニオン性又は両性ポリマーを毛髪上
に固定する技術は、例えば、特開昭59−23100
8、特開昭59−172413、特公昭62−716
4、特公昭62−7889、特公平01−12726、
特公平01−188547、特公平02−4446、特
公平03−14805、特公平03−21524、特公
平03−22843、特公平03−86810号公報等
の一連の公開技術群に示されており、アニオン性又は両
性ポリマーを電気的に中和することにより毛髪上に析出
させ残留させるメカニズムである。ポリマーを電気的に
中和する際に、アニオン性ポリマーの場合はカチオン性
又は両性ポリマーにより、また、両性ポリマーの場合は
カチオン性又はアニオン性又は両性ポリマーの相互作用
により行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案においては更に改良すべき点があり、例えば、毛髪と
カチオン性又は両性ポリマーとを更に強固に結合させ、
更に効果を持続させることが望ましく、また、通常の炭
素鎖(例えば、ビニル、アクリル等の炭素骨格のみ)系
イオンポリマーを組み合わせるのみでは、処理後、毛髪
上にアニオン性又は両性ポリマーを残留させた場合、軋
み感・ごわつき感が強く、柔らかさ・しなやかさに欠け
る感触になり、また、見た目で艶が無くなるなどの課題
があり、処理後の毛髪の柔軟性、しっとり感及び平滑性
を高めことが望まれている。
【0006】従って、本発明の目的は、毛髪に柔軟性、
しっとり感、更には平滑性を充分に付与し、且つコンデ
ショニング効果が半永久的に持続する2剤式毛髪処理剤
組成物及び毛髪処理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記事情に鑑み、本発明
者らは鋭意検討した結果、(a)還元性物質及び(b)
カチオン性シリコンポリマー又は両性シリコンポリマー
を含有する第1剤と、(c)アニオン性ポリマー又は両
性ポリマーを含有する第2剤からなる2剤式毛髪処理剤
組成物にて毛髪を処理することにより上記の目標が達成
されることを知見し、本発明を完成した。
【0008】すなわち本発明は、(a)還元性物質及び
(b)カチオン性シリコンポリマー又は両性シリコンポ
リマーを含有する第1剤と、(c)アニオン性ポリマー
又は両性ポリマーを含有する第2剤からなり、第1剤及
び第2剤の順序で毛髪に適用されることを特徴とする2
剤式毛髪処理剤組成物を提供することにある。また、本
発明は、毛髪を上記第1剤で処理し、一定時間放置した
後、中間すすぎを行うか又は中間すすぎを行わず該毛髪
上記第2剤を塗布し、再び一定時間放置した後、最終
すすぎを行うことを特徴とする毛髪処理方法を提供する
ことにある。
【0009】上記2剤式毛髪処理剤組成物で毛髪の処理
を行うことによって、以下の作用機構に従いシリコンポ
リマー及びアニオン性ポリマーが半永久的に毛髪上に固
着する。即ち、第1剤を処理することにより毛髪上に多
量の(b)カチオン性シリコンポリマー又は両性シリコ
ンポリマーが固着し、次に処理する第2剤中の(c)ア
ニオン性ポリマー又は両性ポリマーが(b)カチオン性
シリコンポリマー又は両性シリコンポリマーと電気的に
結合し複合体を形成するため、毛髪上にはシリコンポリ
マーが強く固着する。このため、平滑性・柔軟感・しっ
とり感等の感触を付与することができ、これらの効果が
半永久的に持続する。
【0010】この場合、本発明では、第1剤中に微量
(毛髪の膨潤、毛表皮の剥離、弾性の低下等の損傷が生
じない量)の(a)還元性物質を含有させることがで
き、(a)還元性物質を含有しない系に比べ極めて強固
に結合した(b)カチオン性シリコンポリマー又は両性
シリコンポリマーをアダプターとすることができる。そ
して(c)アニオン性ポリマー又は両性ポリマーを作用
させ、両者の強固な複合コンプレックスを形成すること
で効果の持続性を高めている。
【0011】また(a)還元性物資は、後述するように
第1剤中に0.05〜1.5重量%の範囲で用いるこが
望ましく、パーマネントウェーブ用剤系のように、酸化
過程を必要としない。更に、毛髪上にアニオン性又は両
性ポリマーを余分に残留させた場合の軋み感・ごわつき
感などがカチオン性シリコンポリマー等の作用によって
少なくなる。
【0012】以下、本発明の2剤式毛髪処理剤組成物及
び2剤式毛髪処理剤組成物による毛髪処理方法について
詳述する。 (a)還元性物質 本発明2剤式毛髪処理剤組成物の第1剤に用いられる
(a)還元性物質としては、毛髪処理剤において一般に
使用されているチオグリコール酸及びその塩類(塩類と
して好ましいものはアンモニウム塩、ナトリウム塩、カ
リウム塩等のアルカリ金属及びカルシウム塩等のアルカ
リ土類金属塩)、システイン及びその塩類、N−アセチ
ル−L−システイン等のシステイン誘導体、チオ乳酸及
びその塩類(塩類として好ましいものはアンモニウム
塩、モノエタノールアミン塩、トリエタノールアミン
塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩)、
亜硫酸及びその塩類(塩類として好ましいものはアンモ
ニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属
塩)、及び重亜硫酸及びその塩類(塩類として好ましい
ものはアンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の
アルカリ金属塩)、チオグリセリン等が挙げられ、特に
N−アセチル−L−システイン等のシステイン誘導体及
び亜硫酸及びその塩類、重亜硫酸等が好ましい。
【0013】上記(a)還元性物質は少なくとも1種以
上併用しても又は単独でも用いることができ、第1剤中
に0.05〜1.5重量%(以下単に%で示す)、特に
0.1〜1.0%配合することがより好ましい。また、
第1剤のpHは3.0〜9.5、特に4.0〜9.0が
より好ましい。(a)は0.05%未満では、コンディ
ショニング効果の持続性が著しく低下するなどの点で好
ましくない。
【0014】(a)は1.50%を超えると、還元剤に
よっても異なるが、例えばチオグリコール酸及びその塩
類を高いpH領域において用いると毛髪に傷み(弾性の
低下、毛髪内蛋白の流出など)が発生するなどの点で好
ましくない。第1剤のpHは3.0未満の場合、このp
H領域にて本発明品に必要(有効)な還元能力を有し且
つ安定に製剤化できる還元剤が存在しないなどの点で好
ましくない。
【0015】第1剤のpHは9.5を超える場合、還元
剤の反応性の上昇により毛髪が損傷し、さらにアルカリ
による毛髪の膨潤がその損傷の進行を助長するなどの点
で好ましくない。 (b)カチオン性シリコンポリマー、及び両性シリコン
ポリマー 1.本発明2剤式毛髪処理剤組成物の第1剤に用いられ
る(b)カチオン性シリコンポリマーとしては、下記化
1の一般式で示され、
【0016】
【化1】 ここで、mは1〜2500の整数で、nは0〜2500
の整数である(尚、mとnのグループの順序は互いに前
後していてもよい。)。また、yi 、yj 、yk 、yl
は、同一又は異なっていてもよく、低級アルキル基(メ
チル基等)、アルケニル基、アリール基、ヒドロキシル
基、ヒドロキシルアルキル基、又はカチオン性基を含む
置換基の群から選ばれるものであり、ポリマー中にカチ
オン基を少なくとも1以上有しているものをいう。即
ち、カチオン性の変性基の導入位置は、上記化1式よ
り、ポリマー中において、側鎖型、両末端型、片末端
型、側鎖両末端型等になっていてもよい。
【0017】また、高分子シリコーン(m+nが300
0〜10000のもの)を用いることができ、この場合
低分子量シリコーン又は炭化水素類に溶解するか、界面
活性剤でエマルジョンとして用いることができる。カチ
オン性基を含む置換基yとしては、特に、アミノ変性
基、オキサゾリン変性基を含むものであり、より具体的
には、アミノ・アルコキシ基、アミノ・ポリエーテル
基、−RNR3 4 、−R(NH−R2 e NR
3 4 、−RN+ (R 3 4 5 )Z- 、−R(NH−
2 e + (R3 4 5 )Z- 等から選ばれるもの
である。
【0018】上記eは、0〜6の整数で、特に、0〜4
の整数であるとが望ましい。−R−又は−R2 −は、直
鎖、又は分岐鎖を有するアルキル鎖でもよく、また、鎖
中にエーテル結合を有していてもく、更には、ヒドロキ
シル基、ヒドロキシルアルキル基が鎖中に存在していて
もよい。具体的な−R−又は−R2 −は、低級アルキレ
ン鎖、エチレンオキシ鎖、プロピレンオキシ鎖、又はこ
れらにメチル基、ヒドロキシル基、又はヒドロキシルメ
チル基が結合していてもよく、更に、具体的には、Rが
エチレン鎖、プロピレン鎖で、R2 がエチレン鎖、プロ
ピレン鎖、オキシエチレン鎖、1−メチルオキシエチレ
ン鎖、2−ヒドロキシオキシプロピレン鎖、2−ヒドロ
キシメチルオキシエチレン鎖が好ましい。
【0019】R3 、R4 、R5 は、水素原子または低級
アルキル基を示し、第1〜第4級アミンを形成しうるも
のである。尚、第4級アミンの時のZはハロゲンイオン
又は有機アニオンを示す。具体的なカチオン性基を含む
置換基yとしては、 y=C3 6 NH2 y=C3 6 NHR4 y=C3 6 NHC2 4 NH2 y=C3 6 NHC3 6 NH2 y=C2 4 OCH2 CH2 NHCH2 CH2 NR3
4 y=C2 4 OCH2 CH(OH)CH2 NHCH2
2 NR3 4 y=C2 4 OCH2 CH(CH2 OH)CH2 NHC
2 CH2 NR3 4 などが挙げられる。
【0020】このようなカチオン性シリコンポリマーと
しては、商品名X−22−161A、KF−8003、
KF−8002、KF−8001、KF−3939A
(信越シリコン社製)、SM8702C(東レ株式会社
製)などのアミノ変性シリコンポリマーなどを挙げるこ
とができる。両性シリコンポリマーは下記化2の一般式
で示され、
【0021】
【化2】 ここで、Mは1〜2500の整数で、Nは0〜2500
の整数である(尚、MとNのグループの順序は互いに前
後していてもよい。)。Yi 、Yj 、 Yk 、Yl は、
同一又は異なってもよく、低級アルキル基(メチル基
等)、アルケニル基、アリール基、ヒドロキシル基、ヒ
ドロキシルアルキル基、両性の変性基を含む置換基の群
から選ばれ、ポリマー全体には少なくとも1以上の両性
の変性基を有している。即ち、両性の変性基の導入位置
は、上記化2式より、ポリマー中において、側鎖型、両
末端型、片末端型、側鎖両末端型等になっていてもよ
い。尚、両性シリコンポリマーには、上記カチオン性ポ
リマーに含まれるアミノ・アルコキシ基、アミノ・ポリ
エーテル基、−RNR3 4 など基をポリマー中に存在
させてもよい。
【0022】両性の変性基としては、特にベタイン構造
が好ましく、ベタイン構造としては、カルボベタイン、
ホスフォベタイン、スルホベタイン(タウロベタイン)
類を挙げることができる。また、ベタイン構造を含む置
換基Yは、直鎖でも、又は分岐鎖を有するものでもよ
く、また、該鎖中にエーテル結合を有していてもよく、
更には、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基を存在
させてもよい。
【0023】具体的な両性の変性基を含む置換基Yとし
ては、 Y=C3 6 OCH2 CH(OH)CH2 + (C
3 2 COO- Y=C3 6 + 2 CH2 CH(OH)CH2 O−P
(=O)(O- )−O−−C1225等が挙げられる。
【0024】両性シリコンポリマーとは、商品名ABI
L−B9950等のカルボベタイン、特願平3−278
51号公報に示されるホスフォベタイン等を挙げること
ができる。上記(b)カチオン性シリコン又は両性シリ
コンポリマーは併用しても又は単独でも用いることがで
き、第1剤中に0.1〜25.0%、特に1.0〜1
5.0%配合することが好ましい。
【0025】0.1%未満では、毛髪に平滑性・柔軟感
・しっとり感を付与するのに充分な複合体が毛髪上にて
形成されない点で好ましくない。25.0%を超える場
合は、カチオン性シリコン又は両性シリコンポリマーの
過剰吸着により毛髪の柔軟感・しなやかさが欠ける点で
好ましくない。 (c)アニオン性ポリマー、及び両性ポリマー 本発明2剤式毛髪処理剤組成物の第2剤に用いられる
(c)アニオン性または両性ポリマーとしては、天然、
又は合成のアニオン性ポリマーのものを用いてもよい。
【0026】天然のアニオン性ポリマーの具体例とて
は、キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリ
ウム、ペクチン、ファーセラン、アラビアガム、ガッチ
ガム、カラヤガム、トラガントガム、及びカンテン粉末
等が挙げられる。また、セルロースをカルボキシメチル
化したカルボキシメチルセルロース等も挙げられる。
尚、天然のポリマーは、これだけに限るものではなく、
それ自体公知の種々のポリマーを用いるとができる。
【0027】また、合成のアニオン性ポリマーは、通常
の酸性ビニル単量体又はその塩を重合することによって
得られる重合体又は共重合体を挙げることができる。ア
ニオン性ポリマーの分子量は約500乃至200万の範
囲にあるこが好ましく、このようなアニオン性ポリマー
の具体的なものにはそれ自体公知のポリマーが挙げられ
る。
【0028】上記酸性ビニル単量体の具体的なものに
は、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等の酸性
基と、重合可能なビニル基とを有する化合物であって、
例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニ
ル安息香酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、
アリルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、3−メタク
リルプロパンスルホン酸等の不飽和−塩基酸、及びイタ
コン酸、マレイン酸、フマル酸、の如き不飽和二塩基
酸、並びにこれらのモノエステル等を挙げることができ
る。これらのポリマーにあって、酸性ビニル単量体以外
に、酸性ビニル単量体と共重合可能な他のビニル単量体
を任意成分として共重合することもでき、この他のビニ
ル単量体の割合は、全単量体に対して60モル%以下に
抑えることが好ましい。
【0029】更に、その他のビニル単量体は、ラジカル
重合開始剤により重合可能なモノビニル化合物であっ
て、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等の
アクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル等のメタクリル酸エステル類、スチレン、α
−メチルスチレン等のスチレン化合物、アクリルアミ
ド、メタアクリルアミド、ビニールエーテル、酢酸ビニ
ル等が挙げられる。
【0030】本発明の第2剤に用いられる両性ポリマー
は、塩基性窒素と酸性基と両方を含むもの、及びベタイ
ンも含むものであり、これらの官能基部分は該ポリマー
の直鎖、分岐鎖に直接含まれてもよく、またこれらの鎖
の置換基として存在していてもよい。また、塩基性窒素
と酸性基との割合は等しくなくてもよいが、両性ポリマ
ーは、アニオン性ポリマーと共に、又はその代わりに使
用されるので、酸性基がリッチであることが好ましい。
両性ポリマーの分子量は約500乃至200万の範囲に
あるこが好ましい。
【0031】上記塩基性窒素としては、第1級乃至第4
級アミン基を含むものであり、酸性基としては、カルボ
キシル基、スルホン基、又はホスホリル基を含むもので
あり、ベタインとしてはカルボキシベタイン、アミドベ
タイン、スルホベタイン、ホスフォベタイン、ヒドロキ
シスルホベタイン又はアミドスルホベタイン等を具体的
に挙げることができる。
【0032】このような両性ポリマーの具体的なものに
は、上述の天然のものと同様にそれ自体公知のポリマー
が挙げられ、一般的なアクリル系両性ポリマー、アミノ
酸ポリマー等が挙げられる他、例えば、特公平3−14
805号公報に記載される下記(1)乃至(8)の既に
提供されている両性ポリマー等も挙げられる。 (1)カルボキシル基含有アクリル系モノマー、アクリ
ル系ジアルキルアミノアルキルエステルモノマー、アク
リル系アミドモノマー等の共重合体。 (2)アルキル基置換アクリル系アミド、酸性コモノマ
ー、アクリル系の第1乃至第4級のエステルとの共重合
体。 (3)ポリカルボン酸モノマーと塩基性モノマーとの重
合体。 (4)カルボキシベタイン構造を含むアクリル系重合
体。 (5)キトサンから得られたポリマー。 (6)エチレン−マレイン酸の共重合体にジアルキルア
ミノアルキルアミドを結合させたポリマー。 (7)ピペラジン系ポリマー。 (8)塩基性モノマーにモノクロル酢酸またはその塩を
作用させて得たポリマー。 上記(c)アニオン性また
は両性ポリマーは併用しても又は単独でも用いることが
でき、第2剤中に0.1〜25.0%、特に0.5〜1
5.0%配合することが好ましい。
【0033】0.1%未満では、毛髪に平滑性・柔軟感
・しっとり感を付与するのに充分なシリコンポリマーが
固着されない点で好ましくない。25.0%を超える場
合は、シリコンポリマーの過剰吸着により毛髪に適正な
感触付与はできない点で好ましくない。また、本発明の
2剤式毛髪処理剤組成物には、本発明の目的を損なわな
い程度に、各種薬効剤、キレート剤、パール化剤、香
料、色素、紫外線吸収剤、トリクロサン、トリクロロカ
ルバン等の殺菌剤、グリチルリチン酸カリウム、酢酸ト
コフェロール等の抗炎症剤、ジンクピリジオン、ピロク
トンオーラミン等の抗フケ剤、メチルパラベン、プチル
パラベン等の防腐剤、またこれらの組成物を可溶化させ
ることを目的とした界面活性剤及び溶剤等の通常化粧品
中に用いられるものを適宜配合してもよい。
【0034】また、本発明の2剤式毛髪処理剤組成物を
毛髪に適用するに際しては、室温で行ってもよいがその
効果を一層上げる為に、本発明の2剤式毛髪処理剤組成
物の第1剤を毛髪に塗布した後、40〜80℃で5〜3
0分間加温することが好ましい。以上のように構成した
2剤式毛髪処理剤組成物で、毛髪の処理を行うことによ
って、以下の作用機構に従いシリコンポリマーが半永久
的に毛髪上に固着する。即ち、毛髪を第1剤で処理する
ことにより毛髪上に多量のカチオン性シリコンポリマー
又は両性シリコンポリマーが固着し、次に処理する第2
剤中のアニオン性又は両性ポリマーがカチオン性シリコ
ンポリマー又は両性シリコンポリマーと電気的に結合し
複合体を形成するため、毛髪上にはシリコンポリマーが
強固に固着する。そのため、平滑性・柔軟感・しっとり
感等の感触を付与することができ、これらの効果が半永
久的に持続する。
【0035】
【実施例】次に実施例を挙げ本発明を説明するが、本発
明はこれらの実施例に制約されるものではない。下記第
1表に示す組成からなる毛髪処理剤組成物(本発明品1
〜2及び比較品1〜5)をそれぞれ調整した。これらの
毛髪処理剤組成物をそれぞれについて、毛髪に適用した
場合の効果を下記評価法により評価した。その結果を下
記第2表に示す。
【0036】(評価法) (1)シャンプーをした日本人の通常毛の毛髪束0.7
g(長さ15cm)に対して、本発明品1〜2をそれぞ
れ第1剤を浴比(毛髪重量:剤重量)1:1で塗布後5
0℃で10分間加温し、その後第2剤を浴比1:1で塗
布後室温で5分間放置した後、流水ですすぎ、乾燥し
た。比較品2〜5についてはそれぞれ浴比1:1で塗布
後室温で5分間放置した後、流水ですすぎ、乾燥した。
これを処理直後の毛髪とする。さらに、この毛髪を通常
の条件でシャンプー、乾燥を10回行い、これをシャン
プー10回後の毛髪とする。処理直後の毛髪とシャンプ
ー10回後の毛髪について毛髪表面上のカチオン性シリ
コンポリマーもしくは両性シリコンポリマーの吸着量を
以下のように測定した。
【0037】測定方法:毛髪上に固着したシリコンポリ
マーをFT−IR(ATR法)により測定、ケイ素−メ
チル基変角運動モードに対応する800及び1260c
-1の吸収ピークの強度変化にて評価、初期吸着量及び
シャンプー処理に伴うシリコンポリマー残留量と決定し
た。ATR法を実施する際、毛髪由来のアミド1、アミ
ド2を基準ピークとし強度変化を比較した。
【0038】(1)の本発明品1〜2及び比較品1〜4
の処理直後の毛髪とシャンプー10回後の毛髪について
下記の評価を行った。 毛髪の柔軟性 ◎:対照毛に比べ、著しく柔らかい。 ○:対照毛に比べ、かなり柔らかい。 △:対照毛に比べ、やや柔らかい。 ×:対照毛と同等。 毛髪のしっとり感 ◎:対照毛に比べ、著しくしっとりする。 ○:対照毛に比べ、かなりしっとりする。 △:対照毛に比べ、ややしっとりする。 ×:対照毛と同等。 毛髪の平滑性 ◎:対照毛に比べ、著しくなめらか。 ○:対照毛に比べ、かなりなめらか。 △:対照毛に比べ、ややなめらか。 ×:対照毛と同等。
【0039】
【表1】 *1 アミノ変性シリコンポリマー(KF−8002/
信越シリコーン(株))。*2 ポリ塩化ジメチルエチ
レンピペリジウム(アデカカチオエース/旭電化工業
(株))。*3 (メタ)アクリル酸/(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体(プラサイL−53P/互応化学
(株))。*4 N-メタクリロイルエチル-N,N- ジメチ
ルアンモニウム/α−メチルカルボキシベタイン共重合
体(プラサイL−401/互応化学(株))。
【0040】
【表2】
【0041】以下に本実施例の処方を示す。本実施例は
これらの処方に限るものではない。 〔第1剤処方例〕 −その1(カチオン乳化系)− アモジメチコーン エマルジョン*1 2.5wt% N−アセチル−L−システイン 0.5wt% セタノール 6.0wt% プロピレングリコール 5.0wt% 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(28%) 3.0wt% α−モノイソステアリルグリセリルエーテル 1.0wt% モノエタノールアミン pH7に調整 ヒドロキシエチルセルロース(ダイセルSE850) 0.2wt% パラオキシ安息香酸メチル 0.5wt% 香料 0.1wt% 色素 微量 精製水 バランス ────────────────────────────────── 100.0wt% −その2(両性イオン乳化系)− カルボベタイン変性シリコン(B9950)*2 2.5wt% 亜硫酸水素ナトリウム 0.5wt% セタノール 6.0wt% プロピレングリコール 5.0wt% ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 3.0wt% α−モノイソステアリルグリセリルエーテル 1.0wt% モノエタノールアミン pH5に調整 ヒドロキシエチルセルロース(ダイセルSE850) 0.2wt% パラオキシ安息香酸メチル 0.5wt% 香料 0.1wt% 色素 微量 精製水 バランス ────────────────────────────────── 100.0wt% −その3− (水性ローションタイプ)− アモジメチコーン エマルジョン 2.5wt% ポリエーテル変性シリコン(KF−353)*3 0.5wt% N−アセチル−L−システイン 0.5wt% プロピレングリコール 3.5wt% ポリオキシエチレンラウリルエーテルPOE(9) 2.5wt% 塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(28%) 1.0wt% モノエタノールアミン pH7に調整 ヒドロキシエチルセルロース(ダイセルSE850) 0.2wt% パラオキシ安息香酸メチル 0.5wt% 香料 0.1wt% 色素 微量 精製水 バランス ────────────────────────────────── 100.0wt% 〔第2剤処方例〕 −その1(高粘度透明ゲル系)− プラサイズ L−53P*4 5.0wt% プロピレングリコール 3.0wt% ポリオキシエチレンラウリルエーテル(23E.O) 3.0wt% 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(28%) 1.0wt% dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム(50%) 0.5wt% ヒドロキシエチルセルロース(ダイセルSE850) 1.5wt% パラオキシ安息香酸メチル 0.5wt% 香料 0.1wt% 色素 微量 精製水 バランス ────────────────────────────────── 100.0wt% −その2(高粘度透明ゲル系)− プラサイズ L−401*5 5.0wt% プロピレングリコール 3.0wt% ポリオキシエチレンラウリルエーテル(23E.O) 3.0wt% 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(28%) 1.0wt% dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム(50%) 0.5wt% ヒドロキシエチルセルロース(ダイセルSE850) 1.5wt% パラオキシ安息香酸メチル 0.5wt% 香料 0.1wt% 色素 微量 精製水 バランス ────────────────────────────────── 100.0wt% *1 シリコーンSM8702C エマルジョン(信越シ
リコーン(株)) *2 ABIL B9950 (ABIL SILICO
NES社製) *3 シリコーンKF−353 (信越シリコーン
(株)) *4 (メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル
共重合体(互応化学(株)製) *5 N−メタクリロイルエチル−N,N−ジメチルアン
モニウム−α−メチルカルボキシベタイン重合体(互応
化学(株)製)
【0042】
【発明の効果】本発明の2剤式毛髪処理剤組成物では、
毛髪に柔軟性、しっとり感、更には平滑性を充分に付与
し、且つコンデショニング効果が半永久的に持続させる
ことができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)還元性物質及び(b)カチオン性シ
    リコンポリマー又は両性シリコンポリマーを含有する第
    1剤と、(c)アニオン性ポリマー又は両性ポリマーを
    含有する第2剤からなり、第1剤及び第2剤の順序で毛
    髪に適用されることを特徴とする2剤式毛髪処理剤組成
    物。
  2. 【請求項2】 毛髪を第1剤で処理し、一定時間放置し
    た後、中間すすぎを行うか又は中間すすぎを行わず該毛
    髪に第2剤を塗布し、再び一定時間放置した後、最終す
    すぎを行うことを特徴とする請求項1記載の2剤式毛髪
    処理剤組成物による毛髪処理方法。
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