JP2552347Y2 - 内燃機関のピストン - Google Patents

内燃機関のピストン

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JP2552347Y2
JP2552347Y2 JP1991083941U JP8394191U JP2552347Y2 JP 2552347 Y2 JP2552347 Y2 JP 2552347Y2 JP 1991083941 U JP1991083941 U JP 1991083941U JP 8394191 U JP8394191 U JP 8394191U JP 2552347 Y2 JP2552347 Y2 JP 2552347Y2
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oil
piston
ceiling
crown
combustion chamber
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章 飯島
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Isuzu Motors Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はピストンリング溝の溝底
を冷却するために、エンジンオイルを振る環状のシェー
カー部を設けたピストンにおいて、クラウン部の天井部
をも冷却することのできる内燃機関のピストンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年はエンジンが高出力化し、それに伴
って発熱量が増大するために、ピストンリングにスカッ
フィングが生じ易くなったり、ピストンリングが摩耗し
易くなったりするという問題が生じる。そこで、図3に
平面視で示すピストン1のA−A線矢視断面図である図
4のように、ピストン1のクラウン部2の外周のリング
溝3背面にピストン1の軸線方向に長い冷却溝4aを形成
すると共に、スカート部5の肩部5aの背面にはこの冷却
溝4aに対向するオイル溜り4bを形成し、この冷却溝4aと
オイル溜り4bによってシェーカー部4を形成し、エンジ
ンオイルOが図中の矢印Bのようにこのシェーカー部4
の中で上下に振れるようにしている。
【0003】このシェーカー部4は図5にその一部を断
面で示すようにピストン1の円周方向に環状に形成され
ており、一方、図6に示すように、前記オイル溜り4bの
底部にはオイル供給穴6を形成し、オイルジェット7か
ら噴射されるエンジンオイルOを、このオイル供給穴6
からオイル溜り4bに導入している。このようなシェーカ
ー部4は、特開昭54− 47937号公報に提案されているピ
ストンのシェーカー部と同様に、ここに溜るエンジンオ
イルOをピストン1の往復運動を利用して上下に振るこ
とによって、リング溝3の溝底3aを冷却し、ピストンリ
ング8のスカッフィングを防止したり、摩耗を低減した
りするものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなピストンはオイルジェットから噴射されるエンジン
オイルの殆どが、ピストンリングが表面に設けられてい
る壁の裏面の空洞部であるシェーカー部に供給されるた
めに、ピストンのクラウン部の燃焼室の背面の天井部に
はエンジンオイルが殆ど吹きつけられなくなって、燃焼
室に近い天井部の温度が非常に高温になる。そして、最
悪の場合にはこの天井部に亀裂が発生することが確認さ
れた。
【0005】一方、オイル溜りにエンジンオイルを供給
するオイルジェットの他に、クラウン部の天井部にエン
ジンオイルを吹きつけるためのオイルジェットを別に設
けることは、取り付けスペースの面から困難であるのが
実情である。本考案は以上の問題点に鑑みて、リング溝
の溝底を冷却するためのシェーカー部に向かって噴射さ
れるオイルジェットからのエンジンオイルの一部を、こ
のシェーカー部からピストンの往復運動を利用して、ク
ラウン部の燃焼室背面の天井部に向けて吐出させて、天
井面に沿って流動させることによって、燃焼室裏面を積
極的に冷却することができる内燃機関のピストンを提供
することを目的とするものである。
【0006】 前記目的を達成するための本考案に係る
内燃機関のピストンは、クラウン部2とスカート部5と
をピストンピン10を介して組立てたピストン1におい
て、前記クラウン部2の頂部の中央を突出させ、周囲を
凹状に窪ませた燃暁室14を形成し、該クラウン部2の
周囲に配置した複数本のリンク溝3の背後に環状の冷却
溝4aを形成すると共に、前記ピストンピン10に直交
する方向に前記燃焼室14の形状に合わせて盛上がった
天井部2aを形成し、更に前記スカート部5の肩部5a
に前記冷却溝4aに対向してオイル溜り4bを環状に開
口し、前記冷却溝4aとオイル溜り4bとによってシェ
ーカー部4を形成し、更に前記オイル溜り4bの一部を
前記天井部2aに向けて突出させてオイル吐出口13を
形成し、該吐出口13より前記天井部2aに向けてオイ
ルを放出するように構成している。また、好ましくは前
記吐出口13をピストンピン10に直交する位置に配置
して構成している。
【0007】このオイル吐出口は、ピストンピンの軸線
方向に直交する方向に形成すると、ピストンの揺動方向
の関係からオイルを吐出する効果が特に高い。また、所
定の量のエンジンオイルがオイル溜りに残るように、オ
イルジェットからのエンジンオイル供給量に応じて、こ
のオイル吐出口は適当な数だけ設けて良い。
【0008】
【作 用】本考案の内燃機関のピストンは、上記の構成
を有しているので、ピストンの往復運動によってオイル
溜りに溜まっているエンジンオイルの一部が、オイル吐
出口からクラウン部の燃焼室背面の天井部に向かって吐
出され、この天井部にエンジンオイルがふり掛かるの
で、燃焼室に近く高温になりがちな天井部を冷却するこ
とができるようになり、熱変形によって天井部に亀裂が
発生するというような事故を未然に防止することができ
る。
【0009】
【実 施 例】次に図面を参照して本考案をクラウン部
とスカート部が別体として形成された二体型ピストンに
適用した実施例を説明する。図1に示すようにこのピス
トン1は、別体であるクラウン部2とスカート部5に、
それぞれ形成されたピストンピン穴9にピストンピン10
を嵌入することによって一体化しており、ピストンピン
10がこのピストンピン穴9から抜けないようにスナップ
リング11を嵌合して固定している。またこのピストンピ
ン10の外周にはメタル12が設けられ、ピストンピン10と
クラウン部2の摺接部分の摩耗を防止している。
【0010】一方、ピストンリング8が嵌合されたクラ
ウン部2の外周のリング溝3の背面には、ピストン1の
軸線方向に長いシェーカー部4の冷却溝4aが形成され、
スカート部5の肩部5aの背面にはこのシェーカー部4の
オイル溜り4bが形成され、この冷却溝4aの開口端とオイ
ル溜り4bの開口端が対向するように配置されて、一つの
部屋を形成している。
【0011】このオイル溜り4bに溜まっているエンジン
オイルOは図6に示すようにオイルジェット7から噴射
されることによって供給され、ピストン1の往復運動に
よって図1中の矢印Bのように前記シェーカー部4の中
を上下に振られる。それによってリング溝3の溝底3aが
冷却されてピストンリング8のスカッフィングが防止さ
れ、ピストンリング8の摩耗も低減される。
【0012】また、ピストン1の圧縮行程及び排気行程
では、図2に一部を断面で示すように、環状のオイル溜
り4bに溜まっているエンジンオイルOの一部が、クラウ
ン部2の天井部2aに向かって形成されたオイル吐出口13
から図1中の矢印Cで示すように吐出され、この天井部
2aにエンジンオイルOがふり掛かる。そして、燃焼室14
に近く高温になりがちなクラウン部2の天井部2aを冷却
することができるようになり、熱変形によって天井部2a
に亀裂が発生するというような事故を防止することがで
きる。
【0013】尚、このオイル吐出口13は、ピストンピン
10の軸線方向と直交する方向に設けることによって、ピ
ストン1の揺動方向の関係からオイルを吐出する効果を
特に高めることができる。また、オイルジェット7から
のエンジンオイルO供給量に応じて、リング溝3の溝底
3aを冷却するのに充分な量のエンジンオイルOがオイル
溜り4bに残るのであれば、このオイル吐出口13は適当な
数だけ形成して良い。更に、本実施例では二体型ピスト
ンについて述べたが、本考案は通常の一体型ピストンに
ついても適用できるものである。
【0014】
【考案の効果】本考案の内燃機関のピストンは、クラウ
ン部とスカート部とをピストンピンを介して組立てたピ
ストンにおいて、前記クラウン部の頂部の中央を突出さ
せ、周囲を凹状に窪ませた燃暁室を形成し、該クラウン
部の周囲に配置した複数本のリング溝の背後に環状の冷
却溝を形成すると共に、前記ピストンピンに直交する方
向に前記燃焼室の形状に合わせて盛上がった天井部を形
成し、更に前記スカート部の肩部に前記冷却溝に対向し
てオイル溜りを環状に開口し、前記冷却溝とオイル溜り
とによってシェーカー部を形成し、更に前記オイル溜り
の一部を前記天井部に向けて突出させてオイル吐出口を
形成し、該吐出口より前記天井部に向けてオイルを放出
するように構成しており、以下の効果を奏することがで
きる。
【0015】シェーカー部から、クラウン部の燃焼室の
山形の形状に合わせて中央部が盛上がるように形成され
た天井部に向かって、オイル溜りよりオイル吐出口を突
出して形成しているので、ピストンの往復運動によって
オイル溜りに溜まっているエンジンオイルの一部が、こ
のオイル吐出口からクラウン部の燃焼室背面を形成して
いる天井部に向かって放り出されて、この天井部に正確
にエンジンオイルをふり掛け、そしてこの天井部の傾斜
面に沿って流下させることができる。 従って、燃暁室に
近く、高温になりがちなクラウン部を効果的に冷却する
ことができるので、熱変形によって天井部に亀裂が発生
するような事故を未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のピストンの一実施例における図3のA
−A線拡大断面図である。
【図2】図1のD−D線断面図である。
【図3】ピストンの平面図である。
【図4】従来のピストンにおける図3のA−A線拡大断
面図である。
【図5】図4のE−E線断面図である。
【図6】オイルジェットからオイル溜りにエンジンオイ
ルが供給される状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 ピストン 2 クラウン部 2a 天井部 3
リング溝 4シェーカー部 4a 冷却溝 4b
オイル溜り 5 スカート部 5a 肩部 13 オイル吐出口 14 燃焼室 O エンジンオイ
ル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16J 1/08 F16J 1/08

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラウン部(2)とスカート部(5)と
    をピストンピン(10)を介して組立てたピストン
    (1)において、前記クラウン部(2)の頂部の中央を
    突出させ、周囲を凹状に窪ませた燃焼室(14)を形成
    し、該クラウン部(2)の周囲に配置した複数本のリン
    グ溝(3)の背後に環状の冷却溝(4a)を形成すると
    共に、前記ピストンピン(10)に直交する方向に前記
    燃焼室(14)の形状に合わせて盛上がった天井部(2
    a)を形成し、更に前記スカート部(5)の肩部(5
    a)に前記冷却溝(4a)に対向してオイル溜り(4
    b)を環状に開口し、前記冷却溝(4a)とオイル溜り
    (4b)とによってシェーカー部(4)を形成し、更に
    前記オイル溜り(4b)の一部を前記天井部(2a)に
    向けて突出させてオイル吐出口(13)を形成し、該吐
    出口(13)より前記天井部(2a)に向けてオイルを
    放出するように構成した内燃機関のピストン。
JP1991083941U 1991-10-16 1991-10-16 内燃機関のピストン Expired - Lifetime JP2552347Y2 (ja)

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JPH0536056U JPH0536056U (ja) 1993-05-18
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5447937A (en) * 1977-09-24 1979-04-16 Izumi Jidoushiya Kougiyou Kk Builttup piston for cooling
JPS58199934A (ja) * 1982-05-15 1983-11-21 Kiyoshi Yamamoto 法面の土止め用柵とその施工方法
JPS59158439A (ja) * 1983-02-28 1984-09-07 Fujitsu Ltd 主記憶装置使用権設定方式

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