JP2550773Y2 - 方向制御弁装置 - Google Patents
方向制御弁装置Info
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- JP2550773Y2 JP2550773Y2 JP8952591U JP8952591U JP2550773Y2 JP 2550773 Y2 JP2550773 Y2 JP 2550773Y2 JP 8952591 U JP8952591 U JP 8952591U JP 8952591 U JP8952591 U JP 8952591U JP 2550773 Y2 JP2550773 Y2 JP 2550773Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、油圧ポンプの吐出圧油
を複数の方向制御弁で複数のアクチュエータに供給する
方向制御弁装置に関する。
を複数の方向制御弁で複数のアクチュエータに供給する
方向制御弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ポンプの吐出圧油を複数のアクチュ
エータに供給するにはアクチュエータと同数の方向制御
弁を設け、その各方向制御弁を切換え操作して各アクチ
ュエータに油圧ポンプの吐出圧油を供給している。前記
方向制御弁としては例えば図1に示すように、弁ブロッ
ク1のスプール孔2内にスプール3を嵌挿し、このスプ
ール3を左右に摺動することでポンプポート4を第1・
第2アクチュエータポート5,6の一方に連通し、かつ
第1・第2アクチュエータポート5,6の他方をタンク
ポート7に連通するようにしたものが知られている。
エータに供給するにはアクチュエータと同数の方向制御
弁を設け、その各方向制御弁を切換え操作して各アクチ
ュエータに油圧ポンプの吐出圧油を供給している。前記
方向制御弁としては例えば図1に示すように、弁ブロッ
ク1のスプール孔2内にスプール3を嵌挿し、このスプ
ール3を左右に摺動することでポンプポート4を第1・
第2アクチュエータポート5,6の一方に連通し、かつ
第1・第2アクチュエータポート5,6の他方をタンク
ポート7に連通するようにしたものが知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】かかる方向制御弁にあ
っては第1・第2アクチュエータポート5,6の最高圧
力を規定して各部が破損等しないように、図1に示すよ
うに弁ブロック1に第1・第2安全弁8,9を第1・第
2アクチュエータポート5,6に開口して取付けてい
る。このように、1つの方向制御弁に2つの安全弁が必
要であるから、複数の方向制御弁を組み合せて方向制御
弁装置とした場合に、方向制御弁の数の2倍の安全弁が
必要となってコストが高くなるばかりか、方向制御弁装
置全体が大きくなって設置面積が大となる。
っては第1・第2アクチュエータポート5,6の最高圧
力を規定して各部が破損等しないように、図1に示すよ
うに弁ブロック1に第1・第2安全弁8,9を第1・第
2アクチュエータポート5,6に開口して取付けてい
る。このように、1つの方向制御弁に2つの安全弁が必
要であるから、複数の方向制御弁を組み合せて方向制御
弁装置とした場合に、方向制御弁の数の2倍の安全弁が
必要となってコストが高くなるばかりか、方向制御弁装
置全体が大きくなって設置面積が大となる。
【0004】そこで、本考案は前述の課題を解決できる
ようにした方向制御弁装置を提供することを目的とす
る。
ようにした方向制御弁装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】弁ブロック30のスプー
ル孔31内に主スプール49を摺動自在に嵌挿して入力
ポート44を第1・第2アクチュエータ34,35に連
通・遮断する方向制御弁とし、前記弁ブロック30に第
1、第2アクチュエータポート34,35に連通した第
1・第2圧力検出ポート100,101を形成し、この
第1・第2圧力検出ポート100,101を弁ブロック
30の一方の接合面に形成した連通用凹部102に開口
し、かつ連通用凹部102から圧力検出ポートへの圧油
流れを阻止するボール103を設け、その連通用凹部1
02と弁ブロック30の他方の接合面に亘って透孔10
4を形成し、複数の弁ブロック30を接合して各第1・
第2圧力検出ポート100,101を透孔104に連通
し、その透孔104を1つの安全弁105に連通した方
向制御弁装置。
ル孔31内に主スプール49を摺動自在に嵌挿して入力
ポート44を第1・第2アクチュエータ34,35に連
通・遮断する方向制御弁とし、前記弁ブロック30に第
1、第2アクチュエータポート34,35に連通した第
1・第2圧力検出ポート100,101を形成し、この
第1・第2圧力検出ポート100,101を弁ブロック
30の一方の接合面に形成した連通用凹部102に開口
し、かつ連通用凹部102から圧力検出ポートへの圧油
流れを阻止するボール103を設け、その連通用凹部1
02と弁ブロック30の他方の接合面に亘って透孔10
4を形成し、複数の弁ブロック30を接合して各第1・
第2圧力検出ポート100,101を透孔104に連通
し、その透孔104を1つの安全弁105に連通した方
向制御弁装置。
【0006】
【作 用】複数の弁ブロック30を前後面40,41
相互を重ね合せて連結することで、各弁ブロック30の
第1・第2圧力検出ポート100,101が透孔104
より安全弁105に連通し、かつ低圧側の圧力検出ポー
ト1002は101には高圧油が流入しないから、複数
の方向制御弁における最も高いアクチュエータポートの
圧力を1つの安全弁に導くことができ、方向制御弁装置
に安全弁を1つ取付ければ良く、安全弁の数が減少して
コストが安くなるばかりか、全体がコンパクトになって
狭いスペースに取付けできる。
相互を重ね合せて連結することで、各弁ブロック30の
第1・第2圧力検出ポート100,101が透孔104
より安全弁105に連通し、かつ低圧側の圧力検出ポー
ト1002は101には高圧油が流入しないから、複数
の方向制御弁における最も高いアクチュエータポートの
圧力を1つの安全弁に導くことができ、方向制御弁装置
に安全弁を1つ取付ければ良く、安全弁の数が減少して
コストが安くなるばかりか、全体がコンパクトになって
狭いスペースに取付けできる。
【0007】
【実 施 例】図2は複数の方向制御弁を同時操作した
各アクチュエータに1つの油圧ポンプの吐出圧油を所定
の分配比で供給できるようにした圧油供給装置の回路図
であり、油圧ポンプ20の吐出路21に複数の方向制御
弁22を設け、この各方向制御弁22の入口側にチェッ
ク弁部23と減圧弁部24より成る圧力補償弁25をそ
れぞれ設け、複数の方向制御弁22を同時操作した時に
各圧力補償弁25で圧力補償して各アクチュエータ26
に1つの油圧ポンプ20の吐出圧油を供給できるように
してあり、方向制御弁22と圧力補償弁25が後述する
弁ブロックに設けられ、その弁ブロックを重ね合せて方
向制御装置27としてある。図3に示すように、弁ブロ
ック30は略直方体形状となり、この弁ブロック30の
上部寄りにスプール孔31が左右側面32,33に開口
して形成され、このスプール孔31に開口した第1・第
2アクチュエータポート34,35が上面36に開口し
て形成してあり、弁ブロック30の下部寄りには左側面
32に開口したチェック弁用孔37と右側面33に開口
した減圧弁用孔38が同心状に形成され、前記チェック
弁用孔37に開口したポンプポート39が前後面40,
41に開口して形成され、前記減圧弁孔38に開口した
第1、第2ポート42,43が前後面40,41に開口
して形成してあり、複数の弁ブロック30の前後面4
0,41を突き合せて連結すると各ポンプポート、第1
・第2ポート39,42,43が連通するようにしてあ
る。図4に示すように、前記弁ブロック30にはスプー
ル孔31に開口した入力ポート44、第1・第2負荷圧
検出ポート45,46、前記第1・第2アクチュエータ
ポート34,35、第1、第2タンクポート47,4
8、第1・第2アクチュエータポート34,35に開口
した第1・第2圧力検出ポート100,101が形成さ
れ、その第1・第2圧力検出ポート100,101は図
3のように弁ブロック30の前面40に形成した連通用
凹部102に開口し、かつチェック弁を構成するボール
103がそれぞれ設けてあり、その連通用凹部102と
後面41に亘って透孔104が形成され、複数の弁ブロ
ック30を前後面40,41相互を重ね合せると図5の
ように、各弁ブロック30の第1・第2圧力検出ポート
100,101が連通用凹部102と透孔104でそれ
ぞれ連通し、かつボール103によって低圧側の圧力検
出ポート100又は101に高圧が流入しないようにな
り、透孔104には各弁ブロック30の第1・第2圧力
検出ポート100,101における最も高い圧力が導入
され、その透孔104が図6のように1つの弁ブロック
30に設けた安全弁105の入口側に連通してある。前
記スプール孔31に嵌挿した主スプール49には第1・
第2小径部50,51と連通用溝52が形成してあり、
前記第1・第2負荷圧検出ポート45,46は図3に示
すように弁ブロック30の前面に開口し、かつ凹部53
で連通し、主スプール49には第2負荷圧検出ポート4
6と第2タンクポート48を連通・遮断する油路54が
形成され、スプール49はスプリングで各ポートを遮断
し、油路54で第2負荷圧検出ポート46と第2タンク
ポート48を連通する中立位置Aに保持され、スプール
49を右方に摺動すると第2小径部51で第2アクチュ
エータポート35を第2タンクポート48に連通し、連
通用溝52で入力ポート44が第2負荷圧検出ポート4
6に連通し、第1小径部50で第1アクチュエータポー
ト34が第1負荷圧検出ポート45に連通し、かつ第2
負荷圧検出ポート46と第2タンクポート48が遮断す
る第1圧油供給位置Bとなり、スプール49を左方に摺
動すると第1小径部50で第1アクチュエータポート3
4を第1タンクポート47に連通し、連通用溝52で入
力ポート44が第1負荷圧検出ポート45に連通し、第
2小径部51で第2アクチュエータポート35が第2負
荷圧検出ポート46に連通し、かつ第2負荷圧検出ポー
ト46と第2タンクポート48が遮断する第2圧油供給
位置Cとなって方向制御弁55を構成している。前記チ
ェック弁用孔37は油路56でポンプポート44に開口
し、そのチェック弁用孔37には前記ポンプポート39
と入力ポート44を連通遮断する弁60が嵌挿され、そ
の弁60はプラグ61に設けたストッパ杆62で図示位
置より左方に摺動しないように規制されて遮断位置に保
持されてチェック弁部63を構成している。前記減圧弁
用孔38は第4ポート57と油路58で第2負荷圧検出
ポート46に連通し、この減圧弁用孔38にはスプール
64が嵌挿されて第1圧力室65と第2圧力室66を形
成し、第1圧力室65は第3ポート57に連通し、第2
圧力室66は第2ポート43に連通し、前記スプール6
4の盲穴67に挿入したフリーピストン68と盲穴67
底部との間にばね69が設けられてフリーピストン68
はプラグ70に当接し、かつスプール64に一体的に設
けた押杆71が透孔72より突出して前記弁60をスト
ッパ杆62に当接しており、前記スプール64には第1
ポート42を盲穴67に連通する細孔73が形成されて
減圧弁部74を構成し、この減圧弁部74と前記チェッ
ク弁部63とで圧力補償弁75を構成している。
各アクチュエータに1つの油圧ポンプの吐出圧油を所定
の分配比で供給できるようにした圧油供給装置の回路図
であり、油圧ポンプ20の吐出路21に複数の方向制御
弁22を設け、この各方向制御弁22の入口側にチェッ
ク弁部23と減圧弁部24より成る圧力補償弁25をそ
れぞれ設け、複数の方向制御弁22を同時操作した時に
各圧力補償弁25で圧力補償して各アクチュエータ26
に1つの油圧ポンプ20の吐出圧油を供給できるように
してあり、方向制御弁22と圧力補償弁25が後述する
弁ブロックに設けられ、その弁ブロックを重ね合せて方
向制御装置27としてある。図3に示すように、弁ブロ
ック30は略直方体形状となり、この弁ブロック30の
上部寄りにスプール孔31が左右側面32,33に開口
して形成され、このスプール孔31に開口した第1・第
2アクチュエータポート34,35が上面36に開口し
て形成してあり、弁ブロック30の下部寄りには左側面
32に開口したチェック弁用孔37と右側面33に開口
した減圧弁用孔38が同心状に形成され、前記チェック
弁用孔37に開口したポンプポート39が前後面40,
41に開口して形成され、前記減圧弁孔38に開口した
第1、第2ポート42,43が前後面40,41に開口
して形成してあり、複数の弁ブロック30の前後面4
0,41を突き合せて連結すると各ポンプポート、第1
・第2ポート39,42,43が連通するようにしてあ
る。図4に示すように、前記弁ブロック30にはスプー
ル孔31に開口した入力ポート44、第1・第2負荷圧
検出ポート45,46、前記第1・第2アクチュエータ
ポート34,35、第1、第2タンクポート47,4
8、第1・第2アクチュエータポート34,35に開口
した第1・第2圧力検出ポート100,101が形成さ
れ、その第1・第2圧力検出ポート100,101は図
3のように弁ブロック30の前面40に形成した連通用
凹部102に開口し、かつチェック弁を構成するボール
103がそれぞれ設けてあり、その連通用凹部102と
後面41に亘って透孔104が形成され、複数の弁ブロ
ック30を前後面40,41相互を重ね合せると図5の
ように、各弁ブロック30の第1・第2圧力検出ポート
100,101が連通用凹部102と透孔104でそれ
ぞれ連通し、かつボール103によって低圧側の圧力検
出ポート100又は101に高圧が流入しないようにな
り、透孔104には各弁ブロック30の第1・第2圧力
検出ポート100,101における最も高い圧力が導入
され、その透孔104が図6のように1つの弁ブロック
30に設けた安全弁105の入口側に連通してある。前
記スプール孔31に嵌挿した主スプール49には第1・
第2小径部50,51と連通用溝52が形成してあり、
前記第1・第2負荷圧検出ポート45,46は図3に示
すように弁ブロック30の前面に開口し、かつ凹部53
で連通し、主スプール49には第2負荷圧検出ポート4
6と第2タンクポート48を連通・遮断する油路54が
形成され、スプール49はスプリングで各ポートを遮断
し、油路54で第2負荷圧検出ポート46と第2タンク
ポート48を連通する中立位置Aに保持され、スプール
49を右方に摺動すると第2小径部51で第2アクチュ
エータポート35を第2タンクポート48に連通し、連
通用溝52で入力ポート44が第2負荷圧検出ポート4
6に連通し、第1小径部50で第1アクチュエータポー
ト34が第1負荷圧検出ポート45に連通し、かつ第2
負荷圧検出ポート46と第2タンクポート48が遮断す
る第1圧油供給位置Bとなり、スプール49を左方に摺
動すると第1小径部50で第1アクチュエータポート3
4を第1タンクポート47に連通し、連通用溝52で入
力ポート44が第1負荷圧検出ポート45に連通し、第
2小径部51で第2アクチュエータポート35が第2負
荷圧検出ポート46に連通し、かつ第2負荷圧検出ポー
ト46と第2タンクポート48が遮断する第2圧油供給
位置Cとなって方向制御弁55を構成している。前記チ
ェック弁用孔37は油路56でポンプポート44に開口
し、そのチェック弁用孔37には前記ポンプポート39
と入力ポート44を連通遮断する弁60が嵌挿され、そ
の弁60はプラグ61に設けたストッパ杆62で図示位
置より左方に摺動しないように規制されて遮断位置に保
持されてチェック弁部63を構成している。前記減圧弁
用孔38は第4ポート57と油路58で第2負荷圧検出
ポート46に連通し、この減圧弁用孔38にはスプール
64が嵌挿されて第1圧力室65と第2圧力室66を形
成し、第1圧力室65は第3ポート57に連通し、第2
圧力室66は第2ポート43に連通し、前記スプール6
4の盲穴67に挿入したフリーピストン68と盲穴67
底部との間にばね69が設けられてフリーピストン68
はプラグ70に当接し、かつスプール64に一体的に設
けた押杆71が透孔72より突出して前記弁60をスト
ッパ杆62に当接しており、前記スプール64には第1
ポート42を盲穴67に連通する細孔73が形成されて
減圧弁部74を構成し、この減圧弁部74と前記チェッ
ク弁部63とで圧力補償弁75を構成している。
【0008】以上の様であるから、複数の弁ブロック3
0を重ね合せて連結することで、1つの安全弁に最も高
いアクチュエータポートの圧力が導入されるから、複数
の方向制御弁を備えた方向制御弁装置において安全弁を
1つとすることができる。また複数の弁ブロック30を
前後面40,41相互を重ね合せて連結すれば、各弁ブ
ロック30のポンプポート、第1・第2ポート39,4
2,43が連通し、かつ凹部53が隣接する弁ブロック
30の後面41で閉塞されて第1・第2負荷圧検出ポー
ト45,46が連通するから、図6に示すように油圧ポ
ンプ80の吐出路81をポンプポート39、第1ポート
42に連通し、第2ポート43に負荷圧検出路82を接
続すれば図7に示すように図2と同様の油圧回路を構成
できる。図7において、83は油圧ポンプ80の吐出流
量を制御する斜板、84はサーボシリンダ、85はポン
プ調整用方向制御弁である。
0を重ね合せて連結することで、1つの安全弁に最も高
いアクチュエータポートの圧力が導入されるから、複数
の方向制御弁を備えた方向制御弁装置において安全弁を
1つとすることができる。また複数の弁ブロック30を
前後面40,41相互を重ね合せて連結すれば、各弁ブ
ロック30のポンプポート、第1・第2ポート39,4
2,43が連通し、かつ凹部53が隣接する弁ブロック
30の後面41で閉塞されて第1・第2負荷圧検出ポー
ト45,46が連通するから、図6に示すように油圧ポ
ンプ80の吐出路81をポンプポート39、第1ポート
42に連通し、第2ポート43に負荷圧検出路82を接
続すれば図7に示すように図2と同様の油圧回路を構成
できる。図7において、83は油圧ポンプ80の吐出流
量を制御する斜板、84はサーボシリンダ、85はポン
プ調整用方向制御弁である。
【0009】次に前述の油圧回路の作動を図7に基づい
て説明する。 方向制御弁55が中立位置Aのとき。 油圧ポンプ80によってタンク86から吸上げられた油
は、吐出路81を通ってチェック弁部63の開く方向の
圧力室aに案内される。この時、減圧弁部74の圧力室
65,66は、ともにタンク86に通じているので、こ
の圧力室65,66の圧力はともにゼロで、よって減圧
弁部74は、弱いばね69によって押され杆体71がチ
ェック弁部63に当接しているだけである。一方、ポン
プ吐出圧は、ポンプ調整用方向制御弁85のばね87に
よって負荷圧検出路82の圧力との差圧がある一定に保
たれる。いま、この差圧を20kg/cm2 とすると負
荷圧検出路82の圧力はゼロなので、ポンプ吐出圧は2
0kg/cm2 まで上昇し、同時にチェック弁部63の
圧力室aにポンプ吐出圧が流入して方向制御弁55の入
口圧(チェック弁部63の出口圧)がポンプ吐出圧と等
しくなるまでストロークし、等しくなれば、弱いばね6
9によってレシートする。減圧弁部74は、ストローク
エンド時のみ、ポンプ吐出路81と圧力室66を連通さ
せる一方、チェック弁部63は、ストロークエンドに達
する前に、ポンプ吐出路81と出口側を連通させるの
で、方向制御弁55が中立位置Aのときは、ポンプ吐出
路81と圧力室66が連通することはなく、圧力室65
の圧力はゼロのままである。
て説明する。 方向制御弁55が中立位置Aのとき。 油圧ポンプ80によってタンク86から吸上げられた油
は、吐出路81を通ってチェック弁部63の開く方向の
圧力室aに案内される。この時、減圧弁部74の圧力室
65,66は、ともにタンク86に通じているので、こ
の圧力室65,66の圧力はともにゼロで、よって減圧
弁部74は、弱いばね69によって押され杆体71がチ
ェック弁部63に当接しているだけである。一方、ポン
プ吐出圧は、ポンプ調整用方向制御弁85のばね87に
よって負荷圧検出路82の圧力との差圧がある一定に保
たれる。いま、この差圧を20kg/cm2 とすると負
荷圧検出路82の圧力はゼロなので、ポンプ吐出圧は2
0kg/cm2 まで上昇し、同時にチェック弁部63の
圧力室aにポンプ吐出圧が流入して方向制御弁55の入
口圧(チェック弁部63の出口圧)がポンプ吐出圧と等
しくなるまでストロークし、等しくなれば、弱いばね6
9によってレシートする。減圧弁部74は、ストローク
エンド時のみ、ポンプ吐出路81と圧力室66を連通さ
せる一方、チェック弁部63は、ストロークエンドに達
する前に、ポンプ吐出路81と出口側を連通させるの
で、方向制御弁55が中立位置Aのときは、ポンプ吐出
路81と圧力室66が連通することはなく、圧力室65
の圧力はゼロのままである。
【0010】方向制御弁55のいずれか一方のみ第1
圧油供給位置Bにストロークさせるとき。 いま、左側の方向制御弁55を第1圧油供給位置Bにス
トロークさせ、右側の方向制御弁55は、中立位置Aと
する。方向制御弁55をストロークさせ入力ポート44
と第1アクチュエータポート34を接続させ、同時に、
第2アクチュエータポート35と第2タンクポート48
を接続させる。この時第1アクチュエータポート34と
アクチュエータ88を接続する導管89内の圧力(負荷
圧)がポンプ吐出圧(20kg/cm2 )より大きいと
きはチェック弁部63が圧力室bの圧力でレシートする
ため、アクチュエータ88の自然降下を防止することが
できる。アクチュエータ88の導管89の圧力、すなわ
ち負荷圧が通路58より減圧弁部74の一方の圧力室6
5に導かれる。他方の圧力室66の圧力はゼロであるた
め、減圧弁部74は、チェック弁部63から解離する方
向にストロークエンドまでストロークし、減圧弁部74
の絞りを介して、ポンプ吐出路81と負荷圧検出路82
が連通する。前記導管89内の圧力(負荷圧)がポンプ
吐出圧(=20kg/cm2 )より大きいときは、チェ
ック弁部63が圧力室bの圧力で閉じ、その圧力が、減
圧弁部74の一方の圧力室65に導かれるため、他方の
圧力室66とポンプ吐出路81が連通しても、減圧弁部
74はストロークしたままである。一方、導管89内の
圧力(負荷圧)がポンプ吐出圧(=20kg/cm2 )
より小さいときは、その負荷圧が減圧弁部74の一方の
圧力室65に導かれ、減圧弁部74が一方の圧力室65
の圧力でストロークするが、他方の圧力室66の圧力が
一方の圧力室65の圧力(すなわち負荷圧)まで上昇す
ると、弱いばね69によって閉じチェック弁部63に当
接する。いずれの場合でも、減圧弁部74は、一方の圧
力室65内の圧力と他方の圧力室66内の圧力が等しく
なるまで、ポンプ吐出路81と圧力室66を連通させ、
両圧力室65,66内の圧力が等しくなれば弱いばね6
9によって閉じチェック弁部63に当接する。結果とし
て負荷圧検出路82内の圧力は、負荷圧と等しくなり、
ポンプ吐出圧は、ポンプ調整用方向制御弁85によっ
て、ある差圧(ここでは20kg/cm2 )分だけ、負
荷圧検出路82内の圧力より高い圧力に制御される。こ
のポンプ吐出圧は、チェック弁部63を介して、入力ポ
ート44に導かれているので、すなわち、方向制御弁5
5の入口圧と出口圧(=負荷圧)の間には、差圧(=2
0kg/cm2 )が保たれることになる。よって、方向
制御弁55のストロークに伴なう入口側と出口側の間の
絞りの開口面積の変化によってのみ、アクチュエータ8
8へ供給される流量が制御される。方向制御弁55をス
トロークさせる際、アクチュエータ88の導管89ある
いは90と負荷圧導入用の第2油路53が接続され、一
方、第2油路53は、減圧弁部74の一方の圧力室65
と接続されているが、減圧弁部74において負荷圧は、
パイロット圧力(減圧弁部のセット圧力)としてのみ使
われるので、その圧力がぬけることはなく、すなわち、
方向制御弁55をストロークさせた際、負荷圧がぬける
ことによるアクチュエータ88の自然降下はない。
圧油供給位置Bにストロークさせるとき。 いま、左側の方向制御弁55を第1圧油供給位置Bにス
トロークさせ、右側の方向制御弁55は、中立位置Aと
する。方向制御弁55をストロークさせ入力ポート44
と第1アクチュエータポート34を接続させ、同時に、
第2アクチュエータポート35と第2タンクポート48
を接続させる。この時第1アクチュエータポート34と
アクチュエータ88を接続する導管89内の圧力(負荷
圧)がポンプ吐出圧(20kg/cm2 )より大きいと
きはチェック弁部63が圧力室bの圧力でレシートする
ため、アクチュエータ88の自然降下を防止することが
できる。アクチュエータ88の導管89の圧力、すなわ
ち負荷圧が通路58より減圧弁部74の一方の圧力室6
5に導かれる。他方の圧力室66の圧力はゼロであるた
め、減圧弁部74は、チェック弁部63から解離する方
向にストロークエンドまでストロークし、減圧弁部74
の絞りを介して、ポンプ吐出路81と負荷圧検出路82
が連通する。前記導管89内の圧力(負荷圧)がポンプ
吐出圧(=20kg/cm2 )より大きいときは、チェ
ック弁部63が圧力室bの圧力で閉じ、その圧力が、減
圧弁部74の一方の圧力室65に導かれるため、他方の
圧力室66とポンプ吐出路81が連通しても、減圧弁部
74はストロークしたままである。一方、導管89内の
圧力(負荷圧)がポンプ吐出圧(=20kg/cm2 )
より小さいときは、その負荷圧が減圧弁部74の一方の
圧力室65に導かれ、減圧弁部74が一方の圧力室65
の圧力でストロークするが、他方の圧力室66の圧力が
一方の圧力室65の圧力(すなわち負荷圧)まで上昇す
ると、弱いばね69によって閉じチェック弁部63に当
接する。いずれの場合でも、減圧弁部74は、一方の圧
力室65内の圧力と他方の圧力室66内の圧力が等しく
なるまで、ポンプ吐出路81と圧力室66を連通させ、
両圧力室65,66内の圧力が等しくなれば弱いばね6
9によって閉じチェック弁部63に当接する。結果とし
て負荷圧検出路82内の圧力は、負荷圧と等しくなり、
ポンプ吐出圧は、ポンプ調整用方向制御弁85によっ
て、ある差圧(ここでは20kg/cm2 )分だけ、負
荷圧検出路82内の圧力より高い圧力に制御される。こ
のポンプ吐出圧は、チェック弁部63を介して、入力ポ
ート44に導かれているので、すなわち、方向制御弁5
5の入口圧と出口圧(=負荷圧)の間には、差圧(=2
0kg/cm2 )が保たれることになる。よって、方向
制御弁55のストロークに伴なう入口側と出口側の間の
絞りの開口面積の変化によってのみ、アクチュエータ8
8へ供給される流量が制御される。方向制御弁55をス
トロークさせる際、アクチュエータ88の導管89ある
いは90と負荷圧導入用の第2油路53が接続され、一
方、第2油路53は、減圧弁部74の一方の圧力室65
と接続されているが、減圧弁部74において負荷圧は、
パイロット圧力(減圧弁部のセット圧力)としてのみ使
われるので、その圧力がぬけることはなく、すなわち、
方向制御弁55をストロークさせた際、負荷圧がぬける
ことによるアクチュエータ88の自然降下はない。
【0011】前記負荷圧検出路82はもう一方の方向制
御弁55に配設されている圧力補償弁75の減圧弁部7
4の他方の圧力室66にも接続されているが、減圧弁部
74の一方の圧力室65は、方向制御弁55の中立位置
Aによってタンク86と接続しているため、負荷圧はゼ
ロで、よって圧力室66内の圧力によって減圧弁部74
は、チェック弁部63を閉じる方向に付勢する。一方、
チェック弁部74を開く方向の圧力室aには、ポンプ吐
出路81よりポンプ吐出圧が導かれるため、全体とし
て、ポンプ吐出圧と負荷圧検出路82内の圧力の差圧分
(=20kg/cm2 )によってチェック弁部63及び
減圧弁部74をチェック弁部63の開く方向にストロー
クさせるが、わずかにストロークし入力ポート44の圧
力がその差圧(=20kg/cm2 )になれば、弱いば
ね69によってレシートし、結果として、ストロークエ
ンドまで減圧弁部74がストロークすることはなく、方
向制御弁55側の油圧制御には、何ら影響することはな
い。
御弁55に配設されている圧力補償弁75の減圧弁部7
4の他方の圧力室66にも接続されているが、減圧弁部
74の一方の圧力室65は、方向制御弁55の中立位置
Aによってタンク86と接続しているため、負荷圧はゼ
ロで、よって圧力室66内の圧力によって減圧弁部74
は、チェック弁部63を閉じる方向に付勢する。一方、
チェック弁部74を開く方向の圧力室aには、ポンプ吐
出路81よりポンプ吐出圧が導かれるため、全体とし
て、ポンプ吐出圧と負荷圧検出路82内の圧力の差圧分
(=20kg/cm2 )によってチェック弁部63及び
減圧弁部74をチェック弁部63の開く方向にストロー
クさせるが、わずかにストロークし入力ポート44の圧
力がその差圧(=20kg/cm2 )になれば、弱いば
ね69によってレシートし、結果として、ストロークエ
ンドまで減圧弁部74がストロークすることはなく、方
向制御弁55側の油圧制御には、何ら影響することはな
い。
【0012】方向制御弁55のいずれも第1圧油供給
位置Bにストロークさせるとき。 −各アクチュエータ88に必要とされる流量の合計
が油圧ポンプ20の最大吐出流量以下のとき。 いま、方向制御弁55をともに第1圧油供給位置Bにス
トロークさせ、各入力ポート44と各導管89と第1・
第2負荷圧検出ポート45,46をそれぞれ接続させた
とする。一方の減圧弁部74は、圧力室66内の圧力が
一方の圧力室65内の圧力に等しくなるまで、また他方
の減圧弁部74は、圧力室66内の圧力が、一方の圧力
室65内の圧力に等しくなるまで、それぞれストローク
エンドまでストロークしたままである。いま、二つのア
クチュエータ88,88の負荷圧のうち、左側のアクチ
ュエータ88の負荷圧がより大きいとする。仮に、左側
のアクチュエータ88の負荷圧を100(kg/c
m2 )、右側のアクチュエータ88の負荷圧を10(k
g/cm2 )とする。負荷圧検出路82は、絞り91を
介してタンク86と接続されているので、方向制御弁ス
トローク前は負荷圧検出路82内の圧力はゼロである。
よって、各減圧弁部74は負荷圧検出用の第1油路53
内の圧力によってともにストロークし、ポンプ吐出圧が
圧力検出導管34内の圧力と連通させる。負荷圧検出路
82内の圧力が低圧側である右側のアクチュエータ88
の導管90内の圧力(10kg/cm2 )まで上昇する
と、まず、右方の圧力補償弁75の減圧弁部74が閉じ
る。左方の圧力補償弁90の減圧弁部74はストローク
したままであり、負荷圧検出路82内の圧力はポンプ吐
出圧(20kg/cm2 )と等しくなるまで上昇する。
このとき高圧側である左側のアクチュエータ88の方向
制御弁55の入力ポート44の圧力は100(kg/c
m2 )であり、圧力補償弁75のチェック弁部63は閉
じていて、減圧弁部74とは解離している。一方圧力補
償弁75の減圧弁部74は、二つの圧力室65と66内
の圧力の差(20−10=10kg/cm2 )でチェッ
ク弁部63を閉じる方向に付勢する。一方、チェック弁
部63の開く方向の圧力室a内の圧力(ポンプ吐出圧)
は20(kg/cm2 )であるため、結果として方向制
御弁55の入力ポート44の圧力が10(kg/c
m2 )になるまでチェック弁部63が開いた後、弱いば
ね69によってレシートする。ポンプ調整用方向制御弁
85によって、ある差圧(20kg/cm2 )分だけ、
負荷圧検出路82内の圧力(20kg/cm2 )より高
い圧力にポンプ吐出圧が制御される(40kg/c
m2 )。このときも高圧側の圧力補償弁75のチェック
弁部63は閉じたままで減圧弁部74はストロークした
ままで負荷圧検出路82内の圧力は40(kg/c
m2 )となり、一方、低圧側の圧力補償弁75の減圧弁
部74は、負荷圧検出路82と負荷圧導入用の第1油路
53内の圧力差(=30kg/cm2 )でチェック弁部
63を閉じる方向に付勢し、結果として方向制御弁55
の入力ポート44の圧力は10kg/cm2 のままであ
る。このようにして、負荷圧検出路82内の圧力とポン
プ吐出圧が上昇し続け、やがてポンプ吐出圧が高圧側の
アクチュエータ88の負荷圧(100kg/cm2)と
等しくなると、高圧側の圧力補償弁75の減圧弁部63
の二つの圧力室65と66内の圧力はともに100kg
/cm2 となり、弱いばね69によって、閉じてチェッ
ク弁部63に当接する。このとき低圧側の圧力補償弁7
5の減圧弁部74は負荷圧検出路82と負荷圧導入用の
第1油路53内の圧力差(100−10=90kg/c
m2 )でチェック弁部63を閉じる方向に付勢し、結果
として低圧側の方向制御弁55の入力ポート44の圧力
は10kg/cm2 のままである。再び、ポンプ調整用
方向制御弁85によって、ポンプ吐出圧が120(kg
/cm2 )に制御される。このとき高圧側の圧力補償弁
75の減圧弁部63は、弱いばね69によってチェック
弁部63に当接しているだけであり、チェック弁部63
の二つの圧力室aとbの圧力差によって、ここで初めて
チェック弁部63が開き、ポンプ吐出圧(120kg/
cm2 )が方向制御弁55の入力ポート44に導かれ
る。一方、低圧側の圧力補償弁75の減圧弁部74は負
荷圧検出路82と第1・第2負荷圧検出ポート45,4
6内の圧力差(=90kg/cm2 )分でチェック弁部
63を閉じる方向に付勢し続けるが、チェック弁部63
の開く方向の圧力室a内の圧力が120(Kg/c
m2 )になったので方向制御弁55の入力ポート44の
圧力が30(Kg/cm2 )(120−90)となる状
態で、チェック弁部63及び減圧弁部74が圧力バラン
スする。すなわち、チェック弁部63及び減圧弁部74
はわずかにストロークし、チェック弁部63において、
120kg/cm2 から30kg/cm2 になるように
絞っている状態となる。ここで初めて、この油圧制御系
はつり合い、高圧側の方向制御弁55の入力ポート44
の圧力が120kg/cm2 、低圧側の方向制御弁55
の入力ポート44の圧力が30kg/cm2 となり、す
なわち、二つのの方向制御弁55,55の入口圧と出口
圧(負荷圧)の差は、ともに20kg/cm2 に保たれ
ることにより、二つの方向制御弁55,55はともに、
ストローク分だけで、アクチュエータ88,88に供給
する流量を制御することができるようになる。
位置Bにストロークさせるとき。 −各アクチュエータ88に必要とされる流量の合計
が油圧ポンプ20の最大吐出流量以下のとき。 いま、方向制御弁55をともに第1圧油供給位置Bにス
トロークさせ、各入力ポート44と各導管89と第1・
第2負荷圧検出ポート45,46をそれぞれ接続させた
とする。一方の減圧弁部74は、圧力室66内の圧力が
一方の圧力室65内の圧力に等しくなるまで、また他方
の減圧弁部74は、圧力室66内の圧力が、一方の圧力
室65内の圧力に等しくなるまで、それぞれストローク
エンドまでストロークしたままである。いま、二つのア
クチュエータ88,88の負荷圧のうち、左側のアクチ
ュエータ88の負荷圧がより大きいとする。仮に、左側
のアクチュエータ88の負荷圧を100(kg/c
m2 )、右側のアクチュエータ88の負荷圧を10(k
g/cm2 )とする。負荷圧検出路82は、絞り91を
介してタンク86と接続されているので、方向制御弁ス
トローク前は負荷圧検出路82内の圧力はゼロである。
よって、各減圧弁部74は負荷圧検出用の第1油路53
内の圧力によってともにストロークし、ポンプ吐出圧が
圧力検出導管34内の圧力と連通させる。負荷圧検出路
82内の圧力が低圧側である右側のアクチュエータ88
の導管90内の圧力(10kg/cm2 )まで上昇する
と、まず、右方の圧力補償弁75の減圧弁部74が閉じ
る。左方の圧力補償弁90の減圧弁部74はストローク
したままであり、負荷圧検出路82内の圧力はポンプ吐
出圧(20kg/cm2 )と等しくなるまで上昇する。
このとき高圧側である左側のアクチュエータ88の方向
制御弁55の入力ポート44の圧力は100(kg/c
m2 )であり、圧力補償弁75のチェック弁部63は閉
じていて、減圧弁部74とは解離している。一方圧力補
償弁75の減圧弁部74は、二つの圧力室65と66内
の圧力の差(20−10=10kg/cm2 )でチェッ
ク弁部63を閉じる方向に付勢する。一方、チェック弁
部63の開く方向の圧力室a内の圧力(ポンプ吐出圧)
は20(kg/cm2 )であるため、結果として方向制
御弁55の入力ポート44の圧力が10(kg/c
m2 )になるまでチェック弁部63が開いた後、弱いば
ね69によってレシートする。ポンプ調整用方向制御弁
85によって、ある差圧(20kg/cm2 )分だけ、
負荷圧検出路82内の圧力(20kg/cm2 )より高
い圧力にポンプ吐出圧が制御される(40kg/c
m2 )。このときも高圧側の圧力補償弁75のチェック
弁部63は閉じたままで減圧弁部74はストロークした
ままで負荷圧検出路82内の圧力は40(kg/c
m2 )となり、一方、低圧側の圧力補償弁75の減圧弁
部74は、負荷圧検出路82と負荷圧導入用の第1油路
53内の圧力差(=30kg/cm2 )でチェック弁部
63を閉じる方向に付勢し、結果として方向制御弁55
の入力ポート44の圧力は10kg/cm2 のままであ
る。このようにして、負荷圧検出路82内の圧力とポン
プ吐出圧が上昇し続け、やがてポンプ吐出圧が高圧側の
アクチュエータ88の負荷圧(100kg/cm2)と
等しくなると、高圧側の圧力補償弁75の減圧弁部63
の二つの圧力室65と66内の圧力はともに100kg
/cm2 となり、弱いばね69によって、閉じてチェッ
ク弁部63に当接する。このとき低圧側の圧力補償弁7
5の減圧弁部74は負荷圧検出路82と負荷圧導入用の
第1油路53内の圧力差(100−10=90kg/c
m2 )でチェック弁部63を閉じる方向に付勢し、結果
として低圧側の方向制御弁55の入力ポート44の圧力
は10kg/cm2 のままである。再び、ポンプ調整用
方向制御弁85によって、ポンプ吐出圧が120(kg
/cm2 )に制御される。このとき高圧側の圧力補償弁
75の減圧弁部63は、弱いばね69によってチェック
弁部63に当接しているだけであり、チェック弁部63
の二つの圧力室aとbの圧力差によって、ここで初めて
チェック弁部63が開き、ポンプ吐出圧(120kg/
cm2 )が方向制御弁55の入力ポート44に導かれ
る。一方、低圧側の圧力補償弁75の減圧弁部74は負
荷圧検出路82と第1・第2負荷圧検出ポート45,4
6内の圧力差(=90kg/cm2 )分でチェック弁部
63を閉じる方向に付勢し続けるが、チェック弁部63
の開く方向の圧力室a内の圧力が120(Kg/c
m2 )になったので方向制御弁55の入力ポート44の
圧力が30(Kg/cm2 )(120−90)となる状
態で、チェック弁部63及び減圧弁部74が圧力バラン
スする。すなわち、チェック弁部63及び減圧弁部74
はわずかにストロークし、チェック弁部63において、
120kg/cm2 から30kg/cm2 になるように
絞っている状態となる。ここで初めて、この油圧制御系
はつり合い、高圧側の方向制御弁55の入力ポート44
の圧力が120kg/cm2 、低圧側の方向制御弁55
の入力ポート44の圧力が30kg/cm2 となり、す
なわち、二つのの方向制御弁55,55の入口圧と出口
圧(負荷圧)の差は、ともに20kg/cm2 に保たれ
ることにより、二つの方向制御弁55,55はともに、
ストローク分だけで、アクチュエータ88,88に供給
する流量を制御することができるようになる。
【0013】−各アクチュエータ88,88に必要
とされる流量の合計が油圧ポンプ80の最大吐出流量以
上のとき。 いま、アクチュエータ88,88の負荷圧および必要流
量を左側のアクチュエータ88が100kg/cm2 、
501/min、右側のアクチュエータ88が10kg
/cm2 、501/minとする。油圧ポンプ80の最
大吐出流量が1001/min以上のときは、前述の通
り、方向制御弁55,55の入口圧と出口圧の差が一定
に保たれる(=20kg/cm2 )ため、ストロークに
よって流量制御ができ、501/minずつ流量分配す
ることはできる。次に、油圧ポンプ80の最大吐出量が
701/minになったとする。二つの方向制御弁5
5,55の入口圧は前述の通り120kg/cm2 、3
0kg/cm2 であるので、高圧側の方向制御弁55へ
の流量が501/minから201/minに減る。低
圧側の方向制御弁55への流量は、501/minのま
まである。二つの方向制御弁55,55のストローク
(開口面積)を変えないとすると、高圧側の方向制御弁
55の入口圧と出口圧の差圧が流量が減った分、20k
g/cm2 から下がる。いま、差圧が14kg/c
m2 、すなわち、入口圧が、120kg/cm2 から1
14(100+14)kg/cm2 に下がったとする。
この時圧力補償弁75の減圧弁部74の二つの圧力室6
5,66の圧力は、ともに100kg/cm2 のままで
あるから、減圧弁部74は弱いばね69によってチェッ
ク弁部63に当接しているだけであり、チェック弁部6
3の閉じる方向の圧力室b内の圧力が120kg/cm
2 から114kg/cm2 に減少すれば、チェック弁部
63が開いたまま(ストロークエンド)で、チェック弁
部63の開く方向の圧力室a内の圧力、すなわち、ポン
プ吐出圧が120kg/cm2 から114kg/cm2
に減少する。この時(ポンプ吐出流量不足時)にはポン
プ吐出圧は、ポンプ調整用方向制御弁85の制御によら
なくなる。一方、低圧側の圧力補償弁75の減圧弁部7
4の二つの圧力室65と66は、100kg/cm2 、
10kg/cm2 のままで、その差圧90kg/cm2
でチェック弁部63の閉じる方向に付勢し続ける。一
方、チェック弁部63の開く方向の圧力室a内の圧力、
すなわちポンプ吐出圧が114kg/cm2 に減少した
ので、チェック弁部63の閉じる方向の圧力室b内の圧
力が30kg/cm2から24kg/cm2 に減少した
状態でチェック弁部63及び減圧弁部74が圧力バラン
スする。よって、低圧側の方向制御弁55の入口圧と出
口圧の差圧は20kg/cm2 から14kg/cm
2 (24−10)に減少する。方向制御弁55のこの差
圧の減少により低圧側のアクチュエータ88への供給流
量は501/minから減少し、その分高圧側のアクチ
ュエータ88への供給流量が201/minから増え
る。すなわち、方向制御弁55および55の入口圧と出
口圧の差圧が等しく、かつ、二つのアクチュエータ8
8,88への供給量がともに351/minずつに分配
される状態で、この油圧制御系がつり合う。
とされる流量の合計が油圧ポンプ80の最大吐出流量以
上のとき。 いま、アクチュエータ88,88の負荷圧および必要流
量を左側のアクチュエータ88が100kg/cm2 、
501/min、右側のアクチュエータ88が10kg
/cm2 、501/minとする。油圧ポンプ80の最
大吐出流量が1001/min以上のときは、前述の通
り、方向制御弁55,55の入口圧と出口圧の差が一定
に保たれる(=20kg/cm2 )ため、ストロークに
よって流量制御ができ、501/minずつ流量分配す
ることはできる。次に、油圧ポンプ80の最大吐出量が
701/minになったとする。二つの方向制御弁5
5,55の入口圧は前述の通り120kg/cm2 、3
0kg/cm2 であるので、高圧側の方向制御弁55へ
の流量が501/minから201/minに減る。低
圧側の方向制御弁55への流量は、501/minのま
まである。二つの方向制御弁55,55のストローク
(開口面積)を変えないとすると、高圧側の方向制御弁
55の入口圧と出口圧の差圧が流量が減った分、20k
g/cm2 から下がる。いま、差圧が14kg/c
m2 、すなわち、入口圧が、120kg/cm2 から1
14(100+14)kg/cm2 に下がったとする。
この時圧力補償弁75の減圧弁部74の二つの圧力室6
5,66の圧力は、ともに100kg/cm2 のままで
あるから、減圧弁部74は弱いばね69によってチェッ
ク弁部63に当接しているだけであり、チェック弁部6
3の閉じる方向の圧力室b内の圧力が120kg/cm
2 から114kg/cm2 に減少すれば、チェック弁部
63が開いたまま(ストロークエンド)で、チェック弁
部63の開く方向の圧力室a内の圧力、すなわち、ポン
プ吐出圧が120kg/cm2 から114kg/cm2
に減少する。この時(ポンプ吐出流量不足時)にはポン
プ吐出圧は、ポンプ調整用方向制御弁85の制御によら
なくなる。一方、低圧側の圧力補償弁75の減圧弁部7
4の二つの圧力室65と66は、100kg/cm2 、
10kg/cm2 のままで、その差圧90kg/cm2
でチェック弁部63の閉じる方向に付勢し続ける。一
方、チェック弁部63の開く方向の圧力室a内の圧力、
すなわちポンプ吐出圧が114kg/cm2 に減少した
ので、チェック弁部63の閉じる方向の圧力室b内の圧
力が30kg/cm2から24kg/cm2 に減少した
状態でチェック弁部63及び減圧弁部74が圧力バラン
スする。よって、低圧側の方向制御弁55の入口圧と出
口圧の差圧は20kg/cm2 から14kg/cm
2 (24−10)に減少する。方向制御弁55のこの差
圧の減少により低圧側のアクチュエータ88への供給流
量は501/minから減少し、その分高圧側のアクチ
ュエータ88への供給流量が201/minから増え
る。すなわち、方向制御弁55および55の入口圧と出
口圧の差圧が等しく、かつ、二つのアクチュエータ8
8,88への供給量がともに351/minずつに分配
される状態で、この油圧制御系がつり合う。
【0014】一つの油圧ポンプ80によって負荷され
るアクチュエータが3つ以上のとき。 アクチュエータが3つ以上のときも、方向制御弁と油圧
ポンプの間に、同じチェック弁部63及び減圧弁部74
を備えた圧力補償弁75を配設し、各減圧弁部の閉じる
方向の圧力差を負荷圧検出路82によってすべて連通す
るだけで、アクチュエータが3つ以上のときも前述の作
動原理による作動が実現される。以上の実施例では油圧
ポンプ80を可変容量型としたが、油圧ポンプ80を固
定容量型としても良く、この場合には油圧ポンプ80の
ポンプ吐出路81にアンロード弁を設ければ良い。
るアクチュエータが3つ以上のとき。 アクチュエータが3つ以上のときも、方向制御弁と油圧
ポンプの間に、同じチェック弁部63及び減圧弁部74
を備えた圧力補償弁75を配設し、各減圧弁部の閉じる
方向の圧力差を負荷圧検出路82によってすべて連通す
るだけで、アクチュエータが3つ以上のときも前述の作
動原理による作動が実現される。以上の実施例では油圧
ポンプ80を可変容量型としたが、油圧ポンプ80を固
定容量型としても良く、この場合には油圧ポンプ80の
ポンプ吐出路81にアンロード弁を設ければ良い。
【0015】
【考案の効果】複数の弁ブロック30を前後面40,4
1相互を重ね合せて連結することで、各弁ブロック30
の第1・第2圧力検出ポート100,101が透孔10
4より安全弁105に連通し、かつ低圧側の圧力検出ポ
ート1002は101には高圧油が流入しないから、複
数の方向制御弁を備えた方向制御弁装置に安全弁を1つ
取付ければ良く、安全弁の数が減少してコストが安くな
るばかりか、全体がコンパクトになって狭いスペースに
取付けできる。
1相互を重ね合せて連結することで、各弁ブロック30
の第1・第2圧力検出ポート100,101が透孔10
4より安全弁105に連通し、かつ低圧側の圧力検出ポ
ート1002は101には高圧油が流入しないから、複
数の方向制御弁を備えた方向制御弁装置に安全弁を1つ
取付ければ良く、安全弁の数が減少してコストが安くな
るばかりか、全体がコンパクトになって狭いスペースに
取付けできる。
【図1】従来の方向制御弁の断面図である。
【図2】圧油供給装置の回路図である。
【図3】本考案の実施例を示す弁ブロックの斜視図であ
る。
る。
【図4】弁ブロックに主スプール、スプールを組み込ん
だ状態の断面図である。
だ状態の断面図である。
【図5】複数の弁ブロックの接続状態を示す圧力検出ポ
ート部分の横断面図である。
ート部分の横断面図である。
【図6】複数の弁ブロックの接続状態を示す斜視図であ
る。
る。
【図7】その油圧回路図である。
30…弁ブロック、31…スプール孔、34…第1アク
チュエータポート、35…第2アクチュエータポート、
37…チェック弁用孔、38…減圧弁用孔、39…ポン
プポート、42…第1ポート、43…第2ポート、44
…入力ポート、45…第1負荷圧検出ポート、46…第
2負荷圧検出ポート、47…第1タンクポート、48…
第2タンクポート、49…主スプール、53…凹部、5
6…油孔、58…油孔、60…スプール、63…チェッ
ク弁部、64…スプール、65…第1圧力室、66…第
2圧力室、69…ばね、74…減圧弁部、75…圧力補
償弁、80…油圧ポンプ、81…ポンプ吐出路、82…
負荷圧検出路、100…第1圧力検出ポート、101…
第2圧力検出ポート、102…連通用凹部、103…ボ
ール、104…透孔、105…安全弁。
チュエータポート、35…第2アクチュエータポート、
37…チェック弁用孔、38…減圧弁用孔、39…ポン
プポート、42…第1ポート、43…第2ポート、44
…入力ポート、45…第1負荷圧検出ポート、46…第
2負荷圧検出ポート、47…第1タンクポート、48…
第2タンクポート、49…主スプール、53…凹部、5
6…油孔、58…油孔、60…スプール、63…チェッ
ク弁部、64…スプール、65…第1圧力室、66…第
2圧力室、69…ばね、74…減圧弁部、75…圧力補
償弁、80…油圧ポンプ、81…ポンプ吐出路、82…
負荷圧検出路、100…第1圧力検出ポート、101…
第2圧力検出ポート、102…連通用凹部、103…ボ
ール、104…透孔、105…安全弁。
Claims (1)
- 【請求項1】 弁ブロック30のスプール孔31内に主
スプール49を摺動自在に嵌挿して入力ポート44を第
1・第2アクチュエータポート34,35に連通・遮断
する方向制御弁とし、 前記弁ブロック30に第1、第2アクチュエータポート
34,35に連通した第1・第2圧力検出ポート10
0,101を形成し、この第1・第2圧力検出ポート1
00,101を弁ブロック30の一方の接合面に形成し
た連通用凹部102に開口し、かつ連通用凹部102か
ら圧力検出ポートへの圧油流れを阻止するボール103
を設け、その連通用凹部102と弁ブロック30の他方
の接合面に亘って透孔104を形成し、複数の弁ブロッ
ク30を接合して各第1・第2圧力検出ポート100,
101を透孔104に連通し、その透孔104を1つの
安全弁105に連通したことを特徴とする方向制御弁装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8952591U JP2550773Y2 (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 方向制御弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8952591U JP2550773Y2 (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 方向制御弁装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532803U JPH0532803U (ja) | 1993-04-30 |
JP2550773Y2 true JP2550773Y2 (ja) | 1997-10-15 |
Family
ID=13973226
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8952591U Expired - Lifetime JP2550773Y2 (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 方向制御弁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2550773Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4719450B2 (ja) * | 2004-11-08 | 2011-07-06 | 株式会社豊田自動織機 | 油圧制御装置、及び油圧回路 |
-
1991
- 1991-10-07 JP JP8952591U patent/JP2550773Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0532803U (ja) | 1993-04-30 |
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