JP2549636B2 - セラミツクス製転動体 - Google Patents

セラミツクス製転動体

Info

Publication number
JP2549636B2
JP2549636B2 JP61245312A JP24531286A JP2549636B2 JP 2549636 B2 JP2549636 B2 JP 2549636B2 JP 61245312 A JP61245312 A JP 61245312A JP 24531286 A JP24531286 A JP 24531286A JP 2549636 B2 JP2549636 B2 JP 2549636B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling element
silicon nitride
ceramic
sintered body
ceramic rolling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61245312A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63101519A (ja
Inventor
功 池田
弘喜 藤内
浩一 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Shibaura Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority to JP61245312A priority Critical patent/JP2549636B2/ja
Publication of JPS63101519A publication Critical patent/JPS63101519A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2549636B2 publication Critical patent/JP2549636B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、セラミックス製転動体に係り、さらに詳し
くは耐圧強度に優れ、寿命のバラツキの少ないセラミッ
クス製転動体に関する。
(従来の技術) 近年、ベアリングの転動体であるボールやローラーの
材質として、耐熱性や耐摩耗性に優れ、また軽くて剛性
の大きい窒化ケイ素焼結体等のセラミックス部材の使用
が試みられており、特に高温下で使用されるベアリング
用部材として期待されている。
このようなベアリング用のセラミックス部材として
は、通常の常圧焼結によるものでは内部のポアサイズが
大きく耐圧強度が不足するため、ホットプレス法により
形成したものが使用されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながらホットプレス法によるセラミックス製の
転動体でも、5〜8μmの内部ポアが点在しており、一
般にセラミックスの破壊強度がポア等の内部欠陥が大き
くなるほど弱くなるといわれている事からも、まだ不十
分であり、さらにホットプレス法は1軸加圧のため得ら
れる焼結体が配向性を持ち、このため機械的特性にたい
して異方性を有するため、ある方向からの荷重に対して
脆いという欠点があり、寿命のバラツキが大きいという
問題があった。
またホットプレス法により転動体、例えばボールを形
成するには、ホットプレス法による成形体の形状が単純
な形に限定されているので、まず平板状に成形し、これ
を棒状に切断し、さらに丸棒に加工した後、各々のボー
ルの近似形状まで加工してからバレル研磨等により最終
形状に仕上げている。このように、ホットプレス法によ
るセラミックス焼結体からの転動体の形成は、加工コス
トが大きくなり生産性が悪いという問題もあった。
そこで、最終形状の近似形状に成形でき加工コストの
小さい常圧焼結法によるセラミックス製転動体で、ホッ
トプレス法によるものと同等もしくはそれ以上の耐圧強
度を有するものが強く望まれていた。
本発明はこのような従来の問題を解決するためになさ
れたもので、どのような方向からの荷重に対してもほぼ
均等な耐圧強度を有し、寿命のバラツキが少なく、さら
に加工コストの小さいセラミックス製転動体を提供する
ことを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明のセラミックス製転動体は、内部のポアサイズ
が3μm以下で、かつ結晶組織が実質的に当方性の窒化
ケイ素材からなることを特徴としている。
すなわち本発明のセラミックス製転動体は、セラミッ
クス焼結体の製造プロセスのうち、常圧焼結と等方加圧
焼結(HIP)の組合わせにおいて、各製造条件をコント
ロールすることにより得られ、例えば以下のようにして
製造することができる。
まず窒化ケイ素粉末に適量の焼結助剤を添加して混合
粉砕した後、例えばスプレードライヤー法により造粒す
る。この造粒粉の粒径は50〜100μmの範囲が好まし
く、100μmを超えると焼結後の内部の空隙が大きくな
ってしまい、また50μmより小さくてもそれ以上の効果
は得られない。
次いで金型プレス法やラバープレス法等により転動体
の最終形状の近似形状に成形する。この成形体を脱脂後
常圧焼結し、次いで不活性ガス雰囲気、例えば窒素ガス
雰囲気中で等方加圧焼結処理を行い、処理体をバレル研
磨等の加工により最終形状に仕上げる。ここで等方加圧
焼結処理の温度条件としては、高いほど内部の空隙は小
さくなるがあまり高いと表層部に異質層が生じ耐圧強度
が低下することがあり、またあまり低いとこの効果が不
十分なので、1500℃〜1800℃の範囲が好ましい。また圧
力は10〜2000kg/cm2、好ましくは300〜1000kg/cm2の範
囲である。
(作用) 本発明のセラミックス製転動体において、内部のポア
サイズが3μm以下なので、耐圧強度に優れており、ま
た常圧焼結を用いているので得られた焼結体が配向性を
持たず、このため実質的に等方性を有しており、どのよ
うな方向に対してもほぼ均等な耐圧強度を示す。
なお、ここで言う等方性とは、外圧に対する強度が方
向によって異ならないことである。
(実施例) 次に本発明の実施例について説明する。
実施例1 まず窒化ケイ素(Si3N4)粉末100重量部に対して、焼
結助剤として酸化イットリウム5重量部と酸化アルミニ
ウム4重量部と窒化アルミニウム3重量部とを加え、平
均粒径が1.0μm以下になるようにボールミルで十分に
粉砕、混合を行い、この混合粉末に有機バインダ5重量
部と適量の溶剤を加え混練し、スプレードライヤー法に
より平均造粒粉粒径が約70μmとなるように造粒した。
次いでこの造粒粉を用いてプレス圧1000kg/cm2で金型プ
レスにより図面(a)に示す形状に成形した。この成形
体を脱脂した後、窒素ガスを雰囲気中で約1800℃、4時
間で常圧焼結を行い、次いで窒素ガス1000kg/cm2、約17
00℃、40分の条件下で等方加圧焼結処理を行った。
この窒化ケイ素焼結体をバレル研磨により直径10mmの
ベアリング用ボールを形成した。
実施例2〜4 実施例1と同一の窒化ケイ素粉末を用いて、表に示す
製造条件以外は実施例1と同一条件でセラミックス製ボ
ールをそれぞれ形成した。なお乾式ラバープレスを用い
た場合の成形体の形状を図面(b)に示す。
比較例 また本発明との比較のため、従来のホットプレス法を
用いてプレス圧約1000kg/cm2、温度約1800℃の条件で平
板状の窒化ケイ素焼結体を成形し、これより切出し加工
およびバレル研磨加工により実施例と同一形状のセラミ
ックス製ボールを形成した。
このようにして得た実施例1〜4および比較例のセラ
ミックス製ボールの内部を非破壊検査により調べたとこ
ろ実施例1〜4のセラミックス製ボールはいずれも内部
に2〜3μmのポアが数個存在していただけに対して、
比較例のセラミックス製ボールは表層部および内部共に
3〜8μmのポアが点在していた。
また実施例1〜4および比較例のセラミックス製ボー
ルを用いて圧砕試験と転がり疲労試験を下記の方法によ
り行った。各々の試験結果を表に示す。
(圧砕試験) JIS−B−1501に準じ、インストロン万能試験機によ
りクロスヘッドスピード5mm/分で圧砕強度を測定し、最
大接触応力として示す。
(転がり疲労試験) スラスト型軸受試験機を用いてSUJ板上で3個のセラ
ミックス製ボールを回転させ、試験開始から200時間ま
でを100kg、200時間以降を250kgの荷重を加えて試験を
行った。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、内部のポアサイ
ズが3μm以下で、実質的に等方性の窒化ケイ素焼結体
を使用しているので、全方向に対してほぼ均等な優れた
耐圧強度を有しており、寿命が長くバラツキの少ないセ
ラミックス製転動体が得られる。
また従来のホットプレス法によるものに比べ、常圧焼
結を使用しているので成形体の形状を最終形状を近似形
状とすることが出来るので加工コストを短縮することも
出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明の一実施例の金型プレスによる成
形体の形状、第1図(b)は乾式ラバープレスによる成
形体の形状である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 浩一 横浜市磯子区新杉田町8 株式会社東芝 横浜金属工場内 (56)参考文献 特開 昭60−18620(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部のポアサイズが3μm以下で、かつ結
    晶組織が実質的に等方性の窒化ケイ素材からなることを
    特徴とするセラミックス製転動体。
  2. 【請求項2】窒化ケイ素材が、常圧焼結体を等方加圧焼
    結処理してなる特許請求の範囲第1項記載のセラミック
    ス製転動体。
  3. 【請求項3】常圧焼結体が、平均粒径50〜100μmの窒
    化ケイ素造粒粉を使用してなる特許請求の範囲第2項記
    載のセラミックス製転動体。
  4. 【請求項4】等方加圧焼結処理が不活性ガス雰囲気中、
    1500〜1800℃および10〜2000kg/cm2で施されている特許
    請求の範囲第2項記載のセラミックス製転動体。
JP61245312A 1986-10-17 1986-10-17 セラミツクス製転動体 Expired - Lifetime JP2549636B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61245312A JP2549636B2 (ja) 1986-10-17 1986-10-17 セラミツクス製転動体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61245312A JP2549636B2 (ja) 1986-10-17 1986-10-17 セラミツクス製転動体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63101519A JPS63101519A (ja) 1988-05-06
JP2549636B2 true JP2549636B2 (ja) 1996-10-30

Family

ID=17131799

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61245312A Expired - Lifetime JP2549636B2 (ja) 1986-10-17 1986-10-17 セラミツクス製転動体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2549636B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2512061B2 (ja) * 1987-11-26 1996-07-03 日本碍子株式会社 均質窒化珪素焼結体およびその製造方法
JP2736387B2 (ja) * 1988-07-27 1998-04-02 日本特殊陶業株式会社 転がり軸受材料用窒化珪素基焼結体及びその製造方法
JP4827793B2 (ja) * 2007-05-08 2011-11-30 立兆股▲分▼有限公司 日付コード刻印システム
JP5578429B2 (ja) * 2009-09-30 2014-08-27 日立金属株式会社 セラミックボール素球、セラミックボール素球成形用金型およびセラミックボール素球の製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2330595C2 (de) * 1972-06-16 1985-04-25 Norton Co., Worcester, Mass. Verfahren zur Herstellung von Siliciumnitrid-Formkörpern
JPS54107914A (en) * 1978-02-10 1979-08-24 Tokyo Shibaura Electric Co Production of high density silicon nitride base sintered body
JPS5771872A (en) * 1980-10-20 1982-05-04 Kobe Steel Ltd Manufacture of high density silicon nitride sintered body
JPS6018620A (ja) * 1984-04-27 1985-01-30 Toray Ind Inc ベアリング用ボ−ル

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63101519A (ja) 1988-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07299708A (ja) 窒化ケイ素系セラミックス部品の製造方法
KR950005502B1 (ko) 내마모성 부재
EP3498415B1 (en) Friction stir welding tool member and friction stir welding device using same, and friction stir welding method
JPWO2009128386A1 (ja) 耐摩耗性部材、耐摩耗性機器および耐摩耗性部材の製造方法
JPH0774103B2 (ja) 高硬度窒化珪素焼結体
JP2549636B2 (ja) セラミツクス製転動体
JP2764589B2 (ja) ベアリング用窒化珪素基焼結体
US5472919A (en) β-silicon nitride sintered body
JP2736387B2 (ja) 転がり軸受材料用窒化珪素基焼結体及びその製造方法
JPS6291480A (ja) セラミツクスの成形方法
JP3538524B2 (ja) セラミックス転動体及びその製造方法
JP2000337386A (ja) セラミックス製転動体用素材とその製造方法及びこれを用いた転動体
KR100613956B1 (ko) 질화규소제 내마모성 부재와 그 제조 방법
KR0159686B1 (ko) 질화규소세라믹접동부재 및 그 제조방법
US6136738A (en) Silicon nitride sintered body with region varying microstructure and method for manufacture thereof
US5541143A (en) Sintered composite of silicon carbide and silicon nitride
JP2008273829A (ja) 窒化けい素製耐摩耗性部材の製造方法
JPH0648813A (ja) セラミックス製転動体
JP2600116B2 (ja) 超塑性窒化ケイ素焼結体とその製造方法
JP2000335976A (ja) 窒化珪素質焼結体とその製造方法およびこれを用いた耐摩耗性部材
JPH02129056A (ja) セラミック球体の製造方法
JP2001130966A (ja) 窒化珪素質焼結体とその製造方法およびこれを用いた窒化珪素質耐磨耗性部材
JPH06116072A (ja) 窒化ケイ素−炭化ケイ素複合焼結体の熱処理方法
JPS6374963A (ja) 耐摩耗材用窒化けい素質焼結体
JPH10202632A (ja) セラミックボールの製造方法