JP2549201Y2 - 拡管装置 - Google Patents

拡管装置

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JP2549201Y2
JP2549201Y2 JP5673192U JP5673192U JP2549201Y2 JP 2549201 Y2 JP2549201 Y2 JP 2549201Y2 JP 5673192 U JP5673192 U JP 5673192U JP 5673192 U JP5673192 U JP 5673192U JP 2549201 Y2 JP2549201 Y2 JP 2549201Y2
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謙治 戸倉
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Kyoshin Kogyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、熱交換器の拡管装置、
更に詳しくは熱交換器を構成する多数枚の放熱フィンと
複数の管とを該管の拡管によって一体的に固着させるた
めの拡管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の拡管装置としては、例え
ば、図4(イ)に示す様に、シリンダー8,8を介して
往復動自在で、且つ中央部に貫通孔9bを有した略矩形状
の往復作動体9の下面部9aに、係止用頭部10a を有した
複数の拡管用マンドレル10を挿着可能とする孔部9eが形
成されたマンドレル係止体9cを有し、且つ該マンドレル
係止体9cと前記往復作動体9との間には、拡管時に前記
拡管用マンドレル10の係止用頭部10a を押圧するための
押圧アタッチメント9dを挿脱自在に有すると共に、下方
には拡管時の管の突出長を決定するストリッパー11a を
具備したストリッパープレート11を前記往復作動体9と
連動して往復動自在に具備した構成からなる拡管装置12
が存在する。
【0003】即ち、上記構成からなる拡管装置12は、前
記ストリッパープレート11の下方に、複数枚の放熱フィ
ン13に下端部14a が略U字状に形成された拡管対象の管
14を複数列同方向で貫挿し、且つ該管14が貫挿された放
熱フィン13の両端に所望のエンドプレート15a ,15b を
有して形成された熱交換器16を、レシーバ17を介して載
置してなるものであり、しかも前記シリンダー8,8を
介して前記往復作動体9を降下させることによって、同
図(ロ)の様に、拡管用マンドレル10を前記管14内に圧
入して該管14を拡管させ、前記エンドプレート15a ,15
b と前記複数枚の放熱フィン13と前記管14との夫々を一
体的に固着させることが出来るものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の様な拡管装置に於いては、下記の様な問題点があっ
た。
【0005】即ち、上記従来の拡管装置は往復作動体に
挿通された拡管用マンドレルを前記熱交換器に貫挿され
た管内に圧入して該管を拡管させるものである。
【0006】よって、拡管後の往復作動体を前記熱交換
器より離間させて該熱交換器の管内に圧入されたマンド
レルを該管から引き抜く際に、圧入されたマンドレルを
介して熱交換器自体が前記往復作動体の移動方向に沿っ
て共に移動することとなり、場合によっては該熱交換器
を変形させたり、マンドレルにも損傷を与えることとな
る。
【0007】更に、上記の様に熱交換器の管内に拡管用
マンドレルが圧入された場合には、該管の拡管にともな
って熱交換器全体に歪みが発生する場合もある。
【0008】従って、拡管時に於ける熱交換器の歪みを
防止すべく該熱交換器を前記往復作動体の往復動方向と
交差する方向で挾持することによって拡管時の熱交換器
の歪みを防止することは出来るが、如何せん、熱交換器
を構成する複数の放熱フィンに貫挿された管の貫挿方向
での熱交換器の全高は、該熱交換器の種類によって千差
万別であることから全高の異なる全ての熱交換器に対応
可能な熱交換器挾持体が必要であるばかりか、上記の如
く拡管後の往復作動体を前記熱交換器より離間させて該
熱交換器の管内に圧入されたマンドレルを該管から引き
抜く際にも、圧入されたマンドレルを介して熱交換器自
体が前記往復作動体の移動方向に沿って共に移動するこ
とによる熱交換器の変形やマンドレルの損傷等をも完全
に無くすことが出来ないという極めて重大な問題が生じ
ていた。
【0009】而して、本考案は上記の問題を全て解決す
るものであり、拡管後の往復作動体を前記熱交換器より
離間させて該熱交換器の管内に圧入されたマンドレルを
該管から引き抜く際にも、圧入されたマンドレルを介し
て熱交換器自体が前記往復作動体の移動方向に沿って共
に移動することによる熱交換器の変形やマンドレルの損
傷等をも完全に無くすことが出来るだけでなく、熱交換
器を構成する複数の放熱フィンに貫挿された管の貫挿方
向での熱交換器の全高が、該熱交換器の種類によって全
く異なる場合であっても、瞬時に、且つ正確に熱交換器
を挾持して拡管時に於ける該熱交換器の歪みをも防止す
ることが出来る極めて優れた拡管装置を提供することを
課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本考案は拡管用の
複数のマンドレルが、熱交換器に設けられた拡管対象の
複数の管に圧入可能とすべく挿着された往復作動体と、
該往復作動体を往復動させて前記複数の管を拡管するた
めの往復動機構とを備えた拡管装置に於いて、該拡管装
置本体には、拡管後の往復作動体を前記熱交換器より離
間させて該熱交換器の管に圧入されたマンドレルを該管
から引き抜く際に、圧入されたマンドレルを介して前記
往復作動体と共に移動する熱交換器の移動を阻止するた
めの熱交換器移動阻止体が、該熱交換器と前記往復作動
体との間に出退自在に設けられた点にある。
【0011】更に、前記熱交換器移動阻止体が、前記往
復作動体の往復動方向と交差する方向で前記熱交換器を
挟持可能な一対の熱交換器挟持体の少なくとも何れか一
方に設けられた点にある。
【0012】更に、前記熱交換器挟持体には、前記往復
作動体の往復動方向と交差する方向に沿って多段式に分
割された押圧プレートが伸縮手段を介して突出自在に設
けられ、且つ前記熱交換器移動阻止体が、該押圧プレー
トに一体的に設けられてなり、しかも該押圧プレートに
は、該押圧プレートの夫々の間隔を前記往復作動体の往
復動方向に沿った方向で拡縮自在とする押圧プレート間
隔調整装置が設けられた点にある。
【0013】
【作用】上記構成からなる拡管装置に於いては、拡管装
置本体(1) には、拡管後の往復作動体(9) を前記熱交換
器(16a) より離間させて該熱交換器(16a) の管(14)に圧
入されたマンドレル(10)を該管(14)から引き抜く際に、
圧入されたマンドレル(10)を介して前記往復作動体(9)
と共に移動する熱交換器(16a) の移動を阻止するための
熱交換器移動阻止体(2d)が、該熱交換器(16a) と前記往
復作動体(9) との間に出退自在に設けられてなることか
ら、拡管後の往復作動体(9) を前記熱交換器(16a) より
離間させて該熱交換器(16a) の管(14)内に圧入されたマ
ンドレル(10)を該管(14)から引き抜く際にも、圧入され
たマンドレル(10)を介して熱交換器(16a) 自体が前記往
復作動体(9) の移動方向に沿って共に移動することによ
る熱交換器(16a) の変形やマンドレル(10)の損傷等をも
完全に無くすことが出来る。
【0014】更に、前記熱交換器移動阻止体(2d)が、前
記往復作動体(9) の往復動方向と交差する方向で前記熱
交換器(16a) を挟持可能な一対の熱交換器挟持体(2) の
少なくとも何れか一方に設けられてなることから、拡管
時に於けるマンドレル(10)の圧入を介しての熱交換器(1
6a) の歪みをも防止すべく該熱交換器(16a) を挾持する
ことが出来る。
【0015】更に、前記熱交換器挟持体(2) には、前記
往復作動体(9) の往復動方向と交差する方向に沿って多
段式に分割された押圧プレート(2c)が伸縮手段を介して
突出自在に設けられ、且つ前記熱交換器移動阻止体(2d)
が、該押圧プレート(2c)に一体的に設けられてなり、し
かも該押圧プレート(2c)には、該押圧プレート(2c)の夫
々の間隔を前記往復作動体(9) の往復動方向に沿った方
向で拡縮自在とする押圧プレート間隔調整装置(3) が設
けられてなることから、拡管時に於ける熱交換器(16a)
を構成する複数の放熱フィン(13)に貫挿された管(14)の
貫挿方向での熱交換器(16a) の全高が、該熱交換器(16
a) の種類によって全く異なる場合であっても、熱交換
器(16a) の全高に対応させて瞬時に、且つ確実に該熱交
換器(16a)を複数分割された押圧プレート(2c)によって
確実に挾持することが出来る。
【0016】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に従って説明
する。
【0017】尚、本考案の一実施例に於ける拡管装置の
構成に関し、従来例の拡管装置と重複する箇所の説明は
以下省略する。
【0018】図1に於いて、1は基台1a上に立設した支
柱1bを介して立設された拡管装置本体を示す。
【0019】2は上記拡管装置本体1の下方に設けら
れ、且つ該拡管装置本体1の側方を通り抜け自在で敷設
された搬送レール7a上を移動する熱交換器載置台7に載
置されて順次搬送される一列仕様の熱交換器16a を該熱
交換器16a の前後方向で挾持する前面押えガイド2a並び
に後面押えガイド2bとからなる熱交換器挾持体を示す。
【0020】尚、上記熱交換器挾持体2の前面押えガイ
ド2aは、上記拡管装置本体1の基台1aの前方側に延出す
べく敷設された案内レール6上を該拡管装置本体1の前
面に対面して移動自在(矢印A)に設けられてなり、し
かも該前面押えガイド2a並びに前記後面押えガイド2bに
は、複数のシリンダー5が設けられ、且つ該複数のシリ
ンダー5の組み合わせによって前記往復作動体9の往復
動方向と交差する方向、即ち、前記拡管装置本体1の前
後方向に沿った方向で突出自在な押圧プレート2cが多段
式に設けられてなると共に、前記前面押えガイド2aの最
上位置に設けられた押圧プレート2cの上端部には略矩形
状の板体に形成された熱交換器移動阻止体(2d)が一体的
に設けられてなる。
【0021】又、上記押圧プレート2cを突出させるシリ
ンダー5の各々は、図2(イ)に示す様に、該シリンダ
ー5を具備して隣接するケース体5aの各々の間隔を、所
定の間隔で拡縮自在とするために所定の長さを有した棒
体4と該棒体4に所定の間隔で取付けられたシリンダー
係止体4aとを介して多段に、且つ吊架可能に連結されて
なる。
【0022】更に、同図(ロ)に於いて、上記多段に、
且つ吊架可能に連結された一端側のケース体5aには、電
動機3a並びに減速機3bが設けられ、しかも所定の箇所に
垂設又は垂下された螺旋棒3cを介して上記多段に連結さ
れたケース体5aの夫々の間隔を自動的に拡縮自在(矢印
B)とするための押圧プレート間隔調整装置3が形成さ
れてなる。
【0023】本実施例に係る拡管装置は以上の構成から
なるが、次に係る装置を介して全高の異なる熱交換器の
拡管を行う場合について説明する。
【0024】先ず、予め拡管を行う熱交換器の品番、種
類等に応じた前記往復作動体9並びにストリッパープレ
ート11の下降寸法等を、上記拡管装置本体1に設けられ
た自動制御装置(図示せず)内の中央処理装置(図示せ
ず)に記憶させておくことにより、図2(ロ)に示す様
に、拡管時に於いて、例えば、標準長の熱交換器16aよ
り全高が高い熱交換器16b の品番等を前記自動制御装置
(図示せず)に入力するだけで、該自動制御装置(図示
せず)並びに前記押圧プレート間隔調整装置3を介して
前記熱交換器挾持体2の両押えガイドに設けられた押圧
プレート2cの各々の間隔を自動的に拡げて(矢印C)前
記熱交換器16b の全高に応じた間隔で前記押圧プレート
の夫々を所定の位置でセットすることが出来る。
【0025】その後、図3(イ)に示す様に、前記拡管
装置本体1の側方を通り抜け自在で敷設された搬送レー
ル7a上を熱交換器16a を載置した熱交換器載置台7が、
前記拡管装置本体1に設けられた往復作動体9(図示せ
ず)並びにストリッパープレート11(図示せず)の真下
まで搬送(矢印D)されて来ると共に、所定の一時停止
機構(図示せず)を介して位置決めする。
【0026】次に、上記往復作動体9(図示せず)並び
にストリッパープレート11(図示せず)の真下で位置決
めされた熱交換器9は、同図(ロ)に示す様に、前記熱
交換器挾持体2の前面押えガイド2a並びに後面押えガイ
ド2bに設けられたシリンダー5の伸長(矢印E)による
押圧プレート2cの突出によって挾持することが出来ると
共に、前記前面押えガイド2aの最上位置に設けられた押
圧プレート2cの上端部に設けられた略矩形状の熱交換器
移動阻止体2dの突出によって上方への移動が完全に阻止
されることとなる。
【0027】従って、上記熱交換器を構成する複数の放
熱フィンに貫挿された管の貫挿方向での該熱交換器の全
高が熱交換器の種類によって夫々異なる場合であって
も、瞬時に、且つ確実に該熱交換器の全高に対応させて
該熱交換器を押圧プレートを介して挾持することで拡管
時に於ける歪みを防止することが出来るだけでなく、拡
管後の往復作動体を前記熱交換器より離間させて該熱交
換器の管内に圧入されたマンドレルを該管から引き抜く
際にも、圧入されたマンドレルを介して熱交換器自体が
前記往復作動体の移動方向に沿って共に移動するのを阻
止して熱交換器の変形やマンドレルの損傷等をも完全に
無くすことが出来るのである。
【0028】尚、上記実施例に於いて、拡管を行うため
の熱交換器は、上記拡管装置本体の下部に設けられ、且
つ該拡管装置本体の側方を通り抜け自在で敷設された搬
送レール上を移動する熱交換器載置台に載置されて順次
搬送されてくるが、要は拡管装置本体に設けられた往復
作動体に対面して位置決めされる構成であれば、必ずし
も拡管装置本体の側方を通り抜け自在で敷設された搬送
レール上を移動する熱交換器載置台に載置されて順次搬
送されてくる必要はなく、例えば、該拡管装置の前方か
ら順次搬送され、且つ拡管後に再び拡管装置の前方向に
退いてもよいのは言うまでもない。
【0029】更に、上記実施例に於いて、拡管装置本体
には、位置決めされた熱交換器を、該熱交換器の前後方
向で挾持する前面押えガイド並びに後面押えガイドとか
らなる熱交換器挾持体が設けられ、しかも前者前面押え
ガイドは、上記拡管装置本体の基台の前方側に延出すべ
く敷設された案内レール上を該拡管装置本体の前面に対
面して移動自在に設けられ、且つ該前面押えガイド並び
に前記後面押えガイドには、複数のシリンダーの組み合
わせによって前記往復作動体の往復動方向と交差する方
向で突出する押圧プレートが多段式に設けられてなる
が、要は、前記往復作動体の往復動方向と交差する方向
で前記熱交換器を挟持可能な少なくとも一対の熱交換器
挟持体を備えた熱交換器挟持装置が設けられ、且つ前記
熱交換器挟持体には、前記往復作動体の往復動方向と交
差する方向に沿って分割された押圧プレートが多段式に
設けられ、しかも前記熱交換器挟持体には、夫々隣接す
る押圧プレートの各々の間隔を前記往復作動体の往復動
方向に沿った方向で拡縮自在とする押圧プレート間隔調
整装置が設けられていれば、必ずしも前記熱交換器挾持
体を構成する前面押えガイド並びに後面押えガイドに設
けられた押圧プレートが、複数のシリンダーの組み合わ
せによって前記往復作動体の往復動方向と交差する方向
で突出する必要はなく、押圧プレートの各々が前面押え
ガイド並びに後面押えガイドに平面的に設けられ、且つ
両押えガイドが前記熱交換器を直接挾持すべく接離自在
に設けられた構成であってもよいのは言うまでもない。
【0030】又、上記実施例に於いて、熱交換器挾持体
には、多段式に設けられた押圧プレートの各々の間隔を
前記往復作動体の往復動方向に沿った方向で拡縮自在と
するための押圧プレート間隔調整装置が、電動機、減速
機並びに螺旋棒等を介して設けられてなるが、要は、全
高の異なる熱交換器を確実に挾持すべく多段式に設けら
れた押圧プレートの各々の間隔を拡縮自在とすることが
出来るものであれば、必ずしも前記押圧プレート間隔調
整装置が、電動機、減速機並びに螺旋棒等を介して設け
られてなくともよく、例えば、ラックとピニオン、梃機
構、シリンダー等の組み合わせであってもよく、押圧プ
レート間隔調整装置の具体的な拡縮機構や数量、取付け
箇所等も決して限定されない。
【0031】更に、上記実施例に於いて、熱交換器挾持
体を構成する両押えガイドの一方の前面押えガイドは、
上記拡管装置本体の基台の前方側に延出すべく敷設され
た案内レール上を該拡管装置本体の前面に対面して移動
自在に設けられてなるが、要は搬送されてくる熱交換器
を挾持することが出来るものであれば、例えば、両押え
ガイドが前記熱交換器を挾持すべく回動自在に前記基台
上に設けられていてもよく、熱交換器挾持体の具体的な
形状、機構、数量、取付け箇所等の具体的な構成も決し
て限定されない。
【0032】更に、実施例に於いて、拡管装置は基台上
に立設した支柱を介して立設された所謂、竪型拡管装置
であるが、要は拡管用の複数のマンドレルが、熱交換器
に設けられた拡管対象の複数の管に圧入可能とすべく挿
着された往復作動体と、該往復作動体を往復動させて前
記複数の管を拡管するための往復動機構とを備えていれ
ば横型拡管装置であってもよいのは言うまでもなく、拡
管装置の具体的な形状、機構、構成等も決して限定され
るものではない。
【0033】更に、上記実施例に於いて、熱交換器移動
阻止体は、略矩形状の板体に形成され、且つ前面押さえ
ガイドに設けられた最上位置の押圧プレートに一体的に
設けられ、しかも該前面押さえガイドの往復動によって
熱交換器の上方への移動を阻止すべく該熱交換器の上面
位置に出退自在な構成を有してなるが、本考案に於ける
熱交換器移動阻止体は必ずしも上記の様な構成である必
要はなく、要は拡管後の往復作動体を前記熱交換器より
離間させて該熱交換器の管内に圧入されたマンドレルを
該管から引き抜く際に、圧入されたマンドレルを介して
熱交換器自体が前記往復作動体の移動方向に沿って共に
移動するのを阻止するための熱交換器移動阻止体が、熱
交換器と往復作動体との間に出退自在に設けられていれ
ば、該熱交換器移動阻止体が直接前面押さえガイドに設
けられていてもよく、更に前面押さえガイド又は後面押
さえガイドの少なくとも何れか一方にシリンダー、モー
ター等を介して出退自在に設けられていてもよく、該熱
交換器移動阻止体の具体的な形状、数量、取付け箇所、
更に出退時の駆動機構等も決して限定されないのは言う
までもない。
【0034】而して、本考案に於ける熱交換器挾持体並
びに押圧プレート間隔調整装置の数量、形状、設置箇
所、駆動機構等の具体的な構成は全て本考案の意図する
範囲内で任意に設計変更自在である。
【0035】
【考案の効果】叙上の様に、本考案は拡管後の往復作動
体を前記熱交換器より離間させて該熱交換器の管に圧入
されたマンドレルを該管から引き抜く際に、圧入された
マンドレルを介して前記往復作動体と共に移動する熱交
換器の移動を阻止するための熱交換器移動阻止体が、該
熱交換器と往復作動体との間に出退自在に設けられてな
ることから、拡管後の往復作動体を前記熱交換器より離
間させて該熱交換器の管内に圧入されたマンドレルを該
管から引き抜く際にも、圧入されたマンドレルを介して
熱交換器自体が前記往復作動体の移動方向に沿って共に
移動することによる熱交換器の変形やマンドレルの損傷
等をも完全に無くすことが出来る。
【0036】更に、前記熱交換器移動阻止体が、前記往
復作動体の往復動方向と交差する方向で前記熱交換器を
挟持可能な一対の熱交換器挟持体の少なくとも何れか一
方に設けられてなることから、拡管時に於けるマンドレ
ルの圧入を介しての熱交換器の歪みをも防止すべく該熱
交換器を挾持することが出来る。
【0037】更に、前記熱交換器挟持体には、前記往復
作動体の往復動方向と交差する方向に沿って多段式に分
割された押圧プレートが伸縮手段を介して突出自在に設
けられ、且つ前記熱交換器移動阻止体が、該押圧プレー
トに一体的に設けられてなり、しかも該押圧プレートに
は、該押圧プレートの夫々の間隔を前記往復作動体の往
復動方向に沿った方向で拡縮自在とする押圧プレート間
隔調整装置が設けられてなることから、拡管時に於ける
熱交換器を構成する複数の放熱フィンに貫挿された管の
貫挿方向での熱交換器の全高が、該熱交換器の種類によ
って全く異なる場合であっても、熱交換器の全高に対応
させて瞬時に、且つ確実に該熱交換器を複数分割された
押圧プレートによって確実に挾持することが出来る。
【0038】従って、拡管後の往復作動体を前記熱交換
器より離間させて該熱交換器の管内に圧入されたマンド
レルを該管から引き抜く際にも、圧入されたマンドレル
を介して熱交換器自体が前記往復作動体の移動方向に沿
って共に移動することによる熱交換器の変形やマンドレ
ルの損傷等をも完全に無くすことが出来るだけでなく、
熱交換器を構成する複数の放熱フィンに貫挿された管の
貫挿方向での熱交換器の全高が、該熱交換器の種類によ
って全く異なる場合であっても、瞬時に、且つ正確に熱
交換器を挾持して拡管時に於ける該熱交換器の歪みをも
防止することが出来るという格別な効果を有するに至っ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に於ける拡管装置を示し、同
図(イ)は正面図,同図(ロ)は側面図。
【図2】本実施例に於ける拡管装置の押圧プレート間隔
調整装置を示し、同図(イ)は作動前の拡大側面図,同
図(ロ)は作動時の拡大側面図。
【図3】本実施例に於ける熱交換器挾持体を示し、同図
(イ)は熱交換器挾持前の平面図,同図(ロ)は熱交換
器挾持後の平面図。
【図4】従来の拡管装置を示し、同図(イ)は正面図,
同図(ロ)は拡管時に於ける熱交換器の一部拡大断面
図。
【符号の説明】
1…拡管装置本体 2…熱交換器挾持体 2c…押圧プレート 2d…熱交換器移動阻止体 3…押圧プレート間隔調整装置

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡管用の複数のマンドレル(10)が、熱交
    換器(16a) に設けられた拡管対象の複数の管(14)に圧入
    可能とすべく挿着された往復作動体(9) と、該往復作動
    体(9) を往復動させて前記複数の管(14)を拡管するため
    の往復動機構とを備えた拡管装置に於いて、該拡管装置
    本体(1) には、拡管後の往復作動体(9)を前記熱交換器
    (16a) より離間させて該熱交換器(16a) の管(14)に圧入
    されたマンドレル(10)を該管(14)から引き抜く際に、圧
    入されたマンドレル(10)を介して前記往復作動体(9) と
    共に移動する熱交換器(16a) の移動を阻止するための熱
    交換器移動阻止体(2d)が、該熱交換器(16a) と前記往復
    作動体(9) との間に出退自在に設けられてなることを特
    徴とする拡管装置。
  2. 【請求項2】 前記熱交換器移動阻止体(2d)が、前記往
    復作動体(9) の往復動方向と交差する方向で前記熱交換
    器(16a) を挟持可能な一対の熱交換器挟持体(2) の少な
    くとも何れか一方に設けられてなることを特徴とする請
    求項1記載の拡管装置。
  3. 【請求項3】 前記熱交換器挟持体(2) には、前記往復
    作動体(9) の往復動方向と交差する方向に沿って多段式
    に分割された押圧プレート(2c)が伸縮手段を介して突出
    自在に設けられ、且つ前記熱交換器移動阻止体(2d)が、
    該押圧プレート(2c)に一体的に設けられてなり、しかも
    該押圧プレート(2c)には、該押圧プレート(2c)の夫々の
    間隔を前記往復作動体(9) の往復動方向に沿った方向で
    拡縮自在とする押圧プレート間隔調整装置(3) が設けら
    れてなることを特徴とする請求項2記載の拡管装置。
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