JP2548931B2 - カルダン継手組立装置 - Google Patents

カルダン継手組立装置

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JP2548931B2 JP62032972A JP3297287A JP2548931B2 JP 2548931 B2 JP2548931 B2 JP 2548931B2 JP 62032972 A JP62032972 A JP 62032972A JP 3297287 A JP3297287 A JP 3297287A JP 2548931 B2 JP2548931 B2 JP 2548931B2
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哲彦 野村
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秀明 西田
仁志 武藤
等 上福元
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、自動車のプロペラシャフトのジョイント
等に用いられているカルダン継手の組立装置に関するも
のである。
従来の技術 自動車のプロペラシャフトのユニバーサルジョイント
として使われているカルダン継手は、例えば第7図およ
び第8図に示すように、二又状のヨーク部1a,1aにそれ
ぞれ軸受け孔1b,1bが形成され、基端にプロペラシャフ
トに連結するフランジ部1cを形成したフランジヨーク1
と、4本のシャフト2aを十字形に形成したスパイダーシ
ャフト2と、このスパイダーシャフト2の各シャフト2a
の先端側に被着されるとともに、その内周側にニードル
ローラベアリングとオイルシール(図示せず)を備え、
かつ予めグリースを充填してある軸上けカップ3とから
構成されており、前記スパイダーシャフト2は同一軸上
の2つのシャフト2a,2aの各先端を前記ヨーク1の軸受
け孔1b,1bにそれぞれ嵌挿するとともに、嵌挿した各シ
ャフト2aの先端側に前記軸受けカップ3が被着されてお
り、この組付けられた状態で前記フランジヨーク1のフ
ランジ部1cと、十字形のスパイダーシャフト2の他の2
つのシャフト2aとを、入力軸あるいは出力軸4の端部に
それぞれ連結して、入力軸の回転を回転軸方向変更可能
に出力軸に伝達できるようになっている。
そして、前記軸受けカップ3はフランジヨーク1の軸
受け孔1bにシマリ嵌めとなっており、動力伝達時の継手
のガタつきを防止するとともに、軸受けカップ3自体の
抜けを防止している。この軸受けカップ3は、組立装置
の油圧シリンダ等により前記スパイダーシャフト2の各
シャフト2aの先端側にそれぞれ圧入されるが、この圧入
時に、前記ヨーク部1aの上部の耳部の剛性が小さいため
圧入荷重により変形し易く、圧入時に変形すると組付け
後に前記スパイダーシャフト2のシャフト端面と軸受け
カップ3の底との間に隙間gが形成されてガタ付きを生
じたり、また逆にスパイダーシャフト2の回転トルクが
重くなったりする等の不都合が生じるため、圧入時に隙
間gが生じないように組付ける装置が従来から提案され
ている。
例えば特公昭61−14369号公報に記載されているカル
ダン継手の組立装置は、二又状のヨーク部に形成された
軸受け孔内に、軸受けカップをこの軸受けカップの底
が、十字形のスパイダーシャフトのシャフト端面に接触
するまで圧入する機構と、この圧入の際に二又状のヨー
ク部が内方に弾性変形しないように、ヨークの自由端部
を支える保持フックを有している。
発明が解決しようとする問題点 カルダン継手の組付けを行なう場合に特に問題となる
のは、第8図においてフランジヨーク1の中心線A(フ
ランジ部1cに連結される入力軸または出力軸4の中心線
Cの延長線上となる)とスパイダーシャフト2の中心線
Bとの同心度であり、この両中心線A,Bが同一線上に揃
わずにずれてしまい、同心度が低い場合には、この継手
の回転中に振動が生じ、自動車においては振動音や唸り
音を発生する原因となることが知られている。
しかし、前記した従来のカルダン継手の組立装置によ
る組付の場合には、前記中心線Aと中心線Bとの同心度
は、第8図においてヨーク部内法のb1=b2,スパイダー
シャフトの全長のc1=c2,スパイダーシャフト2の先端
から軸受けカップ3の端面までの距離のd1=d2の各寸法
精度によって決定されるが、この寸法精度を車の振動音
や唸り音が発生しない程度の高精度にすることは、加工
上困難であり、またヨーク部1aの耳部に押付け力が加わ
るため隙間gがある程度形成され、ガタ付きが発生する
とともにスパイダーシャフト2の回転トルクが重くなる
等の問題点があった。
この発明は上記問題点に鑑みなされたもので、ヨーク
とスパイダーシャフトの芯出し精度が高い組立てができ
るカルダン継手組立装置の提供を目的としている。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するための手段としてこの発明は、
十字形のスパイバーシャフトを、該スパイダーシャフト
の同一軸上の2つのシャフトをそれぞれヨークの軸受け
孔に嵌挿するとともに、スパイダーシャフトの端部側に
軸受けカップを被着してこのスパイダーシャフトをヨー
クに組付けるカルダン継手組立装置において、前記ヨー
クを位置決めして載せるワーク台と、このワーク台上に
載置されたヨークの軸受け孔に嵌挿されたスパイダーシ
ャフトの一方のシャフトに軸受けカップを圧入する第1
圧入ユニットと、対向する他方のシャフトに軸受けカッ
プを圧入する第2圧入ユニットと、前記スパイダーシャ
フトの位置決めを行なうとともに少なくとも前記第1圧
入ユニットによる圧入時にスパイダーシャフトに加わる
負荷を受けるスパイダーシャフト受け治具ユニットと、
軸受けカップの圧入時に各部品の加工誤差を吸収すると
ともにそれぞれ別個にスライドして前記ヨークに当接
し、圧入時にヨークに加わる負荷を受ける前記スパイダ
ーシャフト受け治具ユニットとヨーク受け治具ユニット
とにそれぞれ加わる負荷を受け、かつ上下方向にスライ
ド可能に設けられた昇降基台とを備えていることを特徴
としている。
作用 上記のように構成することにより、カルダン継手組立
装置のワーク台上にヨークを、該ヨークの中心線をワー
ク台の中心線に位置合わせして載置し、このヨークの軸
受け孔に嵌挿してスパイダーシャフトを仮支持させて配
設する。昇降基台を下降させるとスパイダーシャフト受
け治具により前記スパイダーシャフトの位置が正しい位
置に修正されるとともに、ヨーク受け治具がヨークの二
又部の両内側に当接し、かつスパイダーシャフト受け治
具が十字形のスパイダーシャフトの直角方向の側面に当
接して、それぞれ圧入シリンダによる圧入時の側方から
の負荷を受圧可能に配置される。そして先ず第1圧入ユ
ニットによりスパイダーシャフトの前記ヨークの軸受け
孔に嵌挿されている2つのシャフトの一方に軸受けカッ
プを、該軸受けカップの底がスパイダーシャフトの先端
面に当接するまで押圧するとともに該軸受けカップの外
周面が軸受け孔の内周面に圧着するように圧入し、次い
で同様に第2圧入ユニットにより他方のシャフトに軸受
けカップを圧入して組付けを完了する。
したがって、スパイダーシャフト受け治具によりスパ
イダーシャフトの中心線がヨークの中心線と一致するよ
うに位置決めするので、両組付け部品の同心度が高く、
また、スパイダーシャフトをスパイダーシャフト受け治
具により、またヨークをヨーク受け治具によりそれぞれ
当接して、圧入荷重を受けるようにして圧入するので、
圧入時の負荷により変形が生じず、精度の高い組付けが
達成される。
実 施 例 以下、この発明に係るカルダン継手組立装置の実施例
を第1図ないし第6図に基づいて説明する。
なお、この実施例の装置により組立てられるカルダン
継手は、二又状のヨーク部11a,11aと、各ヨーク部11aに
形成された軸受け孔11bと、連結時に入力軸または出力
軸と同軸上に嵌合するように前記ヨーク部11aの反対側
に円柱状に突出形成されたいんろう部11cとを有するヨ
ーク11と、このヨーク11の軸受け孔11bに4本のうちの
2本のシャフト12aを嵌挿して支持された十字形のスパ
イダーシャフト12と、内周部にニードルローラベアリン
グとオイルシールリングを備え、前記スパイダーシャフ
ト12のシャフト12aに被着される有底円筒形の軸受けカ
ップ13とで構成されており、また前記スパイダーシャフ
ト12の各シャフト12aの外径の加工精度は、スパイダー
シャフトとして必要とされる精度より精度が高く、加工
誤差が数μm以下に形成して組立時の基準とされる。
第1図ないし第5図において、カルダン継手組立装置
15は、本体ベース16上のほぼ中央に水平に配設されたワ
ーク台17と、該ワーク台17の上方に配設された昇降ユニ
ット18と、前記ワーク台17を挾んで本体ベース16上に対
向配置された第1圧入ユニット19(第2図において左
側)と、第2圧入ユニット20とを有している。
前記ワーク台17は、ヨーク11の円柱状のいんろう部11
cを嵌挿する円孔17aを中央に、圧入前の軸受けカップ13
をヨーク11の軸受け孔11bの高さに仮支持するカップ受
け部17b,17bを両側にそれぞれ備え、また位置決め用シ
リンダ21が、そのピストンロッドに同軸状に連結した位
置決めピン21aが垂直となるように前記本体ベース16側
に埋設されており、この位置決めピン21aを本体ベース1
6の上面側に突出させることによりワーク台17が位置決
めされており、前記ヨーク11は、そのいんろう部11cを
ワーク台17の円孔17aに嵌合させることによりワーク台1
7の中心に芯出しされて位置決めされるとともに固定さ
れている。
また、ワーク台17を挟んで対向配置された前記両圧入
ユニット19,20のうちの一方の第1圧入ユニット19は、
ブレーキ22aを備えた駆動モータ22と、該駆動モータ22
のドライブシャフト22bを同軸状に連結した減速ギヤと
該減速ギヤに駆動されるねじ式シリンダとからなる減速
ギヤユニット23と、該減速ギヤユニット23のねじ式シリ
ンダに取付けられた圧入ヘッド24を有し、また他方の第
2圧入ユニット20は、油圧シリンダ25と、該油圧シリン
ダ25のピストンロッド25aに同軸状に連結された圧入ヘ
ッド26とを有しており、前記第1圧入ユニット19の圧入
ヘッド24と第2圧入ユニット20の圧入ヘッド26とは、両
圧入ヘッド24,26のそれぞれの軸線が、前記ワーク台17
上に位置決めされ固定されたヨーク11の軸受け孔11bの
中心線と一致するように配設されている。
一方、前記ワーク台17の上方に配置された昇降ユニッ
ト18は、昇降可能かつ前記ワーク台17の上面と平行に配
設された昇降基台27と、該昇降基台27の側面に摺接して
垂直方向の昇降をガイドするガイド壁28と、該ガイド壁
28の上部から昇降基台27の上方へ張出すようにブラケッ
ト29を介して取付けられ、その垂直に配設されたピスト
ンロッド30aの下端を前記昇降基台27に接続したこの昇
降基台27を昇降駆動する基台昇降用シリンダ30とを有し
ている。
また、前記昇降基台27の下面の中央には、それぞれ断
面ほぼL字形の一対のヨーク受け治具31,31が前記ヨー
ク11の軸受け孔11bの中心線と平行に設けられたスライ
ドレール32,32にスライドベアリング33,33を介して取付
けられている。この両ヨーク受け治具31,31は、昇降基
台27の下方に対峙するワーク台17上のヨーク11の二又状
のヨーク部11a,11aの上部にそれぞれ係合させる係合部3
1a,31aを備えており、前記昇降基台27を下降させた際に
その下方へ突出した係合部31a,31aが両ヨーク部11a,11a
の上部の内側となるように配設されている。そして、こ
の両ヨーク受け治具31,31は、該両ヨーク受け治具31,31
間にそれぞれ配設されたデーパ治具34,34の昇降により
駆動されて、互いに接近あるいは離隔する方向に移動可
能に設けられている。
前記テーパ治具34,34は、テーパ面の傾きが、該テー
パ面の摩擦係以下の約7゜に形成されており、昇降基台
27の上面にブラケット36を介して設けられたヨーク受け
治具用シリンダ35の下方へ垂直に配設されたピストンロ
ッド35aの下端に水平に取付けられたプレート35bにそれ
ぞれの上部を上下方向摺動可能に挿通するとともに、そ
れぞれの下部を前記昇降基台27に垂直に貫通させて互い
に平行に配設された一対のロッド37,37の前記昇降基台2
7の下面側に延出したそれぞれの下端に取付けられてい
る。また各ロッド37は上部を挿通した前記プレート35b
の下面とロッド37に取付けたスプリングシート間に縮設
したスプリング38により常時下方へ付勢されている。そ
して両テーパ治具34,34は前記ヨーク受け治具用シリン
ダ35により駆動されて下降して前記両ヨーク受け治具3
1,31を互いに離隔する方向に押動し、各ヨーク受け治具
31,31の各係合部31aをヨーク11の各ヨーク部11aの上部
内側に係合させて、軸受けカップ13の圧入時に各ヨーク
部11a,11aに加わる負荷を受けるように堅牢に構成され
ている。
さらに、前記昇降基台27の下面のほぼ中央の前記ヨー
ク受け治具31,31の両側には、前記ヨーク11の軸受け孔1
1b,11bに仮支持させたスパイダーシャフト12の位置を修
正するとともに、軸受けカップ13の圧入時にスパイダー
シャフト11に加わる負荷を受けるスパイダーシャフト受
けユニット39が設けられている。
このスパイダーシャフト受けユニット39は、前記昇降
基台27の下面の前記第2圧入ユニット20側に、前記ワー
ク台17上のヨーク11の軸受け孔11bの中心線に対して直
角に形成された垂直な支持面27aにそれぞれ付設された
2つのスパイダーシャフト受け治具39a,39aと、この各
スパイダーシャフト受け治具39aにそれぞれ対向配置さ
れスパイダーシャフト押え治具39b,39bとで構成されて
おり(第3図参照)、前記各スパイダーシャフト押え治
具39bは、それぞれの上端を前記昇降基台27の下面に回
動自在に支持されるとともに、それぞれの上端近傍と前
記支持面27a間に張設したコイルスプリング39cにより、
下端側を前記各スパイダーシャフト受け治具39a方向に
常時付勢されており、前記昇降基台27が下降した際に、
ワーク台17上のヨーク11に仮支持されているスパイダー
シャフト12の前記軸受け孔11bに嵌挿されていない方の
2本のシャフト12a,12aを、前記スパイダーシャフト受
け治具39aとスパイダーシャフト押え治具39b間に挾持す
ることによりこのスパイダーシャフト11の位置を修正す
るとともに、前記スパイダーシャフト受け治具39aは第
1圧入ユニット19による軸受けカップ13の圧入時に加わ
る負荷を確実に受けられるように剛性をもたせてある。
次に上記のように構成されるこの実施例の装置の作用
を説明する。
先ず、カルダン継手のヨーク11がこのカルダン継手組
立装置15のワーク台17上に載置されると、該ワーク台17
の円孔17aにヨーク11の下面のいんろう部11cを嵌合させ
ることによりワーク台17の中心軸Cとヨーク11の中心軸
Aとが芯合わせされ、またワーク台17は位置決めシリン
ダ21により該ワーク台17上に突出させた位置決めピン21
aを位置決め孔に係合させることにより、中心軸Cをこ
のカルダン継手組立装置15の作業中心線に位置合わせさ
れる。
次に、ワーク台17上に位置決め固定された前記ヨーク
11の軸受け孔11b,11bにシャフト12a,12aを遊嵌させてス
パイダーシャフト12を仮支持させ、また前記軸受け孔11
b,11bの外側に軸受けカップ13,13をカップ受け部17b,17
b上に、各軸受け孔11bの中心線に軸心が一致するように
仮支持させた後、基台昇降用シリンダ30により昇降基台
27を下降させる。
昇降基台27が下降すると、先ずスパイダーシャフト受
けユニット39のスパイダーシャフト押え治具39bの先端
側がスパイダーシャフト12の前記軸受け孔11bに嵌挿さ
れていない2本のシャフト12a,12aにそれぞれ接触し、
該スパイダーシャフト12の位置がずれている場合には、
スパイダーシャフト押え治具39bがスプリング39cの弾性
力によりこのスパイダーシャフト12をスパイダーシャフ
ト受け治具39a側へ位置を修正して、スパイダーシャフ
ト12の中心軸Bが前記ヨーク11の中心軸Aに一致するよ
うに芯出しする(第5図(イ)参照)。
次に、昇降基台27がさらに下降すると、その下面に設
けられているヨーク受け治具31,31の下面が前記ヨーク1
1の各ヨーク部11aの上端に当接するまで下降し終ると、
ヨーク受け軸用シリンダ35に駆動されて一対のテーパ治
具34,34が下降し、両テーパ治具34,34は、前記ヨーク受
治具31,31を互いに離れる方向に押動する。押動された
各ヨーク受け治具31はそれぞれスライドレール32上をス
ライドベアリング33により水平方向にスライドして、各
ヨーク受け治具31の係合部31aが前記各ヨーク部11aの上
部内側に当接するまで移動する。このとき、前記各テー
パ治具34を下端に取付けているロッド37がそれぞれスプ
リング38により下方へ付勢されるとともに、プレート35
bに対して上下方向摺動可能に支持されているため、前
記各ヨーク受け治具31の係合部31aとそれぞれ対応する
各ヨーク部11aとの距離が相違している場合には、各テ
ーパ治具34に押動された各ヨーク受け治具31の係合部31
aが、対向するヨーク部11aの上部に当接して移動を規制
された時点で、各スプリング38の圧縮が開始されること
により、両ロッド37,37の下降量がそれぞれ調節され、
前記両係合部31a,31aが両方ともヨーク部11aにスプリン
グ38,38の弾性力により圧接するようなっている(第5
図(ロ)参照)。
前記両ヨーク受け治具31,31がそれぞれスライドして
各係合部31aがヨーク部11aの上部内側に当接すると、先
ず、第1圧入ユニット19の圧入ヘッド24が、駆動モータ
22の回転を減速伝達されて前進方向(第1図において右
方向)へ駆動されて第1圧入ユニット19側に配設されて
いる一方の軸受けカップ13を押圧して、この軸受けカッ
プ13をヨーク11の軸受け孔11b内に圧入するとともに同
側のスパイダーシャフト12のシャフト12aの先端側に被
着する。このとき、前記ヨーク部11aに加わる軸受けカ
ップ13の圧入抵抗負荷は、各ヨーク部11aの上部内側に
当接させたヨーク受け治具31の係合部31aに伝達される
ため、各ヨーク部11aの圧入時の負荷による変形が有効
に防止される。このとき、圧入抵抗負荷はヨーク受け治
具31を介してテーパ治具34に伝えられるが、テーパ治具
34のテーパ面が、このテーパ面の摩擦係数以下の約7゜
の傾斜に形成されているので、前記スプリング38を圧縮
して上方へ逃げることはない。
また、前記スパイダーシャフト12に加わる軸受けカッ
プ13の圧入抵抗負荷は、スパイダーシャフト12の前記軸
受け孔11bに嵌挿されていない2本のシャフト12a,12aの
第1圧入ユニット20側の側面にそれぞ当接しているスパ
イダーシャフ受け治具39a,39aが受持つため、スパイダ
ーシャフト11の圧入時の負荷による移動が有効に防止さ
れ、シャフト12aの先端面に軸受けカップ13の底が当接
して間隙が生じないように被着される(第5図(ハ)参
照)。
そして、圧入される軸受けカップ13の底がシャフト12
aの端面に当接すると、前記駆動モータ22が負荷の増大
を検知して停止するとともに、前記第1圧入ユニット19
の圧入ヘッド24が前進位置で駆動モータ22がブレーキ22
aによりロックされ、圧入ヘッド24の先端面がシャフト1
2aの先端側に被着された前記軸受けカップ13に当接して
いる状態を維持する。
そして、第2圧入ユニット20に油圧が送られて圧入ヘ
ッド26が前進し、該圧入ヘッド26の先端が、第2圧入ユ
ニット20側に配設されたもう一方の軸受けカップ13を押
圧して、この軸受けカップ13をヨーク11の軸受け孔11b
内に圧入するとともに同側のスパイダーシャフト12のシ
ャフト12aの先端側に被着する。このとき、前記ヨーク
部11aに加わる軸受けカップ13の圧入抵抗負荷は、前記
の場合と同様にヨーク受け治具31が受持つため、各ヨー
ク部11aの圧入時の負荷による変形が有効に防止され
る。
また、スパイダーシャフト12に加わる圧入抵抗負荷
は、スパイダーシャフト12の対向側に被着された軸受け
カップ13に当接している前記第1圧入ユニット19の圧入
ヘッド24が受持つため、スパイダーシャフト12の移動が
防止され、ヨーク11の中心軸Aとスパイダーシャフト12
の中心軸Bとが一致した状態で軸受けカップ13が圧入さ
れて、カルダン継手の組立が完了する(第5図(ニ)参
照)。
そして、組立が完了すると前記ブレーキ22aによるロ
ックが解除されて第1圧入ユニット19の圧入ヘッド24が
後退するとともに、第2圧入ユニット20の圧入ヘッド26
も後退し(第5図(ホ)参照)、次いで前記両ヨーク受
け治具31,31がスプリングの弾性力により互いに接近す
る方向に移動してヨーク部11aから離れた後、昇降基台2
7が上昇し、組立てられたカルダン継手が排出され、新
たにヨーク11とスパイダーシャフト12と軸受けカップ13
とが供給されて(第5図(イ)参照)、次の組立て工程
が行なわれる。
したがって、上記実施例の装置においては、スパイダ
ーシャフト受けユニット39をスパイダーシャフト受け治
具39aと、このスパイダーシャフト受け治具39aに接近す
る方向にスプリング39cで弾性付勢したスパイダーシャ
フト押え治具39bとで構成したので、ヨーク部11aに仮支
持されたスパイダーシャフト12の偏位量が比較的多い場
合にもスパイダーシャフト12の位置修正が可能である。
なおこの実施例の装置においては、第1圧入ヘッド24
を前進位置で固定するために、駆動モータ22をロックす
るブレーキ22aを設けたが、他の法としては、第1圧入
ヘッド24をカム等により直接ロックする方法、あるいは
テーパピンを挿入してロックする方法でもよい。
また、第6図はこの発明の別の実施例に係るカルダン
継手組立装置のスパイダーシャフト受けユニットの部分
を示すもので、昇降基台47の下面に形成された角溝47a
には、下方を開放した断面コ字形の一対のスパイダーシ
ャフト受け治具49(一方は図示せず)がその平行な二辺
49a,49aの内側面がそれぞれ垂直となるとともにその外
側面を前記角溝47aの内側面に密接させ、かつその二辺4
9a,49aの下端側を昇降基台47の下面から下方へ若干延出
するように前記角溝47aに係合して設けられており、ま
た下方へ延出した前記二辺49a,49aのそれぞれの下端の
内側には、対向するコーナ部をそれぞれ切除してテーパ
部49b,49bが形成されている。
そして、昇降基台47が下降した際に、シャフトをヨー
ク部の軸受け孔に嵌挿して仮支持されたスパイダーシャ
フト12の嵌挿されていない残りのシャフトの部分を前記
一対のスパイダーシャフト受け治具49の二辺49a,49a間
に挾持してスパイダーシャフト12の位置修正を行なうと
ともに、第1圧入ユニットによる軸受けカップ(図示せ
ず)の圧入時には第6図において左方からのスパイダー
シャフト12に加わる圧入抵抗負荷をスパイダーシャフト
受け治具49の第6図において右側の辺49aの垂直な内側
面により受け、また第2圧入ユニット20による軸受けカ
ップの圧入時には、同様に第6図において右方からスパ
イダーシャフト12に加わる圧入抵抗負荷をスパイダーシ
ャフト受け治具49の第6図において左側の辺49aの垂直
な内側面により受けてスパイダーシャフト12の移動を防
止する。
したがって、この実施例の装置においては、前述の前
記実施例の装置15の場合のように第1圧入ユニット19の
圧入ヘッド24を前進状態でロックする機構が不要で、前
記第1圧入ユニット19の圧入ヘッド24と第2圧入ユニッ
ト20の圧入ヘッド26とを同時に駆動して、同時に圧入す
ることができる。但し、前記スパイダーシャフト受け治
具49の二辺49a,49a間の距離を、スパイダーシャフト12
の挾持される部分の直径より若干大きくするため両者間
に間隙fが形成されるが、スパイダーシャフト12のシャ
フト12aの部分が高精度であり高水準の品質精度のカル
ダン継手の組立を達成できる。
発明の効果 以上説明したようにこの発明のカルダン継手組立装置
は、ヨークを位置決めして載せるワーク台と、このワー
ク台上のヨークの軸受け孔に嵌挿されたスパイダーシャ
フトの一方のシャフトに軸受けカップを圧入する第1圧
入ユニットと、対向する他方のシャフトに軸受けカップ
を圧入する第2圧入ユニットと、前記スパイダーシャフ
トの位置決めを行なうとともに少なくとも前記第1圧入
ユニットによる圧入時にスパイダーシャフトに加わる負
荷を受けるスパイダーシャフト受け治具ユニットと、圧
入時に各部品の加工誤差を吸収するとともにそれぞれ別
個にスライドして前記ヨークに当接し、圧入時にヨーク
に加わる負荷を受けるヨーク受け治具ユニットと、前記
スパイダーシャフト受け治具ユニットとヨーク受け治具
ユニットとにそれぞれ加わる負荷を受け、かつ上下方向
にスライド可能に設けられた昇降基台とを備えているの
で、軸受けカップ圧入時のスパイダーシャフトの移動
や、ヨークおよび軸受けカップの変形等が防止されると
ともに、組立て時に各部品の加工誤差が吸収され、ヨー
クとスパイダーシャフトの芯出し精度が高く、使用回転
時に振動や騒音が発生しない高精度のカルダン継手を組
立てることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図はこの発明に係るカルダン継手組立
装置の一実施例を示し、第1図は装置全体を示す断面正
面図、第2図はスパイダーシャフトの位置修正時の状態
を示す要部断面正面図(第4図のII−II線断面図)、第
3図はスパイダーシャフト受けユニットを示す拡大正面
図、第4図は第3図のIV−IV線断面図、第5図(イ)
(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)はそれぞれカルダン継手の組
立工程を示す説明図、第6図は別の実施例に係るカルダ
ン継手組立装置のスパイダーシャフト受けユニットの部
分を示す前実施例の第3図に相当する要部正面図、第7
図および第8図は従来例を示すもので、第7図はカルダ
ン継手の分解斜視図、第8図は従来の組立装置により組
立てた状態のカルダン継手を示す一部断面正面図であ
る。 11……ヨーク、11a……ヨーク部、11b……軸受け孔、11
c……いんろう部、12……スパイダーシャフト、12a……
シャフト、13……軸受けカップ、15……カルダン継手組
立装置、16……本体ベース、17……ワーク台、17a……
円孔、17b……カップ受け部、18……昇降ユニット、19
……第1圧入ユニット、20……第2圧入ユニット、21…
…位置決めシリンダ、21a……位置決めピン、22……駆
動モータ、23……減速ギヤユニット、24……圧入ヘッ
ド、25……油圧シリンダ、26……圧入ヘッド、27……昇
降基台、30……昇降用シリンダ、30a……ピストンロッ
ド、31……ヨーク受け治具、31a……係合部、32……ス
ライドレール、33……スライドベアリング、34……テー
パ治具、35……ヨーク受け治具用シリンダ、37……ロッ
ド、38……スプリング、39……スパイダーシャフト受け
治具ユニット、39a……スパイダーシャフト受け治具、3
9b……スパイダーシャフト押え治具、39c……スプリン
グ、47……昇降基台、47a……角溝、49……スパイダー
シャフト受け治具。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 邦夫 豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株 式会社内 (72)発明者 西田 秀明 豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株 式会社内 (72)発明者 武藤 仁志 豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株 式会社内 (72)発明者 上福元 等 東京都大田区下丸子2−13−1 三井精 機工業株式会社東京工場内 (56)参考文献 特開 昭60−85838(JP,A) 特開 昭49−23361(JP,A) 特公 昭61−14367(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】十字形のスパイダーシャフトを、該スパイ
    ダーシャフトの同一軸上の2つのシャフトをそれぞれヨ
    ークの軸受け孔に嵌挿するとともに、スパイダーシャフ
    トの端部側に軸受けカップを被着してこのスパイダーシ
    ャフトをヨークに組付けるカルダン継手組立装置におい
    て、前記ヨークを位置決めして載せるワーク台と、この
    ワーク台上に載置されたヨークの軸受け孔に嵌挿された
    スパイダーシャフトの一方のシャフトに軸受けカップを
    圧入する第1圧入ユニットと、対向する他方のシャフト
    に軸受けカップを圧入する第2圧入ユニットと、前記ス
    パイダーシャフトの位置決めを行なうとともに少なくと
    も前記第1圧入ユニットによる圧入時にスパイダーシャ
    フトに加わる負荷を受けるスパイダーシャフト受け治具
    ユニットと、軸受けカップの圧入時に各部品の加工誤差
    を吸収するとともにそれぞれ別個にスライドして前記ヨ
    ークに当接し、圧入時にヨークに加わる負荷を受けるヨ
    ーク受け治具ユニットと、前記スパイダーシャフト受け
    治具ユニットとヨーク受け治具ユニットとにそれぞれ加
    わる負荷を受け、かつ上下方向にスライド可能に設けら
    れた昇降基台とを備えていることを特徴とするカルダン
    継手組立装置。
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