JP2548593Y2 - 流体制御装置 - Google Patents

流体制御装置

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JP2548593Y2
JP2548593Y2 JP1991042029U JP4202991U JP2548593Y2 JP 2548593 Y2 JP2548593 Y2 JP 2548593Y2 JP 1991042029 U JP1991042029 U JP 1991042029U JP 4202991 U JP4202991 U JP 4202991U JP 2548593 Y2 JP2548593 Y2 JP 2548593Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産菜上の利用分野】本考案は、パイロット切換弁の操
作により4個の主弁体の開閉作動を制御して流体シリン
ダを差動回路による高速送り作動とメータイン制御によ
る低速送り作動とに切換制御する流体制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の流体制御装置は、特開昭
63−9705号公報に示される図7のS1またはS2
の如き構成からなっており、2個のパイロット切換弁8
A、9Aをともに図示状態より切換位置に切換ると、主
弁V1は第1切換位置となって、第1主弁体4Aと第2
主弁体3Aとが開作動して供給流路P1と第1負荷流路
A1と第2負荷流路B1間を連通すると共に第3主弁体
5Aと第4主弁体6Aとが閉作動して第1負荷流路A1
と第2負荷流路B1と排出流路R1間を遮断して差動回
路を構成し、流体シリンダ2Aを図7の左方向へ高速送
り作動する。
【0003】また、この状態よりパイロット切換弁8A
を中立位置に復帰すると、主弁V1は第2切換位置とな
って、第2主弁体3Aと第3主弁体5Aとが開作動して
供給流路P1と第2負荷流路B1間ならびに第1負荷流
路A1と排出流路R1間を連通すると共に第1主弁体4
Aと第4主弁体6Aとが閉作動して供給流路P1と第1
負荷流路A1ならびに第2負荷流路B1と排出流路R1
間を遮断してメータイン制御を行い、第2主弁体3Aが
設定ピストン7Aにより連通開口量を設定されて供給流
路P1の圧力流体が絞られて第2負荷流路B1へ流通し
流体シリンダ2Aを図7の左方向へ低速送り作動する。
このため、低速送り作動する際の絞り機能が第2主弁体
3Aで得られて格別に絞り弁を必要としない利点を有す
る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが、かかる流体
制御装置を単一の圧力流体源1に並列配置してそれぞれ
の流体制御装置S1、S2で流体シリンダ2A、2Bを
送り作動する回路構成に設けると、流体制御装置S1、
S2は主弁V1、V2の差動回路を構成する第1切換位
置で第2主弁体3A、3Bの連通開口量を全開に設定さ
れるため、どちらか一方の流体制御装置S1またはS2
で流体シリンダ2Aまたは2Bの一方のみを高速送り作
動する際に、両方の流体制御装置S1、S2により各流
体シリンダ2A、2Bを高速送り作動できるだけの吐出
流量を有する圧力流体源1よりかかる吐出流量の圧力流
体が一方の流体制御装置S1またはS2に供給されて流
体制御装置S1またはS2の仕様の最大流量を上回って
しまい、流体シリンダ2Aまたは2Bが速度超過で高速
送り作動される問題点があった。
【0005】本考案は、かかる問題点を解決するもの
で、主弁の差動回路を構成する第1切換位置で第2主弁
体の連通開口量を調整自在にして、並列配置の回路構成
に設けて流体シリソダの良好な高速送り作動が得られる
流体制御装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本考案は、圧
力流体を供給する供給流路と流体シリンダの小受圧面積
側作用室に接続する第1負荷流路間を連通遮断する第1
主弁体と、供給流路と流体シリンダの大受圧面積側作用
室に接続する第2負荷流路間を連通遮断する第2主弁体
と、第1負荷流路と低圧側に接続する排出流路間を連通
遮断する第3主弁体と、第2負荷流路と排出流路間を連
通遮断する第4主弁体とを開閉作動自在に有する主弁
と、4個の主弁体背部に形成の作用室へパイロット流体
を導入したり作用室の流体を低圧側へ導出したりして各
主弁体の開閉作動を制御するパイロット切換弁と、第2
主弁体背面へ当接自在に配設して第2主弁体が供給流路
と第2負荷流路間を連通する際の連通開口量を設定する
設定ピストンとを具備し、主弁は少くとも第1主弁体と
第2主弁体とが開作動して供給流路と第1負荷流路と第
2負荷流路間を連通すると共に第3主弁体と第4主弁体
とが閉作動して第1負荷流路と第2負荷流路と排出流路
間を遮断する第1切換位置と、第2主弁体と第3主弁体
とが開作動して供給流路と第2負荷流路間ならびに第1
負荷流路と排出流路間を連通すると共に第1主弁体と第
4主弁体とが閉作動して供給流路と第1負荷流路間なら
びに第2負荷流路と排出流路間を遮断する第2切換位置
とを有するようパイロット切換弁と接続して設け、設定
ピストンの端部にはパイロット流体を導入したり導入し
た流体を低圧側へ導出したりする作用室を区画形成し、
この作用室は主弁の第1切換位置で導入した流体を低圧
側へ導出すると共に主弁の第2切換位置でパイロット流
体を導入するよう各主弁体の開閉作動を制御するパイロ
ット切換弁と接続して設け、設定ピストンは端部の作用
室からの流体の導出で第2主弁体の連通開口量を任意に
設定する第1位置と作用室へのパイロット流体の導入で
第2主弁体の連通開口量を第1位置より減少して設定す
る第2位置とへ移動自在に設け、設定ピストンには内方
端面を有する顎部を設けて内部を有底の中空状に形成
し、設定ピストンの第1位置で設定ピストン端部と当接
する第1の調整部材及び設定ピストンの第2位置で設定
ピストン顎部の内方端面と当接する第2の調整部材をそ
れぞれ設定ピストンの作用室側端部に位置して有し、第
1の調整部材は回動操作による進退で第1位置を調整自
在に設け、第2の調整部材 は第1の調整部材を貫通して
先端部を設定ピストンの内部に位置して有し回動操作に
よる進退で第2位置を調整自在に設けて成る。
【0007】
【作用】かかる本考案の構成において、主弁の第1主弁
体と第2主弁体とが開作動して供給流路と第1負荷流路
と第2負荷流路間を連通すると共に第3主弁体と第4主
弁体とが閉作動して第1負荷流路と第2負荷流路と排出
流路間を遮断する第1切換位置では差動回路を構成し、
設定ピストンは端部の作用室からの流体の導出で第1の
調整部材と当接する第1位置に移動して開作動する第2
主弁体の連通開口量を任意に設定する。また、第2主弁
体と第3主弁体とが開作動して供給流路と第2負荷流路
間ならびに第1負荷流路と排出流路間を連通すると共に
第1主弁体と第4主弁体とが閉作動して供給流路と第1
負荷流路間ならびに第2負荷流路と排出流路間を遮断す
る第2切換位置ではメータイン制御を行い、設定ピスト
ンは作用室へのパイロット流体の導入で第2の調整部材
と当接する第2位置へ移動して第2主弁体の連通開口量
を第1位置より小さく設定する。そして、設定ピストン
の第1位置は第1の調整部材を回動操作して調整され、
設定ピストンの第2位置は第2の調整部材を回動操作し
て調整されるから、設定ピストンの第1位置と第2位置
とは各別に所望の位置に調整される。このため、設定ピ
ストンにより主弁の第1切換位置での第2主弁体の連通
開口量を調整自在にでき、流体制御装置を並列配置の回
路構成に設けて流体シリンダの良好な高速送り作動を得
ることができる。
【0008】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1において、S3は流体制御装置を示し、主
弁V3と2個のパイロット切換弁10、11とより構成
している。主弁V3は、単一の圧力流体源12より圧力
流体を供給する供給流路Pと、流体シリンダ13の小受
圧面積側作用室13A(以下、ロッド側室と称す)に接
続する第1負荷流路Aと、流体シリンダ12の大受圧面
積側作用室13B(以下、ヘッド側室と称す)に接続す
る第2負荷流路Bと、低圧側に接続する排出流路Rとを
備え、内部に供給流路Pと第1負荷流路A間を連通遮断
する第1主弁体14と、供給流路Pと第2負荷流路B間
を連通遮断す第2主弁体15と、第1負荷流路Aと排出
流路R間を連通遮断する第3主弁体16と、第2負荷流
路Bと排出流路R間を連通遮断する第4主弁体17とを
開閉作動自在に有している。
【0009】そして、供給流路Pに分岐接続する流路1
8に流体制御装置S3と同等の図示しない流体制御装置
を接続し、単一の圧力流体源12に2個の流体制御装置
を並列配置した回路構成に設けている。第1主弁体14
と第2主弁体15は供給流路Pの圧力流体が平衝作用す
るよう頭部にピストン部を有するポペット弁部材14
A、15Aと、このポペット弁部材14A、15Aを摺
動自在に嵌合するピストン部材14B、15Bとより構
成し、通常の開閉作動時にはポペット弁部材14A、1
5Aとピストン部材14B、15Bとが一体的に作動
し、開作動時に第1負荷流路Aまたは第2負荷流路Bの
圧力が供給流路Pの圧力より上昇した際にポペット弁部
材14A、15Aのみが閉作動して第1負荷流路Aまた
は第2負荷流路Bより供給流路Pへの逆流を防止するよ
うに設けている。第3主弁体16と第4主弁体17は頭
部に第1負荷流路Aまたは第2負荷流路Bの圧力が作用
するポペット弁部材16A、17Aと、このポペット弁
部材16A、17Aを摺動自在に嵌合するピストン部材
16B、17Bとより構成し、通常の開閉作動時にはポ
ペット弁部材16A、17Aとピストン部材16B、1
7Bとが一体的に作動し、流体シリンダ13が停止して
いる主弁V3の中立位置で図示しない他の流体制御装置
より流路19を通って低圧側に排出される流体の背圧に
より排出流路Rの圧力が上昇した際にポペット弁部材1
6A、17Aが閉作動状態を維持して排出流路Rより第
1負荷流路Aまたは第2負荷流路Bへの逆流を防止する
ように設けている。
【0010】20、21、22、23は各主弁体14、
15、16、17のポペット弁部材14A、15A、1
6A、17Aとピストン部材14B、15B、16B、
17B間に収装のばね、24、25、26、27は各主
弁体14、15、16、17の背部に形成の作用室で、
内部にばね28、29、30、31を収装し、このばね
28、29、30、31力はばね20、21、22、2
3力よりも強く設定して設けている。32、33は第1
主弁体14と第2主弁体15の各ポペット弁部材14
A、15A頭部に形成の作用室、34は供給流路Pの圧
力流体の一部をパイロット流体として導入する導入路、
35は流体を低圧側へ導出する導出路である。
【0011】パイロット切換弁10は導入路34に接続
するパイロット導入路36Aと、導出路35に接続する
パイロット導出路37Aと、第1主弁体14背部の作用
室24に接続するパイロット流路38と、第3主弁体1
6背部の作用室26に接続するパイロット流路39とを
有し、パイロット流路39には第1主弁体14頭部の作
用室32に接続するパイロット流路40を分岐接続して
設け、パイロット導入路36Aとパイロット流路38間
ならびにパイロット流路39とパイロット導出路37A
間をそれぞれ連通する非通電状態の中立位置と、パイロ
ット導入路36Aをパイロット流路39にまたパイロッ
ト流路38をパイロット導出路37Aに切換連通する通
電状態の切換位置とに切換自在に設けている。パイロッ
ト切換弁11は導入路34に接続するパイロット導入路
36Bと、導出路35に接続するパイロット導出路37
Bと、第2主弁体15背部の作用室25に接続するパイ
ロット流路41と、第4主弁体17背部の作用室27に
接続するパイロット流路42とを有し、パイロット流路
42には第2主弁体15頭部の作用室33に接続するパ
イロット流路43を分岐接続して設け、パイロット導入
路36Bとパイロット流路41間ならびにパイロット流
路42とパイロット導出路37B間を連通する非通電の
中立位置と、パイロット導入路36Bをパイロット流路
42にまたパイロット流路41をパイロット導出路37
Bに切換連通する通電状態の切換位置とに切換自在に設
けている。
【0012】主弁V3は各主弁体14、15、16、1
7が閉作動して各流路P、A、B、R間を遮断する中立
位置と、第1主弁体14と第2主弁体15とが開作動し
て供給流路Pと第1負荷流路Aと第2負荷流路B間を連
通すると共に第3主弁体16と第4主弁体17とが閉作
動して第1負荷流路Aと第2負荷流路Bと排出流路R間
を遮断して差動回路を構成する第1切換位置と、第2主
弁体15と第3主弁体16とが開作動して供給流路Pと
第2負荷流路B間ならびに第1負荷流路Aと排出流路R
間を連通すると共に第1主弁体14と第4主弁体17と
が閉作動して供給流路Pと第1負荷流路A間ならびに第
2負荷流路Bと排出流路R間を遮断してメータイン制御
を行う第2切換位置と、第1主弁体14と第4主弁体1
7とが開作動して供給流路Pと第1負荷流路A間ならび
に第2負荷流路Bと排出流路R間を連通すると共に第2
主弁体15と第3主弁体16とが閉作動して供給流路P
と第2負荷流路B間ならびに第1負荷流路Aと排出流路
R間を遮断する第3切換位置とを有し、パイロット切換
弁10、11の操作により4つの位置に切換自在に設け
ている。
【0013】44は第2主弁体15が開作動して供給流
路Pと第2負荷流路B間を連通する際の連通開口量を設
定する設定ピストンで、図2に詳細に示す如く、第2主
弁体15のピストン部材15Bの背部に第2主弁体15
の連通開口量を任意に設定する軸方向の第1位置と第2
主弁体15の連通開口量を第1位置より減少して設定す
第2位置とへ移動自在に配置し、端部より突出して有
するロッド部44Aの先端面を第2主弁体15のピスト
ン部材15Bの背面へ当接自在に設けると共に、ロッド
部44Aの突出側端部と対向する端部に内方端面を有す
る顎部44Bを設け、内部を有底の中空状に形成してい
る。45は設定ピストン44を内部へ移動自在に収装し
たスリーブ部材で、設定ピストン44の両端部にパイロ
ット流体を導入したり導入した流体を低圧側へ導出した
りする作用室46A、46Bを区画形成している。47
はスリーブ部材45を内部に嵌合固定した収装部材で主
弁V3に螺着して有している。設定ピストン44端部の
作用室46Aは、主弁V3の第1切換位置で導入した流
体を低圧側へ導出すると共に主弁V3の第2切換位
パイロット流体を導入するようスリーブ部材45の外周
面と収装部材47の内周面間に形成の環状流路48を介
してパイロット流路38より分岐のパイロット流路49
に連通してパイロット切換弁10と接続して設けてい
る。作用室46Bは設定ピストン44のロッド部44A
に穿設のパイロット流路44Cを介して第2主弁体15
背部の作用室25に連通している。50は設定ピストン
44の第1位置を調整する第1の調整部材で、収装部材
47に有する蓋部材51に回動操作により進退自在に螺
合し、回動操作部50Aを蓋部材51より突出して有す
ると共に、設定ピストン44の作用室46A側の端面と
先端部50Bの先端面を当接するよう先端部50Bをス
リーブ部材45内部に位置して有し、内部には開口端側
にねじ部を有する貫通孔52を軸方向に貫設している。
53は設定ピストン44の第2位置を調整する第2の調
整部材で、調整部材50の貫通孔52に回動操作により
進退自在に螺合し、回動操作部53Aを調整部材50よ
り突出して有すると共に、設定ピストン44の顎部44
Bの内方端面と先端部53Bの内方端面を当接するよう
先端部53Bを設定ピストン44の内部に位置して有し
ている。57は設定ピストン44に形成した切欠きで、
組付時にこの切欠き57より調整部材53の先端部53
Bを設定ピストン44の内部に位置させるよう設けてい
る。54、55は各調整部材5、53の軸方向位置を
固定するロックナット部材、56は設定ピストン44を
第2位置方向へ付勢するよう設定ピストン44の内部に
収装したばねである。
【0014】次にかかる構成の作動を説明する。図1は
主弁V3の中立位置の状態を示し、2個のパイロット切
換弁10、11が中立位置にあり、供給流路Pに供給さ
れた圧力流体は、一部がパイロット流体として導入路3
4、パイロット導入路36A、36B、パイロット流路
38、41を通って作用室24、25へ導入され、作用
室32、33はパイロット流路40、43、パイロット
流路39、42を介してパイロット導出路37A、37
Bに連通されているので、第1主弁体14は作用室24
に導入のパイロット流体に基づく作用力とばね28力と
によって閉作動状態にあり供給流路Pと第1負荷流路A
間を遮断し、第2主弁体15は作用室25に導入のパイ
ロット流体に基づく作用力とばね29力とによって閉作
動状態にあり供給流路Pと第2負荷流路B間を遮断して
いる。また、作用室26、27がパイロット流路39、
42を介してパイロット導出路37A、37Bに連通さ
れているので、第3主弁体16はばね30力によって閉
作動状態にあり第1負荷流路Aと排出流路R間を遮断し
ているが、ポペット弁部材16Aの頭部に作用する負荷
流路Aの流体に基づく作用力により開作動可能となって
おり、第4主弁体17はばね31力によって閉作動状態
にあり第2負荷流路Bと排出流路R間を遮断している
が、ポペット弁部材17Aの頭部に作用する負荷流路B
の流体に基づく作用力により開作動可能となっている。
設定ピストン44はパイロット流路38よりパイロット
流路49を通って作用室46Aに導入されるパイロット
流体と、ロッド部44Aに作用する作用室25のパイロ
ット流体ならびに作用室25よりパイロット流路44C
を通って作用室46Bに導入されるパイロット流体とが
平衝作用し、ばね56力によって調整部材53と当接す
る第2位置に位置している。
【0015】いま、図3に示す如く2個のパイロット切
換弁10、11を同時に通電して切換位置に切換する
と、主弁V3は第1切換位置となり、第1主弁体14と
第2主弁体15背部の各作用室24、25が低圧側へ連
通されると共に、第1主弁体14と第2主弁体15頭部
の各作用室32、33ならびに第3主弁体16と第4主
弁体17背部の各作用室26、27へパイロット流体が
導入され、第1主弁体14と第2主弁体15は開作動
し、第3主弁体16と第4主弁体17は作用室26、2
7に導入のパイロット流体に基づく作用力とばね30、
31力とによって閉作動状態を保持する。設定ピストン
44は端部の各作用室46A、46Bがそれぞれ低圧側
に連通するので、第2主弁体15の開作動に伴いロッド
部44Aの先端面がピストン部材15Bの背面へ当接し
ばね56力に抗して押圧されて第2位置より図3左方向
へ移動して調整部材50と当接する第1位置に位置す
る。これにより、第2主弁体15の連通開口量が第1位
置に位置する設定ピストン44により設定される。供給
流路Pの圧力流体は第2負荷流路Bを通って流体シリン
ダ13のヘッド側室13Bに導入されると共に、ロッド
側室13Aより導出される流体が第1負荷流路A、供給
流路P、第2負荷流路Bを通ってヘッド側室13Bに導
入され、差動回路が構成されることで流体シリンダ13
は図3左方向へ高速送り作動される。
【0016】図3の状態から、図4に示す如く一方のパ
イロット切換弁10を非通電にして中立位置に復帰する
と、主弁V3は第2切換位置となり、第1主弁体14背
部の作用室24にパイロット流体が導入されると共に、
第1主弁体14頭部の作用室32ならびに第3主弁体1
6背部の作用室26が低圧側に連通し、第1主弁体14
は作用室24に導入のパイロット流体に基づく作用力と
ばね28力とによって閉作動して供給流路Pと第1負荷
流路A間を遮断し、第3主弁体16はポペット弁部材1
6Aの頭部に作用する第1負荷流路Aの流体に基づく作
用力によりばね30力に抗して開作動して第1負荷流路
Aと排出流路R間を連通する。設定ピストン44はパイ
ロット流路49を通って作用室46Aに導入されるパ
ロット流体に基づく作用力により第1位置より図4右方
向へ第2主弁体15を押圧しながら移動して調整部材5
3と当接する第2位置へ位置する。これにより、第2主
弁体15の連通開口量が第2位置に位置する設定ピスト
ン44により減少して設定される。供給流路Pの圧力流
体は第2主弁体15によりメータイン制御で絞られて第
2負荷流路Bを通って流体シリンダ13のヘッド側室1
3Bに導入され、ロッド側室13Aの流体は第1負荷流
路A、排出流路Rを通って低圧側へ排出され、流体シリ
ンダ13は図4の左方向へ低速送り作動される。
【0017】そして、流体シリンダ17が図4の左方端
に達し他方のパイロット切換弁11を非通電にして中立
位置に復帰すると、主弁V3は図1に示す中立位置とな
り流体シリンダ13は左方端で停止する。この状態か
ら、図5に示す如く一方のパイロット切換弁10を通電
して切換位置に切換すると、主弁V3は第3切換位置と
なり、第1主弁体14背部の作用室24が低圧側に連通
されると共に、第1主弁体14頭部の作用室32ならび
に第3主弁体16背部の作用室26にパイロット流体が
導入され、第1主弁体14は作用室32に導入されるパ
イロット流体に基づく作用力によりばね28力に抗して
開作動して供給流路Pと第1負荷流路A間を連通し、第
3主弁体16は作用室26に導入されるパイロット流体
に基づく作用力とばね30力とにより閉作動して第1負
荷流路Aと排出流路R間を遮断する。設定ピストン44
は作用室46Aが低圧側に連通されるのでロッド部44
Aに作用する作用室25のパイロット流体に基づく作用
力ならびに作用室25よりパイロット流路44Cを通っ
て作用室46Bに導入されるパイロット流体に基づく作
用力によりばね56力に抗して第2位置より図5左方向
へ移動して調整部材50と当接する第1位置に位置す
る。供給流路Pの圧力流体は第1負荷流路Aを通って流
体シリンダ13のロッド側室13Aに導入され、ヘッド
側室13Bの流体は第2負荷流路B、排出流路Rを通っ
て低圧側へ排出され、流体シリンダ13は図5の右方向
へ送り作動される。そして、流体シリンダ13が図5の
右方端に達しパイロット切換弁10を非通電にして中立
位置に復帰すると、主弁V3は図1に示す中立位置とな
り、流体シリンダ13は停止する。
【0018】かかる作動において、パイロット切換弁1
0、11により主弁V3を第1切換位置として差動回路
を構成して流体シリンダ13を高速送り作動する際に、
第2主弁体15の連通開口量を第1位置に位置する設定
ピストン44により設定でき、この設定ピストン44の
第1位置は調整部材50を回動操作することにより所望
の位置に調整できるため、主弁V3の第1切換位置での
第2主弁体15の連通開口量を調整自在にでき、流体制
御装置S3を図示しない他の流体制御装置とともに流体
制御装置S3の仕様の最大流量を上回る吐出流量を有す
る単一の圧力流体源12に並列配置する回路構成に設け
て、流体シリンダ13を仕様の速度で良好に高速送り作
動することができる。
【0019】また、流体シリンダ13を差動回路により
高速送り作動する主弁V3の第1切換位置で設定ピスト
ン44を第1位置にして第2主弁体15の連通開口量を
任意に設定し、流体シリンダ13をメータイン制御によ
り低速送り作動する主弁V3の第2切換位置で設定ピス
トン44を第2位置にして第2主弁体15の連通開口量
第1位置より減少して設定しているため、流体シリン
ダ13の高速送り作動と低速送り作動とをともに単一の
第2主弁体15の連通開口量を設定ピストン44の第1
位置と第2位置とで変更設定して得ることができ、設定
ピストン44の第1位置と第2位置は第1の調整部材5
0とこの調整部材50を貫通した第2の調整部材53の
回動操作でそれぞれ調整できるから、本装置を狭い箇所
に配置しても調整を容易にできると共に、各調整部材5
0、53の設置スペースを減少でき装置全体の大型化
を抑制することができる。
【0020】図6は本考案の他実施例を示し、一実施例
と異る個所についてのみ説明すると、第1主弁体58、
第2主弁体59、第3主弁体60、第4主弁体61はそ
れぞれポペット形状の単一部材より構成し、第1主弁体
58と第2主弁体59は頭部に供給流路Pの圧力流体に
基づく作用力が作用するよう設け、第3主弁体60は頭
部に第1負荷流路Aの流体に基づく作用力が作用するよ
う設け、第4主弁体61は頭部に第2負荷流路Bの流体
に基づく作用力が作用するよう設け、一実施例と同等の
作用効果を得ることができる。
【0021】なお、実施例では、設定ピストン44の端
部に形成の作用室46Bを設定ピストン44のロッド部
44Aに穿設のパイロット流路44Cを介して第2主弁
体15背部の作用室25に連通したが、作用室46Bを
第3主弁体16背部の作用室26に連通したり、作用室
46Bを低圧側に連通したり、作用室46Bと、作用室
25とを格別に区画形成することなく単一の作用室とし
て形成したりしても良いことは勿論である。
【0022】
【考案の効果】このように、本考案は、圧力流体を供給
する供給流路と流体シリンダの小受圧面積側作用室に接
続する第1負荷流路間を連通遮断する第1主弁体と、供
給流路と流体シリンダの大受圧面積側作用室に接続する
第2負荷流路間を連通遮断する第2主弁体と、第1負荷
流路と低圧側に接続する排出流路間を連通遮断する第3
主弁体と、第2負荷流路と排出流路間を連通遮断する第
4主弁体とを開閉作動自在に有する主弁と、4個の主弁
体背部に形成の作用室へパイロット流体を導入したり作
用室の流体を低圧側へ導出したりして各主弁体の開閉作
動を制御するパイロット切換弁と、第2主弁体背面へ当
接自在に配設して第2主弁体が供給流路と第2負荷流路
間を連通する際の連通開口量を設定する設定ピストンと
を具備し、主弁は少くとも第1主弁体と第2主弁体とが
開作動して供給流路と第1負荷流路と第2負荷流路間を
連通すると共に第3主弁体と第4主弁体とが閉作動して
第1負荷流路と第2負荷流路と排出流路間を遮断する第
1切換位置と、第2主弁体と第3主弁体とが開作動して
供給流路と第2負荷流路間ならびに第1負荷流路と排出
流路間を連通すると共に第1主弁体と第4主弁体とが閉
作動して供給流路と第1負荷流路間ならびに第2負荷流
路と排出流路間を遮断する第2切換位置とを有するよう
パイロット切換弁と接続して設け、設定ピストンの端部
にはパイロット流体を導入したり導入した流体を低圧側
へ導出したりする作用室を区画形成し、この作用室は主
弁の第1切換位置で導入した流体を低圧側へ導出すると
共に主弁の第2切換位置でパイロット流体を導入するよ
う各主弁体の開閉作動を制御するパイロット切換弁と接
続して設け、設定ピストンは端部の作用室からの流体の
導出で第2主弁体の連通開口量を任意に設定する第1位
置と作用室へのパイロット流体の導入で第2主弁体の連
通開口量を第1位置より減少して設定する第2位置とへ
移動自在に設け、設定ピストンには内方端面を有する顎
部を設けて内部を有底の中空状に形成し、設定ピストン
の第1位置で設定ピストン端部と当接する第1の調整部
材及び設定ピストンの第2位置で設定ピストン顎部の内
方端面と当接する第2の調整部材をそれぞれ設定ピスト
ンの作用室側端部に位置して有し、第1の調整部材は回
動操作による進退で第1位置を調整自在に設け、第2の
調整部 材は第1の調整部材を貫通して先端部を設定ピス
トンの内部に位置して有し回動操作による進退で第2位
置を調整自在に設けたことにより、主弁の差動回路を構
成する第1切換位置での第2主弁体の連通開口量を調整
自在にでき、流体制御装置を並列配置の回路構成に設け
て流体シリンダの良好な高速送り作動を得ることができ
る。また、流体シリンダを差動回路により高速送り作動
する主弁の第1切換位置で設定ピストンを第1位置にし
て第2主弁体の連通開口量を任意に設定し、流体シリン
ダをメータイン制御により低速送り作動する主弁の第2
切換位置で設定ピストンを第2位置にして第2主弁体の
連通開口量を第1位置より減少して設定しているため、
流体シリンダの高速送り作動と低速送り作動とをともに
単一の第2主弁体の連通開口量を設定ピストンの第1位
置と第2位置とで変更設定して得ることができ、設定ピ
ストンの第1位置と第2位置は第1の調整部材とこの調
整部材を貫通した第2の調整部材の回動操作でそれぞれ
調整できるから、本装置を狭い箇所に配置しても調整を
容易にできると共に、各調整部材の設置スペースを減少
できて装置全体の大型化を抑制することができるといっ
た実用上優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示した流体制御装置の回路
図である。
【図2】一実施例の要部断面図である。
【図3】一実施例の作動状態の回路図である。
【図4】一実施例の図3とは異る作動状態の回路図であ
る。
【図5】一実施例の図3、図4とは異る作動状態の回路
図である。
【図6】本考案の他実施例を示した流体制御装置の回路
図である。
【図7】従来例を示した流体制御装置の回路図である。
【符号の説明】
10、11パイロット切換弁 13流体シリンダ 14、58第1主弁体 15、59第2主弁体 16、60第3主弁体 17、61第4主弁体 24、25、26、27作用室 44設定ピストン 46A、46B作用室 V3主弁 P供給流路 A第1負荷流路 B第2負荷流路 R排出流路

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力流体を供給する供給流路と流体シリ
    ンダの小受圧面積側作用室に接続する第1負荷流路間を
    連通遮断する第1主弁体と、供給流路と流体シリンダの
    大受圧面積側作用室に接続する第2負荷流路間を連通遮
    断する第2主弁体と、第1負荷流路と低圧側に接続する
    排出流路間を連通遮断する第3主弁体と、第2負荷流路
    と排出流路間を連通遮断する第4主弁体とを開閉作動自
    在に有する主弁と、4個の主弁体背部に形成の作用室へ
    パイロット流体を導入したり作用室の流体を低圧側へ導
    出したりして各主弁体の開閉作動を制御するパイロット
    切換弁と、第2主弁体背面へ当接自在に配設して第2主
    弁体が供給流路と第2負荷流路間を連通する際の連通開
    口量を設定する設定ピストンとを具備し、主弁は少くと
    も第1主弁体と第2主弁体とが開作動して供給流路と第
    1負荷流路と第2負荷流路間を連通すると共に第3主弁
    体と第4主弁体とが閉作動して第1負荷流路と第2負荷
    流路と排出流路間を遮断する第1切換位置と、第2主弁
    体と第3主弁体とが開作動して供給流路と第2負荷流路
    間ならびに第1負荷流路と排出流路間を連通すると共に
    第1主弁体と第4主弁体とが閉作動して供給流路と第1
    負荷流路間ならびに第2負荷流路と排出流路間を遮断す
    る第2切換位置とを有するようパイロット切換弁と接続
    して設け、設定ピストンの端部にはパイロット流体を導
    入したり導入した流体を低圧側へ導出したりする作用室
    を区画形成し、この作用室は主弁の第1切換位置で導入
    した流体を低圧側へ導出すると共に主弁の第2切換位置
    でパイロット流体を導入するよう各主弁体の開閉作動を
    制御するパイロット切換弁と接続して設け、設定ピスト
    ンは端部の作用室からの流体の導出で第2主弁体の連通
    開口量を任意に設定する第1位置と作用室へのパイロッ
    ト流体の導入で第2主弁体の連通開口量を第1位置より
    減少して設定する第2位置とへ移動自在に設け、設定ピ
    ストンには内方端面を有する顎部を設けて内部を有底の
    中空状に形成し、設定ピストンの第1位置で設定ピスト
    ン端部と当接する第1の調整部材及び設定ピストンの第
    2位置で設定ピストン顎部の内方端面と当接する第2の
    調整部材をそれぞれ設定ピストンの作用室側端部に位置
    して有し、第1の調整部材は回動操作による進退で第1
    位置を調整自在に設け、第2の調整部材は第1の調整部
    材を貫通して先端部を設定ピストンの内部に位置して有
    し回動操作に よる進退で第2位置を調整自在に設けて成
    る流体制御装置。
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DE2410077C3 (de) * 1974-03-02 1981-06-04 Schloemann-Siemag AG, 4000 Düsseldorf Einrichtung zur Einstellung des Durchflußquerschnittes bei hydraulischen Ventilen
JPS639705A (ja) * 1986-06-28 1988-01-16 Toyooki Kogyo Co Ltd 流体制御装置

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