JP2548497Y2 - 油圧装置の流量制御装置 - Google Patents

油圧装置の流量制御装置

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JP2548497Y2
JP2548497Y2 JP1991013147U JP1314791U JP2548497Y2 JP 2548497 Y2 JP2548497 Y2 JP 2548497Y2 JP 1991013147 U JP1991013147 U JP 1991013147U JP 1314791 U JP1314791 U JP 1314791U JP 2548497 Y2 JP2548497 Y2 JP 2548497Y2
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、油圧装置の流量制御装
置に関し、特に並列に接続された複数の油圧アクチュエ
ータのうち何れかの油圧アクチュエータの作動速度を減
速するのに適した流量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建設機械や土木機械等においては、1台
の油圧供給源から複数の油圧アクチュエータへ油圧を供
給する関係上、特定の油圧アクチュエータを全速作動さ
せる必要のある場合には残りの油圧アクチュエータへの
供給流量を制限する必要が生じることが多い。例えば、
図7に示すように、油圧ショベルの油圧装置には、少な
くとも旋回台を旋回駆動する油圧モータ1とアームを上
下揺動させる為の油圧シリンダ2とが並列に接続して
けられ、油圧ポンプ3から油圧モータ1への油圧供給ラ
イン4には油圧の供給方向と流量を油圧操作弁からのパ
イロット圧により制御するパイロット式制御弁5及びレ
バー6を介して流量を調節し得る流量制御弁7とが介設
され、油圧ポンプ3から油圧シリンダ2への油圧供給ラ
イン8には制御弁5と同様のパイロット式制御弁9が介
設されている。2つのアクチュエータの同時作動時にお
いてアームを全速で作動させる必要のある場合あるいは
油圧モータの単独の作動時にその最大速度を制限する場
には、レバー6を介して流量制御弁7の可動絞り10
を絞ることで油圧モータ1への流量を制限するようにな
っている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】前記従来技術に係る油
圧装置の流量制御弁7では、油圧供給ライン4に流量制
御弁7が直接的に介設されているので油圧系の流量バラ
ンスが崩れ易く、油圧系が不安定になり易いこと、流量
制御弁7の流量特性が油圧の影響を受けるので汎用性に
欠けること、レバー6を手動操作するので油圧モータへ
の流量を適正に制限しにくいこと、レバー6の手動操作
が煩雑であること、などの問題がある。本考案の目的
は、油圧系の安定性を損なうことがなく流量設定操作が
容易で汎用性に優れる油圧装置の流量制御装置を提供す
ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る油圧装置
の流量制御装置は、1台の油圧供給源に複数の油圧アク
チュエータを並列に接続した油圧装置において、一方の
油圧アクチュエータへ油圧を供給する油圧供給ラインに
介設され油圧の供給方向と流量を外部からのパイロット
圧により制御するパイロット式制御弁と、このパイロッ
ト式制御弁のスプールの両端外に夫々配設され且つスプ
ールの移動領域の外側から移動領域内へ出力部材を進出
させてスプールの移動ストロークを可変に規制する為の
1対の油圧式ストローク型アクチュエータと、前記一方
油圧アクチュエータの作動速度を検出する速度検出手
段及び前記一方の油圧アクチュエータの作動速度を設定
する為の速度設定手段と、速度検出手段と速度設定手段
の出力信号を比較演算して駆動電流を出力するコントロ
ールユニットと、前記駆動電流を受けて油圧式ストロー
ク型アクチュエータへの供給油圧を制御する電磁比例制
御弁とを備え、前記一方の油圧アクチュエータへの供給
流量を制限できるように構成したものである。
【0005】請求項2に係る油圧装置の流量制御装置
は、請求項1の油圧装置の流量制御装置において、前記
各ストローク型アクチュエータは、前記パイロット式
御弁のスプールにパイロット圧を受圧させるパイロット
圧受圧室に軸方向外方より進出するピストン部材からな
る出力部材と、この出力部材に軸方向外方より油圧を受
圧させる作動油室とを備えたものである。
【0006】請求項3に係る油圧装置の流量制御装置
は、1台の油圧供給源に複数の油圧アクチュエータを並
列に接続した油圧装置において、一方の油圧アクチュエ
ータへ油圧を供給する油圧供給ラインに介設され油圧の
供給方向と流量を外部からのパイロット圧により制御す
るパイロット式制御弁と、このパイロット式制御弁のス
プールの両端外に夫々配設され且つスプールの移動領域
の外側から移動領域内へ出力部材を進出させてスプール
の移動ストロークを可変に規制する為の1対の油圧式ス
トローク型アクチュエータと、前記一方の油圧アクチュ
エータの作動速度を設定する為の速度設定手段と、速度
設定手段の設定値に対応する駆動電流を出力するコント
ロールユニットと、前記駆動電流を受けて油圧式ストロ
ーク型アクチュエータへの供給油圧を制御する電磁比例
制御弁とを備え、前記一方の油圧アクチュエータへの供
給流量を制限できるように構成したものである。
【0007】
【作用】請求項1に係る油圧装置の流量制御装置におい
ては、油圧供給源から一方の油圧アクチュエータへ供給
される油圧の供給方向と流量は、基本的にはパイロット
圧で操作されるパイロット式制御弁により制御される。
前記制御弁のスプールの両端外には、スプールの移動領
域の外側から移動領域内へ出力部材を進出させてスプー
ルのストロークを可変に規制する為の1対の圧式スト
ローク型アクチュエータが設けられているので、パイロ
ット圧を受けて制御弁のスプールが中立位置から一方へ
移動し、前記一方の油圧アクチュエータへ油圧を供給し
ている状態において、少なくともスプールの移動先端側
のストローク型アクチュエータを作動させてその出力部
材をスプールの移動領域内へ進出させることによりスプ
ールの移動ストロークを規制し、パイロット圧で設定さ
れた制御弁を流れる流量を減少させることが出来る。但
し、この場合両方のストローク型アクチュエータを作動
させてもよいが、スプールの移動先端側と反対側のスト
ローク型アクチュエータの出力部材がスプールの移動領
域内へ進出してもスプールに当接しないので、スプール
に影響を及ぼさない。尚、制御弁のスプールが中立位置
にある状態において、予めストローク型アクチュエータ
を作動させておく場合にも同様の作用が得られる。
【0008】前記一方の油圧アクチュエータが作動して
いるとき、その作動速度が速度検出手段によって検出さ
れ、その油圧アクチュエータの設定速度が速度設定手段
を介してオペレータにより設定される。コントロールユ
ニットが、速度検出手段と速度設定手段の出力信号を比
較演算して駆動電流を電磁比例制御弁へ出力すると、電
磁比例制御弁が油圧式ストローク型アクチュエータへの
供給油圧を制御し、その供給油圧に応じてストローク型
アクチュエータがパイロット式制御弁のスプールの移動
ストロークを制限するので、前記一方の油圧アクチュエ
ータへの供給流量が制限される。このように、パイロッ
ト圧によってパイロット式制御弁を介して一方の油圧ア
クチュエータへ供給する油圧の流量を制御しつつ、速度
検出手段と速度設定手段とコントロールユニットと1対
油圧式ストローク型アクチュエータを介して制御弁の
スプールの移動ストロークを規制することにより油圧の
流量を制限し、油圧アクチュエータが設定速度で作動す
るように制御することが出来る。
【0009】請求項2に係る油圧装置の流量制御装置に
おいては、基本的に請求項1と同様の作用が得られる。
加えて、各ストローク型アクチュエータを、ピストン部
材からなる出力部材と出力部材に受圧させる作動油室と
で構成したので、簡単に且つ安価に製作することが出来
る。
【0010】請求項3に係る油圧装置の流量制御装置に
おいては、請求項1とほぼ同様の作用が得られる。加え
て、油圧アクチュエータの作動速度を設定する速度設定
手段の設定値に対応する駆動電流をコントロールユニッ
トから電磁比例制御弁に供給し、その電磁比例制御弁に
よりストローク型アクチュエータへの供給油圧を制御す
るように構成したので、油圧アクチュエータが設定速度
で作動するように供給流量を制御することができ、速度
検出手段を省略することが出来、且つ油圧アクチュエー
タの減速作動の応答性を高めることが出来る。
【0011】
【考案の効果】請求項1に係る油圧装置の流量制御装置
によれば、油圧供給源から油圧アクチュエータへ油圧供
給ラインに流量制御弁などを直接的に介設せずに、1対
の油圧式ストローク型アクチュエータによってパイロッ
ト式制御弁のスプールの移動を制限して、一方の油圧ア
クチュエータへ供給する油圧の流量を制限するように構
成したので、油圧系の安定性を損なうことなく油圧系の
流量バランスを適正に保持することが出来ること、油圧
装置の油圧供給ラインの油圧とは無関係に一方の油圧ア
クチュエータへの流量を制御出来るので、この流量制御
装置を種々の油圧装置に簡単に適用することが可能にな
り、その汎用性を高めることが出来ること、煩雑なレバ
ー操作を省略して速度設定手段により容易に且つ適正に
油圧アクチュエータへの流量を制限出来るので、流量設
定の操作性の向上を図ることが出来ることなどの効果が
得られる。しかも、パイロット式制御弁へ過大なパイロ
ット圧が供給されたときにも、そのパイロット圧に左右
されずに設定速度に対応する流量に制限することができ
る。
【0012】請求項2に係る油圧装置の流量制御装置に
よれば、基本的に請求項1と同様の効果が得られる。加
えて、各ストローク型アクチュエータを、ピストン部材
からなる出力部材と出力部材に受圧させる作動油室とで
構成したので、簡単に且つ安価に製作することが出来
る。請求項3に係る油圧装置の流量制御装置によれば、
基本的に請求項1と同様の効果が得られる。加えて、
度設定手段とコントロールユニットと電磁比例制御弁
より1対の油圧式ストローク型アクチュエータを制御
し、油圧アクチュエータへの供給流量を制御するように
構成したので、速度検出手段を省略することが出来、且
つ油圧アクチュエータの減速作動の応答性を高めること
が出来る。
【0013】
【実施例】以下、本考案の実施例について図面に基いて
説明する。本実施例は、建設機械としての油圧ショベル
の油圧装置の流量制御装置に本考案を適用したものであ
る。図1に示すように、運転台を含む旋回台を鉛直軸回
りに正逆回転駆動する旋回用油圧モータ1と、ブームを
上下に揺動駆動するブーム用油圧シリンダ2と、可変容
量型油圧ポンプ3とが設けられている。油圧ポンプ3か
ら油圧モータ1へ油圧を供給する第1供給ライン4に
は、油圧モータ1の正転用ポート1aと逆転用ポート1
bとに択一的に油圧を供給する方向と流量を制御するパ
イロット式制御弁5が介設され、油圧ポンプ3から油圧
シリンダ2へ油圧を供給する第2供給ライン8には、油
圧シリンダ2のロッド室11とヘッド室10とに択一的
に油圧を供給する方向と流量を制御するパイロット式制
御弁9が介設されている。
【0014】制御弁5は、油路12を介して正転用ポー
ト1aへ油圧を供給する第1位置と油路13を介して逆
転用ポート1bへ油圧を供給する第2位置と油圧をブロ
ックするブロック位置とに亙って切換可能で、且つ第1
位置からブロック位置へまた第2位置からブロック位置
へ夫々開度が連続的に変化するスプール弁であり、制御
弁9も制御弁5と同様の構成のスプール弁であり、油路
14を介してヘッド室10に油圧を供給する第1位置と
油路15を介してロッド室11に油圧を供給する第2位
置と油圧をブロックするブロック位置とに亙って切換可
能であり、制御弁5・9は夫々のパイロット圧受圧室1
6〜19に導入されるパイロット圧に応じた開度に操作
されるようになっている。
【0015】運転台には制御弁5・9のパイロット受圧
室16〜19にパイロット圧を供給するためのジョイス
スティック型の油圧操作弁20が設けられ、油圧操作弁
20とパイロット圧受圧室16〜19とは夫々パイロッ
トライン21〜24で接続され、油圧操作弁20の操作
レバー25を前方又は後方に傾動させることによりパイ
ロット圧受圧室18又はパイロット圧受圧室19に択一
的にパイロット圧が導入され、操作レバー25を右方又
は左方に傾動させることによりパイロット圧受圧室16
又はパイロット圧受圧室17に択一的にパイロット圧が
導入され、操作レバー25を前後方向及び左右方向の中
間方向に傾動させることにより、傾動方向に対応するパ
イロット圧受圧室16・17のいづれか一方とパイロッ
ト圧受圧室18・19のいづれか一方とにパイロット圧
が導入され、パイロット圧が導入されないパイロット圧
受圧室16〜19はドレイン圧に設定されるようになっ
ている。尚、操作レバー25を最大限傾動させたときに
発生されるパイロット圧は略最大のパイロット圧であ
り、パイロット圧により制御弁5・9は第1位置又は第
2位置の最大開度に切換えられるようになっている。
【0016】ここで、制御弁5・9の構造について説明
する。但し、制御弁5・9は同様の構造なので制御弁5
について説明する。図2に示すように、制御弁5はハウ
ジング30とハウジング30の右端と左端とに夫々固着
されたサイドハウジング31・32を有し、ハウジング
30には、第1供給ライン4が接続されるポンプポート
33と、油路12が接続されるAポート34と、油路1
3が接続されるBポート35と、タンクポート36・3
7が形成され、また、ハウジング30の略中央部にはス
プール孔38が左右方向に形成され、スプール孔38に
はスプール39が装着され、スプール39の右端部及び
左端部は夫々サイドハウジング31・32に形成された
パイロット圧受圧室16・17に突出している。尚、サ
イドハウジング31・32には、夫々パイロット圧受圧
室16・17にパイロット圧を導入するためにパイロッ
トライン21・22が接続されるパイロットポート41
・42が形成されている。
【0017】スプール39の途中部の所定位置には油溝
43・44が形成され、スプール孔38の外周部には、
ポンプポート33に接続されたポンプポート油路45に
連なるポート溝46・47と、Aポート34とBポート
35に夫々接続されたポート油路48・49と、タンク
ポート36・37に夫々接続されたポート溝54・55
とが形成されている。尚、符号56はポンプポート油路
45に介設されたポペット式のロードチェック弁であ
り、符号57はリリーフ弁であり、符号58はリリーフ
弁装着の為のプラグである。スプール39の右端部には
ヘッド部60aを有するロッド60が固着され、ロッド
60には1対のバネ受け部材61・62がロッド60に
相対移動可能に外嵌装着され、パイロット圧受圧室16
にはバネ受け部材61・62を介して圧縮コイルバネ6
3・64がロッド60に外装して設けられている。
【0018】中立復帰バネとしての各圧縮コイルバネ6
3・64は圧縮された状態に装着され、パイロット圧受
圧室16・17がドレイン圧のときには、圧縮コイルバ
ネ63・64のバネ力により各バネ受け部材61・62
は夫々サイドハウジング31の係止部31aとハウジン
グ30の右端とに当接し、スプール39は実線で図示し
たように各ポート33〜37をブロックしたブロック位
置にある。パイロット圧受圧室16に略最大圧のパイロ
ット圧が導入されたときには、パイロット圧受圧室17
はドレイン圧であり、圧縮コイルバネ63・64のバネ
力に抗してパイロット圧によりスプール39が左方に移
動し、ブロック位置から所定ストローク左方の第1位置
まで移動すると、パイロット圧とバネ力とがバランスし
てスプール39は第1位置に停止する。このとき、油溝
43を介してAポート34がポンプポート油路45に最
大開度で接続されるとともに、油溝44を介してBポー
ト35がタンクポート37に最大開度で接続され、制御
弁5は第1位置となって油圧モータ1の正転用ポート1
aに油圧が供給される。一方、パイロット圧受圧室17
に略最大圧のパイロット圧が導入されたときには、スプ
ール39がブロック位置から所定ストローク右方の第2
位置まで移動し、Aポート34がタンクポート36に最
大開度で接続されるとともに、Bポート35がポンプポ
ート油路45に最大開度で接続され、制御弁5は第2位
置となって油圧モータ1の逆転用ポート1bに油圧が供
給される。
【0019】次に、旋回台及びブームを同時に駆動して
いるときに、制御弁5のスプール39の移動ストローク
を規制し油圧モータ1への油圧の流量を制限するための
1対のストローク型アクチュエータ70について説明す
る。図2に示すように、制御弁5のサイドハウジング3
1・32には、夫々作動油室71と、作動油室71とパ
イロット圧受圧室16・17とを連通するピストン孔7
2と、作動油室71に油圧を供給可能にポート73が形
成され、各作動油室71には、ピストン孔72に摺動自
在に挿通し且つ鍔部74aを有するピストン部材からな
る出力部材74が装着されている。鍔部74aがピスト
ン孔72の外周の係止部31bに当接する位置まで各出
力部材74がパイロット圧受圧室16・17内のスプー
ル39の移動領域内に進出可能であり、スプール39が
第2位置のときには右側の出力部材74でロッド60の
ヘッド部60aを左方へ押し戻すことによってスプール
39のストロークを可変に規制し、油圧モータ1への流
量を可変に制限し、またスプールが第1位置のときには
左側の出力部材74でスプール39の左端部を右方へ押
し戻すことによってスプール39のストロークを可変に
規制し、油圧モータ1への流量を可変に制限するように
なっている。尚、符号75は作動油室71の開口端を閉
塞するプラグである。
【0020】図1に示すように、各ストローク型アクチ
ュエータ70に油圧を供給するための小型の油圧ポンプ
80が設けられ、ストローク型アクチュエータ70に油
圧を供給する供給ライン81は、右側のアクチュエータ
70のポート73に接続されるライン82と左側のアク
チュエータ70のポート73に接続されるライン83と
に分岐し、供給ライン81にはアクチュエータ70への
油圧を制御する電磁比例制御弁84と作動油室71の油
圧を排出するための電磁切換弁85とが設けられ、制御
弁84及び電磁切換弁85はコントロールユニット90
により制御され、図3に示すように電磁比例制御弁84
は、コントロールユニット90からソレノイド86に供
給される駆動電流の大きさに比例した油圧を出力するよ
うになっている。
【0021】図4に示すように、略最大圧のパイロット
圧の入力によりスプール39が最大ストロークSmだけ
左方又は右方へ移動した状態において、バネ63・64
のバネ力とパイロット圧の油圧力Hとが均衡している。
ここで、アクチュエータ70の出力部材74から戻し力
fを付加すると、戻し力fに応じてスプール39のスト
ロークが減少し、ストロークSの位置で均衡することか
ら、作動油室71へ供給する油圧を制御することでスプ
ール39のストロークを減少させて制御弁5を経て油圧
モータ1へ供給する油圧の流量を減少させて油圧モータ
1を減速することが出来る。
【0022】図1に示すように、油圧モータ1の出力軸
に連係させて電磁ピックアップ式回転速度センサ91が
設けられ、また制御弁84と電磁切換弁85を制御する
コントロールユニット90及びこれに接続された操作盤
92が設けられ、操作盤92には油圧モータ1の例えば
回転速度を10%単位で10%〜60%減速まで夫々減
速設定する6個の速度設定スイッチ92aと減速設定を
解除する為の解除スイッチ92bとが設けられ、コント
ロールユニット90に対して、回転速度センサ91から
の速度検出信号と、速度設定スイッチ92aからの速度
設定信号と、解除スイッチ92bからの設定解除信号と
が入力されるようになっている。
【0023】コントロールユニット90は、CPU(中
央演算装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、R
AM(ランダム・アクセス・メモリ)、入出力インター
フェイス、制御弁84と電磁切換弁85のソレノイド8
6・87に駆動電流を夫々出力する駆動回路などから構
成され、ROMには、制御弁84を制御して油圧モータ
1への流量を制御するための流量制御の制御プログラム
などが予め格納されている。
【0024】次に、コントロールユニット90によって
実行される流量制御のルーチンについて図5のフローチ
ャートに基いて説明する。但し、図中Si(i=1、
2、・・・)は各ステップを示すものであり、制御弁5
・9は両方とも例えば第1位置の最大開度に切換えら
れ、旋回台が正転しまたブームが上昇している場合を前
提として説明する。
【0025】油圧ショベルの作動開始とともに制御が開
始されており、速度スイッチが操作されないときには、
電磁切換弁85は排出位置にあり、両方の作動油室71
の油圧はドレン圧で、出力部材74はスプール39と干
渉しない位置に退いている。この状態において、ブーム
の上昇速度増大させる為に油圧モータ1への油圧の流
量を減量させて旋回台の回転速度を低下させる為、例え
ば50%減速を指令する速度設定スイッチ92aを操作
すると、S1においてYesと判定されて、電磁切換
85がブロック位置に切換えられ(S2)、次に、セン
サ91からの速度検出信号及び速度設定スイッチからの
速度設定信号が読込まれ(S3)、次に速度検出信号を
用いて速度検出値が演算されるとともに、速度検出値を
50%減速した速度設定値Vsが演算され(S4)、次
に制御弁84のソレノイド86へ出力する駆動電流Iが
予めプログラムに設定された初期電流に電流増分ΔIを
加えた値として設定され(S5)、次に駆動電流Iがソ
レノイド86へ出力され(S6)、次に解除スイッチ9
2bが操作されたか否か判定され(S7)、解除されて
いないときにはセンサ91から速度検出信号が読込まれ
て速度検出値Vが演算される(S8)。
【0026】次に、Vs<Vか否か判定され(S9)、
YesのときにはS5へ移行して駆動電流IがΔIだけ
増加設定されS6へ移行する。このように、Vs<Vの
うちはS5、S6、S7〜S9が繰返えされ、駆動電流
Iが徐々に増大し、作動油室71内の油圧が徐々に増大
していく。このとき、作動油室71に導入された油圧に
より各出力部材74は夫々パイロット圧受圧室16・1
7内に進出するが、スプール39は第1位置に切換えら
れておりパイロット圧受圧室16側の出力部材74とス
プール39とは当接せず、スプール39にはパイロット
圧受圧室16のパイロット圧による左向きの力だけが作
用している。一方、パイロット圧受圧室17側の出力部
材74は、ドレン圧のパイロット圧受圧室17内へ進出
してスプール39の左端部に当接し、スプール39を右
方に駆動し、圧縮コイルバネ63・64のバネ力と出力
部材74の油圧力との右向きの合力がスプール39の右
端に作用するパイロット圧による油圧力とバランスする
位置までスプール39を右方に移動させる。
【0027】このようにスプール39が第1位置から右
方に移動することにより、制御弁5は最大開度から少し
絞られた開度になり、油圧モータ1の正転用ポート1a
への油圧の流量が絞られて旋回台の回転速度が減少する
とともに、油圧シリンダ2のヘッド室10への油圧の流
量が増加してブームの上昇速度が速められる。このよう
にして旋回台の検出速度Vが設定速度Vsに略等しくな
るまでS4からS9が繰返し実行される。
【0028】検出速度Vが設定速度Vs以下になると、
S9からS10へ移行して駆動電流Iが前回の駆動電流
に等しく設定され、S10からS6に移行し、S6〜S
10が繰返えされ、駆動電流Iが同一の値に保持され、
油圧モータ1の回転速度が当初の回転速度を50%減速
した値に保持され、ブームは増速された上昇速度で上昇
する。その後、解除スイッチ92bが操作されるとS7
でYesと判定され、次に電磁切換弁85が排出位置に
切換えられ(S11)、次に、駆動電流Iの出力が停止
され、S1に移行する。
【0029】このように、油圧操作弁20の操作レバー
25が過度に傾動されても、ストローク型アクチュエー
タ70によって制御弁5を介して油圧モータ1への流量
を制限するように構成したので、第1供給ライン4に流
量制御弁を直接介設する必要がないので、流量制御弁を
設けることで複数の供給ラインの流量バランスが崩れる
のを防ぐことが出来る。制御弁5介して流量を制御でき
ることから、この流量制御装置を種々の油圧装置に簡単
に適用出来、その汎用性を高めることが出来る。更に、
煩雑なレバー操作を省略して操作盤92の操作スイッチ
を操作することにより簡単に油圧モータ1への流量を設
定出来るので、流量設定の操作性の向上を図ることが出
来る。加えて、1対のストローク型アクチュエータ70
を、出力部材74と作動油室71とで構成したので、簡
単に且つ安価に製作することが出来る。
【0030】尚、各ストローク型アクチュエータ70を
ストロークと押圧力を可変に制御することの出来るソレ
ノイド式アクチュエータで構成することも可能である。
この場合、作動油室71及び圧力制御弁84を省略し、
コントロールユニット90からの駆動電流でソレノイド
を駆動してスプール39の移動ストロークを規制するよ
うにすればよい。また、油圧シリンダ2への流量を制限
して旋回台の回転速度を速めるようにすることも可能で
ある。その場合、ブームの作動速度を検出するため、油
圧シリンダ2のロッドに連係させて例えばチェーン・ギ
ア機構を設け、ロッドの作動速度をギアの回転速度に変
換して電磁ピックアップ式の回転速度センサで検出する
とともに、制御弁9に1対のストローク型アクチュエー
タ70を設ければよい。
【0031】次に、変形例について説明する。本変形例
は、前記流量制御装置において回転速度センサ91を省
略し、油圧モータ1への流量をオープンループ的に制御
するものである。即ち、操作盤92には、油圧モータ1
の速度を複数通り回転数で設定する速度設定スイッチが
続けられ、コントロールユニット90のROMには、制
御弁84のソレノイド86へ出力される駆動電流Iと油
圧モータ1の回転速度との関係を表わす電流速度特性
(これは、予め実験的又は理論的に求められる)及び図
6の流量制御の制御プログラムがコントロールユニット
90のROMに予め入力格納されている。
【0032】図6のフローチャートに基いて説明する
と、速度設定スイッチの1つが操作されると(S1)、
電磁切換弁85がブロック位置に切換えられ(S2)、
そのスイッチの速度設定信号が読込まれ(S3)、次に
その速度設定信号に対応した駆動電流Iがテーブルより
読込まれ(S4)、その駆動電流Iをソレノイド86に
出力する(S5)。次に、解除スイッチの操作の有無を
判定し(S6)、解除スイッチが操作されていない場合
にはS4とS5が繰返えされ、解除スイッチが操作され
たときには、駆動電流Iの出力が停止され(S7)、次
電磁切換弁85を排出位置に切換えられ(S8)、そ
の後S1に移行する。このようにオープンループ的に流
量制御することにより回転速度センサ91を省略するこ
とが出来るとともに、流量制御の制御応答性を高めるこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】油圧ショベルの油圧系の一部の構成図である。
【図2】パイロット式制御弁及びストローク型アクチュ
エータの縦断面図である。
【図3】電磁比例制御弁の制御特性図である。
【図4】スプールのストロークとスプールに作用する力
の関係を示す説明図である。
【図5】流量制御のルーチンのフローチャートである。
【図6】変形例に係る流量制御のルーチンのフローチャ
ートである。
【図7】従来技術に係る図1相当図である。
【符号の簡単な説明】
1 油圧モータ 2 油圧シリンダ 3 油圧ポンプ 4 第1供給ライン 5・9 パイロット式制御弁 8 第2供給ライン 16・17 パイロット圧受圧室 39 スプール 70 ストローク型アクチュエータ 71 作動油室 74 出力部材 84 電磁比例制御弁 90 コントロールユニット 91 回転速度センサ 92 操作盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−56479(JP,A) 特開 昭61−270424(JP,A) 実開 昭62−154061(JP,U)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1台の油圧供給源に複数の油圧アクチュ
    エータを並列に接続した油圧装置において、 一方の 油圧アクチュエータへ油圧を供給する油圧供給ラ
    インに介設され油圧の供給方向と流量を外部からのパイ
    ロット圧により制御するパイロット式制御弁と、このパ
    イロット式制御弁のスプールの両端外に夫々配設され且
    っスプールの移動領域の外側から移動領域内へ出力部材
    を進出させてスプールの移動ストロークを可変に規制す
    る為の1対の油圧式ストローク型アクチュエータと、
    記一方の油圧アクチュエータの作動速度を検出する速度
    検出手段及び前記一方の油圧アクチュエータの作動速度
    を設定する為の速度設定手段と、速度検出手段と速度設
    定手段の出力信号を比較演算して駆動電流を出力するコ
    ントロールユニットと、前記駆動電流を受けて油圧式ス
    トローク型アクチュエータへの供給油圧を制御する電磁
    比例制御弁とを備え、前記一方の油圧アクチュエータへ
    の供給流量を制限できるように構成したことを特徴とす
    る油圧装置の流量制御装置。
  2. 【請求項2】 前記各油圧式ストローク型アクチュエー
    タは、前記パイロット式制御弁のスプールにパイロット
    圧を受圧させるパイロット圧受圧室に軸方向外方より進
    出するピストン部材からなる出力部材と、この出力部材
    に軸方向外方より油圧を受圧させる作動油室とを備えて
    いることを特徴とする請求項1に記載の油圧装置の制御
    装置。
  3. 【請求項3】 1台の油圧供給源に複数の油圧アクチュ
    エータを並列に接続した油圧装置において、 一方の 油圧アクチュエータへ油圧を供給する油圧供給ラ
    インに介設され油圧の供給方向と流量を外部からのパイ
    ロット圧により制御するパイロット式制御弁と、このパ
    イロット式制御弁のスプールの両端外に夫々配設され且
    つスプールの移動領域の外側から移動領域内へ出力部材
    を進出させてスプールの移動ストロークを可変に規制す
    る為の1対の油圧式ストローク型アクチュエータと、
    記一方の油圧アクチュエータの作動速度を設定する為の
    速度設定手段と、速度設定手段の設定値に対応する駆動
    電流を出力するコントロールユニットと、前記駆動電流
    を受けて油圧式ストローク型アクチュエータへの供給油
    圧を制御する電磁比例制御弁とを備え、前記一方の油圧
    アクチュエータへの供給流量を制限できるように構成し
    ことを特徴とする油圧装置の流量制御装置。
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