JP2548254Y2 - 自動車用ウインドレギュレータ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は自動車用ウインドレギュレータに関する。

〔従来の技術〕 従来自動車用ウインドレギュレータのアーム式は、一
本のアーム或は、Ｘ字状アーム等種々存在する。例え
ば、Ｘ字状アームのウインドレギュレータが、特公昭62
−15709号公報で示されるように公知である。即ち、従
来一般のウインドレギュレータにおいては、アーム式の
場合は、アームの端部には夫々ローラ等の転子が軸支さ
れ、この転子は断面コ字状に成形されたガイドレール転
動可能に嵌められて案内される構成となっている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

前記従来のチャンネル状ガイドレールと、これに嵌ま
って転動するローラ等の転子は、チャンネル状に成形す
るガイドレールの加工に誤差があると、ガイドレールと
転子との間にガタが生じたり、また転子の転動が円滑に
行なえず、作動するアームのトルクが不必要に大きくな
る欠点があった。また、この不都合を解消するため、ロ
ーラ等転子とガイドレールとの間にバネ手段を設けたも
のもあるが、構成が複雑となったり、組付けに必要以上
の手数が掛る等の不都合があった。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は斯様な実情に鑑み、この問題を一掃するため
に創案したもので、即ち、アームの端部に、端部を当接
して回転可能に枢着する合成樹脂材で成形した略筒状の
スライダーを設け、このスライダーはパイプ等棒状から
なるガイドレールに摺動可能に挿通し、スライダーと棒
状ガイドレールとの間のガタをなくし、円滑な摺動移動
で作動性を高め、しかも組立て容易とすることを目的に
提供するものである。

〔実施例〕

次に本考案に係る自動車用ウインドレギュレータの一
実施例を図面に基いて説明する。

１は基板本体で、この基板本体１の長手方向の中心線
上に、基端にセクターギヤ２を取付けたメインアーム３
を軸支する軸孔４を設け、バランスバネ５を作用させた
メインアーム３を軸６によって軸支してある。

また、メインアーム３の基端に取付けた前記セクター
ギヤ２は、駆動軸７に設けたピニオンギヤ８に噛合せ、
駆動軸７の回動でピニオンギヤ８とのセクターギヤ２を
介してメインアーム３を軸６を中心に揺動させるように
なっている。メインアーム３の先端には、後記する合成
樹脂材で成形した筒状スライダー９をリベット10により
回転可能に枢着してある。また筒状スライダー９は窓ガ
ラス11のボトムに取付けたパイプ等棒状の可動側ガイド
レール12に挿通して、ガイドレール12に沿って摺動可能
にしてある。

またメインアーム３の前記軸支部の軸６と、先端との
間には、前記可動側のガイドレール12に摺動可能に挿通
した筒状スライダー９と同一形状の別のスライダー９を
端部に枢着し、他端には、ドア側に取付け固定したパイ
プ等棒状の固定側のガイドレール14に摺嵌したスライダ
ー９を枢着して設けたサブアーム13の略中間位置を枢支
し、Ｘ形状にしてある。従ってメインアーム３の揺動で
先端のスライダー９とサブアーム13の端部のスライダー
９は可動側のガイドレール12に沿って摺動移動し、また
サブアーム13の他端に枢着したスライダー９は、固定側
のガイドレール14に沿って移動させ、メインアーム３と
サブアーム13により窓ガラス11を平行移動するように設
定してある。前記スライダー９は、合成樹脂材で略筒状
に成形し、しかもアームの端部を当てる部分は台状9aに
隆出させ、更に台状部9aには、台状部9aの反対面側から
台状部9aに向けて貫通したリベット挿通孔9cを設け、し
かも挿通孔9aの台状部9a側の内壁にはリベット10の鍔10
aを受ける段部9bを設けてある。従って、台状部9aにア
ームの端部を当てスライダー９に設けたリベット挿通孔
9cから、アーム端部に穿った孔15を通してリベットを挿
込み、リベット10の端部をカシメてリベット10の鍔10a
とカシメ部で回転可能に枢着してある。

〔作用〕

本考案は前記の構成で明らかなように、メインアーム
３及びサブアーム13の各端部には筒状スライダー９を夫
々枢着し、しかもこの各スライダー９は窓ガラス側に取
付けた可動側の棒状ガイドレール12とドアー側の固定側
棒状ガイドレール14に摺動可能に挿通されており、駆動
軸の回転がピニオンギヤ８とセクターギヤ２を介してメ
インアーム３を軸支点を中心に揺動することで、メイン
アーム３に軸支したサブアーム13とメインアーム３の夫
々端部に枢着されたスライダー９は、ガイドレールに沿
って移動する。この場合、窓ガラスはメイン及びサブア
ームの移動で平行に上下に開閉動する。

また、棒状のガイドレールにはスライダーが摺動可能
に挿通され、ガタがなく円滑な作業が行なわれる。

〔効果〕

本考案は上述のように、駆動軸の回転が伝達されて回
動するセクターギヤを基端部に設けて、基板の軸受部に
揺動可能に軸支されたメインアームの先端側を、ウイン
ドガラス側に設けたガイドレールに沿って移動させ、ウ
インドガラスに上下動をあたえるようにしたアーム式ウ
インドレギュレータにおいて、前記メインアームり先端
部には、端部を当接して回転可能に枢着した合成樹脂材
で成形した略筒状のスライダーを設け、このスライダー
は、棒状からなるガイドレールに摺動可能に挿通してな
ることを特徴とした自動車用ウインドレギュレータであ
って、アームの端部に枢着した筒状スライダーは、パイ
プ等棒状からなるガイドレールに摺動可能に挿通されて
摺動移動するようになっているので、ガイドレールとス
ライダー間にはガタがなく円滑な移動が行なわれ、また
構成は簡単で、組立も容易である。更にガイドレールは
パイプ等の棒状であるため、スライダーはガイドレール
を中心に回転し自由継手とくなってアームと連結するた
め曲面ガラスの昇降に伴なうアーム端の軌跡に対しても
無理がなく円滑な作動が行なわれる。更にガイドレール
はチャンネル型でなく、パイプ等の棒状であるため、チ
ャンネル型に比べ小型、軽量化にすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る自動車用ウインドレギュレータの一
実施例を示したもので、第１図は正面図、第２図は第１
図Ｘ−Ｘ線の縦断面図、第３図はアームとスライダー、
リベットを分解した斜視図である。 １……基板本体、２……セクターギヤ、３……メインア
ーム、４……軸孔、５……バランスバネ、６……軸、７
……駆動軸、８……ピニオンギヤ、９……筒状スライダ
ー、9a……台状部、9b……段部、9c……挿通孔、10……
リベット、11……窓ガラス、12……可動側ガイドレー
ル、13……サブアーム、14……固定側ガイドレール

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】駆動軸の回転が伝達されて回動するセクタ
   ーギヤを基端部に設けて、基板の軸受部に揺動可能に軸
   支されたメインアームの先端側を、ウインドガラス側に
   設けたガイドレールに沿って移動させ、ウインドガラス
   に上下動をあたえるようにしたアーム式ウインドレギュ
   レータにおいて、前記メインアームの先端部には、端部
   を当接して回転可能に枢着した合成樹脂材で成形した略
   筒状のスライダーを設け、このスライダーは、棒状から
   なるガイドレールに摺動可能に挿通してなることを特徴
   とした自動車用ウインドレギュレータ。