JP2547997B2 - 管内面のライニング用樹脂組成物 - Google Patents

管内面のライニング用樹脂組成物

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JP2547997B2 JP62050688A JP5068887A JP2547997B2 JP 2547997 B2 JP2547997 B2 JP 2547997B2 JP 62050688 A JP62050688 A JP 62050688A JP 5068887 A JP5068887 A JP 5068887A JP 2547997 B2 JP2547997 B2 JP 2547997B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、地下に布設されたガス管,水道管などの既
設配管で、特に供給管,支管と称されている小口径の既
設配管に対し,気相法により管内面に布設状態のまま樹
脂のライニング塗膜を形成するように補修を施す管内面
ライニング用樹脂組成物に関するものである。
【従来の技術】
一般にガス管,水道管などの地下に布設されている既
設配管は、経年により管に腐蝕孔や亀裂が生じて、これ
により漏洩が起るおそれがあることから、その漏洩補修
または予防保全のために布設状態のまま管内面に樹脂の
ライニング塗膜を形成するような補修が行なわれてい
る。 その補修工法として、従来、小口径の既設配管では、 .例えば特開昭54−31622号公報、特開昭55−39274号
公報などにみられるように樹脂を、圧送空気流と混合し
て微粒化しつつ管内に圧送して内壁面に付着または引き
伸ばすようにライニングするもの(気相法)。 .また、例えば特開昭55−44320号公報にみられるよ
うに、樹脂を液状のまま、ピグにより管内に移動しつつ
ピグ週面から後方へ樹脂を流出させて管内面に付着させ
るもの(液相法・ピグ移動法)等が知られている。 上記「液相法」「ピグ移動法」による補修の場合、液
状の樹脂を、ピグにより管内移動する関係から、配管塗
中に口径変化部や曲管部等が介在する供給管のような小
口径管の補修の際に、ピグがその管路の口径変化部や曲
管部などに引掛って流通不能,補修不能の事態に陥る不
都合があるところより、従来、小口径管の補修には、一
般的に上記「気相法」によるライニング補修が主流をな
している。
【発明が解決しようとする課題】
しかし従来の「気相法」によるライニング工法の場
合、次に述べるような問題点があった。 (1).まず従来の「気相法」によるライニグ工法で
は、空気流速,空気粘性を利用して樹脂を所定長さの補
修区間内において長く搬送または引き伸ばさなければな
らないことから、樹脂粘度は低粘度(例えば15,000cps
以下)の樹脂を使用しなければならないという制約があ
り、このため、管内面に付着されたライニング塗膜は、
その塗膜の厚さが殆ど0.5mm以下で薄く、しかもライニ
ング塗膜は、管内壁の下面側が厚く、上面側が薄くなる
などの膜厚が不均一になる上、また、エルボ等の曲管部
では、腐蝕の起り易い管の外周曲面側の膜厚が極めて薄
くなるという現象を避けることができない等の問題点が
あった。 (2).また、従来の「気相法」によるライニング工法
では、膜厚を厚く且つ厚さをできるだけ均一にしようと
すると、高粘度の樹脂を使用しなければならず、高粘度
の樹脂を所定長さの補修区間の管内に搬送するには、多
量の空気量と高速の気流が必要となることから一般に2k
g/cm2以上の圧力空気を必要とされるので、機器設備
(例えばコンプレッサ等)が大型化して、設備コストが
高くなる上に、作業場所によっては機器設備の搬入が不
能で補修作業が行なえないところも発生し、また騒音を
大きく、住居地域では作業環境を著しく悪化する等の問
題点があった。 (3).さらに従来の「気相法」によるライニング工法
では、樹脂の圧送気流が、管の内壁面に直接接触しなが
ら流通し、また管内に2kg/cm2以上の圧力空気が付加さ
れる関係から、例えば管にピンホール状の腐蝕孔が生じ
ている場合などにその腐蝕孔より管の外に吹抜け現象が
起り、腐蝕孔の確実な孔埋めが期待できないばかりか、
腐蝕孔を更に拡大して管を破損する現象がみられる等の
問題点もあった。 (4).さらにまた、従来の「気相法」によるライニン
グ工法では、管内に充填された樹脂量が流動につれて減
少しても、充填樹脂を押圧している圧送空気流量が一定
であると、充填樹脂の流動速度が後方に行くにつれて次
第に速くなり、均一なライニング塗膜が形成されないと
いう問題点があった。
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の問題点を解消すべく提案された新し
い管内面のライニング用樹脂組成物を提供することを目
的とするもので、この目的を達成するため本発明は、既
設配管の管内面に、気相法によりほぼ一定厚さの塗膜を
形成するのに用いられるライニング用樹脂組成物におい
て、 上記ライニング用樹脂組成物は、主剤と硬化剤を調合
した常温2液硬化型の樹脂と、アルミニウム、銀、クレ
ー、マイカ、二硫化モリブデン、タルク、ガラス、グラ
ファイトから選択した原料を厚さが2〜4μm,径が2〜
150μmに加工した鱗片状充填物と、樹脂にチクソトロ
ピー性を付与する揺変剤とを含むことを特徴としてい
る。
【作 用】
このようなライニング用樹脂組成物では、既設配管の
一端側の管内に、その開口部から所要長さにわたって管
路内を充満閉塞するように樹脂を液状のまま充填し、該
充填樹脂が、管径、樹脂粘度,充填樹脂長などの関係条
件から管内面に所要の膜厚を形成するに必要な設定速度
で管内を団塊状に流動するよう上記充填樹脂の後端面に
所要静圧の押圧力を付与して樹脂団に流動性を与え、且
つ樹脂団が管内を流動走行する際、塗膜の形成による樹
脂量の減少に応じて上記押圧力を減衰させて樹脂団の管
内流動速度を略一定に保持するように流動制御するライ
ニング工法に用いた場合、管内に導入される樹脂が、静
圧の押圧力により押されて管内を流動し、この流動時、
管内面に接触しながら流動する時の壁面に対する付着力
で樹脂が管内面に残留し、この残留樹脂で管内面のライ
ニング塗膜が形成されるようになると共に、鱗片状充填
剤は気流の推進力により管内面とほぼ平行に積層して配
列し、空気、ガス、水蒸気、腐蝕性イオン等の拡散透過
を阻止する。 かかる塗膜の形成では、管内面に接着付着して残る樹
脂の量(塗膜厚さ)を、樹脂の流動速度,樹脂粘度等の
選定により自由にコントロールできるから、ライニング
塗膜の厚さを所望(1mm〜10mm程度)の膜厚に調整する
ことができ、また、樹脂の通過後に残留形成される塗膜
は、ライニング用樹脂が管内を流動する際にその後端面
に作用する押圧力が端面全体に均等に分布するから、管
周方向全体に均一膜厚の塗膜を形成することが可能であ
り、鱗片状充填剤が混入しているので、塗膜の強度、耐
摩耗性が向上し、硬化過程における収縮歪応力が緩和さ
れ、熱膨脹係数や熱伝導度が金属のそれに接近し、管内
面への付着性や持続性に好結果をもたらす。 さらに充填樹脂は、チクソロピー性を有しているか
ら、この樹脂は外力を加えた場合、その構造が破壊され
て軟化現象を起し、流動しながら管新に塗膜を形成する
ものであり、上記充填樹脂に流動性が付与する初期押圧
力を与え、一旦流動後の管内走行時における押圧力は、
これを小さく使用空気量も少なくできるから、コンプレ
ッサ等の設備機器は、これを大巾に小形化することが可
能となり、且つ樹脂の押圧空気が、常に低い圧力(静
圧)で、しかも残留樹脂による塗膜形成後のライニング
処理管内を流通し、空気流が、塗膜の介在により管自体
の内壁面に直接に接触しないから、腐蝕孔からの吹抜け
現象も確実に防止することが可能となる。 また特公昭61−24067号公報(気相法)に開示されて
いるような、ライニング樹脂を、所要の流速を有する担
持ガスの気流に拡散した状態で既設管の一旦開口部より
管内に吹込み、当該管内を流動させて管内面に塗膜を形
成するに際し、上記担持ガスの気流圧力を、既設管内に
おいて大気圧に対し0.2kg/cm2〜0.6kg/cm2程度の僅かな
圧力差を有する低圧に設定し、この低圧の気流により上
記ライニング樹脂を管内に流動させて管内面に樹脂のラ
イニング塗膜を形成するように補修する工法に用いた場
合、補修対象の既設管に腐蝕孔があっても、これを拡大
して管を破損する恐れがなく、また、鱗片状充填剤は腐
食孔を塞ぐように働いて、腐蝕孔からライニング樹脂が
管外に吹抜けることなく確実に塞いでライニング塗膜を
形成する。また、チクソトロピー性を有することによっ
て、施工時に樹脂は組織が破壊され易く、管内面に付着
後は組織を保持して垂れ現象が少くなり、管内面にほぼ
均一なライニング塗膜を形成することができる。
【実施例】
以下、本発明による実施例を添付した図面に基いて説
明する。 図面において、第1図は、本発明によるライニング樹
脂を用いる補修工法の1例を概略的に示すもので、符号
1は補修対象の既設配管である。この既設配管1は、地
下や建物内部等に布設されているガス管,水道管のよう
な既設配管であり、特に本発明によって補修しようとす
る対象の既設配管は、ガス管についていうと一般に口径
15〜32mm程度の供給管、また口径40〜100mm程度と支管
と呼ばれている比較的に管径の小さい既設配管を対象と
している。 この既設配管1は、補修に際して、所定長さの補修区
間に区切られているもので、その一端開口部には所定長
さを有するランチャー2が接続され、また他端開口部に
は、内部を透視できるレジーバ3が接続されている。 上記ランチャー2には、樹脂供給手段である開閉電磁
弁5を介して樹脂注入器4が接続され、この樹脂注入器
4から所要長さにわたって管路内を充満閉塞するように
液状のライニング樹脂Aがランチャー2内に導入される
ようにしてある。 ここで使用されるライニング樹脂Aは、主剤と硬化剤
を調合した常温2液硬化型の樹脂であるが、このうちの
主剤は不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、
エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の主体とした組成物あ
り、例えばエポキシ樹脂を主体とした場合の組成物の配
合例は下記のとおりである。 (配合例) (重量部) (重量%) エポキシ樹脂 100 76.9 鱗片状充填物 15 11.5 顔 料 5 3.8 揺変剤 4 3.1 その他添加物 6 4.6 上記鱗片状充填剤としては、例えばアルミニウム、
銀、クレー、マイカ、二硫化モリブデン、タルク、ガラ
ス、グラファイト等を原料として、第2図の(イ),
(ロ)に示すような鱗片Sを多数形成し、この多数の鱗
片Sを上記を割合(5〜40重量部が好ましい。)で樹脂
に添加し、混練してほぼ均等配合させるものである。鱗
片Sは、厚さが1〜5μm、径が0.5μm〜3mm程度、好
ましくは厚さが2〜4μm、径が2〜150μmのもので
ある。 また上記揺変剤は、ライニング樹脂Aにチクソトロピ
ー性を付与するために添加されるものである。 なお上記樹脂注入器4には、予め主剤と硬化剤を混合
した樹脂を空気加圧式注入器により圧送供給してもよ
く、また主剤と硬化剤を別々のポンプにより圧送しつつ
その過程でスタティックミキサーにより両者を混合供給
するようにしてもよい。 またランチャー2には、その先端部に送風制御装置7
を介して小型コンプレッサ6が接続されてあり、このコ
ンプレッサ6からの圧送空気が送風制御装置7で流量規
制されてランチャー2内に導入され、既設配管1内に向
けて送り込まれるようにしている。 なお上記コプレッサ6からの圧送空気は送風制御装置
7と連動する切換電磁弁8,ガバナ9を介して前記樹脂注
入器4内にも導入され、樹脂流入器4内に設けた加圧摺
動板10を介してライニング樹脂Aが、送風制御装置7と
連動して開放動作される開閉電磁弁5から一定圧力で液
状のままランチャー2内に所定量押出し充填されるよう
にしてある。 また前記した送風制御装置7は、コンプレッサ6から
の圧送空気を清浄化するフィルタ11と、圧送空気の流量
を制御する絞り弁12を備えた流量制御部13と、圧送空気
の供給,遮断を制御する開閉弁14とを有し、また、その
送風系路には圧力計15と、上記開閉弁14,レリーフ弁18,
絞り弁12等を制御する流量コントローラ16とを備えてい
る。この流量コントローラ16は、後述する樹脂Aの管内
流動速度等の信号をアンテナ17により受信すると共に、
圧力計15による空気圧の検知に基づいて絞り弁12,レリ
ーフ18,開閉弁14を制御するものである。 一方、既設配管1の地方の開口部に接続されたレジー
バ3には、遮断弁28,圧力計20,流量計21等が接続されて
おり、この圧力計20,流量計21によってライニング樹脂
Aの流動につれて変化する排出側の管内圧力および管内
からの排出空気量が検知されて、これらの検知により、
管内におけるライイング樹脂Aの流動速度が検知され、
この検知信号が発信器22,アンテナ25を介して前記始端
側のアンテナ17に送信されて、前述の送風制御装置7に
よる制御が行なわれるようにしてある。 また上記レシーバ3の端部には、空気吐出弁27を備え
たサイクロン式の樹脂分離ホッパ26が接続されてあり、
ライニング樹脂Aが、内部を透視できるレシーバ3に到
達した際、予め閉ざされていた空気吐出弁27を開放し、
遮断弁28を閉じることで、残余の樹脂をこの樹脂分離ホ
ッパ26内に回収できるようにしている。 次に上述の装置による補修作業の作業工程を説明する
と、まず始端側のランチャー2内に、、開閉電磁弁5を
開いて樹脂注入器4内から所定量のライニング樹脂Aを
液状のまま注入する。この樹脂Aの注入は、ライニング
樹脂Aが、ランチャー2内よりさらに既設配管1の始端
側の管路内に所定長さにわたって、その管路内を充満閉
塞するように充填される。 次に上記樹脂Aの充填が完了すると、開閉電磁弁5を
閉じ、送風系路側の開閉弁14を開いてコンプレッサ6か
らの圧送空気を、絞り弁12により流量制御しつつランチ
ャー2の端部より管内に送り込む。 これにより圧送空気が、前記充填樹脂Aの後端面を後
方から圧縮するように作用し、その静圧の押圧力(圧縮
力)によりライニング樹脂Aに流動性が付与され、ライ
ニング樹脂Aが、柱状の状態でランチャー2内より既設
配管1内に向けて流動されて行き、既設配管1内を一団
となって流動進行する。この時の樹脂Aに作用させる圧
縮押圧力は、樹脂Aに流動性を付与する初期押圧力を大
気圧に対して略1.5kg/cm2以下とし、また、流動性が付
与されて樹脂Aが既設配管1内を流動進行する時にはそ
の押圧力を、レリーフ弁18により調圧して、大気圧に対
し略0.6kg/cm2以下の低圧に下げる。 この樹脂Aの流動進行により、流動時、管内面に接触
しながら流動する時の壁面に対する付着力で、樹脂Aが
管内面に残留されつつ進行し、樹脂団の通過後には、こ
の残留樹脂によって管内面に所要膜厚のライニング塗膜
A′が形成される。 この場合、使用する樹脂Aは、前述したように揺変剤
によりチクソトロピー性を有し、このため樹脂は外力を
加えた場合、その塗料構造が破壊されて軟化現象を起
し、外力を取り去ると時間の経過と共に原状に回復する
性質を有するから、上記樹脂Aの押圧力は、前述したよ
うに流動後の管内走行時における押圧力(略0.6kg/cm2
以下)に対して、流動性を付与する初期押圧力を幾分高
目に略1.5kg/cm2程度の圧力に設定する。 このような圧力設定の場合、その初期押圧力はランチ
ャー2の部分の管内に作用して既設管内には殆ど影響を
与えず、また、既設管内における押圧力は、これが大気
圧に対し僅かな圧力差を有するように略0.6kg/cm以下の
低圧に設定されていることで、老朽化した既設配管1に
おいても腐蝕孔からの吹抜け現象が確実に回避できる。 また樹脂A中の多数の鱗片Sは、樹脂が樹脂注入器4
に収容されているとき、およびランチャー2、既設配管
1内で塊状のときは方向がまちまちであるが、気流の推
進力により管内面にライニングされたときは、第3図に
示すように管内面とほぼ平行に積層して配列され、既設
配管1にピンホールのような腐蝕孔Hがあいている場合
にこれを閉鎖すると共に、空気、ガス、水蒸気、腐蝕性
イオンの拡散透過等を阻止する働きをし、塗膜A′の強
度、耐摩耗性を向上させ、硬化過程においては、硬化収
縮歪応力が緩和され、熱膨張係数や熱伝動度が金属(無
機物)のそれに接近するので、管内面への付着性やその
持続性が向上する。 一方、本発明の補修施工にあたって、前記押圧力によ
る樹脂Aの管内流動量,および1回分の充填樹脂量によ
る塗膜形成の長さにも制約があるところより、補修対象
の既設配管1の長さが長い場合は、その長さに対応して
樹脂Aの充填,流動回数を複数回、繰り返すことにより
分割施工するものであり、これにより補修区間の長さを
所望の増大延長することが可能となる。 なお、樹脂Aは、図示の実施例の場合、その後端面を
コンプレッサ6からの圧力空気で押圧するようにしたも
のを示したが、この樹脂Aの流動は例えば、樹脂の進行
方向前側の管内を負圧吸引力を作用させる等して管内に
圧力差を生起させ、この圧力差で樹脂Aの後端面に押圧
力を付与するようにしてもよい。 また、本発明によるライニング樹脂は、例えば特公昭
61−24067号公報に記載されているような既設管の内面
ライニング補修工法(気相法)にも適用できるものであ
る。 すなわち、上記補修工法は、ライニング樹脂を、所要
の流速を有する担持ガスの気流に拡散した状態で既設管
の一端開口部より管内に吹込み、当該管内を流動させて
管内面に塗膜を形成するに際し、上記担持ガスの気流圧
力を、既設管内において大気圧に対し0.2k/cm2〜0.6kg/
cm2程度の僅かな圧力差を有する低圧に設定し、この低
圧の気流により上記ライニング樹脂を管内に流動させて
管内面に樹脂のライニング塗膜を形成するように補修す
るものである。 この場合、樹脂の粘度は、上記実施例の場合よりは予
め低くくし、例えば、5000〜15000cps程度とするのが望
ましい。 この実施例の補修工法においては、微粒(ミスト)化
された樹脂が0.3kg/cm2程度の低圧の担持ガスの渦流に
より既設管中を搬送され、この搬送過程において管内壁
面に付着しつつ流動しライニング塗膜層を形成する。そ
して、樹脂には鱗片状充填剤が均一に添加され、かつチ
クソトロピー性を有しているので、補修対象の既設管の
管体周壁に腐蝕孔が生じていても、これを鱗片状充填剤
で閉塞しながら、樹脂が腐蝕孔より管の外側に噴出する
ことなくライニング塗膜を形成し、しかもチクソロピー
性によって、ミスト化が容易となると共に、塗膜形成後
のダレ現象が防止されてほほ均一のライニング塗膜を形
成することができる。
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によるライニング用樹脂
組成物は、樹脂中に多数の鱗片状充填剤を添加して均等
配合し、かつ揺変剤を添加してチクソトロピー性を付与
したものであるから、次に述べるような効果が得られ
る。 .樹脂を管内に導入して樹脂の流動速度を一定に保持
した静圧の押圧力により流動させ、この流動時、管内面
い接触しなが流動する時の、壁面に対する付着力で樹脂
を管内面に残し、この残留樹脂で管内面の塗膜を形成す
る施工時および気相法による施工時において、ライニン
グ塗膜の形成に際し、樹脂中の鱗片状充填剤は、管内面
に沿って積層して配列し、空気、ガス、水蒸気、腐蝕性
イオンの拡散透過等を阻止する効果が極めて大きく、ま
た塗膜の強度、耐摩耗性も向上し、硬化過程における硬
化収縮歪応力が緩和され、熱膨張係数や熱伝導度が金属
のそれに接近するので、管内面への付着性やその持続性
にも好結果を及ぼす。 .また上述のように静圧の押圧力で樹脂を流動させる
場合、樹脂の有するチクソトロピー性により流動性が付
与された後は、樹脂は、軟化現象を起して小さい押圧力
で且つ少ない空気量で流動するから、使用送風機はベビ
ーコンプレッサまたは小型ボンベ程度のものでよく、設
備機器を大巾に小形化することができる。 .さらに使用樹脂は、チクソトロピー性を有すること
より、ミスト化が容易となると共に、ライニング塗膜の
ダレ現象を少なくでき、且つ管の上面側が薄く、下面側
が厚い等の膜厚のバラツキをなくし、管周方向において
均一厚さの塗膜を形成することができる。 .さらにまた樹脂(または樹脂のミスト)を流動する
ため管内に送り込まれる空気(担持ガス)流は、その圧
力が低い上に、ライニング処理管内を流通することで、
その管内面にはチクソトロピー性の樹脂による塗膜の介
在により空気流が管自体の内壁面に直かに接触しないか
ら、従来の気相法にみられるような腐蝕孔からの吹抜け
現象も確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の樹脂を用いた補修工法の1例を概略的
に示す断面図、第2図(イ),(ロ)は鱗片の拡大平面
図および側面図、第3図はライニング塗膜の部分断面図
である。 1……既設配管、2……ランチャー、3……レシーバ、
4……樹脂注入器、5……開閉制御弁、6……コンプレ
ッサ、7……送風制御装置、8……切換電磁弁、11……
フイルタ、12……絞り弁、13……流量制御部、14……開
閉弁、15……圧力計、16……流量コントローラ、17……
アンテナ、18……レリーフ弁、20……圧力計、21……流
量計、23……発信器、25……アンテナ、26……樹脂分離
ホッパ、28……遮断弁、A……ライニング樹脂、A′…
…ライニング塗膜、S……鱗片、H……腐蝕孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−228978(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】既設配管の管内面に、気相法によりほぼ一
    定厚さの塗膜を形成するのに用いられるライニング用樹
    脂組成物において、 上記ライニング用樹脂組成物は、主剤と硬化剤を調合し
    た常温2液硬化型の樹脂と、アルミニウム、銀、クレ
    ー、マイカ、二硫化モリブデン、タルク、ガラス、グラ
    ファイトから選択した原料を厚さが2〜4μm,径が2〜
    150μmに加工した鱗片状充填物と、樹脂にチクソトロ
    ピー性を付与する揺変剤とを含むことを特徴とする管内
    面のライニング用樹脂組成物。
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