JP2547595B2 - カロチンの精製方法 - Google Patents

カロチンの精製方法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、カロチン濃縮物をクロマトグラフィーによ
り精製する方法に関する。
従来技術 カロチンは、食用着色料として、あるいはプロビタミ
ンA作用を有する物質として広い用途をもっている。
カロチンは、天然油脂中などに含まれており、これを
回収することにより得られる。カロチンを含む天然油脂
からのカロチンの回収方法としては、例えば、天然油脂
をケン化したのち不ケン化物としてカロチンを溶剤抽出
し、カロチン含有濃縮物として回収することが知られて
いる(米国特許第2,652,433号明細書)。しかし、この
方法では、カロチンの回収率が低いばかりか、多量の溶
剤が必要であり、また、油脂が全て着色した石けんとな
ってしまう。
天然油脂を直接分子蒸留してカロチンを回収すること
が報告されているが(特開昭59−142296号公報)、この
方法ではカロチンの回収率が極めて低い。
また、天然油脂をエステル化したのち分子蒸留するこ
とも知られているが(米国特許第2,460796号明細書)、
設備費、ランニングコスト共に膨大なものとなる。
カロチンの濃縮化方法としては、天然油脂をアルコー
リシスによりエステル化(エステル交換)した後、カロ
チンを吸着により濃縮化する方法(特開昭61−12657号
公報)、天然油脂をエステル化したのち抽出により濃縮
化する方法(特開昭61−115062号)が知られている。
このようにして得られたカロチン濃縮物をさらに精製
する方法としては、クロマトグラフィー処理がある。
一般に工業的クロマトグラフィーは、夾雑物および強
吸着性物質を除去する前段のガードカラムと、目的成分
の展開、精製を行う後段のメインカラムとから構成され
ている。カロチンの工業的クロマトグラフィーにおいて
も事情は同じであり、カロチン含有濃縮物中の夾雑物お
よび強吸着物質がガードカラム中の充填剤に吸着され、
クロマトグラフィーを繰り返すに従いこれらがガードカ
ラムに蓄積し、やがては破過する。ガードカラムが破過
するとメインカラムの汚染を引き起こし、ひいてはカロ
チン精製度が低下する。そこで、クロマトグラフィーを
繰返し行う場合は、被処理液中の夾雑物および強吸着物
質の量にも依るが、数回に1回の頻度でガードカラム中
の充填剤を抜き出し、交換する必要がある。
しかし、このような操作は煩雑であり、ランニングコ
ストの上昇を招いてしまう。
発明の目的 本発明は、カードカラムの抜き出し交換を不要とし、
工業上有用なカロチンの精製方法を提供するものであ
る。
発明の構成 本発明のカロチンの精製方法は、カロチン含有濃縮物
を含む被処理液をカラムに充填したシリカゲルまたは活
性アルミナに供給して吸着させ、ついで、展開溶媒を充
填剤に供給してカロチン分を溶出、分取するクロマトグ
ラフィーによるカロチン含有濃縮物の精製方法におい
て、クロマトグラフィーのガードカラム充填剤としてシ
リカゲルまたは活性アルミナを用い、汚染したガードカ
ラム充填剤を、加熱した極性溶剤で洗浄することにより
再生し、繰返し使用することを特徴とする。
以下、添付図面に沿って本発明についてさらに詳細に
説明する。
第1図は、本発明で用いられるクロマトグラフィー装
置の説明図である。
カロチン含有濃縮物を含む被処理液(フィード液)
を、フィード液貯槽11からバルブ15、ポンプ17およびバ
ルブ19を介してガードカラム25およびメインカラム31に
供給する。ガードカラム25には充填剤としてシリカまた
は活性アルミナが充填されている。
次いで展開液貯槽13から展開液を同経路でガードカラ
ム25およびメインカラム31に供給して、展開を続行す
る。カロチン含有濃縮物中の夾雑物および強吸着物質の
量、使用した展開液あるいは充填剤の種類にもよるが、
カロチン濃縮物中のガム物質やモノグリセリド、カロチ
ン酸化劣化生成物等の極性物質がガードカラム25中の充
填剤に強吸着し、数回のクロマトグラフィー処理後に飽
和し、破過する。
そこでこの時点で展開を中止し、極性溶剤貯槽23から
ポンプ21、バルブ19を介してガードカラム25に加熱した
極性溶剤を供給し、ガードカラム25中の充填剤を洗浄す
る。この洗液は、メインカラム31に汚染物質が混入しな
いように、バルブ29から系外に抜き出す、洗浄に使用し
た極性溶剤はトッピング等の適宜手段により回収し、再
使用することができる。
極性溶剤としては、アセトン、C1〜5アルコール、
酢酸のC1〜3アルキルエステル、アセトニトリル、ジ
オキサン、ジエチルエーテルあるいはこれらの混合物が
好ましく、極性溶剤の沸点付近まで加熱したものが好適
に使用しうる。この時、ガードカラム25を、ヒータ27に
より同温度に保温することが好ましい。
加熱した極性溶剤を汚染したガードカラム25に供給す
ることにより、夾雑物および強吸着性物質が極性溶剤中
に脱着、溶解され、充填剤は初期状態に再生される。
この後、展開溶媒でガードカラム充填剤中に残存する
極性溶剤を置換するか、あるいはガードカラム充填剤を
乾燥しその後に展開溶媒で湿潤することによって、再び
クロマトグラフィーを繰返し行うことができる。ガード
カラム充填剤の乾燥は、カードカラムに加熱窒素ガス等
を吹き込んだり、ガードカラムを保温状態としカラム内
を減圧することにより行うことができる。
クロマトグラフィー法自体は適宜の方式のものを採用
しうるが、本出願人が先に特開昭62−241970号、特願昭
61−237535号として提案した方法が好適である。この方
法は下記から選ばれた極性溶剤および非極性溶剤で前処
理したシリカゲルまたは活性アルミナを充填剤として用
い、かつ、展開溶媒として極性溶剤を5×10-3〜5.0重
量%を含むこの極性溶剤/非極性溶剤混合溶媒を用いる
ものであり、工業的に優れた方法である。
極性溶剤:アセトン、C1〜C5アルコール、酢酸のC1〜C3
アルキルエステル、アセトニトニル、ジオキサン、ジエ
チルエーテル、あるいはこれらの混合物。
非極性溶剤:C5〜C20炭化水素、四塩化炭素、二硫化
炭素あるいはこれらの混合物。
カロチン濃縮物は、例えば既に紹介した特開昭61−11
5062号および同61−12657号公報に記載されているよう
に、パーム油などのカロチン含有天然油脂をエステル化
し、これに抽出または吸着処理を施して濃縮化すること
により得られる。また、カロチンの濃縮化後に特願昭62
−128897号で提案したように分子蒸留したものを、カロ
チン濃縮物として用いることもできる。
発明の効果 本発明によれば、カロチン濃縮物をクロマトグラフィ
ー処理するに際し、ガードカラムに充填したシリカゲ
ル、活性アルミナを、加熱した極性溶剤で洗浄すること
により、ガードカラム充填剤の抜出・交換と言う煩雑な
操作を行うことなく、ガードカラム充填剤を再生して繰
返し使用することが可能であり、カロチン含有濃縮物の
工業的クロマトグラフィーによる精製を、安定した状態
で繰り返し行うことができる。
また、洗浄に使用した極性溶剤はトッピング等の適宜
手段により回収し、再使用することが可能であり、ガー
ドカラム充填剤を抜き出して交換する場合に比べ、ラン
ニングコストも大幅に削除できる。
実施例1 70〜500μのシリカゲルを充填したガードカラム(直
径80mmφ、長さ100mm)と40〜70μのシリカゲルを充填
したメインカラム(直径80mmφ、長さ500mm)を直列に
つなぎ、アセトン20gを供給後、アセトン1500ppmを含む
ヘキサン展開溶媒5lでガードカラムおよびメインカラム
を洗浄し、前処理する。
次いで、パーム油をメチルエステル化した後、メタノ
ール,水混合溶媒による抽出処理により得られたカロチ
ン含有濃縮物(カロチン濃度20%)44gを1.3lの展開溶
媒で溶解したサンプルをカラムに供給した後、展開溶媒
で展開を続行し、流出したカロチン部を分取、常法によ
り溶媒を除去することによって、カロチン濃度75.2%の
精製カロチン11.0gが得られた。
上記カロチン濃縮物のクロマトグラフィーを2回繰返
した後、ガードカラムを55℃に保温し、ここに55℃のア
セトン1.5lを供給し、ガードカラムの洗浄を行った。次
いで、カラム温度を55℃に保持した状態でガードカラム
内を3mmHgまで減圧し、1時間乾燥した。乾燥終了後、
ガードカラム内を展開溶媒で湿潤し、上記と同様のクロ
マトグラフィーを行い、分取液から溶媒を除去したとこ
ろ、カロチン濃度76.0%の精製カロチン10.7gが得られ
た。
ガードカラムのシリカゲルの再生寿命を確認するた
め、カロチン含有濃縮物のクロマトグラフィーを3回繰
返した後、加熱アセトンによるガードカラム洗浄を1回
行うことを1サイクルとし、これを100サイクル繰り返
した。再生繰返し過程におけるカロチンの精製度は表−
1の様であった。
比較例1 加熱アセトンによるガードカラムの洗浄を行わずに実
施例1と同様のカロチン含有濃縮物のクロマトグラフィ
ーを繰り返すと、カロチン精製度の変化は表−2の通り
であった。
実施例2 実施例1と同様のシリカゲルを充填したカラムにメタ
ノール50gを供給し、更に10lのベンゼンでカラムを洗浄
し、シリカゲルの前処理を行った。
これに15%のカロチンを含むカロチン含有濃縮物75g
を、50ppmのメタノールを含むベンゼン675gで希釈し、
上記カラムに供給した。次いで50ppmのメタノールを含
むベンゼンを用い、展開、分取、洗浄を行ったところ、
分取液の溶媒を留去することによって、カロチン濃度6
9.0%の精製カロチン14.5gが得られた。
上記クロマトグラフィーを3回繰返した後、60℃、1.
5lのメタノールでガードカラムを洗浄し、加熱したN2
スをガードカラムにブローし、カラムを乾燥した。この
ようなサイクルを5回繰返した後、上記クロマトグラフ
ィーを行いカロチン精製度を確認したところ、カロチン
濃度68.8%の精製カロチン14.6gが得られた。
実施例3 実施例1と同様のカラムに、300〜1000μmの活性ア
ルミナを充填し、ついで、カラムにジエチルエーテル25
gを供給した。さらに、50ppmのジエチルエーテルを含む
n−ヘプタン20lでカラムを洗浄し、前処理を行なっ
た。実施例2と同様のカロチン含有濃縮物75gを50ppmの
ジエチルエーテルを含むn−ヘプタン1000gで希釈し、
上記カラムに供給した。
次いで、50ppmのジエチルエーテルを含むn−ヘプタ
ンを用いて展開、分取、洗浄を行い、分取液の溶媒を留
去することによって、カロチン濃度52.3%の精製カロチ
ン15.6gが得られた。
上記クロマトグラフィーを3回繰返した後、30℃、20
lのジエチルエーテルでガードカラムを洗浄し、50ppmの
ジエチルエーテルを含むヘプタン2.5lでガードカラム内
を置換した。
同サイクルを10回繰り返した後、上記クロマトグラフ
ィーを行った所、カロチン濃度51.9%の精製カロチン1
5.7gが得られた。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明で用いられるクロマトグラフィー装置
の説明図である。 11……フイールド液貯槽、13……展開液貯槽 15,19,29……バルブ、15,17……ポンプ 23……極性溶剤貯槽、25……ガードカラム 27……ヒータ、31……メインカラム

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カロチン含有濃縮物を含む被処理液をカラ
    ムに充填したシリカゲルまたは活性アルミナに供給して
    吸着させ、ついで、展開溶媒を充填剤に供給してカロチ
    ン分を溶出、分取するクロマトグラフィーによるカロチ
    ン含有濃縮物の精製方法において、クロマトグラフィー
    のガードカラム充填剤としてシリカまたは活性アルミナ
    を用い、汚染したガードカラム充填剤を、加熱した極性
    溶剤で洗浄することにより再生し、繰返し使用すること
    を特徴とするカロチン含有濃縮物の精製方法。
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