JP2546850B2 - シクロプロピルメトキシ−2−メルカプトベンズイミダゾ−ル及びその製造法 - Google Patents

シクロプロピルメトキシ−2−メルカプトベンズイミダゾ−ル及びその製造法

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JP2546850B2 JP62212671A JP21267187A JP2546850B2 JP 2546850 B2 JP2546850 B2 JP 2546850B2 JP 62212671 A JP62212671 A JP 62212671A JP 21267187 A JP21267187 A JP 21267187A JP 2546850 B2 JP2546850 B2 JP 2546850B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は式[I]で示されるシクロプロピルメトキシ
−2−メルカプトベンズイミダゾール(以下、本発明化
合物と言う。)及びその製造法に関する。
本発明化合物は下記一般式[II]で示される新規な抗
潰瘍性化合物であるベンズイミダゾール誘導体の製造中
間体として有用である。
(式中、R1は水素原子、メチル基又はメトキシ基を表わ
し、R2及びR3の各々は水素原子又はメチル基を表わす。
ただしR1、R2及びR3がすべて水素原子である場合を除
く。) 従来の技術 近年、胃又は十二指腸潰瘍の病態生理学において、胃
小胞体ベシクル内での塩酸産生に関与するカリウムイオ
ン依存性アデノシントリホスファターゼ[以下(H+
K+)ATPアーゼと略す。]の挙動が注目され、この酵素
の活性阻害の有無が、抗潰瘍剤の一つの指標とされるに
致って来た[ガストロエンテロロジィー(Gastroentero
logy)1巻420頁 1943年;同73巻921頁 1977年]。か
かる観点から研究開発され、現在、抗潰瘍剤として治験
が進められているベンズイミダゾール誘導体としては、
5−メトキシ−2−[2−(4−メトキシ−3,5−ジメ
チル)ピリジルメチルスルフィニル]ベンズイミダゾー
ル(以下オメプラゾールと略す。)が知られている[特
開昭54−141783号公報;ブリテイッシュ・メディカル・
ジヤーナル(British Medical Journal)287巻12頁1983
年]。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、オメプラゾールは特別な措置を施すこ
となく貯蔵すると予測以上の活性の劣化が生ずるため、
その貯蔵時の安定性が問題視され、それを解決する手段
として、オメプラゾールのアルカリ塩への変換を余儀な
くされている(特開昭59−167587号公報)。
本発明者らは、これらの事情に鑑み、種々のオメプラ
ゾール周辺化合物を鋭意探索した結果、ベンゼン環にシ
クロプロピルメトキシ基を導入した前記一般式[II]で
示されるベンズイミダゾール誘導体が、それのアルカリ
塩への変換という手段を講ずることなく十分な貯蔵時安
定性を有するとともに、経口投与した場合には、(H+
K+)ATPアーゼ活性の阻害に起因する良好な胃酸分泌抑
制作用を具備し、しかもその作用がオメプラゾールに比
べて優れていることを知り、特許出願を行った(特願昭
61−41879号)。
本発明は前記一般式[II]で示されるベンズイミダゾ
ール誘導体の製造中間体として有用である式[I]で示
されるシクロプロピルメトキシ−2−メルカプトベンズ
イミダゾール及びその製造法を提供するものである。
問題点を解決するための手段 本発明化合物[I]におけるシクロプロピルメトキシ
基はベンズイミダゾール環の4位又は5位に結合してお
り、本発明化合物[I]は4−シクロプロピルメトキシ
−2−メルカプトベンズイミダゾール及び5−シクロプ
ロピルメトキシ−2−メルカプトベンズイミダゾールを
意味する。また、ベンズイミダゾールの互変異性のため
に、4位と7位、5位と6位が等価であると見なされ
る。
本発明化合物[I]の製造法について説明する。
シクロプロピルメトキシ−1,2−ジニトロベンゼン[I
II]をラネーニッケル触媒の存在下、接触還元を行って
シクロプロピルメトキシ−0−フェニレンジアミン[I
V]を得る。次いでこの化合物[IV]とエチルキサント
ゲン酸カリウム又は二硫化炭素とを反応させて本発明化
合物[I]を得る。反応溶媒としてメタノール、エタノ
ール、イソプロパノール等のアルコール類もしくは含水
アルコール類が好ましく、加熱還流下、2〜8時間反応
を行う。二硫化炭素を使用する場合は水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ存在下が好ましい。3
−シクロプロピルメトキシ−1,2−ジニトロベンゼンか
らは4−シクロプロピルメトキシ−2−メルカプトベン
ズイミダゾールが、4−シクロプロピルメトキシ−1,2
−ジニトロベンゼンからは5−シクロプロピルメトキシ
−2−メルカプトベンズイミダゾールがそれぞれ得られ
る。
式[III]の3−又は4−シクロプロピルメトキシ−
1,2−ジニトロベンゼンは、2,3−又は3,4−ジニトロフ
ェノールと式 [式中、Xはハロゲン又はRSO3基(Rは低級アルキル
基)を示す。]で示されるシクロプロパン化合物とを、
水酸化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド等の塩基
の存在下、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルス
ルホキシド(DMSO)、ヘキサメチルホスホリックトリア
ミド(HMPA)などを反応溶媒とし、0〜120℃、1〜48
時間反応することによって得られる。
シクロプロピルメトキシ−2−ニトロアセトアニリド
[V]をメタノール、エタノール、イソプロパノール等
のアルコール類と水との混合液中、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等のアルカリの存在下、5分〜2時間加
熱還流することにより脱アセチル化してシクロプロピル
メトキシ−2−ニトロアニリン[VI]とし、次いでこの
化合物[VI]をラネーニッケル触媒の存在下、接触還元
を行うか、あるいはハイドロサルファイトナトリウムを
用いて還元を行うことによりシクロプロピルメトキシ−
0−フェニレンジアミン[IV]を得る。この化合物[I
V]をA法と同様の方法によりエチルキサントゲン酸カ
リウム又は二硫化炭素と反応させてシクロプロピルメト
キシ−2−メルカプトベンズイミダゾール[I]を得
る。
シクロプロピルメトキシ−2−ニトロアセトアニリド
[V]をB法における化合物[VI]の接触還元又はハイ
ドロサルファイトナトリウム還元と同様の操作を施すこ
とにより2−アミノ−シクロプロピルメトキシアセトア
ニリド[VII]とし、次いでこの化合物[VII]をメタノ
ール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類
もしくは含水アルコール類を反応溶媒とし、二硫化炭素
及び水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリを
加えて、加熱還流下、2〜8時間反応を行うことにより
シクロプロピルメトキシ−2−メルカプトベンズイミダ
ゾール[I]が得られる。
B法、C法の出発原料であるシクロプロピルメトキシ
−2−ニトロアセトアニリド[V]は例えば下記の反応
式に基づいて合成できる。
本発明化合物[I]を、式 (式中、R1、R2及びR3は前記と同意義である。)で示さ
れるピリジン化合物と縮合させて、式 (式中、R1、R2及びR3は前記と同意義である。)で示さ
れるスルフィド化合物とし、次いでこの化合物をm−ク
ロロ過安息香酸、過安息香酸、過酢酸などで酸化するこ
とにより前記式[II]のベンズイミダゾール誘導体へ導
くことができる。これらの誘導体は貯蔵時安定性に優れ
ているとともに、優れた抗潰瘍活性を有する。
次に、本発明化合物[I]の製造例を参考例及び実施
例をもって説明する。参考例は本発明化合物[I]の出
発物質であるシクロプロピルメトキシ−1,2−ジニトロ
ベンゼン[III]及びシクロプロピルメトキシ−2−ニ
トロアセトアニリド[V]の製造例である。
参考例1 2,3−ジニトロフェノール10.0g(0.054モル)をDMF15
0mlに溶解し、室温下攪拌しながら水素化ナトリウム(5
5%)2.4g(0.55モル)を徐々に加えた。加え終わった
後、室温で30分間攪拌し、ブロモメチルシクロプロパン
8.8g(0.065モル)を加え、90〜100℃で5時間攪拌し
た。反応液を冷水700ml中に注ぎ、析出した結晶を濾取
し、水洗後、乾燥して1−シクロプロピルメトキシ−2,
3−ジニトロベンゼンの黄色結晶を10.9g(84.5%)得
た。
NMR(CDCl3)δppm:0.17〜1.60(5H,m),4.03(2H,2),
7.20〜7.80(3H,m) 参考例2 3,4−ジニトロフェノール10.0g(0.054モル)をDMF20
0mlに溶解し、室温下攪拌しながら水素化ナトリウム(5
5%)2.4g(0.55モル)を徐々に加えた。加え終わった
後、室温で30分間攪拌したものの中に、ブロモメチルシ
クロプロパン7.3g(0.054モル)のDMF30ml溶液を加え
た。70〜80℃で5時間攪拌後、反応液を冷水700ml中に
注ぎ酢酸エチル1で抽出した。酢酸エチル層を食塩水
でよく洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展
開溶媒ベンゼン)に付し、1−シクロプロピルメトキシ
−3,4−ジニトロベンゼンを8.3g(64.2%)得た。
NMR(CDCl3)δppm:0.23〜1.63(5H,m),3.96(2H,d),
7.00〜7.33(2H,m),8.00(1H,dd) 参考例3 (a)p−ニトロフェノール42.8g(0.308モル)及び水
素化ナトリウム(55%)13.6g(0.312モル)をDMF600ml
中で30分間攪拌後、ブロモメチルシクロプロパン50.0g
(0.370モル)を加えた。次いで70℃に加熱し、3時間
攪拌した。放冷後、冷水1000ml中へ注ぎ酢酸エチル300m
lで2回抽出し、酢酸エチル層を水200mlで2回洗浄した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し
4−シクロプロピルメトキシニトロベンゼン55.6g(93.
5%)を油状物として得た。
NMR(CDCl3)δppm:0.20〜1.73(5H,m),3.87(2H,d),
6.89(2H,d),8.16(2H,d) (b)4−シクロプロピルメトキシニトロベンゼン50.0
g(0.259モル)をメタノール400mlに溶解し、ラネーニ
ッケルを触媒とし水素雰囲気中、常温常圧で還元した。
触媒を濾別し、濾液を減圧濃縮した後、得られた残渣を
ベンゼン500mlに溶解し希塩酸500mlで2回抽出した。水
層をベンゼン500mlで洗浄後、希水酸化ナトリウム水溶
液でアルカリ性とし析出結晶を濾取し、水洗した後乾燥
した。この結晶をジクロロメタン300mlに溶解し、さら
にトリエチルアミン58.0mlを加えた溶液に氷冷下アセチ
ルクロライド30.6g(0.390モル)を滴下した。次いで、
室温下1.5時間攪拌後、この反応液を希塩酸、水、希水
酸化ナトリウム水溶液及び水の順で洗浄した。この溶液
を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して4
−シクロプロピルメトキシアセトアニリド50.5g(95.1
%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:0.15〜0.85(4H,m),0.92〜1.52(1
H,m),2.10(3H,s),3.73(2H,d),6.74(2H,d),7.31
(2H,d),8.02(1H,broad) (c)4−シクロプロピルメトキシアセトアニリド97.0
g(0.473モル)を無水酢酸540mlに懸濁し、これに−6
〜−4℃で発煙硝酸(d=1.52)27.6mlを45分間要して
滴下した。同温度で15分間攪拌後、反応液を冷水1.9
に注ぎ攪拌した。上澄をデカンテーションして除き、ガ
ム状の残渣に冷水2.0を加え、攪拌しながら47%水酸
化ナトリウム水溶液で中和し、攪拌した後結晶を濾取し
た。この結晶を水0.7中に入れ、再び攪拌した後結晶
を濾取し、水洗、乾燥して4−シクロプロピルメトキシ
−2−ニトロアセトアニリド108.7g(92.0%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:0.17〜1.50(5H,m),2.20(3H,s),
3.80(2H,d),7.12(1H,dd),7.40(1H,d),7.88(1H,
d),9.83(1H,broad) 参考例4 水酸化ナトリウム8.8g(0.22モル)を水4.0mlに加熱
溶解し、これにシクロプロピルカルビノール16.5ml(0.
208モル)を加え攪拌した。この混合液にHMPA100mlを加
え撹拌後、4−クロロニトロベンゼン27.4g(0.174モ
ル)を加え、15分間攪拌した。次いで内温を70〜80℃に
加温し4時間撹拌した。放冷後、水300mlとベンゼン300
mlを加え攪拌した。ベンゼン層を分取し水層をさらにベ
ンゼン100mlで抽出した。ベンゼン層を合せて水200ml
で、2回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒を減圧留去4−シクロプロピルメトキシニトロベン
ゼン28.1g(83.6%)を油状物として得た。
得られた4−シクロプロピルメトキシニトロベンゼン
を用いて参考例3の(b)及び(c)と同様の操作を行
って4−シクロプロピルメトキシ−2−ニトロアセトア
ニリドを得た。
参考例5 4−ヒドロキシアセトアニリド83.1g(0.550モル)を
メタノール400mlに溶解し、これに、40%水酸化ナトリ
ウム水溶液59.3mlを加えて攪拌することにより4−ヒド
ロキシアセトアニリドのナトリウム塩を得た。このナト
リウム塩95.2g(0.550モル)をDMF1.1に懸濁し、32℃
で加熱後、これにブロモメチルシクロプロパン75.0g
(0.556モル)を20分間を要して加えた。次いで、40〜4
5℃で10分間、65〜75℃で30分間攪拌した。冷却後、反
応液を冷水4.5中に注ぎ、析出結晶を濾取し、水洗、
乾燥して4−シクロプロピルメトキシアセトアリニリド
97.3g(86.2%)を得た。
得られた4−シクロプロピルメトキシアセトアニリド
を用いて参考例3の(C)と同様の操作を行って4−シ
クロプロピルメトキシ−2−ニトロアセトアリニリドを
得た。
参考例6 4−ヒドロキシアセトアニリド10.0g(0.066モル)、
28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液12.8ml(0.
066モル)、DMF50mlの混合液を40〜60℃に加温し、これ
にシクロプロピルメチルメタンスルホネート9.9gを含有
するベンゼン溶液を加えた。(シクロプロピルメチルメ
タンスルホネートは、等モル量のシクロプロピルカルビ
ノール及びトリエチルアミンを無水ベンゼンに溶解し、
室温下、等モル量のメタンスルホニルクロライドを加
え、さらに室温下で10分間攪拌することにより得た。)
シクロプロピルメチルメタンスルホネートを加えた後40
〜60℃で4時間攪拌し、ベンゼン及びメタノールを減圧
留去した。残渣に冷水600mlを加え、析出した結晶を濾
取し、乾燥して4−シクロプロピルメトキシアセトアニ
リド8.1g(59.7%)を得た。
得られた4−シクロプロピルメトキシアセトアニリド
を用いて参考例3の(C)と同様の操作を行って4−シ
クロプロピルメトキシ−2−ニトロアセトアリニリドを
得た。
参考例7 (a)4−ヒドロキシアセトアニリド8.1g(0.100モ
ル)と無水酢酸100mlの混合液を25℃で攪拌しこれに濃
硫酸10mlを徐々に加え、次いで室温下45分間攪拌して4
−アセトキシアセトアニリドを得た。この化合物を含有
する反応液を−15℃で攪拌し、発煙硝酸(d=1.50)6.
7mlを徐々に加え、10分間攪拌し、反応液を冷水500ml中
に注ぎ、析出した結晶を濾取し、水洗して4−アセトキ
シ−2−ニトロアセトアニリドを得た。この結晶にメタ
ノール50ml、水430mlを加え氷冷下で攪拌し、40%水酸
化ナトリウム水溶液20mlを加え、さらに1時間攪拌し
た。次いで、酢酸を加えてpH4とし、析出した結晶を濾
取し、水洗、乾燥して4−ヒドロキシ−2−ニトロアセ
トアニリド15.8g(80.6%)を得た。
NMR(CDCl3+DMSO−d6)δppm:2.07(3H,s),6.99(1H,
dd),7.33(1H,d),7.00(1H,d),9.37〜9.90(2H,broa
d) (b)得られた4−ヒドロキシ−2−ニトロアセトアニ
リド13.0g(0.066モル)、28%ナトリウムメトキシド−
メタノール溶液12.8ml(0.066モル)をDMF70mlに溶解
し、室温撹拌下、ブロモメチルシクロプロパン(90%)
7.1ml(0.066モル)を加え、55〜70℃で2時間攪拌し
た。反応液を冷水600ml中に注ぎ、析出した結晶を濾取
し、水洗、乾燥して4−シクロプロピルメトキシ−2−
ニトロアセトアニリド14.0g(84.4%)を得た。
参考例8 ベンゼン50mlに4−メトキシ−2−ニトロアセトアニ
リド5.0g(0.024モル)及び無水塩化アルミニウム1.9g
(0.014モル)を加え2時間加熱還流した。この反応液
を冷却しさらに無水塩化アルミニウム4.5g(0.034モ
ル)を追加した後、25分間加熱還流した。放冷後、冷水
150ml中に注ぎ酢酸エチル50mlで2回抽出した。有機層
を水50mlで2回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去し、得られた残渣に少量の酢酸エチ
ルを加え攪拌した。析出結晶を濾取し、4−ヒドロキシ
−2−ニトロアセトアニリドを2.9g(62.2%)得た。
得られた4−ヒドロキシ−2−ニトロアセトアニリド
を用いて参考例7の(b)と同様の操作を行なって4−
シクロプロピルメトキシ−2−ニトロアセトアニリドを
得た。
実施例1 1−シクロプロピルメトキシ−2,3−ジニトロベンゼ
ン10.0(0.042モル)をエタノール100ml、酢酸エチル10
0mlの混合液に溶解し、ラネーニッケルを加え、常温常
圧下で接触還元を行った。終了後、ラネーニッケルを濾
別し、濾液を減圧乾固した。残渣をエタノール150mlに
溶解し、エチルキサントゲン酸カリウム8.1g(0.051モ
ル)及び水20mlを加え、3時間加熱還流した。活性炭1g
を加え、熱時濾過した濾液に水150mlを加え、60〜70℃
に加熱した。この溶液中に攪拌しながら酢酸を加え、pH
3〜4とした後氷冷下攪拌した。析出した結晶を濾取
し、水洗後乾燥し、次いで50%含水エタノールから再結
晶して4−シクロプロピルメトキシ−2−メルカプトベ
ンズイミダゾールの無色結晶を6.8g(73.5%)得た。
融点218〜220℃ NMR(DMSO−d6)δppm:0.17〜1.53(5H,m),3.97(2H,
d),6.60〜7.17(3H,m),12.17〜12.77(2H,broad) 実施例2 1−シクロプロピルメトキシ−3,4−ジニトロベンゼ
ン8.0g(0.034モル)をエタノール100mlに溶解し、ラネ
ーニッケルを加えた後、常温常圧下で接触還元を行なっ
た。終了後、ラネーニッケルを濾別し、濾液にエチルキ
サントゲン酸カリウム6.5g(0.041モル)及び水20mlを
加え、3時間加熱還流した。活性炭0.8gを加え、熱時濾
過した濾液に水100mlを加え、60〜70℃に加温した。こ
の溶液に攪拌しながら酢酸を加え、pH3〜4とした。氷
冷下攪拌し、析出した結晶を濾取し、十分に水洗後乾燥
し、50%含水エタノールから再結晶して5−シクロプロ
ピルメトキシ−2−メルカプトベンズイミダゾールの無
色結晶を4.8g(65.9%)得た。
融点247〜250℃ NMR(DMSO−d6)δppm:0.20〜1.73(5H,m),3.80(2H,
d),6.57〜7.17(3H,m),11.83〜12.87(2H,broad) 実施例3 (a)4−シクロプロピルメトキシ−2−ニトロアセト
アニリド108.0g(0.432モル)をメタノール110mlに加え
て軽く加熱還流したがら、40%水酸化カリウム水溶液12
5mlを10分間を要して滴下した。滴下後、15分間加熱還
流した後、水135mlを加えて、さらに15分間加熱還流し
た。反応液を冷却し、水900ml及びクロロホルム900mlを
加え攪拌し、不溶物を濾別した。クロロホルム層を分取
し、水層をクロロホルム180mlで2回洗浄し、クロロホ
ルム層を合した。クロロホルム層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、減圧濃縮して4−シクロプロピルメトキシ−
2−ニトロアニリン86.1g(95.8%)を得た。
NMR(CDCl3)δppm:0.15〜0.88(4H,m),0.93〜1.55(1
H,m),3.78(2H,d),5.95(2H,broad),6.83(1H,d),
7.08(1H,dd),7.49(1H,d) (b)4−シクロプロピルメトキシ−2−ニトロアニリ
ン80.0g(0.384モル)をエタノール500mlに懸濁し、ラ
ネーニッケルを加え、常温常圧下で接触還元した。ラネ
ーニッケルを濾別し、濾液にエチルキサントゲン酸カリ
ウム92.5g(0.577モル)及び95mlを加え、3時間加熱還
流した。反応液に活性炭8gを加えて数分間攪拌した後活
性炭を濾別した。濾液を65℃に熱し、60℃の温水670ml
を加え、直ちに酢酸を加えてpH3〜4とし氷冷下攪拌し
た。析出した結晶を濾取し、水洗、乾燥し、50%含水メ
タノールから再結晶して5−シクロプロピルメトキシ−
2−メルカプトベンズイミダゾール57.2g(67.6%)を
得た。
融点247〜250℃ 実施例4 エタノール200ml中に、4−シクロプロピルメトキシ
−2−ニトロアセトアニリド30.0g(0.12モル)及びラ
ネーニッケルを加え、パール還元装置により2〜3kg/cm
2加圧下で接触還元した。終了後、ラネーニッケルを濾
別し、濾液に二硫化炭素27.4g(0.36モル)、43%水酸
化カリウム水溶液60mlを加え、60℃で、3時間加熱攪拌
した。活性炭3gを加え、熱時濾過した後、濾液に水300m
lを加えた。この溶液を60〜70℃に加温し、攪拌しなが
ら酢酸を加え、pH3〜4の溶液とした。氷冷下攪拌し、
析出した結晶を濾取し、水1で洗浄後、乾燥して5−
シクロプロピルメトキシ−2−メルカプトベンズイミダ
ゾールの無色結晶21.4g(81.0%)を得た。
融点247〜250℃

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 で示されるシクロプロピルメトキシ−2−メルカプトベ
    ンズイミダゾール。
  2. 【請求項2】式 で示されるシクロプロピルメトキシ−1,2−ジニトロベ
    ンゼンを還元し、得られたシクロプロピルメトキシ−0
    −フェニレンジアミンとエチルキサントゲン酸カリウム
    又は二硫化炭素とを反応させることを特徴とする式 で示されるシクロプロピルメトキシ−2−メルカプトベ
    ンズイミダゾールの製造法。
  3. 【請求項3】式 で示されるシクロプロピルメトキシ−2−ニトロアセト
    アニリドを脱アセチル化し、次いで還元し、得られたシ
    クロプロピルメトキシ−0−フェニレンジアミンとエチ
    ルキサントゲン酸カリウム又は二硫化炭素とを反応させ
    ることを特徴とする式 で示されるシクロプロピルメトキシ−2−メルカプトベ
    ンズイミダゾールの製造法。
  4. 【請求項4】式 で示されるシクロプロピルメトキシ−2−ニトロアセト
    アニリドを還元し、得られた2−アミノ−シクロプロピ
    ルメトキシアセトアニリドとアルカリ存在下二硫化炭素
    とを反応させることを特徴とする式 で示されるシクロプロピルメトキシ−2−メルカプトベ
    ンズイミダゾールの製造法。
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