JP2545486B2 - バックホウの旋回制御装置 - Google Patents

バックホウの旋回制御装置

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JP2545486B2 JP2136282A JP13628290A JP2545486B2 JP 2545486 B2 JP2545486 B2 JP 2545486B2 JP 2136282 A JP2136282 A JP 2136282A JP 13628290 A JP13628290 A JP 13628290A JP 2545486 B2 JP2545486 B2 JP 2545486B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、操作レバーの人為操作による電磁制御弁の
操作により、旋回モータを操作するように構成したバッ
クホウの旋回制御装置に関する。
〔従来の技術〕
上記バックホウにおいて、従来、第2図に破線(L)
で示すように、操作レバーの操作に伴い電磁制御弁が最
小開度(Fa)と最大開度(Fm)との間を直線状に変化す
るようになっていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来、バックホウの旋回移送が極力迅速にできるよう
にすると、現出可能な最高旋回速度を高速度に設定する
必要があることから、バックホウ装置の旋回速度を所望
速度に調節する速度合わせがしにくくなるか、あるい
は、旋回速度を現出可能な最低速度から最高速度まで変
更する際の操作性が悪くなっていた。すなわち、旋回速
度や停止位置の調節がし易いようにするには、操作レバ
ーの操作ストロークの割にはそのレバー操作によって旋
回速度が増加したり減少する変化巾が小であるように変
速率設定をする必要があり、この変速率設定をしなが
ら、現出可能な最高速度の設定を高速にするほど、最低
速度から最高速度までの変速に操作する必要のある操作
レバーストロークが大になるのである。
本発明の目的は、バックホウ装置の旋回操作が旋回速
度、速度調節及び位置合わせのいずれにおいても有利に
できるようにすることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によるバックホウの旋回制御装置は、目的達成
のために、 人為操作レバーの操作位置を検出するポテンショメー
タによる検出操作位置に基いて制御目標弁開度を設定す
ると共にこの制御目標弁開度に旋回モータ用の電磁制御
弁(V5)を自動操作するバルブ制御手段を設け、 このバルブ制御手段は、 前記検出操作位置が中立位置と、この中立位置より全
開側の第1設定位置との間にある時には低速側基準に沿
わせて、 かつ、前記検出操作位置が前記第1設定位置から、こ
の第1設定位置より全開側の第2設定位置までにある時
には中間速基準に沿わせて、かつ、前記検出操作位置が
前記第2設定位置(S2)から全開位置(Sm)までにある
時には高速側基準(C)に沿わせて夫々前記制御目標弁
開度を設定し、 前記低速側基準は、前記検出操作位置の変化にかかわ
らず制御目標弁開度を一定の小開度に維持する水平基
準、または、前記検出操作位置が前記第1設定位置に近
いほど制御目標弁開度を大にする傾斜基準であり、 前記中間速基準は、前記検出操作位置が前記第2設定
位置に近いほど制御目標弁開度を大にすると共に前記低
速側基準より傾斜角が大である傾斜基準であり、 前記高速基準は、前記中間速基準によって設定される
最大の制御目標弁開度より大開度である最高速用制御目
標弁開度を設定させ、かつ、前記検出操作位置の変化に
かかわらず制御目標弁開度を前記最高速用制御目標弁開
度に維持する水平基準である。そして、その作用及び効
果は次のとおりである。
〔作用〕
操作レバー操作をするに伴い、低速側基準、中間速基
準及び高速側基準によって決まる屈曲線状に旋回速度が
変化する。従って、低速側基準を水平基準にしたり、適
切な傾斜角の傾斜基準にすると共に、最高速用制御目標
弁開度を所望開度に設定することにより、低速側では、
操作レバーが維持操作にかかわらず機体振動等に起因し
て動いても実際には旋回速度が変化しないとか、変化し
てもわずかであり、また、操作レバー操作をしてもその
操作ストロークの割りには旋回速度の変化巾が少しであ
って微調速がし易くなり、最高速現出の際には、操作レ
バーが維持操作にかかわらず動いても電磁制御弁が最高
速開度に維持されてバックホウ装置が高速旋回するよう
になる。しかも、その割には、中間速においては、操作
レバーの操作に伴い過不定のない応答性の状態で電磁制
御弁の開度が変化して旋回速度が円滑に変化するように
できる。
〔発明の効果〕
したがって、バックホウ装置の所望旋回位置の付近ま
で高速で迅速に旋回移送させたり、所望速度に比較的容
易に調速して極力安全にかつスムーズに旋回移送させ、
所望旋回位置の付近に達してからは、低速で微調節しな
がら旋回させて所望旋回位置に精度よくかつ容易に位置
合わせして停止させ、全体として、能率よくかつ安全に
作業できるようにできた。
〔実施例〕
次に実施例を示す。
第4図に示すように、ドーザ(1)を有したクローラ
式走行機台に旋回台(2)を付設し、この旋回台(2)
に運転部(3)及び原動部(4)を備えさせると共にバ
ックホウ装置(5)を取付けて、ドーザ付きバックホウ
を構成してある。
バックホウ装置(5)を構成するブーム(6)及びブ
ームシリンダ(C1)を旋回台(2)の運転部(3)の横
側方に位置する箇所に取付けてある。そして、第3図に
示すように、ブーム(6)の基端側部分(6a)と先端側
部分(6b)とを連結する中間部分(6c)をオフセットシ
リンダ(C4)によって揺動操作できるように構成すると
共に、この揺動操作をすると、ブーム基端側部分(6a)
及びブーム先端側部分(6b)の夫々の付設のリンク取付
けアーム(7a)または(7b)、これらリンク取付けアー
ム(7a)と(7b)に架設してあるリンク(7)、及び、
ブーム中間部分(6c)が構成する平行四連リンク機構の
作用のためにブーム先端側部分(6b)がブーム基端側部
分(6a)に対して旋回台横方向に移動し、アーム(8)
がブーム基端側部分(6a)に対して旋回台横方向に平行
移動するように構成してある。
つまり、オフセットシリンダ(C4)によるアーム
(8)のオフセット操作をすることにより、バケット
(9)が走行機体の横一端側に位置して側溝掘りが可能
になるように構成し、かつ、アーム(8)のオフセット
操作、ブーム(6)の上昇操作、及び、アーム(8)の
かき込み操作をすることにより、第5図に示す如くバケ
ット(9)が運動部側とは反対の横側に位置すると共に
バックホウ装置(5)の全体が旋回台(2)の旋回径内
に入り込む小旋回格納状態にバックホウ装置格納ができ
るように構成してある。
バックホウ装置(5)及び旋回台(2)の操作を可能
にするに、旋回台(2)の前後方向と横方向の十字方向
に揺動自在な左右一対の操作レバー(10a),(10b)、
及び、オフセットスイッチ(SW)を運動部(3)に設け
ると共に、これら操作レバー(10a),(10b)及びオフ
セットスイッチ(SW)によって油圧式のブームシリンダ
(C1)、アームシリンダ(C2)、バケットシリンダ
(C3)、オフセットシリンダ(C4)及び旋回モータ
(M)を操作するように制御装置を第1図の如く構成し
てある。
すなわち、一方の操作レバー(10a)の旋回台前後方
向での操作位置と旋回台横方向での操作位置をポテンシ
ョメータ(P1)と(P3)とによって各別に検出するよう
に構成し、他方の操作レバー(10b)の旋回台前後方向
での操作位置と旋回台横方向での操作位置をポテンショ
メータ(P2)と(P5)とによって各別に検出するように
構成してある。ブームシリンダ(C1)に接続したブーム
バルブ(V1)、アームシリンダ(C2)に接続したアーム
バルブ(V2)、バケットシリンダ(C3)に接続したバケ
ットバルブ(V3)、オフセットシリンダ(C4)に接続し
たオフセットバルブ(V4)、及び、旋回モータ(M)に
接続した旋回バルブ(V5)の夫々を電磁比例制御弁に構
成すると共に、ブームバルブ(V1)、アームバルブ
(V2)、バケットバルブ(V3)、オフセットバルブ
(V4)及び旋回バルブ(V5)の夫々にバルブ駆動回路
(D1)または(D2)または(D3)または(D4)または
(D5)を介して連係させたバルブ制御手段(11)を前記
ポテンショメータ(P1),(P2),(P3)及び(S5)、
並びに、オフセットスイッチ(SW)に連係してある。
そして、操作レバー(10a)を旋回台前後方向に人為
操作すると、自動的にバルブ制御手段(11)がポテンシ
ョメータ(P1)による検出操作位置に基いてブーム駆動
回路(D1)に信号出力してブームバルブ(V1)を切換え
操作し、操作レバー(10a)を旋回台横方向に人為操作
すると、自動的にバルブ制御手段(11)がポテンショメ
ータ(P3)による検出操作位置に基いてバルブ駆動回路
(D3)に信号出力してバケットバルブ(V3)を切換え操
作するように構成してある。操作レバー(10b)を旋回
台前後方向に人為操作すると、自動的にバルブ制御手段
(11)がポテンショメータ(P2)による検出操作位置に
基いてバルブ駆動回路(D2)に信号出力してアームバル
ブ(V2)を切換え操作し、操作レバー(10b)を旋回台
横方向に人為操作すると、自動的にバルブ制御手段(1
1)ポテンショメータ(P5)による検出操作位置に基い
てバルブ駆動回路(D5)に信号出力して旋回バルブ
(V5)を切換え操作するように構成してある。オフセッ
トスイッチ(SW)をスイッチレバー(12)によって人為
的に切換え操作すると、自動的にバルブ制御手段(11)
がオフセットスイッチ(SW)からの情報に基いてバルブ
駆動回路(D4)に信号出力してオフセットバルブ(V4
を切換え操作するように構成してある。
バルブ制御手段(11)はマイクロコンピュータで成
り、ポテンショメータ(P5)による検出操作位置(S)
と、予め設定してある第2図の如き目標弁開度設定用基
準とに基いて制御目標弁開度(F)を設定し、この制御
目標弁開度(F)を現出させるべき信号をバルブ駆動回
路(D5)に出力することによって、旋回バルブ(V5)を
設定の制御目標弁開度(F)に操作することにより、旋
回速度(V)が操作レバー(10b)の操作位置に応じた
速度になるように構成してある。
すなわち、ポテンショメータ(P5)による検出操作位
置(S)が中立範囲(Sn)である時には、制御目標弁開
度(F)が全閉(F0)に設定され、旋回が停止するので
ある。検出操作位置(S)が中立範囲(Sn)と、この中
立範囲(Sn)により全開側の第1設定位置(S1)との間
にある時には、制御目標弁開度(F)が低速側基準
(A)に沿わせて設定されると共に、この低速側基準
(A)は検出操作位置(S)の変化にかかわらずを最小
開度(Fa)に維持する水平基準に設定してあることによ
り、旋回速度(V)が最低速度(Va)になると共に操作
レバー揺動にかかわらず最低速度(Va)に維持されるの
である。検出操作位置(S)が前記第1設定位置(S1
から、この第1設定位置(S1)より全開側の第2設定位
置(S2)までにある時には、制御目標弁開度(F)が中
間速基準(B)に沿わせて設定されると共に、この中間
速基準(B)は検出操作位置(S)が前記第2設定位置
(S2)に近いほど制御目標弁開度(F)を大にする傾斜
基準に設定してあることにより、旋回速度(V)が最低
速度(Va)と中間速度(Vb)の間の速度になると共に操
作レバー操作に伴って変化するのである。検出操作位置
(S)が前記第2設定位置(S2)から全開位置(Sm)ま
でにある時には、制御目標弁開度(F)が高速側基準
(C)に沿わせて設定されると共に、この高速側基準
(C)は前記中間速基準(B)によって設定される最大
の制御目標弁開度(Fb)より大開度である最高速用制御
目標弁開度(Fm)に維持する水平基準に設定してあるこ
とにより、旋回速度(V)が最高速度(Vm)になると共
に操作レバー揺動にかかわらず最高速度(Vm)に維持さ
れるのである。
〔別実施例〕
第6図は弁開度設定用基準の別実施例を示し、低速側
基準(A)を検出操作位置(S)が第1設定位置(S1
に近いほど制御目標弁開度(F)を大にする傾斜基準に
設定し、中間速基準(B)の傾斜角(b)を低速側基準
(A)の傾斜角(a)より大にしてある。
上記実施構造にあっては、操作レバー(10b)の中立
維持がし易いように、かつ、操作レバー取付け部におけ
る融通の都合から中立範囲(Sm)を比較的広く設定して
あるが、極く狭いものに設定して実施してもよいのであ
り、中立範囲(Sn)を中立位置(Sn)と称する。
旋回モータ(M)の制御弁をパイロット油圧によって
操作するように構成すると共に、この旋回バルブの操作
のためのパイロット操作弁をバルブ制御手段、ポテンシ
ョメータを介して操作されるように操作レバーに連係さ
せる場合にも本発明は適用できる。したがって、旋回バ
ルブ(V5)、パイロット操作弁を電磁制御弁(V5)と総
称する。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする
為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構
造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係るバックホウの旋回制御装置の実施例
を示し、第1図は制御系のブロック図、第2図は目標弁
開度設定用基準の説明図、第3図はバックホウ装置の平
面図、第4図はドーザ付きバックホウ全体の側面図、第
5図はバックホウ装置格納状態の側面図、第6図は目標
弁開度設定用基準の別実施例の説明図である。 (10b)……操作レバー、(11)……バルブ制御手段、
(A)……低速側基準、(B)……中間速基準、(C)
……高速側基準、(Sn)……中立位置、(S1)……第1
設定位置、(S2)……第2設定位置、(Sm)……全開位
置、(P5)……ポテンショメータ、(Fa),(Fb),
(Fm)……弁開度、(M)……旋回モータ、(V5)……
電磁制御弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯川 勝彦 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ堺製造所内 (56)参考文献 特開 平2−256723(JP,A) 特開 平3−176518(JP,A) 特開 平4−34136(JP,A) 特開 平4−34131(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】人為操作レバー(10b)の操作位置を検出
    するポテンショメータ(P5)による検出操作位置に基い
    て制御目標弁開度を設定すると共にこの制御目標弁開度
    に旋回モータ(M)用の電磁制御弁(V5)を自動操作す
    るバルブ制御手段(11)を設け、 このバルブ制御手段(11)は、 前記検出操作位置が中立位置(Sn)と、この中立位置
    (Sn)より全開側の第1設定位置(S1)との間にある時
    には低速側基準(A)に沿わせて、 かつ、前記検出操作位置が前記第1設定位置(S1)か
    ら、この第1設定位置(S1)より全開側の第2設定位置
    (S2)までにある時には中間速基準(B)に沿わせて、
    かつ、前記検出操作位置が前記第2設定位置(S2)から
    全開位置(Sm)までにある時には高速側基準(C)に沿
    わせて夫々前記制御目標弁開度を設定し、 前記低速側基準(A)は、前記検出操作位置の変化にか
    かわらず制御目標弁開度を一定の小開度(Fa)に維持す
    る水平基準、または、前記検出操作位置が前記第1設定
    位置(S1)に近いほど制御目標弁開度を大にする傾斜基
    準であり、 前記中間速基準(B)は、前記検出操作位置が前記第2
    設定位置(S2)に近いほど制御目標弁開度を大にすると
    共に前記低速側基準(A)より傾斜角が大である傾斜基
    準であり、 前記高速基準(C)は、前記中間速基準(B)によって
    設定される最大の制御目標弁開度(Fb)より大開度であ
    る最高速用制御目標弁開度(Fm)を設定させ、かつ、前
    記検出操作位置の変化にかかわらず制御目標弁開度を前
    記最高速用制御目標弁開度(Fm)に維持する水平基準で
    あるバックホウの旋回制御装置。
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