JP2545358Y2 - スピーカの配線構造 - Google Patents

スピーカの配線構造

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JP2545358Y2 JP1987136300U JP13630087U JP2545358Y2 JP 2545358 Y2 JP2545358 Y2 JP 2545358Y2 JP 1987136300 U JP1987136300 U JP 1987136300U JP 13630087 U JP13630087 U JP 13630087U JP 2545358 Y2 JP2545358 Y2 JP 2545358Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案はスピーカの配線構造に係り、特にダンパー
に導電部を設けてなる配線構造において、結線作業の容
易化を図った配線構造に関するものである。
(従来の技術) スピーカの配線構造において、従来より、第4図
(A)(B)に示すようにダンパー31に音声信号入力用
の導電部32を設けたものと、第5図(A)〜(D)に示
すようにボイスコイルボビン33に導電部34を設けたもの
とがある。第4図(A)は断面図、第4図(B)は同上
反転状態の斜視図を示しており、第5図(A)は断面
図、第5図(B)〜(D)は接合過程を示す要部の斜視
図である。
第4図に示すものにおいては、ダンパー31の表面又は
裏面に銅箔を張り付けて導電部32とし、この導電部32に
直線ボイスコイルリード線35をハンダ36で結線してい
る。
第5図に示すものにおいては、ボイスコイルボビン33
の外周表面に銅箔を張り付けて導電部34とし、この導電
部34の上端に孔37を設けると共にコーン38のネック部に
も錦糸線40を通す孔39を設け、コーン38をボイスコイル
ボビン33に接着した後、上記孔39から孔37に錦糸線40を
通して該孔37周辺の導電部34と錦糸線40の先端導電部と
をハンダ41で接合し、上記孔39と錦糸線40の挿入部とを
接着剤42で固定し、更に上記孔37と錦糸線40の挿入部も
上記接着剤42で覆っている。
(考案が解決しようとする問題点) ところが上記した第4図に示す配線構造にあっては、
ハンダ36による結線作業は繊細さが要求され、作業に熟
練を要すると共に作業性が悪く、しかも品質が安定しな
い欠点がある。
一方、第5図に示す配線構造にあっては、構成が複雑
であると共に、錦糸線40を孔39と37に二度通したり接着
剤42での固定や被覆等、結線作業がきわめて煩雑であ
り、コストアップとなる等の欠点がある。
この考案の目的は上記した従来のスピーカの配線構造
の欠点を解消し、配線作業が容易であって熟練を必要と
せず、品質の安定化及びコストダウンを図ることができ
るスピーカの配線構造を提供することにある。
(課題を解決するための手段) この考案に係るスピーカの配線構造は、ダンパーと、
該ダンパーのコルゲーションに沿って配置された音声信
号入力用の導電部たる錦糸線と、ボイスコイル線材が巻
回されたボイスコイルボビンと、該ボイスコイルボビン
の外周に設けられていて上記ボイスコイル線材の端部が
接続された2箇所の導電部と、上記錦糸線の端部と導電
部とを電気的に接合したハンダ部と、ボイスコイルボビ
ンの外周部とダンパーの内周部との接合部を接着すると
共に、上記ハンダ部を覆うように構成された接着剤部と
で構成したものである。
(作用) ダンパーにはコルゲーションに沿って音声信号入力用
の導電部として錦糸線を接着したり逢着して配置する。
一方、ボイスコイルボビンの外周部に銅箔を貼設する
等の手段によって2箇所の導電部を設け、この導電部に
ボイスコイルのリード線材をハンダ等によって接合す
る。
次に、各々の導電部の位置を合わせつつダンパーをボ
イスコイルボビンに挿入し、定位置に設置した後に両導
電部をハンダで接合する。
しかる後に、ボイスコイルボビンの外周部とダンパー
の内周部との接合部全周に接着剤を塗布して接着する
が、この接着剤がダンパーに設けた錦糸線とボイスコイ
ルボビンに設けた導電部との結合部の一部又は全部を覆
い、該接合部は補強されることとなる。従って、ボイス
コイルボビンの外周部とダンパーの内周部との接合部の
接着作業と、ダンパーに設けた錦糸線とボイスコイルボ
ビンの導電部とのハンダ付け部の補強とを同時に行うこ
とができる。
(実施例) 「実施例1」 この考案に係るスピーカの配線構造の実施例を第1図
乃至第3図に基づいて説明する。
第1図は配線状態を示し、第1図(A)は断面図、第
1図(B)は同上要部の斜視図、第2図は他の構成例を
示し、第2図(A)は断面図、第2図(B)は同上拡大
断面図、第2図(C)は同上分解斜視図、第2図(D)
は斜視図、第3図は更に他の構成例を示し、第3図
(A)は断面図、第3図(B)は組立て過程を示す斜視
図、第3図(C)は導電部の接合部が接着剤で覆われた
状態を示す拡大斜視図である。
図中、1はコルゲーションに沿って音声信号入力用の
導電部2を設けたダンパーであり、3はボイスコイルボ
ビンであって、その外周に2箇所の導電部4を設けて該
導電部4をボイスコイルリード線5、及び上記ダンパー
1に設けた導電部2とを電気的に結合する構成である。
また、ボイスコイルボンビン3の外周部とダンパー1
の内周部11との接合部を接着する接着剤8により、ダン
パー1に設けた導電部2とボイスコイルボビン3に設け
た導電部4との結合部の一部又は全部が覆われる。
上記した構成を詳説すると、ダンパー1に設けられる
音声信号入力用の導電部2として、第1図乃至第3図に
示すように、錦糸線2aをダンパー1のコルゲーションに
沿って貼り付ける。
ボイスコイルボビン3の外周部に銅箔4aを貼設して2
箇所の導電部4が設けられ、この銅箔4aにボイスコイル
リード線5をハンダ6によって接合する。次に、上記銅
箔4aと錦糸線2aの位置を合わせつつダンパー1をボイス
コイルボビン3に挿入し、定位置にセットした後に上記
錦糸線2aと銅箔4aをハンダ7で接合する。
更に、ボイスコイルボビン3の外周部とダンパー1の
内周部11との接合部全周に接着剤8を塗布するが、この
際、接着剤8はハンダ7による上記銅箔4aと錦糸線2aと
の接合部をも覆うこととなるため、該接合部は補強され
ることとなる。
「実施例2」 上記した構成において、第2図のように、ダンパー1
の導電部2たる錦糸線2aの内端部をダンパー内径部から
所定寸法lだけ突出させて突出部12を形成することがで
き、この場合にはダンパー1をボイスコイルボビン3に
挿入しつつ定位置にセットすると、上記突出部12が上記
銅箔4aに沿った状態で接触する。従って、この実施例の
場合には、突出部12と銅箔4aとの接触面積が多くなり、
ハンダ付け作業が簡単になると共に接合状態が安定す
る。
更に、上記したように、ボイスコイルボビン3の外周
部とダンパー1の内周部11との接合部に接着剤8を塗布
するが、この場合には突出部12が銅箔4aに沿わせて接合
される形態であるため、錦糸線2aと銅箔4aとの接合部の
一部しか接着剤8で被覆されないこととなる。これによ
っても実用的には何等の支障はないが、この状態の場合
には、コーン9をボイスコイルボビン3に接着する工程
においてコーン9のネック部に適量の接着剤8を塗布す
ることにより、該接着剤8がコーン9のネック部の裏面
部9aから流れ出て上記突出部12と銅箔4aとの接合部全体
を覆うことができるため、上記第1図の例と同様に銅箔
4a錦糸線2aの接合部の補強が行なわれることとなる。
「実施例3」 第3図は、ボイスコイルボビン3に設けた導電部4
(銅箔4a)に挿入孔14を形成し、この挿入孔14に第2図
で説明した上記突出部12を挿入して上記銅箔4aと突出部
12とをハンダ7で接合したものである。この構成におい
ても第2図の場合と同様、ハンダ付け作業が容易とな
り、接合状態が安定する。
更に、ボイスコイルボビン3の外周部とダンパー1の
内周部11との接合部に接着剤を塗布することにより、銅
箔4aと錦糸線2aの接合部も該接着剤8にて覆われること
となるため、銅箔4aと錦糸線2aの接合部の補強が行なわ
れることとなる。
(考案の効果) この考案に係るスピーカの配線構造によれば、ボイス
コイルリード線とダンパーに設けた導電部としての錦糸
線との結線作業を簡素化でき、結線作業の自動化及び省
力化が可能となる。
特に、ボイスコイルボビンとダンパー、及びボイスコ
イルボビンとコーンのネック部との接着工程における接
着剤の塗布により、ボイスコイルボビンの導電部とダン
パーの錦糸線とのハンダ付け部の被覆を同時に行なうこ
とができるため作業工程を低減することができ、従来の
ように別工程で被覆作業をする必要はないから、コスト
ダウンできる等の効果がある。
また、接着剤塗布による補強洩れ等のおそれはないか
ら、品質の安定化を図ることができる。
更に、錦糸線の内端部をダンパー内径部から所定寸法
だけ突出させて突出部を形成し、上記突出部をボイスコ
イルボビンの銅箔に沿った状態で接続した場合には、突
出部と銅箔との接触面積が多くなるため、結線作業の容
易化、自動化及び省力化をより効果的なものとすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図はこの考案に係るスピーカの配線構造
の実施例であり、第1図は配線状態を示し、第1図
(A)は断面図、第1図(B)は同上要部の斜視図であ
る。第2図は他の構成例を示し、第2図(A)は断面
図、第2図(B)は同上拡大断面図、第2図(C)は同
上分解斜視図、第2図(D)は斜視図、第3図は更に他
の構成例を示し、第3図(A)は断面図、第3図(B)
は組立て過程を示す斜視図、第3図(C)は導電部の接
合部が接着剤で覆われた状態を示す拡大斜視図である。 第4図及び第5図は従来のスピーカの配線構造を示し、
第4図(A)(B)はダンパーに音声信号入力用の導電
部を設けた場合の結線形態を示し、第4図(A)は断面
図、第4図(B)は同上反転状態の斜視図、第5図
(A)〜(D)はボイスコイルボビンに導電部を設けた
場合の結線形態を示し、第5図(A)は断面図、第5図
(B)〜(D)は接合過程を示す要部の斜視図である。 1:ダンパー、2:導電部、2a:錦糸線、2b:導電片3:ボイス
コイルボビン、4:導電部、4a:銅箔、5:ボイスコイルリ
ード線、6,7:ハンダ、8:接着剤、9:コーン、12:突出
部、14:挿入孔

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダンパーと、該ダンパーのコルゲーション
    に沿って配置された音声信号入力用の導電部たる錦糸線
    と、ボイスコイル線材が巻回されたボイスコイルボビン
    と、該ボイスコイルボビンの外周に設けられていて上記
    ボイスコイル線材の端部が接続された2箇所の導電部
    と、上記錦糸線の端部と導電部とを電気的に接合したハ
    ンダ部と、ボイスコイルボビンの外周部とダンパーの内
    周部との接合部を接着すると共に、上記ハンダ部を覆う
    ように構成された接着剤部とからなることを特徴とする
    スピーカの配線構造。
  2. 【請求項2】錦糸線の端部にはダンパー内径部から突出
    する突出部が形成されており、この突出部がボイスコイ
    ルボビンに設けた導電部と結合していることを特徴とす
    る実用新案登録請求の範囲第1項記載のスピーカの配線
    構造。
  3. 【請求項3】錦糸線の端部にはダンパー内径部から突出
    する突出部が形成されていると共に、ボイスコイルボビ
    ンに形成された導電部には挿入孔が形成されており、該
    挿入孔に上記突出部が挿入されて各々の導電部がハンダ
    等により結合されていることを特徴とする実用新案登録
    請求の範囲第1項記載のスピーカの配線構造。
  4. 【請求項4】ボイスコイルボビンと振動板との接合部を
    接着するために塗布されて流れ出た接着剤により錦糸線
    とボイスコイルボビンの導電部との接合部が接着補強さ
    れていることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1
    項記載のスピーカの配線構造。
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