JP2545207Y2 - 軟質材料用切削工具 - Google Patents

軟質材料用切削工具

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JP2545207Y2
JP2545207Y2 JP7398692U JP7398692U JP2545207Y2 JP 2545207 Y2 JP2545207 Y2 JP 2545207Y2 JP 7398692 U JP7398692 U JP 7398692U JP 7398692 U JP7398692 U JP 7398692U JP 2545207 Y2 JP2545207 Y2 JP 2545207Y2
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隆 市沢
輝郎 鎌田
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば発泡スチロール
等の軟質材料の切削加工にあたり、仕上げ面を平滑化し
切屑をスライス状にして作業環境を向上させ得る切削工
具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばプレス型等の金型をフルモ
ールド法で製造する際、発泡ブロックのような軟質の消
失性素材を切削して金型と同形の消失模型を製作する必
要が生じる。そして、かかる加工の最も原始的な方法
は、ナイフ、カッター等の鋭利な刃物で削り取ったり、
ヤスリ等によって削ぎ落とすようなハンドワークに頼っ
た方法もあるが、より能率的に加工するため、例えばエ
ンドミルを用いて加工したり、或いは実開昭59―18
7421号のような加工工具を用いて加工したりしてい
る。そして、前者の場合は例えば縦型フライス盤に取り
付けて横送りを行い、外周刃を主体に用いて軟質素材を
加工し、又、後者の場合は外周にねじれ溝8を有する回
転工具2を使用するとともに、このねじれ溝8の回転方
向側に鬼目状の切刃10を等ピッチ間隔に設け、回転工
具2を回転させつつ該切刃10によって加工しようとし
ている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ようにエンドミルを用いて加工する場合、発泡スチロー
ルのように粒と粒の境界と粒の中とで強度に違いがある
ような軟質素材に対しては、切削面を綺麗に仕上げるこ
とが出来ずに面粗度の悪い仕上げとなり、かかる面粗度
のまま周囲をレジンサンド等の砂で固めて鋳造すると鋳
肌面が粗雑となって、取り代が一定でなくなったり、砂
噛みの要因になるといった問題があった。そして、この
ように砂噛みの発生した鋳造品を次工程に送って加工し
ようとすると、工具の折損、或いは摩耗の原因ともなっ
ていた。更に、かかるエンドミルによる加工は、加工時
の切屑が粉状となり、大気に拡散しやすく作業環境を低
下させ衛生上好ましくないといった問題もあった。又、
後者の実開昭59―187421号の場合も鬼目状の切
刃10によって切屑が細かく分断されやすく、環境衛生
面から問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本考案は工具本体の外周面に外周刃を設けるように
した切削工具において、前記外周刃に工具軸に対して少
なくとも40度以上のねじれ角を持った切刃部を設け、
軸直交断面に対してすくい角40度〜60度で交差する
すくい面と、切削仕上げ面に対して逃げ角20度以内で
傾斜する逃げ面を設けた。そして切刃部の内側にチップ
ポケットを形成した。
【0005】
【作用】切刃部のねじれ角が40度以下であれば、切刃
部の進行に伴って刃先の前方まで圧縮力が作用してき裂
を生じやすくなり、刃先より前方の位置でむしりとるよ
うな力が作用するのに対して、本案のようにねじれ角を
40度以上とすれば進行方向に加わる力が小さくなり、
刃先の直前でいわゆる引き切りの状態で切ることが出来
る。又、すくい角を40度以下にすると、切屑の厚みが
厚くなった時に切屑を上に引き剥がそうとする力が大き
くなるのに対して、本案のようにすくい角を40度〜6
0度の範囲とすれば切屑を上に引き剥がそうとする力を
小さく出来る。そして、かかるねじれ角、すくい角、逃
げ角の組み合わせによって切削面が綺麗に仕上り、切屑
もスライス状の連続的なものとなって大気を汚さない。
【0006】
【実施例】本考案の軟質材料用切削工具の実施例につい
て添付した図面に基づき説明する。図1は本考案の切削
工具の正面図、図2は図1のA部を拡大した縦断面図、
図3、図4は本考案の工具の作用を従来と比較して説明
するための説明図であり、図3が本案、図4が従来であ
る。
【0007】本考案の切削工具は、例えば発泡スチロー
ル等の軟質素材を加工するに適した工具として構成さ
れ、図1に示すように工具本体1にシャンク部1aと心
厚部1bを備えている。
【0008】そして、工具軸O―O線を回転軸として図
中矢示方向に回転させながら横方向に送りながら、心厚
部1bに設けた外周刃2によって切削すべく構成され、
このため、外周刃2の側縁には切刃部3が設けられてい
る。
【0009】尚、実施例の場合、外周刃2はねじれ角を
有する1枚刃としているが2枚刃以上にしてもよい。
【0010】又、図2に示すように、この外周刃2と工
具軸O―O線に平行な線とのなす角、すなわちねじれ角
φは80度とするとともに、逃げ面4と切削仕上げ面P
―Pとのなす角、すなわち逃げ角αは20度とし、更に
すくい面5と軸直交断面Q―Qとのなす角、すなわちす
くい角γは50度としている。
【0011】そして、すくい面5から内方に向けて切屑
を排出するためのチップポケット6を形成している。
【0012】ねじれ角φ、すくい角γ、逃げ角αをかか
る値に設定した理由について説明する。
【0013】図3及び図4は夫々上図に発泡スチロール
Wを切削する際のねじれ角φによる効果を説明する平面
図、下図に発泡スチロールWを切削する際のすくい角γ
による効果を説明する側面図を表わしているが、従来例
である図4に示すように、ねじれ角φが小さいと切刃8
による切削時に生じる剪断力pの分力のうち進行方向に
加わる力vが大きく、これと直角方向に作用する力hが
小さくなって、切刃8の前方遠くまで圧縮力が作用する
ことになる。
【0014】すなわち、このような結果、発泡スチロー
ルWのように粒と粒の境界と粒の中との間に強度的な違
いがあるような場合は、切刃8の前方の強度の弱い箇所
が簡単に破壊してしまうことになる。
【0015】これに対して、本案のようにねじれ角φを
大きくすると、図3の上図に示すように、剪断力pの分
力のうち進行方向に加わる力vが小さく、これと直角方
向に作用する力hが大きくなって、いわゆる引き切りの
状態となって切刃8の前方遠くまで圧縮力が作用せず切
断面を綺麗に仕上げることが出来る。
【0016】すなわち、かかる引き切りの状態は、例え
ばカッタ等の鋭利な刃物で物を切る際に単に上から押し
つけるだけでは綺麗に切断出来ず、刃物を引きながら切
れば綺麗に切れるのと同じ効果である。
【0017】因みに、図5はすくい角γ60度、送り量
1mmの一定条件下でねじれ角φを変化させた際の刃先
速度(m/min)と面粗度(数が大きい程精密であ
り、切屑との関係では、面粗度5は切屑がスライス状に
なる程度、1は切屑が粉状になる程度、3はスライス状
と粉状の混合になる程度)の関係の実験データの一部で
あるが、かかる条件下における面粗度に対するねじれ角
φの影響つまり寄与率は65.4%であり、刃先速度の
面粗度に対する寄与率は1.94%であることが判っ
た。そして、ねじれ角φ40度以上であれば刃先速度の
如何に拘らず切屑をスライス状に加工出来ることが判
る。
【0018】次にすくい角γの影響であるが、図4下図
の従来例に示すように、すくい角γが小さいと切屑が厚
くなった時に引き剥がすような力が作用し、むしれ形に
なりやすい。
【0019】これに対して図3に示すように、すくい角
γを大きくすれば切刃8を寝かせたような状態と同一と
なり、切屑が厚くなっても引き剥がすような力が小さく
なる。
【0020】そして、図6はすくい角γの影響を調べる
ため、ねじれ角φ50度、送り量1mmの一定条件下で
加工した実験データの一部であり、面粗度に対するすく
い角γの影響度、つまり寄与率は68.2%であり、刃
先速度の面粗度に対する寄与率は21.8%であること
が判った。又、刃先速度600m/min程度の時、す
くい角γ40度〜60度であればスライス状の加工が出
来ることが判る。
【0021】又、逃げ角αはあまり大きくすると切刃部
3の強度を低下させる一方、発泡スチロールのような軟
質材料では切削面との接触、摩擦が大きな問題とならな
いことから20度〜0度の範囲内としている。
【0022】尚、図7は送り量の影響を調査するため、
すくい角γ60度とねじれ角φ40一定で加工した実験
データの一部であるが、送り量の面粗度に関与する寄与
率は0.7%と小さいことが判った。
【0023】そして以上のような実験結果から、本案の
切削工具は外周刃2のねじれ角φを少なくとも40度以
上とし、すくい角γを40度〜60度範囲とし、又、逃
げ角αを20度以下にすることとしたものであり、かか
る構成によって切削加工面が平滑に仕上り、消失模型に
適用した場合でも砂噛み等の発生を抑止出来るのみなら
ず、切屑が帯状のスライスとなって環境衛生を低下させ
るといった不具合がない。
【0024】
【考案の効果】以上のように、本考案の軟質材料用切削
工具は、従来のように切削面がむしれ形になって鋳肌面
が粗雑になるような不具合がなく、従って消失模型とし
て使用しても砂噛み等の問題は解消される。又、次工程
での工具の損傷、損耗といった不具合も生起しない。
又、切屑は連続したスライス状のものとなって作業空間
に拡散せず、環境衛生上効果があるのみならず、切屑の
処理も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の切削工具の正面図
【図2】図1のA部を拡大した縦断面図
【図3】従来の工具の切削作用を説明するための説明図
であり、上図がねじれ角φによる効果を表わす平面図、
下図がすくい角γによる効果を表わす側面図
【図4】本考案の工具の切削作用を説明するための説明
図であり、上図がねじれ角φによる効果を表わす平面
図、下図がすくい角γによる効果を表わす側面図
【図5】ねじれ角の面粗度への影響を調べた実験値
【図6】すくい角の面粗度への影響を調べた実験値
【図7】送り量の面粗度への影響を調べた実験値
【符号の説明】
1 工具本体 2 外周刃 3 切刃部 4 逃げ面 5 すくい面 6 チップポケット α 逃げ角 γ すくい角 φ ねじれ角 O―O 工具軸 P―P 切削仕上げ面 Q―Q 軸直交断面

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具本体の外周面に発泡スチロール等の
    軟質材料を加工するための外周刃を設けるようにした切
    削工具において、前記外周刃は工具軸に対して少なくと
    も40度以上のねじれ角を持って設けられる切刃部と、
    軸直交断面に対してすくい角40度〜60度で交差する
    すくい面と、切削仕上げ面に対して逃げ角20度以内で
    傾斜する逃げ面を備えるとともに、前記切刃部の内側に
    チップポケットを形成したことを特徴とする軟質材料用
    切削工具。
JP7398692U 1992-09-30 1992-09-30 軟質材料用切削工具 Expired - Fee Related JP2545207Y2 (ja)

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