JP2545073B2 - 電気掃除機の床ノズル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電気掃除機の床ノズルに関するものである。

従来の技術 従来の電気掃除機の床ノズルとしてはたとえば第５図
に示すように構成されたものが知られている。

第５図に基づき説明すると、床ノズル本体１の前端部
内側に両端が軸受２によって支持された回転ブラシ３が
設けられており、この回転ブラシ３にはブラシ毛４が斜
めに植毛されている。５は床ノズル本体１の前端部にお
ける前壁外面および左右両側壁外面を覆うように設けら
れたバンパーである。また、他の従来例としてブラシ毛
が斜めに植毛された回転ブラシをその両端よりもやや中
心側に寄った位置で床ノズル本体の内部で軸受によって
支持して設け、この軸受よりも外側寄りの位置にも回転
ブラシが存在するように構成したものもあるが、これら
従来例はともに回転ブラシの両端が床ノズル本体の左右
両側壁によって覆われている。

発明が解決しようとする問題点 このような従来の電気掃除機の床ノズルでは、ブラシ
毛４を斜めに植毛していても、回転ブラシ３の両端にお
ける掃除可能な範囲は床ノズル本体１の左右両側壁の内
面までで、壁ぎわを掃除したときに床ノズル本体１の左
右両側壁の肉厚とその外側に設けたバンパー５の厚みの
分は掃除ができないという問題があった。

本発明はこのような問題点を解決するもので、床ノズ
ルの左右両側壁外面に当接する部分まで確実に掃除でき
るようにした集塵性能の良い電気掃除機の床ノズルを提
供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本発明は、床ノズル本体
に形成した吸込口に臨む位置で床ノズル本体の内部に回
転ブラシを設けるとともに、この回転ブラシの両端を床
ノズル本体の左右両側に形成した開口部に位置させ、こ
の回転ブラシの両端外周にブラシ毛を設け、前記回転ブ
ラシの回転方向に対してブラシ毛の接地直前の床ノズル
本体の一部に、前記ブラシ毛に当接してブラシ毛を外側
に傾斜させる案内部を設けたものである。

作用 この構成により、ブラシ毛は接地する直前で床ノズル
本体の一部に設けた案内部により強制的に外側に傾斜さ
れ、その直接接地することから、ブラシ毛の復元力によ
り床ノズル本体の外側から塵埃を床ノズル本体内に引き
込むようにはたき込み、塵埃を床ノズル本体内に吸引す
ることができる。

実施例 以下、本発明の一実施例について、図面に基づいて説
明する。

第１図〜第４図において、11は掃除機本体で、下端部
にモーター12を内蔵したモーター室13を備え、このモー
ター室13の上側には集塵室14を備え、さらに上端には上
方に突出するハンドル15が設けられている。前記モータ
ー室13の前端上部にはモーター排気口16が形成され、こ
のモーター排気口16と前記集塵室14は前方より蓋17によ
り覆われている。また、この蓋17には内方に突出する隔
壁18が設けられ、この隔壁18によりモーター排気口16と
集塵室14とを仕切っている。19は前記モーター排気口16
に連通するように蓋17の下端に形成された蓋排気口で、
その内側に排気フィルター20が着脱自在に装着されてい
る。21は前記掃除機本体11の下端部に回動自在に取り付
けられた床ノズル本体で、前端部下面に吸込口22が形成
されており、この吸込口22に臨む位置で回転ブラシ23が
内蔵され、この回転ブラシ23はベルト24を介して前記モ
ーター12により駆動されるように構成されている。25は
一端が吸込口22に連通し、他端が集塵室14の内部に設け
た集塵袋26と連通するホース、27は床ノズル本体21の前
端部における前壁外面および左右両側壁外面を覆うよう
に設けられたバンパーである。

ところで前記回転ブラシ23は床ノズル本体21の左右両
側よりも内方に位置する軸受28により支持され、かつ軸
受28の外側において床ノズル本体21の左右両側壁外面に
端面が位置して、この回転ブラシ23の両端外周には外側
に向って斜めに突出するブラシ毛29が側方から見て円形
に植毛されている。なお、前記軸受28の内方において回
転ブラシ23には従来と同様のブラシ毛30が分断されて植
毛されている。さらに前記回転ブラシ23の両端と対向す
る床ノズル本体21の左右両側壁およびバンパー27には前
記両端のブラシ毛29とほぼ同一径の開口部31が形成され
ているとともに、回転ブラシ23の回転方向（第４図矢印
方向）に対してブラシ毛29の接地直前の床ノズル本体21
の一部にブラシ毛29に当接してブラシ毛29をさらに外側
に傾斜させる案内部32が形成されている。なお、図面で
は示されていないが、前記軸受28には軸受28の外側と内
側とを連通させる通路が形成されている。

上記構成において動作を説明すると、前記モーター12
を運転することによりベルト24を介して回転ブラシ23が
回転し、同時にモーター12の回転により吸引された含塵
空気は吸込口22よりホース25を通り集塵室14の内部の集
塵袋26に集塵され、空気だけが集塵室14の下端よりモー
ター室13に入ってモーター排気口16を通り、蓋排気口19
の排気フィルター20でろ過され、清浄空気として外部に
放出される。

一方、前記回転ブラシ23の回転により前記ブラシ毛29
が前記開口部31に近接して回転するが、ブラシ毛29の接
地直前に形成された前記案内部32によりブラシ毛29はさ
らに外側に傾斜させられる。そしてブラシ毛29が案内部
32から外れて床面に当接するときにブラシ毛29の復元力
により外側から床ノズル本体21の内側に向けて塵埃を引
き込むようにはたき込む。このはたき込まれた塵埃は前
記軸受28に形成された通路を通ってホース25を介し集塵
袋26に集塵される。これにより床ノズルの全幅にわたっ
て掃除することができるとともに、床ノズルの左右両側
部に当接する部分（壁ぎわなど）の掃除を確実に行なう
ことができる。

ところで前記実施例では回転ブラシ23の両端外周にブ
ラシ毛29を植毛しているが、植毛以外に、別部材を用い
てブラシ毛を設けるようにしても良い。

発明の効果 以上のように本発明によれば、回転ブラシの両端を床
ノズル本体の左右両側の開口部に位置させるとともにこ
の回転ブラシの両端にブラシ毛を設けてあるので、床ノ
ズルの全幅にわたって掃除することができ、しかも前記
ブラシ毛は接地する直前で床ノズル本体に設けた案内部
により外側に傾斜されて、その直後に接地することか
ら、ブラシ毛の復元力により床ノズル本体の外側から塵
埃を床ノズル本体内に引き込むようにはたき込むことが
でき、たとえば壁ぎわなどの掃除を確実に行なうことが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本発明の一実施例を示すもので、第１
図は電気掃除機の全体縦断面図、第２図は同斜視図、第
３図は床ノズル部の底面断面図、第４図は床ノズル部の
側部の斜視図、第５図は従来の電気掃除機の床ノズル部
の底面断面図である。 11……掃除機本体、21……床ノズル本体、22……吸込
口、23……回転ブラシ、28……軸受、29,30……ブラシ
毛、31……開口部、32……案内部。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】床ノズル本体に形成した吸込口に臨む位置
   で床ノズル本体の内部に回転ブラシを設けるとともに、
   この回転ブラシの両端を床ノズル本体の左右両側に形成
   した開口部に位置させ、この回転ブラシの両端外周にブ
   ラシ毛を設け、前記回転ブラシの回転方向に対してブラ
   シ毛の接地直前の床ノズル本体の一部に、前記ブラシ毛
   に当接してブラシ毛を外側に傾斜させる案内部を設けた
   電気掃除機の床ノズル。