JP2004254970A - 吸込口体および電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】壁の近傍に位置した塵埃を確実に吸い込むことができる電気掃除機を提供する。
【解決手段】吸込口25に連通してケース体の前面側に前面側開口41を設ける。ケース体の前面側開口41の上方にバンパ24を設ける。前面側開口41の一部を閉塞する突部61をバンパ24に下方に向けて突出して設ける。バンパ24と床面Fの距離および前面側開口41の開口面積を低減させてケース体の前側の吸込風の風速を向上する。ケース体の前側を壁の近傍に近づけた際に、壁の近傍に位置した塵埃を前面側開口41から確実に吸い込むことができる。
【選択図】 図1
【解決手段】吸込口25に連通してケース体の前面側に前面側開口41を設ける。ケース体の前面側開口41の上方にバンパ24を設ける。前面側開口41の一部を閉塞する突部61をバンパ24に下方に向けて突出して設ける。バンパ24と床面Fの距離および前面側開口41の開口面積を低減させてケース体の前側の吸込風の風速を向上する。ケース体の前側を壁の近傍に近づけた際に、壁の近傍に位置した塵埃を前面側開口41から確実に吸い込むことができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被掃除面に対向してケース体に開口した吸込口を備えた吸込口体およびこれを備えた電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば充電式の電気掃除機は、電動送風機を収容した掃除機本体を備えている。この掃除機本体には、ホース体および延長管を介して吸込口体としての床ブラシが電動送風機の吸込側に連通接続されている。この床ブラシは、平面視略矩形状のケース体を備えている。このケース体の下面には、被掃除面としての床面に対向して吸込口が開口形成されている。また、ケース体の前面には、シールリップ状のバンパが取り付けられている。このバンパには、ケース体の下面との間に前面側開口が開口形成されている。そして、壁などの近傍、すなわち壁際などを掃除する際には、床ブラシの前側のバンパを壁に当接させてバンパの下側と床面との間に形成した風路にケース体の両側から空気を吸い込んで吸込風とし、床ブラシの前側である壁際の床面上の塵埃を吸込風とともに前面側開口から吸い込む(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−149282号公報(第2−4頁、図5)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の電気掃除機では、床面からバンパまでの距離が比較的大きいことでバンパの下側と床面との間に形成した風路が比較的大きくなるとともに、前面側開口の開口面積が比較的大きいことにより、ケース体の前側での吸込風の風速を向上することが容易でない。
【0005】
この結果、壁際の塵埃を確実に床ブラシの吸込口に吸い込むことが容易でないという問題点を有している。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、壁の近傍に位置した塵埃を確実に吸い込むことができる吸込口体およびこれを備えた電気掃除機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、吸込口に連通してケース体の前面側に開口した前面側開口と、この前面側開口の少なくとも一部を閉塞し下方に向けて突設された突部を備え、ケース体の前面側開口の上方に取り付けられたバンパとを具備したものである。そして、バンパに下方に向けて突設した突部にて前面側開口の少なくとも一部を閉塞することにより、バンパと被掃除面との距離および前面側開口の開口面積をそれぞれ低減させてケース体の前側の吸込風の風速を向上し、ケース体の前側を壁の近傍に近づけた際に、壁の近傍に位置した塵埃を前面側開口から確実に吸い込むことが可能になる。
【0008】
また、本発明は、バンパの前面と略面一に設けられ、前面側開口の少なくとも一部を閉塞する突部を具備したものである。そして、バンパの前面と略面一に設けた突部にて前面側開口の少なくとも一部を閉塞することにより、バンパと被掃除面との距離および前面側開口の開口面積を低減させるとともに、ケース体の前側のバンパを壁に当接させた際にケース体と壁との間に隙間ができることを防止することで、ケース体の前側の吸込風の風速を向上し、壁の近傍に位置した塵埃を前面側開口から確実に吸い込むことが可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気掃除機の一実施の形態の構成を図1ないし図5を参照して説明する。
【0010】
図5において、1は掃除機本体で、この掃除機本体1はサイクロン方式であり床面を走行可能である。また、この掃除機本体1は、ケース体2と、このケース体2の上部に後部が連結して回動により上部を開放可能に覆って取り付けられる蓋体3とを備えた本体ケース4を有している。また、ケース体2内における後側には、電動送風機5が収容されている。
【0011】
また、この電動送風機5の前側である本体ケース4内には、二次電池であるバッテリ6が取り外し可能に収容されている。このバッテリ6は、電動送風機5に電気的に接続されており、この電動送風機5に電力を供給している。このバッテリ6は、図示しない充電台を介して充電可能となっている。
【0012】
さらに、ケース体2の両側には、一対の側板部7がこのケース体2の後方に向けて突出するように配設されている。これら一対の側板部7は、進行前後方向の略中間部の前側の対向距離が次第に狭くなるように内側に湾曲している。そして、これら一対の側板部7それぞれにおける湾曲する前側部分には、電動送風機5に連通して略前側側方に向けて開口する排気口8が複数穿設されている。
【0013】
また、本体ケース4の蓋体3の前側には、前方に向けて本体吸込口9が開口されている。この本体吸込口9には、本体ケース4のケース体2内における前側に着脱可能に取り付けられた集塵カップ11が連通されている。この集塵カップ11は、電動送風機5による吸込風とともに吸い込んだ塵埃を内部で旋回させて、この塵埃を自重による遠心分離により落下させて集塵する。
【0014】
一方、掃除機本体1の本体吸込口9には、可撓性を有するホース体14の排気側である基端側が連通されて着脱可能に接続される。このホース体14の吸気側である先端側には、略く字状に屈曲した操作手段としての手許操作部15が設けられている。
【0015】
この手許操作部15における屈曲する部分の排気側である基端側に面する部分には、電動送風機5のオン、オフ、および弱、中、強の動作モードなどを設定する複数の設定ボタン16が設けられている。
【0016】
また、ホース体14の手許操作部15の吸気側である先端側には、伸縮可能な接続管としての延長管17を介して吸込口体としてのノズル体である床ブラシ18が着脱可能に連通されて接続される。この結果、床ブラシ18は、延長管17およびホース体14を介して電動送風機5の吸込側と連通接続される。
【0017】
またさらに、この床ブラシ18は、図2ないし図5に示すように、前後方向である走行方向に対して横長で、後部略中央が後方に向けて突出する凸字状のケース体21を備えている。このケース体21は、上面を開口した下部ケース22と、この下部ケース22の上部に上面の開口を覆い同材質の下面を開口する上部ケース23とが、下部ケース22および上部ケース23の前面を含む周面に沿って軟質部材の緩衝体としてのバンパ24を挟持して結合固定されている。
【0018】
ケース体21の下部ケース22における被掃除面としての床面Fに対向する下面には、図1に示すように、細長矩形状の吸込口25が開口形成されている。この吸込口25は、ケース体21の走行方向の前側に偏位した位置に設けられており、このケース体21の走行方向に交差する幅方向に長手方向を有する略矩形状に形成されている。
【0019】
またさらに、このケース体21の内部における吸込口25の上方の上部ケース23の下面には、略矩形状のリブ31が下方に向けて突出して上部ケース23と一体に形成されている。そして、このリブ31の下方である吸込口25には、回転清掃体としての略円柱状の回転ブラシ32が、床ブラシ18の走行方向に向けて回転可能に取り付けられている。この回転ブラシ32は、周囲に複数、例えば4つのブラシ部33が径方向に向けて突出して取り付けられている。これらブラシ部33は、図4に示すように、回転ブラシ32の周囲に螺旋状に取り付けられている。
【0020】
そして、ケース体21内には、図1に示すように、リブ31および回転ブラシ32により、吸込口25と連通した吸気室36および風路室37が、ケース体21内の走行方向の前側および後側にそれぞれ区画形成されている。
【0021】
吸気室36の前側、すなわちケース体21の前面のバンパ24の下方には、略矩形状の前面側開口41が開口形成されている。換言すると、バンパ24は、前面側開口41の上方に設けられている。この前面側開口41は、ケース体21の前面から下面に亘って切り欠き形成され、吸込口25と連通している。また、この前面側開口41は、図2および図3に示すように、ケース体21の幅方向の中心域に設けられ、ケース体21の幅方向に沿って長手方向を有する矩形状に形成されている。すなわち、前面側開口41は、ケース体21の幅方向について線対称に形成されている。
【0022】
そして、前面側開口41には、ブラシ台42が対向して回動可能かつ着脱可能に取り付けられている。このブラシ台42は、図1に示すように、半円弧状の円弧面部43と平面部44とを有する略半円柱状に形成されている。また、このブラシ台42は、ケース体21の前後方向に向けて所定角度、例えば90°回動可能となっている。さらに、このブラシ台42の軸方向の寸法、すなわち軸寸法は、図3に示すように、前面側開口41のケース体21の幅方向の寸法、すなわち幅寸法よりも小さく形成されている。そして、このブラシ台42の外周面は、回転ブラシ32の前側のブラシ部33の先端と接触している。
【0023】
またさらに、ブラシ台42の円弧面部43には、清掃部材としての起毛布45が全面に亘って取り付けられている。この起毛布45の外周面には、複数の微細な起毛46が全面に亘って設けられている。
【0024】
さらに、ブラシ台42の平面部44の両側近傍には、図1ないし図3に示すように、接触体としての一対の突出部51がそれぞれ突出して一体に設けられている。これら突出部51は、ブラシ台42の外径寸法と略等しい外径寸法を有する半円柱状に形成されている。このため、ブラシ台42は、円弧面部43と突出部51との外周により、側面視で1つの円を形成するように設けられている。
【0025】
また、これら突出部51は、ブラシ台42の軸寸法よりも小さい軸寸法を有し、ブラシ台42の円弧面部43と反対側に円弧面を向けて設けられている。さらに、各突出部51は、ブラシ台42の軸方向について互いに略対称な位置にそれぞれ形成されている。このため、ブラシ台42には、両突出部51と平面部44とで周囲を囲まれるブラシ台開口52が、両突出部51の間に形成されている。
【0026】
さらに、各突出部51の外周面には、図1に示すように、それぞれ補助清掃部材としての補助起毛布55が取り付けられている。この補助起毛布55の外周面には、複数の微細な補助起毛56が全面に亘って設けられている。
【0027】
そして、各起毛46および各補助起毛56は、基端側から先端側すなわち毛先に向かって、ブラシ台42の周方向に向けて徐々に湾曲してそれぞれ形成されている。また、各起毛46および各補助起毛56の毛先は、ブラシ台42の下側で床ブラシ18の前方に向くようにそれぞれ湾曲している。したがって、各起毛46および各補助起毛56の毛先は、図1に示すブラシ台42の周方向に沿った左回り方向、すなわち反時計回り方向に向けてそれぞれ湾曲している。さらに、各起毛46および各補助起毛56は、ブラシ台42の下側において床ブラシ18の下部ケース22の下方に毛先が突出し、ブラシ台42の後側において回転ブラシ32のブラシ部33の前側に接触する長さ寸法にそれぞれ形成されている。
【0028】
またさらに、ブラシ台42の円弧面部43および突出部51の外周は、床ブラシ18を床面Fに置いた際にケース体21の下端部にて床面Fと接触するように設けられている。
【0029】
また、バンパ24の下端部には、シールリップ状のべろ部、すなわち舌片状の突部61が下方に向けて突出して一体に設けられている。この突部61は、前面側がバンパ24の前面と略面一になるように設けられている。さらに、この突部61の幅寸法は、ブラシ台42の軸寸法および前面側開口41の幅寸法よりも大きく形成されている。またさらに、この突部61は、床ブラシ18のケース体21の幅方向の中心域に、このケース体21の幅方向に沿って形成されている。したがって、突部61は、前面側開口41の図3に示す矢印方向である幅方向全体に位置し、この前面側開口41の幅方向全体を閉塞する。
【0030】
また、この突部61は、先端部が基端部よりも若干幅狭に形成され、正面視略台形状になっている。そして、この突部61は、図3に示すように、正面視で突出部51の基端部よりも下側、かつこれら突出部51の先端部よりも若干上側まで延設されている。この結果、突部61は、前面側開口41を上端部から下端部近傍まで閉塞している。
【0031】
一方、風路室37の後部には、連通口63が開口形成されており、この連通口63には、図2に示すように、連通管64が摺動可能に連通接続されている。この連通管64は、図5に示すように、延長管17の吸込側に連通接続されている。この結果、連通管64および連通口63を介して吸込口25が延長管17と連通している。
【0032】
次に、上記一実施の形態による掃除動作を説明する。
【0033】
本体ケース4に集塵カップ11を取り付け、本体吸込口9にホース体14の基端を連通接続させるとともに、先端に床ブラシ18が連通接続された延長管17の基端をホース体14の先端に連通接続させる。
【0034】
この後、ホース体14の手許操作部15を把持しつつ、この手許操作部15の所定の設定ボタン16をオンして本体ケース4内の電動送風機5を駆動させ、作業者が手許操作部15を把持して床ブラシ18を前後方向に向けて操作して掃除する。
【0035】
ここで、床ブラシ18を後退させた際、すなわち床ブラシ18の後退時には、ブラシ台42の突出部51が床面Fに接触することにより、図1の想像線に示すように、突出部51の補助起毛布55と床面Fとの間の摩擦力によりブラシ台開口52および突出部51が床ブラシ18の前側に位置するとともに平面部44が下部ケース22の下面に対して略垂直になるようにブラシ台42が回動する。言い換えると、ブラシ台42は、床ブラシ18のケース体21の後退方向に対応して順方向に回動される。
【0036】
この結果、起毛布45の起毛46が床面Fに密着し、この床面F上の塵埃を拭き取るとともに、床ブラシ18のケース体21の前方の外部空間と吸込口25との連通が遮断されて吸込口25の前側が密封され、この吸込口25の真空度が向上する。同時に、回転ブラシ32が回転して、床面Fに入り込んだ塵埃、および床面Fに付着した塵埃などを掻き出して集塵、すなわち掻き取り、この回転ブラシ32で掻き出した塵埃を吸込口25から吸い込む。
【0037】
一方、床ブラシ18を前進させた際、すなわち床ブラシ18の前進時には、ブラシ台42の突出部51が床面Fに接触することにより、図1の実線に示すように、補助起毛布55と床面Fとの間の摩擦力によりブラシ台42が前側へと回動して、ブラシ台42のブラシ台開口52が床面Fに対向するとともに平面部44が床面Fに対して略水平に対向する。言い換えると、ブラシ台42は、床ブラシ18のケース体21の前進方向に対応して順方向に回動される。
【0038】
そして、突出部51の補助起毛布55の補助起毛56が床面Fに対向して接触するとともに、床ブラシ18の後退時に床面Fに接触していた起毛布45の起毛46が回転ブラシ32側に位置する。
【0039】
この結果、突出部51によりブラシ台開口52を介して床面Fとの間に間隙Gが形成され、床ブラシ18のケース体21の前方の外部空間と吸込口25とが前面側開口41および間隙Gを介して連通し、床ブラシ18の前側から吸込口25に連通する通気路および塵埃が通過するスペースがブラシ台42の下側に確保される。
【0040】
同時に、起毛布45の起毛46が回転ブラシ32のブラシ部33の前側に接触し、回転ブラシ32の回転により起毛布45の起毛46に付着した床面Fの塵埃を回転ブラシ32のブラシ部33にて掻き取るとともに、突出部51の外周面の補助起毛布55が床面Fに接触してこの床面Fの塵埃を拭き取る。
【0041】
さらに、図4に示すように、床ブラシ18を前進させてこの床ブラシ18の前側を壁Wの近傍、すなわち壁際に近づけると、バンパ24が壁Wに当接することで突部61がこの壁Wに当接しつつこの壁Wに沿って下方向に向けて位置し、ケース体21の幅方向の両側のバンパ24の下方と床面Fとの間に形成された風路Pに、ケース体21の幅方向の両側からケース体21の幅方向の中心に向けて空気が吸い込まれて吸込風Bとなる。
【0042】
そして、吸込風Bは、ケース体21の前側の幅方向の中心域で突部61により風路P内で風速を速められつつ壁際の床面F上に位置した塵埃とともにブラシ台開口52から吸い込まれる。
【0043】
この後、床ブラシ18の先端から塵埃とともに吸い込まれた吸込風は、延長管17およびホース体14それぞれの内部を順次通過して本体吸込口9へと吸気された後、集塵カップ11内へと吸い込まれる。
【0044】
そして、集塵カップ11内に吸い込まれた吸込風は、集塵カップ11内で塵埃を遠心分離されて集塵され、集塵カップ11から流出して電動送風機5を通過し排気風となって排気口8などから本体ケース4の外部へと排気される。
【0045】
上述したように、上記一実施の形態では、吸込口25に連通してケース体21の前面側に開口した前面側開口41の上端部から下端部近傍までをバンパ24から突出した突部61にて閉塞することにより、バンパ24と床面Fとの距離および前面側開口41の開口面積を低減させる構成とした。
【0046】
このため、ケース体21とバンパ24との距離および前面側開口41の開口面積が比較的大きい従来の構成と比較して、吸込風Bの風路Pが狭められることでケース体21の前側の吸込風Bの風速を向上でき、壁際の床面F上に位置した塵埃を前面側開口41から確実に吸い込むことができる。
【0047】
特に、充電式の電気掃除機の場合には、電動送風機5による吸込風Bの風速が比較的低い。一方で、バッテリ6の使用可能時間を考慮すると、電動送風機5の駆動電圧を上げて吸込風Bの風速を向上させることは容易でない。しかしながら、上記一実施の形態によれば、電動送風機5による吸込風Bの風速が比較的低い充電式の電気掃除機においても、バッテリ6から電動送風機5に供給される駆動電圧を上げたりすることなく、同じ吸込風量のままで壁際の床面F上に位置した塵埃を容易かつ確実に吸い込むことができる。
【0048】
また、突部61をバンパ24の前面と略面一に設けることにより、ケース体21の前面のバンパ24を壁Wに当接させた際に突部61の前側面と壁Wとの間に隙間が形成されないため、吸込風Bをより確実に風路P内に導き、風路P内の吸込風Bの風速をより向上できる。
【0049】
さらに、突部61をケース体21の幅方向の中心域、すなわちケース体21のセンターに設け、前面側開口41の幅方向全体を閉塞することで、風路P内のケース体21のセンターでの吸込風Bの風速をより確実に向上でき、ケース体21のセンターに位置した壁際の塵埃を、より確実に吸い込むことができる。
【0050】
またさらに、上記一実施の形態では、ブラシ台開口52および突出部51を備えたブラシ台42を前面側開口41に対向させて回動可能に設け、このブラシ台42を、ケース体21の前進時に、このケース体21の前進方向に対応して順方向に回動されて床面Fとの間に間隙Gを形成し、ケース体21の前方の外部空間と吸込口25とを前面側開口41および間隙Gを介して連通させ、ケース体21の後退時に、このケース体21の後退方向に対応して順方向に回動されて床面Fに密着し、ケース体21の前方の外部空間と吸込口25との連通を遮断する構成にした。このため、床ブラシ18を前進させて壁際に近づけた際には、前面側開口41および間隙Gを介してケース体21の前方の外部空間とブラシ台開口52とが確実に連通して壁際の塵埃を吸い込み、床ブラシ18を壁際から後退させた際にはケース体21の前方の外部空間と吸込口25との連通が遮断されることで吸込口25の真空度を向上して吸込口25から塵埃を効率よく吸い込むとともに起毛46および補助起毛56にて壁際の塵埃を掻き取るので、壁際の床面F上の塵埃を、より効率よく除去できる。
【0051】
そして、ブラシ台42は、回動可能かつ着脱可能に設けられているため、ケース体21との間に比較的隙間が多く形成されているが、突部61の幅寸法をブラシ台42の軸寸法よりも大きくすることで、前面側開口41とブラシ台42の間の隙間からの吸込風Bのもれを防止して、ケース体21の前側での吸込風Bの風速の低下を抑制できる。
【0052】
なお、上記一実施の形態において、電気掃除機は、サイクロン式に限定されず、例えばポット型、アップライト型、あるいは集塵パックを用いたキャニスタ型などでもよい。
【0053】
また、突部61にて前面側開口41の少なくとも一部を閉塞し、かつ床ブラシ18の前側の吸込風Bの風速を速められれば、突部61の形状および設ける位置などは、上記構成に限定されない。
【0054】
さらに、突部61は、バンパ24の前面と面一にしない構成も可能である。
【0055】
そして、床ブラシ18は、ブラシ台42を設けない構成も可能である。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、バンパに下方に向けて突設した突部にて前面側開口の少なくとも一部を閉塞することにより、バンパと被掃除面との距離および前面側開口の開口面積をそれぞれ低減させてケース体の前側の吸込風の風速を向上し、ケース体の前側を壁の近傍に近づけた際に、壁の近傍に位置した塵埃を前面側開口から確実に吸い込むことができる。
【0057】
また、本発明によれば、バンパの前面と略面一に設けた突部にて前面側開口の少なくとも一部を閉塞することにより、バンパと被掃除面との距離および前面側開口の開口面積を低減させるとともに、ケース体の前側のバンパを壁に当接させた際にケース体と壁との間に隙間ができることを防止することで、ケース体の前側の吸込風の風速を向上し、壁の近傍に位置した塵埃を前面側開口から確実に吸い込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気掃除機の一実施の形態の吸込口体を示す側面断面図である。
【図2】同上吸込口体を示す斜視図である。
【図3】同上吸込口体を示す正面図である。
【図4】同上吸込口体の掃除状態を示す底面図である。
【図5】同上電気掃除機を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 掃除機本体
5 電動送風機
18 吸込口体としての床ブラシ
21 ケース体
24 バンパ
25 吸込口
41 前面側開口
42 ブラシ台
51 接触体としての突出部
52 ブラシ台開口
61 突部
F 被掃除面としての床面
G 間隙
【発明の属する技術分野】
本発明は、被掃除面に対向してケース体に開口した吸込口を備えた吸込口体およびこれを備えた電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば充電式の電気掃除機は、電動送風機を収容した掃除機本体を備えている。この掃除機本体には、ホース体および延長管を介して吸込口体としての床ブラシが電動送風機の吸込側に連通接続されている。この床ブラシは、平面視略矩形状のケース体を備えている。このケース体の下面には、被掃除面としての床面に対向して吸込口が開口形成されている。また、ケース体の前面には、シールリップ状のバンパが取り付けられている。このバンパには、ケース体の下面との間に前面側開口が開口形成されている。そして、壁などの近傍、すなわち壁際などを掃除する際には、床ブラシの前側のバンパを壁に当接させてバンパの下側と床面との間に形成した風路にケース体の両側から空気を吸い込んで吸込風とし、床ブラシの前側である壁際の床面上の塵埃を吸込風とともに前面側開口から吸い込む(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−149282号公報(第2−4頁、図5)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の電気掃除機では、床面からバンパまでの距離が比較的大きいことでバンパの下側と床面との間に形成した風路が比較的大きくなるとともに、前面側開口の開口面積が比較的大きいことにより、ケース体の前側での吸込風の風速を向上することが容易でない。
【0005】
この結果、壁際の塵埃を確実に床ブラシの吸込口に吸い込むことが容易でないという問題点を有している。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、壁の近傍に位置した塵埃を確実に吸い込むことができる吸込口体およびこれを備えた電気掃除機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、吸込口に連通してケース体の前面側に開口した前面側開口と、この前面側開口の少なくとも一部を閉塞し下方に向けて突設された突部を備え、ケース体の前面側開口の上方に取り付けられたバンパとを具備したものである。そして、バンパに下方に向けて突設した突部にて前面側開口の少なくとも一部を閉塞することにより、バンパと被掃除面との距離および前面側開口の開口面積をそれぞれ低減させてケース体の前側の吸込風の風速を向上し、ケース体の前側を壁の近傍に近づけた際に、壁の近傍に位置した塵埃を前面側開口から確実に吸い込むことが可能になる。
【0008】
また、本発明は、バンパの前面と略面一に設けられ、前面側開口の少なくとも一部を閉塞する突部を具備したものである。そして、バンパの前面と略面一に設けた突部にて前面側開口の少なくとも一部を閉塞することにより、バンパと被掃除面との距離および前面側開口の開口面積を低減させるとともに、ケース体の前側のバンパを壁に当接させた際にケース体と壁との間に隙間ができることを防止することで、ケース体の前側の吸込風の風速を向上し、壁の近傍に位置した塵埃を前面側開口から確実に吸い込むことが可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気掃除機の一実施の形態の構成を図1ないし図5を参照して説明する。
【0010】
図5において、1は掃除機本体で、この掃除機本体1はサイクロン方式であり床面を走行可能である。また、この掃除機本体1は、ケース体2と、このケース体2の上部に後部が連結して回動により上部を開放可能に覆って取り付けられる蓋体3とを備えた本体ケース4を有している。また、ケース体2内における後側には、電動送風機5が収容されている。
【0011】
また、この電動送風機5の前側である本体ケース4内には、二次電池であるバッテリ6が取り外し可能に収容されている。このバッテリ6は、電動送風機5に電気的に接続されており、この電動送風機5に電力を供給している。このバッテリ6は、図示しない充電台を介して充電可能となっている。
【0012】
さらに、ケース体2の両側には、一対の側板部7がこのケース体2の後方に向けて突出するように配設されている。これら一対の側板部7は、進行前後方向の略中間部の前側の対向距離が次第に狭くなるように内側に湾曲している。そして、これら一対の側板部7それぞれにおける湾曲する前側部分には、電動送風機5に連通して略前側側方に向けて開口する排気口8が複数穿設されている。
【0013】
また、本体ケース4の蓋体3の前側には、前方に向けて本体吸込口9が開口されている。この本体吸込口9には、本体ケース4のケース体2内における前側に着脱可能に取り付けられた集塵カップ11が連通されている。この集塵カップ11は、電動送風機5による吸込風とともに吸い込んだ塵埃を内部で旋回させて、この塵埃を自重による遠心分離により落下させて集塵する。
【0014】
一方、掃除機本体1の本体吸込口9には、可撓性を有するホース体14の排気側である基端側が連通されて着脱可能に接続される。このホース体14の吸気側である先端側には、略く字状に屈曲した操作手段としての手許操作部15が設けられている。
【0015】
この手許操作部15における屈曲する部分の排気側である基端側に面する部分には、電動送風機5のオン、オフ、および弱、中、強の動作モードなどを設定する複数の設定ボタン16が設けられている。
【0016】
また、ホース体14の手許操作部15の吸気側である先端側には、伸縮可能な接続管としての延長管17を介して吸込口体としてのノズル体である床ブラシ18が着脱可能に連通されて接続される。この結果、床ブラシ18は、延長管17およびホース体14を介して電動送風機5の吸込側と連通接続される。
【0017】
またさらに、この床ブラシ18は、図2ないし図5に示すように、前後方向である走行方向に対して横長で、後部略中央が後方に向けて突出する凸字状のケース体21を備えている。このケース体21は、上面を開口した下部ケース22と、この下部ケース22の上部に上面の開口を覆い同材質の下面を開口する上部ケース23とが、下部ケース22および上部ケース23の前面を含む周面に沿って軟質部材の緩衝体としてのバンパ24を挟持して結合固定されている。
【0018】
ケース体21の下部ケース22における被掃除面としての床面Fに対向する下面には、図1に示すように、細長矩形状の吸込口25が開口形成されている。この吸込口25は、ケース体21の走行方向の前側に偏位した位置に設けられており、このケース体21の走行方向に交差する幅方向に長手方向を有する略矩形状に形成されている。
【0019】
またさらに、このケース体21の内部における吸込口25の上方の上部ケース23の下面には、略矩形状のリブ31が下方に向けて突出して上部ケース23と一体に形成されている。そして、このリブ31の下方である吸込口25には、回転清掃体としての略円柱状の回転ブラシ32が、床ブラシ18の走行方向に向けて回転可能に取り付けられている。この回転ブラシ32は、周囲に複数、例えば4つのブラシ部33が径方向に向けて突出して取り付けられている。これらブラシ部33は、図4に示すように、回転ブラシ32の周囲に螺旋状に取り付けられている。
【0020】
そして、ケース体21内には、図1に示すように、リブ31および回転ブラシ32により、吸込口25と連通した吸気室36および風路室37が、ケース体21内の走行方向の前側および後側にそれぞれ区画形成されている。
【0021】
吸気室36の前側、すなわちケース体21の前面のバンパ24の下方には、略矩形状の前面側開口41が開口形成されている。換言すると、バンパ24は、前面側開口41の上方に設けられている。この前面側開口41は、ケース体21の前面から下面に亘って切り欠き形成され、吸込口25と連通している。また、この前面側開口41は、図2および図3に示すように、ケース体21の幅方向の中心域に設けられ、ケース体21の幅方向に沿って長手方向を有する矩形状に形成されている。すなわち、前面側開口41は、ケース体21の幅方向について線対称に形成されている。
【0022】
そして、前面側開口41には、ブラシ台42が対向して回動可能かつ着脱可能に取り付けられている。このブラシ台42は、図1に示すように、半円弧状の円弧面部43と平面部44とを有する略半円柱状に形成されている。また、このブラシ台42は、ケース体21の前後方向に向けて所定角度、例えば90°回動可能となっている。さらに、このブラシ台42の軸方向の寸法、すなわち軸寸法は、図3に示すように、前面側開口41のケース体21の幅方向の寸法、すなわち幅寸法よりも小さく形成されている。そして、このブラシ台42の外周面は、回転ブラシ32の前側のブラシ部33の先端と接触している。
【0023】
またさらに、ブラシ台42の円弧面部43には、清掃部材としての起毛布45が全面に亘って取り付けられている。この起毛布45の外周面には、複数の微細な起毛46が全面に亘って設けられている。
【0024】
さらに、ブラシ台42の平面部44の両側近傍には、図1ないし図3に示すように、接触体としての一対の突出部51がそれぞれ突出して一体に設けられている。これら突出部51は、ブラシ台42の外径寸法と略等しい外径寸法を有する半円柱状に形成されている。このため、ブラシ台42は、円弧面部43と突出部51との外周により、側面視で1つの円を形成するように設けられている。
【0025】
また、これら突出部51は、ブラシ台42の軸寸法よりも小さい軸寸法を有し、ブラシ台42の円弧面部43と反対側に円弧面を向けて設けられている。さらに、各突出部51は、ブラシ台42の軸方向について互いに略対称な位置にそれぞれ形成されている。このため、ブラシ台42には、両突出部51と平面部44とで周囲を囲まれるブラシ台開口52が、両突出部51の間に形成されている。
【0026】
さらに、各突出部51の外周面には、図1に示すように、それぞれ補助清掃部材としての補助起毛布55が取り付けられている。この補助起毛布55の外周面には、複数の微細な補助起毛56が全面に亘って設けられている。
【0027】
そして、各起毛46および各補助起毛56は、基端側から先端側すなわち毛先に向かって、ブラシ台42の周方向に向けて徐々に湾曲してそれぞれ形成されている。また、各起毛46および各補助起毛56の毛先は、ブラシ台42の下側で床ブラシ18の前方に向くようにそれぞれ湾曲している。したがって、各起毛46および各補助起毛56の毛先は、図1に示すブラシ台42の周方向に沿った左回り方向、すなわち反時計回り方向に向けてそれぞれ湾曲している。さらに、各起毛46および各補助起毛56は、ブラシ台42の下側において床ブラシ18の下部ケース22の下方に毛先が突出し、ブラシ台42の後側において回転ブラシ32のブラシ部33の前側に接触する長さ寸法にそれぞれ形成されている。
【0028】
またさらに、ブラシ台42の円弧面部43および突出部51の外周は、床ブラシ18を床面Fに置いた際にケース体21の下端部にて床面Fと接触するように設けられている。
【0029】
また、バンパ24の下端部には、シールリップ状のべろ部、すなわち舌片状の突部61が下方に向けて突出して一体に設けられている。この突部61は、前面側がバンパ24の前面と略面一になるように設けられている。さらに、この突部61の幅寸法は、ブラシ台42の軸寸法および前面側開口41の幅寸法よりも大きく形成されている。またさらに、この突部61は、床ブラシ18のケース体21の幅方向の中心域に、このケース体21の幅方向に沿って形成されている。したがって、突部61は、前面側開口41の図3に示す矢印方向である幅方向全体に位置し、この前面側開口41の幅方向全体を閉塞する。
【0030】
また、この突部61は、先端部が基端部よりも若干幅狭に形成され、正面視略台形状になっている。そして、この突部61は、図3に示すように、正面視で突出部51の基端部よりも下側、かつこれら突出部51の先端部よりも若干上側まで延設されている。この結果、突部61は、前面側開口41を上端部から下端部近傍まで閉塞している。
【0031】
一方、風路室37の後部には、連通口63が開口形成されており、この連通口63には、図2に示すように、連通管64が摺動可能に連通接続されている。この連通管64は、図5に示すように、延長管17の吸込側に連通接続されている。この結果、連通管64および連通口63を介して吸込口25が延長管17と連通している。
【0032】
次に、上記一実施の形態による掃除動作を説明する。
【0033】
本体ケース4に集塵カップ11を取り付け、本体吸込口9にホース体14の基端を連通接続させるとともに、先端に床ブラシ18が連通接続された延長管17の基端をホース体14の先端に連通接続させる。
【0034】
この後、ホース体14の手許操作部15を把持しつつ、この手許操作部15の所定の設定ボタン16をオンして本体ケース4内の電動送風機5を駆動させ、作業者が手許操作部15を把持して床ブラシ18を前後方向に向けて操作して掃除する。
【0035】
ここで、床ブラシ18を後退させた際、すなわち床ブラシ18の後退時には、ブラシ台42の突出部51が床面Fに接触することにより、図1の想像線に示すように、突出部51の補助起毛布55と床面Fとの間の摩擦力によりブラシ台開口52および突出部51が床ブラシ18の前側に位置するとともに平面部44が下部ケース22の下面に対して略垂直になるようにブラシ台42が回動する。言い換えると、ブラシ台42は、床ブラシ18のケース体21の後退方向に対応して順方向に回動される。
【0036】
この結果、起毛布45の起毛46が床面Fに密着し、この床面F上の塵埃を拭き取るとともに、床ブラシ18のケース体21の前方の外部空間と吸込口25との連通が遮断されて吸込口25の前側が密封され、この吸込口25の真空度が向上する。同時に、回転ブラシ32が回転して、床面Fに入り込んだ塵埃、および床面Fに付着した塵埃などを掻き出して集塵、すなわち掻き取り、この回転ブラシ32で掻き出した塵埃を吸込口25から吸い込む。
【0037】
一方、床ブラシ18を前進させた際、すなわち床ブラシ18の前進時には、ブラシ台42の突出部51が床面Fに接触することにより、図1の実線に示すように、補助起毛布55と床面Fとの間の摩擦力によりブラシ台42が前側へと回動して、ブラシ台42のブラシ台開口52が床面Fに対向するとともに平面部44が床面Fに対して略水平に対向する。言い換えると、ブラシ台42は、床ブラシ18のケース体21の前進方向に対応して順方向に回動される。
【0038】
そして、突出部51の補助起毛布55の補助起毛56が床面Fに対向して接触するとともに、床ブラシ18の後退時に床面Fに接触していた起毛布45の起毛46が回転ブラシ32側に位置する。
【0039】
この結果、突出部51によりブラシ台開口52を介して床面Fとの間に間隙Gが形成され、床ブラシ18のケース体21の前方の外部空間と吸込口25とが前面側開口41および間隙Gを介して連通し、床ブラシ18の前側から吸込口25に連通する通気路および塵埃が通過するスペースがブラシ台42の下側に確保される。
【0040】
同時に、起毛布45の起毛46が回転ブラシ32のブラシ部33の前側に接触し、回転ブラシ32の回転により起毛布45の起毛46に付着した床面Fの塵埃を回転ブラシ32のブラシ部33にて掻き取るとともに、突出部51の外周面の補助起毛布55が床面Fに接触してこの床面Fの塵埃を拭き取る。
【0041】
さらに、図4に示すように、床ブラシ18を前進させてこの床ブラシ18の前側を壁Wの近傍、すなわち壁際に近づけると、バンパ24が壁Wに当接することで突部61がこの壁Wに当接しつつこの壁Wに沿って下方向に向けて位置し、ケース体21の幅方向の両側のバンパ24の下方と床面Fとの間に形成された風路Pに、ケース体21の幅方向の両側からケース体21の幅方向の中心に向けて空気が吸い込まれて吸込風Bとなる。
【0042】
そして、吸込風Bは、ケース体21の前側の幅方向の中心域で突部61により風路P内で風速を速められつつ壁際の床面F上に位置した塵埃とともにブラシ台開口52から吸い込まれる。
【0043】
この後、床ブラシ18の先端から塵埃とともに吸い込まれた吸込風は、延長管17およびホース体14それぞれの内部を順次通過して本体吸込口9へと吸気された後、集塵カップ11内へと吸い込まれる。
【0044】
そして、集塵カップ11内に吸い込まれた吸込風は、集塵カップ11内で塵埃を遠心分離されて集塵され、集塵カップ11から流出して電動送風機5を通過し排気風となって排気口8などから本体ケース4の外部へと排気される。
【0045】
上述したように、上記一実施の形態では、吸込口25に連通してケース体21の前面側に開口した前面側開口41の上端部から下端部近傍までをバンパ24から突出した突部61にて閉塞することにより、バンパ24と床面Fとの距離および前面側開口41の開口面積を低減させる構成とした。
【0046】
このため、ケース体21とバンパ24との距離および前面側開口41の開口面積が比較的大きい従来の構成と比較して、吸込風Bの風路Pが狭められることでケース体21の前側の吸込風Bの風速を向上でき、壁際の床面F上に位置した塵埃を前面側開口41から確実に吸い込むことができる。
【0047】
特に、充電式の電気掃除機の場合には、電動送風機5による吸込風Bの風速が比較的低い。一方で、バッテリ6の使用可能時間を考慮すると、電動送風機5の駆動電圧を上げて吸込風Bの風速を向上させることは容易でない。しかしながら、上記一実施の形態によれば、電動送風機5による吸込風Bの風速が比較的低い充電式の電気掃除機においても、バッテリ6から電動送風機5に供給される駆動電圧を上げたりすることなく、同じ吸込風量のままで壁際の床面F上に位置した塵埃を容易かつ確実に吸い込むことができる。
【0048】
また、突部61をバンパ24の前面と略面一に設けることにより、ケース体21の前面のバンパ24を壁Wに当接させた際に突部61の前側面と壁Wとの間に隙間が形成されないため、吸込風Bをより確実に風路P内に導き、風路P内の吸込風Bの風速をより向上できる。
【0049】
さらに、突部61をケース体21の幅方向の中心域、すなわちケース体21のセンターに設け、前面側開口41の幅方向全体を閉塞することで、風路P内のケース体21のセンターでの吸込風Bの風速をより確実に向上でき、ケース体21のセンターに位置した壁際の塵埃を、より確実に吸い込むことができる。
【0050】
またさらに、上記一実施の形態では、ブラシ台開口52および突出部51を備えたブラシ台42を前面側開口41に対向させて回動可能に設け、このブラシ台42を、ケース体21の前進時に、このケース体21の前進方向に対応して順方向に回動されて床面Fとの間に間隙Gを形成し、ケース体21の前方の外部空間と吸込口25とを前面側開口41および間隙Gを介して連通させ、ケース体21の後退時に、このケース体21の後退方向に対応して順方向に回動されて床面Fに密着し、ケース体21の前方の外部空間と吸込口25との連通を遮断する構成にした。このため、床ブラシ18を前進させて壁際に近づけた際には、前面側開口41および間隙Gを介してケース体21の前方の外部空間とブラシ台開口52とが確実に連通して壁際の塵埃を吸い込み、床ブラシ18を壁際から後退させた際にはケース体21の前方の外部空間と吸込口25との連通が遮断されることで吸込口25の真空度を向上して吸込口25から塵埃を効率よく吸い込むとともに起毛46および補助起毛56にて壁際の塵埃を掻き取るので、壁際の床面F上の塵埃を、より効率よく除去できる。
【0051】
そして、ブラシ台42は、回動可能かつ着脱可能に設けられているため、ケース体21との間に比較的隙間が多く形成されているが、突部61の幅寸法をブラシ台42の軸寸法よりも大きくすることで、前面側開口41とブラシ台42の間の隙間からの吸込風Bのもれを防止して、ケース体21の前側での吸込風Bの風速の低下を抑制できる。
【0052】
なお、上記一実施の形態において、電気掃除機は、サイクロン式に限定されず、例えばポット型、アップライト型、あるいは集塵パックを用いたキャニスタ型などでもよい。
【0053】
また、突部61にて前面側開口41の少なくとも一部を閉塞し、かつ床ブラシ18の前側の吸込風Bの風速を速められれば、突部61の形状および設ける位置などは、上記構成に限定されない。
【0054】
さらに、突部61は、バンパ24の前面と面一にしない構成も可能である。
【0055】
そして、床ブラシ18は、ブラシ台42を設けない構成も可能である。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、バンパに下方に向けて突設した突部にて前面側開口の少なくとも一部を閉塞することにより、バンパと被掃除面との距離および前面側開口の開口面積をそれぞれ低減させてケース体の前側の吸込風の風速を向上し、ケース体の前側を壁の近傍に近づけた際に、壁の近傍に位置した塵埃を前面側開口から確実に吸い込むことができる。
【0057】
また、本発明によれば、バンパの前面と略面一に設けた突部にて前面側開口の少なくとも一部を閉塞することにより、バンパと被掃除面との距離および前面側開口の開口面積を低減させるとともに、ケース体の前側のバンパを壁に当接させた際にケース体と壁との間に隙間ができることを防止することで、ケース体の前側の吸込風の風速を向上し、壁の近傍に位置した塵埃を前面側開口から確実に吸い込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気掃除機の一実施の形態の吸込口体を示す側面断面図である。
【図2】同上吸込口体を示す斜視図である。
【図3】同上吸込口体を示す正面図である。
【図4】同上吸込口体の掃除状態を示す底面図である。
【図5】同上電気掃除機を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 掃除機本体
5 電動送風機
18 吸込口体としての床ブラシ
21 ケース体
24 バンパ
25 吸込口
41 前面側開口
42 ブラシ台
51 接触体としての突出部
52 ブラシ台開口
61 突部
F 被掃除面としての床面
G 間隙
Claims (5)
- ケース体と、
被掃除面に対向して前記ケース体に開口した吸込口と、
この吸込口に連通して前記ケース体の前面側に開口した前面側開口と、
この前面側開口の少なくとも一部を閉塞し下方に向けて突設された突部を備え、前記ケース体の前記前面側開口の上方に取り付けられたバンパと
を具備したことを特徴とした吸込口体。 - ケース体と、
被掃除面に対向して前記ケース体に開口した吸込口と、
この吸込口に連通して前記ケース体の前面側に開口した前面側開口と、
前記ケース体の前面側に取り付けられたバンパと、
このバンパの前面と略面一に設けられ、前記前面側開口の少なくとも一部を閉塞する突部と
を具備したことを特徴とした吸込口体。 - 突部は、前記前面側開口の幅方向全体を閉塞する
したことを特徴とした請求項1または2記載の吸込口体。 - ブラシ台開口および接触体を備え、前面側開口に対向してケース体に回動可能に設けられたブラシ台を具備し、
前記ブラシ台は、前記接触体の被掃除面への接触により、前記ケース体の前進時に、このケース体の前進方向に対応して順方向に回動されて被掃除面との間に間隙を形成し、前記ケース体の前方の外部空間と前記吸込口とを前記前面側開口および前記間隙を介して連通させ、前記ケース体の後退時に、このケース体の後退方向に対応して順方向に回動されて被掃除面に密着し、前記ケース体の前方の外部空間と前記吸込口との連通を遮断する
ことを特徴とした請求項1ないし3いずれか一記載の吸込口体。 - 電動送風機を収容した掃除機本体と、
前記電動送風機の吸込側に連通される請求項1ないし4いずれか一記載の吸込口体と
を具備したしたことを特徴とした電気掃除機。
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