JP2544906Y2 - 方立における連結装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、方立に対して窓枠の縦
枠と屋内側に装着されるカバー材とを連結するための連
結装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、方立に対しては左右両側の窓枠の
縦枠が連結されるだけであった。そして、連結部分の屋
内側には、左右両側の縦枠の屋内側面のみが露呈される
か、方立の屋内側面と両側の縦枠の屋内側面が連続する
形態で露呈されるかのいずれかに限られていた。

【０００３】

【解決しようとする技術課題】従って、方立を利用し
て、その屋内側に何等かの装飾を付加したり、棚受け、
物掛け等の機能を付加したりする場合は、前記方立、縦
枠のほかに別部材を取付ける必要があり、部材数、取付
け工数が多くなり、コストアップの原因となるととも
に、付加した部材の交換も容易でない等の欠点があっ
た。

【０００４】本考案は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、方立の屋内側に特定の構造を備え、かつ、方立
にこれに対応する構造を有するカバー材を取付けること
により、カバー材の方立に対する装着及び交換が容易に
でき、従って、各種の機能を容易に付加することができ
るようにした方立における連結装置を提供することを目
的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本考案に係る連結装置は、方立には、屋内側部分の
見付け方向の一側にねじ受け部とカバー材係合部とを設
け、カバー材の一側には、前記方立のカバー材係合部に
係合される係合部を、他側にはねじ受け部をそれぞれ設
け、前記方立のねじ受け部に、両側の窓枠のうちの一方
の窓枠の縦枠をねじ止めし、かつ、方立のカバー材係合
部にカバー材の係合部を係合し、そのカバー材のねじ受
け部に両側の窓枠のうちの他方の窓枠の縦枠をねじ止め
するようにしたことを特徴としている。

【０００６】

【作用】方立の屋内側部分の見付け方向一側のねじ受け
部に、一方の窓枠の縦枠をねじ止めし、その方立のカバ
ー材係合部にカバー材の係合部を係合し、さらに、その
カバー材のねじ受け部に他方の窓枠の縦枠をねじ止めす
ると、方立と両側の窓枠の隣接する縦枠とカバー材とが
堅固に連結される。

【０００７】

【実施例】次に、本考案の実施例について、図面に基づ
いて説明する。図１は、第１実施例の横断面図である。
Ａは方立、Ｂ１は左側の窓枠の縦枠、Ｂ２は右側の窓枠
の縦枠、Ｃはカバー材である。

【０００８】方立Ａは、見付け方向中央に基壁１を有
し、その基壁１の見込み方向中間部に、この方立を窓枠
の上枠（図示せず）及び下枠Ｓにねじで連結するための
ビスホール２を有し、このほか、方立は、見付け方向両
側部分をそれぞれ窓枠の縦枠Ｂ１，Ｂ２に連結するため
の構造の一例として、基壁１の屋外側端部の両側に、各
縦枠Ｂ１，Ｂ２の屋外側連結縁１１を係合するための係
合部３を有しているとともに、各縦枠の見込み方向中間
部に設けられている中間部連結縁１２を係合するための
係合部４を有し、また、基壁１の屋内側部分の見付け方
向一側にねじ受け部５とカバー材係合部６とを有してい
る。なお、好ましい実施例として、基壁１の屋内側端部
から見付け方向他側に伸びる当接縁７が設けられてい
る。

【０００９】カバー材Ｃは、図１の例では、方立Ａのね
じ受け部５から当接縁７の端部までの長さとほぼ等しい
幅を有して、見付け方向一側には前記方立Ａのカバー材
係合部６に係合される係合部８を、他側には前記方立の
ねじ受け部５とほぼ同一形状のねじ受け部９を有して、
屋内側面は平滑に形成されている。そして、係合部８を
方立Ａのカバー材係合部６に係合すると、カバー材のね
じ受け部９の屋外側端部を方立の当接縁７の端部至近に
当接して安定化することができる。

【００１０】上記の構成により、まず、方立Ａを前記ビ
スホール２を用いて上枠と下枠との間に固定し、左右の
窓枠の縦枠Ｂ１，Ｂ２をそれぞれ方立Ａの基壁１の側面
に近接し、屋外側連結縁１１、中間部連結縁１２をそれ
ぞれ対応する係合部３，４に弾性圧縮と復帰力を用いて
嵌合すると、支持縁１３を方立Ａの基壁１に左側の縦枠
Ｂ１の屋内側端縁１４を方立のねじ受け部５に端部に当
接された状態で仮固定される。右側の縦枠Ｂ２の屋内側
端縁１４は、この段階ではまだ自由状態にある。

【００１１】次に、方立Ａの屋内側面、すなわち、左右
の縦枠Ｂ１，Ｂ２の屋内端部の間にカバー材Ｃを挿入
し、係合部８を方立のカバー材係合部６に係合すると同
時に、ねじ受け部９を当接縁７の屋内側面に当接させ
る。このとき、カバー材の幅方向両端部はそれぞれ左右
の縦枠の屋内側端縁１４に当たって止められるため、カ
バー材は装着された位置に安定する。

【００１２】この状態で縦枠Ｂ１から方立Ａのねじ受け
部５に、縦枠Ｂ２からねじ受け部９に縦枠の高さ方向に
一定間隔をもってねじ１０をねじ込むことにより、方立
Ａと縦枠Ｂ１，Ｂ２とカバー材Ｃとが相互に連結され
る。なお、方立と縦枠との係合形状は、図１のものに限
定される訳ではない。

【００１３】連結された部材数が４種類（Ａ，Ｂ１，Ｂ
２，Ｃ）であるにもかかわらず、左右両側から同様の要
領でねじのねじ込み作業をするだけで、これらの部材を
堅固に連結することができる。また、ねじ１０を取り外
すだけで、容易にカバー材のみを別のものと交換するこ
とができる。

【００１４】図２は、別のカバー材ＣＥ１に取り替えた
例を示す断面図であり、図２はまた、方立の別の例ＡＥ
１をも示している。この例では、方立ＡＥ１は、見込み
方向中間部に方立の強度を増大させる筒部１５を一体に
備えたものである。また、図１では、屋内側面が平坦な
カバー材Ｃを装着した例であるのに対し、図２のカバー
材ＣＥ６は左右の窓枠の連結部の屋内側に装飾性を付加
するため、屋内方向に突出する装飾部１６を備えてい
る。この装飾部１６の断面形状は希望に応じて任意のも
のとすることができる。

【００１５】カバー材には、単に方立の外観形状に趣向
を与えるに止どまらず、図３に示すように、左右の方立
ＡＥ２のカバー材ＣＥ２，ＣＥ３に棚受け用ブラケット
取付け部１７を設けて、等しい高さに固定した左右の一
対のブラケット１８間に棚板１９を搭載固定したり、あ
るいは、各方立に、同様の、又は各別の物掛け部を備え
たカバー材を取付けたりすることもできる。

【００１６】なお、図３は、本考案を出窓に適用した例
であるので、方立ＡＥ２は、左右の基壁１ａ，１ｂと屋
外壁１ｃとで中空柱状に形成されてあり、これにより、
大きな強度を確保している。また、カバー材ＣＥ２，Ｃ
Ｅ３も左右同一形又は対称形のものを用いても良いし、
異なるものを用いても良い。図３の左側のものＣＥ２
は、棚１９がさらに左側に連続しない場合に好適な形状
の一例、右側のものＣＥ３は棚がさらに右側に連続する
場合に好適な形状の一例である。

【００１７】

【考案の効果】上述のように、本考案によれば、方立に
対するカバー材の装着及び交換が容易にできる。また、
カバー材の取付けと方立及び縦枠の連結とを同時に行う
ことができる。さらに、カバー材に各種の形状構造を備
えることにより、装飾、付属物の付加が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例の横断面図である。

【図２】同じく第２実施例の横断面図である。

【図３】同じく第３実施例の横断面図である。

【符号の説明】

Ａ，ＡＥ１，ＡＥ２ 方立 ５ ねじ受け部 ６ カバー材係合部 Ｂ１，Ｂ２ 縦枠 Ｃ，ＣＥ１，ＣＥ２，ＣＥ３ カバー材 ８ 係合部 ９ ねじ受け部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 方立の両側に窓枠の縦枠を、屋内側にカ
   バー材をそれぞれ連結する装置であって、 前記方立には、屋内側部分の見付け方向の一側にねじ受
   け部とカバー材係合部とを設け、 前記カバー材の一側には、前記方立のカバー材係合部に
   係合される係合部を、他側にはねじ受け部をそれぞれ設
   け、 前記方立のねじ受け部に、前記両側の窓枠のうちの一方
   の窓枠の縦枠をねじ止めし、かつ、前記方立のカバー材
   係合部に前記カバー材の係合部を係合し、そのカバー材
   のねじ受け部に前記両側の窓枠のうちの他方の窓枠の縦
   枠をねじ止めするようにしたことを特徴とする方立にお
   ける連結装置。