JP2544770Y2 - アーク溶接装置 - Google Patents
アーク溶接装置Info
- Publication number
- JP2544770Y2 JP2544770Y2 JP1991063739U JP6373991U JP2544770Y2 JP 2544770 Y2 JP2544770 Y2 JP 2544770Y2 JP 1991063739 U JP1991063739 U JP 1991063739U JP 6373991 U JP6373991 U JP 6373991U JP 2544770 Y2 JP2544770 Y2 JP 2544770Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- case
- inert gas
- base material
- arc welding
- heat
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Arc Welding In General (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、アーク溶接装置の改良
に関するものである。
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アーク溶接は図5で示すように、母材1
の溶接個所にワイヤ3を有するトーチ2を近接して不活
性ガス4の中でアークを発生させて溶接ビード5により
溶接している。
の溶接個所にワイヤ3を有するトーチ2を近接して不活
性ガス4の中でアークを発生させて溶接ビード5により
溶接している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】溶融亜鉛メッキした防
錆鋼板を前記アーク溶接すると、図5で示すように、溶
接ビード5の周辺は高熱により熱影響部6が生じ、この
熱影響により溶接ビード5の裏側の母材1の表面の亜鉛
が酸化して酸化亜鉛となり、これが白粉層7となる。従
って、この白粉層7を除去するために、ワイヤブラシ又
はウエス等で払拭したり、塗装工程中に白粉層7除去用
のシャワー工程を必要としている。このため、手直し時
間が多く掛かり、作業の能率を向上することができない
等の問題があった。
錆鋼板を前記アーク溶接すると、図5で示すように、溶
接ビード5の周辺は高熱により熱影響部6が生じ、この
熱影響により溶接ビード5の裏側の母材1の表面の亜鉛
が酸化して酸化亜鉛となり、これが白粉層7となる。従
って、この白粉層7を除去するために、ワイヤブラシ又
はウエス等で払拭したり、塗装工程中に白粉層7除去用
のシャワー工程を必要としている。このため、手直し時
間が多く掛かり、作業の能率を向上することができない
等の問題があった。
【0004】本考案の目的は、溶融亜鉛メッキした防錆
鋼板の重ね板合わせ溶接において、溶接ビードの裏側の
母材表面に発生する亜鉛の酸化による白粉層の形成を防
止することである。
鋼板の重ね板合わせ溶接において、溶接ビードの裏側の
母材表面に発生する亜鉛の酸化による白粉層の形成を防
止することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本考案の要旨は、溶融亜鉛メッキした防錆鋼板の重
ね板合わせ溶接において、先端周囲を耐熱・潤滑性表面
処理を施した金属材よりなるケースで不活性ガスの吐出
ノズルの周囲を包囲し、この不活性ガス吹き出し用のケ
ースをアーク溶接トーチと対向して溶接ビードの裏側の
母材表面に向けて配置したことを特徴とするものであ
る。
めの本考案の要旨は、溶融亜鉛メッキした防錆鋼板の重
ね板合わせ溶接において、先端周囲を耐熱・潤滑性表面
処理を施した金属材よりなるケースで不活性ガスの吐出
ノズルの周囲を包囲し、この不活性ガス吹き出し用のケ
ースをアーク溶接トーチと対向して溶接ビードの裏側の
母材表面に向けて配置したことを特徴とするものであ
る。
【0006】
【作用】上記の構成により、溶接ビードの裏側の母材表
面が不活性ガスによってガスシールドされ、亜鉛の酸化
(白粉層)を防止する。また、ガスシールドするケース
を母材の表面に当接してもケースの先端周囲の耐熱・潤
滑性表面処理によって母材表面の損傷を防止する。
面が不活性ガスによってガスシールドされ、亜鉛の酸化
(白粉層)を防止する。また、ガスシールドするケース
を母材の表面に当接してもケースの先端周囲の耐熱・潤
滑性表面処理によって母材表面の損傷を防止する。
【0007】
【実施例】以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1において、1は母材(ワーク)、2はトーチ、
3はワイヤ、5は溶接ビードである。
る。図1において、1は母材(ワーク)、2はトーチ、
3はワイヤ、5は溶接ビードである。
【0008】本考案は、不活性ガスの吐出ノズル10の
周囲にケース11を固設し、このケース11を前記トー
チ2と対向して溶接ビード5の裏側の母材1の表面に向
けて配置した構造である。
周囲にケース11を固設し、このケース11を前記トー
チ2と対向して溶接ビード5の裏側の母材1の表面に向
けて配置した構造である。
【0009】前記ケース11は、ステンレス又はアルミ
等の耐熱性金属材により形成され、先端周囲を耐熱・潤
滑性表面処理12(四ふっ化エチレン樹脂加工)を施し
たしたものである。
等の耐熱性金属材により形成され、先端周囲を耐熱・潤
滑性表面処理12(四ふっ化エチレン樹脂加工)を施し
たしたものである。
【0010】本考案は上記の通りの構造であるから、ト
ーチ2によって母材1を溶接するときには、ケース11
から不活性ガスを溶接ビード5の裏側の母材1の表面に
向けて吹き出させて、図5で示す熱影響部6をガスシー
ルドする。これにより、熱影響部6の母材1の表面は大
気中の酸素から隔絶され、母材1の表面の亜鉛層の酸化
を防止し、白粉層の形成を防止する。
ーチ2によって母材1を溶接するときには、ケース11
から不活性ガスを溶接ビード5の裏側の母材1の表面に
向けて吹き出させて、図5で示す熱影響部6をガスシー
ルドする。これにより、熱影響部6の母材1の表面は大
気中の酸素から隔絶され、母材1の表面の亜鉛層の酸化
を防止し、白粉層の形成を防止する。
【0011】上記のガスシールドにおいて、ノズル10
から吐出される不活性ガスはケース11によって周囲に
散逸することがなく、比重の重い不活性ガスを用いて
も、熱影響部6の周囲を確実にガスシールドする。ま
た、前記ケース11を母材1の表面に当接してもケース
11の先端周囲の耐熱・潤滑性表面処理12(四ふっ化
エチレン樹脂加工)によって母材1の表面を傷つけるこ
とがない。
から吐出される不活性ガスはケース11によって周囲に
散逸することがなく、比重の重い不活性ガスを用いて
も、熱影響部6の周囲を確実にガスシールドする。ま
た、前記ケース11を母材1の表面に当接してもケース
11の先端周囲の耐熱・潤滑性表面処理12(四ふっ化
エチレン樹脂加工)によって母材1の表面を傷つけるこ
とがない。
【0012】図3及び図4は本考案装置によるアーク溶
接工法の例を示すもので、図3においては、ロボットア
ーム13にトーチ2と不活性ガスの吐出ノズル10及び
ケース11を前記トーチ2と対向して支持させ、母材1
を前記の要領で自動的にアーク溶接する。
接工法の例を示すもので、図3においては、ロボットア
ーム13にトーチ2と不活性ガスの吐出ノズル10及び
ケース11を前記トーチ2と対向して支持させ、母材1
を前記の要領で自動的にアーク溶接する。
【0013】図4は母材1が閉断面の場合に、作業穴1
aより不活性ガスの吐出ノズル10及びケース11を閉
断面内に挿入して熱影響部をガスシールドする。
aより不活性ガスの吐出ノズル10及びケース11を閉
断面内に挿入して熱影響部をガスシールドする。
【0014】
【考案の効果】以上のように本考案は、溶融亜鉛メッキ
した防錆鋼板の重ね板合わせ溶接するに当たって、先端
周囲を耐熱・潤滑性表面処理を施した金属材よりなるケ
ースで不活性ガスの吐出ノズルの周囲を包囲し、この不
活性ガス吹き出し用のケースをアーク溶接トーチと対向
して溶接ビードの裏側の母材表面に向けて配置し、熱影
響部に不活性ガスを吹き付けて溶接ビードの裏側の母材
表面をガスシールドするようにした構成であるから、前
記溶融亜鉛メッキした防錆鋼板が熱影響により亜鉛が酸
化して白粉層となる不具合が解消され、ワイヤブラシ又
はウエス等で白粉層を払拭したり、塗装工程中に白粉層
の除去用のシャワー工程を不要とし、溶接作業時間を短
縮し作業能率を向上することができる。また、ガスシー
ルドするケースを母材の表面に当接してもケースの先端
周囲の耐熱・潤滑性表面処理によって母材表面の損傷を
防止する。
した防錆鋼板の重ね板合わせ溶接するに当たって、先端
周囲を耐熱・潤滑性表面処理を施した金属材よりなるケ
ースで不活性ガスの吐出ノズルの周囲を包囲し、この不
活性ガス吹き出し用のケースをアーク溶接トーチと対向
して溶接ビードの裏側の母材表面に向けて配置し、熱影
響部に不活性ガスを吹き付けて溶接ビードの裏側の母材
表面をガスシールドするようにした構成であるから、前
記溶融亜鉛メッキした防錆鋼板が熱影響により亜鉛が酸
化して白粉層となる不具合が解消され、ワイヤブラシ又
はウエス等で白粉層を払拭したり、塗装工程中に白粉層
の除去用のシャワー工程を不要とし、溶接作業時間を短
縮し作業能率を向上することができる。また、ガスシー
ルドするケースを母材の表面に当接してもケースの先端
周囲の耐熱・潤滑性表面処理によって母材表面の損傷を
防止する。
【図1】本考案の要部側面図
【図2】ケースの斜視図
【図3】本考案装置による溶接工法の例示図
【図4】本考案装置による溶接工法の例示図
【図5】従来装置の側面図
1 母材(ワーク) 2 トーチ 3 ワイヤ 5 溶接ビード 10 ノズル 11 ケース 12 テフロン
Claims (1)
- 【請求項1】 溶融亜鉛メッキした防錆鋼板の重ね板合
わせ溶接において、先端周囲を耐熱・潤滑性表面処理を
施した金属材よりなるケースで不活性ガスの吐出ノズル
の周囲を包囲し、この不活性ガス吹き出し用のケースを
アーク溶接トーチと対向して溶接ビードの裏側の母材表
面に向けて配置したことを特徴とするアーク溶接装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991063739U JP2544770Y2 (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | アーク溶接装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991063739U JP2544770Y2 (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | アーク溶接装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH059767U JPH059767U (ja) | 1993-02-09 |
JP2544770Y2 true JP2544770Y2 (ja) | 1997-08-20 |
Family
ID=13238084
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991063739U Expired - Lifetime JP2544770Y2 (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | アーク溶接装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2544770Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH054905U (ja) * | 1990-12-25 | 1993-01-26 | 株式会社シモン | 靴の補強用先芯 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59157777U (ja) * | 1983-04-05 | 1984-10-23 | 神鋼電機株式会社 | 溶接装置 |
JP3031071U (ja) * | 1996-05-10 | 1996-11-12 | 富雄 吉村 | 高さ調整可能な戸車レール |
-
1991
- 1991-07-18 JP JP1991063739U patent/JP2544770Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH059767U (ja) | 1993-02-09 |
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