JPH054944Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH054944Y2
JPH054944Y2 JP1988017224U JP1722488U JPH054944Y2 JP H054944 Y2 JPH054944 Y2 JP H054944Y2 JP 1988017224 U JP1988017224 U JP 1988017224U JP 1722488 U JP1722488 U JP 1722488U JP H054944 Y2 JPH054944 Y2 JP H054944Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
welding
aluminum
spatter
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1988017224U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01127679U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP1988017224U priority Critical patent/JPH054944Y2/ja
Publication of JPH01127679U publication Critical patent/JPH01127679U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH054944Y2 publication Critical patent/JPH054944Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本考案は、炭酸ガスやアルゴンガスなどをシー
ルドガスとして用いるアーク溶接用の溶接ノズル
に関する。 〔従来の技術〕 金属を接合する場合、現在アーク溶接が広く行
なわれており、MIG、MAGあるいはTIG溶接の
際に溶接部がアーク発熱のため1700℃〜1800℃に
もなり酸化反応が発生する。これに対処し、ブロ
ーホールなどの溶接不良を防ぐため溶融金属部分
に不活性ガスや炭酸ガスを供給して溶接を行なう
ガスシールドアーク溶接法が広く普及している。
なかでも、炭酸ガスをシールドガスとして使用す
る炭酸ガスアーク溶接法は、シールドガスが安価
であり、高溶着速度を得ることができるところか
ら、ガスシールド溶接法の主流となつていて、全
溶接材料の30%に使用されている。例えば、炭酸
ガスアーク溶接に用いるシールドガスの価格は、
炭酸ガスとアルゴンガスとの混合ガスをシールド
ガスとして用いるMAG溶接の約1/10である。
しかし、炭酸ガスアーク溶接は、MAG溶接に比
較してスパツタ量が3〜5倍多いという欠点を有
している。このスパツタは、溶接中に飛散するス
ラグ及び溶融金属のことであつて、溶融金属がそ
の80%を占め、鉄が主成分である。 一方、前記シールドガスを溶接トーチの先端に
案内するノズルは、溶接トーチ先端近くの溶接箇
所近傍が1700℃〜1800℃と高温になるため、放熱
性及び冷却性を考慮して従来は熱伝導率の高い銅
または銅合金により形成されていた。この結果ノ
ズルの表面硬度が低くなり、前述したスパツタが
付着し易いという問題があつた。 また、銅または銅系合金の溶接ノズルは比重の
関係から重く、その上銅の特性でもある加工硬化
状態であつても高温の幅射熱のため加湿軟化を生
じ、強度、表面硬度が低下し、使用できない状況
となる。 この問題を解決するため、実開昭49−64528号
公報によつて提案されたように溶接ノズル先端部
をセラミツクコーテイングしたものや実開昭59−
106681号公報によつて提案された溶接ノズル先端
部の内周面に耐熱性材料を被覆したものが知られ
ている。 また、特開昭60−92086号公報に記載されてい
るようにセラミツク材によつて形成されたノズル
部材を溶接トーチ先端部に装着したものも知られ
ている。 〔考案が解決しようとする課題〕 しかしながら、上記の銅系合金によるノズルは
熱伝導率が高く冷却性が良いのでスパツタがつき
にくいとされているが、硬度が低く、高温飛散ス
パツタが付着(固着)し易く、結果的に耐久性に
問題がある。 また、銅もしくは銅系合金はその物性上から加
工硬化及び加温軟化が生じる。前者は常温、後者
は200℃〜300℃程で生じる。加工されて作成され
た直後のノズルは硬化しているために硬度は高い
が、熱放射及び熱を持つたスパツタとの接触によ
り、ノズルの温度は上昇し時間が経過するにつれ
軟化が促進されていく。 ノズルの清掃の場合、金ブラシ等を使用する
が、軟化が徐々に進行しているため、傷がつき易
くなる。傷がつくとそこにスパツタは付着し易く
なり、時間経過とともにスパツタが付着し、ノズ
ル口径が小さくなり、結果的にガスを絞りガスシ
ールド不足となりブローホールの発生原因とな
る。 また、銅または銅系合金素材の比重は軽重材と
いわれるアルミ合金の約3倍もあり、したがつて
溶接時に治工具の最先端につくノズルの場合、こ
の差が非常に大きな慣性モーメント差になる可能
性がある。したがつて手動トーチで作業を行つた
場合作業時の疲労が大となり、あるいはロボツト
に取り付けた場合に高速トーチ反転時の首振りが
生じるのでサイクルアツプのボルトネツクになり
やすく、位置決め精度の不良といつた欠点も指摘
されるに至つている。 また、上記3つの公報に記載されたものはいず
れも銅または鉄系金属製溶接ノズルに耐熱性材料
を被覆するか、セラミツク材を装着したものであ
り、重量が大きくなり慣性モーメントが大きく作
業性に問題があつた。 また、特開昭55−10350号公報や特開昭62−
54583号公報によりアルミもしくはアルミニウム
合金のノズル本体に陽極酸化皮膜を施したり、
Al2O3、TiO2、TiN処理したものが知られている
が、Al2O3、TiO2は酸化物であるスパツタとの反
応性が高く、時間経過とともにスパツタが付着し
て重量が大きくなり慣性モーメントが大きく作業
性に問題があつた。またTiNでは熱伝導率が高
いためアルミニウム系ノズルに施した場合、容易
に加温軟化が発生する欠点がある。 本考案は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、ノズルの耐久性を向上させるとともに、遮熱
性をよくしてスパツタの付着が少なく軽量で作業
性のよいMoS2がセラミツクコーテイングされた
アーク溶接用ノズルを提供することを目的として
いる。 〔課題を解決するための手段〕 上記の目的を達成するための本考案は、中心部
に電極または溶接ワイヤが配置された電極チツプ
の周囲に設けられ、電極チツプとの間にガス通路
を形成するアーク溶接用ノズルにおいて、前記ノ
ズルはアルミニウム系金属で形成され、その内外
周の全面にMoS2のセラミツク層を形成したもの
である。 〔作用〕 上記の構成によると、溶接ノズルをアルミニウ
ム系金属で形成したので、非常に軽量であり、手
動トーチの作業時の疲労が軽減でき、ロボツトに
取り付けた場合には高速トーチ反転時の首振り作
用が生じないため位置決め精度が向上される。 そして、溶接ノズルの基材であるアルミニウム
系合金の融点は600℃前後とアーク発熱によつて
飛散するスパツタ球の温度(1700℃〜1800℃)よ
り低いにもかかわらず、溶接ノズルの全表面に形
成したMoS2のセラミツク層は高融点物質のため
反応活性に富むスパツタとノズル基材との反応を
阻止し、熱拡散をスムーズに行わせ、かつ内部の
アルミニウムまたはアルミニウム合金素材への熱
伝達を不良にする。 〔実施例〕 以下、本考案に係るセラミツクコーテイングさ
れたアルミニウム製溶接ノズルの一実施例を図面
を参照して説明する。 第1図に本考案の一実施例を示す。本実施例で
はほぼ円筒状のノズル1はアルミニウム合金を深
絞り加工、または切削加工により形成し、表面に
は切削クズあるいは油分が付着しているので水洗
により切削クズを落とし、油分はトリクレンなど
によつて除去する。そしてこれを酸性浴(H2
SO410〜20%)に入れ、電流密度DC1〜3A/d
m2にて温度10℃〜25℃で10〜35分間陽極酸化を行
う。次いで水洗にて酸を除去後10%の硝酸浴中に
5〜10分間浸漬し活性化処理を行う。 次に、3wt%の(NH42MoS4液中のアノード
電極に陽極酸化処理されたアルミニウムノズル
を、そしてカソード電極側にステンレス鋼製の板
を結び、温度15℃〜20℃以下、電流密度50mA/
dm2(電圧100V)で約10分間処理し、水洗によ
り酸を除去した後、窒素ガス下380℃にて20分間
処理しコート画を作成する。コート材としては
MoS2を使用し、陽極酸化法によつて処理する。 次に、従来から使用されている銅系ノズル、
鉄系ノズルにTiCまたはTiNコートしたノズル
及び本考案の実施例(アルミ系ノズルにMoS2
コートのもの)についてスパツタ付着の実験を行
つた結果を第1表に示す。 第1表の実験結果から判るように、本実施例の
アルミニウム系溶接ノズルは重量も軽く、そのう
えスパツタ付着量は従来の銅系ノズルに比べ約
1/50に、鉄系ノズルに比べ約1/7になること
が確かめられた。
〔考案の効果〕
上述したように本考案によれば、溶接ノズルを
アルミニウム系金属で形成し、その内外周全面に
MoS2のセラミツク層を形成したので、MoS2
ラミツク層の遮熱性のためアルミニウム系ノズル
の加温軟化が発生せず、またMoS2セラミツク層
は酸化物でなく、かつ硬質、高融点のためスパツ
タとの反応性が低く、スパツタ付着量が極めて低
く、金属ブラシなどで清浄しても表面を痛めるこ
ともない。 しかもアルミニウム素材であるため軽量で手動
溶接、あるいはロボツトに取り付けた場合にも溶
接効果が優れており、特にロボツトに取付けた場
合にはノズル重量が溶接によりあまり変化しない
から高速トーチ反転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るMoS2のセラミツクコー
テイングされた金属製溶接ノズルの一実施例を示
す一部断面正面図である。 1……アルミニウム系基体、2……ねじ部、3
……MoS2のセラミツクコーテイング被膜。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 中心部に電極または溶接ワイヤが配置された電
    極チツプの周囲に設けられ、電極チツプとの間に
    ガス通路を形成するアーク溶接用ノズルにおい
    て、前記ノズルはアルミニウム系金属で形成さ
    れ、その内外周の全面にMpS2のセラミツク層を
    形成したことを特徴とするアーク溶接用ノズル。
JP1988017224U 1988-02-12 1988-02-12 Expired - Lifetime JPH054944Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988017224U JPH054944Y2 (ja) 1988-02-12 1988-02-12

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988017224U JPH054944Y2 (ja) 1988-02-12 1988-02-12

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01127679U JPH01127679U (ja) 1989-08-31
JPH054944Y2 true JPH054944Y2 (ja) 1993-02-08

Family

ID=31230816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1988017224U Expired - Lifetime JPH054944Y2 (ja) 1988-02-12 1988-02-12

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH054944Y2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5510350A (en) * 1978-07-08 1980-01-24 Kuroki Kogyosho:Kk Gas nozzle for consumable electrode type gas shielded welder

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5510350A (en) * 1978-07-08 1980-01-24 Kuroki Kogyosho:Kk Gas nozzle for consumable electrode type gas shielded welder

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01127679U (ja) 1989-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2617767C (en) Method for arc or beam brazing/welding of workpieces of identical or different metals or metal alloys with additional materials of sn base alloys; sn base alloy wire
CN104646825B (zh) 一种光纤激光焊接紫铜厚板的方法
JP4836234B2 (ja) 異材接合方法
US5641417A (en) Method and apparatus for gas tungsten arc welding tailored aluminum blanks
CN112894087A (zh) 一种管板镍基合金双钨极单热丝自动钨极氩弧焊堆焊工艺
JPH054944Y2 (ja)
WO2004098815A1 (ja) 鋳型とその製造方法
CN101402150B (zh) 铝叶轮空气钎焊工艺
Sekulic Brazing of aluminum alloys
JP2732339B2 (ja) アルミニュウム被覆鋼線の電気抵抗溶接方法
JPS5931598B2 (ja) 新規溶接罐及び製造法
JP3987754B2 (ja) チタンまたはチタン合金のmig溶接方法
JPH04356375A (ja) スポット溶接用電極
JPH05300Y2 (ja)
JP3881588B2 (ja) Mig溶接用チタン合金の溶接方法
JPS62179872A (ja) 軽金属のア−ク溶接方法
Webster Welding of titanium alloys
JPH0442067Y2 (ja)
CN111001923B (zh) 一种搅拌工具表面处理方法
CN115961279A (zh) 一种铜质基材表面激光熔覆镍铬合金材料及制备方法
JPS59163094A (ja) 耐熱耐食合金鋼溶接割れ防止法
JP3987771B2 (ja) チタンまたはチタン合金のmig溶接方法と溶着金属
JP2753493B2 (ja) ガスシールド溶接機用ガスノズル
US3368057A (en) Method of bonding
Tsutsui Fundamental techniques for TIG welding titanium to Zircaloy-4