JP2753493B2 - ガスシールド溶接機用ガスノズル - Google Patents
ガスシールド溶接機用ガスノズルInfo
- Publication number
- JP2753493B2 JP2753493B2 JP25473589A JP25473589A JP2753493B2 JP 2753493 B2 JP2753493 B2 JP 2753493B2 JP 25473589 A JP25473589 A JP 25473589A JP 25473589 A JP25473589 A JP 25473589A JP 2753493 B2 JP2753493 B2 JP 2753493B2
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- Japan
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- copper
- gas
- gas nozzle
- aluminum
- nozzle
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- Arc Welding In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は新規なガスシールド溶接機用ガスノズルに関
するものである。
するものである。
＜従来技術とその問題点＞ 従来ガスシールド溶接機用ガスノズルとしては主に銅
製のものあるいは銅の表面にニッケル又はクロムメッキ
を施したものが用いられているが、この様なガスノズル
には次の様な多くの問題点がある。
製のものあるいは銅の表面にニッケル又はクロムメッキ
を施したものが用いられているが、この様なガスノズル
には次の様な多くの問題点がある。
１） スパッタが付着し易い。
２） 付着したスパッタを除去する際、素材が軟い為著
しく摩耗したり、傷ついたりする。
しく摩耗したり、傷ついたりする。
３） アーク熱によりガスノズル先端部が変形する。溶
接母材の形状によっては、ガスノズル先端外周部にテー
パー加工を施して使用する事があるが、この様な場合先
端部が薄肉となる為、より熱変形し易くなる。
接母材の形状によっては、ガスノズル先端外周部にテー
パー加工を施して使用する事があるが、この様な場合先
端部が薄肉となる為、より熱変形し易くなる。
４） アーク熱により素材が酸化消耗する。
５） 上記の欠点を補う為に銅に比較的硬度の高いニッ
ケルあるいはクロムメッキを施したものが広く使用され
ているが熱衝撃に弱く剥離し易い為、大きな寿命延長は
期待できない。
ケルあるいはクロムメッキを施したものが広く使用され
ているが熱衝撃に弱く剥離し易い為、大きな寿命延長は
期待できない。
一方、スパッタの付着し難いガスノズルとしては、例
えば公開実用新案公報昭61−82782記載の繊維質材料が
埋設されたセラミック製ノズルあるいは公開特許公報昭
55−10350記載の表面にアルミニウムの陽極酸化被膜を
有するアルミニウムもしくはアルミニウム合金製のノズ
ル等があるが前者に関してはスパッタが付着し難く、耐
摩耗性及び高温強度に優れているが、非常に高価であり
（銅製のものの約10倍）脆く壊れ易いという致命的な欠
点がある。後者に関してはスパッタが付着し難く耐摩耗
性に優れているが、高温強度が低い為に熱変形し易いこ
と、又素材の融点が銅よりもかなり低く且つ素材の熱伝
導率が銅よりも低い為に大電流で溶接した場合、アーク
熱により溶損の危険性があること、そして酸化被膜が熱
衝撃により剥離し易く剥離すると即座に、寿命となって
しまうという欠点がある。
えば公開実用新案公報昭61−82782記載の繊維質材料が
埋設されたセラミック製ノズルあるいは公開特許公報昭
55−10350記載の表面にアルミニウムの陽極酸化被膜を
有するアルミニウムもしくはアルミニウム合金製のノズ
ル等があるが前者に関してはスパッタが付着し難く、耐
摩耗性及び高温強度に優れているが、非常に高価であり
（銅製のものの約10倍）脆く壊れ易いという致命的な欠
点がある。後者に関してはスパッタが付着し難く耐摩耗
性に優れているが、高温強度が低い為に熱変形し易いこ
と、又素材の融点が銅よりもかなり低く且つ素材の熱伝
導率が銅よりも低い為に大電流で溶接した場合、アーク
熱により溶損の危険性があること、そして酸化被膜が熱
衝撃により剥離し易く剥離すると即座に、寿命となって
しまうという欠点がある。
＜発明の目的及び概要＞ 本発明はかかる欠点を解消して、スパッタが付着し難
い、又スパッタが付着しても除去し易い、耐摩耗性、高
温耐酸化性、高温強度に優れた銅又は銅基合金製ガスノ
ズルを提供することを目的としている。
い、又スパッタが付着しても除去し易い、耐摩耗性、高
温耐酸化性、高温強度に優れた銅又は銅基合金製ガスノ
ズルを提供することを目的としている。
本発明によれば、銅又は銅基合金製のガスノズルにア
ルミニウム滲透処理を施し、表面にアルミニウム濃度９
〜26重量％の銅アルミニウム合金層を形成させることに
より、上記目的を達成し得ることが見出されたのであ
る。
ルミニウム滲透処理を施し、表面にアルミニウム濃度９
〜26重量％の銅アルミニウム合金層を形成させることに
より、上記目的を達成し得ることが見出されたのであ
る。
かくして本発明は表面にアルミニウム濃度９〜26重量
％の銅アルミニウム合金層を有することを特徴とする銅
又は銅基合金製のガスシールド溶接機用ガスノズルを提
供するものである。
％の銅アルミニウム合金層を有することを特徴とする銅
又は銅基合金製のガスシールド溶接機用ガスノズルを提
供するものである。
＜発明の具体的説明＞ 本発明は一般的に金属にアルミニウムを拡散滲透させ
ることにより、高温耐酸化性を高めることができるこ
と、及び銅アルミニウム合金は銅よりも硬いことに着目
して為されたもので、表面にアルミニウム濃度９〜26重
量％の銅アルミニウム合金層を有するところに最大の特
徴がある。ここでアルミニウム濃度を９〜26重量％に限
定したのは、アルミニウム濃度が９重量％未満の場合、
充分な硬度が得られず、26重量％を越えると硬度は高く
なるが脆くなり実用に耐え得ないからである。その層の
硬度は約250〜700mHvの範囲であり、このような層は20
〜300μｍの範囲の厚みに形成するのが好ましい。かか
る合金層は銅又は銅基合金にアルミニウム滲透処理を施
すことにより得られる。
ることにより、高温耐酸化性を高めることができるこ
と、及び銅アルミニウム合金は銅よりも硬いことに着目
して為されたもので、表面にアルミニウム濃度９〜26重
量％の銅アルミニウム合金層を有するところに最大の特
徴がある。ここでアルミニウム濃度を９〜26重量％に限
定したのは、アルミニウム濃度が９重量％未満の場合、
充分な硬度が得られず、26重量％を越えると硬度は高く
なるが脆くなり実用に耐え得ないからである。その層の
硬度は約250〜700mHvの範囲であり、このような層は20
〜300μｍの範囲の厚みに形成するのが好ましい。かか
る合金層は銅又は銅基合金にアルミニウム滲透処理を施
すことにより得られる。
このアルミニウム滲透処理は通常、鉄アルミニウム合
金粉若しくはアルミニウム粉と、アルミナ粉及び滲透促
進剤たる塩化アンモニウム粉を混合して成るアルミニウ
ム滲透剤を半密閉容器に充填し、この中に処理されるべ
き銅又は銅基合金製ガスノズルを埋め込んで、不活性ガ
スあるいは還元性ガスを容器に通しながら500〜750℃の
温度に５〜15時間加熱することにより行なわれる。かか
るアルミニウム滲透処理によって内外面にアルミニウム
濃度９〜26重量％、厚み20〜300μｍ、硬度250〜700mHv
の銅アルミニウム合金層を有する銅又は銅基合金製ガス
ノズルがえられる。
金粉若しくはアルミニウム粉と、アルミナ粉及び滲透促
進剤たる塩化アンモニウム粉を混合して成るアルミニウ
ム滲透剤を半密閉容器に充填し、この中に処理されるべ
き銅又は銅基合金製ガスノズルを埋め込んで、不活性ガ
スあるいは還元性ガスを容器に通しながら500〜750℃の
温度に５〜15時間加熱することにより行なわれる。かか
るアルミニウム滲透処理によって内外面にアルミニウム
濃度９〜26重量％、厚み20〜300μｍ、硬度250〜700mHv
の銅アルミニウム合金層を有する銅又は銅基合金製ガス
ノズルがえられる。
溶接作業中アーク熱により合金層のアルミニウムが選
択的に酸化され最表面にアルミナ被膜が形成される為に
銅あるいは銅基合金素地の酸化による消耗が著しく減少
すると共にスパッタが付着し難くなり、又付着しても容
易に除去できる。更に、合金の最表面の硬度が650〜700
mHvと非常に硬い為に耐摩耗性に優れているとともに熱
変形に対する抵抗力が大きい。
択的に酸化され最表面にアルミナ被膜が形成される為に
銅あるいは銅基合金素地の酸化による消耗が著しく減少
すると共にスパッタが付着し難くなり、又付着しても容
易に除去できる。更に、合金の最表面の硬度が650〜700
mHvと非常に硬い為に耐摩耗性に優れているとともに熱
変形に対する抵抗力が大きい。
図面第１、２図は本発明により銅アルミニウム合金層
が表面に形成されるガスシールド溶接機用ガスノズルの
二つの実施態様の断面図であり、第１図にかかるガスノ
ズル１においては、円筒形の下方の外周部にはテーパー
部２が形成されており、上方の外周部にはトーチ本体に
螺着するためのネジ部３が形成されている。一方第２図
にかかるガスノズル４においては先端部には何らテーパ
ー部は設けられておらず全体的に内外径とも同一であ
り、この場合上方の内周部にはトーチ本体に螺着するた
めのネジ部５が設けられている。
が表面に形成されるガスシールド溶接機用ガスノズルの
二つの実施態様の断面図であり、第１図にかかるガスノ
ズル１においては、円筒形の下方の外周部にはテーパー
部２が形成されており、上方の外周部にはトーチ本体に
螺着するためのネジ部３が形成されている。一方第２図
にかかるガスノズル４においては先端部には何らテーパ
ー部は設けられておらず全体的に内外径とも同一であ
り、この場合上方の内周部にはトーチ本体に螺着するた
めのネジ部５が設けられている。
本発明によればかかるガスノズルの内外周表面に銅ア
ルミニウム合金層を形成させて耐摩耗性、耐酸化性等を
向上させることができる。
ルミニウム合金層を形成させて耐摩耗性、耐酸化性等を
向上させることができる。
＜実施例１＞ 外径30mm、内径24mm、長さ60mmを有し第１図に示すよ
うに先端外周部にテーパーの付いた銅製ガスシールド自
動溶接機用ガスノズルをアルミニウム粉30重量％、アル
ミナ粉69重量％、塩化アンモニウム粉１重量％を混合し
て成る滲透剤と共に半密閉容器に充填し、容器内にアル
ゴンガスを通しながら、570℃に８時間加熱保持してア
ルミニウム滲透処理を実施した。
うに先端外周部にテーパーの付いた銅製ガスシールド自
動溶接機用ガスノズルをアルミニウム粉30重量％、アル
ミナ粉69重量％、塩化アンモニウム粉１重量％を混合し
て成る滲透剤と共に半密閉容器に充填し、容器内にアル
ゴンガスを通しながら、570℃に８時間加熱保持してア
ルミニウム滲透処理を実施した。
アルミニウム滲透処理後、このガスノズルの表面から
150μｍに至るその断面のアルミニウム及び銅の濃度をE
PMA分析した結果を第３図のグラフに、また硬度（mHv）
を測定した結果を第４図のグラフに示す。これらのグラ
フからこのガスノズルの内外面にアルミニウム濃度20〜
22重量％、厚さ約70μｍ、硬度650〜700mHvの銅アルミ
ニウム合金層が得られたことが明らかである。
150μｍに至るその断面のアルミニウム及び銅の濃度をE
PMA分析した結果を第３図のグラフに、また硬度（mHv）
を測定した結果を第４図のグラフに示す。これらのグラ
フからこのガスノズルの内外面にアルミニウム濃度20〜
22重量％、厚さ約70μｍ、硬度650〜700mHvの銅アルミ
ニウム合金層が得られたことが明らかである。
＜実施例２＞ 外径25mm、内径19mm、長さ88mmを有し、第２図に示す
ような断面を有する銅製ガスノズルをアルミニウム粉20
重量％、アルミナ粉79重量％、塩化アンモニウム粉１重
量％を混合して成る滲透剤と共に半密閉容器に充填し、
容器内にアルゴンガスを通しながら750℃に10時間加熱
保持してアルミニウム滲透処理を実施した。内外面にア
ルミニウム濃度10〜12重量％、厚み300μｍ、硬度250〜
300mHvの銅アルミニウム合金層が得られた。
ような断面を有する銅製ガスノズルをアルミニウム粉20
重量％、アルミナ粉79重量％、塩化アンモニウム粉１重
量％を混合して成る滲透剤と共に半密閉容器に充填し、
容器内にアルゴンガスを通しながら750℃に10時間加熱
保持してアルミニウム滲透処理を実施した。内外面にア
ルミニウム濃度10〜12重量％、厚み300μｍ、硬度250〜
300mHvの銅アルミニウム合金層が得られた。
＜試験例＞ 前記実施例１及び実施例２で得られたガスノズルをガ
スシールド自動溶接機に装着し、溶接電流350〜550A、
金属電極溶加材ワイヤー径1.6mmφで溶接テストを実施
した結果、各ガスノズル共スパッタの付着が少なく、付
着しても除去し易く、又有、熱変形も殆ど無いため、１
日当り８時間の稼動で100日以上の耐久性を有すること
が判明した。これに対し表面にニッケル又はクロムメッ
キを施した銅製の従来のガスノズルでは各ガスノズル共
内側表面にスパッタが付着し、又熱変形が起きるため20
日程度の寿命であった。従って、本発明のガスノズルは
従来品と比較して５倍以上の寿命であり、本発明の効果
が実証された。
スシールド自動溶接機に装着し、溶接電流350〜550A、
金属電極溶加材ワイヤー径1.6mmφで溶接テストを実施
した結果、各ガスノズル共スパッタの付着が少なく、付
着しても除去し易く、又有、熱変形も殆ど無いため、１
日当り８時間の稼動で100日以上の耐久性を有すること
が判明した。これに対し表面にニッケル又はクロムメッ
キを施した銅製の従来のガスノズルでは各ガスノズル共
内側表面にスパッタが付着し、又熱変形が起きるため20
日程度の寿命であった。従って、本発明のガスノズルは
従来品と比較して５倍以上の寿命であり、本発明の効果
が実証された。
＜発明の効果＞ 以上の様に本発明のガスノズルはスパッタの付着や熱
変形が少なく従来のノズルに比べ数倍の耐久性が有り、
甚だ経済的であるばかりでなく、ノズル交換の頻度が減
り、より長時間の連続溶接作業が可能となった。
変形が少なく従来のノズルに比べ数倍の耐久性が有り、
甚だ経済的であるばかりでなく、ノズル交換の頻度が減
り、より長時間の連続溶接作業が可能となった。
第１図及び第２図はそれぞれ実施例１及び２に用いたガ
スノスルの断面図、 第３図は実施例１のガスノズルの表面付近の断面EPMA分
析結果を示すグラフ、第４図は同ノズルの表面付近の断
面硬度測定結果を示すグラフである。 1,4……ガスノズル、２……テーパー部、 3,5……ネジ部。
スノスルの断面図、 第３図は実施例１のガスノズルの表面付近の断面EPMA分
析結果を示すグラフ、第４図は同ノズルの表面付近の断
面硬度測定結果を示すグラフである。 1,4……ガスノズル、２……テーパー部、 3,5……ネジ部。
フロントページの続き (72)発明者 大石 多津也 長崎県西彼杵郡時津町久留里郷字永之浦 367番地10号 滲透工業株式会社長崎工 場内 (72)発明者 中野 正 大阪府大阪市西淀川区花川２丁目16番18 号 川商溶材販売株式会社内 (72)発明者 嶺岸 昭男 大阪府大阪市西淀川区花川２丁目16番18 号 川商溶材販売株式会社内 (72)発明者 松本 敏明 大阪府大阪市西淀川区花川２丁目16番18 号 川商溶材販売株式会社内 (56)参考文献 特開 昭51−1344（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】表面にアルミニウム濃度９〜26重量％の銅
アルミニウム合金層を有することを特徴とする銅又は銅
基合金製のガスシールド溶接機用ガスノズル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25473589A JP2753493B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | ガスシールド溶接機用ガスノズル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25473589A JP2753493B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | ガスシールド溶接機用ガスノズル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03118979A JPH03118979A (ja) | 1991-05-21 |
| JP2753493B2 true JP2753493B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=17269130
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25473589A Expired - Lifetime JP2753493B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | ガスシールド溶接機用ガスノズル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2753493B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3266325B2 (ja) * | 1992-09-10 | 2002-03-18 | ▲滲▼透工業株式会社 | 熱交換バッキング体 |
-
1989
- 1989-09-29 JP JP25473589A patent/JP2753493B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03118979A (ja) | 1991-05-21 |
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Legal Events
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