JP2544482Y2 - 水噴霧ノズルが配設されているごみ焼却炉 - Google Patents

水噴霧ノズルが配設されているごみ焼却炉

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JP2544482Y2
JP2544482Y2 JP4663291U JP4663291U JP2544482Y2 JP 2544482 Y2 JP2544482 Y2 JP 2544482Y2 JP 4663291 U JP4663291 U JP 4663291U JP 4663291 U JP4663291 U JP 4663291U JP 2544482 Y2 JP2544482 Y2 JP 2544482Y2
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water spray
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邦夫 佐々木
悦生 荻野
英雄 下谷
豊久 藤崎
道雄 伊藤
正 河野
正生 木下
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、都市ごみ、産業廃棄
物等の焼却に用いられるごみ焼却炉に関し、より詳細に
は、水の微粒子を扇形に噴霧することのできる水噴霧ノ
ズルが燃焼室に配設されている、ごみ焼却炉の新規構造
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の図4に示す火格子型ごみ焼却炉に
おいては、1次燃焼室内に図5、図6および図7に示す
ような、接線方向に複数の通水路(16)を有し、噴孔(15)
が扇形噴霧を形成するようにスリット状に開口せられ
た、圧力噴霧式の水噴霧ノズル(6) が配設されていた。
ノズル(6) では、高圧水は、複数の通水路(16)を経て混
合し渦巻を生じて、噴孔(15)から扇形に噴霧される。
【0003】図4において、火格子型ごみ焼却炉は、1
次燃焼室(1) と1次燃焼室(1) の上に設けられた2次燃
焼室(2) と、2次燃焼室(2) で発生した燃焼ガスを出口
(図示略)に導く排ガス排出路(3) と、1次燃焼室(1)
内に設けられた火格子(4) とを備えている。1次燃焼室
(1) の前部に、先端吹出口が後方を向いた圧力噴霧式水
噴霧ノズル(6) が設けられている。ノズル(6) は、1つ
または左右方向(図4の左方を前方と称する。)に複数
並んで配置されている。また、2次燃焼室(2)の入口に
は2次空気供給用ノズル(5) が設けられている。
【0004】ホッパ(7) 内のごみ(R) は火格子(4) 上に
載せられ、火格子(4) の下方から供給される1次空気に
よって燃焼させられる。このとき、1次燃焼室(1) 前段
部で多量の揮発文がごみ(R) から放出され、これにより
形成された火炎(F)が1次燃焼室(1) の前壁(1a)に沿
って上昇しようとする。また、揮発文放出後のチャーの
燃焼を促進し、灰中の未燃分を燃焼させるため、火格子
(4) 後段部の下方から送り込まれた空気のうち、灰中の
未燃分の燃焼に寄与しない余剰空気(A)は1次燃焼室
(1) の後壁(1b)に沿って上昇する。
【0005】そこで、水噴霧ノズル(6) を使用して、水
を霧化し、上記火炎(F)に向かって扇形に噴霧する。
すると、火炎(F)が未燃分とともに噴流に誘引されて
後方の余剰空気(A)と効率良く混合され、混合状態で
2次燃焼室(2) 内に入る。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような圧力噴霧式水ノズルが配設されたごみ焼却炉で
は、つぎのような問題がある。
【0007】すなわち、上記の圧力噴霧式水ノズルで
は、噴霧された水の平均粒径が100μm以上と粗く、
効率のよい水噴霧を行なうことができず、水性ガス反応
の促進を充分に行なうことができない。
【0008】その結果、一酸化炭素や炭化水素類、煤な
どの未燃分が排ガスとともに排出される。こうして排ガ
ス中に多量に含まれる炭化水素類は、いわゆるダイオキ
シン前駆物質であって、後流で塩化水素ガスなどの塩化
物と反応し、猛毒のダイオキシンを生成するという問題
がある。
【0009】この考案の目的は、上記問題を解決し、ご
み焼却炉において都市ごみ、産業廃棄物等を焼却するに
際し、未燃分の発生を未然に抑制し得るごみ焼却炉を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この考案は、上記目的を
達成すべく工夫されたものであって、燃焼室に特定の構
造の水噴霧ノズルを配設することによって燃焼ガスの混
合を効果的になし得るという知見により完成せられたも
のである。
【0011】すなわち、本考案は、ノズル先端部(9) に
複数の噴孔(10)が、ノズル(8) の軸線(C) を含む水平面
上に、放射状に配列されている2流体噴霧式水噴霧ノズ
ル(8) が、燃焼室に配設されていることを特徴とする
ごみ焼却炉である。
【0012】2流体噴霧式水噴霧ノズル(8) は、中央の
水供給管(11)と、その周辺に配された水霧化用の複数の
高速気体流通管(12)(13)および水−気体混合室(14)を有
する。また、ノズル先端部(9) の複数の噴孔(10)は、噴
霧の形状が平面に見て扇形をなすように、ノズル(8) の
軸線(C) を含む水平面上に、放射状に配列されている。
【0013】本考案の2流体噴霧式水噴霧ノズル(8) に
おいては、水供給管(11)より供給された水と、気体流通
管(12)(13)より供給された空気は、混合室(14)で充分に
混合され、水の微粒子が複数の噴孔(10)より扇形に噴霧
される。
【0014】本考案において、上記水噴霧ノズル(8)
は、1次燃焼室内に左右方向に複数並んで配置されてい
ることが好ましい。
【0015】
【作用】本考案のごみ焼却炉においては、噴霧された水
の平均粒径が50μm以下と細かく、かつ、上述の如き
扇形の噴霧により、噴霧された水の分布は火炎に対しほ
ぼ均一である。そのため、水性ガス反応が促進され、未
燃分の低減を図ることができる。
【0016】
【実施例】つぎに、図示の実施例により本考案を具体的
に説明する。なお、前後関係については、図1の左方を
前方と称することとする。
【0017】[実施例1] 図1、図2および図3は、本考案によるごみ焼却炉の例
を示すものである。同図において、図4に示すものと同
一物には同一符号を付して説明を省略する。すなわち、
1次燃焼室(1) 、1次燃焼室(1) の前壁(1a)および後壁
(1b)、2次燃焼室(2) 、排ガス排出路(3) 、火格子(4)
、2次空気供給用ノズル(5) およびホッパ(7) は図4
に示すものと同一である。
【0018】1次燃焼室(1) の前部に、中央に水供給管
(11)とその周辺に配された水霧化用の複数の高速気体流
通管(12)(13)および水−気体混合室(14)を有し、かつ、
ノズル先端部(9) に複数の噴孔(10)が、ノズル(8) の軸
線(C) を含む水平面上に、放射状に配列されている2流
体噴霧式水噴霧ノズル(8) が、先端噴孔を後方に向けて
設けられている。
【0019】水噴霧ノズル(8) は、左右方向に複数並ん
で配置されている。また、ノズル(8) の軸線が、水平面
から上に20度の角度を向くようにノズル(8) が配置さ
れている。
【0020】このごみ焼却炉において、ノズル(8) を用
いて水噴霧を行なうと、図1に示すように、噴霧が水平
面から上に20度の角度をなす平面上に扇状をなし、噴
霧された水の分布も火炎(F)に対しほぼ均一である。
また、噴霧された水の平均粒径は45μmと非常に細か
い。
【0021】このため、上記火炎(F)および未燃分、
ならびに余剰空気(A)は効率良く混合され、混合状態
で2次燃焼室(2) 内に入る。また、火炎中に水噴霧する
ことにより、水性ガス反応が促進され、未燃分であるす
すや、COの低減を図ることができる。
【0022】さらに、噴霧された水の働きにより、火格
子(4) の前段部で発生する火炎(F)近傍の温度が低く
なるので、NOx の発生を防止できるとともに、火格子
(4)上でのクリンカの発生を防止できる。
【0023】その後、2次空気供給用ノズル(5) から供
給された2次空気により、2次燃焼が行われ、未燃分が
大幅に減少する。なお、2次空気供給用ノズル(5) から
の2次空気の供給は、必ずしも必要としない。この場
合、火格子(4) の下方から供給する空気の量を、生成す
ると予測される可燃成分が完全燃焼するのに必要な理論
空気量以上の量としておく。
【0024】[実施例2] 本考案による2流体噴霧式水噴霧ノズル(8) の、噴霧性
能を調べた。
【0025】水噴霧ノズル(8) を用いて、噴射量が10
0リットル/hとなるように、水供給管(11)に3.0Kg
/cm2 G の圧力で、また、高速気体流通管(12)(13)に
4.0Kg/cm2 G の圧力で、それぞれ水、空気を通じ
た。そのときの、噴霧された水の平均粒径を測定した。
【0026】また、比較のため、従来型の圧力噴霧式水
噴霧ノズル(6) を用いて、噴射量が100リットル/h
となるように、8.0Kg/cm2 G の圧力で水を通じ、噴
霧された水の平均粒径を測定した。
【0027】測定結果を下の表に示す。
【0028】 ノズル 本考案 従来型 ノズル(8) ノズル(6) 圧力 (Kg /cm2 G) 水 3.0 8.0 空気 4.0 − 噴射量 (リットル/h) 100 100 広がり角度*(deg) 118 110 平均粒径 (μm) 45 112 *広がり角度とは、水平方向に見た場合の噴霧の広がり
角度であり、図2中の角Hである。
【0029】このように本考案による2流体噴霧式水噴
霧ノズルは、従来型の圧力噴霧式水噴霧ノズルに比べ、
噴霧粒子の平均粒径を著しく小さくできたことが明らか
である。
【0030】
【考案の効果】本考案のごみ焼却炉によれば、上述のよ
うにして、噴霧水粒子の微細化により、また、扇形の噴
霧により、噴霧された水の分布は火炎に対しほぼ均一で
ある。その結果、水性ガス反応が促進され、炭化水素類
のようなダイオキシン前駆物質を含む排ガス中の未燃分
が激減し、ダイオキシンの発生を未然に防いでダイオキ
シンを極微量しか、または全く含まない排ガスを大気中
に放出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるごみ焼却炉の1具体例を示す垂直
断面図である。
【図2】図1のごみ焼却炉に配設されている2流体噴霧
式水噴霧ノズルを示す水平断面図である。
【図3】図2中のIII −III 線に沿う断面図である。
【図4】従来のごみ焼却炉を示す垂直断面図である。
【図5】図4のごみ焼却炉に配設されている従来型の圧
力噴霧式水噴霧ノズルを示す水平断面図である。
【図6】図5中のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】図5中のVII −VII 線に沿う断面図である。
【符号の説明】
(1) …1次燃焼室 (2) …2次燃焼室 (4) …火格子 (5) …2次空気供給用ノズル (6) …圧力噴霧式水噴霧ノズル (8) …2流体噴霧式水噴霧ノズル (9) …ノズル先端部 (10)…噴孔 (11)…水供給管 (12)(13)…高速気体流通管 (14)…水−気体混合室 (C) …ノズル(8) の軸線 (H) …広がり角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 藤崎 豊久 大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日 立造船株式会社内 (72)考案者 伊藤 道雄 大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日 立造船株式会社内 (72)考案者 河野 正 大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日 立造船株式会社内 (72)考案者 木下 正生 大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日 立造船株式会社内 (56)参考文献 特開 昭48−91869(JP,A) 特開 昭60−162116(JP,A) 実開 昭57−10638(JP,U) 実開 昭56−20665(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル先端部(9) に複数の噴孔(10)が、
    ノズル(8) の軸線(C) を含む水平面上に、放射状に配列
    されている2流体噴霧式水噴霧ノズル(8) が、燃焼室に
    配設されていることを特徴とするごみ焼却炉。
JP4663291U 1991-06-20 1991-06-20 水噴霧ノズルが配設されているごみ焼却炉 Expired - Lifetime JP2544482Y2 (ja)

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