JP2544365B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JP2544365B2 JP62012356A JP1235687A JP2544365B2 JP 2544365 B2 JP2544365 B2 JP 2544365B2 JP 62012356 A JP62012356 A JP 62012356A JP 1235687 A JP1235687 A JP 1235687A JP 2544365 B2 JP2544365 B2 JP 2544365B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気記録媒体の製造方法に関し、特に磁気デ
イスクなどの用途に適する耐摩耗性に優れた磁気記録媒
体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
磁気デイスク等の磁気記録媒体は、一般に種々の基板
上に磁性膜が形成されたものであるが、記録再生の際に
その表面が磁気ヘッドにより高速で摩擦される。この摩
擦により生ずる磁気記録媒体の性能劣化が大きな問題と
なつている。
このために、従来より磁性膜表面に潤滑剤を付与する
ことにより磁気ヘツドとの摩擦による損傷から保護する
ことが一般に行なわれている。潤滑剤としては、米国特
許第3778306号に開示されているようなペルフルオロポ
リエーテル等のフツ化炭素油が磁気記録媒体の好ましい
潤滑剤として知られ、この種の潤滑剤を磁気記録媒体に
適用する方法を提供することが重要な課題となつてい
る。
ところで上記潤滑剤を磁気デイスク等の磁気記録媒体
に適用する場合、潤滑剤量が多い程磁気記録媒体の耐久
性は向上するが、一方磁性膜表面に付与される潤滑剤量
が多過すぎると装置停止時に於けるヘツドと磁気記録媒
体表面との吸着力が増大し、装置駆動開始時にヘツドあ
るいは磁気記録媒体表面が損傷したり、装置の駆動が出
来ない等の問題が発生する。上記ヘツド・媒体間の吸着
力は、媒体表面に存在する潤滑剤量が影響することは前
述の通りであるが、磁性膜を多孔化しこの中に潤滑剤を
含浸させることにより磁性膜表面の潤滑剤量を適切に制
御する方法が提案されていた。例えば、非磁性体微粒子
を塗膜に添加することにより多孔質化させて潤滑剤を含
浸させる方法(特開昭53−104202)、流動パラフイン等
の有機添加物質を磁性塗料中に添加し、塗膜硬化時に添
加物を熱分解,蒸発させて多孔質塗膜を得る方法(特開
昭59−96701)などがある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来技術のうち、磁性塗膜中に非磁性体微粒子を
塗膜中に添加する方法は、添加物によるノイズ出力の増
大などの問題がある。また、有機添加物の熱分解によつ
て多孔質化する方法は、塗料中の結合剤と適切な相溶性
をもつ添加物が選定されない場合塗膜中の孔が大きくな
りノイズあるいはエラーの原因となる。
本発明の目的は、磁気記録媒体の電気特性を損なうこ
とのない添加物を利用し、従来より微小で均一に分散し
た多孔質磁性塗膜を有する潤滑剤含浸性の磁気記録媒体
を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、磁性粒子と熱硬化性結合剤を含む磁性塗
料に、結合剤との相溶性があり結合剤の熱硬化温度より
その熱分解温度がほぼ同じか又は低い重合物であるポリ
アルキレンオキシドを添加し、該磁性塗料を用いて基板
上に塗膜を形成し、その後熱処理により、結合剤を硬化
し、ポリアルキレンオキシドを熱分解・蒸発させること
により、達成される。
上述のように添加物の熱分解・蒸発により磁性膜中に
微小孔を形成する場合、添加物の熱分解性および結合剤
との相溶性が重要である。
本発明で用いられる添加物ポリアルキレンオキシド
は、主鎖にエーテル結合を有する重合物である。この物
質はエーテル結合を持たない物質、例えば流動パラフイ
ン,ポリエチレン,ポリブテン等より熱分解性が高く、
約180℃〜230℃の範囲で急激に酸化分解することが熱重
量分析(TGA)の結果分かつた。
また、ポリアルキレンオキシドは、磁性塗料の結合剤
に対し良い相溶性を示す。例えば、磁気デイスク等の磁
性塗膜に対する熱硬化性結合剤としてエポキシ樹脂,フ
エノール樹脂を主成分とする結合剤が広く用いられてい
るが、これらの樹脂系と良い相溶性を示す。この場合、
ポリアルキレンオキシド中のエーテル結合の割合により
相溶性が変化するが、プロピレンオキシド,ブテンオキ
シド,ヘプテンオキシドの重合体あるいはそれらを主成
分とした他のアルキレンオキシドとの共重合物が特に好
ましい相溶性を示す。
本発明の添加物は、塗料に対する相溶性が良いため広
範囲の濃度で添加できるが、添加量が多いと孔の径が大
きくなりノイズの原因となり、また少な過ぎると潤滑剤
を含浸するに十分な量の微小孔が得られない。このため
適切な添加量として、磁性塗料の結合剤の1〜30重量%
の範囲で使用される。
本発明に用いられる熱硬化性結合剤としては、従来か
ら知られているものすべて用いることができる。例え
ば、エポキシ樹脂,フエノール樹脂,ビニール樹脂,ポ
リエステル,セルロース誘導体,メラミン樹脂,ポリウ
レタン,ポリアミド,アクリル樹脂,メタクリル樹脂又
はこれらの共重合体などであり、単独又は混合して用い
られる。とくに好ましいものとしては、エポキシ樹脂又
はフエノール樹脂若しくはその両者の混合物を主成分と
し、これにさらに他の樹脂、例えばビニル樹脂,アクリ
ル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエステルなどを加えた混
合物が用いられる。
磁性粉は体積%で15〜65%であるのが好ましい。これ
はγ−Fe2O3(比重5)のとき、約50〜90重量%に当た
る。
必要に応じて、補強剤を加えた磁性塗膜とすることが
できる。
また、磁性塗膜は磁気記録媒体として十分な耐久性を
もつように硬化する必要がある。このため、最終的工程
では、従来と同様に結合剤を十分に硬化する熱処理温度
を選んで熱処理するのは当然である。しかし、添加物の
効果を十分に発揮させるためには、添加物の熱分解前の
磁性膜の不完全硬化処理、あるいは添加物の熱分解を主
たる目的とした熱分解処理を適宜行なうのが好ましい。
本発明で用いた添加物ポリアルキレンオキシドは前述の
ようにエポキシフエノール系の樹脂の熱硬化温度170〜2
50℃に合つた熱分解特性を示し、上記熱処理に対し十分
に配慮されている。
ポリアルキレンオキシドの熱分解温度は、熱硬化性結
合剤の熱硬化温度とほぼ同じ温度か又は低いことが望ま
しい。熱硬化温度は通常ある幅があり、例えば熱硬化温
度が180〜230℃の熱硬化性結合剤を用い、これと熱分解
温度が約190℃のポリアルキレンオキシドを用いれば、
塗膜の熱硬化がある程度進んだ状態でポリアルキレンオ
キシドの熱分解が生じるので好ましい。
〔作用〕
本発明の磁気記録媒体の製造方法における磁性塗料添
加物は、結合剤との相溶性,熱分解特性等十分に配慮さ
れた材料を用いている。この物質が添加された磁性塗料
を用いた塗膜を形成し、適当の熱処理を行なうことによ
り、従来にない微小孔を多数形成され、潤滑剤が多量に
含浸された微性塗膜が得られる。このため磁気記録媒体
の記録再生ノイズが従来より小さく、耐久性の大きい磁
気記録媒体が得られる。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を挙げさらに詳細に説明する。
実施例および比較例の磁気デイスクは以下の通り作成
され評価された。
磁性塗料は、磁性粉(γ−Fe2O3)600重量部、補強剤
(α−Al2O3)20重量部、エポキシ/フエノール系結合
剤380重量部に、溶剤(シクロヘキサノン/イソホロン
系溶剤)3000重量部を適宜加えて、ニーダーおよびボー
ルミルにより混練を行ない調整した。また本発明の熱分
解性添加物および比較例の添加物は、ボールミリング時
あるいは塗料調整後に適宜添加した。
また、塗膜は上述のように調整された塗料をアルミニ
ウム基板上に回転塗布により形成し、乾燥後最終的には
塗膜を完全に硬化し、添加物を熱分解できる温度で硬化
した。その後磁性塗膜表面を研摩し約0.5μmの膜厚に
なるように仕上げ、潤滑剤(ペルフルオロアルキルポリ
エーテル;デユポン社製「クライトツクス」)を一定量
塗布して磁気デイスクを作成した。
磁気ヘツドとデイスクの吸着力は、磁気ヘツドをデイ
スク表面に載せ、デイスクを回転させ、このときヘツド
に加わる接線力をもつて評価した。この吸着力は、潤滑
剤の量がある一定量を越えると急激に増大するが、この
限界値を潤滑剤含浸量とした。
本実施例における試験結果を表1に示す。比較例1に
示される熱分解製添加物を添加されずに作成された磁気
デイスクに比べ、熱分解性添加物を添加して作成された
磁気デイスクに潤滑剤含浸量が増大する。特に実施例1
〜4に示されるように、ポリアルキレンオキシドを添加
されて作成された磁気デイスクは、特に潤滑剤含浸量が
増大することが明らかであろう。また、このようにして
作成された磁気デイスクの表面を走査型電子顕微鏡で観
察したところ、比較例2,3の磁気デイスクでは孔径が約
0.4μm以上の孔が多数観察され、再生ノイズ出力が大
きかつた。これに対し実施例1〜4の磁気デイスクは、
孔径が約0.2μm以下の微小孔により多孔質磁性塗膜が
形成され、再生出力ノイズも熱分解性物質が添加されな
い比較例1の磁気デイスクと同等の再成ノイズの磁気デ
イスクが得られた。
なお、添加量は結合剤に対する割合である。また潤滑
剤含浸量は磁気デイスクの単位表面積当りの潤滑剤付着
重量で示した。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したごとく、本発明によれば、磁性塗
膜の結合剤との相溶性、および熱分解性が結合剤の硬化
温度に対して適切に選ばれた添加物、ポリアルキレンオ
キシドを磁性塗料に添加することにより、従来にない微
小孔を多数もつ磁気記録媒体を作成することができた。
このようにして作成された磁気記録媒体は、潤滑剤を多
量に含浸でき、また記録再生ノイズが小さいため、優れ
た耐久性を示す高密度磁気記録媒体を実現させることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 富士男 小田原市国府津2880番地 株式会社日立 製作所小田原工場内 (56)参考文献 特開 昭59−96701(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性粒子を熱硬化性結合剤で結合した磁性
    塗膜を有し、該磁性塗膜の結合剤の硬化後に該表面に潤
    滑剤を塗布する磁気記録媒体の製造方法に於いて、磁性
    粒子,熱硬化性結合剤、及び該熱硬化性結合剤の熱硬化
    温度とほぼ同じか低い熱分解温度を持つポリアルキレン
    オキシドを含む磁性塗料を作成し、該磁性塗料を基板上
    に塗布して磁性塗膜を形成し、該磁性塗膜を熱硬化しポ
    リアルキレンオキシドを熱分解させて磁性塗膜中に微小
    孔を形成し、ついで潤滑剤を該磁性塗膜中に含浸させる
    ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
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