JP2544297Y2 - 圧縮機の圧力制御弁 - Google Patents

圧縮機の圧力制御弁

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JP2544297Y2 JP1988131295U JP13129588U JP2544297Y2 JP 2544297 Y2 JP2544297 Y2 JP 2544297Y2 JP 1988131295 U JP1988131295 U JP 1988131295U JP 13129588 U JP13129588 U JP 13129588U JP 2544297 Y2 JP2544297 Y2 JP 2544297Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、車両空調用等に使用される可変容量圧縮機
の高圧側圧力HPおよび低圧側圧力LPを利用し、アンロー
ドバルブに中間圧力MPを導くと共にその圧力を圧縮機の
低圧側の通路に逃すようにしてスプールを作動させ、圧
縮機の冷媒ガスをバイパスさせることにより、圧縮機の
容量を可変にし、吸込側の圧力を所定値に保つようにし
た圧縮機の圧力制御弁に関するものである。
[従来の技術] 第3図は、従来の圧縮機の圧力を制御するシステムの
概念図であり、以下この図面の基づき従来の制御弁の構
成ならびに機能について説明する。
圧力制御弁(1)は、アンロードバルブ(2)を内蔵
した圧縮機(33)のケーシング(3)に内蔵され、該圧
力制御弁(1)は、チャンバー(42)内に導入された圧
縮機(33)と変位伝達部(41)のチャンバー(39)に導
入された高圧側圧力HPおよび低圧側圧力LPとの差圧によ
り、2方弁部の弁体(24)を作動させ、高圧冷媒の弁口
部(8)からの流入量と固定オリフィス(5)からの流
出量とにより中間圧力MPを生成するようになっている。
そして、前記システムにおける従来の圧力制御弁(1)
の構造は、上部の圧力変位変換部(36)、中央部の中間
圧力MPを取り出す変位伝達部(41)および下部の2方弁
(38)とからなっている。
前記の圧力変位変換部(36)は、副ボディ(14)と後
述する主ボディ(13)との間にダイヤフラム(15)が挟
持され、該ダイヤフラム(15)の上側には当金(19)が
載置されており、前記副ボディ(14)の上部には調整ネ
ジ(20)が螺合されており、前記当金(19)と調整ネジ
(20)との間には下方のバネ受け(17)と上方のバネ受
け(16)に支持されたバネ(18)が介挿されている。
前記の変位伝達部(41)は、主ボディ(13)と、該主
ボディ(13)中央部に設けた摺動孔に挿入された軸方向
に同一の軸径を有する変位伝達部材(22)と、該摺動孔
よりやや大径に形成したチャンバー(40)と、該チャン
バー(40)の下方の弁口部(8)とからなっている。
前記の2方弁部(38)は、前記弁口部(8)に当接す
る弁体(24)と、該弁体(24)が弁口部(8)に着座す
るように、前記弁体(24)の下側に弁体受(26)、バネ
(27)、押え板(25)、ワッシャー(28)およびストレ
ーナ(29)を配置している。また、チャンバー(40)の
側面には、中間圧力MPを取り出す通路(9)を具備して
いる。
なお、主ボディ(13)上部には、ダイヤフラム(15)
の下側にチャバー(39)を形成し、通路(31)を介して
低圧側圧力の通路(32)に導通している。
一方、アンロードバルブ(2)は圧縮機(33)の高圧
側圧力の通路(34)から低圧側圧力の通路(35)への途
中に介在させ、スプール(4)の下部には弁部(12)を
具備し、該スプール(4)上側には中間圧力MPを作用さ
せ、下側にはバネ(11)を介在させて力的に釣り合わ
せ、中間圧力MPの大小により弁部(12)の開度を増減さ
せる。
また、中間圧力MPの通路(10)は圧力制御弁(1)の
通路(9)に導通し、かつスプール(4)の上側を通
り、固定オリフィス(5)を通って低圧側圧力の通路
(6)に通じている。
他方、高圧側圧力の通路(7)は、圧力制御弁(1)の
フィルタ(29)下部のチャンバー(42)に導通してい
る。
次に、前記構造の従来の圧力制御弁(1)の動作につ
いて説明する。
従来の圧力制御弁(1)においては、アンロードバル
ブ(2)の上部に低圧側圧力LPに通じる固定オリフィス
(5)を有する通路(6)があるため、圧縮機(33)の
冷媒ガスは通路(7)からストレーナ(29)、弁口部
(8)、通路(9)(10)を経てアンロードバルブ
(2)のスプール(4)の上部に流れ込み、固定オリフ
ィス(5)から通路(6)を通り吸込側(35)へ流れる
ようになっている。
また、固定オリフィス(5)で流量が絞られているた
め、前記流量の大小により中間圧力MPが増減する。そし
て、中間圧力MPの大小によってスプール(4)は上下に
移動し、弁部(12)の開度を増減させ、圧縮機(33)の
吐出側(34)から吸込側(35)へ流れる冷媒のバイパス
量を変化させて能力を制御するようになっている。
一方、圧縮制御弁(1)のバネ(18)の力は、低圧側
圧力LPの圧力が所定値の時に丁度釣り合うように設定さ
れているから、無負荷の場合、弁口部(8)は全開の状
態にある。
今、圧縮機(33)が運転を開始し、「熱負荷>圧縮機
の冷房能力」の場合、低圧側圧力LPは所定値より高くな
るため、ダイヤフラム(15)に作用する低圧側圧力LPの
圧力による力がバネ(18)の力より強くなり、ダイヤフ
ラム(15)は図示の如く上方向に動く。
従って、変位伝達部材(22)も上方へ動き、弁体(2
4)を弁口部(8)に近づけ、高圧側圧力HPから通路
(7)、弁口部(8)、通路(9)(10)を通りアンロ
ードバルブ(2)に流れ込む冷媒流量に比べ、固定オリ
フィス(5)を経て通路(6)を通り低圧側へ流れ出る
流量の方が多くなるので中間圧力MPの圧力が小さくな
り、アンロードバルブ(2)内のバネ(11)によりスプ
ール(4)が押し上げられ、弁部(12)の開度は小さく
なり、圧縮機(33)の吐出側(34)から弁部(12)を経
て吸入側(35)へ流れる冷媒のバイパス量は減少する。
その後、熱負荷が軽減され、低圧側圧力LPの圧力が所
定値より小さくなると、副ボディ内のバネ(18)の下向
きの力がダイヤフラム(15)に作用する低圧側圧力LPの
力よりも大きくなり、バネ受け(16)、当金(19)を介
してダイヤフラム(15)と共に変位伝達部材(22)は下
降し弁体(24)を下方向へ動かす。
従って、弁口部(8)は開状態となり、高圧側圧力HP
側から通路(7)、弁口部(8)、通路(9)(10)を
通ってアンロードバルブ(2)に流れ込む冷媒流量に比
べ、固定オリフィス(5)を経て通路(6)を通り低圧
側へ流れ出る流量の方が相対的に少なくなるので中間圧
力MPの圧力が大きくなり、アンロードバルブ(2)のス
プール(4)が押し下げられ、弁部(12)の開度は大き
くなり、圧縮機(33)の吐出側(34)から吸入側(35)
へ流れる冷媒のバイパス量は増大する。
このように、ダイヤフラム(15)に作用する低圧側圧
力LPの大きさにより弁体(24)が弁口部(8)から離れ
る距離は比例的に変化し、それによって高圧側圧力HPか
らアンロードバルブ(2)に流れる冷媒流量が変化し、
それによる中間圧力MPの変化により、弁部(12)の開度
を変化させ、よって吐出側(34)から弁部(12)を経て
吸入側(35)へ流れる冷媒バイパス量を比較的に変化さ
せ、吸込側の圧力を所定値に保つことができる。
[考案が解決しょうとする課題] 従来の前記構造を有する圧力制御弁(1)において
は、低圧側圧力LPの圧力変化をダイヤフラム(15)及び
変位伝達部材(22)を介して直接弁体(24)の変位に変
換して流量を制御し、その流量により生じる弁口部
(8)の圧力損失を中間圧力MPとしてとらえバイパス量
を制御しているため、ダイヤフラム(15)の組付け位
置、変位伝達部材(22)、ダイヤフラム(15)の寸法の
バラツキが、第2図に示す低圧側圧力−中間圧力特性に
おいて、破線(イ)−(ヘ),(イ)−(ト)で示すバ
ラツキとなって現れるため、各部品に要求される寸法公
差は、極めて厳しく製造加工面において非量産的な面が
ある。
本考案は、前述の問題点にかんがみて考案されたもの
で、変位伝達部材(22)に作用する力の釣り合いの中に
低圧側圧力LPによる力と、新たに中間圧力MPによる力を
相反する方向に作用させるように変位伝達部材の下部に
小径部を形成したもので、低圧側圧力LPの大きさにより
所定の中間圧力MPが出力されるため、ダイヤフラム(1
5)の組付け位置、変位伝達部材(22)等の寸法公差を
厳しく管理する必要のない圧力制御弁を得ることを目的
とする。
[課題を解決するための手段] 本考案の圧縮機の圧力制御弁は、圧縮機(33)に通じ
る通路(32)の低圧側圧力LPの変化を、ダイヤフラム
(15)等の手段により変位伝達部材(22)の軸方向変位
に変換する圧力変位変換部(36)と、 前記ダイヤフラム(15)の変位を2方弁部(38)に伝
達するための変位伝達部材(22)と、 押え(25)、バネ(27)、弁体受け(26)および弁口
部(8)に着座する弁体(24)とからなる2方弁部(3
8)とからなり、 圧縮機(33)で圧縮された冷媒が高圧側の通路
(7)、チャンバー(42)、圧力制御弁に形成されたチ
ャンバー(40)および中間圧力に通じる通路(9)、中
間圧力MPの通路(10)、アンロードバルブ(2)、固定
オリフィス(5)および低圧側圧力の通路(6)を経て
吸入側に流入するように冷媒のバイパス回路を構成し、 前記圧縮機(33)の高圧側圧力HPと圧力変位変換部
(36)のチャンバー(39)に導入される低圧側圧力LPと
の圧力差により変位伝達部材(22)を介して2方弁部の
弁体(24)を作動させ、高圧冷媒の弁口部(8)からの
流入量と固定オリフィス(5)からの流出量とにより中
間圧力MPを生成するに際し、前記低圧側圧力LPの増加に
対し、中間圧力MPが低下する、いわゆる負の傾きを持つ
特性の圧力制御弁において、 前記変位伝達部材(22)の軸径に対して中間圧力を導
くチャンバー(40)に位置する変位伝達部材(22)の下
方部の軸径即ち2方弁部(38)ボール(24)側の軸径を
小径部(23)となし、 前記変位伝達部材(22)の大径部上側に加わる低圧側
圧力LPと、2方弁部の弁体(24)に力を伝達する小径部
(23)との中間に位置する段付部(44)に加わる中間圧
力MPとが上下に相反する方向に作用する如く構成したこ
とを特徴とするものである。
[作用] 本考案における圧力制御弁は、変位伝達部材(22)の
軸方向の力の釣り合いにおいて、ダイヤフラム(15)を
介して前記変位伝達部材(22)の軸の上部に作用する低
圧側圧力LPに相対して変位伝達部材(22)の段付部(4
4)に中間圧力MPが作用するために、もし低圧側圧力LP
のある値に相当する中間圧力MPが正規の圧力に対して低
めに発生した場合、変位伝達部材(22)の段付部(44)
に作用する中間圧力MPの少ない分ΔMPによる力が変位伝
達部材(22)に負の力、つまり、弁体(24)と弁口部
(8)との開度を広げる方向に働き中間圧力MPの不足分
ΔMPを補正しようとする。
従って、第3図の特性において、(イ)−(ヘ)の特
性は補正の力によって(イ)−(ロ)に近づく。この補
正の力により安定したLP−MP特性を得ることができると
共にLP−MP特性のバラツキも小さくすることができる。
[実施例] 以下、本考案の一実施例を第1図に基づき説明する。
第1図において圧力制御弁(1)は、圧縮機のバイパ
ス機能を持つアンロードバルブ(2)を内蔵した圧縮機
(33)のケーシング(3)に内蔵され、ストップリング
(43)で固定されているもので、上部の圧力変位変換部
(36)、中央部の中間圧力MPの帰還部(37)および中間
圧力MPを生成する下部の2方弁部(38)とからなってい
る。そして、上部の圧力変位変換部(36)と下部の2方
弁部(38)については、前述した従来品と全く同一の構
造であるのでその詳細な説明は省略する。
本考案における圧力制御弁(1)の帰還部(37)にお
ける従来品との相違点は、第1図に示すように、主ボデ
ィ(13)の中心部に形成されている摺動孔に挿入される
変位伝達部材(22)の上方部の軸径に対して、中間圧力
MPを導くチャンバー(40)に位置する変位伝達部材(2
2)の下方部の軸径即ち2方弁部(38)ボール(24)側
の軸径を小径部(23)とした点である。
即ち、この小径部(23)のまわりには弁口部(8)の直
径と同一寸法のチャンバー(40)が設けられ、中間圧力
MPを取り出す通路(9)を経てケーシングに設けられた
通路(10)に連通するようになっている。
次に本考案の圧力制御弁の動作について説明する。
この制御弁は静的な力の釣り合いとして表現出来るた
め、今、力の平衡式を考えると、圧力変位変換機能を持
つダイヤフラム(15)に作用する低圧側圧力LPの力はダ
イヤフラムによって変位に変換され、この変位は、変位
伝達部材(22)により、2方弁部(38)の弁体(24)に
伝達される。変位伝達部材(22)に作用する主な力は、
上向きの力として、 F1:ダイヤフラム(15)に作用する低圧側圧力LPによる
力 F2:変位伝達部材(22)に作用する中間圧力MPによる力 F3:弁体(24)に作用する高圧側圧力HPによる力 F4:弁体(24)に作用するバネ(27)による力 F5:ダイヤフラム(15)の弾性による力 下向きの力として、 F6:バネ(18)による力 F7:変位伝達部材(22)作用する低圧側圧力LPによる力 F8:弁体(24)に作用する中間圧力MPによる力 上記F1〜F8は次のように表わすことが出来る。
F1=S1×LP F2=(S2−S3)×MP F3=S4×HP F7=S2×LP F8=(S4−S3)×K …(1) ここに、S1はダイヤフラム(15)の直径d1部分の面積。
S2は変位伝達部材(22)大径部の直径d2部分の面積。S3
は小径部(23)の直径d3部分の面積。S4は弁口部(8)
の直径d4部分の面積。Kは定数を示す。
力の平衡式は次のようになる。
F1+F2+F3+F4+F5=F6+F7+F8…(2) 上記の式(1)および(2)からMP=f(LP)の形式に
整理すると、 MP=a×LP+b …(3) となる。
ここに、 である。
このように各種圧縮機から要求されるMP/LPの傾き、
即ち第2図の(ハ)は、式(3)における定数aの値を
適当に決めることにより満足させることが可能である。
このように、各種圧縮機から要求されるMP/LPの傾き、
即ち第2図の(ハ)は式(3)における定数aにより決
まる。
つまり、(3)の式からわかるようにaの値を決定す
る諸元は、ダイヤフラムの直径d1、変位伝達部材の大径
部の直径d2により分子が決まり、分母は変位伝達部材の
大径部の直径d2、小径部の直径d3、弁口部の直径d4によ
り決まる。但し、Kは実験的に予め設定する値である。
なお、これらの諸元の組合せによりコスト、加工性等を
考慮してベストの値を設定する。
一方、式(3)のbの値は、縦軸中間圧力MP、横軸低
圧側圧力LPの座標系において、低圧側圧力LP=0の時の
中間圧力MPを示す。この点bは、バネ(18)による力、
弁体(24)に作用するバネ(27)による力、ダイヤフラ
ム(15)の弾性による力、弁体(24)が受ける力により
決まり、この中でbを容易に調整できるのがバネ(18)
であり、このバネの強弱によりbが決まる。
又、点(ロ)−(ニ)は、MP=LPの直線の式で表され
固定である。従って、立上り点(ロ)は前述の式(3)
とMP=LPの直線との交点で示すことができ、この点
(ロ)は、式(3)のbの値により決まる。つまり、ば
ね(18)により一義的に設定されることになる。また、
点(イ)および点(イ)を通る中間圧力MP=一定の特性
は、弁口部(8)が全開の状態を示し、高圧側圧力HPに
より決まる値である。
なお、従来の圧力制御弁の構造において、(3)式を
適用するとS2=S3であり、S1>S2,S3<S4であるため、M
P/LPの傾きに相当するaは正の値となり、第2図の負の
傾きをもつ直線(イ)(ロ)を取り得ない。そのため、
この特性を出すためにバネ(18),(27)およびダイヤ
フラム(15)の力のつり合いを微妙に合わせて要求特性
を満足させる必要があり、設定が極めて難しいことを示
している。
尚、第2図の直線(イ)(ロ)上のLP1およびLP2は、
それぞれアンロードバルブ弁部全開時、即ち最小容量運
転時と、アンロードバルブ弁部全閉時、即ち最大容量運
転時との低圧側圧力を示す。
また、直線(ニ)(ホ)は弁体(24)が全閉した時の中
間圧力MPを示している。弁体(24)が全閉した時は高圧
側からの流量がなくなるため、中間圧力MPはオリフィス
(5)を介して低圧側圧力LPと同一になる。
従って、直線(ニ)(ホ)はMP=LPの関係式を満足して
いる。
前記特性のもつ圧力制御弁を内蔵したエアコンの圧縮
機の容量制御システムを圧力制御弁の動作と共に説明す
ると次のようになる。
圧力制御弁の制御因子である低圧側圧力LPは、第2図
に示すLP1〜LP2の範囲でアンロードバルブ(2)のバイ
パス量を制御すると仮定する。
今、低圧側圧力LPが第2図に示すLP1とLP2の間で圧縮
機が運転された状態から熱負荷が増大した場合、低圧側
圧力LPは、LP2側へ移動し、低圧側圧力LPは通路(32)
を通してダイヤフラム(15)の下側のチャンバー(39)
に導入され、ダイヤフラム(15)に作用する上向きの力
の増加となって現われ、バネ(18)の強さに打ち勝ち、
ダイヤフラム(15)を図示の如く上方向へ動かす。その
ため、変位伝達部材(22)も上方向へ動き、弁体(24)
を弁口部(8)に近ずけるため、高圧側圧力HP側から通
路(7)、弁口部(8)、通路(9)(10)を通りアン
ロードバルブ(2)に流れ込む冷媒流量に比べ、固定オ
リフィス(5)を経て通路(6)を通り低圧側へ流れ出
る流量の方が多くなり、従って、中間圧力MPの圧力が小
さくなり、アンロードバルブ(2)内のバネ(11)によ
りスプール(4)が押し上げられ、弁部(12)の開度が
小さくなり、圧縮機(33)の吐出側(34)から吸入側
(35)へ流れる冷媒のバイパス量は減少する。
その後、熱負荷がさらに増大すると、低圧側圧力LPの
圧力がさらに上昇し、やがて第2図の低圧側圧力LP制御
域のLP2に達すると圧力制御弁の弁体(24)は更に弁口
部(8)に近づき、中間圧力MPの圧力はさらに低下する
ため、アンロードバルブ(2)のスプール(4)が上方
へ上がりきり、弁部(12)を全閉にする。そのため、圧
縮機(33)の吐出側(34)から吸入側(35)へ流れる冷
媒のバイパス量は最小量となり、圧縮機(33)は最大容
量運転を行う。
次に、低圧側圧力LPが第2図に示すLP1とLP2の間で圧
縮機(33)が運転された状態から熱負荷が減少した場
合、低圧側圧力LPはLP1側へ移動し、低圧側圧力LPは通
路(32)を通してダイヤフラム(15)の下側のチャンバ
ー(39)に導入され、ダイヤフラム(15)に作用する上
向きの力の減少となって現れ、バネ(18)の強さが打ち
勝ち、ダイヤフラム(15)を下方向へ動かす。そのた
め、変位伝達部材(22)も下方向へ動き、弁体(24)を
弁口部(8)から遠ざけるため、高圧側圧力HP側から通
路(7)、弁口部(8)、通路(9)(10)を通りアン
ロードバルブ(2)に流れ込む冷媒流量に比べ、固定オ
リフィス(5)を経て通路(6)を通り低圧側へ流れ出
る流量の方が少なくなる。従って、中間圧力MPの圧力が
大きくなり、アンロードバルブ(2)内のスプール
(4)が押し上げられ、弁部(12)の開度は大きくな
り、圧縮機(33)の吐出側(34)から吸入側(35)へ流
れる冷媒のバイパス量は増大する。
その後熱負荷が更に減少すると、低圧側圧力LPの圧力
が更に下降し、やがて第2図の低圧側圧力LP制御域のLP
1に達すると中間圧力MPの圧力は更に増大するため、ア
ンロードバルブ(2)のスプール(4)が下がりきり、
弁部(12)を全開する。そのため、圧縮機(33)吐出側
(34)から吸入側(35)へ流れる冷媒のバイパス量は最
大量となり圧縮機(33)は最小容量運転を行う。
このように、低圧側圧力LP2-LP1の領域において、ア
ンロードバルブ(2)のバイパス量は比例的に低圧圧力
LPの値によって制御される。
[考案の効果] 以上のように、本考案の圧力制御弁によれば、変位伝
達部材(22)の上方部の軸径に対して、中間圧力MPを導
くチャンバー(40)に位置する変位伝達部材(22)の下
方部の軸径即ち2方弁部(38)ボール(24)側の軸径を
小径部(23)とすることにより、軸方向の力の釣り合い
の中に中間圧力MPの力を新たに介在させ、低圧側圧力LP
と、これと対向させる中間圧力MPとで軸方向の力の釣り
合いを保ちながら中間圧力MPを制御するように構成した
ため、要求されるLP-MP特性は前記式(3)により、定
数a,bを適当に設定することにより一義的に決定され、
圧縮機に要求されるLP-MP特性において、立ち上がり点
(ロ)及び最大圧力点(イ)等の設定及び変更に対し容
易に応えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の縦断面図、第2図は本考案
の一実施例におけるLP-MP特性図、第3図は従来の制御
弁の縦断面図である。 (1)圧力制御弁、(2)アンロードバルブ、(3)圧
縮機のケージング (4)スプール弁、(5)固定オリフィス、(6),
(7)通路 (8)弁口部、(9),(10)通路、(11)バネ (12)弁部、(13)主ボディ、(14)副ボディ (15)ダイヤフラム、(16),(17)バネ受け、(18)
バネ (19)当金、(20)調整ネジ、(21)ストッパー部 (22)変位伝達部材、(23)小径部、(24)弁体 (25)押え板、(26)弁体受け、(27)バネ (28)ワッシャー、(29)ストレーナ、(30)ストッパ
ー部 (31),(32)通路、(33)圧縮機、(34)吐出側 (35)吸入側、(36)圧力変位変換部、(37)帰還部 (38)2方弁部、(39),(40),(42)チャンバー (41)変位伝達部、(43)ストップリング、(44)段付

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機(33)に通じる通路(32)の低圧側
    圧力LPの変化を、ダイヤフラム(15)等の手段により変
    位伝達部材(22)の軸方向変位に変換する圧力変位変換
    部(36)と、 前記ダイヤフラム(15)の変位を2方弁部(38)に伝達
    するための変位伝達部材(22)と、 押え(25)、バネ(27)、弁体受け(26)および弁口部
    (8)に着座する弁体(24)とからなる2方弁部(38)
    とからなり、 圧縮機(33)で圧縮された冷媒が高圧側の通路(7)、
    チャンバー(42)、圧力制御弁に形成されたチャンバー
    (40)および中間圧力に通じる通路(9)、中間圧力MP
    の通路(10)、アンロードバルブ(2)、固定オリフィ
    ス(5)および低圧側圧力の通路(6)を経て吸入側に
    流入するように冷媒のバイパス回路を構成し、 前記圧縮機(33)の高圧側圧力HPと圧力変位変換部(3
    6)のチャンバー(39)に導入される低圧側圧力LPとの
    圧力差により変位伝達部材(22)を介して2方弁部の弁
    体(24)を作動させ、高圧冷媒の弁口部(8)からの流
    入量と固定オリフィス(5)からの流出量とにより中間
    圧力MPを生成するに際し、前記低圧側圧力LPの増加に対
    し、中間圧力MPが低下する、いわゆる負の傾きを持つ特
    性の圧力制御弁において、 前記変位伝達部材(22)の軸径に対して中間圧力を導く
    チャンバー(40)に位置する変位伝達部材(22)の下方
    部の軸径即ち2方弁部(38)ボール(24)側の軸径を小
    径部(23)となし、 前記変位伝達部材(22)の大径部上側に加わる低圧側圧
    力LPと、2方弁部の弁体(24)に力を伝達する小径部
    (23)との中間に位置する段付部(44)に加わる中間圧
    力MPとが上下に相反する方向に作用する如く構成したこ
    とを特徴とする圧縮機の圧力制御弁。
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