JP2544091B2 - Bod測定装置 - Google Patents

Bod測定装置

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JP2544091B2
JP2544091B2 JP6280433A JP28043394A JP2544091B2 JP 2544091 B2 JP2544091 B2 JP 2544091B2 JP 6280433 A JP6280433 A JP 6280433A JP 28043394 A JP28043394 A JP 28043394A JP 2544091 B2 JP2544091 B2 JP 2544091B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はBOD測定装置に係り、
特に、排水のBODと紫外線吸光度との関係の直線性を
利用してBOD(生物学酸素要求量)を測定するBO
D測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、紫外線は排水のBODが大きい
程吸光されるようになる性質がある。そこで従来、排水
の一部を分流して透明容器からなる測定セルに導くと共
に、この測定セルを挟んでその一側に配した紫外線発生
光源が発生する紫外線を排水の入った測定セルを透過さ
せて他側に配した紫外線受光器に受光させて、排水によ
る紫外線の吸光度により変化する受光紫外線量に応じた
大きさの信号を出力させることにより、この信号に基づ
いて排水のBODを測定し、この測定したBODを、排
水処理装置への処理剤の投入量などをコントロールする
ためなどに利用することができる
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した紫外線吸光度
を用いたBODの測定方法では、排水濃度が高く紫外線
吸光度の高い例えば乳業排水の場合、紫外線吸光度とB
ODとの関係に良好な直線性が得られなくなるため原排
水を直接測ることができず自動化ができないという問題
があった。
【0004】また、原排水を測定する場合、配管や測定
セル内が短期間に汚れてしまい、測定誤差、流量変動な
どの障害が発生するなどの問題もあった。
【0005】よって本発明は、上述した従来の問題点に
鑑み、乳業排水のような高濃度の排水のBODを、BO
Dと紫外線吸光度との間の直線性を利用して完全に自動
に測定することができるBOD測定装置を提供すること
を主たる目的としている。
【0006】本発明はまた、上述した従来の問題点に鑑
み、乳業排水のような高濃度の排水のBODを、BOD
と紫外線吸光度との間の直線性を利用して完全に自動に
かつ精度を良好に保って測定することができるBOD測
定装置を提供することを他の目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記主たる目的を達成す
るため本発明により成された請求項1記載のBOD測定
装置は、図1の基本構成図に示すように、予め定められ
た希釈倍率に基づき原排水と希釈水を混合し、所定の希
釈倍率の希釈原排水を得る自動希釈手段10と、該自動
希釈手段より得られた希釈原排水が導かれ該希釈原排水
の紫外線吸光度を測定して吸光度信号を出力する紫外線
吸光度測定手段6と、前記自動希釈手段で使用する希釈
倍率を格納する希釈倍率格納手段7aと、前記紫外線吸
光度測定手段から吸光度信号を入力し、該入力した吸光
度信号に基づいて前記希釈原排水の吸光度が予め定めた
吸光度設定条件にあてはまるかどうかを判定する吸光度
判定手段7bと、該吸光度判定手段による判定の結果、
吸光度が吸光度設定条件にあてはまらないとき、前記希
釈倍率格納手段に格納している希釈倍率を変更する希釈
倍率変更手段7cと、前記吸光度判定手段による判定の
結果、吸光度が吸光度設定条件にあてはまるとき、前記
紫外線吸光度測定手段により測定した吸光度と前記希釈
倍率とに基づいて演算して前記原排水のBODを求める
BOD演算手段7dとを備えることを特徴としている。
【0008】上記他の目的を達成するため本発明により
成された請求項2記載のBOD測定装置は、図1の基本
構成図に示すように、前記BOD演算手段によるBOD
の演算から次の測定の開始まで第1の一定時間の間前記
自動希釈手段から前記紫外線吸光度測定手段までの系内
を前記希釈水により洗浄させ、測定の開始及び再開毎に
予め定めた希釈倍率設定値を前記希釈倍率格納手段に格
納させ、かつ測定再開時及び前記希釈倍率変更手段によ
る希釈倍率の変更後、第2の一定時間の経過を待って前
記吸光度判定手段による判定を行わせる測定制御手段7
eを更に備えることを特徴としている。
【0009】請求項1記載BOD測定装置において、
前記自動希釈手段が、図1(b)に示すように、原排水
と希釈水とを混合して希釈原排水を得、該希釈原排水を
前記紫外線吸光度測定手段に供給する混合槽5と、該混
合槽へ一定流量の原排水を導入する原排水ポンプ2と、
前記混合槽へ希釈水を導入する流量可変の希釈水ポンプ
4と、前記希釈水ポンプの流量を前記希釈倍率格納手段
に格納されている前記希釈倍率と前記原排水ポンプの一
定流量とに基づいて演算する流量演算手段7fと、該流
量演算手段によって演算した流量で前記希釈水ポンプを
動作させる希釈水ポンプ制御手段7gとを有する。前記
吸光度判定手段が、前記紫外線吸光度測定手段から吸光
度信号を入力し、該入力した吸光度信号に基づいて前記
希釈原排水の吸光度が予め定めた吸光度設定値以下であ
るかどうかを判定する。前記希釈倍率変更手段が、前記
吸光度判定手段による判定の結果、吸光度が吸光度設定
値以上であるとき、前記希釈倍率格納手段に格納してい
る希釈倍率を増大させる。前記BOD演算手段が、前記
吸光度判定手段による判定の結果、吸光度が吸光度設定
値以下であるとき、前記紫外線吸光度測定手段により測
定した吸光度と前記希釈倍率とに基づいて演算して前記
原排水のBODを求めることを特徴としている。
【0010】請求項3記載のBOD測定装置において、
前記BOD演算手段によるBODの演算から次の測定の
開始まで第1の一定時間の間前記原排水ポンプを停止し
て前記混合槽から前記紫外線吸光度測定手段までの系内
を前記希釈水により洗浄させ、測定の開始及び再開毎に
予め定めた希釈倍率設定値を前記希釈倍率格納手段に格
納させ、かつ測定再開時及び前記希釈倍率変更手段によ
る希釈倍率の変更後、第2の一定時間の経過を待って前
記吸光度判定手段による判定を行わせる測定制御手段を
更に備えることを特徴としている。
【0011】請求項1記載のBOD測定装置において、
前記自動希釈手段が、図1(c)に示すように、原排水
と希釈水とを混合して希釈原排水を得、該希釈原排水を
前記紫外線吸光度測定手段に供給する混合槽5と、該混
合槽に一定量の希釈水を導入する希釈水ポンプ4と、前
記混合槽に原排水を導入する原排水ポンプ2と、該原排
水ポンプにより前記混合槽に導入する原排水の量を前記
希釈倍率格納手段に格納されている前記希釈倍率と前記
原排水ポンプの吐出量とに基づいて演算する原排水量演
算手段7hと、該原排水量演算手段によって演算した原
排水量が前記混合槽に導入されるように前記原排水ポン
プを動作させる原排水ポンプ制御手段7iとを有する。
前記吸光度判定手段が、前記紫外線吸光度測定手段から
吸光度信号を入力し、該入力した吸光度信号に基づいて
前記希釈原排水の吸光度が予め定めた吸光度設定値以上
であるかどうかを判定する。前記希釈倍率変更手段が、
前記吸光度判定手段による判定の結果、吸光度が吸光度
設定値以下であるとき、前記希釈倍率格納手段に格納し
ている希釈倍率を減少させる。前記BOD演算手段が、
前記吸光度判定手段による判定の結果、吸光度が吸光度
設定値以上であるとき、前記紫外線吸光度測定手段によ
り測定した吸光度と前記希釈倍率とに基づいて演算して
前記原排水のBODを求めることを特徴としている。
【0012】請求項5記載のBOD測定装置において、
前記BOD演算手段によるBODの演算後、前記混合槽
から前記紫外線吸光度測定手段までの系内の前記希釈原
排水を排出するとともに、次の測定の開始まで第1の一
定時間の間前記希釈水ポンプを動作させ、前記混合槽か
ら前記紫外線吸光度測定手段までの系内を前記希釈水に
より洗浄させ、測定の開始及び再開毎に予め定めた希釈
倍率設定値を前記希釈倍率格納手段に格納させ、かつ測
定再開時及び前記希釈倍率変更手段による希釈倍率の変
更後、第2の一定時間の経過を待って前記吸光度判定手
段による判定を行わせる測定制御手段を更に備えること
を特徴としている。
【0013】
【作用】請求項1記載のBOD測定装置の構成におい
て、希釈倍率格納手段7aに格納されている希釈倍率に
基づき、原排水と希釈水が自動希釈手段10により所定
の希釈倍率に希釈・混合される。紫外線吸光度測定手段
6が自動希釈手段から導かれる希釈原排水の紫外線吸光
度を測定して吸光度信号を出力する。吸光度判定手段7
bが、紫外線吸光度測定手段から吸光度信号を入力し、
該入力した吸光度信号に基づいて希釈原排水の吸光度が
予め定めた吸光度設定条件にあてはるかどうかを判定
し、判定の結果、吸光度が吸光度設定条件にあてはまら
ないとき、希釈倍率変更手段7cが希釈倍率格納手段に
格納している希釈倍率を一定値だけ変更し、吸光度が吸
光度設定条件にあてはまるとき、BOD演算手段7dが
紫外線吸光度測定手段により測定した吸光度と、希釈倍
率とに基づいて演算して原排水のBODを求める。
【0014】従って、紫外線吸光度測定手段により測定
した吸光度とBODとの直線性が得られる吸光度の範囲
まで原排水が自動的に希釈され、かつ希釈原排水につい
て測定した吸光度によりBODを換算演算して出力する
ことができる。
【0015】そして、請求項2記載のBOD測定装置の
構成において、測定制御手段7eが、BOD演算手段に
よるBODの演算から次の測定の開始まで第1の一定時
間の間自動希釈手段から紫外線吸光度測定手段までの系
内を前記希釈水により洗浄させ、測定の開始及び再開毎
に予め定めた希釈倍率設定値を希釈倍率格納手段に格納
させ、かつ測定再開時及び希釈倍率変更手段による希釈
倍率の変更後、第2の一定時間の経過を待って吸光度判
定手段による判定を行わせる。
【0016】従って、各測定の終了毎に次の測定までの
間に希釈水により系内を自動的に洗浄し、しかも系内に
希釈水を保持して次の測定の開始を待つことができる。
【0017】請求項3記載のBOD測定装置の構成にお
いて、自動希釈手段10では、原排水と希釈水とを混合
して希釈原排水を得る混合槽5へ原排水ポンプ2が原排
水を導入し、流量可変の希釈水ポンプ4が同混合槽へ希
釈水を導入し、混合槽は希釈原排水を紫外線吸光度測定
手段に供給する。流量演算手段7fが希釈水ポンプの流
量を希釈倍率格納手段に格納されている希釈倍率と原排
水ポンプの一定流量とに基づいて演算し、この演算した
流量で希釈水ポンプ制御手段7gが希釈水ポンプを動作
させる。吸光度判定手段が、紫外線吸光度測定手段から
吸光度信号を入力し、該入力した吸光度信号に基づいて
希釈原排水の吸光度が予め定めた吸光度設定値以下であ
るかどうかを判定する。希釈倍率変更手段が、吸光度判
定手段による判定の結果、吸光度が吸光度設定値以上で
あるときすなわち、原排水の希釈が予定値より少ないと
き希釈倍率格納手段に格納している希釈倍率を増大させ
る。BOD演算手段が、吸光度判定手段による判定の結
果、吸光度が吸光度設定値以下であるとき、すなわち、
原排水の希釈が予定値になったとき紫外線吸光度測定手
段により測定した吸光度と希釈倍率とに基づいて演算し
て原排水のBODを求める。
【0018】従って、紫外線吸光度測定手段により測定
した吸光度とBODとの直線性が得られる吸光度の範囲
まで希釈水ポンプの流量を増大して希釈倍率を増大させ
ることで原排水が自動的に希釈され、かつ希釈原排水に
ついて測定した吸光度によりBODを換算演算して出力
することができる。
【0019】請求項4記載のBOD測定装置の構成にお
いて、測定制御手段が、BODの演算から次の測定の開
始まで第1の一定時間の間原排水ポンプを停止して混合
槽から紫外線吸光度測定手段までの系内を希釈水により
洗浄させ、測定の開始及び再開毎に予め定めた希釈倍率
設定値を希釈倍率格納手段に格納させ、かつ測定再開時
及び希釈倍率変更手段による希釈倍率の変更後、第2の
一定時間の経過を待って吸光度判定手段による判定を行
わせる。
【0020】従って、各測定の終了毎に原排水ポンプを
止めて原排水の流入を停止させ、希釈水のみを系内に導
入し、次の測定までの間に系内を自動的に洗浄し、しか
も系内に希釈水を保持して次の測定の開始を待つことが
できる。
【0021】請求項5記載のBOD測定装置の構成にお
いて、自動希釈手段10では、原排水と希釈水とを混合
して希釈原排水を得る混合槽5へ希釈水ポンプ2により
一定水量の希釈水を導入し、原排水ポンプが同混合槽に
原排水を導入し、混合槽は希釈原排水を紫外線吸光度測
定手段に供給する。原排水量演算手段7hが原排水ポン
プにより混合槽に導入する原排水の量を希釈倍率格納手
段に格納されている希釈倍率と原排水ポンプの吐出量と
に基づいて演算する。原排水ポンプ制御手段7iが原排
水量演算手段によって演算した原排水量が混合槽に導入
されるように原排水ポンプを動作させる。吸光度判定手
段が、紫外線吸光度測定手段から吸光度信号を入力し、
該入力した吸光度信号に基づいて希釈原排水の吸光度が
予め定めた吸光度設定値以上であるかどうかを判定す
る。希釈倍率変更手段が、光度判定手段による判定の
結果、吸光度が吸光度設定値以下であるとき、前記希釈
倍率格納手段に格納している希釈倍率を減少させる。前
記BOD演算手段が、吸光度判定手段による判定の結
果、吸光度が吸光度設定値以上であるとき、紫外線吸光
度測定手段により測定した吸光度と希釈倍率とに基づい
て演算して前記原排水のBODを求める。
【0022】従って、紫外線吸光度測定手段により測定
した吸光度とBODとの直線性が得られる吸光度の範囲
まで原排水ポンプによる混合槽に導入する原排水の量を
増大して希釈倍率を減少させることで原排水が自動的に
希釈され、かつ希釈原排水について測定した吸光度によ
りBODを換算演算して出力することができる。
【0023】請求項6記載のBOD測定装置の構成にお
いて、測定制御手段が、BODの演算後、混合槽から紫
外線吸光度測定手段までの系内の希釈原排水を排出する
とともに、次の測定の開始まで第1の一定時間の間希釈
水ポンプを動作させ、混合槽から紫外線吸光度測定手段
までの系内を希釈水により洗浄させ、測定の開始及び再
開毎に予め定めた希釈倍率設定値を希釈倍率格納手段に
格納させ、かつ測定再開時及び希釈倍率変更手段による
希釈倍率の変更後、第2の一定時間の経過を待って吸光
度判定手段による判定を行わせる。
【0024】従って、各測定の終了毎に希釈原排水を排
出してから希釈水ポンプを動作させ、希釈水のみを系内
に導入し、次の測定までの間に系内を自動的に洗浄し、
しかも系内に希釈水を保持して次の測定の開始を待つこ
とができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は本発明によるBOD測定装置の第1の実施
例を示す全体構成図を示し、同図において、1は図示し
ない乳業原排水管から分岐した原排水を入れる原排水タ
ンク、2は原排水タンク1から原排水を汲み上げる原排
水ポンプ、3は水道水、井戸水などの希釈水が入れられ
る希釈水タンク、4は希釈水タンク3から希釈水を汲み
上げる希釈水ポンプであり、希釈水ポンプ4は回転制御
により汲み上げ能力が可変である。5は原排水ポンプ2
により汲み上げられた原排水と希釈水ポンプ4により汲
み上げられた希釈水とが導かれ、原排水と希釈水とを均
一に混合する混合槽である。混合槽5は2つの区画室か
らなり、その第1室5aに原排水と希釈水とが同時に供
給されてほぼ均一に混合され、この混合された希釈原排
水がオーバフローして第2室5bに入る。
【0026】6は混合槽5において原排水と希釈水とが
均一に混合されて形成された希釈原排水が導かれる紫外
線吸光度測定部であり、例えば測定セルとこの測定セル
を挟んで配された紫外線発生光源及び紫外線受光器とに
より構成されている。この紫外線吸光度測定部6におい
ては、希釈原排水が導かれ通水されている状態で測定セ
ルの一側の紫外線発生光源から照射した紫外線が測定セ
ル及びその内部の希釈原排水を透過して他側の紫外線受
光器で受光され、紫外線受光器が受光した紫外線量、す
なわち、紫外線吸光度に応じた大きさの信号を出力す
る。
【0027】7は予め定めたプログラムに従って動作す
るマイクロコンピュータからなる制御部であり、制御部
7には、紫外線吸光度がBODと直線的な関係となり、
測定セル内の吸光度によるBODの測定を開始すべきか
どうか判定するための吸光度設定値X(測定した吸光
度とBODとの直線性が得られる吸光度の範囲の上限
値、例えば0.8abs:absorption)と、
原排水を希釈する希釈水の初期流量を定める希釈倍率設
定値Nが予め入力されている。これらの吸光度設定値
及び希釈倍率設定値Nは、後述する測定間隔タイ
マ時間H、待機タイマ時間T、及び上記紫外線吸光度−
BODの直線の傾斜とBOD0時の吸光度とをそれぞれ
規定する定数A、Bなどと共に図示しないキーボードの
キー操作によって入力され、これらは制御部7内の図示
しないRAM中の所定のデータエリアに格納される。ま
た、制御部7には同じキーボード中の測定開始・終了キ
ーの操作による測定開始・終了信号も入力されるように
なっている。
【0028】制御部7は紫外線吸光度測定部6からの紫
外線吸光度信号を入力し、この入力した紫外線吸光度信
号と吸光度設定値とに基づいてBODを測定すべきかど
うかを判定し、この判定の結果、測定すべき紫外線吸光
度になっていないときには、希釈水ポンプ4の能力を上
げて希釈倍率を更に増大させ、測定すべき紫外線吸光度
になっているときには、紫外線吸光度信号による吸光度
をBODに変換して出力する。
【0029】以上の構成において、乳業原排水の一部が
原排水タンク1に導かれ、原排水ポンプ2により予め設
定した一定の流量で混合槽5に導かれる。一方、希釈水
が希釈水タンク3に導かれ、ここから更に上記希釈倍率
設定値に従って希釈水ポンプ4により混合槽5に導かれ
る。混合槽5においては原排水と希釈水とがほぼ均一に
混合され、この混合された希釈原排水が紫外線吸光度測
定部6に導かれ、ここで吸光度が測定された後排水され
る。
【0030】紫外線吸光度測定部6が出力する紫外線吸
光度を表す電気信号は制御部7に送られ、制御部7がこ
の紫外線吸光度信号により吸光度が吸光度設定値以下で
あると判断すると、最初に設定しておいた希釈倍率設定
値及び測定した吸光度とBODの関係式により、測定し
た吸光度をBODに変換して出力する。吸光度が吸光度
設定値以上であると判断すると、希釈水流量が原排水の
整数倍となるように希釈水ポンプの回転を制御し、段階
的に希釈倍率を変え、吸光度が吸光度設定値以内になる
まで制御部7がプログラムに従って希釈−測定を繰り返
す制御を行う。
【0031】なお、希釈倍率を変えた場合には、紫外線
吸光度測定部6内の希釈原排水が変えた希釈倍率のもの
となるに十分な時間、例えば5分(この時間は系の大き
さ、希釈水ポンプの能力などによって設定される)待っ
てから紫外線吸光度測定部6における吸光度の測定を行
う。この測定した吸光度が吸光度設定値以下になった段
階で、現在の希釈倍率と、吸光度及びBODの関係式に
より、測定した吸光度をBODに換算して出力する。
【0032】上述のようにBODを測定した後、制御部
7は原排水ポンプ2を停止させ、希釈水ポンプ4により
希釈水のみを例えば一定時間混合槽5に流入させるよう
にする。このことにより、混合槽5から紫外線吸光度測
定部6までの間の系内が希釈水により洗浄される。一定
時間が経過したところで希釈水ポンプ4を停止すること
により、系内が希釈水で満された状態に保持されるよう
になる。なお、希釈水ポンプ4は一定時間で停止するこ
となく、次の測定が開始するまで動作状態ままにして
おいてもよい。このことで測定セル内が希釈水で満さ
れ、セル内壁が乾燥することがなくなり、次の吸光度の
測定のため希釈原排水を導入したとき測定セル内壁に泡
が発生して測定が不正確になることを未然に防ぐことに
なる。
【0033】以上概略説明した装置の動作の詳細を、
御部7が行う処理を示す図3のフローチャートを参照し
て以下説明する。制御部7は電源の投入によって動作を
開始し、その最初のステップS1において図示しないキ
ーボードからの入力操作によって初期設定が行われる。
この初期設定においては、希釈倍率設定値N、測定間
隔タイマ時間H、待機タイマ時間T、紫外線吸光度設定
値X、定数A及びB並びに後述する希釈倍率変更値α
などが設定されると共に、測定開始キーの操作の有無が
判定される。測定開始操作が行われるとステップS2に
進み、ここで原排水ポンプ2に対してオン信号を出力し
て動作させる。その後ステップS3に進んで、制御部
内の上記RAM中の所定のワークエリアに構成した希釈
倍率格納手段Nに希釈倍率設定値Nを格納させる。
【0034】続いてステップS4に進み、ここで希釈倍
率格納手段の内容Nから−1した値と原排水ポンプ2の
一定流量Zとの乗算を実行することにより、すなわち、
Y=(N−1)・Zを演算することにより、希釈水ポン
プ4の流量Yを求める。この求めた希釈水ポンプ4の流
量Yを示す信号を次のステップS5において希釈水ポン
プ4に対して出力してからステップS6に進み、ここで
待機タイマをスタートさせ、時間Tの計時を開始させ
る。その後ステップS7に進んで待機タイマの計時がス
タートから時間T経過してタイムオーバとなったか否か
を判定する。このステップS7の判定がNOのときには
ステップS8に進んで測定終了キーの操作により発生さ
れる信号の入力の有無により終了操作があったか否かを
判定し、この判定がNOのときにはステップS7に戻
り、ステップS7又はステップS8の判定がYESとな
るまでこれらのステップの判定を繰り返す。
【0035】ステップS7の判定がYESのとき、すな
わち、希釈水ポンプ4が流量Yで動作されてから時間T
の間待機し、この間に終了操作されることがない場合に
は、ステップS9に進み、ここで紫外線吸光度測定部6
から吸光度xを示す信号を入力する。この信号の入力に
当たっては、吸光度xがこの信号をA/D変換したデジ
タルデータの形で読み込まれる。このステップS9にお
いて入力された吸光度xは次のステップS10において
紫外線吸光度設定値Xと比較され、吸光度xが設定値
以上であるか否かを判定する。
【0036】このステップS10の判定がYESとき
には、原排水の希釈が吸光度とBODとの関係が直線的
となるまでに十分に希釈されていないと判断し、希釈倍
率を更に上げるために、次のステップS11に進んで希
釈倍率格納手段の内容Nをこれに一定の希釈倍率変更値
α(例えば1)を加算した値に変更してから上記ステッ
プS4に戻り、上述の動作を繰り返す。すなわち、ステ
ップS4において新しい希釈倍率によって希釈水ポンプ
4の流量Yを演算し、これを希釈水ポンプ4に対して出
力してポンプ能力を増大し、希釈原排水の希釈倍率が新
しい値に安定したところで再度吸光度を測定する。
【0037】上記ステップS10の判定がNOのときに
は、原排水の希釈が吸光度とBODとの関係が直線的と
なるまでに十分に希釈されていると判断し、BODを求
めるためステップS12に進む。ステップS12におい
ては、ステップS9において入力した紫外線吸光度xに
定数Aを乗じ、これに定数Bを加算したものと現在の希
釈倍率Nの乗算を実行することにより、すなわち、X=
(A・x+B)・Nを演算することにより、BODXを
求める。この求めたBODXは、次のステップS13に
おいて、図示しない表示器やこれを利用する制御器など
に対して出力する。そして、次のステップS14におい
て原排水ポンプ2をオフしてその動作を停止させてから
ステップS15に進む。
【0038】ステップS15においては、測定間隔タイ
マをスタートさせ、時間Hの計時を開始させる。その後
ステップS16に進んで測定間隔タイマの計時がスター
トから時間H経過してタイムオーバとなったか否かを判
定する。このステップS16の判定がNOのときにはス
テップS17に進んで測定終了キーの操作により発生さ
れる信号の入力の有無により終了操作があったか否かを
判定し、この判定がNOのときにはステップS16に戻
り、ステップS16又はステップS17の判定がYES
となるまでこれらのステップの判定を繰り返す。この間
原排水ポンプ2が停止状態にあり、希釈水ポンプ4のみ
が動作状態にあるので、混合槽5以降の系には希釈水の
みが供給されるようになり、この希釈水によって混合槽
5から紫外線吸光度測定部6までの系内が洗浄される。
【0039】ステップS16の判定がYESのとき、す
なわち、原排水ポンプ2が停止されてから系内が十分に
洗浄され、かつ次の測定の開始タイミングとなる時間H
の間待機し、この間に終了操作されることがない場合に
は、上記ステップS2に進み、以後上述したと同様の動
作が繰り返される。なお、上記ステップS8又はS17
の判定がYESのとき、すなわち、キーボードの測定終
了キーの操作によって終了信号が入力されたときには、
ステップS18に進んで終了処理を行う。
【0040】このステップS18の終了処理において
は、原排水ポンプ2を直ちに停止させるが、希釈水ポン
プ4はその後も一定時間動作させてから停止させる。な
お、この一定時間は、混合槽5から紫外線吸光度測定部
6までの系内が十分に洗浄されるに十分な時間に設定さ
れる。
【0041】図3のフローチャートについて行った制御
の処理動作の説明から明らかなように、制御部7は、
予め定められた希釈倍率に基づき原排水と希釈水を混合
し、所定の希釈倍率の希釈原排水を得る自動希釈手段1
0で使用する希釈倍率を格納する希釈倍率格納手段7a
と、紫外線吸光度測定部6から吸光度信号を入力し、こ
の入力した吸光度信号に基づいて希釈原排水の吸光度が
予め定めた吸光度設定条件にあてはまるかどうか、例え
ば予め定めた吸光度設定値以下であるかどうかを判定す
る吸光度判定手段7bと、この吸光度判定手段による判
定の結果、吸光度が吸光度設定条件にあてはまらないと
き、例えば吸光度が吸光度設定値以上であるとき、希釈
倍率格納手段に格納している希釈倍率を変更、例えば増
大する希釈倍率変更手段7cと、吸光度判定手段による
判定の結果、吸光度が吸光度設定条件にあてはまると
き、例えば吸光度が吸光度設定値以下であるとき、紫外
線吸光度測定部6により測定した吸光度と前記希釈倍率
とに基づいて演算して原排水のBODを求めるBOD演
算手段7dとして働いている。
【0042】また制御部7は、BOD演算手段によるB
ODの演算から次の測定の開始まで第1の一定時間の間
自動希釈手段から紫外線吸光度測定部6までの系内を例
えば原排水ポンプを停止することにより希釈水により洗
浄させ、測定の開始及び再開毎に予め定めた希釈倍率設
定値を希釈倍率格納手段に格納させ、かつ測定再開時及
び希釈倍率変更手段による希釈倍率の変更後、第2の一
定時間の経過を待って吸光度判定手段による判定を行わ
せる測定制御手段7eとしても働いている。
【0043】更に制御部7は、自動希釈手段10を、原
排水と希釈水とを混合して希釈原排水を得、この希釈原
排水を紫外線吸光度測定部6に供給する混合槽5、この
混合槽へ一定流量の原排水を導入する原排水ポンプ2及
び混合槽へ希釈水を導入する流量可変の希釈水ポンプ4
とともに構成している、希釈水ポンプの流量を希釈倍率
格納手段に格納されている希釈倍率と原排水ポンプの一
定流量とに基づいて演算する流量演算手段7fと、この
流量演算手段によって演算した流量で希釈水ポンプを動
作させる希釈水ポンプ制御手段7gとしても働いてい
る。
【0044】なお、上述の実施例では、一回の測定後、
原排水ポンプ2を停止し、希釈水ポンプ4のみを動作さ
せて系内を自動的に洗浄しているが、原排水ポンプを停
止することなく前の状態で連続的に希釈原排水を流し続
けておき、次の測定タイミングがきた時点で希釈倍率設
定値から測定を再開するように制御するようにしてもよ
い。
【0045】また、上述の実施例では、ステップS8及
びS17の判定がYESのときに、同じ終了処理を行っ
ているが、両者をその状況に応じて変えるようにしても
よい。
【0046】更に、上述の実施例では、希釈倍率設定値
、測定間隔タイマ時間H、待機タイマ時間T、紫外
線吸光度設定値Xをキー入力操作によって設定するよ
うにしているが、これらはプログラム作成時に予め設定
するようにしてもよい。
【0047】更にまた、希釈倍率の変更を一定の希釈倍
率変更値αを加算して行っているが、変更の仕方はこれ
に制限されることはなく、例えば比例的に増加或いは減
少する数値を加算したり、又は乗算して希釈倍率を増加
させるようにするようにしてもよい。
【0048】なお、上述の実施例では、希釈水によって
原排水を希釈する割合を徐々に増大して希釈原排水の紫
外線吸光度が設定値X以下になるように制御している
ので、濃度の大きい希釈原排水が紫外線吸度測定部6
に導入されることになる。そこで、紫外線吸度測定部
6に濃度の大きな希釈原排水が導入されることをなくし
て、紫外線吸度測定部6の汚れが進むことを極力抑え
ることができるようにした実施例を以下説明する。
【0049】図4は本発明によるBOD測定装置の他の
実施例を示す全体構成図を示し、同図において、1は図
示しない乳業原排水管から分岐した原排水を入れる原排
水タンク、2は原排水タンク1から原排水を汲み上げる
原排水ポンプであり、原排水ポンプはタイマ制御により
吐出量を変えられる定量ポンプである。3は水道水、井
戸水などの希釈水が入れられる希釈水タンク、4は希釈
水タンク3から希釈水を汲み上げる希釈水ポンプであ
る。5は原排水ポンプ2により汲み上げられた原排水と
希釈水ポンプ4により汲み上げられた希釈水とを均一に
混合する混合槽である。混合槽5には、オーバーフロー
をさせるオーバーフロー弁V3が設置されており、また
排出させるための排出弁V4が取り付けられている。ま
た、導入された原排水と希釈水を混合するための撹拌器
8が取り付けられている。
【0050】6は混合槽5において原排水と希釈水とが
均一に混合されて形成された希釈原排水が導かれる紫外
線吸光度測定部であり、例えば測定セルとこの測定セル
を挟んで配された紫外線発生光源及び紫外線受光器とに
より構成されている。この紫外線吸光度測定部6におい
ては、希釈原排水が導かれ通水されている状態で測定セ
ルの一側の紫外線発生光源から照射した紫外線が測定セ
ル及びその内部の希釈原排水を通過して他側の紫外線受
光器で受光され、紫外線受光器が受光した紫外線量、す
なわち、紫外線吸光度に応じた大きさの信号を出力す
る。
【0051】9は希釈原排水を混合槽5から紫外線吸光
度測定部6へと循環させる希釈原排水循環ポンプであ
る。
【0052】7は予め定めたプログラムに従って動作す
るマイクロコンピューターからなる制御部であり、制御
7には、紫外線吸光度がBODと直線的な関係とな
り、測定セル内の吸光度によるBODの測定を開始すべ
きかどうか判定するための吸光度設定値X(測定した
吸光度とBODとの直線性が得られる吸光度の範囲の下
限値、例えば0.4abs:absorption)
と、希釈水で希釈される原排水の初期水量を定める希釈
倍率設定値Nが予め入力されている。これらの吸光度
設定値X及び希釈倍率設定値Nは、後述する測定間
隔タイマ時間H、第1待機タイマ時間T、上記紫外線吸
光度−BODの直線の傾斜とBOD0時の吸光度とをそ
れぞれ規定する定数A,B、第2待機タイマ時間T2、
排出タイマ時間D、希釈水ポンプ稼働タイマ時間S、原
排水ポンプ吐出量P、希釈水量Kなどと共に図示しない
キーボードのキー操作によって入力され、これらは制御
7内の図示しないRAM中の所定のデータエリアに格
納される。また、制御部7には同じキーボード中の測定
開始・終了キーの操作による測定開始・終了信号も入力
されるようになっている。
【0053】制御部7は紫外線吸光度測定部6からの紫
外線吸光度信号を入力し、この入力した紫外線吸光度信
号と吸光度設定値とに基づいてBODを測定すべきかど
うかを判断し、この判定の結果、測定すべき紫外線吸光
度になっていないときには、原排水ポンプ2をタイマ制
御により一定時間稼働させ、水量を管理して原排水を導
入し希釈倍率を測定すべき紫外線吸光度になるまで減少
させ、測定すべき紫外線吸光度になっているときには、
紫外線吸光度信号による吸光度をBODに変換して出力
する。
【0054】以上の構成において、希釈水はまず希釈水
ポンプ4により混合槽5に導かれ、このときオーバフロ
ー弁V3は開になっており、一定の希釈水量K以上の希
釈水はオーバフロー弁V3を通じて排出され、混合槽5
に一定量Kの希釈水が張り込まれてからオーバフロー弁
V3を閉にする。混合槽5への希釈水の張り込みに前後
して、乳業原排水の一部が原排水タンク1に導かれる。
この原排水タンク1からさらにタイマ制御にて原排水ポ
ンプ2により混合槽5へ上記希釈倍率設定値Nに従っ
た量の原排水が導かれる。一方、混合槽5においては原
排水と希釈水とが撹拌器8によりほぼ均一に混合され、
この混合された希釈原排水が希釈原排水循環ポンプ9に
より紫外線吸光度測定部6に導かれ、ここで吸光度が測
定された後、再び混合槽5に戻される。
【0055】紫外線吸光度測定部6が出力する紫外線吸
光度を表す電気信号は制御部7に送られ、制御部7がこ
の紫外線吸光度信号により吸光度が紫外線吸光度設定値
以上であると判断すると、最初に設定しておいた希
釈倍率設定値及び測定した吸光度とBODの関係式によ
り、測定した吸光度をBODに変換して出力する。吸光
度が吸光度設定値N以下であると判断すると、原排水
ポンプ2をタイマ制御により、所定の希釈倍率となるよ
うに所定量の原排水を導入し段階的に希釈倍数を変え、
吸光度が吸光度設定値以上になるまで制御部7がプログ
ラムに従って原排水導入と測定とを繰り返す制御を行
う。
【0056】なお、希釈倍率を変えた場合には、その後
紫外線吸光度測定部6内の希釈原排水が変えた希釈倍率
のものとなるに十分な時間、例えば5分(この時間は系
の大きさ、混合槽の大きさなどによって設定される)待
ってから紫外線吸光度測定部6における吸光度の測定を
行う。この測定した吸光度が吸光度設定値以上になった
段階で、現在の希釈倍率と、吸光度及びBODの関係式
により、測定した吸光度をBODに換算演算して出力す
る。
【0057】上述のようにBODを測定した後、制御部
7は排出弁V4を開き、希釈原排水を系外に排出せし
め、排出弁V4を閉める。次にオーバーフロー弁V3を
開き、希釈水ポンプ4により希釈水のみを一定時間混合
槽5に流入させるようにし、希釈原排水循環ポンプ9を
稼働する。このことにより、混合槽5から紫外線吸光度
測定部6までの間の系内が希釈水により洗浄される。一
定時間が経過したところで希釈水ポンプ4を停止するこ
とにより、系内が希釈水で満たされた状態で保持される
ようになる。なお、希釈水ポンプ4は一定時間で停止す
ることなく、次の測定が開始するまで動作状態にしてお
いてもよい。このことで測定セル内が希釈水で満たさ
れ、セル内壁が乾燥することがなくなり、次の吸光度測
定のための希釈原排水を導入したとき測定セル内壁に泡
が発生して測定が不正確になることを未然に防ぐことに
なる。
【0058】以上概略説明した測定装置の動作の詳細
を、制御部7が行う処理を示す図5及び図6のフローチ
ャートを参照して以下説明する。制御部7は電源の投入
によって動作を開始し、その最初のステップS101に
おいて図示しないキーボードからの入力操作によって初
期設定が行われる。この初期設定においては、希釈倍率
設定値N、測定間隔タイマ時間H、第1待機タイマ時
間T、第2待機タイマ時間T2、希釈水ポンプ稼働タイ
マ時間S、紫外線吸光度設定値X、定数A及びB、後
述する一定の希釈倍率変更値α、排出タイマ時間D、原
排水ポンプ吐出量P、希釈水量Kなどが設定されると共
に、測定開始キーの操作の有無が判定される。
【0059】測定開始操作が行われるとステップS10
2に進み、オーバフロー弁V3を開き、排出弁V4を閉
じる。次にステップS103に進み、ここで希釈水ポン
プ稼働タイマをスタートさせ、時間Sの計時を開始させ
る。その後ステップS104に進み、希釈水ポンプ4を
稼働させる。続いて、ステップS105にて希釈水ポン
プ稼働タイマの計時がスタートしてから時間S経過して
タイムオーバとなったか否かを判定する。このステップ
S105の判定がNOのときはステップS105に戻
り、ステップS105の判定がYESとなるまで繰り返
す。ステップS105の判定がYESのとき、ステップ
S106に進み、希釈水ポンプ4を停止させる。
【0060】ステップS107にて、第2待機タイマを
スタートさせ、時間T2の計時を開始させる。次にステ
ップS108にて第2待機タイマの計時がスタートして
から時間T2経過してタイムオーバとなったか否かを判
定する。このステップS108の判定がNOのときはス
テップS108に戻り、ステップS108の判定がYE
Sとなるまで繰り返す。ステップS108の判定がYE
Sのとき、ステップS109に進み、オーバフロー弁V
3を閉じる。
【0061】その後ステップS10に進んで、制御部
7内の上記RAM中の所定ワークエリアに構成した希釈
倍率格納手段Nに希釈倍率設定値Nを格納させる。
【0062】続いてステップS111に進み、ここで混
合槽にたまった希釈水量Kを希釈倍率格納手段の内容N
から−1した値で除算した値を原排水ポンプ吐出量Pで
更に除算することにより、すなわち、t=〔K/(N−
1)〕/Pを演算することにより、原排水ポンプ稼働時
間tを求める。この原排水ポンプ稼働時間tを求めるこ
とにより、原排水ポンプ2により混合槽5に導入する原
排水の量を、希釈倍率Nと原排水ポンプ2の吐出量Pと
に基づいて間接的に演算したことになる。この求めた原
排水ポンプ稼働時間tを示す信号を次のステップS11
2において原排水ポンプ2に対して出力してからステッ
プS113に進み、混合槽5の撹拌器8を稼働させ、引
き続きステップS114にて希釈原排水循環ポンプ9を
稼働させる。
【0063】次にステップS115にて、原排水ポンプ
稼働タイマをスタートさせ、時間tの計時を開始させて
からステップS116に進んで原排水ポンプ2を稼働さ
せる。次にステップS117にて原排水ポンプ稼働タイ
マの計時がスタートしてから時間t経過してタイムオー
バとなったか否かを判定する。このステップS117の
判定がNOのときはステップS117に戻り、ステップ
S117の判定がYESとなるまで繰り返す。ステップ
S117の判定がYESのとき、ステップS118に進
み、原排水ポンプ2を停止させる。
【0064】続いてステップS119にて、第1待機タ
イマをスタートさせ、時間Tの計時を開始させる。その
後ステップS120に進んで第1待機タイマの計時がス
タートから時間T経過してタイムオーバとなったか否か
を判定する。このステップS120の判定がNOのとき
はステップS121に進んで測定終了キーの操作により
発生される信号の入力の有無により終了操作があったか
否かを判定し、この判定がNOのときにはステップS1
20に戻り、ステップS120又はステップS121の
判定がYESとなるまでこれらのステップの判定を繰り
返す。
【0065】ステップS120の判定がYESのとき、
すなわち、原排水ポンプ2が停止してから時間Tの間待
機し、この間に終了操作されることがない場合には、ス
テップS122に進み、ここで紫外線吸光度測定部6か
ら吸光度xが信号をA/D変換したデジタルデータの形
で読み込まれる。このステップS122において入力さ
れた吸光度xは次のステップS123において紫外線吸
光度設定値Xと比較され、吸光度xが設定値X以下
であるか否かを判定する。
【0066】このステップS123の判定がYESのと
きには、原排水の希釈が吸光度とBODとの関係が直線
的となる最適な吸光度範囲に入っていないと判断し、希
釈倍率を更に下げるために、次のステップS124に進
んで希釈倍率格納手段の内容Nから一定値α(例えば
1)を除算した希釈倍率のときの追加の原排水ポンプ稼
働時間tを求める。追加の原排水稼働時間tは、希釈水
量Kに一定値αを乗じた値を、希釈倍率格納手段の内容
Nをこれに一定値αと1を減算した値と希釈倍率格納手
段の内容Nから1を減算した値とを乗算した値で除算
し、この値を原排水ポンプ吐出量Pで更に除算すること
により、すなわち、t=〔K・α/(N−α−1)・
(N−1)〕/Pを演算することにより求める。この追
加の原排水ポンプ稼働時間tを求めることにより、原排
水ポンプ2により混合槽5に追加導入する原排水の量
を、変更した希釈倍率と原排水ポンプ2の吐出量Pとに
基づいて間接的に演算したことになる。
【0067】なお、追加の原排水稼働時間tを演算する
上記式は、以下のように求めたものである。すなわち、
希釈倍率Nの場合の原排水の量Yは、 Y=K/(N−1) となり、これは吐出量Pの原排水ポンプ2を下式で示す
時間t稼働することによって得られる。 t=〔K/(N−1)〕/P 希釈倍率NをN′に変更する場合の原排水の量をY′と
すると、 Y′=K/(N′−1) となり、従って追加する原排水の量は下式で示すように
なる。 Y′−Y=〔K/(N′−1)〕−〔K/(N−1)〕 更に、N′=N−αであるので、 Y′−Y=〔K/(N′−α−1)〕−〔K/(N−
1)〕 =〔K・α/(N−α−1)・(N−1)〕 となる。この式により、t=(Y′−Y)/Pを求める
ことによって、上記追加の原排水稼働時間tの式が得ら
れる。
【0068】次にステップS125にて希釈倍率格納手
段の内容Nを、これから一定値α(例えば1)を減算し
た値に変更してから上記ステップS112に戻り、上述
の動作を繰り返す。すなわち、ステップS112におい
て新しい希釈倍率における原排水ポンプ稼働時間tを原
排水ポンプ2に対して出力して希釈倍率格納手段の内容
Nの希釈倍率にするための原排水量を混合槽5に導き、
希釈原排水の希釈倍率が新しい値に安定したところで再
度吸光度を測定する。
【0069】上記ステップS123の判定がNOのとき
には、原排水の希釈が吸光度とBODとの関係が直線的
となる最適な吸光度となるよう希釈されていると判断
し、BODを求めるためステップS126に進む。ステ
ップS126においては、ステップS122において入
力した紫外線吸光度xに定数Aを乗じ、これに定数Bを
加算したものと現在の希釈倍率Nの乗算を実行すること
ににより、BODXを求める。この求めたBODXは、
次のステップS127において、図示しない表示器やこ
れを利用する制御器などに対して出力する。そして、次
のステップS128において希釈原排水循環ポンプ
オフしてその動作を停止させてからステップS129に
進む。
【0070】ステップS129では、排出弁V4を開
き、ステップS130にて排出タイマをスタートさせ、
時間Dの計時を開始させる。次にステップS131にて
排出タイマの計時がスタートしてから時間D経過してタ
イムオーバーとなったか否かを判定する。このステップ
S131の判定がNOのときはステップS131に戻
り、ステップS131の判定がYESとなるまで繰り返
す。ステップS131の判定がYESのとき、ステップ
S132に進み、排出弁V4を閉じるともに、オーバフ
ロー弁V3を開く。すなわち、混合槽5から紫外線吸光
度測定部6までの系内すべての希釈原排水を排出し終わ
る。
【0071】次にステップS133にて希釈水ポンプ2
を稼働させ、ステップS134にて第2待機タイマをス
タートさせて時間T2の計時を開始させる。次にステッ
プS135にて第2待機タイマの時間がスタートしてか
ら時間T2が経過してタイムオーバーとなったか否かを
判定する。このステップS135の判定がNOのときは
ステップS135に戻り、ステップS135の判定がY
ESとなるまで繰り返す。ステップS135の判定がY
ESのとき、ステップS136に進み、希釈原排水循環
ポンプ9を稼働する。ステップS137においては、測
定間隔タイマをスタートさせ、時間Hの計時を開始させ
る。
【0072】その後ステップS138に進んで測定間隔
タイマの計時がスタートから時間H経過してタイムオー
バーとなったか否かを判定する。このステップS138
の判定がNOのときには、ステップS139に進んで測
定終了キーの操作により発生させる信号の入力の有無に
より終了操作があったか否かを判定し、この判定がNO
のときにはステップS138に戻り、ステップS138
又はステップS139の判定がYESになるまでこれら
のステップの判定を繰り返す。この間原排水ポンプ2が
停止状態にあり、希釈水ポンプ4、希釈原排水循環ポン
プ9のみが動作状態にあるので、混合槽5以降の系には
希釈水のみが供給されるようになり、この希釈水によっ
て混合槽5から紫外線吸光度測定部6までの系内が洗浄
されるようになる。
【0073】ステップS138の判定がYESのとき、
すなわち、原排水ポンプ2が停止されてから系内が十分
に洗浄され、かつ次の測定の開始タイミングとなる時間
Hの間待機し、この間に終了操作されることがない場合
には、上記ステップS140に進み、希釈原排水循環ポ
ンプ9停止させ、次にステップS106に進み、上述
したと同様の動作が繰り返される。
【0074】なお、上記ステップS121又はS139
の判定がYESのとき、すなわち、キーボードの操作終
了キーの操作によって終了信号が入力されたときには、
ステップS141に進んで終了処理を行う。
【0075】ステップS141の終了処理においては、
原排水ポンプ2を直ちに停止させるが、希釈水ポンプ4
及び希釈原排水循環ポンプ9はその後も一定時間動作さ
せてから停止させる。なお、この一定時間は、混合槽5
から紫外線吸光度測定部6までの系内が十分に洗浄され
るに十分な時間に設定される。
【0076】図5及び図6のフローチャートについて行
った制御部の処理動作の説明から明らかなように、制御
7は、予め定められた希釈倍率に基づき原排水と希釈
水を混合し、所定の希釈倍率の希釈原排水を得る自動希
釈手段10で使用する希釈倍率を格納する希釈倍率格納
手段7aと、紫外線吸光度測定部6から吸光度信号を入
力し、この入力した吸光度信号に基づいて希釈原排水の
吸光度が予め定めた吸光度設定条件にあてはまるかどう
か、例えば予め定めた吸光度設定値以上であるかどうか
を判定する吸光度判定手段7bと、この吸光度判定手段
による判定の結果、吸光度が吸光度設定条件にあてはま
らないとき、例えば吸光度が吸光度設定値以下であると
き、希釈倍率格納手段に格納している希釈倍率を変更、
例えば減少する希釈倍率変更手段7cと、吸光度判定手
段による判定の結果、吸光度が吸光度設定条件にあては
まるとき、例えば吸光度が吸光度設定値以上であると
き、紫外線吸光度測定部6により測定した吸光度と前記
希釈倍率とに基づいて演算して原排水のBODを求める
BOD演算手段7dとして働いている。
【0077】また制御部7は、BOD演算手段によるB
ODの演算後、混合槽から紫外線吸光度測定手段までの
系内の希釈原排水を排出するとともに、次の測定の開始
まで第1の一定時間の間希釈水ポンプを動作させること
により紫外線吸光度測定手段までの系内を希釈水により
洗浄させ、測定の開始及び再開毎に予め定めた希釈倍率
設定値を希釈倍率格納手段に格納させ、かつ測定再開時
及び希釈倍率変更手段による希釈倍率の変更後、第2の
一定時間の経過を待って吸光度判定手段による判定を行
わせる測定制御手段7eとしても働いている。
【0078】更に制御部7は、自動希釈手段10を、原
排水と希釈水とを混合して希釈原排水を得、この希釈原
排水を紫外線吸光度測定部6に供給する混合槽5、この
混合槽に一定量の希釈水を導入する希釈水ポンプ4及び
混合槽に原排水を導入する原排水ポンプ2とともに構成
している、原排水ポンプにより混合槽に導入する原排水
の量を希釈倍率格納手段に格納されている希釈倍率と原
排水ポンプの吐出量とに基づいて演算する原排水量演算
手段7hと、この原排水量演算手段によって演算した原
排水量が混合槽に導入されるように原排水ポンプを動作
させる原排水ポンプ制御手段7iとしても働いている。
【0079】上述の例では、希釈水の導入に希釈ポン
プ2を用いているが、水道など水圧がかかっている場
合、希釈水ポンプ2のわりにバルブの開閉を用いるこ
とにより混合槽へ希釈水を導入するようにしてもよい。
【0080】また、上述の実施例では、ステップS12
1及びステップS139の判定がYESのときに、同じ
終了処理を行っているが、両者をその状況に応じて変え
るようにしてもよい。
【0081】更に、上述の実施例では、希釈倍率設定値
、測定間隔タイマ時間H、第1待機タイマ時間T、
第2待機タイマ時間T2、希釈水ポンプ稼働タイマ時間
S、紫外線吸光度設定値X、定数A及びB、後述する
一定の希釈倍率変更値α、排出タイマ時間D、原排水ポ
ンプ吐出量P、希釈水量Kなどをキー入力操作によって
設定するようにしているが、これらはプログラム作成時
に予め設定するようにしてもよい。
【0082】更にまた、希釈倍率の変更を一定値αを減
算して行っているが、変更の仕方はこれに制限されるこ
とはなく、例えば比例的に増加する数値を減算したり、
又は乗算して希釈倍率を減少させるようにしてもよい。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、原排水が紫外線吸光度測定の直線性が得られ
るまで自動的に希釈され、かつ希釈原排水について測定
した吸光度によりBODを換算演算して出力することが
できので、乳業排水のような排水のBODを完全に自動
に測定することができる。
【0084】また、請求項2記載の発明によれば、各測
定の終了毎に次の測定までの間に希釈水により系内を自
動的に洗浄し、しかも系内に希釈水を保持して次の測定
の開始を待つので、乳業排水のような排水のBODを精
度を良好に保って測定することができる。
【0085】更に、請求項3記載の発明によれば、測定
した吸光度とBODとの直線性が得られるまで希釈水ポ
ンプの流量を増大して希釈倍率を増大させることで原排
水が自動的に希釈され、かつ希釈原排水について測定し
た吸光度によりBODを換算演算して出力することがで
きるので、ポンプ能力を制御するだけで、乳業排水のよ
うな排水のBODを完全に自動に測定することができ
る。
【0086】更にまた、請求項4記載の発明によれば、
各測定の終了毎に原排水ポンプを止めて原排水の流入を
停止させ、希釈水のみを系内に導入し、次の測定までの
間に系内を自動的に洗浄し、しかも系内に希釈水を保持
して次の測定の開始を待つので、ポンプ停止するだけ
で、乳業排水のような排水のBODを精度を良好に保っ
て測定することができる。
【0087】また、請求項5記載の発明によれば、測定
した吸光度とBODとの直線性が得られるまで原排水ポ
ンプによる混合槽に導入する原排水の量を増大して希釈
倍率を減少させることで原排水が自動的に希釈され、か
つ希釈原排水について測定した吸光度によりBODを換
算演算して出力することができるので、測定する希釈原
排水中の原排水濃度が所定値以上に大きくなることがな
く、原排水による系内の汚れを最小に抑えることがで
き、測定後の洗浄を簡単に行えるようにできる。
【0088】また更に、請求項6記載の発明によれば、
各測定の終了毎に希釈原排水を排出してから希釈水ポン
プを動作させ、希釈水のみを系内に導入し、次の測定ま
での間に系内を自動的に洗浄し、しかも系内に希釈水を
保持して次の測定の開始を待つので、希釈原排水の排出
後に希釈水を導入するだけで、乳業排水のような排水の
BODを精度をより良好に保って測定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるBOD測定装置の基本構成を示
し、(a)は全体構成を示すブロック図、(b)は
(a)中の自動希釈手段の一構成例を示すブロック図、
(c)は(a)中の自動希釈手段の他の構成例を示すブ
ロック図である。
【図2】本発明によるBOD測定装置の第1実施例を示
す図である。
【図3】図2中の制御部が行う処理を示すフローチャー
トである。
【図4】本発明によるBOD測定装置の第2実施例を示
す図である。
【図5】図4中の制御部が行う処理の一部分を示すフロ
ーチャートである。
【図6】図4中の制御部が行う処理他の部分示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
2 原排水ポンプ 4 希釈水ポンプ 5 混合槽 6 紫外線吸光度測定手段(紫外線吸光度測定
部) 7a 希釈倍率格納手段(制御部) 7b 吸光度判定手段(制御部) 7c 希釈倍率変更手段(制御部) 7d BOD演算手段(制御部) 7e 測定制御手段(制御部) 7f 流量演算手段(制御部) 7g 希釈水ポンプ制御手段(制御部) 7h 原排水量演算手段(制御部) 7i 原排水ポンプ制御手段(制御部) 10 自動希釈手段
フロントページの続き (72)発明者 新庄 弘康 東京都清瀬市竹丘3−10−41 蓮見マン ション504 (72)発明者 菅 房義 東京都八王子市小比企町469−4 エス テート八王子2−310 (72)発明者 西山 徳康 東京都八王子市初沢町1227−4 高尾パ ークハイツA1424

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定められた希釈倍率に基づき原排水
    と希釈水を混合し、所定の希釈倍率の希釈原排水を得る
    自動希釈手段と、 該自動希釈手段より得られた希釈原排水が導かれ該希釈
    原排水の紫外線吸光度を測定して吸光度信号を出力する
    紫外線吸光度測定手段と、 前記自動希釈手段で使用する希釈倍率を格納する希釈倍
    率格納手段と、 前記紫外線吸光度測定手段から吸光度信号を入力し、該
    入力した吸光度信号に基づいて前記希釈原排水の吸光度
    が予め定めた吸光度設定条件にあてはまるかどうかを判
    定する吸光度判定手段と、 該吸光度判定手段による判定の結果、吸光度が吸光度設
    定条件にあてはまらないとき、前記希釈倍率格納手段に
    格納している希釈倍率を変更する希釈倍率変更手段と、 前記吸光度判定手段による判定の結果、吸光度が吸光度
    設定条件にあてはまるとき、前記紫外線吸光度測定手段
    により測定した吸光度と前記希釈倍率とに基づいて演算
    して前記原排水のBODを求めるBOD演算手段とを備
    えることを特徴とするBOD測定装置。
  2. 【請求項2】 前記BOD演算手段によるBODの演算
    から次の測定の開始まで第1の一定時間の間前記自動希
    釈手段から前記紫外線吸光度測定手段までの系内を前記
    希釈水により洗浄させ、測定の開始及び再開毎に予め定
    めた希釈倍率設定値を前記希釈倍率格納手段に格納さ
    せ、かつ測定再開時及び前記希釈倍率変更手段による希
    釈倍率の変更後、第2の一定時間の経過を待って前記吸
    光度判定手段による判定を行わせる測定制御手段を更に
    備えることを特徴とする請求項1記載のBOD測定装
    置。
  3. 【請求項3】 前記自動希釈手段が、原排水と希釈水と
    を混合して希釈原排水を得、該希釈原排水を前記紫外線
    吸光度測定手段に供給する混合槽と、該混合槽へ一定流
    量の原排水を導入する原排水ポンプと、前記混合槽へ希
    釈水を導入する流量可変の希釈水ポンプと、前記希釈水
    ポンプの流量を前記希釈倍率格納手段に格納されている
    前記希釈倍率と前記原排水ポンプの一定流量とに基づい
    て演算する流量演算手段と、該流量演算手段によって演
    算した流量で前記希釈水ポンプを動作させる希釈水ポン
    プ制御手段とを有し、 前記吸光度判定手段が、前記紫外線吸光度測定手段から
    吸光度信号を入力し、該入力した吸光度信号に基づいて
    前記希釈原排水の吸光度が予め定めた吸光度設定値以下
    であるかどうかを判定し、 前記希釈倍率変更手段が、前記吸光度判定手段による判
    定の結果、吸光度が吸光度設定値以上であるとき、前記
    希釈倍率格納手段に格納している希釈倍率を増大させ、 前記BOD演算手段が、前記吸光度判定手段による判定
    の結果、吸光度が吸光度設定値以下であるとき、前記紫
    外線吸光度測定手段により測定した吸光度と前記希釈倍
    率とに基づいて演算して前記原排水のBODを求めるこ
    とを特徴とする請求項1記載のBOD測定装置。
  4. 【請求項4】 前記BOD演算手段によるBODの演算
    から次の測定の開始まで第1の一定時間の間前記原排水
    ポンプを停止して前記混合槽から前記紫外線吸光度測定
    手段までの系内を前記希釈水により洗浄させ、測定の開
    始及び再開毎に予め定めた希釈倍率設定値を前記希釈倍
    率格納手段に格納させ、かつ測定再開時及び前記希釈倍
    率変更手段による希釈倍率の変更後、第2の一定時間の
    経過を待って前記吸光度判定手段による判定を行わせる
    測定制御手段を更に備えることを特徴とする請求項3記
    載のBOD測定装置。
  5. 【請求項5】 前記自動希釈手段が、原排水と希釈水と
    を混合して希釈原排水を得、該希釈原排水を前記紫外線
    吸光度測定手段に供給する混合槽と、該混合槽に一定量
    の希釈水を導入する希釈水ポンプと、前記混合槽に原排
    水を導入する原排水ポンプと、該原排水ポンプにより前
    記混合槽に導入する原排水の量を前記希釈倍率格納手段
    に格納されている前記希釈倍率と前記原排水ポンプの吐
    出量とに基づいて演算する原排水量演算手段と、該原排
    水量演算手段によって演算した原排水量が前記混合槽に
    導入されるように前記原排水ポンプを動作させる原排水
    ポンプ制御手段とを有し、 前記吸光度判定手段が、前記紫外線吸光度測定手段から
    吸光度信号を入力し、該入力した吸光度信号に基づいて
    前記希釈原排水の吸光度が予め定めた吸光度設定値以上
    であるかどうかを判定し、 前記希釈倍率変更手段が、前記吸光度判定手段による判
    定の結果、吸光度が吸光度設定値以下であるとき、前記
    希釈倍率格納手段に格納している希釈倍率を減少させ、 前記BOD演算手段が、前記吸光度判定手段による判定
    の結果、吸光度が吸光度設定値以上であるとき、前記紫
    外線吸光度測定手段により測定した吸光度と前記希釈倍
    率とに基づいて演算して前記原排水のBODを求めるこ
    とを特徴とする請求項1記載のBOD測定装置。
  6. 【請求項6】 前記BOD演算手段によるBODの演算
    後、前記混合槽から前記紫外線吸光度測定手段までの系
    内の前記希釈原排水を排出するとともに、次の測定の開
    始まで第1の一定時間の間前記希釈水ポンプを動作さ
    せ、前記混合槽から前記紫外線吸光度測定手段までの系
    内を前記希釈水により洗浄させ、測定の開始及び再開毎
    に予め定めた希釈倍率設定値を前記希釈倍率格納手段に
    格納させ、かつ測定再開時及び前記希釈倍率変更手段に
    よる希釈倍率の変更後、第2の一定時間の経過を待って
    前記吸光度判定手段による判定を行わせる測定制御手段
    を更に備えることを特徴とする請求項5記載のBOD測
    定装置。
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