JP2541641Y2 - アキシャルギャップ型モータ - Google Patents

アキシャルギャップ型モータ

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JP2541641Y2
JP2541641Y2 JP8420491U JP8420491U JP2541641Y2 JP 2541641 Y2 JP2541641 Y2 JP 2541641Y2 JP 8420491 U JP8420491 U JP 8420491U JP 8420491 U JP8420491 U JP 8420491U JP 2541641 Y2 JP2541641 Y2 JP 2541641Y2
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正敏 丹井
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、モータ停止時にロータ
を起動可能な所定角度位置に保持するようにしたアキシ
ャルギヤップ型モータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アキシャルギャップ型モータ
は、ハウジングと、このハウジングに装着されたステー
タと、ステータに対向して配設されたロータとを備えて
いる。ステータは磁性材料から形成されたヨーク部材
と、ヨーク部材に固定されたコイル手段を有している。
また、ロータは、コイル手段に対向して位置するロータ
マグネットを備えている。
【0003】この種の一相モータでは、モータの起動を
確実にするために、回転停止時にロータが起動可能な所
定角度位置に保持する必要がある。従来では、ステータ
とロータとの間に磁性プレートが配設され、ロータマグ
ネットと磁性プレートとの磁気的吸引作用によってロー
タが上記所定角度位置に保持されるようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
モータでは、ヨーク部材が取付ねじによってハウジング
に固定され、また磁性プレートは圧入の如き手段によっ
てハウジングに固定され、ヨーク部材と磁性プレートと
が別個の手段により固定される構成である。それ故に、
モータ全体の構成が複雑となり、またヨーク部材及び磁
性プレートを固定するための作業が煩雑である。
【0005】本考案の課題は、構成が簡単で、ステータ
及び磁性プレートを容易に且つ確実に固定することがで
きるアキシャルギャップ型モータを提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案のアキシャルギャ
ップ型モータでは、ロータを所定角度位置に保持するた
めの磁性プレートは周方向に捩れて幾分弾性変形可能に
形成され、磁性プレートの弾性力によってヨーク部材が
ハウジングに固定される。
【0007】
【作用】かかるアキシャルギャップ型モータでは、磁性
プレートは周方向に捩られて幾分弾性変形可能に形成さ
れている。この磁性プレートの一部がステータを弾性的
に押圧し、これによりヨーク部材がハウジングに弾性的
に固定される。従って、ステータを所定位置に位置付け
て磁性プレートを装着するのみで両者をハウジングに固
定することができ、ヨーク部材を固定するための専用の
取付ねじを省略することができる。
【0008】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本考案に従うア
キシャルギャップ型モータの一実施例について説明す
る。
【0009】図1において、図示のアキシャルギャップ
モータは、番号2で示すハウジングを備えている。ハウ
ジング2は、外形が矩形状の外枠部3と、この外枠部3
に規定された円形開口4内に配設されたモータ支持部5
を有し、外枠部3とモータ支持部5が複数個の連結部6
を介して連結されている(図2も参照)。このハウジン
グ2は、例えば合成樹脂から形成することができる。
【0010】モータ支持部5の略中央部には、図1にお
いて上方に延びる円筒状壁8が一体に設けられている。
また、このモータ支持部5の内面には環状の凹部10が
形成され、かかる凹部10によって円筒状壁8の外周面
には肩部12が規定されている。
【0011】モータ支持部5の円筒状壁8には、ステー
タ14が装着されている。図2をも参照して、ステータ
14は磁性材料から形成されたヨーク部材16を有して
いる。ヨーク部材16は円板状であり、その表面には絶
縁シート18が配設され、このシート18の上面に、実
質上180度の間隔を置いて一対の空心コイル20及び
22(コイル手段を構成する)が配設されている。空心
コイル20及び22は、実際には図2に示す通りに配設
され、図1では理解を容易にするためその配設場所を変
えて示している。このステータ14は後述する如くして
ハウジング2に装着される。
【0012】モータ支持部5の円筒状壁8の内周面には
スリーブ軸受24(含油材料から形成することができ
る)が装着され、このスリーブ軸受24及び玉軸受34
を介してロータ26が回転自在に支持されている。ロー
タ26は円板状のロータヨーク28を有し、このロータ
ヨーク28の内面に環状のロータマグネット30が装着
されている。ロータマグネット30は、例えば周方向に
N極、S極交互に4極に着磁され、ステータ14の空心
コイル20及び22に対向して図1にてその上方に配置
される。また、ロータヨーク28の実質上中央部には軸
部材32が圧入の如き手段により固定され、かかる軸部
材32の下部がスリーブ軸受24に回転自在に支持され
ている。ロータヨーク28とスリーブ軸受24との間に
は、軸部材32を回転自在に支持する玉軸受34が介在
され、また軸部材32の下端部にはロータ26の離脱を
防止するための係止リング36が装着されている。ま
た、玉軸受34とロータヨーク28の間には、スラスト
力を受けるスラスト部材39が介在されており、スラス
ト部材39は、例えば合成樹脂から形成することができ
る。
【0013】ロータヨーク28及びロータマグネット3
0の外周面にはリング状部38が設けられ、かかるリン
グ状部38の外周面には、周方向に所定の間隔を置いて
複数枚の羽根37が設けられている。実施例では、リン
グ状部38及び羽根37は合成樹脂の一体成型により形
成されている。
【0014】ステータ14とロータ26との間には、鉄
等の磁性材料から形成することができる磁性プレート4
0が配設されている。この磁性プレート40は、実質上
180度の間隔を置いて半径方向外方に延びる突出部4
2及び44を有し、突出部42及び44は先端に向けて
幅が漸減する形状となっている。かく磁性プレート40
を設けることにより、ロータ26の回転停止時にロータ
マグネット30の磁極部が磁性プレート40に磁気的に
吸引され、かくしてロータ26は所定の起動角度位置に
保護される。
【0015】磁性プレート40の突出部42及び44の
先端部は、周方向に幾分捩られている。実施例では、突
出部42及び44の先端部は、矢印46(図2)で示す
ロータ26の回転方向下流端部が下となるように捩られ
ており、そしてかく捩ることによって突出部42及び4
4の先端部が幾分弾性変形可能に形成されている。この
磁性プレート40は、固定用スリーブ48を装着するこ
とによって後述する如く固定される。
【0016】次いで、主として図1を参照して、ステー
タ14の固定様式について説明する。
【0017】ステータ14を固定するには、まず、ステ
ータ14をモータ支持部5の円筒状壁8に装着し、ヨー
ク部材16を円筒状壁8の肩部12及びモータ支持部5
の外周縁部に載置する。次いで、磁性プレート40をス
テータ14に対して所定角度位置に位置付け、かかる状
態にてスリーブ軸受24に装着する(スリーブ軸受24
の上端部は円筒状壁8から上方に突出しており、かく突
出した部位に磁性プレート40が装着される)。しかる
後、固定用スリーブ48をスリーブ軸受24の上端部に
圧入の如き手段によって固定する。かく固定用スリーブ
48を装着すると、磁性プレート40は円筒状壁8と固
定用スリーブ48との間に挟持、固定される。磁性プレ
ート40をかく固定すると、突出部42及び44の捩ら
れた先端部が絶縁シート18を介してヨーク部材16に
作用し、このヨーク部材16を下方に弾性的に押圧す
る。従って、磁性プレート40の弾性作用によってステ
ータ14がハウジング2のモータ支持部5に固定され
る。かくの通りであるので、ステータ14及び磁性プレ
ート40を所定角度位置に位置付けた後固定用スリーブ
48を装着することによって、ステータ14及びプレー
ト40が所要の通り固定され、比較的簡単な作業で容易
にこれら部材を固定することができる。尚、ハウジング
2に対するステータ14の相対的回転移動を確実に防止
するためには、ヨーク部材16に突部又は凹部を設ける
と共に、モータ支持部5に上記突部又は凹部と係合する
凹部又は突部を設けるのが好ましい。
【0018】固定用スリーブ48を装着した後は、玉軸
受34が装着されたロータ26をハウジング2に回転自
在に装着する。即ち、軸部材32をスリーブ軸受24に
挿入し、スリーブ軸受24から突出する自由端部に係止
リング36を装着すればよく、かく組付けることによっ
て図1に示す通りに組立てることができる。
【0019】以上、本考案に従うアキシャルギャップ型
モータの一実施例をファンモータに適用して説明した
が、ポリゴンミラーを回転駆動するスキャナ用モータ等
の他のモータにも同様に適用することができる。
【0020】
【考案の効果】本考案のアキシャルギヤップ型では、磁
性プレート40は周方向に捩られて幾分弾性変形可能に
形成され、この磁性プレート40の一部がステータ14
を弾性的に押圧し、これによりステータ14がハウジン
グに弾性的に固定される。従って、ステータ14を所定
位置に位置付けて、磁性プレート40を固定するのみで
両者を所要の通り固定することができ、またヨーク部材
16を固定するための専用取付ねじを省略することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のアキシャルギャップ型モータの一実施
例の要部を示す断面図。
【図2】図1におけるA−A線による断面図。
【符号の説明】
2 ハウジング 14 ステータ 16 ヨーク部材 20,22 空心コイル 26 ロータ 30 ロータマグネット 40 磁性プレート

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、該ハウジングに装着され
    たステータと、該ステータに対向して配設されたロータ
    と、該ステータと該ロータとの間に配設され且つ該ロー
    タを起動位置に保持するための磁性プレートと、を具備
    し、該ステータはヨーク部材と該ヨーク部材に固定され
    たコイル手段を有し、該ロータは該コイル手段に対向し
    て位置するロータマグネットを有するアキシャルギャッ
    プ型モータにおいて、 該磁性プレートは周方向に捩れて幾分弾性変形可能に形
    成されており、該磁性プレートの弾性力によって該ヨー
    ク部材が該ハウジングに固定される、ことを特徴とする
    アキシャルギャップ型モータ。
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JPH0529279U JPH0529279U (ja) 1993-04-16
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