JP2541283C - - Google Patents

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JP2541283C
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Fuji Electric Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は電子写真用感光体に係り、特に高感度の有機系電子写真用感光体に
係る。 〔従来の技術〕 電子写真用感光体(以下単に感光体とも称する)の感光材料としては一般にセ
レンまたはセレン合金などの無機光導電性物質、酸化亜鉛あるいは硫化カドミウ
ムなどの無機光導電性物質を結着剤樹脂中に分散させたもの、ポリ−N−ビニル
カルバゾールまたはポリビニルアントラセンなどの有機高分子光導電性物質、フ
タロシアニン化合物あるいはビスアゾ化合物などの有機光導電性物質を結着剤樹
脂中に分散させたものや真空蒸着させたものなどが利用されている。 また、感光体には暗所で表面電荷を保持する機能、光を受容して電荷を発生す
る機能、同じく光を受容して発生した電荷を輸送する機能とが必要であるが、主
として電荷発生に寄与する層と、主として暗所での表面電荷保持と光受容時の電
荷輸送に寄与する層とに機能分離した層を積層した、いわゆる積層型感光体と、
一つの層でこれらの機能を合わせ物もついわゆる単層型感光体がある。 これらの感光体を用いた電子写真法による画像形成には、例えばカールソン方
式が適用される。この方式での画像形成は暗所での感光体へのコロナ放電による
帯電、帯電された感光体表面への原稿より反射された光による原稿の文字や絵な
どの静電潜像の形成、形成された静電潜像のトナーによる現像、現像されたトナ
ー像の紙などの支持体への転写、トナー像の紙などの支持体への定着により行わ
れ、トナー像転写後の感光体は除電、残留トナーの除去、光除電を行った後、再
使用に供される。近年、可撓性、熱安定性、膜形成性などの利点により有機材料
を用いた積層型が実用化されてきている。この種の積層型感光体は通常第2図に
示すように導電性基体4上に有機電荷発生物質を含む電荷発生層3、有機電荷輸
送物質を含む電荷輸送層1が順次積層される。 〔発明が解決しようとする課題〕 このような機能分離型積層感光体においては、電荷発生物質、電荷輸送物質は
それぞれ高性能の物質が選択される。しかしながらこの感光体は光照射時の静電
潜像形成の感度がわるく、画像形成のためにより多くの光エネルギを要するとい
う問題がある。この理由は電荷発生層で発生したキャリアが効率良く電荷輸送層
に注入されないためにおこる。 この発明は上記の点に鑑みてなされその目的は電荷発生層から電荷輸送層への
キャリア注入の効率を良くして光感度に優れる電子写真用有機感光体を提供する
ことにある。 〔課題を解決するための手段〕 上記の目的はこの発明によれば、導電性基体4上に電荷発生層3と電荷輸送層
1とを有する電子写真用感光体において、電荷発生層と電荷輸送層との間に前記
電荷輸送層中の電荷輸送物質と結合剤樹脂のそれぞれと同一の材料からなり電荷
輸送物質の割合が電荷輸送層に比べて大きくかつ60〜90重量%にすると共に
、膜厚を電荷輸送層より薄くした電荷注入層2を備えることにより達成される。 導電性基体は感光体の電極としての役目を同時に他の各層の支持体となってお
り形状はフィルム状、板状あるいは円筒状のいずれでもよく、材 質的にはアルミニウム、ステンレス鋼などの金属、またはガラズ、セラミック、
樹脂などの表面に導電処理を施したものでもよい。 電荷輸送層は有機電荷輸送物質を結着剤樹脂中に分散させてなる層であり、暗
所では絶縁体層として感光体の表面電荷の保持に寄与し、光受容時には電荷発生
層より注入される電荷を輸送する機能を発揮する。 電荷発生層は有機電荷発生物質を結合剤樹脂中に分散させてなる層であり、光
を受容して電荷を発生する機能と同時に、発生した電荷を電荷発生層界面まで輸
送する機能も有している。 電荷発生層に用いられる有機電荷発生物質として、X型無金属フタロシアニン
化合物を用いた場合には800nm近辺の波長光にも良好な感度を示すので、半
導体レーザプリンタ用の感光体として使用できる利点がある。その他フタロシア
ニン化合物、アゾ化合物、インジゴ顔料等が用いられる。 電荷輸送層に用いられる有機電荷輸送物質としては、ピラゾリン、ヒドラゾン
、トリフェニールメタン、オキサジアゾールなどの誘導体等が考えられる。また
、結着剤樹脂としては、公知の電気絶縁性で皮膜形成性を有する熱可塑性あるい
は熱硬化性樹脂など一般のすべての結着剤樹脂が使用できる。適当な結着剤樹脂
の例は、これに限定されるものではないが、飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド
樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エチレン−酢酸ビニル重合体、塩
化ビニール、ナイロン、セルロースエステルなどの熱可塑性結着剤樹脂、エポキ
シ樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂、熱硬化性アクリル樹脂
などの熱硬化性結着剤樹脂である。 電荷輸送層の膜厚は実用的に有効な表面電位を維持するためには5〜30μm
の範囲が好ましく、より好適には15〜30μmである。また、電荷発生層の膜
厚は0.1〜3μmの範囲が好ましく、より好適には0.2〜2μmである。電
荷発生層の膜厚が0.1μm以下では光感度が悪くなり、かつそのような薄膜の
形成が困難であるなど製造上の問題があり、膜厚が5μm以上になると表面電位
が低くなり実用的でなくなる。 電荷注入層の膜厚は0.2〜2μmが好適である。電荷注入層の電荷輸送物質
の濃度は60〜90重量%の範囲が選ばれる。電荷輸送層中の電荷輸送物質濃度
は例えば50重量%に設定される。 〔作用〕 電荷注入層の電荷輸送物質濃度が高いので電荷発生層で発生したキャリアと電
荷輸送物質との衝突のチャンスが高まり電荷注入層へのキャリアの注入効率が高
まるとともに、電荷注入層と電荷輸送層間のキャリアの注入も容易におこる。 〔実施例〕 次にこの発明の実施例を図面に基づいて説明する。第1図はこの発明の実施例
に係る感光体の模式断面図である。導電性基体4の上に電荷発生層3、電荷注入
層2、電荷輸送層1が順次積層される。このような感光体は次のようにして調製
することができる。X型無金属フタロシアニン50重量部とポリエステル樹脂(
バイロン200、東洋紡製)50重量部とをデイクロロメタン(DCM)溶剤中
に分散させる。この塗布液をアルミニウム素管上に乾燥後の膜厚が0.5μmに
なるように塗布し、電荷発生層3を形成させる。このようにして得られた電荷発
生層上に、電荷輸送物質1−フェニル−3(P−ジエチルエミノスチリル)−5
−(パラジエチルアミノフェニル)−2−ピラゾリン(ASPP,亜南香料製)
90重量部とポリカーボネート樹脂(L−1225,帝人化成製)10重量部と
を300重量部のDCM溶媒に溶解させて作製した塗布液により乾燥後の膜厚が
0.5μmになるように塗布し、電荷注入層2を形成する。このようにして得ら
れた電荷注入層2の上に、ASPP50重量部とL−1225を50重量部とを
300重量部のDCM溶媒に溶解させて調合した塗布液を乾燥後の膜厚が22μ
mになるように塗布し、電荷輸送層1を形成し、感光体を作製する。 〔比較例〕 電荷注入層2を設けないでその他は実施例と同様にして感光体を作製する。 実施例と比較例に係る感光体につきその電子写真特性を測定する。感光体の表
面電位を約−650Vに帯電させ1秒後の電荷保持率と、波長780nmの光を
1μW/cm2の強度で照射し表面電位を−600Vより−300Vに減衰させ
るに要する露光量である半減露光量E1/2(μJ/cm2)とを測定し第1表にま
とめて示す。 実施例1は比較例に比し半減衰露光量E1/2が少なく高感度であることがわか
る。これは電荷注入層2を設けたためにキャリア注入効率が向上したことによる
。電荷保持率は電荷注入層2を設けたことにより影響を受けない。 〔発明の効果〕 この発明によれば、導電性基体上に、有機電荷発生物質を結合剤樹脂中に分散
させてなる電荷発生層と、有機電荷輸送物質を結合剤樹脂中に分散させてなる電
荷輸送層とを有する電子写真用感光体において、電荷発生層と電荷輸送層との間
に前記電荷輸送層中の電荷輸送物質と結合剤樹脂のそれぞれと同一の材料からな
り電荷輸送物質の割合が電荷輸送層に比べて大きくかつ60〜90重量%にする
と共に、膜厚を電荷輸送層より薄くした電荷注入層を備えるので、電荷注入層中
の電荷輸送物質と電荷発生層で発生したキャリアとの衝突がよくおこり、キャリ
アの電荷注入層への注入効率が高まり、その結果光に対する感度の高い感光体を
得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明の実施例に係る感光体の模式断面図、第2図は従来の感光体
の模式断面図である。 1:電荷輸送層、2:電荷注入層、3:電荷発生層、4:導電性基板

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)導電性基体上に、有機電荷発生物質を結合剤樹脂中に分散させてなる電荷発
    生層と、有機電荷輸送物質を結合剤樹脂中に分散させてなる電荷輸送層とを有す
    る電子写真用感光体において、 電荷発生層と電荷輸送層との間に前記電荷輸送層中の電荷輸送物質と結合剤樹
    のそれぞれと同一の材料からなり電荷輸送物質の割合が電荷輸送層に比べて大
    くかつ60〜90重量%にすると共に、膜厚を電荷輸送層より薄くした電荷注
    入層を備えることを特徴とする電子写真用感光体。

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