JP2540647B2 - 装飾材の製造方法 - Google Patents

装飾材の製造方法

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信行 西田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、壁材等の内装材、特にノンスリツプ床材に
適した装飾材の製造方法に関する。
(従来の技術) 従来のノンスリツプ床材としては例えば特開昭57−14
3058号に記載された床材表面に厚く粒状体層が設けられ
た床カバーが公知であるが、これらはノンスリツプ材周
囲に塵が溜り、又台車等の通過が困難である等の欠点が
あつた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は上記問題点を解消することにあり、模
様層と粒状体群の厚さが略々同一で、意匠性、ノンスリ
ツプ性及びメンテナンス性を兼備した装飾材の製造方法
を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は(a)不織布上に間欠的にインキ層と透明樹
脂層との組み合わせからなる模様部を形成する工程、
(b)基材上にペースト状樹脂をコーティングして、該
ペースト状樹脂上に上記不織布を積層して、不織布の模
様非形成部にペースト状樹脂を含浸させる工程、(c)
上記模様非形成部に粒状体を模様部よりも僅かに高い厚
さに充填してこれを接着する工程、及び(d)該模様部
及び粒状体群上に透明樹脂を被覆する工程を含むことを
特長とする装飾材の製造方法に係る。
以下、本発明の1製造例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の方法で得られる装飾材の製造工程で
あり、剥離性基材やガラス不織布等の基材1上にポリ塩
化ビニル(PVC)のペースト下層2をドクターブレード
3で塗布し、ヒーター4でプリゲル化後、PVCペースト
上層5をドクターブレード6で塗布し、未ゲル化状態の
間に化粧下地8を原反7から繰り出して未ゲル化状態の
ペースト上に載置し、ロール10,10′によりペースト層
に圧着する。化粧下地には模様部9が予め間欠的に形成
されている。ホツパー11から粒状体12が散布され、化粧
下地の模様非形成部13に粒状体12が充填され、該粒状体
は未硬化ペースト5が化粧下地上部ににじみ出した部分
により固定される。
得られたシートはオーブン14に通されて、PVCペース
ト層が150〜220℃で加熱硬化された後、表面全面に紫外
線硬化性樹脂塗布手段15で紫外線硬化性樹脂を50〜200
μm厚に塗布後、紫外線照射装置16で樹脂を硬化させ、
本発明の装飾材17を巻き取る。尚、所望によりペースト
層をオーブン14で加熱硬化後、任意の位置で剥離基材を
除去してもよい。
第2図は本発明に使用する化粧下地の断面図であり、
30〜60g/m2の不織布、好ましくはガラス不織布18上にPV
C等のインキ層19が形成され、更にその上に透明樹脂層2
0が形成され模様部9が形成される。この時、模様非形
成部が得られ、この模様非形成部も結果として模様を形
成する。即ち基材上に模様部が間欠的に形成されるた
め、この模様に即して模様非形成部も裏腹に模様状とな
り、既に形成されている模様部と相俟って模様を形成す
る。尚、模様部は0.3〜1.0mm厚が好適である。このよう
にして化粧下地8が得られる。
第3図は本発明の方法で得られる装飾材の断面図であ
る。21はPVC又はウレタン等のペースト状樹脂基材で、
基材は0.5〜1.5mm厚が好ましい。
基材上に30〜60g/m2のガラス繊維不織布22が積層さ
れ、ガラス繊維不織布上に間欠的に0.3〜1.0mm厚の模様
部25が形成されている。模様部25はインキ層23と透明樹
脂層24により構成されている。模様の非形成部(間欠
部)に粒状体が充填され、粒状体群26が形成されてい
る。粒状体群は粒径が0.5〜2.0mmのケイ砂、カーボラン
ダム、アランダム、シリコンカーバイド等の無機粒状
体、又はPVC、アクリル系ポリマー、ポリスチレン等の
合成樹脂を粒状化したものが好適である。粒状体群は模
様部の厚さの15%以下程度の厚さが模様部表面より上に
出ており、粒状体群は不織布層を通して含浸された接着
剤27により接着固定されている。
本発明において、模様非形成部も模様として得られ、
この非形成部に粒状体群が形成されるため、粒状体群自
体も模様非形成部の部位と同調(一致)して模様を形成
している。
本発明において模様部25の表面及び粒状体群は透明樹
脂28,29で被覆される。透明樹脂はPVCペーストでもよ
く、又紫外線硬化性樹脂でもよい。透明樹脂29は粒状体
間にも浸透して粒状体を強固に接着する。このようにし
て本発明の装飾材30が得られる。
上記構成により、模様部の間欠部に粒状体群が強固に
接着されており、歩行により剥がれず、又模様部表面よ
り僅かに出ている程度なので塵が溜まらずメンテナンス
性も良好で、又台車の通行にも支障がない。
第4図は本発明の方法で得られる装飾材の斜視図であ
り、31は模様部、32は粒状体群である。
(実 施 例) 以下に実施例を挙げて本発明について説明する。
実施例1 50g/m2のガラス繊維不織布上にPVCペーストインキで
0.2mmのインキ層を間欠的に形成し、インキ層上に0.2mm
の透明樹脂層を形成して間欠的な模様部を有する化粧下
地を作成した。
剥離性基材上にPVCペースト〔組成(重量部)、PVC 1
00、DOP 60、安定材(Ba−Zn)3、炭酸カルシウム 12
0、減粘材 3〕下層及び下記配合のPVCペースト上層をコ
ーテイングしてPVCペースト上層が未硬化状態の間に上
記化粧下地を載置し、PVCペーストを模様非形成部に含
浸させた後、平均粒径が600μmの硬質PVCの粒状体を散
布して上記模様非形成部に充填し、過剰の粒状体を除去
した後PVCペースト層を加熱ゲル化して粒状体群を接着
固定した。次にアクリル−ウレタン系紫外線硬化性樹脂
を100μmの厚さに塗布後、紫外線を照射して本発明の
ノンスリツプ床材を得た。
PVCペースト上層の配合 ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 DOP 50重量部 安定材(Ba−Zn) 3重量部 減粘材 適 量 (発明の効果) 本発明の方法で得られる装飾材においては粒状体群が
剥がれにくく、優れた耐久性を有している。
本発明の方法で得られる装飾材においては粒状体が模
様部に比べてあまり高くないので、ノンスリツプ材の周
囲に塵が溜り汚れることがなく、又、台車等の通過も容
易に行われる。
本発明の方法で得られる装飾材においては粒状体群自
信が模様を兼ねているので高い意匠性が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法で得られる装飾材の製造工程の1
例を示す工程図、第2図は本発明に使用する化粧下地の
断面図、第3図は本発明の方法で得られる装飾材の断面
図、第4図は本発明の方法で得られる装飾材の斜視図で
ある。 1,21……基材、4……ヒーター、8……化粧下地、9,2
5,31……模様部、12,26,32……粒状体、13……模様非形
成部、14……オーブン、17,30……本発明装飾材、18,22
……不織布、19,23……インキ層、20,24,28,29……透明
樹脂層、27……接着剤。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)不織布上に間欠的にインキ層と透明
    樹脂層との組み合わせからなる模様部を形成する工程、 (b)基材上にペースト状樹脂をコーテイングして、該
    ペースト状樹脂上に上記不織布を積層して、不織布の模
    様非形成部にペースト状樹脂を含浸させる工程、 (c)上記模様非形成部に粒状体を模様部よりも僅かに
    高い厚さに充填してこれを接着する工程、及び (d)該模様部及び粒状体群上に透明樹脂を被覆する工
    程 (e)を含むことを特長とする装飾材の製造方法。
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