JP2539791B2 - 磁気浮上体の浮上間隔制御装置 - Google Patents
磁気浮上体の浮上間隔制御装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、磁気浮上体の浮上間隔制御装置に関する。
[従来の技術] 磁気浮上体の浮上間隔制御装置の第1の従来例を第2
図に示す。第2図において、1は磁気浮上体を搬送させ
る軌道であり、該軌道1の下側に該磁気浮上体を磁気的
に浮上させるための浮上用マグネット2が設けられてい
る。磁気浮上体は図には省略されている。浮上設マグネ
ット2はマグネット鉄心3にマグネットコイル4を巻い
て浮上用電磁石を構成するとともに、マグネット鉄心3
の端部であって、軌道1と相対する面に永久磁石5が設
けられている。従って、上記電磁石と永久磁石5を組み
合わせることにより、浮上用マグネット2がいわゆる複
合マグネット系を構成している。
図に示す。第2図において、1は磁気浮上体を搬送させ
る軌道であり、該軌道1の下側に該磁気浮上体を磁気的
に浮上させるための浮上用マグネット2が設けられてい
る。磁気浮上体は図には省略されている。浮上設マグネ
ット2はマグネット鉄心3にマグネットコイル4を巻い
て浮上用電磁石を構成するとともに、マグネット鉄心3
の端部であって、軌道1と相対する面に永久磁石5が設
けられている。従って、上記電磁石と永久磁石5を組み
合わせることにより、浮上用マグネット2がいわゆる複
合マグネット系を構成している。
6は軌道1と浮上用マグネット2との間隔を、例えば
電磁誘導効果等を用いて測定するギャップ検出器であ
り、ギャップ検出器6は軌道1の上側又は下側であって
浮上用マグネット2の近傍に設けられている。ギャップ
検出器6は上記間隔に比例する電圧信号を補償器7に出
力する。補償器7は入力された上記間隔に比例する電圧
信号に所定の演算処理を施した後、加算器8の第1の入
力端子8aに出力する。なお、加算器8の第2の入力端子
8bは、直流電圧源10の正極に接続され、また直流電圧源
10の負極はアースに接続される。
電磁誘導効果等を用いて測定するギャップ検出器であ
り、ギャップ検出器6は軌道1の上側又は下側であって
浮上用マグネット2の近傍に設けられている。ギャップ
検出器6は上記間隔に比例する電圧信号を補償器7に出
力する。補償器7は入力された上記間隔に比例する電圧
信号に所定の演算処理を施した後、加算器8の第1の入
力端子8aに出力する。なお、加算器8の第2の入力端子
8bは、直流電圧源10の正極に接続され、また直流電圧源
10の負極はアースに接続される。
加算器8は、第1の入力端子8a及び第2の入力端子8b
に入力された電圧を加算するとともに、電力増幅器9に
出力し、電力増幅器9は入力された電圧を増幅して浮上
用マグネット2のマグネットコイル4に印加する。
に入力された電圧を加算するとともに、電力増幅器9に
出力し、電力増幅器9は入力された電圧を増幅して浮上
用マグネット2のマグネットコイル4に印加する。
以上のように構成することによって、ギャップ検出器
6が軌道1とマグネット2との間隔を検出し、その間隔
に比例する電圧が補償器7で演算処理された後加算器8
の第1の入力端子8aに入力され、それに応答して、マグ
ネットコイル4に印加される電圧が増減される。従っ
て、直流電圧源10において設定されたその出力電圧v10
に対応した間隔で安定に浮上する系が構成される。すな
わち、この系は磁気浮上体の荷重の変動に対して、軌道
1とマグネット2との間隔が常に一定に保たれる系とな
っている。
6が軌道1とマグネット2との間隔を検出し、その間隔
に比例する電圧が補償器7で演算処理された後加算器8
の第1の入力端子8aに入力され、それに応答して、マグ
ネットコイル4に印加される電圧が増減される。従っ
て、直流電圧源10において設定されたその出力電圧v10
に対応した間隔で安定に浮上する系が構成される。すな
わち、この系は磁気浮上体の荷重の変動に対して、軌道
1とマグネット2との間隔が常に一定に保たれる系とな
っている。
また、近年上記電磁石の消費電力の低減を図るため
に、磁気浮上体の荷重の大部分を永久磁石5と軌道1と
の間に働く吸引力によって浮上させて保持し、永久磁石
の吸引力の不安定性と上記荷重の変動分のみを電磁石で
制御する装置(以下、第2の従来の装置という。)が用
いられている。この装置においては、ある所定の間隔を
保ち、永久磁石5による浮上力が磁気浮上体の荷重と平
衡するように設定され、この磁気浮上体の荷重が上述の
平衡時の所定の荷重のとき電磁石に流れる電流はぼぼゼ
ロとなるが、上記荷重が所定の荷重よりも増加すると、
所定の間隔を保持すべく浮上力を増加させるため電磁石
に電流が供給される。一方、上記荷重が所定の荷重より
も減少すると、同様に所定の間隔を保持すべく浮上力を
減少させるため、すなわち、永久磁石5による浮上力を
打ち消すように電磁石を励磁させるため、電磁石に電流
が供給される。
に、磁気浮上体の荷重の大部分を永久磁石5と軌道1と
の間に働く吸引力によって浮上させて保持し、永久磁石
の吸引力の不安定性と上記荷重の変動分のみを電磁石で
制御する装置(以下、第2の従来の装置という。)が用
いられている。この装置においては、ある所定の間隔を
保ち、永久磁石5による浮上力が磁気浮上体の荷重と平
衡するように設定され、この磁気浮上体の荷重が上述の
平衡時の所定の荷重のとき電磁石に流れる電流はぼぼゼ
ロとなるが、上記荷重が所定の荷重よりも増加すると、
所定の間隔を保持すべく浮上力を増加させるため電磁石
に電流が供給される。一方、上記荷重が所定の荷重より
も減少すると、同様に所定の間隔を保持すべく浮上力を
減少させるため、すなわち、永久磁石5による浮上力を
打ち消すように電磁石を励磁させるため、電磁石に電流
が供給される。
[発明が解決しようとする問題点] 従って、上述の第1の従来の装置においては、磁気浮
上体の荷重の大小に応じて電磁石に流れる電流、すなわ
ち、浮上のために消費される電力が増減することにな
り、電磁石に電流を供給する電源としては、上記最大消
費電力に対応できる容量が必要であった。
上体の荷重の大小に応じて電磁石に流れる電流、すなわ
ち、浮上のために消費される電力が増減することにな
り、電磁石に電流を供給する電源としては、上記最大消
費電力に対応できる容量が必要であった。
また、第2の従来の装置においては、磁気浮上体の荷
重が所定の荷重よりも増減した場合、電磁石に電流が供
給され消費電力が増大するという問題点があった。
重が所定の荷重よりも増減した場合、電磁石に電流が供
給され消費電力が増大するという問題点があった。
[発明の目的] 本発明の目的は以上の問題点を解決し、磁気浮上体の
荷重の変動に対して、電磁石に供給される電流をほぼ一
定に保つことができ、従って、磁気浮上体を浮上させる
ための電磁石の消費電力をほば一定に保つことができる
磁気浮上体の浮上間隔制御装置を提供することにある。
荷重の変動に対して、電磁石に供給される電流をほぼ一
定に保つことができ、従って、磁気浮上体を浮上させる
ための電磁石の消費電力をほば一定に保つことができる
磁気浮上体の浮上間隔制御装置を提供することにある。
[発明の構成] 本発明に係る磁気浮上体の浮上間隔制御装置は、磁気
浮上体を軌道から浮上させる電磁石と、上記電磁石の先
端であって上記軌道に相対する面上に設けられ上記電磁
石と協働して上記磁気浮上体を上記軌道から浮上させる
永久磁石と、上記永久磁石と軌道との間の浮上間隔を検
出し上記浮上間隔に対応する信号を出力する浮上間隔検
出手段と、上記電磁石に流れる電流を検出して、検出し
た電流に比例する信号レベルを有する検出信号を出力す
る電流検出手段と、上記電磁石に流れる電流と上記浮上
間隔を可変するために調整可能であって予め設定された
零以外の信号レベルを有する設定信号を出力する直流信
号源手段と、上記電流検出手段から出力される検出信号
と上記直流信号源手段から出力される設定信号との信号
レベルの偏差を表わす偏差信号を出力する偏差信号出力
手段と、上記偏差信号出力手段から出力される偏差信号
を時間積分して時間積分値を示す積分信号を出力する積
分手段と、上記浮上間隔検出手段の出力及び上記積分手
段の出力に基づいて上記電磁石を駆動する電力増幅手段
とを有し、上記浮上間隔検出手段の出力及び上記積分手
段の出力に応答して上記電力増幅手段から上記電磁石に
流れる電流が零以外の一定値になるように制御すること
を特徴とする。
浮上体を軌道から浮上させる電磁石と、上記電磁石の先
端であって上記軌道に相対する面上に設けられ上記電磁
石と協働して上記磁気浮上体を上記軌道から浮上させる
永久磁石と、上記永久磁石と軌道との間の浮上間隔を検
出し上記浮上間隔に対応する信号を出力する浮上間隔検
出手段と、上記電磁石に流れる電流を検出して、検出し
た電流に比例する信号レベルを有する検出信号を出力す
る電流検出手段と、上記電磁石に流れる電流と上記浮上
間隔を可変するために調整可能であって予め設定された
零以外の信号レベルを有する設定信号を出力する直流信
号源手段と、上記電流検出手段から出力される検出信号
と上記直流信号源手段から出力される設定信号との信号
レベルの偏差を表わす偏差信号を出力する偏差信号出力
手段と、上記偏差信号出力手段から出力される偏差信号
を時間積分して時間積分値を示す積分信号を出力する積
分手段と、上記浮上間隔検出手段の出力及び上記積分手
段の出力に基づいて上記電磁石を駆動する電力増幅手段
とを有し、上記浮上間隔検出手段の出力及び上記積分手
段の出力に応答して上記電力増幅手段から上記電磁石に
流れる電流が零以外の一定値になるように制御すること
を特徴とする。
[作用] 以上のように構成することにより、上記直流信号源手
段によって設定される信号レベルを変更することによっ
て、永久磁石によって決定される浮上間隔を基準にして
当該浮上間隔を増減することができるとともに、電力増
幅手段から電磁石に流れる電流値を調整することができ
る。上記直流信号源手段を用いて標準調節を実施した
後、上記磁気浮上体の荷重が上記標準調節時の所定の荷
重よりも変化した場合、それに応答して上記電磁石に流
れる電流が過渡的に変化するが、その後、当該制御装置
によって、上記浮上間隔を変化させて、上記電磁石に流
れる電流が零以外の一定値になるように自動調節が行わ
れる。
段によって設定される信号レベルを変更することによっ
て、永久磁石によって決定される浮上間隔を基準にして
当該浮上間隔を増減することができるとともに、電力増
幅手段から電磁石に流れる電流値を調整することができ
る。上記直流信号源手段を用いて標準調節を実施した
後、上記磁気浮上体の荷重が上記標準調節時の所定の荷
重よりも変化した場合、それに応答して上記電磁石に流
れる電流が過渡的に変化するが、その後、当該制御装置
によって、上記浮上間隔を変化させて、上記電磁石に流
れる電流が零以外の一定値になるように自動調節が行わ
れる。
[実施例] 第1図は本発明の一実施例を示す磁気浮上装置の浮上
間隔制御装置のブロック図である。第1図において、第
2図と同一のものについては同一の符号を付している。
本浮上間隔制御装置は、磁気浮上体の荷重の変動に対し
て軌道1と浮上用マグネット2との間隔を検出するとと
もに、マグネットコイル4に供給される電流を検出し、
それに応答して、マグネットコイル4における消費電力
を一定に保つ装置である。
間隔制御装置のブロック図である。第1図において、第
2図と同一のものについては同一の符号を付している。
本浮上間隔制御装置は、磁気浮上体の荷重の変動に対し
て軌道1と浮上用マグネット2との間隔を検出するとと
もに、マグネットコイル4に供給される電流を検出し、
それに応答して、マグネットコイル4における消費電力
を一定に保つ装置である。
第1図において、軌道1並びにマグネット鉄心3、マ
グネットコイル4及び永久磁石5から構成される浮上用
マグネット2は、従来例の第2図と同様に構成され、ま
た、ギャップ検出器6も同様に、浮上用マグネット2の
近傍に設けられる。
グネットコイル4及び永久磁石5から構成される浮上用
マグネット2は、従来例の第2図と同様に構成され、ま
た、ギャップ検出器6も同様に、浮上用マグネット2の
近傍に設けられる。
浮上用マグネット2とともに磁気浮上体に装着された
ギャップ検出器6は、軌道1と浮上用マグネット2との
間隔に比例する電圧を補償器7に出力し、補償器7は入
力された電圧信号に所定の演算処理を施した後、加算器
の第1の入力端子8aに出力する。
ギャップ検出器6は、軌道1と浮上用マグネット2との
間隔に比例する電圧を補償器7に出力し、補償器7は入
力された電圧信号に所定の演算処理を施した後、加算器
の第1の入力端子8aに出力する。
マグネットコイル4の供給電流の入力端子は、電流検
出器11を介して電力増幅器9の出力端子に接続され、電
流検出器11は電力増幅器9からマグネットコイル4へ供
給される電流を検出して、該電流に比例した電圧信号v
11を、該電圧信号v11を平均化するための低域通過ろ波
器12を介して差動増幅器14の非反転入力端子1aに出力す
る。作動増幅器14の反転入力端子14bは、マグネットコ
イル4への供給電流を設定するための電圧可変形直流電
圧源13の正極に接続され、その直流電圧源13の負極はア
ースに接続される。差動増幅器14は、入力端子14a及び1
4bに入力された電圧を差動増幅した後、時間積分を行う
積分器15を介して差動増幅器16の反転入力端子16aに出
力する。
出器11を介して電力増幅器9の出力端子に接続され、電
流検出器11は電力増幅器9からマグネットコイル4へ供
給される電流を検出して、該電流に比例した電圧信号v
11を、該電圧信号v11を平均化するための低域通過ろ波
器12を介して差動増幅器14の非反転入力端子1aに出力す
る。作動増幅器14の反転入力端子14bは、マグネットコ
イル4への供給電流を設定するための電圧可変形直流電
圧源13の正極に接続され、その直流電圧源13の負極はア
ースに接続される。差動増幅器14は、入力端子14a及び1
4bに入力された電圧を差動増幅した後、時間積分を行う
積分器15を介して差動増幅器16の反転入力端子16aに出
力する。
差動増幅器16の非反転入力端子16bは、軌道1と浮上
用マグネット2との間隔を設定するための電圧可変形直
流電圧源10の正極に接続され、その直流電圧源10の負極
はアースに接続される。差動増幅器16は入力端子16a及
び16bに入力される電圧を差動増幅して加算器8の第2
の入力端子8bに出力する。加算器8は入力端子8a及び8b
に入力される電圧を加算してその電圧出力を電力増幅器
9に出力し、電力増幅器9は入力された電圧を増幅し
て、電流検出器11を介してマグネットコイル4に印加す
る。
用マグネット2との間隔を設定するための電圧可変形直
流電圧源10の正極に接続され、その直流電圧源10の負極
はアースに接続される。差動増幅器16は入力端子16a及
び16bに入力される電圧を差動増幅して加算器8の第2
の入力端子8bに出力する。加算器8は入力端子8a及び8b
に入力される電圧を加算してその電圧出力を電力増幅器
9に出力し、電力増幅器9は入力された電圧を増幅し
て、電流検出器11を介してマグネットコイル4に印加す
る。
以上のように構成し、軌道1にかかる磁気浮上体の荷
重を増減した場合の第1図の系の動作について説明す
る。
重を増減した場合の第1図の系の動作について説明す
る。
まず、所定の標準荷重W0の磁気浮上体の浮上状態を、
直流電圧源10の出力電圧を変化させることにより、軌道
1と浮上用マグネット2との間隔を所定の間隔g0になる
ように調節するとともに、直流電圧源13の出力電圧を変
化させることによりマグネットコイル4に流れる電流を
所定の電流Ioになるように調節する。以下、この調節を
標準調節という。
直流電圧源10の出力電圧を変化させることにより、軌道
1と浮上用マグネット2との間隔を所定の間隔g0になる
ように調節するとともに、直流電圧源13の出力電圧を変
化させることによりマグネットコイル4に流れる電流を
所定の電流Ioになるように調節する。以下、この調節を
標準調節という。
このとき、差動増幅器16の出力であるギャップ設定電
圧v16は、 で表わされる。ここで、v160は標準調節時におけるギャ
ップ設定電圧v16であり、▲▼は標準調節時に
おける低域通過ろ波器12の出力電圧▲▼である。
また、v10は直流電圧源10の出力電圧であり、v13は直流
電圧源13の出力電圧である。
圧v16は、 で表わされる。ここで、v160は標準調節時におけるギャ
ップ設定電圧v16であり、▲▼は標準調節時に
おける低域通過ろ波器12の出力電圧▲▼である。
また、v10は直流電圧源10の出力電圧であり、v13は直流
電圧源13の出力電圧である。
さて、上述のようにマグネットコイル4に流れる電流
が所定の流Ioになるように調節されているとき、 であるから、ギャップ設定電圧v16は、 v16=v160=v10 ……(3) となる。
が所定の流Ioになるように調節されているとき、 であるから、ギャップ設定電圧v16は、 v16=v160=v10 ……(3) となる。
次に、上記標準荷重W0が、W0±ΔWに変化したとき、
上記間隔が変化するので、その間隔の変化をギャップ検
出器6が検出し、それに応答して間隔に比例する電圧が
補償器7を介して加算器8の第1の入力端子8aに入力さ
れる。それによって、マグネットコイル4に供給される
電流が増減され、第1図の系は上記間隔を所定の間隔に
保持しようとする。この過程における作動増幅器16の出
力であるギャップ設定電圧v16は、次式で表わされる。
上記間隔が変化するので、その間隔の変化をギャップ検
出器6が検出し、それに応答して間隔に比例する電圧が
補償器7を介して加算器8の第1の入力端子8aに入力さ
れる。それによって、マグネットコイル4に供給される
電流が増減され、第1図の系は上記間隔を所定の間隔に
保持しようとする。この過程における作動増幅器16の出
力であるギャップ設定電圧v16は、次式で表わされる。
ここで、±Δ▲▼は磁気浮上体の荷重の増減に
よる低域通過ろ波器12の出力電圧▲▼の偏差電圧
値であり、複号のうち+は荷重が上記標準荷重W0よりも
増加したとき、また、−は荷重が上記標準荷重W0よりも
減少したときを表わす。ここで、上述の通り(2)式が
成立するので、(4)式は、 となる。(5)式より、磁気浮上体の荷重が上記標準荷
重W0よりも増加したとき、ギャップ設定電圧v16は だけ減少し、一方、磁気浮上体の荷重が上記標準荷重W0
よりも減少したとき、ギャップ設定電圧v16は だけ増加する。
よる低域通過ろ波器12の出力電圧▲▼の偏差電圧
値であり、複号のうち+は荷重が上記標準荷重W0よりも
増加したとき、また、−は荷重が上記標準荷重W0よりも
減少したときを表わす。ここで、上述の通り(2)式が
成立するので、(4)式は、 となる。(5)式より、磁気浮上体の荷重が上記標準荷
重W0よりも増加したとき、ギャップ設定電圧v16は だけ減少し、一方、磁気浮上体の荷重が上記標準荷重W0
よりも減少したとき、ギャップ設定電圧v16は だけ増加する。
このギャップ設定電圧v16の増減によってマグネット
コイル4に供給される電流が変化され、軌道1と浮上用
マグネット2との間の間隔が上述の(5)式のギャップ
設定電圧v16に対応する間隔になるように制御され、こ
の制御動作は、低減通過ろ波器12の出力▲▼が直
流電圧源13の出力電圧v13に等しくなるまで行われる。
コイル4に供給される電流が変化され、軌道1と浮上用
マグネット2との間の間隔が上述の(5)式のギャップ
設定電圧v16に対応する間隔になるように制御され、こ
の制御動作は、低減通過ろ波器12の出力▲▼が直
流電圧源13の出力電圧v13に等しくなるまで行われる。
このように、上記間隔の制御動作が終了すると、 となるので、積分器15への入力はゼロになるが、積分器
15の出力電圧v15は上記間隔の制御が行われている間の
偏差の時間積分値であるから、 なる電圧v15が出力されている。従って、(6)式が成
立した後、その(6)式が成立した時の荷重が変動する
ときまで、(6)式が成立するように上記間隔が保持さ
れる。
15の出力電圧v15は上記間隔の制御が行われている間の
偏差の時間積分値であるから、 なる電圧v15が出力されている。従って、(6)式が成
立した後、その(6)式が成立した時の荷重が変動する
ときまで、(6)式が成立するように上記間隔が保持さ
れる。
以上詳述したように、上記標準調節の後、磁気浮上体
の荷重が上記標準調節時の所定の荷重よりも変化した場
合、それに応答してマグネットコイル4に流れる電流が
過渡的に変化するが、その後、速やかに上記間隔を変化
させて、マグネットコイル4への供給電流を上記所定の
電流になるように、第1図の系において自動調節が行な
われる。従って、磁気浮上体の荷重が増加すれば、上記
間隔が小さくなり、逆に上記荷重が減少すれば上記間隔
は広がるように制御される。これにより、マグネットコ
イル4に流れる電流を一定に保つことができ、磁気浮上
体を浮上させるための消費電力をほぼ一定に保つことが
できる。
の荷重が上記標準調節時の所定の荷重よりも変化した場
合、それに応答してマグネットコイル4に流れる電流が
過渡的に変化するが、その後、速やかに上記間隔を変化
させて、マグネットコイル4への供給電流を上記所定の
電流になるように、第1図の系において自動調節が行な
われる。従って、磁気浮上体の荷重が増加すれば、上記
間隔が小さくなり、逆に上記荷重が減少すれば上記間隔
は広がるように制御される。これにより、マグネットコ
イル4に流れる電流を一定に保つことができ、磁気浮上
体を浮上させるための消費電力をほぼ一定に保つことが
できる。
従って、永久磁石と電磁石とを組み合わせたいわゆる
複合マグネットを用いた磁気浮上装置において、永久磁
石による浮上力と所定の荷重とが平衡状態となるように
設計されるとき、本発明を用いることによって、電磁石
を励時する電流はほとんどゼロとなり、浮上のために消
費される電力を永久磁石のない場合に比べて大幅に節約
することが可能となる。
複合マグネットを用いた磁気浮上装置において、永久磁
石による浮上力と所定の荷重とが平衡状態となるように
設計されるとき、本発明を用いることによって、電磁石
を励時する電流はほとんどゼロとなり、浮上のために消
費される電力を永久磁石のない場合に比べて大幅に節約
することが可能となる。
以上の実施例は、磁気浮上搬送装置等、物体を浮上用
マグネットより浮上され、磁気浮上体と浮上用マグネッ
トとの浮上間隔を制御する装置に広く適用することがで
きる。特に荷重が一定でない磁気浮上体を浮上させる装
置に適用することにより、その装置に供給する電源の供
給電力を一定に保つことができる。
マグネットより浮上され、磁気浮上体と浮上用マグネッ
トとの浮上間隔を制御する装置に広く適用することがで
きる。特に荷重が一定でない磁気浮上体を浮上させる装
置に適用することにより、その装置に供給する電源の供
給電力を一定に保つことができる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、電磁石に流れる
電流が零以外の一定値になるように制御したので、磁気
浮上体を浮上させるための電磁石の消費電力を一定に保
つことができる。また、例えば電力増幅手段から電磁石
に流れる電流が零であれば、上記電力増幅手段に入力さ
れる信号レベルが零となり、上記電力増幅手段が雑音の
影響を受け、当該制御装置の動作が不安定になるが、電
磁石に流れる電流が零以外の一定値になるように制御し
ているので、雑音の影響を受けないので、当該制御装置
の動作が安定になる。
電流が零以外の一定値になるように制御したので、磁気
浮上体を浮上させるための電磁石の消費電力を一定に保
つことができる。また、例えば電力増幅手段から電磁石
に流れる電流が零であれば、上記電力増幅手段に入力さ
れる信号レベルが零となり、上記電力増幅手段が雑音の
影響を受け、当該制御装置の動作が不安定になるが、電
磁石に流れる電流が零以外の一定値になるように制御し
ているので、雑音の影響を受けないので、当該制御装置
の動作が安定になる。
また、変更可能であって予め設定された零以外の出力
信号レベルを有する設定信号を出力する直流信号源手段
を備えたので、当該直流信号源手段によって設定される
信号レベルを変更することによって、永久磁石によって
決定される浮上間隔を基準にして当該浮上間隔を増減す
ることができるとともに、電力増幅手段から電磁石に流
れる電流値を調整することができる。従って、永久磁石
の取付精度や着磁力に依存してその吸引力にバラツキが
生じるが、たとえ永久磁石の吸引力特性にバラツキがあ
った場合であっても、それを補正して所定の浮上間隔に
設定することができ、これによって、軌道と永久磁石と
の接触などのトラブルを防止することができる。
信号レベルを有する設定信号を出力する直流信号源手段
を備えたので、当該直流信号源手段によって設定される
信号レベルを変更することによって、永久磁石によって
決定される浮上間隔を基準にして当該浮上間隔を増減す
ることができるとともに、電力増幅手段から電磁石に流
れる電流値を調整することができる。従って、永久磁石
の取付精度や着磁力に依存してその吸引力にバラツキが
生じるが、たとえ永久磁石の吸引力特性にバラツキがあ
った場合であっても、それを補正して所定の浮上間隔に
設定することができ、これによって、軌道と永久磁石と
の接触などのトラブルを防止することができる。
さらに、永久磁石の経年劣化による浮上間隔の不均衡
を、上記直流信号源手段によって設定される信号レベル
を変更することによって補正することができる。
を、上記直流信号源手段によって設定される信号レベル
を変更することによって補正することができる。
またさらに、永久磁石を電磁石の先端に設けたので、
永久磁石からのほとんどの磁束は磁気浮上体を軌道から
浮上させることに寄与し、漏洩磁束が最も少ないので、
永久磁石の吸引能力を最大限に引き出すことができる。
従って、永久磁石と電磁石とを含む浮上装置の小型・軽
量化が図れるという利点がある。
永久磁石からのほとんどの磁束は磁気浮上体を軌道から
浮上させることに寄与し、漏洩磁束が最も少ないので、
永久磁石の吸引能力を最大限に引き出すことができる。
従って、永久磁石と電磁石とを含む浮上装置の小型・軽
量化が図れるという利点がある。
第1図は本発明の一実施例を示す磁気浮上装置の浮上間
隔制御装置のブロック図、 第2図は従来例の磁気浮上装置の浮上間隔制御装置のブ
ロック図である。 1……軌道、2……浮上用マグネット、 3……マグネット鉄心、4……マグネットコイル、 5……永久磁石、6……ギャップ検出器、 7……補償器、8……加算器、 9……電力増幅器、10……電圧可変形直流電圧源、 11……電流検出器、12……低域通過ろ波器、 13……電圧可変形直流電圧源、 14……差動増幅器、15……積分器、 16……差動増幅器。
隔制御装置のブロック図、 第2図は従来例の磁気浮上装置の浮上間隔制御装置のブ
ロック図である。 1……軌道、2……浮上用マグネット、 3……マグネット鉄心、4……マグネットコイル、 5……永久磁石、6……ギャップ検出器、 7……補償器、8……加算器、 9……電力増幅器、10……電圧可変形直流電圧源、 11……電流検出器、12……低域通過ろ波器、 13……電圧可変形直流電圧源、 14……差動増幅器、15……積分器、 16……差動増幅器。
Claims (1)
- 【請求項1】磁気浮上体を軌道から浮上させる電磁石
と、 上記電磁石の先端であって上記軌道に相対する面上に設
けられ上記電磁石と協働して上記磁気浮上体を上記軌道
から浮上させる永久磁石と、 上記永久磁石と軌道との間の浮上間隔を検出し上記浮上
間隔に対応する信号を出力する浮上間隔検出手段と、 上記電磁石に流れる電流を検出して、検出した電流に比
例する信号レベルを有する検出信号を出力する電流検出
手段と、 上記電磁石に流れる電流と上記浮上間隔を可変するため
に調整可能であって予め設定された零以外の信号レベル
を有する設定信号を出力する直流信号源手段と、 上記電流検出手段から出力される検出信号と上記直流信
号源手段から出力される設定信号との信号レベルの偏差
を表わす偏差信号を出力する偏差信号出力手段と、 上記偏差信号出力手段から出力される偏差信号を時間積
分して時間積分値を示す積分信号を出力する積分手段
と、 上記浮上間隔検出手段の出力及び上記積分手段の出力に
基づいて上記電磁石を駆動する電力増幅手段とを有し、 上記浮上間隔検出手段の出力及び上記積分手段の出力に
応答して上記電力増幅手段から上記電磁石に流れる電流
が零以外の一定値になるように制御することを特徴とす
る磁気浮上体の浮上間隔制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61060360A JP2539791B2 (ja) | 1986-03-17 | 1986-03-17 | 磁気浮上体の浮上間隔制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61060360A JP2539791B2 (ja) | 1986-03-17 | 1986-03-17 | 磁気浮上体の浮上間隔制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62217810A JPS62217810A (ja) | 1987-09-25 |
JP2539791B2 true JP2539791B2 (ja) | 1996-10-02 |
Family
ID=13139899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61060360A Expired - Lifetime JP2539791B2 (ja) | 1986-03-17 | 1986-03-17 | 磁気浮上体の浮上間隔制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2539791B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2967822B2 (ja) * | 1984-10-23 | 1999-10-25 | 株式会社東芝 | 浮上式搬送装置 |
-
1986
- 1986-03-17 JP JP61060360A patent/JP2539791B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
「航空宇宙技術研究所資料TM−388」航空宇宙技術研究所発行(1979年8月) |
IEEETRANSACTOINSONMAGNETICS,VOL.MAG−16,No.1,JANUARY(1980)(米)P.146−148 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62217810A (ja) | 1987-09-25 |
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