JP2539586Y2 - テーパねじ固定式スリーブ - Google Patents
テーパねじ固定式スリーブInfo
- Publication number
- JP2539586Y2 JP2539586Y2 JP7760791U JP7760791U JP2539586Y2 JP 2539586 Y2 JP2539586 Y2 JP 2539586Y2 JP 7760791 U JP7760791 U JP 7760791U JP 7760791 U JP7760791 U JP 7760791U JP 2539586 Y2 JP2539586 Y2 JP 2539586Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sleeve
- slit
- fixed type
- screw fixed
- tapered screw
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、軸受内輪として使用
されるテーパねじ固定式スリーブに関するものである。
されるテーパねじ固定式スリーブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図2に示すように、転がり軸受1
の内輪としてテーパねじ固定式スリーブ2が使用される
ことがある。このスリーブ2は、転動体3の転走面4と
なる外径面に高周波焼入を施した後、スリーブ両端のテ
ーパねじ部5に、軸方向のスリット6を周方向複数箇所
にプレス割り加工する。スリーブ2は、スリット6の付
いたテーパねじ部5にナット7をねじ込むことによっ
て、スリーブ2内の軸(図示せず)に強固に固定され
る。
の内輪としてテーパねじ固定式スリーブ2が使用される
ことがある。このスリーブ2は、転動体3の転走面4と
なる外径面に高周波焼入を施した後、スリーブ両端のテ
ーパねじ部5に、軸方向のスリット6を周方向複数箇所
にプレス割り加工する。スリーブ2は、スリット6の付
いたテーパねじ部5にナット7をねじ込むことによっ
て、スリーブ2内の軸(図示せず)に強固に固定され
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、スリーブ2は
口径が大きく、肉厚が薄いものであるため、前記転走面
4の高周波焼入れにより内部応力が発生し、そのためス
リット6の加工後に、スリーブ端面の口径が大きく収縮
変形するという問題点があった。
口径が大きく、肉厚が薄いものであるため、前記転走面
4の高周波焼入れにより内部応力が発生し、そのためス
リット6の加工後に、スリーブ端面の口径が大きく収縮
変形するという問題点があった。
【0004】この考案の目的は、高周波焼入により発生
するスリット加工後の端面口径の収縮変形を小さくする
ことができるテーパねじ固定式スリーブを提供すること
である。
するスリット加工後の端面口径の収縮変形を小さくする
ことができるテーパねじ固定式スリーブを提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】この考案は、外径面の軸
方向両端にテーパねじ部を有し軸受内輪となるテーパね
じ固定式スリーブにおいて、前記テーパねじ部に形成さ
れた軸方向スリットの底部におけるスリーブ内径面に、
周方向に伸びる帯状のぬすみ溝を設けたものである。
方向両端にテーパねじ部を有し軸受内輪となるテーパね
じ固定式スリーブにおいて、前記テーパねじ部に形成さ
れた軸方向スリットの底部におけるスリーブ内径面に、
周方向に伸びる帯状のぬすみ溝を設けたものである。
【0006】
【作用】この構成によると、スリットの底部におけるス
リーブ内径面に、高周波焼入を行う前に帯状のぬすみ溝
を加工することにより、焼入時に発生する内部応力がス
リーブ端部に作用することが少なくなる。そのため、ス
リーブ端部のテーパねじ部にスリットを形成しても、ス
リーブ端面の口径が収縮変形することが緩和される。
リーブ内径面に、高周波焼入を行う前に帯状のぬすみ溝
を加工することにより、焼入時に発生する内部応力がス
リーブ端部に作用することが少なくなる。そのため、ス
リーブ端部のテーパねじ部にスリットを形成しても、ス
リーブ端面の口径が収縮変形することが緩和される。
【0007】
【実施例】この考案の一実施例を図1に基づいて説明す
る。スリーブ2は、軸受1の内輪となるものであり、外
径面の軸方向中央部は高周波焼入されて、転動体3の転
走面4に形成されている。軸受1は、図示の例では密閉
式の複列ニードル軸受としてある。
る。スリーブ2は、軸受1の内輪となるものであり、外
径面の軸方向中央部は高周波焼入されて、転動体3の転
走面4に形成されている。軸受1は、図示の例では密閉
式の複列ニードル軸受としてある。
【0008】スリーブ2の外径面の軸方向両端には、ナ
ット7がねじ込まれるテーパねじ部5が形成され、この
テーパねじ部5の周方向複数箇所に、軸方向のスリット
6がプレス割り加工されている。このスリット6の底部
におけるスリーブ内径面に、周方向に伸びる帯状のぬす
み溝8が、全周に連続して加工してある。ぬすみ溝8
は、転走面4の高周波焼入をする前に加工される。スリ
ーブ2は、回転軸(図示せず)に外嵌させられ、スリッ
ト6の付いたテーパねじ部5にナット7をねじ込むこと
によって、前記軸に固定される。
ット7がねじ込まれるテーパねじ部5が形成され、この
テーパねじ部5の周方向複数箇所に、軸方向のスリット
6がプレス割り加工されている。このスリット6の底部
におけるスリーブ内径面に、周方向に伸びる帯状のぬす
み溝8が、全周に連続して加工してある。ぬすみ溝8
は、転走面4の高周波焼入をする前に加工される。スリ
ーブ2は、回転軸(図示せず)に外嵌させられ、スリッ
ト6の付いたテーパねじ部5にナット7をねじ込むこと
によって、前記軸に固定される。
【0009】この構成のテーパねじ固定式スリーブ2に
よると、スリット6の底部におけるスリーブ内径面に、
周方向に伸びる帯状のぬすみ溝8を設けたため、転走面
4の高周波焼入によって発生する内部応力がスリーブ端
部に影響することが緩和される。そのため、前記焼入に
より発生するスリット加工後の端面口径の収縮変形が小
さくなる。実験によると、ぬすみ溝8を設けることによ
り、内径が60mmのスリーブ2の場合に、端面口径の収
縮変形量が約1/10に減少した。
よると、スリット6の底部におけるスリーブ内径面に、
周方向に伸びる帯状のぬすみ溝8を設けたため、転走面
4の高周波焼入によって発生する内部応力がスリーブ端
部に影響することが緩和される。そのため、前記焼入に
より発生するスリット加工後の端面口径の収縮変形が小
さくなる。実験によると、ぬすみ溝8を設けることによ
り、内径が60mmのスリーブ2の場合に、端面口径の収
縮変形量が約1/10に減少した。
【0010】なお、前記実施例はぬすみ溝8を円周溝に
形成したが、周方向の複数箇所に分割してぬすみ溝8を
設けても良い。また、前記実施例では軸受1をニードル
軸受としたが、玉軸受等、転がり軸受一般に適用でき
る。
形成したが、周方向の複数箇所に分割してぬすみ溝8を
設けても良い。また、前記実施例では軸受1をニードル
軸受としたが、玉軸受等、転がり軸受一般に適用でき
る。
【0011】
【考案の効果】この考案のテーパねじ固定式スリーブ
は、スリットの底部におけるスリーブ内径面に、周方向
に伸びる帯状のぬすみ溝を設けたため、転走面の高周波
焼入によって発生する内部応力がスリーブ端部に影響す
ることが緩和される。そのため、前記焼入により発生す
るスリット加工後の端面口径の収縮変形が小さくなると
いう効果がある。
は、スリットの底部におけるスリーブ内径面に、周方向
に伸びる帯状のぬすみ溝を設けたため、転走面の高周波
焼入によって発生する内部応力がスリーブ端部に影響す
ることが緩和される。そのため、前記焼入により発生す
るスリット加工後の端面口径の収縮変形が小さくなると
いう効果がある。
【図1】この考案の一実施例の断面図である。
【図2】従来例の断面図である。
1…軸受、2…スリーブ、3…転動体、4…転走面、5
…テーパねじ部、6…スリット、7…ナット、8…ぬす
み溝
…テーパねじ部、6…スリット、7…ナット、8…ぬす
み溝
Claims (1)
- 【請求項1】 外径面の軸方向両端にテーパねじ部を有
し中央部が軸受転動体の転走面となるスリーブを設け、
このスリーブの前記両テーパねじ部の周方向複数箇所に
軸方向のスリットを設け、このスリットの底部における
スリーブ内径面に、周方向に伸びる帯状のぬすみ溝を設
けたテーパねじ固定式スリーブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7760791U JP2539586Y2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | テーパねじ固定式スリーブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7760791U JP2539586Y2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | テーパねじ固定式スリーブ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0522848U JPH0522848U (ja) | 1993-03-26 |
JP2539586Y2 true JP2539586Y2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=13638614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7760791U Expired - Fee Related JP2539586Y2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | テーパねじ固定式スリーブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2539586Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5959495B2 (ja) * | 2013-12-20 | 2016-08-02 | 日本ピローブロック株式会社 | 軸受の軸への取付構造 |
-
1991
- 1991-08-30 JP JP7760791U patent/JP2539586Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0522848U (ja) | 1993-03-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |