JP2539463B2 - 無接点式点火装置 - Google Patents

無接点式点火装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内燃機関の点火を行なうために使用される
無接点式の点火装置に関するものである。
〔従来の技術〕
無接点式の点火装置は、一般に内燃機関の回転に同期
した点火信号を電磁ピツクアツプ等の回転信号発生手段
を介して発生させ、この点火信号を波形整形した後に、
波形整形回路の出力で点火コイル通電制御用のパワース
イツチング素子(例えばパワートランジスタ)をオン・
オフ制御し、このようにして点火コイルの一次電流を通
電・遮断制御することにより点火を行なうものである。
この種の点火装置においては、回路動作を安定させる
ために、例えば点火信号の波形整形回路部をシユミツト
トリガ回路を以つて構成している(このような回路構成
の従来例としては、例えば特開昭54−65223号公報等に
開示されたものがある)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ここで、発明が解決しようとする問題点を第1図(第
1図は本発明の適用対象となる点火装置のブロツク回路
図である)、第2図および第3図(a)に基づき説明す
る。
第1図において、23はバツテリ、24はキースイツチ、
25は点火コイル、26は点火プラグである。
22は機関の回転と同期した正負の交流信号を発生する
点火信号発生用の電磁ピツクアツプ(ピツクアツプコイ
ル)で、この電磁ピツクアツプ22で発生する点火信号
(ピツクアツプ電圧)を波形整形する回路が抵抗1〜8,
ダイオード14〜16,トランジスタ18,19により構成され
る。この波形整形回路は、特に抵抗3〜8,トランジスタ
18,19により、シユミツトトリガ回路で構成されるもの
で、また抵抗8〜13,トランジスタ20により、パワート
ランジスタ21のベース電流の増幅回路が構成される。パ
ワートランジスタ21は点火コイル25の1次電流の通電,
遮断制御を行なうスイツチング機能を有する。この回路
では、抵抗11とツエナーダイオード17により、ピツクア
ツプ信号入力部の電源ラインを安定化している。
このような無接点式の点火装置では、ピツクアツプコ
イル22に点火信号が発生していない状態では、トランジ
スタ18がオン、トランジスタ19がオフ、トランジスタ20
がオン、パワートランジスタ21がオフ状態にある。そし
て、ピツクアツプコイル22に点火信号が発生した場合に
は、次の動作を行なう。第2図(a)はピツクアツプコ
イル22のA点の発生電圧VPの波形を示すもので、発生電
圧は点火信号発生時に先ず負に立下り、その後正に立上
る交流波形をなす。また、VTはトランジスタ18の見掛け
上の動作レベルである。VPがVTラインのVL以下になる
と、トランジスタ18はオフし、トランジスタ19がオン、
トランジスタ20がオフするため、パワートランジスタ21
がオンし、点火コイル25には一次電流が流れる。その後
ピツクアツプコイル電圧VPが急峻に負から正に転じ、VP
がVH(VHはVLレベルより若干高くして、VHとVLの間に差
(ヒステリシス)を確保している)を超えると、トラン
ジスタ18がオン、19がオフ、20がオンし、パワートラン
ジスタ21がオフするので一次電流は急峻に遮断され、点
火コイル25の二次側には高電圧が発生し点火プラグ26で
飛火する。
第2図(b)に、この時のトランジスタ18のコレクタ
電圧波形を、(c)に点火コイル25の一次電流を、
(d)には点火コイルの二次電圧を示す。
ところで、第2図(a)に示すように、機関の始動
(クランキング)中には、機械的もしくは電気的要因に
より、電磁ピツクアツプの磁束が変化し、ピツクアツプ
発生電圧にノイズ電圧VNが重畳することがある。機械的
要因は、機関の回転が脈動し、電磁ピツクアツプの磁束
が脈動に伴い増減するために発生し、電気的要因は、ス
タータ電流のように、瞬時に大電流が流れる場合、この
大電流により生じる磁束が電磁ピツクアツプと錯交する
ことにより発生するものである。
このようなノイズ電圧は、点火プラグの誤点火の要因
となるもので、特に、点火信号のオン,オフ区間でのト
ランジスタ動作レベルの差(ヒステリシス電圧)がノイ
ズ電圧VNよりも小さいと、第2図(b),(c),
(d)に示すように誤点火が生じる。
従来のシユミツトトリガ回路(波形整形回路)では、
トランジスタ18とダイオード15の製造ばらつきにより動
作レベルが不安定になることを防止する程度のヒステリ
シス(VH−VL)しかとられておらず、数mV程度と小さか
つた。このため、エミツタ抵抗7は小さく、パワートラ
ンジスタオン時(点火信号発生時)に逆ヒステリシスが
かかることはなかつたが、上述した如くヒステリシス電
圧を小さくしてあるので、このヒステリシス電圧を超え
るノイズ電圧VNがかかり易く、それだけ誤点火が生じ易
い状況にあつた。
このような問題を解決するため、従来は、コンパレー
タ等を用いて点火信号発生時点(パワートランジスタ21
のオン開始点)のピツクアツプ電圧を第3図(a)に示
すように(VL−Vα)だけ低下させ、ノイズ電圧VNが生
じた場合には、ノイズ電圧VNを全体的に(VL−Vα)分
だけ低下したピツクアツプ電圧に重畳するようにしてノ
イズマージンVβをできるだけ大きくとつたりしている
が(この場合の実質的なヒステリシスはVH−Vαであ
る)。このような回路構成ではコンパレータ等を用いる
ために回路規模が大形化するため、小形化には適さなか
つた。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その
目的とするところは、点火装置の始動クランキング時等
の誤点火を防止して安定した点火時期制御を確保すると
共に、回路規模を小さくして小形でコストの低減化を図
り得る無接点式の点火装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、前述した如き無接点式点火装置にけるシユ
ミツトトリガ回路(ピツクアツプ電圧の波形整形回路)
が次のような特性を有することに着目してなされたもの
である。すなわち、この種のシユミツトトリガ回路は、
その構成要素たるトランジスタのエミツタ抵抗(第1図
では符号7で示す部分)を大きくすると、エミツタ抵抗
7を増大させる程にシユミツトトリガ回路の矩形波発生
区間のピツクアツプ電圧(第1図のピツクアツプ22端子
A点の発生電圧)が動作レベルVH方向にはね上がる。第
3図(b)は、この状態を表わすもので、エミツタ抵抗
7を大きくする程に、矩形波信号発生区間Tのピツクア
ツプ電圧VPが(Vα−VL)分だけはね上がる。このはね
上がりの発生理由は実施例で詳述するので、ここでは説
明を省略する。このピツクアツプ電圧はね上がりは、エ
ミツタ抵抗7がある程度の大きさに至るまでは、動作レ
ベルVHに接近するので、逆ヒステリシスがかかり、ノイ
ズマージンVβが大巾に低下する。このため、従来は、
エミツタ抵抗を増大することは考えられていなかつた。
しかし、詳細に検討すると、逆ヒステリシス分(ピツ
クアツプ電圧のはね上がり分)はエミツタ抵抗の増大に
伴い増大してゆくが、一方、ピツク電圧における動作レ
ベルVH自体も前記エミツタ抵抗の増大につれてピツクア
ツプ電圧のはね上がりレベルVαより大幅に上昇する特
性を有し、従つて、エミツタ抵抗7の大きさをある程度
以上に大きくしていくと、動作レベルVHとピツクアツプ
電圧のはね上がりレベルVαとの差(実質的ヒステリシ
ス、VH−Vα)が充分大きく確保できる。
本発明は以上の原理を利用し、且つ通常は機関始動時
には、数十mVのノイズ電圧がピツクアツプ電圧に重畳す
るため、100mV程度の実質的なヒステリシス電圧が必要
なことに着目し、波形整形回路のエミツタ抵抗の大きさ
を充分に大きくすると共に、この抵抗の大きさを、ピツ
クアツプ電圧動作レベルVHとピツクアツプ電圧はね上が
りレベルVαとの差が100mV以上になるような抵抗値に
設定したものである。
〔作用〕
このような構成よりなれば、シユミツトトリガ回路の
エミツタ抵抗の値を適宜の大きさの抵抗値に設定するこ
とで、従来の如くコンパレータ等を用いることなく実質
的なヒステリシス(VH−Vα)を通常発生するノイズ幅
VNよりも充分に大きく設定できる。そして、この実質的
なヒステリシス(VH−Vα)を100mV以上とることによ
り、逆ヒステリシス構成ながらも、実質的なヒステリシ
スを増大できるので、ピツクアツプ電圧に重畳するノイ
ズに対しても誤動作することのない波形整形回路が得ら
れる。
〔実施例〕
本発明の一実施例を図面に基づき説明する。
第1図は既述したように本発明の適用対象となる無接
点式点火装置の回路例を示すもので、本実施例では、特
にシユミツトトリガ回路のエミツタ抵抗7を増大するこ
とにより、逆ヒステリシス構成ながらも実質的なヒステ
リシスを増大し、耐ノイズマージンを増大させようとす
るものである。
ここで、本実施例の要点に入る前にヒステリシス及び
逆ヒステリシスの概念を第3図(a),(b)に基づき
詳述する。
第3図において、実線はピツクアツプ電圧VPを、一点
鎖線は動作レベルVTを表わす。なお、動作レベルは、ピ
ツクアツプコイル22のA点のレベルとする。第3図
(a)は、従来より行なわれている一般的なヒステリシ
スのかけ方であり、正規ヒステリシスと呼べるものであ
る。
パワートランジスタ21のオフ時(点火信号非発生時)
の動作レベルをVL、同じくオン時の動作レベルをVH、パ
ワートランジスタのオン開始時のピツクアツプ電圧をV
αとしている。VNはノイズ電圧であり、比較のため第3
図(a),(b)共に同一レベルとした。
第3図(a)では、〔発明が解決しようとする問題
点〕でも既述したようにパワートランジスタのオン開始
点でピツクアツプ電圧を(VL−Vα)だけ低下させ、ノ
イズが発生した場合に、ノイズ電圧VNを全体的に(VL
α)分だけ低下させたピツクアツプ電圧に重畳させて
ノイズマージンVβを大きくとつている。このことは換
言すれば、パワートランジスタのオン開始点でのピツク
アツプ電圧を(VL−Vα)分低下させるだけ、パワート
ランジスタのオン開始時のピツクアツプ電圧動作レベル
αとオフ開始時のピツクアツプ電圧動作レベルVHとの
差(ヒステリシス=VH−Vα)を大きくとれ、その分、
ノイズVNに対する許容度合を大きくできる。但しこの従
来例は、既述したようにヒステリシスを大きくとるため
のコンパレータを必要とする。
これに対し波形整形回路部のエミツタ抵抗7を大きく
した場合には、第3図(b)に示すように、パワートラ
ンジスタのオン開始時(点火信号発生時)には、後述す
るようにピツクアツプ電圧は(Vα−VL)だけはね上が
る逆ヒステリシス現象が生じる。このはね上がつたピツ
クアツプ電圧にノイズ電圧VNが重畳するため、耐ノイズ
マージンVβは第3図(e)に比べ、大巾に低下する。
これが逆ヒステリシスが敬遠される理由である。しか
し、エミツタ抵抗7をある程度の値まで増大させていく
と、逆ヒステリシス構成をとりつつも実質的なヒステリ
シス(VH−Vα)を大きくできる現象が生じ、ピツクア
ツプに重畳するノイズVNに対しても誤動作することのな
い波形整形回路が得られる。この逆ヒステリシスと実質
的なヒステリシスの関係を第1図と第3図(b)を用
い、実施例の動作と併せて説明する。動作レベルはピツ
クアツプコイルのA点のレベルで考える。
ピツクアツプコイル22に点火信号たるピツクアツプ電
圧が発生すると、トランジスタ18がオフし、トランジス
タ19がオンする(パワートランジスタ21オン)ので、抵
抗7には、抵抗5,6及びトランジスタ19のベース・エミ
ツタを介し流れるトランジスタ19のベース電流と、抵抗
8を介し流れるトランジスタ19のコレクタ電流により電
圧降下が発生する。トランジスタ19のベース電流は、ト
ランジスタ18のオン時のトランジスタ18のコレクタ電流
にほぼ等しいため、トランジスタ19オン時の抵抗7の電
圧降下は、トランジスタ18のオン時に較べて抵抗8を介
し流れるトランジスタ19のコレクタ電流分だけ上昇す
る。また、点火信号発生時には、トランジスタ18は、そ
のベース電流の減少に伴い、コレクタ電流が減少し、コ
レクタ・エミツタ間電圧VCE(sat)が上昇する。このV
CE(sat)がトランジスタ19のベース・エミツタ間電圧V
BEに至ると、トランジスタ19にベース電流が流れ始め、
トランジスタ19は能動域に入り、飽和領域へと移行す
る。トランジスタ19のオンにより、抵抗7の電圧降下は
急激に増大し、トランジスタ18のコレクタ電流は激減す
る。トランジスタ18のコレクタ電流の激減により、トラ
ンジスタ18のベース・エミツタ間電圧は大巾に減少す
る。一般的にコレクタ電流が1桁減少するとベース・エ
ミツタ間電圧は60mV減少し、2桁だと倍の120mV減少す
る。
パワートランジスタ21のオン時には、抵抗7の電圧降
下分がトランジスタ18のベース・エミツタ間電圧の減少
分より大きいため、ピツクアツプ電圧VPは、第3図
(b)に示すようにはね上がり、逆ヒステリシス構成と
なる。このときのトランジスタ18のベース電流は無視で
きる程小さく、抵抗4の電圧降下は考えなくてよい。
次に、トランジスタ18が再度オンする動作レベルV
H(パワートランジスタ21はオフ)を考える。
動作レベルVHは、トランジスタ18のオン可能限界のベ
ース・エミツタ間電圧と、抵抗7の電圧降下分と、トラ
ンジスタ18のベース電流による抵抗4の電圧降下分の和
で表わされ、第3図(b)の如く上昇する。この和の特
性からも明らかなように、動作レベルVHはエミツタ抵抗
7の電圧降下分が大きい程、換言すれば抵抗7が大きい
程にVHが高くなる。また前述したように、実質的なヒス
テリシスはVH−Vαで表わされる。この実質的なヒステ
リシスについて式を用いて説明する。
式において、 V7H:トランジスタ18のオフ(トランジスタ19オ
ン)区間の抵抗7の電圧降下 V7L:トランジスタ18のオン(トランジスタ19オ
フ)区間の抵抗7の電圧降下 VBE18:トランジスタ18のオン可能限界のベース・エ
ミツタ間電圧 ΔVBE18:トランジスタ18のオフに伴うVBE18の減少分 V4 :トランジスタ18再度オンするときの抵抗4の
電圧降下 Vhys :実質的なヒステリシス電圧(VH−Vα)とす
ると、 VL =VBE18+V7L VH =VBE18+V7H+V4α−VL =(V7H−V7V)−ΔVBE18 となる。またこれらの式から、Vhysは、 Vhys=VH−VL−(Vα−VL) =V4+ΔVBE18≒VBE18 となる。
よつて、実質的なヒステリシスは、トランジスタ18が
オフするときのVBE8の減少分にほぼ等しい。つまり、ト
ランジスタ18がオフするときのトランジスタ18のコレク
タ電流の減少率が高ければ高い程、実質的なヒステリシ
スは増大することになる。
第4図に、実質的なヒステリシスに関する検討例を示
す。これは、第1図において、抵抗1〜11及びツエナー
ダイオード17が異なれば、当然、第4図の値も異なる。
第4図において、横軸は抵抗7と抵抗8の比をとつた
が、この場合、抵抗8は、従来の定数に固定した。抵抗
8の値が変化すると、ヒステリシス特性は変化する。し
かし、考え方は変わらない。同図には、パワートランジ
スタ21のオン開始レベルVLと、オフ開始レベルVH、及び
逆ヒステリシスレベルVαを示す。逆ヒステリシス電圧
(はね上がり電圧)はVα−VLであり斜線(B)で表わ
される。シユミツトトリガ回路のエミツタ抵抗7の増大
に伴い逆ヒステリシスレベルVαも増大するが、増加率
は小さい。それに対し、実質的なヒステリシス(VH−V
α)は、斜線(A)で示すように、抵抗7の増大と共に
増大する。このことは、動作レベルVHが、既述した如
く、トランジスタ18のオン可能限界のベース・エミツタ
間電圧と、抵抗7の電圧降下分と、トランジスタ18のベ
ース電流による抵抗4の電圧降下分の和で表わされる関
係と一致する。このため、抵抗7を適切に設定すること
により、逆ヒステリシス構成となつても、実質的なヒス
テリシスを増大し、ノイズマージンをとれることが理解
される。従来のVHレベルは、抵抗7と8の比が0.2%の
場合であり、逆ヒステリシスはないが、既述したように
数mVのヒステリシスに設定されていた。しかし、機関の
始動時には、数十mVのノイズ電圧がピツクアツプ電圧に
重畳するため、100mV程度の実質的なヒステリシス電圧
が必要となる。本実施例では、抵抗7の大きさを調整す
ることにより100mV以上のヒステリシス電圧を確保する
ことが可能となる。
次に、実質的なヒステリシスの調整について説明す
る。第1図において、一点鎖線内はモノリシツクICで構
成されるため、抵抗8の製造ばらつきは±25〜30%と大
きい。このため、ヒステリシス特性は、大きく変化す
る。この対策として、抵抗7をモノリシツクIC外に出
し、外部調整することにより、適切なヒステリシス特性
が得られる。
これは、電源電圧を所定値に設定し(6〜8V)、ピツ
クアツプコイル22のA端子をアースに落とし、トランジ
スタ19を常時オンさせ、抵抗7の電圧降下が所定のバン
ドに入るまで、抵抗7を増大させる方法である。第5図
に、抵抗7の電圧降下分と、第4図の実質的なヒステリ
シスを併記する。抵抗7の電圧降下V7Hと実質的なヒス
テリシス電圧は1:1に対応していることがわかる。これ
により、抵抗7は(a)から(b)の範囲に調整すれ
ば、100mV〜200mVの実質的なヒステリシスが得られるこ
とがわかる。つまり、外部調整することにより安定した
ヒステリシス特性が得られ信頼性を向上することができ
る。具体的には、本実施例では、シユミツトトリガ回路
のエミツタ抵抗7を従来の15倍以上に増大させることに
より、逆ヒステリシス構成となるが、実質的なヒステリ
シスを増大できるため、耐ノイズ性を向上できる効果が
あり、始動時の機械的,電気的なピツクアツプ重畳ノイ
ズに対して誤動作を防止できる。
また、回路規模が小さくなるため、小形化できる効果
がある。
さらに、シユミツトトリガ回路の後段のトランジスタ
をオンさせた状態で抵抗7を調整することにより、実質
的なヒステリシス巾を管理できるため、品質を安定化
し、信頼性を向上できる効果がある。
〔発明の効果〕
本発明によれば、シユミツトトリガ回路のエミツタ抵
抗を従来より大きく設定することで、逆ヒステリシス構
成となりつつも、実質的なヒステリシスを100mV以上に
設定できるため、始動時の機械的,電気的ノイズに対し
て誤動作を防止できる効果がある。また、耐ノイズ性向
上を図りつつ、従来の如くコンパレータ等を付加するこ
となくシユミツトトリガ回路を使用できるため、回路規
模を小さくでき、点火装置を小形化できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の適用対象となる点火装置の具体例を表
わすブロツク回路図、第2図(a)〜(d)は上記点火
装置の動作状態を表わす波形図、第3図(a)は従来の
点火装置の点火信号波形整形を説明するための特性図、
第3図(b)は本発明の実施例の点火信号波形整形を説
明するための特性図、第4図は、上記実施例の点火信号
波形整形上のヒステリシス特性を表わす特性線図、第5
図は上記ヒステリシスの調整の仕方を表わす説明図であ
る。 3〜8,18,19……シユミツトトリガ回路要素(抵抗,ト
ランジスタ)、7……エミツタ抵抗、21……パワースイ
ツチング素子、22……電磁ピツクアツプ、25……点火コ
イル、26……点火プラグ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の回転に同期して正負の交流波形
    のピツクアツプ電圧(点火信号)を発生する電磁ピツク
    アツプと、前記ピツクアツプ電圧の負方向立下り時の所
    定動作レベルVLと正方向立上り時の所定動作レベルVH
    とらえた前記ピツクアツプ電圧を矩形波に波形整形する
    シユミツトトリガ回路と、前記シユミツトトリガ回路の
    矩形波出力に基づき点火コイルの一次電流を通電・遮断
    するパワースイツチング素子とを備え、且つ前記動作レ
    ベルはVH>VLの関係をもたせて前記シユミツトトリガ回
    路に(VH−VL)のヒステリシスを与えてなる無接点式の
    点火装置において、前記シユミツトトリガ回路は、この
    シユミツトトリガ回路を構成するトランジスタのエミツ
    タ抵抗が大きくなる程に、前記矩形波発生区間の前記ピ
    ツクアツプ電圧が前記動作レベルVH側にはね上がりつつ
    (逆にヒステリシス)、この動作レベルVH自体も前記エ
    ミツタ抵抗の増大につれて前記ピツクアツプ電圧のはね
    上がりレベルVαより大幅に上昇する特性を有し、前記
    エミツタ抵抗の大きさは、前記動作レベルVHと前記ピツ
    クアツプ電圧のはね上がりレベルVαとの差(実質的ヒ
    ステリシス、VH−Vα)が100mV以上となるように、そ
    のエミツタ抵抗を設定してなることを特徴とする無接点
    式点火装置。
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