JP2539321B2 - エバポパ―ジシステムの故障診断装置 - Google Patents

エバポパ―ジシステムの故障診断装置

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JP2539321B2 JP4303228A JP30322892A JP2539321B2 JP 2539321 B2 JP2539321 B2 JP 2539321B2 JP 4303228 A JP4303228 A JP 4303228A JP 30322892 A JP30322892 A JP 30322892A JP 2539321 B2 JP2539321 B2 JP 2539321B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の燃料蒸気を
吸気系へ放出して処理するエバポパ―ジシステムの故障
診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、内燃機関の燃料タンク等から
発生する燃料蒸気を活性炭に吸着させ、これを吸気系へ
パ―ジして処理するエバポパ―ジシステムがある。この
ようなエバポパ―ジシステムの故障診断を行う装置とし
て、例えば特開平4ー153554号公報に記載の如
く、キャニスタの大気開放通路に設けられた診断用制御
弁と、該キャニスタと診断用制御弁との間の大気開放通
路の圧力を検出する圧力検出手段と、診断時にパ―ジ用
制御弁及び診断用制御弁の夫々の開閉制御を行う弁制御
手段と、診断時に前記圧力検出手段で検出した圧力値を
基準値と比較してシステムの故障を検出する故障検出手
段とを有し、前記診断用制御弁を開弁し、パ―ジ用制御
弁の開弁時及び閉弁時の夫々で故障検出を行うものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来例
の場合、パ―ジ用制御弁と診断用制御弁を共に閉じた時
に、燃料蒸気によりタンクとキャニスタ間の蒸気通路内
の圧力が上昇するか否かにより蒸気通路の閉塞又は外れ
等の故障を検出しようとするものであるが、これによる
と燃料が新しく軽質成分が多く含まれているときには故
障を検出することができるが、軽質成分が蒸発してしま
った後は前記蒸気通路内の圧力は上昇しないので故障の
検出が行い難い。
【0004】また、診断用制御弁を閉じパ―ジ用制御弁
を開いて吸気管の負圧をパ―ジ用制御弁とキャニスタの
間のパ―ジ通路に導入し、パ―ジ通路内の圧力が負圧に
なるか否かによりパ―ジ通路の閉塞又は外れ等の故障を
検出しようとするものであるが、これによると例えば、
燃料タンクなどに小さな穴があいている時に燃料が新し
く軽質成分が非常に多く含まれて場合には、燃料の蒸発
量の方が前記の小さな穴から大気へ逃げる量より多くな
るため、パ―ジ通路内の圧力は負圧にならないことがあ
ると共に、吸気管の負圧が非常に大きい時には前記のよ
うな小さな穴からの空気量に対し吸気管に吸われる空気
量の方が圧倒的に多いため、穴による影響は現れてこな
い等で故障の検出が行い難い。
【0005】更に、前記蒸気通路又はパ―ジ通路に故障
があった場合、例えば診断用制御弁を閉じパ―ジ用制御
弁を開いたにも拘らずパ―ジ通路内の圧力が負圧になら
なかった際、故障をしていることは検出できるが、パ―
ジ用制御弁が故障しているのか、パ―ジ通路内の配管が
外れているのかを検出することができないため、修理の
際どこを点検すれば良いのか判らない等の問題がある。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、燃料の新旧
による軽質成分の有無に拘らず、システム内の故障箇所
を特定できるエバポパージシステムの故障診断装置を提
供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明におけるエバポパージシステムの故障診断装
置は、前記コントローラが、故障診断開始時にパージ用
制御弁を閉じると共に診断用制御弁を開きシステム内の
圧力P0(大気圧)を判断して大気圧以外のときに診断
用制御弁の故障を診断し、その後診断用制御弁も閉じて
所定時間後のタンク内の圧力P1からシステム内の圧力
変化A1を算出すると共に該圧力変化A1を基準値a1
と比較してA1がa1より小さいときに燃料の劣化及び
異常診断をし、その後パージ用制御弁を開き所定時間後
のタンク内の圧力P2からシステム内の圧力変化A2を
算出すると共に該圧力変化A2を基準値a2と比較し、
更にその後パージ用制御弁を閉じて所定時間後のタンク
内の圧力P3を測定し先に測定した圧力P1との差を算
出すると共に該差圧A3を基準値a3と比較して異常検
出することを特徴とするものである。
【0008】更に、前記パ―ジ用制御弁が、故障診断時
以外は他の制御手段から入力された制御信号により制御
され、故障診断時には前記他の制御手段からの制御信号
が遮断され、前記パ―ジ用制御弁及び診断用制御弁をそ
れぞれ開閉する弁制御手段により制御されるようにした
ことを特徴とするものでもある。
【0009】更にまた、前記燃料タンク内に残された燃
料の量を検出する燃料計の値により燃料タンク内の空間
の体積、及び燃料と燃料タンク内に閉じ込められた空気
との接触する面積を算出し、前記各基準値の算定要因に
付加させたことを特徴とするものでもある。
【0010】
【作用】以上の構成によれば、コントロ―ラにより、パ
―ジ用制御弁を閉じると共に診断用制御弁を開きシステ
ム内の圧力P0(大気圧)を判断して、結果的に診断用
制御弁の故障を知り、その後診断用制御弁も閉じて所定
時間後のタンク内の圧力P1からシステム内の圧力変化
A1を算出すると共に該圧力変化A1を基準値a1と比較
して、結果的に燃料が劣化し軽質成分が蒸発してしまっ
ているか、若しくは配管が外れたり配管中に穴があるこ
と等の故障を知り、その後パ―ジ用制御弁を開き所定時
間後のタンク内の圧力P2からシステム内の圧力変化A2
を算出すると共に該圧力変化A2を基準値a2と比較し
て、結果的にパ―ジ用制御弁の故障を知り、更にその後
パ―ジ用制御弁を閉じて所定時間後のタンク内の圧力P
3を測定し先に測定した圧力P1との差を算出すると共に
該差圧A3を基準値a3と比較して、結果的に配管が外れ
たり配管中に穴があること等の故障を知るのである。
【0011】
【実施例】添付図面を参照して本発明の実施例について
説明する。図において、1は内燃機関の燃料タンクであ
り、該燃料タンク1の上部とキャニスタ2とは蒸気通路
3で連絡されている。したがって、燃料タンク1から蒸
発する燃料蒸気は蒸気通路3を経てキャニスタ2に入
り、該キャニスタ2に吸着される。V3は前記蒸気通路
3に配置されたタンク内圧力制御弁、4は圧力検出器で
ある。
【0012】前記キャニスタ2はパ―ジ用制御弁V1を
備えたパ―ジ通路5により吸気管6内の絞り弁7の近傍
に連絡されている。また、該キャニスタ2の大気開放通
路8には診断用制御弁V2が配置されている。
【0013】そして、前記圧力検出器4からの燃料タン
ク1内の圧力信号が線9で,燃料タンク1内の燃料計の
信号が線10で、またパ―ジ用制御弁V1の切替信号及
びパ―ジ受け入れ可能か否かの信号が線11で夫々コン
トロ―ラ12に入力され、エバポパ―ジシステムの故障
診断時に該コントロ―ラ12によって前記各弁V1,V2
及びV3の開閉が制御されるのである。
【0014】図2は診断時のシステム内の圧力変化であ
り、正常なシステムで燃料が新しい時の圧力変化を示す
ものである。また、図3はコントロ―ラ12が実行する
診断処理の一実施例のフロ―チャ―トを示すものであ
り、この処理はメインル―チンの一部である。次に各ス
テップの動作を夫々説明する。
【0015】21:他の制御手段であるエンジンコント
ロール用の制御回路から弁V1を切り放し、その信号及
びパージ受け入れ可能か否かの信号を線11で故障診断
用のコントローラ12に入力して、制御の準備をする。 22:エンジンがパージ受け入れ可能か否かを判断し、
可能なときは、診断を開始する。不可の場合はステップ
39により走行時のモードに戻し、診断を終了する。 23:走行時、タンク内の圧力は、燃料蒸気の影響で正
圧P4になっているか、若しくはパージ時に吸気管の負
圧がタンク内に導かれて負圧P5になっているかどちら
かである(図2参照)。よって、弁V1を閉,V2及び
V3を開にして、タンク内を大気圧に戻し、診断を継続
する。 24:タンク内の圧力P0を読み込む。 25:圧力P0が大気圧になったかを判断する。そして
大気圧になっていれば一応正常と判断し、大気圧になら
なければ弁V2又はV3に故障があると判断する。 26:弁V2を閉じて配管内を密閉する。 27:時刻T1における圧力P1を読み込む。 28:規定時間当たりの圧力変化A1を算出する。 29:前記28で算出した圧力変化A1を基準値a1と
比較する。そしてA1≧a1の時はタンク内の圧力が燃
料蒸気により上昇していると判断される。つまり、燃料
は新しいと判断できる。A1<a1の時は燃料が劣化し
軽質成分が蒸発してしまっており、燃料蒸気の影響がな
くなっているか若しくは何か異常があると判断できる
め、ステップ45以下で故障の有無を判断する。 30:弁V1を開き、吸気管の負圧をタンク内に導入す
る。 31:時刻T2における圧力P2を読み込む。 32:負圧導入後の圧力変化A2を算出する。 33:前記32で算出した圧力変化A2を基準値a2と
比較する。そしてA2≧a2の時はシステムが正常であ
るか、若しくは燃料蒸気の影響が吸気負圧に勝っている
ため配管等の外れや穴等の影響が打ち消されているもの
と判断できる。A2<a2の時は弁V1又はV3が故障
しているか、若しくは配管等の外れや穴等が大きいもの
と判断できるため、ステップ33−1へ移行して弁の故
障か配管等の外れや穴等の異常かを診断する。33−1:前記33より弁V1又はV3の故障若しくは
配管等の外れや穴等が大きいときであることから、圧力
P2と大気圧を比較することによって区別することがで
きる。すなわち、圧力P2が大気圧と同等であれば配管
が外れたり配管中に穴があると判断でき、それ以外は、
弁V1又はV3の故障となる。 33−2:配管の外れ若しくは穴があいていることをユ
ーザーに知らせ、ステップ39に戻り診断を終了する。 34:弁V1を閉じて配管内を密閉する。 35:時刻T3における圧力P3を読み込む。 36:ステップ27で測定した圧力P1とステップ35
で測定した圧力P3との差A3を算出する。 37:前記36で算出した圧力差A3と基準値a3を比
較する。そしてA3≧a3の時はシステムは正常である
と判断できる。なぜなら、両圧力は一定時間内に燃料蒸
気の影響により上昇して得られた結果であり、上昇勾配
はほぼ同じであると考えられる。よって、圧力P1は大
気圧から、また圧力P3は負圧から同一勾配で上昇する
ため、システムに例えば穴がある等の異常がなければA
3≧a3の関係が成り立つ。A3<a3の時とは、配管
が外れたり配管中に穴があり燃料蒸気が大気に放出され
てしまう場合に、圧力P1はあまり大きくならず、また
ステップ34で配管内を密閉しても配管中の穴等から大
気を吸い込み圧力P3も大気圧に近いところでサーチレ
ートしてしまい、結果的にP1とP3に大きな差が現れ
ない時である。したがってこの時は配管の外れ若しくは
穴があいていると判断できる。 38:配管の外れ若しくは穴があいていることをユーザ
ーに知らせる。
【0016】39:本システムの故障診断用のコントロ
―ラ12による制御を終了し、通常の走行状態における
弁V1の制御を他の制御手段により制御できるように制
御信号を供給する。 40:弁V2を開き通常の走行状態に戻し、故障診断を
終了する。
【0017】41:ステップ25において弁V2又はV3
が故障していると判断されるため、そのどちらの弁が故
障しているかを判断すべく、弁V1を開きV2を閉じるこ
とにより、タンクに吸気管の負圧を導入する。 42:時刻T1における圧力P1を読み込む。 43:前記42で測定した圧力P1と初期の圧力P0を比
較する。そしてP0≧P1の時には、吸気管の負圧がタン
ク内に導入されタンク内の圧力が下降したためであり弁
V3は正常であると判断でき、ステップ25で初期の圧
力P0が大気圧にならなかった原因は弁V2の故障である
と判断することができる。P0<P1の時には、吸気管の
負圧がタンク内に導入されず圧力が下降しないためであ
り、弁V1又は弁V3が故障していると考えられる。 43ー1:弁V1を閉じステップ26に戻り、以降故障
診断を継続する。 44:ステップ43で弁V2が故障していると診断され
たため、弁V2が故障していることをユ―ザ―に知ら
せ、ステップ39に戻り診断を終了する。 45:ステップ29で燃料が劣化しているか又はどこか
に故障があると判断されたため、弁V1を開き吸気管の
負圧をタンク内に導入する。 46:時刻T2における圧力P2を読み込む。 47:ステップ45で負圧を導入した後の圧力変化A2
を算出する。 48:前記47で算出された圧力変化A2と基準値a2を
比較する。そしてA2≧a2の時は弁は正常に作動してい
ると判断できるが、小さな穴があいている可能性が残っ
ていると考えられる。A2<a2の時は弁V1又はV3が故
障していることによる吸気管の負圧が導入されないため
圧力が下降しないものと判断できる。 49:前記48で弁V1又はV3が故障しているものと判
断されたため、どちらが故障しているかを判断すべく、
弁V1を閉じV2を開いて大気をタンク内に導入する。 50:時刻T3における圧力P3を読み込む。 51:前記50で測定した圧力P3が大気圧になったか
否か判断する。そして圧力P3が大気圧になったなら
ば、弁V1が故障しているためにステップ33或はステ
ップ48でタンク内の圧力が負圧にならなかったと判断
できる。圧力P3が大気圧にならなかったならば、弁V3
が故障しているためにステップ33或はステップ48で
タンク内の圧力が負圧にならなかったと判断できる。 52:前記51で弁V3が故障していると判断されたた
め、弁V3が故障していることをユ―ザ―に知らせ、ス
テップ39に戻り診断を終了する。 53:前記51で弁V1が故障していると判断されたた
め、弁V1が故障していることをユ―ザ―に知らせ、ス
テップ39に戻り診断を終了する。
【0018】54:ステップ48で配管中に小さな穴が
あいている可能性があると判断されたため、システムが
正常であるのか小さな穴があいているのかを判断すべく
弁V1を閉じて配管内を密閉する。 55:時刻T3における圧力P3を読み込む。 56:前記55で測定した圧力P3とステップ27で測
定した圧力P1の差A3を算出する。 57:前記56で算出した圧力差A3と基準値a3を比較
する。そしてA3≧a3の時はシステムは正常であると判
断できる。なぜなら、このル―チンではステップ29で
判断されているように燃料は劣化しており、燃料蒸気の
影響が小さいため負圧を導入した後配管内を密閉した
際,システムが正常、つまり、配管中に穴があいていな
ければタンク内は負圧のまま保たれることになり、圧力
P1と圧力P3の差A3は大きくなる。よってシステムは
正常であるから、ステップ39に戻り診断を終了する。
A3<a3の時は、配管が外れたり配管中に穴があると判
断できる。なぜなら、負圧導入後に配管中を密閉しても
穴から大気を吸い込んでしまうためタンク内の圧力は大
気圧になってしまう。つまり、圧力P1とP3の差A3は
ほとんどゼロになる。 58:前記57で配管が外れたり配管中に穴があいてい
ると判断されたため、配管の外れ又は穴があいているこ
とをユ―ザ―に知らせ、ステップ39に戻り診断を終了
する。
【0019】以上のようなステップでシステムの故障診
断を行うものであって、これによってシステムの故障を
検出すると共に故障箇所をも検出することができるもの
である。なお、上記のステップは代表的な一つのステッ
プであるが、自動車のエバポパ―ジシステムにおいて
は、燃料タンクとキャニスタの間にタンク内圧力制御弁
V3が設置されていない場合もある。この場合には、ス
テップ23における弁V3の開弁操作を省くと共に、ス
テップ53を省略してステップ39に戻り診断を終了す
ることにより対応させられる。
【0020】また、現在の自動車のシステムでは、キャ
ニスタに吸着された燃料蒸気をパ―ジする際、エンジン
の燃焼状態,負荷の状態をいろいろなセンサ―により判
断し、適当な量を適当な時期にパ―ジし、エンジンの燃
焼に支障をきたさないようにパ―ジ用制御弁V1をエン
ジンコントロ―ル用の制御回路でコントロ―ルしてい
る。 そこで仮にパ―ジ用制御弁V1の制御をエンジン
コントロ―ル用の制御回路から切り離して、コントロ―
ラ12によって常時制御するようにした場合、システム
の故障診断時以外においてもパ―ジ用制御弁V1を制御
すべく、エンジンコントロ―ル時と同じセンサ信号を入
力して燃焼状態を常に判断するか、エンジンコントロ―
ル用の制御回路と交信する必要があるため、容量の非常
に大きなICを使用しなければならなくなる。ところ
で、本発明においてはシステムの故障診断時のみパ―ジ
用制御弁V1をコントロ―ラ12によって制御すれば良
いのであるから、前記エンジンコントロ―ル用の制御回
路からパ―ジ用の制御信号をコントロ―ラ12に入力し
てその信号によって現在パ―ジ領域にあるか、つまり故
障診断が可能であるか否かを判断させるようにするとコ
ントロ―ラ12も小型化できる。
【0021】また、燃料タンク内の圧力上昇率dPは、
タンク内の空間の体積Vと、燃料と空気の接触する面積
Sにより非常に異なる。そこで、タンク内に燃料を入れ
密閉した後のタンク内の圧力Pは、 P=Pr・{1ーexp(ーS・t/V)} 但しP
r:燃料の飽和蒸気圧 で示される。また、タンク内圧力上昇率dPは、 dP=Pr・(S/V)・exp(ーS・t/V)
となり、密閉直後の圧力上昇率dP0は、 dP0=Pr・S/V で表わされる。つまり、燃料
蒸気の影響は、タンク内の空間の体積Vに比例し、燃料
と空気の接触する面積Sに反比例することが分かる。そ
こで、本発明に係る前記ステップにおいて使用される基
準値a1,a2,a3の設定にあたり、燃料タンク内に残さ
れた燃料の量を検出する燃料計の値により燃料タンク内
の空間の体積、及び燃料と燃料タンク内に閉じ込められ
た空気との接触する面積を算出し、これを該基準値a1,
a2,a3の算定要因に付加させ補正することによって、
システムの故障検出精度を更に向上させることができ
る。
【0022】
【発明の効果】本発明は以上のように、コントローラに
より、燃料の新旧による軽質成分の有無に拘らず、シス
テム内の故障箇所を特定できるものであるので、エバポ
パージシステムの故障診断が正確容易になる。
【0023】また、パ―ジ用制御弁が、故障診断時以外
は他の制御手段から入力された制御信号により制御さ
れ、故障診断時には前記他の制御手段からの制御信号が
遮断され、前記パ―ジ用制御弁及び診断用制御弁をそれ
ぞれ開閉する弁制御手段により制御されるようにする
と、故障診断用のコントロ―ラが簡略されて小型化が図
れる。
【0024】また、燃料タンク内に残された燃料の量を
検出する燃料計の値により燃料タンク内の空間の体積、
及び燃料と燃料タンク内に閉じ込められた空気との接触
する面積を算出し、これを本発明に係るステップにおい
て使用される基準値の算定要因に付加させることによっ
て、システムの故障検出精度を更に向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る故障診断装置の一実施例の構成図
である。
【図2】本発明に係る診断時の圧力変化図の一例であ
る。
【図3】本発明に係る診断処理の一実施例のフロ―チャ
―トである。
【符号の説明】
1 燃料タンク 2 キャニスタ 4 圧力検出器 6 吸気管 8 大気開放通路 12 コントロ―ラ V1 パ―ジ用制御弁 V2 診断用制御弁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料タンクと、燃料タンクに取付けられ燃
    料タンク内の圧力を検出する圧力検出器と、燃料タンク
    で発生した燃料蒸気を蓄えるキャニスタと、該キャニス
    タと内燃機関の吸気管の間に設けられキャニスタに蓄え
    られた燃料蒸気を制御するパージ用制御弁と、該キャニ
    スタの大気開放通路に設けられた診断用制御弁と、診断
    時に前記パージ用制御弁及び診断用制御弁をそれぞれ開
    閉する弁制御手段及び前記圧力検出器で検出した圧力の
    値を予め設定した基準値と比較してシステムの故障を診
    断するコントローラとを備えたエバポパージシステムの
    故障診断装置において、前記コントローラが、故障診断
    開始時に前記パージ用制御弁を閉じると共に診断用制御
    弁を開きシステム内の圧力P0(大気圧)を判断して大
    気圧以外のときに診断用制御弁の故障を診断し、その後
    診断用制御弁も閉じて所定時間後のタンク内の圧力P1
    からシステム内の圧力変化A1を算出すると共に該圧力
    変化A1を基準値a1と比較してA1がa1より小さい
    ときに燃料の劣化及び異常診断をし、その後パージ用制
    御弁を開き所定時間後のタンク内の圧力P2からシステ
    ム内の圧力変化A2を算出すると共に該圧力変化A2を
    基準値a2と比較し、更にその後パージ用制御弁を閉じ
    て所定時間後のタンク内の圧力P3を測定し先に測定し
    た圧力P1との差を算出すると共に該差圧A3を基準値
    a3と比較して異常検出することを特徴とするエバポパ
    ージシステムの故障診断装置。
  2. 【請求項2】前記パ―ジ用制御弁が、故障診断時以外は
    他の制御手段から入力された制御信号により制御され、
    故障診断時には前記他の制御手段からの制御信号が遮断
    され、前記パ―ジ用制御弁及び診断用制御弁をそれぞれ
    開閉する弁制御手段により制御されるようにしたことを
    特徴とする請求項1記載のエバポパ―ジシステムの故障
    診断装置。
  3. 【請求項3】前記燃料タンク内に残された燃料の量を検
    出する燃料計の値により燃料タンク内の空間の体積、及
    び燃料と燃料タンク内に閉じ込められた空気との接触す
    る面積を算出し、前記各基準値の算定要因に付加させた
    ことを特徴とする請求項1記載のエバポパ―ジシステム
    の故障診断装置。
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