JP2539111C - - Google Patents

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JP2539111C
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JP
Japan
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package
semiconductor device
island
lead frame
island portion
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三井石油化学工業株式会社
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、半導体装置およびその製造方法に関するものであって、より詳しく
は、気密封止された半導体パッケージの耐湿性を改良した半導体装置およびその
製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術及びその技術的課題】 IC、LSIなどの半導体素子は、周囲の温度や湿度の変化、あるいは微細な
ゴミやほこりに影響され、その特性が微妙に変化してしまうことや、機械的振動
や衝撃によって破損し易いことなどの理由で半導体素子を封止したパッケージと
して使用に供されている。 【0003】 パッケージ方式としては、大別して気密封止方式と樹脂封止方式とに分けられ 、気密封止方式では、一般的にはセラミックスが用いられているが、樹脂を用い
ることも試みられている。すなわち、樹脂製中空パッケージの中央部に接着剤に
よって固着された半導体素子は、その両端がパッケージの内側と外側に開放され
たリードフレームとボンディングワイヤーによって連結されている。また樹脂成
形体の上面は透明あるいは不透明な合成樹脂板、ガラス板などの蓋材を接着剤に
よって固着し、気密封止を行うものであるが、このような封止手段を講じても、
時間の経過に伴ないパッケージ内部に微量の水分が浸入し、半導体素子の機能を
低下せしめ、やがては使用不能の状態になってしまうという問題点があった。 【0004】 そこで、水分の浸入経路として考えられる蓋の接着部、あるいはリードフレー
ムの封入部について入念な密封手段を施しても、依然として経時による水分の浸
入を防止することができず、その対策に苦慮しているのが現実である。 本発明者らは、気密封止された半導体パッケージに微量の水分が浸入する原因
を究明するべく研究を重ね、半導体パッケージに対する水分の浸入経路は、全く
予想外なことに、パッケージの下面、すなわち、中空パッケージの底面から成形
体を透過してくる水分が主たる原因であるという知見を得、中空パッケージの底
面またはそれより内側に、蒸気不透過性の耐湿板の層を形成した半導体装置を完
成し、特願平2−193617号として特許出願をした。 【0005】 本発明者らは、前記発明を繰り返し試験し、さらに研究を継続する中で、前記
耐湿板の構造、および形成位置を特定のものに変えることにより、優れた耐湿性
を有し、かつ、製法的にも効率的な半導体装置が得られることを見出し、本発明
に到達した。 【0006】 【発明の目的】 そこで、本発明の目的は、水分の浸入を有効に防止した耐湿性のすぐれた気密
封止方式の半導体装置を提供することにある。 さらに本発明の目的は、水分の浸入を有効に阻止するためのアイランド部をリ
ードフレームに吊りピンを介して設け、その部分をインナーリード面より底面に 向かって押し下げた(デプレスした)ものを使用することによって、アイランド
部、リードフレームおよび中空パッケージとを正確に一体化した半導体装置を製
造する方法を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】 本発明は、前記目的を達成するために提案されたものであって、その特徴とす
るところは、中空パッケージの底面またはそれより100μm以上肉厚方向内側
に、吊りピンを介して両側のリードフレームに連接された板状体のアイランド部
を形成する点にあり、この吊りピンはアイランド部を正確な位置に固定するため
に重要な意味を持つが、仮に成形後に吊りピンが内部で切断された状態で存在し
ていても、半導体装置の耐湿性防止という効果を低下させることはない。したが
って、成形に際しては、リードフレームとともに押し下げられたアイランド部を
金型内に予めセットしてインサート成形することによって、一体成形された中空
パッケージを製造することができる。 【0008】 すなわち、本発明によれば、射出成形またはトランスファー成形によって成形
された中空パッケージの内面に半導体素子を搭載し、ダイパット面の下方に少な
くとも半導体素子の底面と同じ大きさを有する蒸気不透過性の板状体からなるア
イランド部を形成した気密封止された半導体装置において、該アイランド部は、
両側のリードフレームに吊りピンを介して連接されダイパット面から少なくとも
100μm以上中空パッケージの底面よりに押し下げられた状態で射出成形また
はトランスファー成形によって中空パッケージ内に封止されたものであることを
特徴とする耐湿性のすぐれた半導体装置が提供される。 【0009】 また、本発明によれば、予め金型内の所定の位置にリードフレームとそれに連
接されたアイランド部をセットした後、合成樹脂を射出成形あるいはトランスフ
ァー成形することによって、アイランド部、リードフレームおよび中空パッケー
ジとを一体化することを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。 【0010】 【発明の実施の形態】 本発明に係る、底面の肉厚方向内側にアイランド部を形成した半導体装置用の
中空パッケージの一例を側断面図で示す図1において、1は合成樹脂製の中空パ
ッケージ、2はリードフレーム、3はリードフレームに吊りピン3’を介して連
接され、他のリード部よりも低位置に固定したアイランド部であり、4は半導体
素子を載置するためのボンディング部であり、5は半導体装置を密封するための
蓋接着部である。 【0011】 中空パッケージ1は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂、または、液晶ポリマ
ー、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂などの耐熱性熱可塑性樹
脂によって成形されることが好ましく、リードフレーム(アイランド部を含む)
は、銅、鉄、アルミニウム、またはこれらの合金からなる群から選ばれたもの、
なかんずく、42アロイ、または銅合金によって形成されていることが望ましい
。また、これらのリードフレームにはことさら表面処理することは必要ないが、
必要に応じて全面ないし部分的に表面処理を施すことができ、たとえば、金、銀
、ニッケル、ハンダなどのメッキを施したりすることができる。メッキとしては
、サッカリン等の光沢剤を配合しないニッケルメッキが使用でき、光沢剤を添加
してメッキ表面を滑らかにすることも可能である。さらに、アイランド部には放
熱性向上のために銅などの他の材料を接合しても良い。前記素材として、これら
のものを使用することによって、半導体装置の耐湿性が改良されるばかりでなく
、半導体素子の発熱現象をパッケージ外に放熱するという効果を併せ持ち、半導
体素子の作動安定性をも保持しうるものとなる。 【0012】 本発明においては、前記アイランド部が図4に示されるように吊りピンを介し
て両側のリードフレームに連接されていることが重要な要件となる。アイランド
部はリードフレームの一部として製作時にリードフレームと同一面に一体に形成
されるが、当該部分のみを後加工によって押し下げることによって(デプレス)
任意の位置に押し下げた状態で形成する。したがって、アイランド部とリードフ レームは同一の材料で構成されるが、防錆や放熱性を向上させるために、アイラ
ンド部のみを部分的にメッキしたり、あるいは他の材料を接合しても良い。 本発明者らの実験によれば、中空パッケージにおけるアイランド部の形成位置
は、図5に示した結果からも明らかなように、半導体素子ボンディング部(ダイ
パット面)から少なくとも100μm以上、パッケージの底面よりに設けられる
ことが必要である。 アイランド部上面がダイパット面と一致した場合には耐湿性が低下する。 【0013】 予め定められたアイランドの形成位置によってアイランド部をリードフレーム
からどの程度低い位置に来るように形成しておくかは、たとえば、押圧処理時の
操作で任意に調整することができる。アイランド部の厚みは、通常50ないし1
0000μm、好ましくは100ないし500μmのものが用いられるが、その
大きさは、少なくとも半導体素子の底面と略同程度の大きさのものであればよく
、大きくすればそれに応じて好ましい結果が得られる。 また、蓋接着部5には、密封効果をよりすぐれたものとするために段部を設け
てあることが好ましい。 【0014】 図2は、中空パッケージの素子ボンディング部4に半導体素子7を固着し、該
素子とリードフレーム2をボンディングワイヤ6で連結した後、蓋材8をパッケ
ージの接着用段部5に、エポキシ系、イミド系、あるいはアクリル系などの接着
剤で接着せしめ、気密封止された半導体装置の一例を示す側断面図である。ボン
ディングワイヤーとしては、通常、金やアルミニウムが使用され、また蓋材とし
ては、ガラス板、サファイヤ板、透明アルミナ板、透明プラスチック板などの透
明蓋材、着色ガラス板、セラミックス板、着色プラスチック板などの半透明ない
し不透明蓋材が使用される。 図2は、アイランド部下面が中空パッケージ底面の位置にあり、図3は、アイ
ランド部下面が中空パッケージ底面より肉厚方向内側にある態様を示したもので
あるが、いずれの場合も、ダイパッド面から100μm以上底面よりに形成され ることが必要である。 【0015】半導体装置の製造方法 本発明にかかる半導体装置は、他の部分より所定の距離(100μm以上)押
し下げられたアイランド部を有するリードフレームを、予め金型内の所定の位置
にセットしておき、ついで、ビスフェノールA型、オルソクレゾールノボラック
型、グリシジルアミン型などのエポキシ樹脂、ポリアミノビスマレイミド、ポリ
ピロメリットイミドなどのポリイミド樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂、あるいは、液晶ポリマー、ポリフ
ェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂などの耐熱性の熱可塑性樹脂を射出
あるいはトランスファー成形によって一体化を行うものである。この方法によれ
ば、中空パッケージに封入されるリードフレームのアイランド部位置が、適宜な
押圧手段、たとえば、プレス操作によって押し下げられ、予め正確な位置に定め
ておくことができるため、成形時にインサートする工程が一回で済み、面倒な位
置合わせをする手間を省くことができる。 【0016】 インサート成形の条件は、使用する樹脂によっても異なるが、エポキシ樹脂の
場合を例にとると、通常圧力が10ないし800kg/cm2、温度が150な
いし200℃、時間が1ないし5分の条件での加圧加熱が行われ、必要に応じて
、さらに後硬化工程を加えることが好ましい。上記100μm以上押し下げられ
たアイランド部を有するリードフレームをインサート成形することにより、中空
パッケージの底面またはそれより内側に耐湿性にすぐれたアイランド部が高い精
度をもって固定され、作業工程が簡略化されるばかりでなく確実な固着が達成さ
れる。 【0017】 【発明の効果】 本発明によれば、中空パッケージのダイパッド面から100μm以上底面より
に、蒸気不透過性の板状体からなるアイランド部を形成することにより、半導体
パッケージ内への水分透過率の最も多い、パッケージ底面からの水分の浸入が有 効に防止され、さらに、このアイランド部はリードフレームと吊りピンによって
連接されているため、アイランド部の形成位置を、予め押圧手段によって定めて
おくことができ、これをインサート成形することにより、工程を省力化出来るば
かりでなく、中空パッケージの内面あるいは外面にアイランド部が高い精度をも
って形成することができる。 【0018】 【実施例】 以下、実施例により本発明を詳細に説明する。 なお、半導体パッケージに対する水分の浸入は、次の方法によって試験した。 透明蓋材で封止したパッケージを市販のプレッシャークッカー試験機に入れ、
温度121℃、湿度100%RH、ゲージ圧力1kg/cm2で2時間、加熱加圧後取
り出し、80℃×15秒パッケージの透明蓋材側をホットプレートに押し付け加
熱した後、25℃の真鍮ブロックに透明蓋材部を10秒押し付けて、透明蓋材の
内側に浸入水分による結露ができるかどうかを調べた。結露が認められないもの
は浸入水分が僅かなものであり、実用上問題が生じないものと判定した。したが
って、本発明において、パッケージの耐湿性の優劣は、透明蓋材の内側に結露が
認められるまでの加熱加圧時間の長短で判定される。 【0019】実施例1 アイランド部を有する、光沢剤(サッカリン)を配合してニッケルメッキした
42アロイ製のリードフレーム(厚さ250μm)をプレス成形し、アイランド
部のみ押し下げ、これをトランスファー成形機の金型内の所定の位置にセットし
た。次いでオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂/フェノールノボラック
硬化剤系成形材料を、温度180℃、圧力120kg/cm2、時間3分の条件
でインサート成形した後、温度180℃、時間3時間で後硬化を行なって図1に
示すような成形体(底厚1mm)を得た。次いで透明ガラス板製蓋を上記成形体の
接着用段部にエポキシ樹脂で接着した。この気密封止された中空パッケージを、
温度121℃、湿度100%RH、ゲージ圧力1kg/cm2の条件でプレッシ
ャークッカー試験にかけ、2時間毎にとり出してガラス蓋の内側に結露が認めら れるかどうかを調べた。その結果、結露は12時間まで認められず、14時間後
にはじめて認められた。 また、パッケージダイパッド面からアイランド上面までの形成位置を変えて耐
湿性の違いを測定した結果は、図5に△−△の点線で示すとおりであった。使用
したパッケージの厚み(半導体素子の底面からパッケージ底面まで)は1mmで
あり、121℃、100%のプレッシャークッカー試験で、内部に曇りが発生す
るまでの時間を測定した。 一方アイランド部の組込みを実施しない以外は全て同様に製作したパッケージ
は、同様のプレッシャークッカー試験で4時間で結露が認められた。 【0020】実施例2 リードフレームとして、光沢剤を配合しないでニッケルメッキした42アロイ
を使用した以外は、実施例1と同様に行った。パッケージダイパッド面からアイ
ランド上面までの形成位置を変えて耐湿性の違いを測定した結果は、図5に●−
●の実線で示した。 この結果から、アイランドを形成する位置は、半導体素子ボンディング部(ダ
イパット面)から少なくとも100μm以上底面よりに設けることが必要である
ことが判明した。 【0021】実施例3 リードフレームとして、メッキを施していない42アロイ製のものを使用した
以外は、実施例1と同様に行った。その結果、図5の●−●で示したカーブと同
じ評価が得られた。
【図面の簡単な説明】 【図1】 インサート成形によって一体化された本発明の中空パッケージの一例を示す側
断面図である。 【図2】 気密封止された半導体パッケージの完成状態の一例を示す示す側断面図である 。 【図3】 気密封止された半導体パッケージの完成状態の他の一例を示す示す側断面図で
ある。 【図4】 インサート成形前のリードフレームとアイランドの形状の一例を示す上面図で
ある。 【図5】 実施例1および2において、アイランドの形成位置の違いによるプレッシャー
クッカー試験の結果を示すグラフである。 【符合の説明】 1 中空パッケージ 2 リードフレーム 3 アイランド部 3’吊りピン部 4 半導体素子ボンディング部 5 密封用の蓋接着部 6 ボンディングワイヤー 7 半導体素子 8 蓋材 9 接着層

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 射出成形またはトランスファー成形によって成形された中空パ
    ッケージの内面に半導体素子を搭載し、ダイパット面の下方に少なくとも半導体
    素子の底面と同じ大きさを有する蒸気不透過性の板状体からなるアイランド部を
    形成した気密封止された半導体装置において、該アイランド部は、両側のリード
    フレームに吊りピンを介して連接されダイパット面から少なくとも100μm以
    上中空パッケージの底面よりに押し下げられた状態で射出成形またはトランスフ
    ァー成形によって中空パッケージ内に封止されたものであることを特徴とする耐
    湿性のすぐれた半導体装置。 【請求項2】 予め金型内の所定の位置にリードフレームとそれに連接された
    アイランド部をセットした後、合成樹脂を射出成形あるいはトランスファー成形
    することによって、アイランド部、リードフレームおよび中空パッケージとを一
    体化することを特徴とする半導体装置の製造方法。

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