JP2539100B2 - 異物回収装置 - Google Patents

異物回収装置

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JP2539100B2
JP2539100B2 JP3027433A JP2743391A JP2539100B2 JP 2539100 B2 JP2539100 B2 JP 2539100B2 JP 3027433 A JP3027433 A JP 3027433A JP 2743391 A JP2743391 A JP 2743391A JP 2539100 B2 JP2539100 B2 JP 2539100B2
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藤雄 寺井
正明 古矢
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、人が入り込む
ことが難しい空間中に存在する小さな異物を回収して除
去する異物回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、狭い隙間等に入込んだ異物を回
収するものとしてマジックハンドや鉗子等がある。さら
に、人が自ら入込んだり、手を進入させたりすることが
難しい空間に存在する異物を回収するものとして、生検
鉗子により異物を直に除去し回収する医療用の内視鏡
や、離れた位置からノズルにより異物を真空吸引して回
収するバキュ−ム等が知られている。
【0003】そして、これらのうち内視鏡は、人体の中
に進入して内臓の内部を撮影するとともに、人体の外側
から遠隔操作され、鉗子により患部の除去等を行い、人
体を内側から部分的に治療する。
【0004】また、原子力発電においては、例えば、図
19に示すような燃料集合体201が用いられる。この
燃料集合体201は原子力燃料を充填したパイプ状の燃
料体202…によって構成されている。そして、燃料集
合体201の全長は例えば4m程度に設定されており、
各燃料体202…間の隙間203…は例えば2〜3mm
に設定されている。さらに、図19には、燃料体202
…を8×8に並べた燃料集合体が示されている。
【0005】ここで、図19中の符号204、205は
上部タイプレ−トおよび下部タイプレ−トを示してお
り、燃料体202…はこれら上部タイプレ−ト204お
よび下部タイプレ−ト205によって、上端部および下
端部を保持されている。
【0006】また、符号206は、燃料体202…の長
手方向に沿って複数配置され、燃料体202…の長手方
向の途中の部位を保持するスペ−サ(1つのみ図示)で
ある。このスペ−サ206は各燃料体202…を個別に
保持する機構を備えている。さらに、燃料対202…の
上端部と上部タイプレ−ト204との間には外部スプリ
ング207…が介在している。
【0007】上記燃料集合体201は、例えば使用前に
おいては、図20に示すように燃料貯蔵用の貯蔵プ−ル
208の中で保管されている。そして、燃料集合体20
1は吊り下げられており、燃料集合体201が保管され
ている位置の水深は約10m程度である。
【0008】また、燃料集合体201がプ−ル208の
中で保管されるのは、使用前のみではない。例えば、原
子炉に何らかのトラブルが生じた場合等のように、使用
中の燃料集合体を一時的に保管して燃料集合体201の
中を検査することが必要な場合もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プ−ル20
8に沈められた燃料集合体201内に例えばねじや金属
片等の異物が入込んだ場合、これらの異物を回収するこ
とが必要である。しかし、燃料集合体201は、一般
に、強度の放射線が存在するとともに水深10mの高圧
な環境下に置かれている。また、各燃料体202…間の
隙間203…は2〜3mm程度に設定されており、小さ
い。
【0010】このため、上記異物を人手により直に回収
することは不可能であり、上記異物を回収するものとし
ては、燃料集合体201から十分に離れた位置から遠隔
操作できるものが必要である。
【0011】また、前述のような内視鏡を燃料集合体2
01中の異物の回収に応用することも考えられる。そし
て、医療用の内視鏡においては、医師が接眼レンズを覗
きながら直接操作することが行われ、遠隔操作の操作距
離は例えば1m程度に設定されている。また、方向調節
や鉗子の駆動等のための操作力の伝達は可撓性を有する
ワイヤにより行われている。さらに、内視鏡の外径は一
般に5mm以上に設定されている。
【0012】このため、異物の回収を燃料集合体201
から十分に離れた遠隔地から行うこと、内視鏡を燃料集
合体201に到達させて燃料集合体201にセットする
こと、内視鏡や鉗子を燃料体202…の隙間203…へ
進入させること、および、鉗子等を正確に駆動して微小
な異物を回収すること等は困難である。また、異物を、
視覚による認識を行うことなしに真空吸引して回収する
ものでは、バキュ−ムノズルを対象物の所定位置に正確
に接近させることが難しい。
【0013】本発明の目的とするところは、人手を進入
させることができない環境下に存在する微小な異物を、
視覚で認識しながら行われる操作により確実に回収する
ことが可能な異物回収装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために本発明は、燃料集合体を構成する棒状の燃
料体間の隙間の異物を回収する異物回収装置において、
支持ポ−ルと、この支持ポ−ルの下端部に設けられた本
体と、この本体に一体的に設けられ上記燃料体間に入り
込んで上記本体を上記燃料集合体に対して位置決めする
本体固定部と、上記本体に対して移動可能な移動機構部
と、この移動機構部によって送られ上記燃料体間の空間
侵入して異物の回収作業を行う回収作業部と、上記回
収作業部を遠隔操作するための遠隔操作部とを具備した
ことを特徴とする
【0015】また、本発明は、燃料集合体を構成する棒
状の燃料体間の隙間の異物を回収する異物回収装置にお
いて、 支持ポ−ルと、この支持ポ−ルの下端部に設けら
れた本体と、この本体に一体的に設けられ上記燃料体間
に入り込んで上記本体を上記燃料集合体に対して位置決
めする本体固定部と、上記本体に対して一方向に、且
つ、上記対象物に対して接離する方向に移動可能な移動
機構部と、この移動機構部により送られ上記燃料体間の
空間に侵入して異物の回収作業を行う回収作業部と、こ
の回収作業部および上記異物を視野におさめながら上記
回収作業部に追従して上記回収作業部の作業状態を撮影
するとともに、撮影した画像を送るファイバ−スコ−プ
と、上記移動機構部の駆動、および、上記回収作業部に
よる上記異物の回収を遠隔操作するための遠隔操作部と
を具備したことを特徴とする。
【0016】また、本発明は、燃料集合体を構成する棒
状の燃料体間の隙間の異物を回収する異物回収装置にお
いて、 支持ポ−ルと、この支持ポ−ルの下端部に設けら
れた本体と、この本体に一体的に設けられ上記燃料体間
に入り込んで上記本体を上記燃料集合体に対して位置決
めする本体固定部と、上記燃料体間の空間に侵入して異
物の回収を行う回収作業部と、この回収作業部と上記異
物とを視野におさめて上記回収作業部の作業状態を撮影
するファイバ−スコ−プと、上記回収作業部と上記ファ
イバ−スコ−プとを一体に且つ複数方向に移動させて位
置決めする位置決め機構部と、上記ファイバ−スコ−プ
により撮影された画像を表示する表示部と、上記位置決
め機構部と上記回収作業部とを遠隔操作する遠隔操作部
とを具備したことを特徴とする。また、本発明は、本体
の向きを変化させ、上記本体の対象物に対する姿勢を調
整する姿勢調整手段を設けたことを特徴とする。そし
て、人手を進入させることができない環境下に存在する
微小な異物を、視覚で認識しながら行われる操作により
確実に回収できるようにした。
【0017】
【実施例】以下、本発明の各実施例を図面に従って説明
する。本発明の第1の実施例が図1〜図4に示されてい
る。
【0018】図1中の符号1は、原子力発電設備におい
て、燃料集合体内に入り込んだ例えばねじや金属片、或
いは、燃料体に付着した水垢やごみ等の異物を回収する
異物回収装置(以下、回収装置と称する)を示してい
る。
【0019】この回収装置1は、直線的に延びる円形パ
イプ状の支持ポ−ル2の下端部に固定され水中に沈めら
れる本体としての作業ユニット3と、水上の所定位置に
配置されたコントロ−ラ4を有する遠隔操作部5とを備
えている。コントロ−ラ4は例えば燃料貯蔵用のプ−ル
の外側に配置されて上記作業ユニット3を制御する。
【0020】上記作業ユニット3は、支持ポ−ル2を操
作されて水中に沈められ、例えば水深約10mの位置に
到達して燃料集合体(図示しない)に接近する。図2に
示すように、作業ユニット3は、2点鎖線で示す矩形状
の固定テ−ブル6や、この固定テ−ブル6の下側に設け
られるとともに互いに上下に且つ平行に配設されたガイ
ド軸7、8を有している。
【0021】さらに、この作業ユニット3には、本体固
定部としての複数のガイドフィン9…が設けられてい
る。このガイドフィン9…は、作業ユニット3の前部に
配置されており、作業ユニット3の幅方向、即ち図2中
の矢印Xの方向に、例えば一定の間隔で互いに略平行に
並んでいる。
【0022】ガイドフィン9…は作業ユニット3から突
出しており、平行に並んで燃料集合体を構成する棒状の
各燃料体間の隙間に差込まれている。そして、ガイドフ
ィン9…は固定テ−ブル6の前縁部を燃料集合体に接触
させた状態で作業ユニット3の、X方向の位置決めやず
れの防止、および、燃料集合体に対する固定を行う。こ
こで、固定テ−ブル6の前縁部やガイドフィン9…など
のように燃料体に接触する部分を耐放射性樹脂等により
構成することが考えられる。
【0023】作業ユニット3には、矩形板体からなる移
動機構部としての移動テ−ブル10が設けられている。
この移動テ−ブル10は、その長手方向を前後方向に向
けた状態で、固定テ−ブル6の下面側に垂設されてい
る。そして、移動テ−ブル10は、固定テ−ブル6の幅
方向中間部に配置されている。また、移動テ−ブル10
は、作業ユニット3の前後方向、即ち図2中の矢印Y方
向に自由にスライドできるようになっている。
【0024】つまり、移動テ−ブル10は、図2および
図3に示すようにその一方の板面に、長手方向に沿って
延びるラック11を一体に形成されている。そして、移
動テ−ブル10はこのラック11に、固定テ−ブル6の
上側に配置固定されその回転軸を固定テ−ブル6の下面
側に導出したモ−タ12のピニオン13を螺合させてい
る。
【0025】そして、移動テ−ブル10は、このラック
11とピニオン13とによりモ−タ12の回転力を伝達
されるとともに、ガイド軸7、8により案内されながら
Y方向に進退する。さらに、移動テ−ブル10は,Y方
向への移動中に任意の位置で停止できるようになってい
る。ここで、モ−タ12は、水の侵入を阻止するモ−タ
ケ−シング12aにより気密的に覆われている。モ−タ
12には、サ−ボモ−タ等のように任意な変位量調節が
可能なモ−タが採用されている。
【0026】また、移動テ−ブル10には、回動自在な
回動板14が連結されている。この回動板14は移動テ
−ブル10の下縁部に対向するよう配置されており、そ
の中間部を移動テ−ブル10に枢支されている。そし
て、回動板14は、移動テ−ブル10の後部に配置され
固定された水中エアシリンダ15にその後部の上端面を
対向させている。
【0027】さらに、回動板14は後端側の部位に、一
端を移動テ−ブル10に接続されたコイルばね16の他
端を接続されている。そして、回動板14は、水中シリ
ンダ15から突出したピストン17により後端部を下方
へ押され、コイルばね16を引張って弾性変形させなが
ら図中の矢印θ方向へ回動変位し、その前端部を上方へ
向ける。また、ピストン17が没入し、回動板14が水
中シリンダ15の押圧力から解放されたときには、回動
板14はコイルばね16の付勢力により、例えば前端部
を下方へ向ける。
【0028】また、この回動板14の先端部には、回収
作業部としての回収用プロ−ブ(以下、プロ−ブと称す
る)18が設けられている。このプロ−ブ18は、例え
ば、先端を尖らせた針状に成形されたものでその外径寸
法を例えば2mm以下に設定されている。さらに、プロ
−ブ18は、その基端部を回動板14の先端部に固定さ
れている。そして、プロ−ブ18は回動板14の長手方
向に沿って延びており、その向きを回動板14に対して
一定にした状態で、回動板14の先端部から前方へ突出
している。
【0029】そして、プロ−ブ18は回動板14と一体
に変位するようになっており、水中エアシリンダ15の
ピストン17の突没に伴い、尖った先端部を所定量上下
させる。
【0030】つまり、プロ−ブ18は、回動板14を介
して移動テ−ブル10と一体に移動し微小空間として
の、燃料体間の隙間に進入する。そして、プロ−ブ18
は、移動テ−ブル10と一体に移動することによりY方
向の位置合わせを行われ、さらに、可動板14と一体に
回動することにより、θ方向の位置合わせを行われる。
ここで、モ−タ12と水中エアシリンダ15とを連動さ
せてプロ−ブ18を駆動し、燃料体に付着した水垢やご
み等を引掻いて採取すること等が考えられる。さらに、
回収作業部揺動機構としてのプロ−ブ揺動機構14a
が、回転板14、水中エアシリンダ15、および、コイ
ルばね16等によって構成されている。
【0031】また、このプロ−ブ18として、異物を吸
込むバキュ−ムプロ−ブや異物を吸着するマグネットプ
ロ−ブ等を採用することが考えられる。そして、このう
ちバキュ−ムプロ−ブを採用した場合には、図4に示す
ように、プロ−ブとして吸引ノズル19を用いる。そし
て、炉水中に配置された水中ポンプ20を駆動して吸引
ノズル19を介して異物を吸込み、吸込んだ異物を、吸
引ノズル19と水中ポンプ20の間に設けられ内側にフ
ィルタ21を有する回収ケ−ス22に回収することが考
えられる。
【0032】また、図2中に23で示すのはファイバ−
スコ−プである。このファイバ−スコ−プ23はその先
端部24を、一列に並んだ例えば直径2mm以下の管状
の撮像部や照明等により構成されたもので、この先端部
24を移動テ−ブル10に固定されている。そして、フ
ァイバ−スコ−プ23は先端24aをプロ−ブ18の先
端に向けるとともに近接させており、その視野にプロ−
ブ18の先端をおさめている。
【0033】ファイバ−スコ−プ23は、撮像部や照明
等の光学端面を軸心に対して斜めにむけている。撮像部
の視野は照明によって照らされる。画像はプリズム等の
光学素子を介して取込まれ、伝送されたのち、例えば遠
隔操作部5の側に設けられたCCD(charge coupled de
vice) に入力される。
【0034】さらに、ファイバ−スコ−プ23は、移動
テ−ブル10と一体に先端部24を移動させるようにな
っており、先端部24をプロ−ブ18の動きに追従さ
せ、移動させながら常にプロ−ブ18の先端を撮影す
る。
【0035】そして、ファイバ−スコ−プ23は、プロ
−ブ18が金属片等を吸引・吸着したり、或いは、燃料
体に付着した水垢やごみ等をかき落としたりする様子
を、図1に示すように水中と水上の間で延びる可撓性の
ケ−ブル25を介して上記先端部24と接続された接眼
部26や、この接眼部26と接続されたモニタ26aに
表示する。ここで、ファイバ−スコ−プ23により撮影
された画像を、モニタ26aに直接に表示するようにし
てもよい。
【0036】また、前記遠隔操作部5は、コントロ−ラ
4とこのコントロ−ラ4の近くに配置された上記接眼部
26、および、上記モニタ26aにより構成されるもの
である。さらに、遠隔操作部5は、コントロ−ラ4の操
作盤4aにジョイスティック27、27等を有してお
り、さらに、コントロ−ラ4と作業ユニット3とを複数
の可撓性のケ−ブ28…を介して接続している。そし
て、遠隔操作部5は、図示しないオペレ−タがモニタ2
6aに表示された画像を見ながらコントロ−ラ4を操作
することにより、前記モ−タ12や水中シリンダ15を
例えば独立に駆動できるようにしている。さらに、この
異物回収装置1は以下のように操作されて異物の回収を
行う。
【0037】まず、支持ポ−ル2が操作されて作業ユニ
ット3が水中に沈められる。そして、例えば水深約10
mの位置でガイドフィン9…が燃料体の間に差込まれ、
作業ユニット3が燃料集合体に位置決め固定される。そ
して、燃料集合体から遠く離れた水上の位置でコントロ
−ラ4が操作され、モ−タ12が駆動されて、プロ−ブ
18およびファイバ−スコ−プ23が燃料体の間の隙間
に進入する。
【0038】そして、ファイバ−スコ−プ23により異
物とプロ−ブ18の先端とが1つの画面におさめられる
とともに、この画面が表示された接眼部26を見ながら
コントロ−ラ4が操作される。そして、例えば、モ−タ
12および水中エアシリンダ15が任意に且つ同時に駆
動され、プロ−ブ18が位置決めされて異物の回収が行
われる。
【0039】すなわち、このような回収装置1では、プ
ロ−ブ18とファイバ−スコ−プ23とを取付けられた
作業ユニット3が燃料集合体に近付き、ファイバ−スコ
−プ23により作業状態が撮影され、プロ−ブ18によ
り、燃料体間の微小な空間に入込んだ異物が回収され
る。このため、人が自ら入込んだり、手を進入させたり
することのできない特殊な環境下に存在する微小な異物
の回収を、遠隔地で視覚により認識しながら行うことが
できる。
【0040】さらに、プロ−ブ18やファイバ−スコ−
プ23を変位させて位置決めするモ−タ12、および、
水中エアシリンダ15等が作業ユニット3に取付けられ
ているので、プロ−ブ18およびファイバ−スコ−プ2
3の位置決めを効率よく確実に、且つ高精度に行うこと
ができる。
【0041】また、プロ−ブ18およびファイバ−スコ
−プ23のY方向の位置決めがモ−タ12により行われ
るとともに、プロ−ブ18のθ方向の位置決めが水中エ
アシリンダ15により行われているので、モ−タコント
ロ−ルによる位置決めは1方向のみであり、プロ−ブ1
8を容易に異物に接近させることができる。そして、プ
ロ−ブ18とファイバ−スコ−プ23とを燃料集合体の
局所に接近させることが可能である。
【0042】また、プロ−ブ18にバキュ−ムプロ−ブ
やマグネットプロ−ブを採用した場合には、プロ−ブを
異物に接触させる必要はないため、位置決めがY方向の
みであっても確実に異物を回収することができる。ま
た、プロ−ブ18に、超音波プロ−ブを採用することも
可能である。
【0043】さらに、モ−タコントロ−ルによる位置決
めは1方向のみであることから、モ−タの数は1つだけ
でよく、作業ユニット3を小型且つ軽量に設定できる。
そして、コントロ−ラ4の構成を簡略化できる。また、
ガイドフィン9…を燃料集合体から一旦抜出すことによ
り、作業ユニット3をX方向に移動させることができ
る。
【0044】また、水垢等の存在を確認するために光の
反射状態の違いを利用することが考えられる。そして、
光の濃淡等を見ただけでは、どの部分に水垢が存在して
いるのかということを正確に知ることはできないが、プ
ロ−ブ18により触れたり引掻いたりすることによっ
て、水垢等の状態や存在位置を正確に知ることができ
る。そして、燃料体の触診が可能になり、燃料集合体の
状態をより正確に知ることができる。また、異物の除去
や回収を行うために、プロ−ブにより水流を吹付けるこ
とや、プロ−ブから気泡を吹出してバブリングすること
等も可能である。
【0045】そして、異物を除去するだけでは一旦除去
された異物が燃料集合体に再付着することが考えられる
が、図4に示すように除去された異物を回収する手段を
設ければ、異物の回収が可能になり、異物の再付着を防
止することができる。
【0046】また、ファイバ−スコ−プ23によって取
込まれる画像はCCD等の解像度に影響されるが、ファ
イバ−スコ−プ23およびプロ−ブ18が燃料集合体中
に進入して異物に接近するので、精度の高い画像が遠隔
操作部5において表示される。モ−タ12に任意な変位
量調節が可能なモ−タが採用されているので、プロ−ブ
18とファイバ−スコ−プ23の高精度な駆動・変位・
位置決め可能である。また、回収装置1を燃料集合体の
点検、検査などに利用することも可能である。さらに、
作業ユニット3の重力方向の位置決めは、ウインチ等に
より作業ユニット3を吊して行うことが可能である。
【0047】なお、本実施例では、移動テ−ブル10の
動力の伝達にラック11とピニオン13とを利用してい
るが、本発明はこれに限られるものではなく、この他に
例えば台形ねじ等を利用することも可能である。また、
回動板14の駆動にモ−タを利用することも可能であ
り、この場合には、回動板14の操作性を向上させるこ
とができる。また、遠隔操作される潜水艇に作業ユニッ
ト3を組込めば、支持ポ−ル2等は不要になる。本発明
の第2の実施例の要部が図5〜図7に示されている。な
お、前述の実施例と同様な部分には同一符号を付し、そ
の説明は省略する。
【0048】図5中の符号2は上端を水上に露出した支
持ポ−ルを示しており、符号3はこの支持ポ−ル2の下
端に固定され水中に沈められた作業ユニットを示してい
る。そして、作業ユニット3は、前部に設けられたガイ
ドフィン9…によって、燃料集合体に対して固定される
とともに、横方向、即ち図中のX方向の位置決めを行わ
れる。
【0049】さらに、作業ユニット3は、図示しない回
収作業部としてのプロ−ブ、および、このプロ−ブの先
端を常に視野におさめるファイバ−スコ−プ23を有し
ている。ファイバ−スコ−プ23の、図示しない他端に
は、TVカメラとモニタとが接続されている。そして、
作業ユニット3は、モ−タケ−シング12aに収納され
たモ−タにより移動テ−ブル10を前後にスライドさせ
て、プロ−ブとファイバ−スコ−プ23の先端部24と
を燃料体間に進入させる。
【0050】そして、作業ユニット3は、水上の遠隔地
でモニタ(図示しない)を見ながらコントロ−ラを操作
するオペレ−タにより、上記プロ−ブと上記ファイバ−
スコ−プ23とを制御されて、燃料体間の微小な隙間に
存在する異物の回収を行う。
【0051】また、作業ユニット3には姿勢調整手段3
1が設けられている。この姿勢調整手段31は、作業ユ
ニット3の前部に設けられた4つの姿勢センサ32a〜
32dと、作業ユニット3の後部に設けられ後方へ水流
を噴射する同じく4つの水流発生部33a〜32dとを
有している。そして、姿勢調節手段31は、図6および
図7に示すように姿勢センサ32a〜32dと水流発生
部33a〜33dとを、作業ユニット3の前部および後
部のそれぞれの例えば4隅に配置している。
【0052】つまり、姿勢調節手段31は、作業ユニッ
ト3が燃料集合体に固定されるイニシャル時の、作業ユ
ニット3がその前部を燃料集合体に接する際に、燃料集
合体に接触してONした接触センサと接触せずOFFし
た状態の姿勢センサとの位置関係を基に作業ユニット3
の燃料集合体に対する傾きを検知する。
【0053】そして、姿勢調節手段31は、燃料集合体
から離間した接触センサを燃料集合体に接触させるよ
う、水流発生部33a〜33dのうちの、OFFしてい
る接触センサと対応する一部の水流発生部を選択して駆
動する。そして、姿勢調節手段31は後方へ向けて水流
を噴射し、水流発生部33a〜33dの発する推力、或
いは、各水流発生部33a〜33d間の推力の差を利用
して作業ユニット3の傾きを変化させ、作業ユニット3
の姿勢を調整する。
【0054】すなわち、このような姿勢調整手段31を
有する異物回収装置36では、姿勢調節手段により、作
業ユニット3の燃料集合体に対する傾きが矯正され、作
業ユニット3の姿勢が自動的に調節される。このため作
業ユニット3の重心の変化を吸収でき、作業ユニット3
を軽量化できるとともに、作業ユニット3により燃料体
を傷付けることがない。
【0055】つまり、移動テ−ブル10等が駆動される
と作業ユニット3の重心もこれにともなって移動し、作
業ユニット3が傾いて位置ずれし、作業ユニット3の燃
料集合体に対する位置合せが難しくなることが考えられ
る。そして、傾いた作業ユニット3の姿勢を調整して作
業ユニット3を燃料集合体に位置合せするには、予め、
移動する重心位置に合わせて支持ポ−ル2と作業ユニッ
トとの接続位置を十分に検討したり、上記イニシャル時
に作業ユニット3に錘を追加取付けしてバランスをとっ
たりする必要がある。
【0056】また、作業ユニット3が傾いていたので
は、オペレ−タが支持ポ−ル2を例えば手前に引寄せた
際に、作業ユニット3を人手により均一な力で燃料集合
体に押付けることは難しい。そして、押付け力が強すぎ
た場合には燃料集合体を傷付け易い。そして、モ−タケ
−シング12aの浮力により、作業ユニット3は水中で
傾き易い。
【0057】しかし、作業ユニット3に上述のような姿
勢調整手段31を設けることにより、重心の変化を自動
的に吸収して傾きの発生を防止することができ、作業ユ
ニット3の姿勢を一定に保つことができる。また、イニ
シャル時に錘を追加取付する必要がなく、作業ユニット
3の重量を小とすることができる。
【0058】さらに、例えば全ての姿勢センサ32a〜
32dがONしたのち、水流発生部33a〜33dの推
力を等しくし更に一定にすることで、作業ユニット3を
燃料集合体に均一、且つ一定な圧力で押付けることが可
能である。そして、作業ユニット3が過大でばらついた
力で燃料集合体を押圧し燃料集合体を傷付けること等を
防止できる。なお、姿勢センサ32a〜32dとして、
接触センサや圧力センサ等を採用することが考えられ
る。本発明の第3の実施例の要部が図8に示されてい
る。なお、前述の各実施例と同様な部分には同一符号を
付し、その説明は省略する。
【0059】つまり、前述の第2の実施例においては、
水流発生部として水流噴射式のものが用いられており、
水流噴射式の水流発生部は複数個設けられているが、こ
の第3の実施例の異物回収装置37においては、水流発
生部として1つのスクリュ−34が設けられている。そ
して、このスクリュ−34と舵35とにより作業ユニッ
ト3の姿勢が調整される。
【0060】図8に示す作業ユニット3はスクリュ−3
4を、後部の略中央に後向きに配設している。さらに、
作業ユニット3は、スクリュ−34の後方に上下に回動
変位可能な舵35を有している。そして、作業ユニット
3は、スクリュ−34の推力によりその前部を燃料集合
体に押付けられるとともに、接触センサの出力信号に基
づいて方向を変える舵35により、上下方向の傾きを調
節される。なお、作業ユニット3のX方向の姿勢はガイ
ドフィン9…により略一定に保たれる。このため、舵3
5による姿勢調整は一方向、即ちZ方向のみでよい。本
発明の第4の実施例が図9および図10に示されてい
る。なお、前述の各実施例と同様な部分には同一符号を
付し、その説明は省略する。
【0061】図9中の符号41は、原子力発電設備にお
いて、燃料集合体内に入り込んだ例えばねじや金属片、
或いは、燃料体に付着した水垢やごみ等の異物を回収す
る異物回収装置(以下、回収装置と称する)を示してい
る。
【0062】図9中の符号41は、原子力発電設備にお
いて、燃料集合体内に入り込んだ例えばねじや金属片、
或いは、燃料体に付着した水垢やごみ等の異物を回収す
る異物回収装置(以下、回収装置と称する)を示してい
る。
【0063】この回収装置41は、直線的に延びる支持
ポ−ル42の下端部に固定され水中に沈められる本体と
しての作業ユニット43と、水上の所定位置に配置され
例えば原子炉の外側に位置する遠隔操作部44とを備え
ている。
【0064】このうち作業ユニット43は、支持ポ−ル
42を操作されて水中に沈められ、例えば水深約10m
の位置に到達して燃料集合体(図示しない)に接近す
る。そして、図10に示すように作業ユニット43は、
2点鎖線で示す矩形箱状のケ−シング45を有してお
り、さらに、このケ−シング45に、ケ−シング45か
ら突出した本体固定部(以下、固定部と称する)46を
備えている。
【0065】固定部46は、燃料集合体をその間に侵入
させる板状のガイド47、47と、このガイド47、4
7の外側に位置するとともにその内側に、燃料体の配置
に合せて複数の溝を並設された4つのクランプ48…と
を有している。そして、固定部46は、ガイド48、4
8の間に燃料集合体を侵入させたのち、この燃料集合体
をクランプ48…で挟み付け、クランプ48…の溝に燃
料体を嵌合させて、ケ−シング45を燃料集合体に対し
て固定する。
【0066】また、作業ユニット43には回収作業部と
しての鉗子49が設けられている。この鉗子49は、例
えば内索と外索とからなりケ−シング45の中と外とに
跨って延びる可撓性ワイヤ50の先端に配置されてお
り、例えばクランプ48…の基端部の近傍に位置してい
る。そして、鉗子49は、ケ−シング45の外側に固定
された鉗子駆動用モ−タ51の回転力を、互いに係止し
たカム52とリンク53、および、基端側をリンク53
に連結された上記可撓性ワイヤ50の例えば内索により
伝達されて開閉する。
【0067】また、鉗子49は、図中に54で示す鉗子
回転機構部にその途中の部分を接続されるとともに、後
述する位置決め機構部55に連結している。そして、鉗
子49は、鉗子回転機構部54を構成する鉗子回転用モ
−タ56の回転力を、フレキシブルシャフト57や、は
すば式のギア部58等を介して伝達され、軸心まわりに
回動する。
【0068】さらに、図10中に59で示すのはファイ
バ−スコ−プである。このファイバ−スコ−プ59は先
端部60を、一列に並んだ管状の撮像部や照明等により
構成されている。そして、ファイバ−スコ−プ59は、
先端部60を鉗子49に近付けて対向させており、鉗子
49をその視野におさめる。さらに、ファイバ−スコ−
プ59は先端部60を、上記位置決め機構部55に固定
している。
【0069】ファイバ−スコ−プ59は撮像部や照明等
の光学端面を軸心に対して斜めに向けている。撮像部の
視野は照明によって照らされている。画像はプリズム等
の光学素子を介して取込まれ、伝送されたのち、例えば
遠隔操作部5の側に設けられたCCD(charge coupled
device) に入力される。
【0070】また、ファイバ−スコ−プ59は、図中に
61で示すファイバ−スコ−プ揺動機構部に先端部60
を連結している。そして、ファイバ−スコ−プ59は、
上記鉗子駆動用モ−タ51と並設され鉗子回転機構部6
1を構成する鉗子回転用モ−タ62の回転力を、フレキ
シブルシャフト63やギア部64等を介し伝達されて先
端部60を、基端側を中心としてケ−シング45の左右
方向、即ち図中のY軸まわりに揺動させる。
【0071】上記位置決め機構部55は、第1〜第3の
3つの送りモ−タ65、66、67と、この3つの送り
モ−タ65、66、67の駆動力をラック・ピニオン機
構により伝達されて直線移動する第1〜第3の3つの移
動体68、69、70とを有している。さらに、位置決
め機構部55は、板状に成形された第3の移動体70
に、鉗子49の可撓性ワイヤ50、および、ファイバ−
スコ−プ59の先端部60とを連結されている。
【0072】そして、位置決め機構部55は、第1の送
りモ−タ65により各移動体68〜70、および他の2
つの送りモ−タ66、67をケ−シング45の左右方
向、即ち図中のX方向に一体的に移動させる。また、第
2の送りモ−タ66により第2のおよび第3の移動体6
9、70と第3の送りモ−タ67とをケ−シング45の
前後方向、即ち図中のY方向に移動させる。さらに、位
置決め機構部55は、第3の送りモ−タ67により第3
の移動体70をケ−シング45の上下方向、即ち図中の
矢印Z方向に移動させる。
【0073】そして、位置決め機構部55は第1〜第3
の3つの送りモ−タ65〜67を選択して駆動すること
により、第3の移動体70と一体な鉗子49とファイバ
−スコ−プ59の先端部50とを、先端部50を鉗子4
9に追従させながら、燃料体間の任意の位置に移動させ
る。そして、ファイバ−スコ−プ59の視野に鉗子49
を常におさめながら、鉗子49を位置決めする。
【0074】ここで、第1〜第3の送りモ−タ65〜6
7、鉗子駆動用モ−タ51、および、鉗子回転用モ−タ
62には、サ−ボモ−タ等のように任意な変位量調節が
可能なモ−タが採用されている。
【0075】また、前記遠隔操作部44は、図9中に示
すように、操作盤71、制御部としてのコントロ−ラ7
2、および、表示部としてのモニタ73により構成され
ている。そして、遠隔操作部44は、操作盤71とコン
トロ−ラ72とを接続するとともに、モニタ73とファ
イバ−スコ−プ59とを接続している。さらに、遠隔操
作部44はコントロ−ラ72と、作業ユニット43の各
モ−タの導線を水中で集めたコネクタボックス74とを
接続している。
【0076】そして、遠隔操作部44はモニタ73に、
ファイバ−スコ−プ59が撮影した画像を受けるように
なっている。そして、遠隔操作部44はモニタ73に、
鉗子49が燃料体間に進入して異物の回収を行う様子を
表示する。
【0077】さらに、遠隔操作部44は、操作盤71に
複数のジョイスティック75…を突設している。そし
て、遠隔操作部44は、図示しないオペレ−タがモニタ
73に表示された画像を見ながらジョイスティック75
…を操作することにより、操作盤71からコントロ−ラ
72へ指令信号を送る。そして、遠隔操作部44は、コ
ントロ−ラ72により、水中の作業ユニットに備えられ
た各モ−タを例えば個別に制御し、鉗子49とファイバ
−スコ−プ59との位置合せや駆動等を行なう。
【0078】すなわち、このような異物回収装置41で
は、鉗子49とファイバ−スコ−プ59とを取付けられ
た作業ユニット43が燃料集合体に近付けられるととも
に、遠隔地に配置されたモニタ73に作業状態を表示し
ながら鉗子49により、燃料体間の微小な空間に入込ん
だ異物が回収される。このため、人が自ら入込んだり、
手を進入させたりすることのできない特殊な環境下に存
在する異物の回収を、遠隔地で視覚により認識しながら
行うことができる。
【0079】さらに、作業ユニット43が固定部46に
より燃料集合体に固定され、この作業ユニット43が燃
料集合体に対して大まかに位置決めされたのち、位置決
め機構部55が駆動されて鉗子49およびファイバ−ス
コ−プ59が細かく位置決めされる。このため、鉗子4
9およびファイバ−スコ−プ59の位置決めを高精度に
行うことができる。
【0080】また、鉗子49をある隙間から別の隙間へ
移動させる際には、ケ−シング45を固定したまま第1
〜第3の3つの送りモ−タ65〜67をそれぞれ駆動し
て必要な部分のみ、即ち鉗子49およびファイバ−スコ
−プ59のみを目的の位置へ移動させることができる。
したがって、鉗子49をある隙間から別の隙間へ移動さ
せる作業を容易に行うことができる。そして、鉗子49
とファイバ−スコ−プ59とを燃料集合体の任意な局所
に正確に位置決めすることができる。
【0081】また、鉗子49が設けられているので、発
見された異物の除去を確実に行うことができる。さら
に、鉗子49によって除去された異物を吸引、或いは吸
着して回収する手段を設ければ、異物の再付着を防止で
きる。また、燃料集合体の触診が可能になり、燃料集合
体の状態をより正確に知ることができる。
【0082】さらに、異物を直に掴むことができ、異物
を確実に回収することが可能である。そして、例えば燃
料集合体201のスペ−サ206内で引掛かった異物を
除去・回収することが可能である。さらに、鉗子49に
水垢の削ぎ落とし等を行わせることも可能である。
【0083】また、各種のモ−タ51、62、および、
65〜67に任意な変位量調節が可能なモ−タが採用さ
れているので、鉗子49とファイバ−スコ−プ59の高
精度な駆動・変位・位置決めが可能である。
【0084】なお、本実施例では、作業ユニット43に
固定部46を一体的に設けているが、例えば、作業ユニ
ット43が固定部46に対して変位できるようにし、固
定部46が燃料集合体をつかんだまま、作業ユニット4
3が燃料集合体に沿って自走するようにしてもよい。ま
た、作業ユニット43の各モ−タ等の構成を、鉗子49
に必要とする自由度に応じて適宜省略することが可能で
ある。また、遠隔操作される潜水艇に作業ユニット43
を組込めば、支持ポ−ル42等が不要になる。本発明の
第5の実施例の要部が図11および図12に示されてい
る。なお、前述の各実施例と同様の部分には同一符号を
付し、その説明は省略する。
【0085】図11中の符号81は、原子力発電用の燃
料集合体に付着或いは混入した異物を除去して回収する
異物回収装置(以下、回収装置と称する)を示してい
る。この回収装置1は、図9を引用して示すように、直
線的に延びる支持ポ−ル2の下端部に固定され水中に沈
められる本体としての作業ユニット43と、水上の所定
位置に配置され例えば原子炉の外側に位置する遠隔操作
部44とを備えている。上記作業ユニット43は、図1
1に示すように、位置決め機構部55を有している。
【0086】この位置決め機構部55は、第1〜第3の
3つの送りモ−タ65、66、67と、この3つの送り
モ−タ65、66、67の駆動力をラック・ピニオン機
構により伝達されて直線移動する第1〜第3の3つの移
動体68、69、70とを有している。さらに、位置決
め機構部55は、板状に成形された第3の移動体70
に、鉗子59の可撓性ワイヤ50、および、ファイバ−
スコ−プ59の先端部60とを連結されている。
【0087】また、位置決め機構部55は、第3の移動
体70を第2の移動体69に連結しており、さらに、こ
れら第2および第3の移動体69、70を第1の移動体
68に連結している。
【0088】そして、位置決め機構部55は、第1の送
りモ−タ65により各移動体68〜70、および他の2
つの送りモ−タ66、67をケ−シング45の左右方
向、即ち図中のX軸方向に一体的に移動させる。また、
第2の送りモ−タ66により第2および第3の移動体6
9、70と第3の送りモ−タ67とをケ−シング45の
前後方向、即ち図中のY軸方向に移動させる。さらに、
位置決め機構部55は、第3の送りモ−タ67により第
3の移動体70をケ−シング45の上下方向、即ち図中
のZ軸方向に移動させる。
【0089】つまり、位置決め機構部55は鉗子49お
よびファイバ−スコ−プ59を、第1の送りモ−タ65
によってX軸方向に移動させるとともに、第2の送りモ
−タ66によってY軸方向に移動させる。さらに、位置
決め機構部55は鉗子49およびファイバ−スコ−プ5
9を、第3の送りモ−タ67によって、Z軸方向に移動
させる。
【0090】また、位置決め機構部55は、各送りモ−
タ65〜67を正方向に回転させて、鉗子49およびフ
ァイバ−スコ−プ59をX−Y−Z軸のそれぞれの正方
向に移動させ、さらに、各送りモ−タ65〜67を逆方
向に回転させて、鉗子49およびファイバ−スコ−プ5
9をX−Y−Z軸のそれぞれの負方向に移動させる。
【0091】そして、位置決め機構部55は第1〜第3
の3つの送りモ−タ65〜67を選択して駆動すること
により、第3の移動体70と一体な鉗子49とファイバ
−スコ−プ59の先端部60とを、先端部60を鉗子4
9に追従させながら、燃料体間の任意の位置に移動させ
る。そして、ファイバ−スコ−プ59の視野に鉗子49
を常におさめながら、鉗子49を位置決めする。
【0092】また、作業ユニット43には移動規制部と
してのインタ−ロック機構部76が設けられている。こ
のインタ−ロック機構部76は、第2の移動体69に突
設された係止用突起としてのガイドピン77と、第2の
移動体69の上側に配置された櫛形の、ガイド部材とし
てのガイドプレ−ト78とからなっている。
【0093】上記ガイドピン77は円柱状に成形されて
おり、第2の移動体69の上面に一体に設けられてい
る。そして、ガイドピン77は、第2の移動体69と一
体にX軸方向およびY軸方向へ変位し、鉗子49とファ
イバ−スコ−プ59との動きに追従する。
【0094】また、ガイドプレ−ト78は板体からなる
ものである。そして、ガイドプレ−ト78は、一端を開
放するとともに他端を半円状に閉じ互いに略平行に並ん
だU字形の、ガイド用凹部としてのスリット79…を複
数形成されている。そして、ガイドプレ−ト78はスリ
ット79…のピッチを、燃料集合体を構成する燃料体の
ピッチと略等しく設定されている。
【0095】さらに、ガイドプレ−ト78は例えばケ−
シング45の内側の一定位置に固定されており、第2の
移動体69に近傍に位置している。そして、ガイドプレ
−ト78は、スリット79…の並び方向をX軸方向に沿
わせるとともに、スリット79…の長手方向をY軸方向
に沿わせている。そして、ガイドプレ−ト78は、スリ
ット79…の閉じた側を固定部46の側に向けている。
【0096】また、ガイドプレ−ト78はその取付位置
を、固定部46を基準として設定されている。そして、
ガイドプレ−ト78は、図12中に概略的に示すよう
に、固定部46のクランプ48…が燃料集合体201を
挟み付けてケ−シング45を固定したときに、スリット
79…と、略等ピッチで並んだ燃料体202…間の微小
(例えば2〜3mm)な各隙間203…とがY軸方向に
沿って並ぶよう配置されている。
【0097】そして、これらガイドピン77とガイドプ
レ−ト78とからなるインタ−ロック機構部76は、鉗
子49が、上記隙間203…のうちの1つの隙間203
aに正面から対向する適正な位置からY軸の正方向に変
位した際に、ガイドピン77を隙間203aに対応する
スリット79aに入込ませる。そして、インタ−ロック
機構部76は、ガイドピン77をスリット79aに沿っ
て移動させ、鉗子49のY軸の正方向への移動を許す。
さらに、インタ−ロック機構部76は、隙間203aに
入込んだ鉗子49が移動できる範囲を、スリット79a
の大きさに相当する範囲に抑制する。
【0098】また、インタ−ロック機構部76は、鉗子
49が上記隙間203aに対してずれる不適正な位置か
らY軸の正方向に変位した際に、ガイドピン77をスリ
ット79…の開放端側に位置する部位に係止させる。そ
して、インタ−ロック機構部76は、第2の移動体69
を停止させ、鉗子49がY軸の正方向へ移動することを
阻止する。ここで、ガイドプレ−ト78はその厚さを、
ガイドピン77を係止させるのに十分な剛性を保てるよ
う設定されている。また、図12において、燃料体20
2…は概略的に示されている。
【0099】すなわち、この回収装置81にはインタ−
ロック機構部76が設けられているので、鉗子49を燃
料体202…間の隙間203…に対して容易に位置決め
することができる。そして、鉗子49が燃料体202…
間の隙間203…に対してずれたまま燃料集合体201
に向かって移動し、燃料体202…に接触してしまうこ
とを防止できる。そして、鉗子49を燃料集合体201
中に常に正確に侵入させることができる。
【0100】さらに、鉗子49が隙間203…に侵入し
た後においても、鉗子49が移動できる範囲をスリット
79…の大きさによって抑制でき、鉗子49が燃料体2
02…に接触することを防止できる。
【0101】さらに、燃料体202…間の隙間203…
を探し出して鉗子49を隙間203…に対し位置決めす
る作業を、ファイバ−スコ−プ59を用いずに行うこと
ができる。
【0102】また、ファイバ−スコ−プ59が燃料体2
02…に当って曲がることを防止できる。そして、ファ
イバ−スコ−プ59が損傷したり、燃料体202…が傷
付いたりすることを防止できる。
【0103】さらに、ファイバ−スコ−プ59が差込ま
れる位置の探索を操作者の感覚に頼った場合には、ミス
が生じ易い。そして、操作者によるミスを防止するため
には、ファイバ−スコ−プ59の視野をできるだけ大き
く確保して、所定位置の探索を容易にすることが必要で
ある。しかし、前述のようなインタ−ロック機構部76
が設けられていれば、操作者によるミスの発生を防止す
ることができるとともに、ファイバ−スコ−プ59の視
野を必要最低限の大きさに設定することができる。本発
明の第6の実施例の要部が図13〜図15に示されてい
る。なお、前述の各実施例と同様の部分には同一番号を
付し、その説明は省略する。
【0104】図13中の符号91は移動規制部としての
インタ−ロック機構部である。このインタ−ロック機構
部91は、鉗子49のX−Y軸方向の動作のインタ−ロ
ックを行うものであり、第2の移動体69に突設された
第1および第2の2つの近接センサ92、93と、第2
の移動体69の上側に配置された櫛形の、ガイド部材と
してのガイドプレ−ト94とからなっている。
【0105】これらのうち、ガイドプレ−ト94は、等
ピッチで互いに平行に並んだ複数のスリット95…を有
している。ここで、ガイドプレ−ト94の形状や取付位
置、および、向き等は、例えば第5の実施例のガイドプ
レ−ト78と略同様に設定されている。このため、ガイ
ドプレ−ト94の説明は省略されている。
【0106】また、近接センサ92、93は、第2の移
動体69の上面に一体に設けられている。そして、近接
センサ92、93は、第2の移動体69と一体にX軸方
向およびY軸方向へ変位し、鉗子49とファイバ−スコ
−プ59との動きに追従するようになっている。
【0107】さらに、近接センサ92、93は、検知の
対象となる物体との距離が所定値以下になるとONし、
また、検知の対象となる物体との距離が所定値以上にな
るとOFFするものである。そして、近接センサ92、
93はその出力信号を、例えば図9を引用して示す遠隔
操作部44の制御部としてのコントロ−ラ72へ出力す
る。
【0108】また、近接センサ92、93は、ガイドプ
レ−ト94の各スリット95の幅よりも幾分小さな幅に
収まるよう配置されている。さらに、近接センサ92、
93は、スリット95…が延びる方向に対して斜めに配
置されている。そして、、第1のセンサ92はX軸方向
の正側で且つY軸方向の負側の部位に位置しており、第
2のセンサ93はX軸方向の負側で且つY軸方向の正側
の部位に位置している。
【0109】そして、近接センサ92、93はガイドプ
レ−ト94よりも下側、即ちZ軸方向の負側に位置して
いる。そして、近接センサ92、93は、鉗子49が燃
料体間の或る1つの隙間に正面から対向する適正な位置
からY軸の正方向に移動した際に、鉗子49の動きに追
従し、スリット95aに沿ってY軸の正方向に移動す
る。
【0110】さらに、近接センサ92、93はガイドプ
レ−ト94との距離に応じてON・OFFし、ガイドプ
レ−ト94に近付いてガイドプレ−ト94の最も近い部
位との距離が所定値以下に達したときにONする。
【0111】ここで、ガイドプレ−ト94の材質には、
ガイドプレ−ト94を近接センサ92、93のドックと
することが可能な材質が採用されている。そして、具体
的には、ガイドプレ−ト94の材質として、例えばSU
S303等が採用されている。
【0112】さらに、図4中に96で示すのはストロ−
クエンドリミットセンサである。このストロ−クエンド
リミットセンサ96は、第2の移動体69に一体に設け
られており、第2の移動体69の、Y軸方向を前後方向
とした場合の後端部に配置されている。
【0113】そして、ストロ−クエンドリミットセンサ
96は、例えば第2の移動体69の後側に位置する第1
の移動体68との距離に応じてON・OFFする。そし
て、ストロ−クエンドリミットセンサ96は、第2の移
動体69がY軸方向に後退して第1の移動体68に近付
き、ストロ−クエンドリミットセンサ96と第1の移動
体68との間の距離が所定値に達したときにONする。
そして、ストロ−クエンドリミットセンサ96はその出
力信号を、前記コントロ−ラ72へ出力する。
【0114】また、図13中に符号97で示すのは位置
検出部である。この位置検出部97は、第1の移動体6
8に一体に設けられた円柱状の可動部としての近接セン
サ98と、ケ−シング45に固定され第1の移動体68
の近傍に配置された板状の固定部99とからなるもので
ある。
【0115】この位置検出部97は固定部99に、略真
円形に開口した複数の検出用孔100…を形成してお
り、これら検出用孔100…をX軸方向に略等ピッチで
一列に並べている。さらに、位置検出部97は各検出用
100の径寸法を、燃料体202…間の隙間203…の
大きさに略一致させており、各検出用100を各隙間2
03…の配置に対応するよう位置させている。
【0116】そして、位置検出部97は、近接センサ9
8と各検出用孔100…とをZ軸方向の略同じ高さに位
置させている。そして、位置検出部97は、近接センサ
98と固定部99とが接近した際に、近接センサ98と
いずれかの検出用孔100とが正面から対向している
か、或いは、両者98、100がずれているかを検出
し、検出結果を例えばコントロ−ラ72へ出力する。つ
ぎに、移動規制部91、ストロ−クエンドリミットセン
サ96、および、位置検出部97等が備えられた異物回
収装置101の作用を説明する。
【0117】まず、第1の近接センサ92がガイドプレ
−ト94の一部に接近してONした場合には、コントロ
−ラ72は第1の送りモ−タ65へ、遠隔操作部44に
おいて鉗子49をX軸方向の+側へ移動させる操作が行
われても、正方向へ回転しないよう指令を出力する。
【0118】さらに、第1の近接センサ92がONした
状態で、遠隔操作部44において鉗子49をX軸方向の
−側へ移動させる操作が行われると、第1の送りモ−タ
65は操作に従って逆方向に回転し、鉗子49をX軸方
向の−側へ移動させる。
【0119】また、この逆に第2の近接センサ93がO
Nした場合には、第1の送りモ−タ65は逆方向には回
転せず、正方向のみに回転する。そして、鉗子49はX
軸方向の+側のみに移動し、−側には移動しない。
【0120】さらに、近接センサ92、93のうちのい
ずれか一方でもONしていれば、鉗子49がY軸方向の
+側に移動しないよう、コントロ−ラ72が第2の送り
モ−タ66へ指令を出力する。
【0121】また、第2の移動体69がY軸方向の−側
へ後退し、鉗子49が燃料体202…間の隙間203…
から抜き出されて燃料集合体201から離れると、近接
センサ92、93も後退してガイドプレ−ト94からY
軸方向の−側に離間する。さらに、ストロ−クエンドリ
ミットセンサ96が第1の移動体68に近付き、ストロ
−クエンドリミットセンサ96と第1の移動体68との
距離が所定値に達すると、ストロ−クエンドリミットセ
ンサ96がONする。
【0122】そして、この場合には、コントロ−ラ72
は第1の送りモ−タ65を規制せず、鉗子49、およ
び、近接センサ92、93等は、遠隔操作部44で行わ
れる操作に応じて、X軸方向に自由に移動する。
【0123】また、鉗子49のY軸方向+側へのストロ
−クエンドを予め決めておき、鉗子49が隙間203に
入込み過ぎないようにすることが考えられる。具体的に
は、例えば、近接センサ92、93を利用してスリット
95の閉じた部分の位置を検知し、この検知結果を基に
鉗子49の移動を停止させることが可能である。このよ
うにした場合には、モニタ73を見ながら行われる操作
にミスが生じることを防止でき、信頼性が向上する。ま
た、鉗子49等がX軸方向へ自由に移動できる状態にあ
る場合に、位置検出部97を利用して、鉗子49の適正
な位置の検出が行われる。
【0124】つまり、第2の移動体69が後退して位置
検出部97の近接センサ98が固定部99に接近し、近
接センサ98が検出用孔100…のいずれかに正面から
対向していれば、検出結果がコントロ−ラ72へ出力さ
れて操作者に知らされる。
【0125】ここで、位置検出部97の検知結果を操作
者に知らせる方法として、近接センサ98と検出用孔1
00とが対向した際に操作盤71上でLEDを発光させ
ることなどが考えられる。
【0126】そして、近接センサ98と検出用孔100
とが対向し、鉗子49が適正な位置に位置決めされたの
ち、鉗子49が燃料集合体201に向って前進し、図1
2を引用して示すような所定の隙間203aに侵入す
る。
【0127】また、鉗子49が所定の隙間203aに侵
入した後でもインタ−ロック機構部91により鉗子49
の動きが規制され、鉗子49が燃料体202…に接触す
ることなく隙間203aの中で移動する。したがって、
第5の実施例と同様の効果を奏するうえに、より正確に
鉗子49の動きを制御することが可能になる。
【0128】また、近接センサ92、93とガイドプレ
−ト94とによりインタ−ロック機構部91が構成され
ているので、ガイドプレ−ト94に近接センサ92、9
3を接触させることがない。したがって、ガイドプレ−
ト94の剛性を第5の実施例中のガイドプレ−ト78の
剛性より小さく設定することができ、ガイドプレ−ト9
4に、より板厚が小さい部材を採用することが可能にな
る。本発明の第7の実施例の要部が図16および図17
に概略的に示されている。なお、上述の各実施例と同様
の部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0129】図16および図17中の符号111はファ
イバ−スコ−プ首振機構(以下、ファイバ首振機構と称
する)である。このファイバ首振機構111は、図17
に示すように、首振機構本体112とこの首振機構本体
112に一体に突設された回転支持部113とを有して
いる。また、首振機構本体112には、その外周面に沿
ってねじ部114を形成された駆動軸115が取付けら
れており、この駆動軸115には図示を省略された駆動
源から回転駆動力が加えられる。ここで、駆動軸115
に、フレキシブルシャフトを介して回転駆動力を伝達す
ることが考えられる。
【0130】また、図16中に符号116で示されてい
るのは揺動板であり、符号117で示されているのは揺
動板116に一体に連結されたファイバ保持部である。
これらのうち揺動板116は軸方向一端部にボ−ル部1
18を形成されており、このボ−ル部118を、回転軸
115に設けられ略平行に並んだ2つのフランジ部11
9、119の間に差込んでいる。また、揺動板116は
他端にスプリング120を連結されており、このスプリ
ング120を介して首振機構本体112に連結されてい
る。
【0131】さらに、上記ファイバ保持部117はファ
イバ−スコ−プ59の先端部60と連結されており、上
記先端部60を保持している。また、ファイバ保持部1
17は回転支持部113に係合しており、回転支持部1
13に枢支されている。そして、ファイバ保持部117
は、ボ−ル部118とスプリング120とともに揺動板
116の軸心方向に略沿って並んでおり、ボ−ル部11
8とスプリング120との間に位置している。
【0132】また、首振機構本体112、揺動板11
6、および、ファイバ保持部117の取付関係は、ファ
イバ保持部117が回転支持部113から離脱すること
なく、揺動板116がボ−ル部118をフランジ部11
9、119の間に差込んだままボ−ル部118を中心と
して図中の矢印B方向に揺動できるよう調整されてい
る。
【0133】つまり、駆動軸115に回転駆動力が加え
られると、駆動軸115が回転し回転方向に応じて軸心
方向に沿って変位する。さらに、フランジ部119、1
19が駆動軸115と一体に変位し、このフランジ部1
19、119によって揺動板116のボ−ル部118が
押される。そして、ボ−ル部118がフランジ部11
9、119の間で、フランジ部119、119の変位量
に応じて転がる。そして、揺動板116が、スプリング
120を収縮あるいは伸長させながら、ボ−ル部118
を中心として矢印B方向に揺動する。
【0134】さらに、揺動板116が揺動した際には、
ファイバ保持部117が回転支持部113との係合関係
を保ったまま揺動板116と一体に変位する。そして、
ファイバ保持部117は、回転支持部113との間の枢
支点を中心として傾き、ファイバ−スコ−プ59の先端
部60を揺動板116の揺動方向、および、揺動量に応
じて、軸心まわりに回転させる。ここで、スプリング1
20は、揺動板116およびファイバ−スコ−プ59の
先端部60がその姿勢を中立に保つよう付勢する。
【0135】すなわち、このファイバ首振機構111
は、ファイバ−スコ−プ59に回転方向(θ方向)の自
由度を与える。そして、首振機構111は、図17に示
すようにファイバ−スコ−プ59の先端部60を軸心ま
わりに回転させ、ファイバ−スコ−プ59の向きを、先
端部60の軸方向(および、進入方向)に対して交わる
方向に変化させる。
【0136】そして、首振機構部111は、ファイバ−
スコ−プ59を軸心を中心として揺動させ、ファイバ−
スコ−プ59に首振動作を行わせる。そして、ファイバ
−スコ−プ59の先端部60を構成する撮像部や照明等
が一体に首振動作を行う。したがって、ファイバ−スコ
−プ59の向きを必要に応じて変化させることができ、
ファイバ−スコ−プ59の視野および観察領域が拡大さ
れる。
【0137】つまり、ファイバ−スコ−プ59が軸心回
りに回転できないよう固定されている場合には、図18
に示すように、ファイバ−スコ−プ59の視野Cは、フ
ァイバ−スコ−プ59自体に予め設定された視野の範
囲、および、先端部60が燃料体202…の間の隙間2
03…で移動できる範囲によって制限される。
【0138】このため、燃料集合体201内の空間にお
いて、例えば視野CからX軸方向に離れた位置Dを観察
する場合には、前述の各作業ユニット回収装置3、43
を燃料集合体201から離し、ファイバ−スコ−プ59
の先端部60をY方向に移動させ、先端部60を燃料集
合体201から一旦抜出す必要がある。
【0139】そして、作業ユニット3、43が移動させ
られるとともにその向きを変更され、X軸方向から燃料
集合体201に近付けられる。そして、ファイバ−スコ
−プ59の先端部60が燃料集合体201にX軸方向か
ら進入し、前記位置Dを視野に治める。
【0140】しかし、上述のような構成のファイバ首振
機構111を設ければ、ファイバ−スコ−プ59の視野
を容易に拡大することができ、作業ユニット3、43等
の移動を伴わずにファイバ−スコ−プ59によって観察
される領域は、図17に示すように上記視野Bを中心と
してX方向に拡大された視野Eとなる。
【0141】したがって、前述の各実施例において2方
向からの接近を必要としていた広い領域の観察を、1方
向から接近によって行うことができる。このため、作業
時間を短縮することができる。また、複数組のファイバ
−ケ−ブルを設ければ、例えば同一方向に並んだ複数の
隙間203…を観察することができる。
【0142】また、前記第4〜第6の実施例の異物回収
装置41、81、101に首振機構111を組込んで、
ファイバ−スコ−プ59をX、Y、Z、θ方向に変位さ
せることが可能である。
【0143】さらに、ファイバ−スコ−プ59とファイ
バ保持部59との位置関係を調節すれば、ファイバ−ス
プ59を、軸心まわりに回転させるだけでなく、偏
心回転させることが可能である
【0144】また、前記第4〜第6の実施例の異物回収
装置41、81、101に首振機構111を組込んで、
ファイバ−スコ−プ59をX、Y、Z、θ方向に変位さ
せることが可能である。
【0145】さらに、ファイバ−スコ−プ59とファイ
バ保持部117との位置関係を調節すれば、ファイバ−
スコ0プ59を、軸心まわりに回転させるだけでなく、
偏心回転させることが可能である。なお、本発明は前述
の各実施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しな
い範囲で種々に変形することが可能である。
【0146】
【発明の効果】以上説明したように請求項1乃至請求項
3に記載された本発明によれば、人手を進入させること
ができない環境下にある、燃料集合体を構成する棒状の
燃料体間の隙間の異物を、その隙間に回収作業部を遠隔
操作により入り込ませることで、確実に回収することが
できる。しかも、支持ポ−ルの下端部の本体には、上記
燃料体間に入り込んで上記本体を上記燃料集合体に対し
て位置決めする本体固定部を設けるようにした。そのた
め、異物の回収作業時に一度位置決めされた本体は、上
記燃料集合体に対して位置ずれするのが規制されるか
ら、上記本体に設けられた回収作業部による回収作業を
確実かつ迅速に行うことができる。
【0147】
【0148】
【0149】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の一部を透視して示す全
体図。
【図2】作業ユニットの概観図。
【図3】図2中のA−A線に沿った部分を概略的に示す
断面図。
【図4】バキュ−ムプロ−ブを用いた場合を示す説明図
【図5】本発明の第2の実施例の作業ユニットを一部破
断して示す斜視図。
【図6】同じく作業ユニットを前方から示す概略図。
【図7】同じく作業ユニットを後方から示す概略図。
【図8】第3の実施例の要部を示す斜視図。
【図9】本発明の第4の実施例を示す全体図。
【図10】作業ユニットの一部を透視して示す概観図。
【図11】作業ユニットの一部を透視した概観図。
【図12】インタ−ロック機構部の機能を概略的に示す
説明図。
【図13】本発明の第6の実施例の作業ユニットの一部
を透視した概観図。
【図14】近接センサおよびその周辺部を概略的に示す
説明図。
【図15】位置検出部を同じく概略的に示す説明図。
【図16】本発明の第7の実施例のファイバ−スコ−プ
首振機構を概略的に示す説明図。
【図17】ファイバ−スコ−プの視野を示す説明図。
【図18】ファイバ−スコ−プが回転方向に固定されて
いる場合のファイバ−スコ−プの視野を示す説明図。
【図19】一般的な燃料集合体を一部破断して示す斜視
図。
【図20】燃料集合体が燃料貯蔵用のプ−ル内で保管さ
れている状態を示す説明図。
【符号の説明】
1、41…異物回収装置、3、43…作業ユニット(本
体)、5…遠隔操作部、9…ガイドフィン(本体固定
部)、10…移動テ−ブル(移動機構部)、18…回収
用プロ−ブ(回収作業部)、23、59…ファイバ−ス
コ−プ、31…姿勢調整手段、46…本体固定部、49
…鉗子(回収作業部)、55…位置決め機構部、71…
操作盤、72…コントロ−ラ(制御部)、73…モニタ
(表示部)、76、91…インタ−ロック機構部(移動
規制部)、77…ガイドピン(係止用突起)、78、9
4…ガイドプレ−ト(ガイド部材)、79…スリット
(ガイド用凹部)、92…第1の近接センサ、93…第
2の近接センサ、97…位置検出部、111…ファイバ
−スコ−プ首振機構、201…燃料集合体(対象物)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−151594(JP,A) 特開 昭60−235095(JP,A) 特開 平4−172298(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料集合体を構成する棒状の燃料体間の
    隙間の異物を回収する異物回収装置において、 支持ポ−ルと、この支持ポ−ルの下端部に設けられた本
    体と、この本体に一体的に設けられ上記燃料体間に入り
    込んで上記本体を上記燃料集合体に対して位置決めする
    本体固定部と、上記本体に対して移動可能な移動機構部
    と、この移動機構部によって送られ上記燃料体間の空間
    侵入して異物の回収作業を行う回収作業部と、上記回
    収作業部を遠隔操作するための遠隔操作部とを具備した
    ことを特徴とする異物回収装置。
  2. 【請求項2】 燃料集合体を構成する棒状の燃料体間の
    隙間の異物を回収する異物回収装置において、 支持ポ−ルと、この支持ポ−ルの下端部に設けられた本
    体と、この本体に一体的に設けられ上記燃料体間に入り
    込んで上記本体を上記燃料集合体に対して位置決めする
    本体固定部と、上記本体に対して一方向に、且つ、上記
    対象物に対して接離する方向に移動可能な移動機構部
    と、この移動機構部により送られ上記燃料体間の空間に
    侵入して異物の回収作業を行う回収作業部と、この回収
    作業部および上記異物を視野におさめながら上記回収作
    業部に追従して上記回収作業部の作業状態を撮影すると
    ともに、撮影した画像を送るファイバ−スコ−プと、上
    記移動機構部の駆動、および、上記回収作業部による上
    記異物の回収を遠隔操作するための遠隔操作部とを具備
    したことを特徴とする異物回収装置。
  3. 【請求項3】 燃料集合体を構成する棒状の燃料体間の
    隙間の異物を回収する異物回収装置において、 支持ポ−ルと、この支持ポ−ルの下端部に設けられた本
    体と、この本体に一体的に設けられ上記燃料体間に入り
    込んで上記本体を上記燃料集合体に対して位置決めする
    本体固定部と、上記燃料体間の空間に侵入して異物の回
    収を行う回収作業部と、この回収作業部と上記異物とを
    視野におさめて上記回収作業部の作業状態を撮影するフ
    ァイバ−スコ−プと、上記回収作業部と上記ファイバ−
    スコ−プとを一体に且つ複数方向に移動させて位置決め
    する位置決め機構部と、上記ファイバ−スコ−プにより
    撮影された画像を表示する表示部と、上記位置決め機構
    と上記回収作業部とを遠隔操作する遠隔操作部とを具
    備したことを特徴とする異物回収装置。
  4. 【請求項4】 本体の向きを変化させ、上記本体の対象
    物に対する姿勢を調整する姿勢調整手段を設けたことを
    特徴とする[請求項1]もしくは[請求項2]もしくは
    [請求項3]記載の異物回収装置。
  5. 【請求項5】 ファイバ−スコ−プを回動変位させて光
    学面の方向を調節するファイバ−スコ−プ首振機構を設
    けたことを特徴とする[請求項2]もしくは[請求項
    ]記載の異物回収装置。
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