JP2538738B2 - 車両用方位計 - Google Patents

車両用方位計

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JP2538738B2
JP2538738B2 JP4094180A JP9418092A JP2538738B2 JP 2538738 B2 JP2538738 B2 JP 2538738B2 JP 4094180 A JP4094180 A JP 4094180A JP 9418092 A JP9418092 A JP 9418092A JP 2538738 B2 JP2538738 B2 JP 2538738B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地磁気方位センサの出
力値で示される座標へ該センサの出力円中心座標から向
う方向を、車両の走行方位として検出する車両用方位計
に関する。
【0002】
【従来の技術】地磁気方位センサを用いて車両の走行方
位を検出する装置としては、特開昭59−100812
号公報に示されるものが知られている。
【0003】この方位計は一対の巻線が水平姿勢で直交
されており、それら巻線では鎖交地磁気に応じた地磁気
成分検出電圧(出力値)が各々得られており、均一な地
磁気中で車両が周回走行されると、それら巻線の検出電
圧で示される座標により座標面上で円(地磁気方位セン
サの出力円)が描かれる。
【0004】さらに車両の通常走行中には両巻線の検出
電圧で示される座標へ出力円中心から向う方向が車両の
走行方位として求められている。
【0005】ここで、車体が着磁すると、出力円の中心
座標が移動し、このため走行方位検出に誤差が生ずる。
【0006】その場合には車両の旋回走行が行なわれ、
その間に地磁気センサの出力値が適宜個数サンプリング
され、車両の旋回走行が終了したときにそのサンプリン
グされた出力値を平均して走行方位検出の誤差が補正さ
れるよう構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来装置にあっては、補正を行う場合の磁場環境が
悪い場合でも、僅かなサンプリング出力値を用いて平均
化処理を行うようなされているので、精度良く中心座標
値を得ることができず、しかも補正に際しては運転者に
1周旋回走行を強いるという問題点があった。
【0008】この発明は、上記問題点に鑑み、精度良く
出力円の中心座標値が得られ、しかも補正のために1周
旋回走行をしなくて済む車両用方位計を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る車両用方位計は図1のように構成され
ており、地磁気方位センサ1により検出された地磁気成
分を、水平面上で互いに直交する2方向の成分に分解
し、両地磁気成分が示す座標位置へ該位置が含まれるべ
き出力円の中心座標値から向かう方向に基づいて、車両
の走行方位を求める車両用方位計において、車両走行
中、上記地磁気方位センサ1から出力される出力値を記
憶する出力値記憶手段aと、上記記憶された出力値の所
定個の平均値を算出することにより上記出力円の中心座
標値および半径の仮想値を算出する仮想値算出手段b
と、上記仮想値算出手段bで算出された中心座標値と上
記地磁気方位センサ1から出力される出力値との距離
と、上記仮想値算出手段bで算出された出力円半径との
差の累乗和を算出する累乗和算出手段cと、上記累乗和
算出手段cで算出された累乗和を最小にする中心座標値
および出力円半径算出のため、該累乗和の中心座標値お
よび出力円半径に関する導関数が0になるよう、ニュー
トン・ラプソン法を用いて仮想値中心座標値および出力
円半径の修正量を演算する修正量演算手段dと、上記修
正量演算手段dで演算された仮想値中心座標値および出
力円半径の修正量がいずれも基準値以下であるか否かを
判別する修正量判別手段eと、上記修正量判別手段eで
判別された修正量のいずれかが基準値以上の場合、上記
出力円半径の修正量と平均的地磁気強度に基づき上記仮
想値に対して上記修正量を加算するか減算するか否かを
判別する修正量加減算判別手段fと、上記修正量加減算
判別手段fで判別されたされた判別結果と上記修正量演
算手段dで演算された修正量に基づき、上記仮想値算出
手段bで算出された仮想値を補正する仮想値補正手段g
と、上記修正量判別手段eで判別された修正量がいずれ
も基準値以下の場合、または上記仮想値補正手段gで補
正された新仮想値に基づいて上記修正量演算手段dで再
度仮想値中心座標値および出力円半径の修正量を演算
し、各修正量がいずれも基準値以下となった場合には、
そのときの算出仮想値に基づき出力円の中心座標値を補
正する中心座標値補正手段hと、を有することを特徴と
する。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】修正量演算手段dでは、上記累乗和を最小
にする仮想値算出のため、各仮想値の修正量が演算され
ている。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【作用】この発明では、まず出力円の中心座標値と出力
円半径の仮想値を設定し、次に最小二乗法の演算手法を
取り入れて、上記中心座標値と地磁気方位センサより出
力される出力値との座標上の距離と、上記仮想値で与え
られる出力円半径との差の累乗和を最小にする中心座標
値および出力円半径を求めるが、この場合、該累乗和の
中心座標値および出力円半径に関する導関数が0になる
よう、ニュートン・ラプソン法を用いて初期値中心座標
値および出力円半径の修正量を演算し、この修正量がい
ずれも基準値以下の場合は、中心座標値補正手段によっ
て、このときの仮想値中心座標値を新中心座標値とす
る。一方、上記仮想値の修正量のいずれかが基準値以上
の場合には、修正量加減算判別手段によって上記修正量
と平均的地磁気強度に基づき上記仮想値に対して上記修
正量を加算するか減算するか否かが判別され、この修正
量加減算判別手段で判別された判別結果と上記修正量演
算手段で演算された修正量に基づき、仮想値補正手段で
上記算出された仮想値を補正し、さらに上記ニュートン
・ラプソン法を用いて仮想値中心座標値および出力円半
径の修正量を演算し、この修正量がいずれも基準値以下
の場合は、中心座標値補正手段によって、このときの仮
想値中心座標値を新中心座標値とする。
【0019】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明に係る車両用方
位計の好適な実施例を説明する。
【0020】図2には本発明が適用されたナビゲーショ
ンシステムの基本構成が示されており、同図において、
地磁気方位センサ1では地磁気成分が水平面上における
直交2方向に分解され、各方向の地磁気成分が座標を示
す電気信号として出力されている。
【0021】2は上記地磁気方位センサ1の出力を検出
し、デジタル信号に変換する出力処理回路、3は上記地
磁気方位センサ1の出力信号から方位を検出する方位検
出部、4は本発明の特徴的な部分である車体着磁補正回
路でマイクロプロセッサを中心として構成されている。
【0022】図3には地磁気方位センサ1が示されてお
り、環状のパーマロイコア6には、互いに直交する巻線
7X、7Yが設けられている。
【0023】そしてそのパーマロイコア6には巻線8が
巻回されており、巻線8は図4のようにパーマロイコア
6が飽和する直前まで励磁電源9により通電されてい
る。
【0024】以上の地磁気方位センサ1が無磁界中に置
かれると、パーマロイコア6の部位S1 ,部位S2 を各
々通る磁束Φ1 ,Φ2 は図5のように大きさが同じで方
向が反対となる。
【0025】したがって、巻線7Xに鎖交する磁束が零
となるとその検出電圧Vx=−NdΦ/dtも零とな
り、同様に巻線7Yの検出電圧Vyも零となる。
【0026】さらにこの地磁気方位センサ1へ図3のよ
うに地磁気Heが巻線7Xに対し直角に加わると、パー
マロイコア6内において磁束密度Be=μHe(μはパ
ーマロイコア6の透磁率)だけ磁束にバイアスが与えら
れ、磁束Φ1,Φ2 は図6のように非対称となる。
【0027】したがって、巻線7Xには図7に示される
波形の検出電圧Vxが得られる。
【0028】また巻線7Yに対して地磁気Heが平行で
あるので、その巻線7Yに地磁気Heが交わることはな
く、このためこの巻線7Yには電圧Vyが生ずることは
ない。
【0029】この地磁気方位センサ1は図8のように水
平姿勢で車両に搭載されており、例えば同図のように地
磁気Heがその巻線7X、7Yに交わり、その結果、そ
れら巻線7X、7Yには地磁気Heに応じた検出電圧V
x,Vy(出力値)が各々得られる。
【0030】それら検出電圧Vx,Vyは、値Kを巻線
定数、値Bを地磁気Heの水平分力とすれば、次の第
(1)式、第(2)式で各々示される。
【0031】 Vx=KBcos θ (1) Vy=KBsin θ (2) したがって、図8のように車両の幅方向を基準とすれ
ば、その走行方向を示す角度θは、 θ=tan -1(Vx/Vy) (3) で示される。
【0032】そして上記第(1)式および第(2)式か
ら理解されるように、均一な地磁気He中で車両が周回
走行されると、巻線7X、7Yの検出電圧Vx,Vyで
示される座標により図9のようにX−Y平面座標上で円
(地磁気方位センサ1の出力円)が描かれ、その出力円
は次式で示される。
【0033】 Vx2 +Vy2 =(KB)2 (4) このように巻線7X、7Yの検出電圧Vx,Vyで定ま
る座標が出力円上に存在するので、方位検出部3ではそ
の座標点(出力点)へ出力円の中心Oから向う方向が車
両の走行方位として検出される。
【0034】ここで、その車両の車体が着磁して例えば
図10のように地磁気Heとともにその着磁による磁界
Gが巻線7X、7Yに鎖交すると、図11のように破線
位置から実線位置へ出力円が移動する。
【0035】その結果、方位検出部3で行なわれる車両
の走行方位検出に誤差が生じることになる。
【0036】以下、図12および図13のフローチャー
トを参照しながら、本実施例の特徴的部分である車体着
磁補正回路4の処理手順について詳述する。
【0037】本実施例の特徴は、地磁気方位センサ1に
よって描かれる出力円は本来真円を描くことを前提にし
て、地磁気方位センサ1から逐次出力される出力値と、
その時点での磁化強度(出力円の半径)を比較し、その
誤差を小さくすべく出力円の中心座標値を適宜補正する
ようなされていることにある。
【0038】そして、本実施例では、上記補正手段とし
て最小二乗法の演算手法を導入している。
【0039】すなわち、プログラムがスタートされる
と、まずその時点での出力円の中心座標値の「仮想値」
を得るため、地磁気方位センサ1の所定個のデータを収
集するためのセンサ出力値基準収集定数N,補正を行う
場所の平均地磁気強度Rc、および後述する出力円の中
心座標値補正に際しての収束判定定数となるεx,ε
y,εrが設定される(ステップ100)。
【0040】こうして、車体着磁補正に際して必要な一
定の定数が設定されると、地磁気方位センサ1の収集デ
ータ個数カウンタiが0にリセットされ(ステップ10
2)、以後地磁気方位センサ1から逐次出力される出力
値が収集され記憶されることになる。
【0041】すなわち、ステップ104では、上記収集
データ個数カウンタiがカウントアップされるととも
に、ステップ106では、地磁気方位センサ1が出力す
る第i番目の出力電圧Vx,Vyは出力値{X(i),
Y(i)}として収集され、記憶されるようなされてい
る。
【0042】上記の如くして地磁気方位センサ1の一定
数の出力値が収集記憶されると、次にこれが所定数Nを
越えたか否か判断される(ステップ108)。
【0043】ここで収集された出力値がNを越えていな
ければ(ステップ108でNO)、さらに収集記憶され
るとともに、Nを越えていれば(ステップ108でYE
S)、ステップ110に進み、上記収集データに基づい
て、まず次式で示される出力円の中心座標値が仮想中心
値(X0 ,Y0 )として算出されることになる。
【0044】
【数1】 一方、上記演算とともに、その時点での地磁気方位セン
サ1の仮想地磁気強度(出力円の半径)R0 も算出され
る。
【0045】この仮想地磁気強度R0 は、上記仮想中心
値(X0,Y0 )を中心とする出力円の半径に当たり、
平均地磁気強度である300mG( ミリガウス)相当の長
さで、出力円上に描かれ得るものである。
【0046】こうして、仮想中心値(X0 ,Y0 )およ
び仮想地磁気強度R0 が算出されると、次に仮想中心値
(X0 ,Y0 )で示される座標値と地磁気方位センサ1
から逐次出力される出力座標値{X(i),Y(i)}
との距離と、仮想地磁気強度R0 で出力円上に示される
距離との差の二乗の和が算出される(ステップ11
2)。
【0047】すなわち、まず仮想中心値で示される座標
(X0 ,Y0 )と、地磁気方位センサ1の出力値で示さ
れる座標{X(i),Y(i)}との距離Riは次式で
得られる。
【0048】 Ri=[{X(i)-X0 2 +{Y(i)-Y0 2 1/2 (7) 従って、仮想中心値(X0 ,Y0 )および地磁気方位セ
ンサ1の出力値で示される距離Riと、仮想地磁気強度
0 で示される距離の差の二乗の和(以下、二乗和とい
う)Jは次式で得られることになる。
【0049】
【数2】 そして、本実施例では、上記二乗和Jを最小にする仮想
中心値を得ることによって出力円の着磁補正をするとい
う最小二乗法の演算手法を基本にして、以後の演算処理
がなされている。
【0050】ところで、上記(8)式において、二乗和
Jを最小とするということは、二乗和Jを最小にするX
0 ,Y0 ,R0 を求めることに帰着する。
【0051】そして、この場合、次式(9),(1
0),(11)で示される二乗和JのX0 ,Y0 ,R0
に関するそれぞれの導関数が0となることが必要条件と
なる。
【0052】すなわち、
【数3】 従って、上記(9),(10),(11)の各式を満足
するX0 ,Y0 ,R0 を求めれば、そのX0 ,Y0 で示
される座標値が、補正後の地磁気方位センサ1の中心座
標となることになる。
【0053】しかし、上記(9),(10),(11)
式を満たす方程式の解析解を求めることはできない。
【0054】そこで、本実施例では、Newton−R
aphson法を用いて、次式(12),(13),
(14),(15)によりX0 ,Y0 ,R0 の修正量
h,l,mを求めることにする(ステップ114)。
【0055】
【数4】 ただし、fiz=δf/δz
【0056】
【0057】そして、本実施例では、上記修正量h,
l,mがいずれも所定値以下となった場合の仮想中心値
(X0 ,Y0 )が、地磁気方位センサ1の新しい出力円
の中心として補正されるようなされている(ステップ1
16〜122)。
【0058】すなわち、上記修正量h,l,mの値が、
ステップ100で設定された収束判定定数εx,εy,
εrと比較され、全ての値が上記定数より小さい場合
(ステップ116,118,120でいずれもYE
S)、そのときのX0 ,Y0 の値を、出力円の中心座標
値とするものであり(ステップ122)、これにより上
記車体着磁補正回路4の処理は終了されることになる。
【0059】一方、上記修正量が1つでも収束判定定数
より大きい場合(ステップ116,118,120のい
ずれかでNO)、上記演算された各修正量h,l,mに
基づいて仮想値の修正がなされることになるが、この修
正にあたっては、まず仮想値の修正方向が判別される
(ステップ200〜206)。
【0060】一般には、一方向に収束させていけば問題
なく円に収束する。すなわち、収束判定定数εx,ε
y,εr以下の修正量h,l,mを得ることができる。
【0061】しかし、演算上求められる出力円の半径R
0 が、その地点での平均地磁気強度Rcから掛離れた円
に収束した場合における中心値を出力円の中心座標値と
することはできない。
【0062】そこで、本実施例では、車体が着磁しても
大きく変化することのない平均地磁気強度Rcに近付け
るように修正方向が決定される。
【0063】すなわち、まずステップ110で求められ
た出力円の半径の仮想値R0 に、修正量mを加えた場合
と減じた場合における平均地磁気強度Rcとの差の絶対
値RA ,RB が次式により算出される(ステップ20
0)。
【0064】 RA =|Rc−(R0 +m)| (16) RB =|Rc−(R0 −m)| (17) ここで、上記RA の値とRB の値が比較され(ステップ
202)、RB の値の方が小さい場合(ステップ202
でYES)、すなわち修正量mを減ずる方向に修正した
方がより平均地磁気強度Rcに近付く場合には、マイナ
ス方向の修正量を与えるべく、K=−1の係数が与えら
れることになる(ステップ204)。
【0065】一方、RA の値の方が小さい場合(ステッ
プ202でNO)、プラス方向の修正量を与えるべく、
K=1の係数が与えられる。
【0066】こうして修正されるべき方向が判別される
と、仮想値で与えられる出力円の中心座標値(X0 ,Y
0 )および出力円の半径R0 は、上記ステップ114で
演算された修正量だけ上記判別された修正方向に修正さ
れる(ステップ208)。
【0067】こうして、中心座標値(X0 ,Y0 )およ
び出力円の半径R0 が修正されると、この新しい修正値
に基づき、再び二乗和の演算が行なわれるとともに、修
正量が算出されることになる(ステップ112,11
4)。
【0068】上記の如く、本実施例にあっては、最小二
乗法の演算手法を取入れ、地磁気方位センサ1の出力円
が本来真円を描くことを前提とし、仮想中心座標値と逐
次得られるセンサ出力値との座標上の距離と仮想地磁気
強度との差の累乗和を最小にすべく演算処理することに
より、出力円の中心座標を補正するようなされている。
【0069】また、上記演算処理にあたっては、上記累
乗和を最小にする修正量をNewton-Raphson 法によって
求める。
【0070】そして、上記修正量がいずれも所定値以下
の場合、その時点で与えられる仮想中心値がそのまま出
力円の中心座標値とされるとともに、上記修正量のいず
れかが所定値以上の場合、上記修正量とその地点の平均
地磁気強度により修正方向を判別し、この判別された修
正方向および修正量に基づきさらに上記累乗和を最小に
すべく出力円の中心座標値の算出処理が繰り返されるこ
とになる。
【0071】このため、磁場環境の悪化により、出力円
が大きく歪んだ場合においても、精度良く出力円の中心
座標を補正することができることになる。
【0072】また、センサ出力値が、出力円の全周に亘
ってたくさん得られなくとも、出力値が真円を描くよう
繰り返し演算処理がなされるので、正確に1周旋回走行
しなくとも精度良く出力円の中心座標を補正できること
になる。
【0073】
【発明の効果】本発明に係わる車両用方位計は、上記の
如く、出力円の中心座標値と出力円半径の仮想値を設定
し、次に最小二乗法の演算手法を取り入れて、上記中心
座標値と地磁気方位センサより出力される出力値との座
標上の距離と、上記仮想値で与えられる出力円半径との
差の累乗和を最小にする中心座標値および出力円半径を
求めるが、この場合、該累乗和の中心座標値および出力
円半径に関する導関数が0になるよう、ニュートン・ラ
プソン法を用いて初期値中心座標値および出力円半径の
修正量を演算し、この修正量がいずれも基準値以下の場
合は、中心座標値補正手段によって、このときの仮想値
中心座標値を新中心座標値とする。
【0074】一方、上記仮想値の修正量のいずれかが基
準値以上の場合には、修正量加減算判別手段によって上
記修正量と平均的地磁気強度に基づき上記仮想値に対し
て上記修正量を加算するか減算するか否かが判別され、
この修正量加減算判別手段で判別された判別結果と上記
修正量演算手段で演算された修正量に基づき、仮想値補
正手段で上記算出された仮想値を補正し、さらに上記ニ
ュートン・ラプソン法を用いて仮想値中心座標値および
出力円半径の修正量を演算し、この修正量がいずれも基
準値以下の場合は、中心座標値補正手段によって、この
ときの仮想値中心座標値を新中心座標値とする。
【0075】このため、精度良く出力円の中心座標値が
補正できるとともに、補正のために1周旋回走行をしな
くて良い等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図。
【図2】本発明のシステム構成を示すブロック図。
【図3】地磁気方位センサの構成説明図。
【図4】地磁気方位センサの励磁特性説明図。
【図5】無磁界中における地磁気方位センサのパーマロ
イコアでの磁束変化を示す特性図。
【図6】地磁気方位センサの検出作用説明図。
【図7】地磁気方位センサの検出電圧特性図。
【図8】車両走行方位の説明図。
【図9】出力円説明図。
【図10】地磁気方位センサに地磁気以外の磁界が加わ
った状態を示す説明図。
【図11】車体着磁による出力円の移動を示す説明図。
【図12】本発明の処理手順を示すフローチャート。
【図13】本発明の処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】 1 地磁気方位センサ 6 パーマロイコア 7X,7Y 巻線 8 巻線(励磁用) 9 励磁電源

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地磁気方位センサにより検出された地磁
    気成分を、水平面上で互いに直交する2方向の成分に分
    解し、両地磁気成分が示す座標位置へ該位置が含まれる
    べき出力円の中心座標値から向かう方向に基づいて、車
    両の走行方位を求める車両用方位計において、 車両走行中、上記地磁気方位センサから出力される出力
    値を記憶する出力値記憶手段と、 上記記憶された出力値の所定個の平均値を算出すること
    により上記出力円の中心座標値および半径の仮想値を算
    出する仮想値算出手段と、 上記仮想値算出手段で算出された中心座標値と上記地磁
    気方位センサから出力される出力値との距離と、上記仮
    想値算出手段で算出された出力円半径との差の累乗和を
    算出する累乗和算出手段と、 上記累乗和算出手段で算出された累乗和を最小にする中
    心座標値および出力円半径算出のため、該累乗和の中心
    座標値および出力円半径に関する導関数が0になるよ
    う、ニュートン・ラプソン法を用いて仮想値中心座標値
    および出力円半径の修正量を演算する修正量演算手段
    と、 上記修正量演算手段で演算された仮想値中心座標値およ
    び出力円半径の修正量がいずれも基準値以下であるか否
    かを判別する修正量判別手段と、 上記修正量判別手段で判別された修正量のいずれかが基
    準値以上の場合、上記出力円半径の修正量と平均的地磁
    気強度に基づき上記仮想値に対して上記修正量を加算す
    るか減算するか否かを判別する修正量加減算判別手段
    と、 上記修正量加減算判別手段で判別されたされた判別結果
    と上記修正量演算手段で演算された修正量に基づき、上
    記仮想値算出手段で算出された仮想値を補正する仮想値
    補正手段と、 上記修正量判別手段で判別された修正量がいずれも基準
    値以下の場合、または上記仮想値補正手段で補正された
    新仮想値に基づいて上記修正量演算手段で再度仮想値中
    心座標値および出力円半径の修正量を演算し、各修正量
    がいずれも基準値以下となった場合には、そのときの算
    出仮想値に基づき出力円の中心座標値を補正する中心座
    標値補正手段と、 を有することを特徴とする車両用方位計。
JP4094180A 1992-04-14 1992-04-14 車両用方位計 Expired - Lifetime JP2538738B2 (ja)

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