JP2622637B2 - 移動体方位測定方法及び装置 - Google Patents

移動体方位測定方法及び装置

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JP2622637B2
JP2622637B2 JP3304847A JP30484791A JP2622637B2 JP 2622637 B2 JP2622637 B2 JP 2622637B2 JP 3304847 A JP3304847 A JP 3304847A JP 30484791 A JP30484791 A JP 30484791A JP 2622637 B2 JP2622637 B2 JP 2622637B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地磁気を利用した移動
体方位測定方法及び装置に係り、具体的には移動体固有
の磁化によって生ずる方位検出誤差を補正するように構
成された移動体方位測定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地磁気を利用した従来の移動体方位測定
装置では磁気センサの設置位置における磁界に対して移
動体の前後及び左右の2成分について移動体の向いてい
る方向を検出している。一般に自動車等の移動体は、何
らか磁化されており、磁気センサ付近に存在する磁界は
地磁気だけではなく、地磁気と移動体の有する磁気成分
との合成ベクトルとして存在している。このため移動体
の有する固有の磁気成分(移動体の固有磁界)について
補正を行なわない限り方位検出に誤差を生ずることとな
る。
【0003】このような誤差を補正するように構成され
た従来の方位測定装置を第17図に示す。同図において
直交する磁気検出コイル31A,31Bからなる磁気検
出部31を含む磁気センサ30が図示してない移動体に
装備されている。この磁気センサ30の周囲に互いに直
交するように補償巻線32,33が巻回されている。補
償巻線32,33に電流を流すことによって磁気検出部
31に任意の磁界を発生させることができるようになっ
ている。
【0004】磁気センサ30の磁気検出コイル31A,
31Bの検出出力は、増幅器35,34を介して演算回
路36に入力される。演算回路36では移動体旋回時に
増幅器34,35を介して得られる磁気センサ30の複
数組の信号から移動体固有の磁化により、検出される地
磁気に与える影響を補償するための少なくとも二つの信
号37,38を算出し、変換回路39に出力する。変換
回路39では入力された信号37,38をそれぞれ電流
信号40,41に変換し、磁気センサ30の補償巻線3
2,33にそれぞれ出力する。この結果補償巻線32,
33には磁気検出コイル31A,31Bにより得られる
検出出力のうち移動体固有の磁化に相当する磁界成分を
打ち消すための磁界が補償巻線32,33により発生す
る。この結果磁気センサ30の磁気検出コイル31A,
31Bより移動体固有の磁化が補正された地磁気の検出
出力が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の方位測
定装置では地磁気を検出する磁気センサを構成する二つ
の磁気検出コイルを正確に直交させることが必須であ
り、更にこれらの磁気検出コイルとは別に移動体固有の
磁化を補正するためのキャンセルコイル等を設置する必
要があるため装置の構造が複雑になり、製造コストが上
昇するという問題があった。なお、特公昭61−388
02号公報、特開平1−214710号公報に記載され
ているように、複数のコイルを直交させ、各コイルによ
り検出された方位角から真の方位角を検出することもで
きるが、このような構成では複数のコイルを直交させな
ければならず、取付けに精度が要求され、しかもコイル
の指向性が考慮されていないので、正確な検出値が得ら
れない。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、任意の角度で交差する複数個の磁気検出手
段により検出された地磁気の水平成分に基づいて正確な
方位を計測することができる移動体方位測定方法及び装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の移動体方位測定
方法は、移動体に固定されて地磁気の水平成分を検出す
る主磁気検出手段の向きによって決定される指向性と移
動体に固定されて主磁気検出手段に任意の角度で交差し
て地磁気の水平成分を検出する従磁気検出手段の向きに
よって決定される指向性をそれぞれ地磁気と移動体の固
有磁界との合成ベクトルに基づいて補正し、指向性の補
正された主磁気検出手段と従磁気検出手段の検出値とし
て移動体の旋回に伴う検出値をそれぞれ求め、各検出値
から各磁気検出手段に関する移動体の固有磁界を算出
し、各算出値により各磁気検出手段の検出値から移動体
の固有磁界を除去する補正を行い、補正された主磁気検
出手段の検出値から二つの方位角を選定し、選定された
二つの方位角のうち一方を補正された従磁気検出手段の
検出値に従って真の方位角決定することを特徴とす
る。
【0008】また本発明の移動体方位測定装置は、移動
体に固定されて地磁気の水平成分を検出する主磁気検出
手段と、移動体に固定されて主磁気検出手段に任意の角
度で交差して地磁気の水平成分を検出する従磁気検出手
段と、主磁気検出手段の向きによって決定される指向性
と従磁気検出手段の向きによって決定される指向性をそ
れぞれ地磁気と移動体の固有磁界との合成ベクトルに基
づいて補正する指向性補正手段と、指向性補正手段によ
り補正された主磁気検出手段と従磁気検出手段の検出値
のうち移動体の旋回に伴う検出値をそれぞれ取り込み、
各検出値から各磁気検出手段に関する移動体の固有磁界
を算出し、各算出値により各磁気検出手段の検出値から
移動体の固有磁界を除去する補正を行う固有磁界補正手
段と、固有磁界補正手段により補正された主磁気検出手
段の検出値から二つの方位角を選定し、選定された二つ
の方位角のうち一方を固有磁界補正手段により補正され
た従磁気検出手段の検出値に従って真の方位角決定す
る判定手段とを有することを特徴とする。
【0009】
【作用】前記した手段によれば、主磁気検出手段の向き
によって決定される指向性と従磁気検出手段の向きによ
って決定される指向性がそれぞれ地磁気と移動体の固有
磁界との合成ベクトルに基づいて補正された後、指向性
の補正された主磁気検出手段と従磁気検出手段の検出値
として移動体の旋回に伴う検出値がそれぞれ求められ、
各検出値から各磁気検出手段に関する移動体の固有磁界
が算出される。そして、各算出値により各磁気検出手段
の検出値から移動体の固有磁界を除去する補正が行なわ
れ、補正された主磁気検出手段の検出値から二つの方位
角が選定される。この後、選定された二つの方位角のう
ち一方が、補正された従磁気検出手段の検出値に従って
真の方位角として決定される。
【0010】また上記構成の移動体方位測定装置におい
ては、判定手段より、主磁気検出手段の検出値から求め
られた二つの方位角のうち従磁気検出手段の検出値から
求められた二つの方位角のうちのいずれかに近い値を示
す方位角が真の方位角と決定される。
【0011】また、判定手段により、固有磁界補正手段
により補正された主磁気検出手段の検出値の極性と固有
磁界補正手段により補正された従磁気検出手段の検出値
の極性に従って真の方位角が決定される。従って、本発
明では磁気センサを構成する二つの磁気検出コイルのな
す角は任意でよく、また新たに移動体の固有磁界を補正
するためのキャンセルコイル等を設置することなく正確
な方位計測を行なうことができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。まず本発明に係る移動体方位測定装置の測定原理
を図2乃至図5を参照して説明する。図2は地磁気を検
出する磁気センサの設置位置における磁界の状態を示す
ベクトル図である。同図において200は移動体の進行
方向を示すベクトル、300は東西方向を表わすX軸、
400は南北方向を表わすY軸、β1は地磁気を表わす
地磁気ベクトル、γ1は移動体磁化による移動体磁化ベ
クトル、L1はベクトルβ1とベクトルγ1を合成した合
成ベクトル、Pは移動体が旋回したときに生じる上記合
成ベクトルL1の軌跡である。このとき移動体を旋回さ
せると、合成ベクトルL1は軌跡Pを描き、地磁気ベク
トルβ1は一定であるから、軌跡Pは円となる。図2に
おいて移動体の進行方向を示すベクトル200をX軸か
ら角度θだけ回転した方向とすると、合成ベクトルL1
の大きさは
【0013】
【数1】
【0014】で与えられる。ここでαは移動体の進行方
向と移動体の固有磁界ベクトルγ1とのなす角である。
また図2においてφは地磁気ベクトルと移動体磁化ベク
トルの合成ベクトルL1がX軸となす角であり、
【0015】
【数2】
【0016】で与えられる。
【0017】次に図3において磁気センサの指向特性曲
線Qを半径γ2の円で仮定すると
【0018】
【数3】
【0019】で与えられる。また図3から合成ベクトル
L1がX軸となす角は
【0020】
【数4】 Y=tanφ・X (4) で表わされるから、磁気センサの指向特性曲線Qと合成
ベクトルL1との交点までの長さL2は、式(3),
(4)より
【0021】
【数5】
【0022】となる。更に式(2)と式(5)から長さ
L2は以下のように表わされる。
【0023】
【数6】
【0024】そこで、この場合には移動体の進行方向の
移動体磁化ベクトルγ1と地磁気ベクトルβ1との合成ベ
クトルL1と磁気センサの指向性を示すベクトルL2との
積Lの変化が移動体の進行方向と直角に取り付けた磁気
検出コイルの出力信号の相対変化を表わすことになる。
従って式(1),(2),(6)から移動体の進行方向
と直角に取り付けた磁気検出コイルの出力値Lは以下の
式で求められる。
【0025】
【数7】 L=2γ2(γ1cosα+β1sinθ) (7) ここでθ=90度のとき、すなわち移動体が北を向いた
場合に磁気センサを構成する移動体の進行方向と直角に
取り付けた磁気検出コイルの出力が最大Lmaxにな
り、式(7)から
【0026】
【数8】 Lmax=2γ2(γ1cosα+β1) (8) となる。θ=270度のとき、すなわち移動体が南を向
いた場合、上記磁気検出コイルの出力が最小Lminに
なり、式(7)から
【0027】
【数9】 Lmin=2γ2(γ1cosα−β1) (9) となる。式(8)と式(9)を辺々、加算して
【0028】
【数10】 2γ2γ1cosα=(Lmax+Lmin)/2 (10) が得られる。また式(8)と式(9)を辺々、減算して
【0029】
【数11】 2γ2β1=(Lmax−Lmin)/2 (11) が得られる。上式(7),(10),(11)よりLは
【0030】
【数12】 L=(Lmax+Lmin)/2+(Lmax−Lmin)sinθ/2 (12) となる。式(12)から移動体のX軸(東)を基準にし
て測定した移動体の方位角θは
【0031】
【数13】
【0032】で求められる。
【0033】一方図4に示す磁気センサの出力特性から
明らかなように式(12)から求められる磁気センサ
(正確には磁気検出コイル)の検出出力Lの角度θ(方位
角)に対する出力の方向特性(指向特性)がY軸対象で
あることからセンサ出力Lに対して方位角としてθ11,
θ12の二つが求まることになる。これらの方位角θ11,
θ12のうちいずれが真値であるかを判定するためには任
意の角度で交叉する二つの磁気検出コイルを組み合せる
ことにより、唯一の方位角を決定することが可能であ
る。
【0034】具体的には、方位角θに対するセンサ出力
特性を示す図5から明らかなように移動体の進行方向と
直角に取り付けられた磁気検出コイルと、この磁気検出
コイルに、例えば角度22.5度をなすように移動体に
取り付けた磁気検出コイルの出力Lxの最大値,最小値
から式(13)を用いて方位角θ21及びθ22を推定し、
以前に移動体の進行方向と直角に移動体に取り付けた磁
気センサの磁気検出コイルの出力Lの最大値,最小値か
ら求めた方位角θ11,θ12のうちで、方位角θ21または
θ2に最も近い角度(図5ではθ11)を真値とすること
により唯一つの方位角を決定することができる。すなわ
ち、磁気検出コイル11、12の指向性を補正するため
に、まず、磁気検出コイル11、12の向きによって決
定される指向性と、地磁気と移動体の固有磁界との合成
ベクトルをそれぞれ原点を共通にしたXY座標上に描い
て指向性と合成ベクトルL1との交点を求め、この交点
と原点とを結ぶ線ベクトルL2と合成ベクトルL1との
乗算により、指向性の補正されたベクトル量の絶対値を
算出する。この後、算出したベクトル量のうち、例え
ば、磁気検出コイル11に関するベクトル量の絶対値
を、Y軸を線対称軸としてY軸の正方向(北側)に最大
値をとる理想の指向性(図5の特性)上に投影して両者
の一致点から2つの方位角θ11,θ12を選定する。次
に、磁気検出コイル12により検出された方位角θ21、
θ22から2つの方位角θ11,θ12のうち一方を真の方位
角として決定する。
【0035】次に本発明に係る移動体方位測定装置の一
実施例の構成を図1に示す。同図において、本発明によ
る移動体方位測定装置は、地磁気の水平成分を検出する
磁気センサ10を有している。磁気センサ10は任意の
角度ψで交叉する一対の磁気検出コイル11,12及び
これらの磁気検出コイル11,12を励振するドライブ
コイル13とから構成されている。ドライブコイル13
には周波数fの交流信号を生成する発振器14の発振出
力が供給されるようになっている。
【0036】また磁気センサ10の一対の磁気検出コイ
ル12,11の検出出力は、増幅器15,16を介して
それぞれ位相検波器18,19にそれぞれ入力される。
位相検波器18,19にはそれぞれ発振器14の発振出
力を逓倍し、周波数2fの周波数の交流信号に変換する
逓倍器17の出力信号が入力されるようになっており、
この逓倍器17の出力信号に基づいて位相検波器18,
19ではそれぞれ増幅器15,16より入力される磁気
センサ10の検出出力が位相検波され、その出力信号は
制御回路20に入力されるようになっている。制御回路
20は磁気センサ10の補正演算処理を行なう演算回路
21と、演算回路21により求められた複数の方位角か
ら真の方位角を決定する方位判定回路22とから構成さ
れている。この制御回路20は具体的には入出力インタ
ーフェース,ROM,RAM等のメモリを含むマイクロ
コンピュータ等により構成されている。また30はリセ
ットスイッチであり、リセットスイッチ30がオン状態
になった場合には後述するように磁気センサ10の検出
出力の補正演算の一部の処理が実行されるようになって
いる。
【0037】次に制御回路20により実行される処理内
容を図6及び図7のフローチャートに基づいて説明す
る。これらの図においてプログラムが起動されると、制
御回路20内の各種レジスタ類が初期化され、次いでリ
セットスイッチ30が操作されたか否かが判定される
(ステップ100,101)。
【0038】ステップ101でリセットスイッチがいま
だ操作されていないと判定された場合にはステップ11
7に処理が移行し、磁気センサ10の磁気検出コイル1
1,12の検出出力Ax,Bxの読み込みが行なわれ
る。次にステップ118乃至ステップ131において磁
気センサ10の磁気検出コイル11,12の検出データ
Ax,Bxに基づいて移動体の方位角の算出、更に方位
角の真値の判定等が行なわれるが、現時点では磁気検出
コイル11,12の検出データAx,Bxの最大値及び
最小値がそれぞれ定まらない状態にあるので、結果的に
方位角θが決定されないまま、これらの一連の処理が終
了し、ステップ101に処理が戻る。
【0039】次いでステップ101でリセットスイッチ
30が操作されたと判定された場合には磁気センサ10
の磁気検出コイル11,12の検出データAx,Bxの
読み込みが行なわれ、更に磁気検出コイル11,12の
初期値がAx=A0,Bx=B0に、検出データAxの最
大値M9,最小値S9がそれぞれM9=−128,S9=1
28に、また検出データBxの最大値M10、最小値S10
がそれぞれM10=−128,S10=128にそれぞれ初
期設定される(ステップ102,103)。
【0040】ステップ103で各種の初期設定が行なわ
れた後に更に磁気センサ10の磁気検出コイル10,1
1の検出データAx,Bxの読み込みが続行され、次い
で検出データAx,BxがAx≠A0でかつBx≠B0で
あるか否かの判定が行なわれる(ステップ104,10
5)。ステップ105で検出データAx,BxがAx=
A0でかつBx=B0である場合、すなわち移動体が移動
していないと判定された場合にはステップ104に戻
り、更に検出データAx,Bxの読み込みが行なわれ
る。
【0041】他方ステップ105で検出データAx,B
xがAx≠A0でかつBx≠B0であると判定された場
合、すなわち移動体が移動を開始したと判定された場合
にはステップ106に移行し、検出データAx,Bxの
読み込みが続行される。更にステップ107乃至ステッ
プ114では連続的に取り込まれた検出データAx,B
xとステップ103で初期設定された検出データAx,
Bxの最大値、最小値であるM9,S9並びにM10,S10
との大小比較がなされ、Ax≧M9である場合にはM9=
Axとし、またAx≦S9であればS9=Axに、更にB
x≧M10である場合にはM10=Bx、Bx≦S10である
場合にはS10=Bxとし、ステップ115に移行する。
【0042】ステップ115ではAx=A0でかつBx
=B0であるか否か、すなわち移動体が一周、旋回して
元の位置に戻ったか否かが判定される。移動体が一周、
旋回していないと判定された場合にはステップ106に
戻り、既述したステップ106乃至ステップ115の処
理を繰り返す。
【0043】ステップ115で移動体が一周、旋回した
と判定された場合には移動体固有の磁化はB9,B10が
算出される(ステップ116)。ここでB9は移動体に
対して移動体の進行方向に直角に取り付けられた磁気検
出コイル11の検出データAxに基づいて算出された移
動体固有の磁化であり、またB10は検出コイル11に対
して任意の角度、例えば22.5°の角度をなすように
移動体に取り付けられた磁気検出コイル12の検出デー
タBxに基づいて算出された移動体固有の磁化であり、
それぞれ次式により算出される。
【0044】
【数14】 B9=(M9+S9)/2 (14)
【0045】
【数15】 B10=(M10+S10)/2 (15) 次に処理はステップ101に戻り、リセットスイッチ3
0がオフ状態にある場合にはステップ117に移行し、
磁気検出コイル11,12の検出データAx,Bxの読
み込みが行なわれる。
【0046】更に次式(16),(17)より検出デー
タAx,Bxに基づいて方位角θ1,θ2が算出される
(ステップ118)。
【0047】
【数16】
【0048】
【数17】
【0049】検出データAx,Bxより求められる方位
角θ1,θ2は上式(16),(17)により求められる
が、既述したように磁気検出コイルの出力の方位角θに
対する出力の方向特性がY軸対象であることから検出デ
ータAx,Bxについてそれぞれ二つの方位角が求まる
こととなる。ここで検出データAxについて得られる方
位角データをT1,T2とし、検出データBxより求めら
れる方位角データをH1,H2とすると各方位角データは
下式(18)、(19)、(20)、(21)より求められる。
【0050】
【数18】 T1=θ1 (18)
【0051】
【数19】 T2=180°−θ1 (19)
【0052】
【数20】 H1=θ2−BS (20)
【0053】
【数21】 H2=180°−θ2−BS (21) ここでBSは検出コイル11と検出コイル12とのなす
交叉角。次にステップ118で求められた方位角θ1,
θ2の正負の判定がなされ、方位角θ1が負である場合に
は方位角データT1,T2は次式(22),(23)によ
り求められる(ステップ120,121)。
【0054】
【数22】 T1=360°+θ1 (22)
【0055】
【数23】 T2=180°−θ1 (23) また方位角θ2が負である場合には方位角データH1,H
2は次式(24),(25)により求められる(ステッ
プ122,123)。
【0056】
【数24】 H1=360°+θ2−BS (24)
【0057】
【数25】 H2=180°−θ2−BS (25) 次にステップ124乃至ステップ131では方位角デー
タT1,T2のうちいずれが真値であるかを判定するため
の処理が行なわれる。すなわち方位角データT1と方位
角データH1,H2との差の絶対値が所定角度Δθ以下で
あるか否かが判定され、所定角度Δθ以下である場合に
は方位角の真値θはθ=T1であるとして処理される
(ステップ124,125,126,127)。
【0058】また方位角データT1と方位角データH1,
H2との差の絶対値が所定角度Δθ以下でない場合には
方位角データT2と方位角データH1,H2との差の絶対
値がΔθ以下であるか否かが判定され、所定角度Δθ以
下である場合には方位角の真値θはθ=T2であるとし
て処理され、処理はステップ101に戻る(ステップ1
28,129,130,131)。ここで所定角度Δθ
は、例えば1°に設定されるが、磁気検出コイル11,
12のなす角ψ以下であれば任意の値でよい。
【0059】以上に説明したように本発明に係る移動体
方位測定装置では移動体の移動方向と直角に取り付けら
れた磁気センサの磁気検出コイル11から得られる検出
データAxに基づいて得られた方位角データT1,T2の
いずれのデータを真値とするかについて任意の角度で交
叉する他の磁気検出コイル12から求めた値に近い方の
方位角データを真値とすることから、二つの磁気検出コ
イル(本実施例では11,12)の交叉角は、例えば本
実施例ではほぼ22.5°ぐらいであればよく、従来の
磁気センサのように正確に磁気検出コイルを直角に設置
しなければ方位角決定の誤差が増大するという不具合な
どが生じないという効果が得られる。
【0060】尚、データ処理については、理解しやすく
するために、図6、7のフローチャートにより説明した
が、通常行なわれているデータ処理(データ・スムーズ
ィング、平均化、ワイルドデータの除去等の統計的処
理)が含まれているのは言うまでもないことである。ま
た本実施例で使用されている磁気センサは磁気検出コイ
ルを用いたものであるが、磁気検出コイル以外の半導体
磁気検出素子等を用いても実施できることは言うまでも
ない。
【0061】次に本発明に係る移動体方位測定装置の他
の実施例の構成を図8に示す。同図において、本発明に
よる移動体測定装置は、地磁気の水平成分を検出する磁
気センサ10を有している。磁気センサ10は、図9に
示すようにリング状コア25にその中心で交叉するよう
に任意の角度(本実施例では例えば、22.5°)をも
って巻回された2個の磁気検出コイル11,12と、こ
の任意の角度で交叉する2個の磁気検出コイル11,1
2の対称軸M方向に磁気検出コイル11,12の検出出
力が飽和するのを防止するための磁界を発生するように
巻回された飽和防止コイル23とを有している。リング
状コア25には更に図10に示すように、リング状コア
25全周にわたつて均一に励振巻線16が巻回されてい
る。励振巻線16には周波数fの交流信号を生成する発
振器14の発振出力が供給されるようになっている。
【0062】また磁気センサ10の磁気検出コイル1
1,12の検出出力は、それぞれ位相検波器18,19
にそれぞれ入力される。位相検波器18,19にはそれ
ぞれ発振器14の発振出力を逓倍し、周波数2fの交流
信号に変換する逓倍器17の出力信号が入力されるよう
になっている。この逓倍器17の出力信号に基づいて位
相検波器18,19ではそれぞれ入力される磁気センサ
10の磁気検出コイル11,12の検出出力が位相検波
され、その出力信号は制御回路20に入力される。
【0063】制御回路20は、位相検波器18,19を
介して入力される磁気センサ10の検出出力について補
正演算処理を行なう増幅/演算回路21と、増幅/演算
回路21により求められた二組の方位角から真の方位角
を決定する方位判定回路22とから構成されている。こ
の制御回路20は具体的には入出力インターフェース,
ROM,RAM等のメモリを含むマイクロコンピュータ
等により構成されている。また30はリセットスイッチ
であり、リセットスイッチ30がオン状態になった場合
には後述するように磁気センサ10の検出出力の補正演
算の一部の処理が実行されるようになっている。
【0064】上記構成において磁気センサ10の磁気検
出コイル11に対して図9における矢印Aの方向に地磁
気が入射する状態を角度0°として地磁気に対して磁気
センサ10が図9において左回りに回転したときの磁気
検出コイル11,12に対応する位相検波器18,19
の出力信号は図11に示すように変化する。図11にお
いて矢印で示したB9,B10は各磁気検出コイル11,
12に印加された移動体固有の磁化であり、位相検波器
17の出力信号の最大値M9と最小値S9から次式により
求められる。
【0065】
【数26】 B9=(M9+S9)/2 (26) 位相検波器18の出力信号についても同様に
【0066】
【数27】 B10=(M10+S10)/2 (27) によりそれぞれ求めることができる。
【0067】上式(26),(27)に基づいて位相検
波器18,19の出力データが後述する制御回路20に
より実行されるプログラムにより補正演算処理した結
果、図11に示す位相検波器18,19の出力特性は図
12に示すように変更される。すなわち、位相検波器1
8の出力信号は、磁気センサ10の0〜180°の回転
角(方位角)で正であるとすると、180°すなわち、
図9において点線矢印Bの方向に地磁気が入射する角度
位置以降の角度では、地磁気の磁気検出コイル11への
入射の方向が逆転するので、位相検波器18の出力信号
の極性は負となり、しかも地磁気と磁気検出コイル11
とのなす角度が90°のとき最大レベルとなる。
【0068】磁気検出コイル12は、磁気検出コイル1
1に対して22.5°ずれているので、位相検波器19
の出力特性も位相検波器18の出力特性から方位角とし
て22.5°ずれた出力変化を示す。
【0069】
【表1】
【0070】表1は図12のξ1(磁気検出コイル11
に対応して設けられた位相検波器18の出力信号を式
(26)により移動体磁化を補正したデータ)と、ξ1
からξ2(磁気検出コイル12に対応して設けられた位
相検波器19の出力を式(27)により移動体磁化を補
正したデータ)を差し引いた値の正負を示したものであ
る。表1から(ξ1−ξ2)の値は、0〜101.25°
と281.25°〜360°の周囲では正、それ以外の
101.25°〜281.25°の範囲では負になるこ
とが明らかである。
【0071】また磁気検出コイル11に対応して設けら
れた位相検波器18の検波出力L1と方位角θとの関係
は図11から
【0072】
【数28】 L1=(M9+S9)/2+(M9−S9)sinθ/2 (28) で与えられる。式(28)から方位角θは
【0073】
【数29】
【0074】で求めることができる。図4に示したよう
に地磁気について基準となる検出軸成分を検出する磁気
検出コイル11の検出出力Lの方位角に対する出力の方
向特性がY軸対称であることから一つの検出出力Lにつ
いて方位角がθ11,θ12の二つが求まることにな
る。これを解決するために表1に基づいた極性判定によ
りただ一つの真の方位角を決定することができる。
【0075】具体的に方位角θの真値θtを22.5°
以下の角度分解能で求める時にはξ1>0でかつξ1>
ξ2のとき
【0076】
【数30】 θt=θ (30) ξ1>0でかつξ1<ξ2のとき
【0077】
【数31】 θt=180°−θ (31) ξ1<0でかつξ1>ξ2のとき
【0078】
【数32】 θt=360°+θ (32) ξ1<0でかつξ1<ξ2のとき
【0079】
【数33】 θt=180°−θ (33) で求めることができる。
【0080】次に制御回路20により実行される処理内
容を図13乃至図15のフローチャートに基づいて説明
する。これらの図においてプログラムが起動されると、
制御回路20内の各種レジスタ類が初期化され、次いで
リセットスイッチ30が操作されたか否かが判定される
(ステップ200,201)。
【0081】ステップ201でリセットスイッチ23が
未だ操作されていないと判定された場合にはステップ2
21に処理が移行し、磁気センサ10の磁気検出コイル
11,12の検出出力Ax,Bxの読み込みが行なわれ
る。次にステップ222乃至ステップ230において磁
気センサ10の磁気検出コイル11,12の検出データ
Ax,Bxに基づいて移動体の方位角の算出、更に方位
角の真値の判定等が行なわれるが、現時点では磁気検出
コイル11,12の検出データAx,Bxの最大値及び
最小値がそれぞれ定まらない状態にあるので、結果的に
方位角θが決定されないまま、これらの一連の処理が終
了し、ステップ201に処理が戻る。
【0082】次いでステップ201でリセットスイッチ
30が操作されたと判定された場合には磁気センサ10
の磁気検出コイル11,12の検出データAx,Bxの
読み込みが行なわれ、更に磁気検出コイル11,12の
初期値がAx=A0,Bx=B0に、検出データAxの
最大値M9,最小値S9がそれぞれM9=−128,S9=
128に、また検出データBxの最大値M10,最小値S
10がそれぞれM10=−128,S10=128にそれぞれ
初期設定される(ステップ202,203)。
【0083】ステップ203で各種の初期設定が行なわ
れた後に更に磁気センサ10の磁気検出コイル10,1
1の検出データAx,Bxの読み込みが続行され、次い
で検出データAx,BxがAx≠A0でかつBx≠B0で
あるか否かの判定が行なわれる(ステップ204,20
5)。ステップ205で検出データAx,BxがAx=
A0でかつBx=B0である場合、すなわち移動体が移動
していないと判定された場合にはステップ204に戻
り、更に検出データAx,Bxの読み込みが行なわれ
る。
【0084】他方ステップ205で検出データAx,B
xがAx≠A0でかつBx≠B0であると判定された場
合、すなわち移動体が移動を開始したと判定された場合
にはステップ206に移行し、検出データAx,Bxの
読み込みが続行される。更にステップ207乃至ステッ
プ214では連続的に取り込まれた検出データAx,B
xとステップ203で初期設定された検出データAx,
Bxの最大値,最小値であるM9,S9並びにM10,S10
との大小比較がなされ、Ax≧M9である場合にはM9=
Axとし、またAx≦M9であればS9=Axに、更にB
x≧M10である場合にはM10=Bx,Bx≦S10であ
る場合にはS10=Bxとし、ステップ215に移行す
る。
【0085】ステップ215ではAx=A0でかつBx
=B0であるか否か、すなわち移動体が一周、旋回して
元の位置に戻ったか否かが判定される。移動体が一周、
旋回していないと判定された場合にはステップ206に
戻り、既述したステップ206乃至ステップ215の処
理を繰り返す。
【0086】ステップ215で移動体が一周、旋回した
と判定された場合には移動体固有の磁化B9,B10が算
出される(ステップ216)。ここでB9は移動体に対
して移動体の進行方向に直角に取り付けられた磁気検出
コイル11の検出データAxに基づいて算出された移動
体固有の磁化であり、またB10は検出コイル11に対し
て任意の角度、例えば22.5°の角度をなすように移
動体に取り付けられた磁気検出コイル12の検出データ
Bxに基づいて算出された移動体固有の磁化であり、そ
れぞれ次式により算出される。
【0087】
【数34】 B9=(M9+S9)/2 (34)
【0088】
【数35】 B10=(M10+S10)/2 (35) 次いで、M9・S9>0であるか否かが判定される(ステ
ップ217)。すなわち移動体固有の磁化があまりにも
強く、増幅器の入力レベル範囲を大幅に超えた場合には
増幅器の出力が飽和してしまうことになる(図16)。こ
のような状態を回避するために移動体が旋回し、磁気検
出コイル11の検出出力のうち最大値M9と最小値S9を
検出したのちにその積M9・S9が正のときにはM9/S9
の比から推定した適切な電流を飽和防止コイル23に流
すことにより正確に方位計測を行なうものである。更に
ステップ218では |B9|>128/2 であるか否か、すなわち増幅器の出力が飽和状態である
か否かが判定される。ステップ218で増幅器が飽和状
態にあると判定された場合にはステップ219で所定の
電流を飽和防止コイル13に流し、もう1回、移動体に
旋回の指示が与えられ、ステップ202に処理が移行す
る(ステップ220)。ステップ218,219におい
て無磁場の時、飽和防止コイル13に流す補正電流を例
えば128mA流したときに磁気検出コイル11の検出
データAxが0〜128に変化し、また−128mA流
したときには検出データAxが0〜−128に変化する
ように飽和防止コイル23の巻線数や増幅器の利得等を
調整しておく。そこで仮に移動体が旋回したのちに移動
体の固有磁化B9が任意のスレッシュホールドレベル、
例えば128/2を超えたら補正コイル23にB9/1
28mAの電流を流せばよいことになる。また検出デー
タAxが負の場合でも同様に行なうことができる。
【0089】他方ステップ217,218で“No”と
判定された場合にはステップ201に戻る。ステップ1
01でリセットスイッチ23がオフ状態であると判定さ
れた場合には磁気検出コイル11,12の検出データA
x,Bxの読み込みが行なわれ、次いで次式により磁気
検出コイル11の検出データAxに基づいて方位角θが
算出される(ステップ221,222)。
【0090】
【数36】
【0091】次にステップ223では検出データAx,
Bxについて移動体の固有磁化B9,B10の影響が除
去された補正データξ1,ξ2を式(12),(13)
により算出する。
【0092】
【数37】 ξ1=Ax−B9 (37)
【0093】
【数38】 ξ2=Bx−B10 (38) 次にステップ224乃至ステップ230においてξ1の
符号及びξ1とξ2の大小関係に応じて方位角の真値θ
tが決定され、処理はステップ201に戻る。
【0094】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、主磁気検出手段と従磁気検出手段の指向性をそれぞ
れ地磁気と移動体の固有磁界との合成ベクトルに基づい
て補正した後、指向性の補正された主磁気検出手段と従
磁気検出手段の検出値として移動体の旋回に伴う検出値
をそれぞれ求め、各検出値から各磁気検出手段に関する
移動体の固有磁界を算出し、各算出値により各磁気検出
手段の検出値から移動体の固有磁界を除去する補正を行
ない、補正された主磁気検出手段の検出値から二つの方
位角を選定し、この後、選定された二つの方位角のうち
一方を、補正された従磁気検出手段の検出値に従って真
の方位角として決定するようにしたので、複数の磁気検
出手段を直交させることなく、正確な方位を計測するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る移動体方位測定装置の一実施例の
構成を示すブロック図である。
【図2】地磁気ベクトルと移動体磁化ベクトルとを合成
した合成ベクトルの軌跡を示す説明図である
【図3】地磁気ベクトルと移動体磁化ベクトルとを合成
した合成ベクトルの軌跡Pと磁気センサの指向特性曲線
Qとの関係を示す説明図である。
【図4】磁気センサの出力特性を方位角θとの関係で示
す特性図である。
【図5】二つの磁気検出コイルの出力特性を方位角θと
の関係で示す特性図である。
【図6】第1図に示す制御回路により実行される処理内
容を示すフローチャートである。
【図7】図1に示す制御回路により実行される処理内容
を示すフローチャートである。
【図8】本発明に係る移動体方位測定装置の他の実施例
の構成を示すブロック図である。
【図9】図8における磁気センサの平面図である。
【図10】図8における磁気センサの励振巻線の巻線状
態を示す説明図である。
【図11】図8における各位相検波器の出力特性を示す
特性図である。
【図12】図8における各位相検波器の出力特性につい
て移動体の固有磁化を補正した出力特性を示す特性図で
ある。
【図13】図8における制御回路により実行される処理
内容を示すフローチャートである。
【図14】図8における制御回路により実行される処理
内容を示すフローチャートである。
【図15】図8における制御回路により実行される処理
内容を示すフローチャートである。
【図16】図8における磁気センサの検出出力が移動体
固有の磁化の影響を受けた状態を示す説明図である。
【図17】従来の移動体方位測定装置の一例を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
10 磁気センサ 11,12 磁気検出コイル 13 ドライブコイル 14 発振器 15,16 増幅器 17 逓倍器 18,19 位相検波器 20 制御回路 21 演算回路 22 方位判定回路 23 飽和防止コイル 30 リセットスイッチ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体に固定されて地磁気の水平成分を
    検出する主磁気検出手段の向きによって決定される指向
    性と移動体に固定されて主磁気検出手段に任意の角度で
    交差して地磁気の水平成分を検出する従磁気検出手段の
    向きによって決定される指向性をそれぞれ地磁気と移動
    体の固有磁界との合成ベクトルに基づいて補正し、指向
    性の補正された主磁気検出手段と従磁気検出手段の検出
    値として移動体の旋回に伴う検出値をそれぞれ求め、各
    検出値から各磁気検出手段に関する移動体の固有磁界を
    算出し、各算出値により各磁気検出手段の検出値から移
    動体の固有磁界を除去する補正を行い、補正された主磁
    気検出手段の検出値から二つの方位角を選定し、選定さ
    れた二つの方位角のうち一方を補正された従磁気検出手
    段の検出値に従って真の方位角決定することを特徴と
    する移動体方位測定方法。
  2. 【請求項2】 移動体に固定されて地磁気の水平成分を
    検出する主磁気検出手段と、 移動体に固定されて主磁気検出手段に任意の角度で交差
    して地磁気の水平成分を検出する従磁気検出手段 と、主磁気検出手段の向きによって決定される指向性と従磁
    気検出手段の向きによって決定される指向性をそれぞれ
    地磁気と移動体の固有磁界との合成ベクトルに基づいて
    補正する指向性補正手段と、 指向性補正手段により補正された主磁気検出手段と従磁
    気検出手段の検出値のうち移動体の旋回に伴う検出値を
    それぞれ取り込み、各検出値から各磁気検出手段に関す
    る移動体の固有磁界を算出し、各算出値により各磁気検
    出手段の検出値から移動体の固有磁界を除去する補正を
    行う固有磁界補正手段と、 固有磁界補正手段により補正された主磁気検出手段の検
    出値から二つの方位角を選定し、選定された二つの方位
    角のうち一方を固有磁界補正手段により補正された従磁
    気検出手段の検出値に従って 真の方位角決定する判定
    手段とを有することを特徴とする移動体方位測定装置。
  3. 【請求項3】 前記判定手段は、主磁気検出手段の検出
    値から求められた二つの方位角のうち従磁気検出手段の
    検出値から求められた二つの方位角のう ちのいずれかに
    近い値を示す方位角を真の方位角と決定してなることを
    特徴とする請求項2に記載の移動体方位測定装置。
  4. 【請求項4】 前記判定手段は、固有磁界補正手段によ
    り補正された主磁気検出手段の検出値の極性と固有磁界
    補正手段により補正された従磁気検出手段の検出値の極
    性に従って真の方位角を決定してなることを特徴とする
    請求項2記載の移動体方位測定装置。
  5. 【請求項5】 前記主磁気検出手段は、地磁気の水平成
    分を検出する主磁気検出コイルで構成され、前記従磁気
    検出手段は、主磁気検出コイルと任意の角度で交叉して
    地磁気の水平成分を検出する従磁気検出コイルで構成さ
    れており、前記各磁気検出コイル対して、各磁気検出コ
    イルの出力を飽和レベル以下に抑制する飽和防止コイル
    が巻回されていることを特徴とする請求項2記載の移
    動体方位測定装置。
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