JP2537622B2 - エンジンのノツク制御装置 - Google Patents
エンジンのノツク制御装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、エンジンノックの発生に対応してこのエン
ジンノックを解消するように点火時期等を制御するよう
にしたエンジンのノック制御装置に関するものである。
ジンノックを解消するように点火時期等を制御するよう
にしたエンジンのノック制御装置に関するものである。
(従来の技術) 従来より、エンジンのノック制御装置として、エンジ
ンノックの発生を検出すると点火時期その他の燃焼状態
を支配する制御量を制御してエンジンノックの発生を抑
制する技術は知られている。また、エンジンノックの発
生を判定するについては、例えば、特開昭58-28646号に
見られるように、予めエンジンノックの発生していない
状態でのノックセンサ出力の平均値を求め、これに対応
して各エンジンおよび各ノックセンサにおいて一定のノ
ック判定レベルを設定し、この判定レベルとノックセン
サ出力とを比較し、センサ出力が判定レベルを越えた場
合をノック発生時と判定するものである。
ンノックの発生を検出すると点火時期その他の燃焼状態
を支配する制御量を制御してエンジンノックの発生を抑
制する技術は知られている。また、エンジンノックの発
生を判定するについては、例えば、特開昭58-28646号に
見られるように、予めエンジンノックの発生していない
状態でのノックセンサ出力の平均値を求め、これに対応
して各エンジンおよび各ノックセンサにおいて一定のノ
ック判定レベルを設定し、この判定レベルとノックセン
サ出力とを比較し、センサ出力が判定レベルを越えた場
合をノック発生時と判定するものである。
(発明が解決しようとする問題点) しかして、上記のようにエンジン振動をノックセンサ
によって検出し、このノックセンサの検出値に基づくノ
ック判定に応じてエンジンの燃焼状態を制御する場合
に、ノックが発生していない状態でのノックセンサ出力
はエンジンの運転に伴って定常的に発生するバルブの開
閉音等の振動によるノイズを検出しているものであり、
ノックが発生している場合には上記バックグラウンドノ
イズにノック振動が重畳した状態で検出信号が出力され
る。そして、ノック判定レベルは両者間に精度よく設定
しないとノック検出精度が低下し、ひいてはノック制御
の制御精度が低下することになるものである。
によって検出し、このノックセンサの検出値に基づくノ
ック判定に応じてエンジンの燃焼状態を制御する場合
に、ノックが発生していない状態でのノックセンサ出力
はエンジンの運転に伴って定常的に発生するバルブの開
閉音等の振動によるノイズを検出しているものであり、
ノックが発生している場合には上記バックグラウンドノ
イズにノック振動が重畳した状態で検出信号が出力され
る。そして、ノック判定レベルは両者間に精度よく設定
しないとノック検出精度が低下し、ひいてはノック制御
の制御精度が低下することになるものである。
また、例えばノックセンサの取付位置によって、近い
気筒と遠い気筒とではノック信号部分とノイズとの比率
すなわちS/N比が異なって検出感度が変化する。すなわ
ち、近い気筒については信号に対するノイズ分が少な
く、遠い気筒についてはノイズ分が多くなる。さらに、
検出信号のS/N比は、上記のような取付位置のほか、個
々のエンジンおよび経年変化、エンジン回転数、雰囲気
条件等の運転条件によっても異なり、さらに、個々のノ
ックセンサの性能誤差、経年変化によっても影響を受け
て変化する。そして、前記のように一定の値に判定レベ
ルを設定すると、ノイズをエンジンノックの発生状態と
判定したり、エンジンノックの発生を正確に判定できな
かったりして、不必要にエンジン出力を抑制するか、ノ
ックの発生を抑制できずにエンジンの耐久性に悪影響を
与える恐れがあるものである。
気筒と遠い気筒とではノック信号部分とノイズとの比率
すなわちS/N比が異なって検出感度が変化する。すなわ
ち、近い気筒については信号に対するノイズ分が少な
く、遠い気筒についてはノイズ分が多くなる。さらに、
検出信号のS/N比は、上記のような取付位置のほか、個
々のエンジンおよび経年変化、エンジン回転数、雰囲気
条件等の運転条件によっても異なり、さらに、個々のノ
ックセンサの性能誤差、経年変化によっても影響を受け
て変化する。そして、前記のように一定の値に判定レベ
ルを設定すると、ノイズをエンジンノックの発生状態と
判定したり、エンジンノックの発生を正確に判定できな
かったりして、不必要にエンジン出力を抑制するか、ノ
ックの発生を抑制できずにエンジンの耐久性に悪影響を
与える恐れがあるものである。
そこで本発明は上記事情に鑑み、ノック検出感度のば
らつきに対処して正確なノック発生状態を判定し精度の
高いノック制御を行うようにしたエンジンのノック制御
装置を提供することを目的とするものである。
らつきに対処して正確なノック発生状態を判定し精度の
高いノック制御を行うようにしたエンジンのノック制御
装置を提供することを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明のノック制御装置は、エンジン振動をノックセ
ンサによって検出し、このノックセンサの検出値に基づ
くノック判定に応じてエンジンの燃焼状態を制御するに
ついて、ノックセンサ出力を所定回数検出するノックセ
ンサ出力検出手段と、所定回数のノックセンサ出力に基
づく分布特性の分布幅を求める分布幅検出手段と、該分
布幅に基づいてノックセンサのエンジン振動検出状態を
判定する検出感度判定手段と、このエンジン振動検出状
態に対応してノック制御量を設定する制御量設定手段と
を備えたことを特徴とするものである。
ンサによって検出し、このノックセンサの検出値に基づ
くノック判定に応じてエンジンの燃焼状態を制御するに
ついて、ノックセンサ出力を所定回数検出するノックセ
ンサ出力検出手段と、所定回数のノックセンサ出力に基
づく分布特性の分布幅を求める分布幅検出手段と、該分
布幅に基づいてノックセンサのエンジン振動検出状態を
判定する検出感度判定手段と、このエンジン振動検出状
態に対応してノック制御量を設定する制御量設定手段と
を備えたことを特徴とするものである。
すなわち、本発明は、ノックセンサ出力を所定回数検
出し、所定回数のノックセンサ出力の分布幅を求める
と、第6図に例示するように、同一燃焼状態(非ノック
時)においてはセンサ出力の分布幅は検出感度と相対関
係にあり、検出感度の高い場合I(S/N比は大)の分布
幅S1は、検出感度が低い場合II(S/N比は小)の分布幅S
2より大きくなることが判明し、この特性に基づき制御
精度を向上せんとするものである。
出し、所定回数のノックセンサ出力の分布幅を求める
と、第6図に例示するように、同一燃焼状態(非ノック
時)においてはセンサ出力の分布幅は検出感度と相対関
係にあり、検出感度の高い場合I(S/N比は大)の分布
幅S1は、検出感度が低い場合II(S/N比は小)の分布幅S
2より大きくなることが判明し、この特性に基づき制御
精度を向上せんとするものである。
第1図は本発明の構成を明示するための全体構成図で
ある。
ある。
エンジン1は、例えば点火プラグ3に対する点火時期
制御により、その燃焼状態を変更制御してノック抑制を
行う燃焼状態制御手段2を備えている。上記燃焼状態制
御手段2は、点火時期制御のほか、空燃比制御、EGR制
御、ノック抑制剤の供給制御等の制御手段によって構成
するようにしてもよい。
制御により、その燃焼状態を変更制御してノック抑制を
行う燃焼状態制御手段2を備えている。上記燃焼状態制
御手段2は、点火時期制御のほか、空燃比制御、EGR制
御、ノック抑制剤の供給制御等の制御手段によって構成
するようにしてもよい。
また、エンジン1にはエンジンの振動を検出するノッ
クセンサ4を設置し、その出力はノックセンサ出力検出
手段5に出力される。このノックセンサ出力検出手段5
はノックセンサ出力の振幅値等の出力レベルを所定回数
求めるものであり、このノックセンサ検出手段5で求め
た所定回数のノックセンサ出力を分布幅検出手段6に出
力し、この所定回数のノックセンサ出力の分布幅を求め
る。
クセンサ4を設置し、その出力はノックセンサ出力検出
手段5に出力される。このノックセンサ出力検出手段5
はノックセンサ出力の振幅値等の出力レベルを所定回数
求めるものであり、このノックセンサ検出手段5で求め
た所定回数のノックセンサ出力を分布幅検出手段6に出
力し、この所定回数のノックセンサ出力の分布幅を求め
る。
検出感度判定手段7は上記分布幅が大きい程検出感度
が高い特性があることから、この分布幅に基づいて検出
感度を判定するものであり、この検出感度判定手段7の
信号を制御量設定手段8に出力し、この制御量設定手段
8で分布幅に対応する検出感度に基づいてノック制御の
制御量を設定し、前記燃焼状態制御手段2に信号を出力
して、ノック発生時には例えば点火時期を遅角してノッ
クを抑制する方向に燃焼状態を移行するとともに、ノッ
クが発生していないときには例えば点火時期を進角して
エンジン出力等の面で好ましい燃焼状態に移行する信号
を出力するノック制御を行う。
が高い特性があることから、この分布幅に基づいて検出
感度を判定するものであり、この検出感度判定手段7の
信号を制御量設定手段8に出力し、この制御量設定手段
8で分布幅に対応する検出感度に基づいてノック制御の
制御量を設定し、前記燃焼状態制御手段2に信号を出力
して、ノック発生時には例えば点火時期を遅角してノッ
クを抑制する方向に燃焼状態を移行するとともに、ノッ
クが発生していないときには例えば点火時期を進角して
エンジン出力等の面で好ましい燃焼状態に移行する信号
を出力するノック制御を行う。
なお、上記検出感度に基づくノック制御量の設定とし
ては、ノック制御の停止、多気筒の場合には他気筒の信
号の使用、判定レベルの修正、最終的制御量の修正等に
よって行う。
ては、ノック制御の停止、多気筒の場合には他気筒の信
号の使用、判定レベルの修正、最終的制御量の修正等に
よって行う。
(作用) 上記のようなノック制御装置では、エンジン振動を検
出したノックセンサ出力を所定回数求め、この複数のノ
ックセンサ出力の分布幅を求め、その分布幅から検出感
度を判定し、この検出感度に基づいてノック制御の制御
量を設定してノック制御を行うものであり、取付位置に
よる気筒間誤差、個々のノックセンサの誤差、個々のエ
ンジンもしくは運転状態、経年変化等に応じて検出感度
が変化しても、この検出感度に対応して変化する分布幅
の検出に対してノック制御の制御量を設定し、検出感度
の悪い状態でのエンジンノックの発生状態の誤判定を防
止し、これに伴う精度の高いノック制御を行うようにし
ている。
出したノックセンサ出力を所定回数求め、この複数のノ
ックセンサ出力の分布幅を求め、その分布幅から検出感
度を判定し、この検出感度に基づいてノック制御の制御
量を設定してノック制御を行うものであり、取付位置に
よる気筒間誤差、個々のノックセンサの誤差、個々のエ
ンジンもしくは運転状態、経年変化等に応じて検出感度
が変化しても、この検出感度に対応して変化する分布幅
の検出に対してノック制御の制御量を設定し、検出感度
の悪い状態でのエンジンノックの発生状態の誤判定を防
止し、これに伴う精度の高いノック制御を行うようにし
ている。
(実施例) 以下、図面に沿って本発明の実施例を説明する。第2
図は具体例の全体構成図である。この実施例は、エンジ
ンの点火時期の制御によってノック制御を行う例につい
て示す。
図は具体例の全体構成図である。この実施例は、エンジ
ンの点火時期の制御によってノック制御を行う例につい
て示す。
エンジン1の気筒の燃焼室15に臨んで点火プラグ3が
配設され、この点火プラグ3にはイグニションコイル16
からの放電電圧が印加され、該イグニションコイル16に
はコントロールユニット17からの点火信号が出力されて
点火時期が調整制御される。
配設され、この点火プラグ3にはイグニションコイル16
からの放電電圧が印加され、該イグニションコイル16に
はコントロールユニット17からの点火信号が出力されて
点火時期が調整制御される。
一方、エンジン1の燃焼室15に吸気を供給する吸気通
路18には、上流側からエアクリーナ19、吸入空気量を検
出する吸気量センサ20、スロットル弁21、サージタンク
22、インジェクタ23が順に介装されている。また、燃焼
室15の排気ガスは排気通路24から排出される。
路18には、上流側からエアクリーナ19、吸入空気量を検
出する吸気量センサ20、スロットル弁21、サージタンク
22、インジェクタ23が順に介装されている。また、燃焼
室15の排気ガスは排気通路24から排出される。
前記エンジン1にはエンジン振動を検出するノックセ
ンサ4が設置され、このノックセンサ4の出力はノック
検出回路25を介してコントロールユニット17に入力され
る。また、エンジン1には吸気温度を検出する吸気温セ
ンサ26、冷却水温度を検出する水温センサ27、スロット
ル弁21に対してその全閉状態を検出するアイドルスイッ
チ28が設けられ、さらに、エンジン1のカムシャフト
(図示せず)には逐次クランク角信号を出力するととも
に気筒識別のための基準信号を出力するクランク角セン
サ29が設置され、これらの各種センサからの検出信号お
よびスタータスイッチ30からのスタータ信号がコントロ
ールユニット17に入力される。
ンサ4が設置され、このノックセンサ4の出力はノック
検出回路25を介してコントロールユニット17に入力され
る。また、エンジン1には吸気温度を検出する吸気温セ
ンサ26、冷却水温度を検出する水温センサ27、スロット
ル弁21に対してその全閉状態を検出するアイドルスイッ
チ28が設けられ、さらに、エンジン1のカムシャフト
(図示せず)には逐次クランク角信号を出力するととも
に気筒識別のための基準信号を出力するクランク角セン
サ29が設置され、これらの各種センサからの検出信号お
よびスタータスイッチ30からのスタータ信号がコントロ
ールユニット17に入力される。
そして、上記コントロールユニット17は各種センサの
検出信号に応じて、エンジン回転数と負荷(充填量)と
から基本的な点火時期設定を行うとともに、ノック判定
レベルに対応してノックセンサ4の検出信号に基づくノ
ック検出回路25からのノックパルス数を判定し、ノック
発生時には点火時期を遅角してノックの発生を抑制し、
ノックが発生してない場合には徐々に点火時期を進角す
るようにノック補正値を設定する。また、ノックセンサ
出力の振幅値を各気筒毎に所定回数入力し、その平均値
および分布幅(分散値)を気筒毎に求めて、分布幅が所
定値以下でかつ平均値が各気筒の平均値以下の場合に
は、当該気筒のノック検出感度が低下状態にあると判定
してその気筒ノック制御を停止するように制御するもの
である。
検出信号に応じて、エンジン回転数と負荷(充填量)と
から基本的な点火時期設定を行うとともに、ノック判定
レベルに対応してノックセンサ4の検出信号に基づくノ
ック検出回路25からのノックパルス数を判定し、ノック
発生時には点火時期を遅角してノックの発生を抑制し、
ノックが発生してない場合には徐々に点火時期を進角す
るようにノック補正値を設定する。また、ノックセンサ
出力の振幅値を各気筒毎に所定回数入力し、その平均値
および分布幅(分散値)を気筒毎に求めて、分布幅が所
定値以下でかつ平均値が各気筒の平均値以下の場合に
は、当該気筒のノック検出感度が低下状態にあると判定
してその気筒ノック制御を停止するように制御するもの
である。
前記ノック検出回路25は第3図に示すように、ノック
センサ4の信号を受けるBPF33(バンドパスフィルタ)
はノック周波数成分を取り出すものであり、この信号は
コントロールユニット17からのマスク信号に伴うアナロ
グスイッチ34の開閉作動でノック発生期間の信号のみ振
幅検出回路35および比較器36に入力される。振幅検出回
路35はアナログスイッチ34の開期間の最大振幅を検出
し、振幅の大きさに応じた電圧の振幅信号をコントロー
ルユニット17に出力する一方、コントロールユニット17
からのリセット信号によってリセットされる。一方、比
較器36にはコントロールユニット17からD/Aコンバータ3
7を介してノック判定レベル信号が入力され、この判定
レベルより高いレベルのノックセンサ出力があると比較
器36からノックパルスがパルスカウンタ38に出力され、
このノックパルスがカウントされ、ノックパルス数に応
じた電圧信号がノック強度としてコントロールユニット
17に出力され、リセット信号によってカウント値がリセ
ットされる。
センサ4の信号を受けるBPF33(バンドパスフィルタ)
はノック周波数成分を取り出すものであり、この信号は
コントロールユニット17からのマスク信号に伴うアナロ
グスイッチ34の開閉作動でノック発生期間の信号のみ振
幅検出回路35および比較器36に入力される。振幅検出回
路35はアナログスイッチ34の開期間の最大振幅を検出
し、振幅の大きさに応じた電圧の振幅信号をコントロー
ルユニット17に出力する一方、コントロールユニット17
からのリセット信号によってリセットされる。一方、比
較器36にはコントロールユニット17からD/Aコンバータ3
7を介してノック判定レベル信号が入力され、この判定
レベルより高いレベルのノックセンサ出力があると比較
器36からノックパルスがパルスカウンタ38に出力され、
このノックパルスがカウントされ、ノックパルス数に応
じた電圧信号がノック強度としてコントロールユニット
17に出力され、リセット信号によってカウント値がリセ
ットされる。
上記コントロールユニット17の作動を、第4図および
第5図のフローチャートに基づいて説明する。第4図は
メインルーチンで、スタート後、ステップS1でスタータ
信号に基づいて始動時か否かを判定し、この判定がYES
でクランキング時には、ステップS2でハード点火に切換
え、所定クランク角で入力される信号に基づいて点火信
号を出力するものである。
第5図のフローチャートに基づいて説明する。第4図は
メインルーチンで、スタート後、ステップS1でスタータ
信号に基づいて始動時か否かを判定し、この判定がYES
でクランキング時には、ステップS2でハード点火に切換
え、所定クランク角で入力される信号に基づいて点火信
号を出力するものである。
上記ステップS1の判定がNOで始動後にはステップS3で
ソフト点火に切換え、ステップS4でアイドル状態か否か
を判定する。この判定がYESでアイドル状態の場合に
は、ステップS5でアイドル時用に設定された点火進角θ
idを算出し、ステップS6で最終点火時期θigに設定す
る。
ソフト点火に切換え、ステップS4でアイドル状態か否か
を判定する。この判定がYESでアイドル状態の場合に
は、ステップS5でアイドル時用に設定された点火進角θ
idを算出し、ステップS6で最終点火時期θigに設定す
る。
一方、アイドル時以外でステップS4のNO判定時には、
ステップS7でエンジン回転数と負荷(充填量)に基づい
て基本マップから基本点火時期θbを読み出す。そし
て、ステップS8で水温に応じて水温補正進角θw算出
し、ステップS9で吸気温に応じて吸気温補正進角θatを
算出し、さらに、ステップS10で加速状態に応じて加速
補正進角θacを算出する。
ステップS7でエンジン回転数と負荷(充填量)に基づい
て基本マップから基本点火時期θbを読み出す。そし
て、ステップS8で水温に応じて水温補正進角θw算出
し、ステップS9で吸気温に応じて吸気温補正進角θatを
算出し、さらに、ステップS10で加速状態に応じて加速
補正進角θacを算出する。
次に、ステップS11は後述の第5図のサブルーチンで
検出感度に応じて設定されるフラグFが0にリセットさ
れているか否かを判定するものである。上記フラグFは
正常な検出感度の場合には0であり、正常時に上記判定
はYESでステップS12〜S15によってノック補正値θckを
算出する。ステップS12はノック検出回路25から入力し
たノックパルス数Knがノック判定レベルとしての設定パ
ルス数C1以上か否かを判定し、この判定がYESでノック
発生時にはステップS13でノック補正値θckに所定値Δ
θr加算して遅角修正する。一方、上記ステップS12の
判定がNOで非ノック時には、ステップS14でノック補正
値θckが0になっているか否かを判定し、0より大きく
NO判定の場合には、ステップS15でノック補正値θckか
ら所定値Δθa減算して進角修正する。
検出感度に応じて設定されるフラグFが0にリセットさ
れているか否かを判定するものである。上記フラグFは
正常な検出感度の場合には0であり、正常時に上記判定
はYESでステップS12〜S15によってノック補正値θckを
算出する。ステップS12はノック検出回路25から入力し
たノックパルス数Knがノック判定レベルとしての設定パ
ルス数C1以上か否かを判定し、この判定がYESでノック
発生時にはステップS13でノック補正値θckに所定値Δ
θr加算して遅角修正する。一方、上記ステップS12の
判定がNOで非ノック時には、ステップS14でノック補正
値θckが0になっているか否かを判定し、0より大きく
NO判定の場合には、ステップS15でノック補正値θckか
ら所定値Δθa減算して進角修正する。
また、前記フラグFが1にセットされてステップS11
の判定がNOの場合、すなわち特定気筒Bの検出感度が所
定レベル以下の場合には、ステップS16で次に点火する
気筒kが上記検出感度の低い特定気筒Bか否かを判定
し、NOの場合にはステップS12に進んでノック補正値θc
kを算出する一方、特定気筒Bの場合(YES)には、ステ
ップS17でその気筒に対するノック補正値θckを0とし
てノック制御は停止する。
の判定がNOの場合、すなわち特定気筒Bの検出感度が所
定レベル以下の場合には、ステップS16で次に点火する
気筒kが上記検出感度の低い特定気筒Bか否かを判定
し、NOの場合にはステップS12に進んでノック補正値θc
kを算出する一方、特定気筒Bの場合(YES)には、ステ
ップS17でその気筒に対するノック補正値θckを0とし
てノック制御は停止する。
ステップS18は最終点火進角θigの算出を行うもので
あり、基本点火進角θb、ノック補正値θckを含む各種
補正値を加減算して算出する。そして、ステップS19で
最終点火進角θigを点火カウンタにプリセットし、出力
するものである。
あり、基本点火進角θb、ノック補正値θckを含む各種
補正値を加減算して算出する。そして、ステップS19で
最終点火進角θigを点火カウンタにプリセットし、出力
するものである。
第5図は180°毎の割り込みルーチンであり、検出感
度の判定を行う。スタート後、まず、ステップS20でノ
ックセンサ出力の振幅値Vpを入力し、ステップS21でこ
の振幅値Vpを気筒kに応じたメモリMknに格納する。そ
して、所定回数の検出を行うと、ステップS22で各気筒
の振幅値Vpの平均値Akを、ステップS23で分布幅Sk(分
散値)をそれぞれ算出する。
度の判定を行う。スタート後、まず、ステップS20でノ
ックセンサ出力の振幅値Vpを入力し、ステップS21でこ
の振幅値Vpを気筒kに応じたメモリMknに格納する。そ
して、所定回数の検出を行うと、ステップS22で各気筒
の振幅値Vpの平均値Akを、ステップS23で分布幅Sk(分
散値)をそれぞれ算出する。
次にステップS24で分布幅Skが所定値S0以下か否かを
判定し、この判定がYESで分布幅Skが狭い場合には、ス
テップS25で各気筒毎に計算した平均値Akの平均値Aを
算出し(4気筒の例)、ステップS26で各気筒における
平均値Akが全体の平均値A以下か否かを判定し、この判
定がYESで平均値Akも小さい場合には検出感度が許容値
より低い状態にあることから、ステップS27でフラグF
を1にセットするとともに、ステップS28でこの気筒番
号kをレジスタBに保管する。また、前記ステップS24
もしくはS26の判定がNOで、分布値Skもしくは平均値Ak
が大きい場合にはステップS29でフラグFを0にリセッ
トする。このフラグFの状態に応じて前記第4図のルー
チンにおけるステップS11の判定を行い、検出感度の悪
い気筒についてはノック制御を停止するものである。
判定し、この判定がYESで分布幅Skが狭い場合には、ス
テップS25で各気筒毎に計算した平均値Akの平均値Aを
算出し(4気筒の例)、ステップS26で各気筒における
平均値Akが全体の平均値A以下か否かを判定し、この判
定がYESで平均値Akも小さい場合には検出感度が許容値
より低い状態にあることから、ステップS27でフラグF
を1にセットするとともに、ステップS28でこの気筒番
号kをレジスタBに保管する。また、前記ステップS24
もしくはS26の判定がNOで、分布値Skもしくは平均値Ak
が大きい場合にはステップS29でフラグFを0にリセッ
トする。このフラグFの状態に応じて前記第4図のルー
チンにおけるステップS11の判定を行い、検出感度の悪
い気筒についてはノック制御を停止するものである。
なお、前記気筒番号kは、別の割り込みルーチンによ
って設定され、例えば、30°毎に入力されるクランク角
信号をカウントし、所定角度毎に気筒番号を更新し、気
筒識別信号で気筒番号およびクランク角カウンタをクリ
アするようにして設定するものである。
って設定され、例えば、30°毎に入力されるクランク角
信号をカウントし、所定角度毎に気筒番号を更新し、気
筒識別信号で気筒番号およびクランク角カウンタをクリ
アするようにして設定するものである。
上記のような実施例では、ノックセンサ4の検出信号
から振幅値Vpを求め、所定回数検出した振幅値Vpの分布
幅Skと平均値Akとを求め、分布幅および平均値が小さい
状態を検出感度が低い状態と判定し、この場合にはその
気筒についてはノックの発生状態が正確に判定できない
ことからノック制御を停止し、誤動作の発生を防止する
ようにしている。
から振幅値Vpを求め、所定回数検出した振幅値Vpの分布
幅Skと平均値Akとを求め、分布幅および平均値が小さい
状態を検出感度が低い状態と判定し、この場合にはその
気筒についてはノックの発生状態が正確に判定できない
ことからノック制御を停止し、誤動作の発生を防止する
ようにしている。
なお、上記実施例においては検出感度の判定に分布幅
だけでなく平均値についても所定値と比較しているの
は、同一燃焼状態であれば検出感度が高いと分布幅が広
くなるが、異なる燃焼状態においては検出感度がよくて
も分布幅が狭い場合があることから、正確な検出感度の
判定を行うために、検出感度が低い場合には平均値も小
さくなることに対応して二重の判定を行うようにしてい
るものであるが、実用上は分布幅の判定だけでも充分な
判定精度が確保できる。
だけでなく平均値についても所定値と比較しているの
は、同一燃焼状態であれば検出感度が高いと分布幅が広
くなるが、異なる燃焼状態においては検出感度がよくて
も分布幅が狭い場合があることから、正確な検出感度の
判定を行うために、検出感度が低い場合には平均値も小
さくなることに対応して二重の判定を行うようにしてい
るものであるが、実用上は分布幅の判定だけでも充分な
判定精度が確保できる。
さらに、上記実施例では検出感度の低い気筒がある場
合には、その気筒についてのノック制御を停止するよう
に制御しているが、そのほか、検出感度の低い気筒が生
じた場合には、気筒別のノック制御を全気筒共通のノッ
ク制御に変更して、同一のメモリを使用してノック補正
値を算出するようにしてもよい。
合には、その気筒についてのノック制御を停止するよう
に制御しているが、そのほか、検出感度の低い気筒が生
じた場合には、気筒別のノック制御を全気筒共通のノッ
ク制御に変更して、同一のメモリを使用してノック補正
値を算出するようにしてもよい。
また、検出感度の低い気筒がある場合には、ノック判
定パルス数もしくは点火時期補正値等の演算式の係数を
変更し、例えば、より大きなノック発生状態として制御
するように設定してもよい。
定パルス数もしくは点火時期補正値等の演算式の係数を
変更し、例えば、より大きなノック発生状態として制御
するように設定してもよい。
(発明の効果) 上記のような本発明によれば、エンジン振動を検出し
たノックセンサ出力を所定回数求め、この複数のノック
センサ出力の分布幅を求め、その分布幅から検出感度を
判定し、検出感度の判定に基づいてノック制御の制御量
を設定してノック制御を行うようにしたことにより、気
筒間のばらつき、個々のノックセンサの誤差、個々のエ
ンジンもしくは運転状態、経年変化等に応じた変化があ
っても、検出感度の状態を正確に捕らえてノックの誤判
定の発生を防止して精度の高いノック制御が行えるもの
である。
たノックセンサ出力を所定回数求め、この複数のノック
センサ出力の分布幅を求め、その分布幅から検出感度を
判定し、検出感度の判定に基づいてノック制御の制御量
を設定してノック制御を行うようにしたことにより、気
筒間のばらつき、個々のノックセンサの誤差、個々のエ
ンジンもしくは運転状態、経年変化等に応じた変化があ
っても、検出感度の状態を正確に捕らえてノックの誤判
定の発生を防止して精度の高いノック制御が行えるもの
である。
第1図は本発明の構成を明示するための全体構成図、 第2図は本発明の具体例を示す全体構成図、 第3図はノック検出回路のブロック図、 第4図および第5図はコントロールユニットの処理を説
明するためのフローチャート図、 第6図はノックセンサ出力の分布幅と検出感度との関係
を例示する説明図である。 1……エンジン、2……燃焼状態制御手段、4……ノッ
クセンサ、5……ノックセンサ出力検出手段、6……分
布幅演算手段、7……検出感度判定手段、8……制御量
設定手段、17……コントロールユニット、25……ノック
検出回路。
明するためのフローチャート図、 第6図はノックセンサ出力の分布幅と検出感度との関係
を例示する説明図である。 1……エンジン、2……燃焼状態制御手段、4……ノッ
クセンサ、5……ノックセンサ出力検出手段、6……分
布幅演算手段、7……検出感度判定手段、8……制御量
設定手段、17……コントロールユニット、25……ノック
検出回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高羽 徹郎 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−243369(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】エンジン振動をノックセンサによって検出
し、このノックセンサの検出値に基づくノック判定に応
じてエンジンの燃焼状態を制御するエンジンのノック制
御装置であって、ノックセンサ出力を所定回数検出する
ノックセンサ出力検出手段と、所定回数のノックセンサ
出力に基づく分布特性の分布幅を求める分布幅検出手段
と、該分布幅に基づいてノックセンサのエンジン振動検
出状態を判定する検出感度判定手段と、このエンジン振
動検出状態に対応してノック制御量を設定する制御量設
定手段とを備えたことを特徴とするエンジンのノック制
御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10367587A JP2537622B2 (ja) | 1987-04-27 | 1987-04-27 | エンジンのノツク制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10367587A JP2537622B2 (ja) | 1987-04-27 | 1987-04-27 | エンジンのノツク制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63268958A JPS63268958A (ja) | 1988-11-07 |
JP2537622B2 true JP2537622B2 (ja) | 1996-09-25 |
Family
ID=14360366
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10367587A Expired - Fee Related JP2537622B2 (ja) | 1987-04-27 | 1987-04-27 | エンジンのノツク制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2537622B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2730215B2 (ja) * | 1989-10-03 | 1998-03-25 | 株式会社デンソー | エンジン用ノック制御装置 |
JP4992688B2 (ja) * | 2007-12-04 | 2012-08-08 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の点火時期制御装置および点火時期制御方法 |
-
1987
- 1987-04-27 JP JP10367587A patent/JP2537622B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63268958A (ja) | 1988-11-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |