JP2537204B2 - ヒダントイン類の製造方法 - Google Patents

ヒダントイン類の製造方法

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JP2537204B2 JP61162008A JP16200886A JP2537204B2 JP 2537204 B2 JP2537204 B2 JP 2537204B2 JP 61162008 A JP61162008 A JP 61162008A JP 16200886 A JP16200886 A JP 16200886A JP 2537204 B2 JP2537204 B2 JP 2537204B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ヒダントイン類を工業的に有利に製造する
方法に関する。
本発明のヒダントイン類は、α−アミノ酸または農
薬、医薬、食品添加物の中間原料として有用である。
(従来の技術) 既に、5−アリーリデンヒダントインを還元してヒダ
ントイン類を製造する方法はいくつか報告されている。
5−(4−ヒドロキシベンジリデン)ヒダントインを
ラネーニッケル触媒の存在下、アルコール中、水素によ
り還元を行い、反応後アルコールを留去して、反応混合
物を乾固し、水酸化ナトリウム水溶液に溶解して、触媒
を濾別後、更に塩酸にて中和し、析出した結晶を濾別し
て、5−(4−ヒドロキシベンジル)ヒダントインを得
ている(E.T.Borrowsら、J.Chem.Soc.Suppl.Issue No.
1,S185(1949))。
5−ベンジリデンヒダントインをラネーニッケル触媒
の存在下、アルカリ金属水溶液中、水素により還元を行
い、触媒を分離後、鉱酸により中和して、5−ベンジル
ヒダントインを得ている(特開昭60−11457)。
(発明が解決しようとする問題点) 従来の方法は、いずれも触媒の分離時または反応溶媒
にアルカリ金属水溶液を用いるため、ヒダントイン類を
溶液中から単離する場合、使用したアルカリ金属と当量
の鉱酸により中和し、ヒダントイン類を析出させなけれ
ばならず、多量のアルカリ金属水溶液および鉱酸を必要
とするばかりか多量の無機塩を含んだ廃水が生成し、経
済性、廃水処理の見地から工業的には極めて不利な欠点
を有している。
(問題を解決するための手段) 本発明者らは、アルカリ金属水溶液を用いない且つ廃
水処理負荷の小さいヒダントイン類の製造方法につい
て、鋭意研究した結果、ヒダントイン類はアンモニア水
溶液または水に可溶なアミンの水溶液への溶解度が大き
く、これらの水溶液は反応溶媒として好適であること、
また反応後、濃縮することによりアンモニアまたはアミ
ンを容易に回収できること、さらに濃縮によりアンモニ
アまたはアミンを留去した液中でのヒダントイン類の溶
解度は小さく、高品質のヒダントイン類を高収率で単離
できることを見出し本発明を完成するにいたった。
すなわち、本発明は、 一般式(I) (式中、R1およびR2は、水素原子、水酸基、炭素数1〜
6のアルコキシ基または炭素数1〜6のアルキル基を示
し、お互いに同一でも異なってもよい)で表される5−
アリーリデンヒダントインを、ラネーニッケル触媒の存
在下、アンモニア水溶液または沸点が100℃以下のアミ
ンの水溶液中で水素により還元し、反応後は、反応液よ
り前記アンモニアまたはアミンを留出させることを特徴
とする一般式(II) (式中、R1およびR2は一般式(I)の場合と同じ意味で
ある)で表されるヒダントイン類の製造方法である。
本発明の方法において、原料としてもちいられる、一
般式(I)で表される5−アリーリデンヒダントイン
は、アルデヒドとヒダントインとの縮合等によって容易
に得られ、例えば5−ベンジリデンヒダントイン、5−
(2−ヒドロキシベンジリデン)ヒダントイン、5−
(3−ヒドロキシベンジリデン)ヒダントイン、5−
(4−ヒドロキシベンジリデン)ヒダントイン、5−
(2−メトキシベンジリデン)ヒダントイン、5−(3
−メトキシベンジリデン)ヒダントイン、5−(4−メ
トキシベンジリデン)ヒダントイン、5−(2−メチル
ベンジリデン)ヒダントイン、5−(3−メチルベンジ
リデン)ヒダントイン、5−(4−メチルベンジリデ
ン)ヒダントイン、5−(2,4−ジヒドロキシベンジリ
デン)ヒダントイン、5−(3,4−ジヒドロキシベンジ
リデン)ヒダントイン、5−(2−ヒドロキシ−3−メ
トキシベンジリデン)ヒダントイン、5−(3−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンジリデン)ヒダントイン、5−
(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジリデン)ヒダン
トイン、5−(3,4−ジメトキシベンジリデン)ヒダン
トインなどがあげられる。
本発明の方法に用いる溶媒は、アンモニア水溶液また
は沸点が100℃以下の水に可溶なアミンの水溶液であ
る。
沸点が100℃を超えるアミンを使用した場合は濃縮に
よるアミンの留出が難しくなり好ましくない。
本発明の方法に用いられるアミンには、例えばメチル
アミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロ
ピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、se
c−ブチルアミン、t−ブチルアミン、ジメチルアミ
ン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリメチ
ルアミンなどがあげられる。
各溶媒中のアンモニアまたはアミンの濃度は、1〜50
重量%、好ましくは5〜40重量%である。また溶媒量は
特に制限はないが、通常、原料の5−アリーリデンヒダ
ントインに対し、4〜30倍量用いられる。
本発明の方法において用いられるラネーニッケル触媒
は、特に制限はなく、通常の市販品を使用することがで
きる。触媒の使用量は、原料の5−アリーリデンヒダン
トインに対し、0.01〜1.0倍量、好ましくは、0.05〜0.5
倍量であり、繰り返し使用が可能である。
本発明の方法における反応温度は、10〜100℃、好ま
しくは20〜80℃である。また、反応圧力は常圧でも加圧
でもよいが、通常は、常圧〜50Kg/cm2Gの範囲でよい。
反応の終了は、水素の吸収が止まるので容易に判断す
ることができ、通常は1〜10時間である。
本発明の方法において、生成物のヒダントイン類は溶
媒中に溶解しているため、反応後、触媒は濾過等により
容易に分離できる。触媒を分離した反応液は、濃縮によ
りアンモニアまたはアミンを留去することにより、ヒダ
ントイン類の溶解度は小さくなり、結晶として析出して
くるため、容易に分離でき、晶析液中には無機塩が含ま
れないため、高品質の結晶が高収率で得られる。また、
濃縮時留去したアンモニアまたはアミンは回収され繰り
返し使用することができ、結晶を分離した濾液も繰り返
し使用することができる。
(実施例) 以下、実施例により本発明の方法について更に具体的
に説明する。
実施例1 撹拌機、凝縮器、温度計、水素導入管を備えたフラス
コに5−(4−ヒドロキシベンジリデン)ヒダントイン
50g、ラネーニッケル15g、10重量%アンモニア水溶液45
0gを仕込み、40℃、常圧で水素化反応を行った。水素の
吸収は5時間で終了し、水素の吸収率は5−(4−ヒド
ロキシベンジリデン)ヒダントインと反応する水素の理
論量に対し、101%であった。
ラネーニッケルを分離後、反応液の重量が1/2となる
まで減圧濃縮し、室温に冷却後、結晶を濾別、乾燥し、
純度99.5%の5−(4−ヒドロキシベンジル)ヒダント
イン49.0g(収率97%)を得た。
回収したアンモニアと濾液を混ぜ、アンモニア濃度10
重量%、液量450gとなるように不足したアンモニア分を
加え、更に5−(4−ヒドロキシベンジリデン)ヒダン
トイン50gと分離したラネーニッケルを仕込み、前述と
同様の操作を5回繰り返した結果、純度99〜99.5%の結
晶が得られ、5回の平均収率は98%であり、反応時間は
5回共ほとんど変わらなかった。
実施例2 撹拌機、温度計、水素導入管を備えたガラス製耐圧容
器に5−(4−ヒドロキシベンジリデン)ヒダントイン
75g、ラネーニッケル15g、20重量%n−ブチルアミン水
溶液425gを仕込み、60℃、10Kg/cm2Gで水素化反応を行
った。水素の吸収は3時間で終了し、水素の吸収率は5
−(4−ヒドロキシベンジリデン)ヒダントインと反応
する水素の理論量に対し、102%であった。
ラネーニッケルを分離後、反応液の重量が1/2となる
まで減圧濃縮し、室温に冷却後、結晶を濾別、乾燥し、
純度99%の5−(4−ヒドロキシベンジル)ヒダントイ
ン72.7g(収率96%)を得た。
実施例3 実施例1と同じ装置を備えたフラスコに5−(4−ヒ
ドロキシベンジリデン)ヒダントイン50g、ラネーニッ
ケル5g、5重量%メチルアミン水溶液450gを仕込み、80
℃、常圧で水素化反応を行った。水素の吸収は3時間で
終了し、水素の吸収率は5−(4−ヒドロキシベンジリ
デン)ヒダントインと反応する水素の理論量に対し、10
1%であった。
ラネーニッケルを分離後、反応液の重量が1/2となる
まで減圧濃縮し、室温に冷却後、結晶を濾別、乾燥し、
純度99%の5−(4−ヒドロキシベンジル)ヒダントイ
ン47.0g(収率93%)を得た。
実施例4〜8 実施例1と同じ装置を備えたフラスコに第1表に示し
た5−アリーリデンヒダントイン各50gに、ラネーニッ
ケル10g、20重量%n−ブチルアミン水溶液450gを仕込
み、40℃、常圧で水素化反応を行った。
ラネーニッケルを分離後、反応液の重量が1/2となる
まで減圧濃縮し、室温に冷却後、結晶を濾別、乾燥し、
ヒダントイン類を得た。
結果は第1表に示す。
(発明の効果) 本発明の方法によると、従来使い捨てであつたアルカ
リ金属および鉱酸を一切使用しないため経済的である。
また、無機塩が生成しないので高品質な結晶が高収率で
得られる。
そのうえ、従来法では不可能であった、濾液のリサイ
クルが可能となり、廃水処理負荷が著しく改善され、工
業的に有利にヒダントイン類を製造することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、R1およびR2は、水素原子、水酸基、炭素数1〜
    6のアルコキシ基または炭素数1〜6のアルキル基を示
    し、互いに同一でも異なってもよい)で表される5−ア
    リーリデンヒダントインを、アルカリ性水溶液中、ラネ
    ーニッケル触媒の存在下で水素により還元し、一般式
    (II) (式中、R1およびR2は一般式(I)の場合と同じ意味で
    ある)で表されるヒダントイン類を製造する方法におい
    て、アルカリ性水溶液としてアンモニア水溶液または沸
    点が100℃以下であるアミンの水溶液を用い、反応後は
    反応液よりアンモニアまたはアミンを留出させて回収す
    るとともに、析出する一般式(II)で表されるヒダント
    イン類を分離し、該分離後の液および回収したアンモニ
    アまたはアミンは、再び前記5−アリーリデンヒダント
    インの還元反応に用いることを特徴とする、一般式(I
    I)で表されるヒダントイン類の製造方法。
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